JP4624891B2 - 配線・配管材の保護具 - Google Patents

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Description

本発明は、壁裏に配線・配管される配線・配管材を釘類から保護するために前記壁裏に配置される保護具に関するものである。
木造建物の壁体の一つとして、土台に所定間隔をおいて立設された柱、間柱に複数本の胴縁材が上下方向の所定間隔をおいて水平に連結配置されて躯体が形成され、前記躯体の両側に壁板を取付けて構成されるものがある。このような壁体内に、配線・配管材を上下方向に配線・配管する場合には、前記胴縁材に側面に開口した切欠き溝を形成して、該切欠き溝に前記配線・配管材を挿通している。そして、壁板と胴縁とを釘により固定する際に、前記配線・配管材が配置されている部分を釘打ちすると、釘の先端が配線・配管材に突刺して損傷させてしまうので、前記切欠き溝の側面開口に保護具を当てがって、上記不具合を防止している(特許文献1)。
前記保護具が設置されている部分に釘打ちした場合でも、壁表側から保護具の保護部までの長さに比較して長い釘を使用した場合には、釘の先端が保護部に当接することにより、釘が大きく曲がってそれ以上打ち付けられなくなって、一旦打ち付けた釘を抜かざるを得なくなったり、或いは釘の強度が保護部に比較して大きい場合には、釘が前記保護部を貫通して配線・配管材を突刺して損傷させることもあった。
ここで、壁体内に配線・配管される配線・配管材には、床下の部分から建物の土台を貫通して壁体内に立ち上がって配管されるもの(例えば、給湯水管)もある。一方、前記壁体を構成する壁板の下端部と床板と接続する部分には、幅木が水平方向に取付けられて、前記壁板と床板との空間部と各壁板の下端部の不揃いを隠蔽している。
前記幅木は、鋲打機を使用して壁板に鋲固定しており、前記鋲打機に使用される鋲は、壁板と幅木との各板厚の和を遥かに越える長さを有しているものが規格品として一般的に使用される。このため、壁表側から所定間隔をおいて幅木を壁板に鋲打ちした場合に、その壁裏に前記配線・配管材が配置されていると、壁体内における配線・配管材の立上り部が鋲により突刺されてしまう。しかし、現時点で使用されている配線・配管材の保護具は、胴縁材の切欠き溝の側面開口に当てがう保護具が使用されているのみで、壁板に幅木を鋲固定する際の鋲が壁体内の配線・配管材を突刺するのを阻止する保護具は、存在していなかった。
特開2004−254464号公報
本発明は、上記した不具合に鑑み、壁板に幅木等を釘類により固定する際に、釘類の打ち付けと壁体内の配線・配管材の保護との双方を可能にする保護具を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、壁裏に配線・配管される配線・配管材を釘類から保護するために前記壁裏に配置される保護具であって、前記壁裏の構造物に固定される固定部と、前記固定部により構造物に固定された状態で前記配線・配管材を保護する保護部とを備え、前記保護部は、釘類の打ち付けを可能にすべく壁板との間に空間部を形成可能な配線・配管材の保護具であって、前記固定部は、保護部の一端に連結され、保護部と固定部の連結部は、釘類の打ち付けにより、固定部に対する保護部の回動により前記保護具が壁板に対して後退可能なヒンジ部で構成されていることを特徴としている。
請求項の発明によれば、保護部は、固定部との連結部であるヒンジ部を中心にして回動し易い構造になっているので、釘類の先端が保護部に衝突すると、その打付け衝突力によって、保護部は容易に壁板に対して後退して、配線・配管材の側に回動され、保護部と壁板との間に、釘類の打ち付けを可能とする空間部が確実に形成されると共に、釘類の打付け時に保護部が壁板に対して後退するので、保護部に対する釘類の打付け衝突力が小さくなって、釘類の打ち付けもスムーズに行える。
