JP2000303269A - 紡機のドラフトローラ駆動装置 - Google Patents

紡機のドラフトローラ駆動装置

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JP2000303269A
JP2000303269A JP11115966A JP11596699A JP2000303269A JP 2000303269 A JP2000303269 A JP 2000303269A JP 11115966 A JP11115966 A JP 11115966A JP 11596699 A JP11596699 A JP 11596699A JP 2000303269 A JP2000303269 A JP 2000303269A
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roller
draft roller
synchronous motor
motor
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Shunji Ito
俊司 伊藤
Toshinori Kagohashi
俊憲 籠橋
Teruhiko Sato
輝彦 佐藤
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Howa Machinery Ltd
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H5/00Drafting machines or arrangements ; Threading of roving into drafting machine
    • D01H5/18Drafting machines or arrangements without fallers or like pinned bars
    • D01H5/32Regulating or varying draft
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H1/00Spinning or twisting machines in which the product is wound-up continuously
    • D01H1/14Details
    • D01H1/20Driving or stopping arrangements
    • D01H1/22Driving or stopping arrangements for rollers of drafting machines; Roller speed control

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石型同期ACモータでドラフトローラ
を駆動する場合において、モータ起動時に内蔵の永久磁
石に起因する逆転で生じるドラフトローラの逆回転を防
止して、ドラフト不良を抑える。 【解決手段】 永久磁石型同期ACモータである同期モ
ータM2、M3を起動するとき、内蔵の回転子に備えた
永久磁石と、固定子で生じる回転磁界との位置関係で、
回転磁界により回転子が逆回転しようとする。しかし、
その逆回転は、減速比が小さなフロントローラ駆動系6
内ではラチェットホイール15と係止爪17の係止作用
で阻止され、フロントローラ5は逆回転しない。そのた
め、起動すると正転するミドルローラ4との間でのたる
みが抑えられ、ドラフト不良が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、精紡機などの紡
機におけるドラフト部のドラフトローラ駆動装置に関
し、詳しくは、複数のドラフトローラを駆動する駆動系
が2つ以上に分割されており、少なくとも1つの駆動系
に同期モータがドラフトローラ駆動用の可変速モータと
して含まれている上記装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなドラフトローラ駆動装置
は、例えば、特開昭55−128024号により公知で
ある。この公知技術では、紡績機械のドラフト部の3本
の長いドラフトローラは、夫々同期モータに連結され、
