JP4359972B2 - 単錘駆動リング精紡機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、単錘駆動リング精紡機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、リング精紡機のスピンドルを個別の駆動モータで駆動することは知られている。
【0003】
このような従来の単錘駆動精紡機は、図4に示すように、各スピンドル駆動用の単錘駆動モータとして誘導モータ20を用いており、これら多数の誘導モータ20を一台のインバータ21で一括駆動していた。なお、22はドラフトローラ駆動用モータ、23はドラフトローラ駆動用モータ12のインバータである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
誘導モータはすべりを伴うため、糸の巻量の変化とともに回転数が変化し、糸の撚量が変ってしまう欠点があった。また、一台のインバータ21で多数の誘導モータ20を一括駆動しているため、糸切れ等の異常が起こった錘だけ単独に且つリモート操作によって停止させることができなかった。また、各錘における糸切れ発生等の駆動状態の異常を検知するためには、各駆動モータ20に供給される電流値を検出するための特別な電流検出装置(図示せず)が必要であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は上述したような単錘駆動モータとして誘導モータを用いることに付随する問題点、すなわち、巻量とともに回転数が変化し、糸撚量が変ってしまうという問題点や、糸切れ等の各錘の駆動状況の把握に電流検出装置等の特別な検出装置が必要であるという問題点を解決した単錘駆動リング精紡機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、請求項1に記載のように、上記の課題を、各スピンドルに単錘駆動モータを具備した単錘駆動リング精紡機において、前記単錘駆動モータが同期モータであり、該同期モータは外部から入力された速度指令と該速度指令に対応する該同期モータの速度との差分に基づいてパルス幅変調制御されると共に、該同期モータの駆動制御に用いられる制御信号に基づいて各錘の負荷状況を監視するようになっており、前記制御信号が所定の割合を越えて急激に変化したときに、該錘の駆動モータを停止させるようにしたことを特徴とする単錘駆動リング精紡機により達成する。
【0007】
従来の誘導モータに代えて、同期モータ、すなわち、固定子に巻線をほどこし、ここで回転磁界を作り、直流磁極の回転子を回転磁界と同じ同期速度で回転させるブラシレスDCモータやSRモータ等の電動機で各スピンドルを駆動することによってモータは滑りがなく、糸の巻量が増加しても回転数が変化することがなく、糸の撚量が変る問題がない。また、糸切れ等の異常が発生した場合には、同期モータでは回転速度が一定に保たれようとするため、同期モータの駆動制御における制御信号に急激な変化が現れる。従って、本発明においては、この制御信号を監視することにより各錘の負荷状況を把握することができる。
また、本発明は、前記制御信号が所定の割合を越えて急激に変化したときに、該錘の駆動モータを停止させるようにしていることにより、糸切れ等の異常が起こった錘だけ単独、且つリモート操作で停止させることができる。
【0008】
また、本発明は、請求項2に記載のように、このような単錘駆動リング精紡機において、パルス幅変調制御におけるPWMデューティを監視することにより上記の目的を達成する。このように同期モータのPWMデューティをソフトウェア上で監視することにより各錘の駆動状況を把握することができる。
【0009】
本発明は他の方法として、請求項3に記載のように、速度PI制御の電流指令値を監視することにより各錘の駆動状況を把握するようにしてもよい。
【0010】
しかも、本発明によれば、同期モータの駆動制御に用いられる制御信号を監視することによって、各錘の負荷状況を制御ソフトウェア上で検知することができ、電流センサ等を使用しなくても異常を検出することができる。
【0011】
【実施例】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。本発明に係る単錘駆動リング精紡機においては、図1に示すようにドラフトローラ(図示せず)をドラフトローラ駆動用モータ12により駆動している。ドラフトローラ駆動用モータ12は商用交流電源4からインバータ部13を介して駆動される。また、多数のスピンドル(図示せず)はスピンドル駆動用のブラシレスDCモータやSRモータ等の同期モータ1により駆動されており、各スピンドル駆動用モータ1にはインバータ部2が個別に接続されており、インバータ部2にはDC電源3から直流電流が供給されている。インバータ部2は、主制御部5からの速度指令信号と速度センサ6からの速度信号との差分に基づいてスピンドル駆動用モータ1を駆動制御する。
【0012】
各スピンドル駆動用の同期モータ1のインバータ部2による駆動制御は図2に示すように行われている。すなわち、主制御器5からの速度指令を受け、速度アンプからなる速度指示部7において所定の速度を指示する。速度指示部7の信号に基き、電流指示部8の電流アンプが電流指令を発信する。この電流指令によりPWM回路9からベースドライブ回路10に所定のPWM信号が伝えられ、そのPWM信号に基きスピンドル駆動モータ1は駆動される。
【0013】
ここにスピンドル駆動モータ1へ供給電圧は一定電圧であり、パルス幅が変化させることにより速度が変化させられる。すなわち、パルス幅変調制御が行われている。