請求項2の発明は、壁裏に配線・配管される配線・配管材を釘類から保護するために前記壁裏に配置される保護具であって、前記壁裏の構造物に固定される固定部と、前記固定部により構造物に固定された状態で前記配線・配管材を保護する保護部とを備え、前記保護部は、釘類の打ち付けを可能にすべく壁板との間に空間部を形成可能な配線・配管材の保護具であって、前記固定部は、保護部に対してほぼ直角に折り曲げられ、固定用のビスを挿通するために前記固定部に形成されたビス挿通孔は、壁板に釘類が打ち付けられることにより保護具全体が壁板に対して後退して、壁板との間に空間部を形成可能にすべく長孔に形成されていることを特徴としている。
請求項の発明によれば、固定部は、保護部に対してほぼ直角に折り曲げられ、固定用のビスを挿通するために前記固定部に形成されたビス挿通孔は、壁板に釘類が打ち付けられることにより保護具全体が壁板に対して後退して、壁板との間に空間部を形成可能にすべく長孔に形成されているので、壁裏の構造物に保護具をビスにより固定する際に、保護具全体が後退可能な程度まで前記固定を緩くしておくと、釘類の先端が保護部に衝突すると、その打付け衝突力によって、保護具全体は壁板に対して容易に後退して、壁板と保護部との間に釘類の打ち付けを可能とする空間部が確実に形成されると共に、釘類の打付け時に保護部が壁板に対して後退するので、保護部に対する釘類の打付け衝突力が小さくなって、釘類の打ち付けもスムーズに行える。
請求項1の発明によれば、保護部は、固定部との連結部であるヒンジ部を中心にして回動し易い構造になっているので、釘類の先端が保護部に衝突すると、その打付け衝突力によって、保護部は容易に壁板に対して後退して、配線・配管材の側に回動され、保護部と壁板との間に、釘類の打ち付けを可能とする空間部が確実に形成されると共に、釘類の打付け時に保護部が壁板に対して後退するので、保護部に対する釘類の打付け衝突力が小さくなって、釘類の打ち付けもスムーズに行える。
また、請求項2の発明によれば、固定部は、保護部に対してほぼ直角に折り曲げられ、固定用のビスを挿通するために前記固定部に形成されたビス挿通孔は、壁板に釘類が打ち付けられることにより保護具全体が壁板に対して後退して、壁板との間に空間部を形成可能にすべく長孔に形成されているので、壁裏の構造物に保護具をビスにより固定する際に、保護具全体が後退可能な程度まで前記固定を緩くしておくと、釘類の先端が保護部に衝突すると、その打付け衝突力によって、保護具全体は壁板に対して容易に後退して、壁板と保護部との間に釘類の打ち付けを可能とする空間部が確実に形成されると共に、釘類の打付け時に保護部が壁板に対して後退するので、保護部に対する釘類の打付け衝突力が小さくなって、釘類の打ち付けもスムーズに行える。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。図1は床板Fの敷設を終えた状態(壁板7を立てる直前の状態)の床部の模式的平面図、図2は図1のX1 −X1 線断面図、図3は本発明の第1実施例の保護具A1 の斜視図、図4は床板Fの壁内への侵入部F1 に給湯水管Bに当接させて取付けた保護具A1 により、給湯水管Bが保護される状態を壁表側から見た斜視図、図5は図4の状態の平面図、図6は図5のY−Y線断面図である。