各同期モータには、周波数発生器からの出力信号が周波
数調整器、周波数変換器を経て伝達され、対応するドラ
フトローラを個別に同期回転させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成では、ドラフ
トローラ間の回転速度比の変更(ドラフト比の変更)
は、周波数変換器もしくはこれを制御する周波数調整器
により、極めて簡単に変更でき、それまでのように、ド
ラフトチェンジギヤを交換するわずらわしさから作業者
を開放できる効果を奏する。ところで、同期モータの形
式として、回転子に永久磁石とかご型導体を備え、モー
タ始動時には、かご型導体による誘導モータとしてのト
ルクを利用して固定子を始動させ、その後、同期速度に
近くなると、固定子側の回転磁界に永久磁石により発生
している回転子磁界が引き込まれる、いわゆる同期引き
入れを行うようにした永久磁石型同期ACモータがあ
る。このモータでは、同期引き入れされた後には、回転
子のかご型導体には電流が流れないので、熱損がなく、
省エネルギーとなるなど、優れた特性を持っている。
【0004】しかし、前述のドラフト装置の駆動用モー
タとして、上記の形式の同期モータを採用すると、モー
タの回転子の回転方向の停止位置(回転子の永久磁石の
極性の位置)は、停止する度に異なっており、機台の始
動時において、回転子内蔵の永久磁石の極性に対して、
固定子で発生する回転磁界の極性が逆であってかつ回転
子の正転方向前方に発生すれば、回転子は正転方向に引
っ張られるが(図7(a))、位置関係が上記と逆の場
合には(図7(b))、回転子は逆回転方向に引っ張ら
れてわずかに逆回転する現象がみられる。その結果、逆
回転した同期モータで駆動されるドラフトローラが逆回
転し、正回転した同期モータで駆動されたドラフトロー
ラとの間で、繊維束が大きく緩み、あるいは強く引っ張
られて不正ドラフトを引き起こし、糸切れや糸欠点を発
生する。この発明の課題は、永久磁石型同期ACモータ
をドラフト駆動系に用いた場合に生じる上記不正ドラフ
トの発生を簡単な機構で抑制しようとするものである。
【0005】尚、ドラフトローラの逆転を防止する装置
としてラチェット機構を使用するものとして、特開平7
−3539号、実開昭59−113362号があるが、
これらは、いずれもドラフトローラを片側から駆動した
ときのドラフトローラのねじれによるローラ逆転を防止
するもので、本願のような、同期モータの始動時に発生
するモータ逆転現象に着目しているものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のために、
本願では、複数のドラフトローラを駆動するためのドラ
フト駆動系が2つ以上の駆動系に分割されて夫々別個の
可変速モータを備え、少なくとも1つの可変速モータが
同期モータであって、各可変速モータが対応するドラフ
トローラを個別に駆動するようにした紡機のドラフトロ
ーラ駆動装置において、前記同期モータを永久磁石型同
期ACモータとし、その同期モータから対応するドラフ
トローラに至る駆動系に、その駆動系に含まれる同期モ
ータ起動時にその同期モータ内蔵の永久磁石に起因して
同期モータが逆転することで対応するドラフトローラが
逆転することを防止する逆転防止装置を介在させて成る
(請求項1)。
【0007】また、本願では、複数のドラフトローラを
駆動するためのドラフト駆動系が2つ以上の駆動系に分
割されて夫々別個の同期モータを備え、各同期モータが
対応するドラフトローラを個別に駆動するようにした紡
機のドラフトローラ駆動装置において、前記各同期モー
タを永久磁石型同期ACモータとし、同期モータ起動時
にその同期モータ内蔵の永久磁石に起因して生じる同期
モータ逆転がドラフト不良を生じさせる程度にドラフト
ローラを逆転させる減速比の駆動系にドラフトローラの
逆転防止装置を介在させて成る(請求項2)。
【0008】これらの構成では、同期モータ始動時に、
内蔵の永久磁石によって同期モータが逆回転しても、そ
の同期モータを含む駆動系内のドラフトローラの逆転防
止装置がドラフトローラの逆回転を防止するので、正回
転するドラフトローラとの間で生じる繊維束のゆるみ、
引っ張りが逆転防止装置を備えていない場合と比べて少