【0014】
スピンドル駆動用モータ1には速度センサ6が設けられており、速度センサ6の信号が速度アンプ7の入力側にフィードバックされている。更に、本発明においては制御信号としてのPWM回路9のPWMデューティが判定部11を経て速度アンプ7の入力側にフィードバックされている。
【0015】
PWMデューティは次のようにして監視される。図3(a)に巻取磁界に対するスピンドル駆動用モータ1の回転数およびスピンドル駆動用モータ1の電流変化を概略的に図示している。スピンドル駆動用モータ1の回転数が巻き時間に対し一定回転をしているとすると、巻き始めから徐々に巻量が増加するにつれて負荷が増加していくので、スピンドル駆動用モータ1に供給される電流は増加する。ところが、何らかの理由によって糸切れが生じた場合には、負荷が減るために、スピンドル駆動用モータ1に供給される電流は急激に低下した状態となり、その状態でほぼ一定となる。スピンドル駆動用モータ1に供給される電流およびスピンドル駆動用モータ1の巻線相電圧を見ると、正常時には図3(b)のような状態になる。すなわち、スピンドル駆動用モータ1の回転が定常状態となっている状態では、スピンドル駆動用モータ1の巻線相電圧は所定のパルス幅でオン、オフが繰返され、スピンドル駆動用モータ1に供給される電流は平均値の上下でオン、オフされた状態であり、この状態でのPWMデューティは、
PWMデューティ=オン時間×100%/{(オン時間)+(オフ時間)}
となる。
【0016】
これに対して糸切れなどによりスピンドルの負荷が軽くなると平均電流が下がる。このためにスピンドル駆動用モータ1の巻線相電圧のオン時間に比べてオフ時間が長くなり、図3(c)に示すようになる。このためPWMデューティを監視することにより、PWMデューティが急激に図3(b)の状態から図3(c)の状態に変化した場合には、糸切れなどの負荷の変動があったことを知ることができる。このような変動が生じたことを判定部11により判定した場合には、判定部11は主制御部5に異常信号を出力する。主制御部5は異常信号の入力に基づいて該当する錘のスピンドル駆動用モータ1を停止させる。ここで、対応するスピンドル駆動用モータ1を停止させることなく当該錘の異常状態を表示装置等(図示せず)で表示するのみとしてもよい。
【0017】
なお、上述の実施例においてはPWM回路9からPWMデューティを判定部11に入力していたが、図2に破線で示すようにPWM回路9に入力される制御信号としての電流指示部8からの電流指示信号を入力することによって糸切れ等の異常を判別することもできる。更に一点鎖線で示すように、速度指示部7から電流指示部8へ入力される制御信号としての速度指示信号を入力して異常を判定することも可能である。
【0018】
また、インバータ部2におけるPWMデューティ等の制御信号を直接主制御部5に出力することにより、主制御部5内に各錘共通の判定部を設けたり、各インバータ部2の判定部11における判定結果により、主制御部5からの速度指令を無効化してスピンドル駆動用モータ1を停止させることも可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、単錘駆動リング精紡機の単錘駆動スピンドル用モータとして同期モータを用いており、同期モータを外部から入力された速度指令と該速度指令に対応する該同期モータの速度との差分に基づいてパルス幅変調制御することによって、巻量の変化に拘らずスピンドル駆動用モータの回転数を所定回転数とすることができ、巻量の変化によって回転数が変化し糸の撚量が変ってしまうという欠点が解消する。
【0020】
更に、本発明によれば、同期モータの駆動制御に用いられる制御信号を監視することによって、各錘の駆動状況を制御ソフトウェア上で検知することができ、電流センサ等を使用しなくても異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単錘駆動リング精紡機の構成を示す図である。
【図2】図2に示すスピンドル駆動用モータの速度指示部を示す線図である。
【図3】本発明に係るスピンドル駆動モータの作動状態を説明する図であり、(a)は巻取時間に対するモータ回転数およびモータ電流を示し、(b)は正常時のモータ電流およびモータ巻線の相電圧を示し、(c)は糸切れ時のモータ電流およびモータ巻線の相電圧を示している。
【図4】従来の単錘駆動リング精紡機の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 単錘駆動同期モータ
2 インバータ部
3 DC電源
4 AC電源
5 主制御部
6 速度センサ
7 速度指示部
8 電流指示部
9 PWM回路
10 ベースドライブ回路
11 判定部
Claims (3)
- 各スピンドルに単錘駆動モータを具備した単錘駆動リング精紡機において、前記単錘駆動モータが同期モータであり、該同期モータは外部から入力された速度指令と該速度指令に対応する該同期モータの速度との差分に基づいてパルス幅変調制御されると共に、該同期モータの駆動制御に用いられる制御信号に基づいて各錘の負荷状況を監視するようになっており、前記制御信号が所定の割合を越えて急激に変化したときに、該錘の駆動モータを停止させるようにしたことを特徴とする単錘駆動リング精紡機。
- 前記制御信号はパルス幅変調制御におけるPWMデューティであることを特徴とする請求項1に記載の単錘駆動リング精紡機。
- 前記制御信号は速度PI制御における電流指令値であることを特徴とする請求項1に記載の単錘駆動リング精紡機。
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