最初に、建物の床部の構成について説明する。図1及び図2に示されるように、建物の床部の周縁部には、基礎1(図2参照)が敷設されていて、該基礎1に土台2が取付けられている。前記土台2のコーナー部に各柱3が立設されていると共に、各柱3どうしの間に所定間隔をおいて複数本の間柱4が立設されている。なお、図1において、間柱4の数は、現実の数よりも少なくして表現してある。前記土台2には、床部の幅方向の両側部に相対向して立設される間柱4どうしを結ぶ形態で各根太5が架設されていて、各根太5の長手方向と直交する方向に沿って多数枚の下張り材6aと床板材6bとが、重なり状態で敷設される。以降、下張り材6aと床板材6bとを総称して「床板F」と記載すると共に、床部の長手方向(奥行方向)をP、幅方向(左右方向)をQと記載する。図1に示される建物の床部の場合、床板Fの長手方向Pの両端部は、間柱4の壁表側の面(壁表面4a)よりも所定長さだけ壁内に侵入していて、該侵入部F1 に本発明に係る保護具A1 が取付けられる。各床板Fにおける一方側の侵入部F1(図1の図面視における上部)の侵入長L1 は、他方側の侵入部(同じく下部)の侵入長よりも長い。そして、床板Fの幅方向Qの端部は、各柱3及び各間柱4の壁表面3a,4a に接して敷設されているため、床板Fが壁内に侵入することはない。
図2に示されるように、床板Fの敷設が終了すると、各柱3及び各間柱4に、壁体Kを構成する壁板7が取付けられ、床板Fの侵入部F1 が隠蔽される。各壁板7は、上端部を基準に取付けられるため、それらの下端部は不揃いとなり、床板Fとの間に隙間7aが形成されている。続いて、壁板7の下部に幅木8が水平方向に沿って取付けられる。幅木8の下端部は、床板Fの上面に接するため、幅木8が取付けられることにより、壁板7の隙間7aが隠蔽される。図2は、室内側に壁板7が取付けられた状態、即ち、施工途中の壁体Kの状態を示している。
図2及び図4に示されるように、前記幅木8の上部には、水平方向に沿って横溝部8aが設けられている。該幅木8は、鋲打機(図示せず)によって多数本の鋲9が、壁板7の表側から横溝部8aに打ち込まれることによって固定される。鋲9は、方形状の断面を有していて、先端部9aが先鋭に形成され、基端部9bが略T字状に形成されている。鋲9の長さは、壁板7と幅木8との各板厚の和を遥かに超えるものが使用される(図4参照)。このため、鋲9は、そのまま幅木8の横溝部8aに打ち付けた場合には、壁内に立ち上がった給湯水管Bに突刺する長さを有している。
建物の床部における壁裏の部分に、給湯水管Bが配設される。図1に示される床部の場合には、床板Fの長手方向Pの端部の壁裏の部分と、同じく幅方向Qの端部の壁裏の部分に、それぞれ給湯水管Bが配設されている。図2に示されるように、各給湯水管Bは、床下から土台2に設けられた通し孔2aを通り、壁裏に立ち上がって配設されている。各給湯水管Bの上端には、水栓ボックス(図示せず)に連結されていて、各給湯水管Bの「立上り状態」が維持されている。
図2に示されるように、各給湯水管Bが配設されている部分に、前記給湯水管Bを鋲9から保護するための保護具A1 が取付けられている。第1実施例の保護具A1 について説明する。図3に示されるように、保護具A1 は、金属薄板(本実施例の場合、板厚は1mm)を折り曲げて形成され、幅木8の高さのほぼ2倍の高さを有する縦長の長方形状の保護部11と、該保護部11の長手方向の一端部にほぼ直角に折り曲げて形成されて、床板Fの端部、或いは土台2に固定される一対の固定部12と、前記保護部11と前記各固定部12とを連結する左右の一対のヒンジ部13とから成る。一対のヒンジ部13は、他の部分と同一の厚さとなっていると共に、その幅も段差状となって狭く形成されていて、保護部11に鋲9の打付け衝突力が作用した場合には、ヒンジ部13を中心にして回動し易い構成になっている。各固定部12の幅方向のほぼ中央部には、ビス挿通孔12aが形成されている。保護具A1 は、前記ビス挿通孔12aに挿通されたビス14が、床板Fの侵入部F1 、土台2等に締め込まれることによって固定される。