なくなり、不正ドラフトの発生が抑制される。
【0009】具体的には、逆転防止装置は、ドラフトロ
ーラと一体回転するラチェットホイールと、ラチェット
ホイールに係脱する係止爪とから成る(請求項3)。係
止爪は、機台フレームに揺動自在に支持されると共に、
揺動駆動源に連結され、揺動駆動源を作用させること
で、ドラフトローラ回転中はラチェットホイールから離
脱した待機位置に保持され、ドラフトローラが停止する
とラチェットホイールに係止可能な作用位置に位置され
る(請求項4)。運転中は係止爪がラチェットホイール
から離脱しているので、係止爪がラチェットホイールと
絶えず係止可能状態にあって係脱を繰り返す場合と比べ
て、騒音の発生がない。
【0010】紡機が精紡機、あるいは撚糸機等であっ
て、駆動系がドラフトローラ駆動系とその他のドラフト
ローラ駆動系とに区分されているとき、減速比の関係か
らドラフトローラの逆転防止装置が介在される駆動系
は、フロントローラ駆動系である(請求項5)。また、
本願の逆転防止装置は、ドラフトローラの正転のみを許
容するように設けられた一方向クラッチであってもよい
(請求項6)。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、紡機として示す精紡機1
のドラフト部2を表わしている。ここでは、ドラフト部
2は、ドラフトローラとしてのバックローラ3、ミドル
ローラ4、フロントローラ5から構成されている。ドラ
フト部駆動系は、2つに区分され、フロントローラ駆動
系6と、バック、ミドルローラ駆動系7となっている。
各駆動系6,7は夫々同期モータM2、M3を含んでい
る。フロントローラ駆動系6では、減速機を持たない同
期モータM2の出力軸からベルト駆動系8、駆動軸9を
介してフロントローラ5にモータ回転が伝達される。ま
た、バック、ミドルローラ駆動系7では、同期モータM
3は減速機10に連結され、その減速機10からベルト
駆動系11と歯車列12でバックローラ3に回転が伝達
され、バックローラ3からミドルローラ2に歯車伝達系
13で回転が伝達されるようになっている。バックロー
ラ4とフロントローラ5の回転比は、例えばドラフト率
を40倍とするとき、バックローラ回転:フロントロー
ラ回転=1:40となっていて、フロントローラ5が相
当速くなっている。したがって、同期モータM2、M3
の回転数を同じとするとき、同期モータM3からバック
ローラ3までの駆動系7の減速比:同期モータM2から
フロントローラ5までの駆動系6の減速比=1/40:
1となっており、バックローラ3とミドルローラ4との
間では、1.3倍程度のドラフトが行われているに過ぎ
ないので、フロントローラ駆動系6の減速比は、バッ
ク、ミドルローラ駆動系7のそれよりも圧倒的に小さ
い。したがって、バック、ミドルローラ駆動系7では、
同期モータM3が僅かに逆転するようなことがあって
も、バック、ミドルローラ4を殆ど逆転させることはな
いが、フロントローラ駆動系6では、同期モータM2の
僅かな逆回転がフロントローラ5を逆回転させ、ミドル
ローラ4との間でドラフト不良を起こす回転となる。
【0012】フロントローラ駆動系6において、前記駆
動軸9の途中には、逆転防止装置Tとしてラチェットホ
イール15が一体に楔着してある。図2に示すように、
ラチェットホイール15の歯16に噛み合い可能な係止
爪17が、一端を機台フレームFに軸着され、上下に揺
動可能となっている。ラチェットホイール15の中間部
は揺動駆動源としてのシリンダ18のピストンロッド1
9先端に連結されている。ピストンロッド19は、突出
方向に内蔵のバネ20で付勢されており、機台運転中
(ドラフトローラの回転中)は、シリンダ室18aに圧
空が供給されておらず、したがって、ラチェットホイー
ル15から離脱した待機位置Aに前記バネ力で保持さ
れ、また、ドラフトローラが停止すると、シリンダ室1
8aに圧力空気が供給されて、係止爪17先端がラチェ
ットホイール15の歯16に係止可能な作用位置Bに位
置されるようになっている。歯16と係止爪17とは、
駆動軸9即ちフロントローラ5の正転のみを許すように
係合している。
【0013】図3,4に示すように、各同期モータM
2、M3は、夫々永久磁石型同期ACモータである。モ