図3及び図4に示されるように、前記長方形状の保護部11の各隅部には、長手方向に沿って長孔状となった別のビス挿通孔11aが形成されている。前記ビス挿通孔11aは、本発明に係る保護具A1 を、壁板7の裏面に直接に密着させて使用する場合に設けられているものであって、後述する本発明の各取付例においては、使用されない。
第1実施例の保護具A1 により、床部における長手方向Pの端部に配設された給湯水管Bを保護するときの作用について説明する。図1及び図2に示されるように、床板Fの侵入部F1 において、土台2の通し孔2aの直上部分は切り欠かれていて、給湯水管Bを配置させるための開口15が形成されている。図5及び図6に示される第1取付例では、保護具A1 は、保護部11を給湯水管Bに当接させ、平面視において一対の固定部12を、給湯水管Bの両側方に配置させた状態(開口15に橋渡しされた状態)で、床板Fの侵入部F1 に固定される。これにより、給湯水管Bは、一対の固定部12どうしの間で、保護部11の幅方向のほぼ中央部に配置される。ここで、図6に示されるように、保護具A1 における各固定部12の長さW1 は、柱3の長さW2 よりも短い(W1 <W2)。このため、前記保護具A1 を、床板Fの侵入部F1 に固定させたとき、該保護具A1 の全体が柱3の長さW2 内に配置される。続いて、壁板7が取付けられる。保護具A1 の保護部11は、給湯水管Bに近接して配置されているため、該保護具A1 が取付けられていても、壁板7の取付作業を支障なく行える。壁板7が取付けられると、該壁板7と保護部11との間には、鋲9の打ち付けを可能とする大きな空間部V1(最大空間部)が形成される。
図5及び図6に示されるように、壁板7の下部に幅木8が設置される。前記幅木8の横溝部8aに、長手方向に所定間隔をおいて多数本の鋲9が打ち込まれることにより、幅木8が壁板7に取付けられる。前述したように、鋲9の長さは、壁板7と幅木8との各板厚の和よりも長く、そのまま打ち込むことにより、給湯水管Bを突刺するだけの長さを有している。このため、壁板7を貫通し、壁裏に突出した鋲9の先端部9aは、空間部V1 に進入して、保護具A1 の保護部11に衝突する。そして、鋲9の先端部9aのみが所定の方向に折り曲げられ、鋲9の残りの大部分は、直線状を維持して前記空間部V1 に配置される。鋲9は、鋲打機のガイド部に案内されて打ち込まれるので、鋲9の基端部9bが曲げられることは殆どなく、従って、保護部11に衝突した先端部9aのみが曲げられる。これにより、鋲9の長さが長くて、そのまま打ち込むと給湯水管Bを突刺させて、該給湯水管Bを損傷させてしまう場合であっても、壁板7と保護部11との間に空間部V1(最大空間部)が存しているため、前記鋲9の打ち付けが可能になると共に、保護部11によって給湯水管Bが保護される。鋲9の基端部9bは全て、幅木8の横溝部8a内に打ち込まれて埋設され、壁表側(室内側)からは、鋲9の基端面が露出するのみである。このため、室内側から見て「鋲9の存在」は殆ど認識されず、幅木8の美観を損ねることはない。
上記した第1取付例は、鋲9の打ち付け前において、給湯水管Bと壁板7との間に大きな空間部V1(最大空間部)が形成されて、前記鋲9が打ち込まれても保護部11が後退しない場合である。この場合、鋲9が保護部11に衝突するまでは、鋲9の打付け抵抗が小さいため、該鋲9の打ち付けを容易に、しかも確実に行えるという利点がある。
次に、床板Fにおける壁内への侵入部F1'の侵入長L1'が、短い場合(L1'<L1)について説明する(第2取付例)。この場合、図7に示されるように、保護具A1 の保護部11を、壁板7の裏面にほぼ密着させて取付けなければならない。このため、壁板7と保護部11との間には空間部が形成されないものの、給湯水管Bと保護部11との間に空間部が形成される。壁表から幅木8の横溝部8aに打ち込まれ、壁板7を貫通して壁裏に突出した鋲9が、保護部11に衝突する。更に鋲9が打ち込まれると、前記保護部11は、一対のヒンジ部13を回動支点として給湯水管Bの側に回動し、側面視において傾斜状態を呈する。これにより、壁板7と保護部11との間に空間部V2 が形成されて、鋲9の打ち付けが可能になると共に、傾斜状態の保護部11に衝突した鋲9の先端部が折り曲げられて、給湯水管Bが保護される。第1取付例の場合と同様に、鋲9の基端部9bは、幅木8の横溝部8aに埋設される。
上記した第2取付例の場合、保護部11を壁板7の裏面にほぼ密着させた状態で一対の固定部12を床板Fの侵入部F1'に固定する取付態様と、予め、保護部11を回動させた状態(即ち、傾斜させた状態)で固定する取付態様とがあるが、保護具A1 を固定する当初に保護部11を壁板7に対して傾斜させておく方が、鋲9の打付け抵抗がより小さくなって、該鋲9の打ち付けを容易に、しかも確実に行える利点がある。そして、上記した第2取付例は、鋲9の打ち付けによって壁板7に対して保護部11が後退して新たな空間部V2 が形成されるか、或いは鋲9の打ち付け前において壁板7との間に形成されていた空間部が、保護部11の後退により更に大きくなるかのいずれかの場合である。
上記した第2取付例は、床板Fの侵入部F1'の侵入長L1'が短いため、保護具A1 の保護部11を壁板7に近接又は当接させて取付けざるを得ない場合である。これ以外の場合であっても、保護具A1 の保護部11を壁板7に近接又は当接させて取付けざるを得ない場合がある。例えば、床板Fの侵入部F1'の侵入長L1'は十分に長いが、柱3の長さW2 が短いような場合である。即ち、各固定部12の長さW1 と柱3の長さW2 との関係において、保護具A1 を第1取付例の形態で取付けると、各固定部12の後端部が、柱3の他方の室内側に突出してしまい、当該他方の室内側に壁板7を取付けることが不能となる場合である。しかし、保護具A1 の保護部11を壁板7に近接又は当接させて取付けることにより、柱3の長さW2 が短い場合であっても、上記した不具合を解消することができ、しかも、壁板7の裏面と保護部11との間に空間部V2 が形成される。更に、前記保護具A1 が、壁板7を取付けた後であっても取付けられる場合(即ち、後付けできる場合)には、保護部11を壁板7の裏面に当接させて取付けることにより、各固定部12の位置決めが容易である。換言すれば、作業者は、保護具A1 の各固定部12における長さ方向の取付位置を考慮しなくても済むため、無造作に取付けることができるという利点がある。
次に、床板Fにおける壁内への侵入部F1"の侵入長L1"が、更に短い場合(L1"<L1'<L1)について説明する(第3取付例)。この場合の保護具A1'は、図8及び図9に示されるように、前述した保護具A1 の一対の固定部12に設けられたビス挿通孔12aを、長孔状のビス挿通孔12a'としたものである。各ビス14は、保護具A1'の全体がビス挿通孔12a'の形成方向に沿ってスライド可能な程度に緩く締め込まれている。図8及び図9に示されるように、壁表から幅木8の横溝部8aに打ち込まれ、壁板7を貫通して壁裏に突出した鋲9が、保護部11に衝突する。鋲9の打付け衝突力により、保護具A1'全体がスライドして後退される。保護具A1'全体が、長孔のビス挿通孔12a'の端部(後退端)まで後退されると、保護部11が、一対のヒンジ部13を回動支点として給湯水管Bの側に回動される。これにより、壁板7と保護部11との間に空間部V3 が形成されて、鋲9の打ち付けが可能になると共に、傾斜状態の保護部11に衝突した鋲9の先端部9aが折り曲げられて、給湯水管Bが保護される。第3取付例の場合、保護具A1'が後退することと、保護部11が回動することの双方によって空間部V3 が形成されるため、床板Fの侵入部F1"における保護具A1'の取付けを無造作に行うことができる。また、鋲9の打付け時に、保護具A1'の全体が壁板7に対して後退するので、保護部11に対する鋲9の打付け衝突力が緩和されて、鋲9の打ち付けがスムーズに行われるという利点がある。