ータM2、M3において、ハウジング30の内側に固定
子22が一体に設けてある。前記固定子22は、鋼板を
重ねた芯22aに、上下方向にコイル22bが貫通して
備えられ、周知のように交流電流により、交流周波数と
同じ周波数の回転磁界を発生するようになっている。
【0014】出力軸13が、前記ハウジング30の前後
で軸受31により回転自在に支持されている。出力軸1
3には、前記固定子22の半径方向内側に対向する位置
に、回転子21が一体に設けてある。回転子21は、薄
い鋼板を重ね合わせて成る芯21aと、円周方向に所定
ピッチで回転軸線をぐるりと取り巻き,その芯21aを
台形断面で貫通するアルミ材から成るかご型導体21b
と、かご型導体21bの内側に埋設された一対の永久磁
石21cとを備えている。一対の永久磁石21cは,固
定子22に向く側が夫々N、S極となっている。回転子
21と固定子22との間には、モータ回転を効率的に行
うための所定の半径方向隙間が設けてある。
【0015】図5には、上述のドラフト部2に加えてス
ピンドル40、リングレール41、及びそれらを制御す
る制御装置50が示されている。スピンドル40を駆動
するためのスピンドル駆動系43は、インダクションモ
ータからなるスピンドル駆動モータM1を含んでいる。
スピンドル駆動モータM1からスピンドル40に至る駆
動系43に基準パルサー発生装置44が介在されてい
る。また、リングレール41を昇降するためのリングレ
ール昇駆系45は、インダクションモータからなるスピ
ンドル駆動モータM4を含んでいる。各モータM1〜M
4は、夫々対応するインバータ装置INV1〜INV4
に接続されている。各インバータ装置INV1〜INV
4は、制御装置50からの指令で制御される。制御装置
50には、外部から、スピンドル回転数、ドラフト比、
撚数、レヤーピッチなどの紡出条件が入力設定される。
そして、与えられたスピンドル回転数となるように、イ
ンバータ装置INV1を介してスピンドル駆動モータM
1が回転されると、その回転を基準パルサー発生装置4
4が検出して、スピンドル回転に対応した基準パルスa
を発生し、これが制御装置50に伝達される。制御装置
50内では、その基準パルスaと、前記紡出条件を基に
して、紡出条件を満たすように残りのインバータ装置I
NV2〜4に与える回転指令を演算し、各インバータ装
置INV2〜4に回転制御指令を出力する。この制御指
令により各インバータ装置INV2〜4は、対応した駆
動モータM2〜M4に周波数制御された交流電力を供給
し、駆動モータM2〜M4は、与えられた周波数によっ
て、上記紡出条件を満たすように回転数が制御される。
尚、51〜53は、リングレール昇降系45、フロント
ローラ駆動系6、バック、ミドルローラ駆動系7の回転
を検出して、検出値を制御装置50へ送る回転検出手段
で、制御装置50では、それらの検出値と、制御装置5
0から出力した回転指令値とが一致しているか判別して
機台の動作異常をモニタしている。
【0016】機台停止状態において、圧空がシリンダ室
18aに供給されて係止爪17は作用位置Bにあり、ラ
チェットホイール15の歯16と噛み合っている。機台
が起動され、制御装置50からの指令でスピンドルモー
タM1が回転し始めると、上述のように基準パルサー発
生装置44から基準パルスaが発生し、そのパルスと、
あらかじめ与えられた紡出条件により制御装置50から
速度制御指令が出力され、他のインバータ装置INV2
〜4を介して周波数制御された交流電力が残りのモータ
M2〜M4に供給され、各モータM2〜M4は回転す
る。
【0017】2つの同期モータM2、M3において、イ
ンバータ装置INV2,3により交流電力が、周波数制
御されつつ固定子22のコイル22bに供給される。こ
れにより固定子22のコイル22bには回転磁界が発生
する。この回転磁界により回転子21のかご型導体21
bに誘導電流が流れて磁界を発生し,いわゆる誘導モー
タの原理で回転磁界との間に生じる電磁力によりモータ
起動トルクを発生し、回転子21、即ち,出力軸13が
正転し始め、フロントローラ5、バック、ミドルローラ
3、4が正転する。このとき、作用位置Bにある係止爪
17は、シリンダ室18aの圧空を圧縮しながら、ラチ
ェットホイール15の歯16と係脱を繰り返す。回転開