次に、保護具A1 を土台2に取付けた場合について説明する(第4取付例)。図1に示されるように、床部において、床板Fの幅方向Qの両端部は、各柱3及び各間柱4のそれぞれの壁表面3a,4a に接して取付けられていて、壁裏に侵入していない。このような場合、図10に示されるように、保護具A1 は土台2の上面に取付けられる。保護具A1 が土台2の上面に取付けられた場合であっても、前述した第1ないし第3の各取付例と同様に、壁板7と保護部11との間に空間部V4 が形成され、該空間部V4 に進入した鋲9が保護部11に衝突して、その先端部9aが折り曲げられる。このため、鋲9の打ち付けが可能であると共に、給湯水管Bが保護される。
次に、本発明の第2実施例の保護具A2 について説明する。図11の(イ)に示されるように、第2実施例の保護具A2 は、金属薄板より成る平板状であって、第1実施例の保護具A1 と同様に、幅木8の高さのほぼ2倍の高さを有する縦長の長方形状の保護部16と、該保護部16の長手方向の下端部の両端部に延設された一対のヒンジ部17を介して延設された固定部18とから成る。前記固定部18の幅は、保護部16の幅よりも少し短く、幅方向の両端部にビス19を挿通させるためのビス挿通孔18aが設けられている。そして、各ヒンジ部17の幅は、保護部16及び固定部18の幅よりも遥かに狭くなっていて、保護部16に鋲9の打付け衝突力が作用した場合に、ヒンジ部17を中心にして回動し易い構成になっている。前記保護部16の各隅部には、第1実施例の保護具A1 と同様に、長手方向に沿って長孔状となった別のビス挿通孔16aが形成されている。
図11の(ロ)に示されるように、第2実施例の保護具A2 は、床板Fが敷設された後、固定部18が床板Fの端面部(本取付例の場合、下張り材6aの端面部)に、2本のビス19によって取付けられる。壁板7が取付けられ、該壁板7の下部に幅木8が取付けられ、鋲9が打ち込まれる。壁板7から突出した鋲9の先端部9aが、保護部16を給湯水管Bの側に回動させる。壁板7と保護部16との間に空間部V5 が形成されるため、壁板7を貫通して壁裏に突出した鋲9の打ち付けが可能になると共に、保護部16に衝突した鋲9の先端部9aが折り曲げられる。これにより、給湯水管Bが鋲9から保護される。第2実施例の保護具A2 は、床板Fの侵入長L2 が極めて短いため(L2 <L1"<L1'<L1)、前記床板Fの侵入部F2 の上面に、第1実施例の保護具A1 を取付けることが困難な場合であっても取付けることができるという利点がある。
次に、第3実施例の保護具A3 について説明する。図12の(イ)に示されるように、保護具A3 は、金属薄板における幅方向の両端部を段差状に折り曲げて形成したものである。即ち、保護具A3 は、幅方向の両側部に段差状に設けられた一対の固定部21と、前記一対の固定部21を連結する保護部22とから構成されている。各固定部21には、ビス23を挿通させるためのビス挿通孔21aが、高さ方向に所定間隔をおいて2個ずつ設けられている。
図12の(ロ)に示されるように、第3実施例の保護具A3 は、壁板7の裏面で給湯水管Bと対応する位置に配置され、一対の固定部21のビス挿通孔21aに挿通された各ビス23が、壁板7に締め込まれることによって固定される。壁板7が取付けられたとき、保護部22と給湯水管Bとが近接して配置される。これにより、壁板7と給湯水管Bとの間には、閉塞された空間部V6 が形成される。壁表から幅木8に打ち込まれ、壁板7を貫通して壁裏に突出した鋲9の先端部9aは、前記空間部V6 に進入し、保護具A3 の保護部22に衝突して折り曲げられる。これにより、鋲9の打ち付けが可能になる。また、給湯水管Bは、常に保護部22の外側に配置されるため、鋲9から保護される。
第3実施例の保護具A3 は、壁板7の裏面に固定される。このため、壁板7の背面側に壁板等(図示せず)が存しない場合には、保護具A3 を給湯水管Bの取付位置に対応させて取付けることができる(即ち、後付けができる)。しかし、壁板7の背面側に壁板等が存する場合には、給湯水管Bの取付位置を想定して、保護具A3 を壁板7の裏面に先付けしておくことが必要である。
床板Fの敷設を終えた状態(壁板7を立てる直前の状態)の床部の模式的平面図である。 図1のX1 −X1 線断面図である。 本発明の第1実施例の保護具A1 の斜視図である。 床板Fの壁内への侵入部F1 に給湯水管Bに当接させて取付けた保護具A1 により、給湯水管Bが保護される状態を壁表側から見た斜視図である。 図4の状態の平面図である。 図5のY−Y線断面図である。 床板Fの壁内への侵入部F1'に、保護部11を壁板7の裏面に密着させて取付けた保護具A1 により、給湯水管Bが保護される状態を示す縦断面図である。 床板Fの壁内への侵入部F1"に取付けられた長孔状のビス挿通孔12a'を有する保護具A1'により、給湯水管Bが保護される状態の平面図である。 図8のZ−Z線断面図である。 土台2の上面に取付けた保護具A1 により、給湯水管Bが保護される状態を示す縦断面図(図1のX2 −X2 線断面図)である。 (イ)は、本発明の第2実施例の保護具A2 の斜視図であり、(ロ)は、床板Fの壁内への侵入部F2 の端面に取付けた保護具A2 により、給湯水管Bが保護される状態を示す縦断面図である。 (イ)は、本発明の第3実施例の保護具A3 の斜視図であり、(ロ)は、壁板7の裏面に取付けた保護具A3 により、給湯水管Bが保護される状態を示す横断面図である。
1 〜A3 :保護具
B:給湯水管(配線・配管材)
F:床板(構造物)
1 〜V6 :空間部
2:土台(構造物)
7:壁板
9:鋲(釘類)
11:保護部
12:固定部
12a,18a,21a :ビス挿通孔
13,17:ヒンジ部
14,19,23:ビス

Claims (2)

  1. 壁裏に配線・配管される配線・配管材を釘類から保護するために前記壁裏に配置される保護具であって、
    前記壁裏の構造物に固定される固定部と、前記固定部により構造物に固定された状態で前記配線・配管材を保護する保護部とを備え、
    前記保護部は、釘類の打ち付けを可能にすべく壁板との間に空間部を形成可能な配線・配管材の保護具であって、
    前記固定部は、保護部の一端に連結され、保護部と固定部の連結部は、釘類の打ち付けにより、固定部に対する保護部の回動により前記保護具が壁板に対して後退可能なヒンジ部で構成されていることを特徴とする配線・配管材の保護具。
  2. 壁裏に配線・配管される配線・配管材を釘類から保護するために前記壁裏に配置される保護具であって、
    前記壁裏の構造物に固定される固定部と、前記固定部により構造物に固定された状態で前記配線・配管材を保護する保護部とを備え、
    前記保護部は、釘類の打ち付けを可能にすべく壁板との間に空間部を形成可能な配線・配管材の保護具であって、
    前記固定部は、保護部に対してほぼ直角に折り曲げられ
    固定用のビスを挿通するために前記固定部に形成されたビス挿通孔は、壁板に釘類が打ち付けられることにより保護具全体が壁板に対して後退して、壁板との間に空間部を形成可能にすべく長孔に形成されていることを特徴とする配線・配管材の保護具。
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