始から図示しないタイマで設定された所定時間が経過す
ると、シリンダ18に供給されていた圧空が排気され、
バネ20により係止爪17が待機位置Aに位置し、ラチ
ェットホイール15の歯16との噛み合いがなくなる。
これにより、ドラフトローラ回転中は、係止爪17とラ
チェット歯16の噛み合いが無く、騒音の発生がない。
回転子21が同期速度近くまで増速されると、回転磁界
の速度と磁石21cの回転速度との回転速度差が極めて
小さくなり,回転磁界に磁石磁界が引っ張り込まれて
(同期ひき入れされて)同期回転をはじめる。インバー
タ装置INV2,3により、起動時には交流電力を低い
周波数で与えることにより,低い周波数による固定子2
2の回転磁界の回転速度が小さいうちに、同期引き入れ
される。同期回転すると,回転子21のかご型導体21
bには誘導電流は流れないので,従来の誘導モータのよ
うに、常時,回転子側に誘導電流が流れることによる熱
発生がなくなり、省エネルギとなる。
【0018】こうして各ドラフトローラ3〜5が与えら
れたドラフト比を実現するように回転し、また、与えら
れたレヤーピッチを実現するようにリングレール41が
昇降され、かつ、与えられた撚りを実現するようにスピ
ンドル40が回転される。同期モータM2、M3が回転
を始めるとき、回転子21の永久磁石21cの磁極に対
して、回転磁界の磁極が異極となってかつ正転方向と反
対側に発生すると(図7(b))、その永久磁石21c
との間の磁気吸引力で、回転子21が逆方向に回転する
ことがある。この回転は、バック、ミドルローラ駆動系
7では、減速比が大きいことから、バック、ミドルロー
ラ3、4を逆転させるに至らないが、フロントローラ駆
動系6では、前述のように減速比が小さいことから、フ
ロントローラ5をミドルローラ4との間でドラフト不良
を発生させる程度に逆転させる。しかし、フロントロー
ラ駆動系6では係止爪17がラチェットホイール15に
係止していて駆動軸9が逆転できないことから、フロン
トローラ5が逆転することが防止されてフロントローラ
逆転による繊維束のゆるみが無くなる。起動時のフロン
トローラ5の停止の間にミドルローラ4が正転し始める
が、ミドルローラ4が正転しかつフロントローラ5が逆
転する従来のゆるみ(図6P1)に比べて、フロントロ
ーラ5とミドルローラ4間の繊維のゆるみ(図6P2)
が少なくなる。その後、フロントローラ駆動系6の同期
モータM2が正転してフロントローラ5が正転し、ドラ
フト部2でドラフト作用が行われるが、前述のように繊
維のゆるみが少ないため、そのゆるみによるドラフト不
良は軽減される。正転を始めて所定時間経過後、係止爪
17が待機位置Aに位置されることは言うまでもない。
【0019】なお、上記実施態様においては、逆転防止
装置として、ラチェットホイールとこれに係脱する係止
爪とから成る機構を採用したが、機台フレーム側との間
に駆動軸を正転方向にのみ回転させる周知の一方向クラ
ッチを介在させてもよい。また、上記実施形態では、精
紡機において、バック、ミドルローラ駆動系は減速比が
大きいために、逆転防止装置を設けなかったもので説明
しているが、同期モータからバック、ミドルローラまで
の駆動系の減速比も小さくて同期モータの上記永久磁石
に起因する逆転がドラフト不良を生じるほどに対応する
バック、ミドルローラを逆回転させるような構成の場合
には、そのような駆動系内も逆転防止装置を介在させて
もよい。この場合、フロントローラが正転し、ミドルロ
ーラが逆転防止される、といった自体が生じる可能性が
あるが、逆転防止装置なしで、フロントローラが正転、
ミドルローラが逆転の場合よりも、両ローラ間の繊維束
の引っ張りは小さくなり、この場合でもドラフト不良が
抑えられる。さらに、本実施形態では、フロントローラ
駆動系とバック、ミドルローラ駆動系の両方が同期モー
タを駆動源として備えている場合を説明したが、バッ
ク、ミドルローラ駆動系の駆動モータを、サーボモータ
としてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上のように本願装置では、省エネ、熱
損の少ないというメリットを持つ永久磁石式同期ACモ
ータをドラフトローラ駆動系に採用した場合であって
も、その同期モータ始動時に、内蔵の永久磁石によって
同期モータが逆回転しても、その同期モータを含む駆動
系内のドラフトローラの逆転防止装置がドラフトローラ
の逆回転を防止するので、正回転するドラフトローラと
の間で生じる繊維束のゆるみ、引っ張りが逆転防止装置
を備えていない場合と比べて小さく抑えられ、不正ドラ
フトの発生が抑制される。また、本願では、繊維機械の
運転中は、逆転防止装置の係止爪がラチェットホイール
から離脱しているので、係止爪がラチェットホイールと
絶えず係止可能状態にあって係脱を繰り返す場合と比べ
て、騒音の発生がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラフトローラ駆動系を示す斜視図である。
【図2】逆転防止装置としてのラチェット機構である。
【図3】永久磁石型同期ACモータの縦断面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】制御装置を含む全体構成図である。
【図6】ドラフト部の断面図である。
【図7】回転子の磁極と、固定子の回転磁界との関係図
である。
【符号の説明】
2 ドラフト部 3 バックローラ 4 ミドルローラ 5 フロントローラ 6 フロントローラ駆動系 7 バック、ミドルローラ駆動系 15 ラチェットホイール 17 係止爪 18 シリンダ(揺動駆動源) 21c 永久磁石 A 待機位置 B 作用位置 T 逆転防止装置 M2、M3 同期モータ(永久磁石型同期ACモータ)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のドラフトローラを駆動するための
    ドラフト駆動系が2つ以上の駆動系に分割されて夫々別
    個の可変速モータを備え、少なくとも1つの可変速モー
    タが同期モータであって、各可変速モータが対応するド
    ラフトローラを個別に駆動するようにした紡機のドラフ
    トローラ駆動装置において、前記同期モータを永久磁石
    型同期ACモータとし、その同期モータから対応するド
    ラフトローラに至る駆動系に、その駆動系に含まれる同
    期モータ起動時にその同期モータ内蔵の永久磁石に起因
    して同期モータが逆転することで対応するドラフトロー
    ラが逆転することを防止する逆転防止装置を介在させて
    成る紡機のドラフトローラ駆動装置。
  2. 【請求項2】 複数のドラフトローラを駆動するための
    ドラフト駆動系が2つ以上の駆動系に分割されて夫々別
    個の同期モータを備え、各同期モータが対応するドラフ
    トローラを個別に駆動するようにした紡機のドラフトロ
    ーラ駆動装置において、前記各同期モータを永久磁石型
    同期ACモータとし、同期モータ起動時にその同期モー
    タ内蔵の永久磁石に起因して生じる同期モータ逆転がド
    ラフト不良を生じさせる程度にドラフトローラを逆転さ
    せる減速比の駆動系にドラフトローラの逆転防止装置を
    介在させて成る紡機のドラフトローラ駆動装置。
  3. 【請求項3】 逆転防止装置は、ドラフトローラと一体
    回転するラチェットホイールと、ラチェットホイールに
    係脱する係止爪とから成る請求項1または2記載の紡機
    のドラフトローラ駆動装置。
  4. 【請求項4】 係止爪は、機台フレームに揺動自在に支
    持されると共に、揺動駆動源に連結され、揺動駆動源を
    作用させることで、ドラフトローラ回転中はラチェット
    ホイールから離脱した待機位置に保持され、ドラフトロ
    ーラが停止するとラチェットホイールに係止可能な作用
    位置に位置されることを特徴とする請求項3記載の紡機
    のドラフトローラ駆動装置。
  5. 【請求項5】 ドラフトローラの逆転防止装置が介在さ
    れる駆動系は、フロントローラ駆動系である請求項2〜
    4の何れかに記載の紡機のドラフトローラ駆動装置。
  6. 【請求項6】 逆転防止装置は、ドラフトローラの正転
    のみを許容するように設けられた一方向クラッチである
    請求項1または2記載の紡機のドラフトローラ駆動装
    置。
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