JP4359737B2 - 水晶片整列装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水晶片整列装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学用の水晶片を製造する際には、一般に大きな水晶片素材をガラス等のプレート上に水溶性接着剤で接着し、この状態のまま水晶片素材を多数の所定寸法の水晶片に切断している。
そして次に、上記プレートと水晶片素材とを、上記水溶性接着剤を溶解させて水晶片素材をプレートから剥離させる液体、例えば温水に浸漬させて水溶性接着剤を溶解させ、これにより水晶片素材をプレートから剥離させて貯溜層内に沈降させる。
このとき、水晶片素材を所定の寸法に切断することによって得られた水晶片と、水晶片ともに生成される残材とが貯溜層内に沈下することになり、この後、沈下した水晶片を人手によりひとつずつ拾い上げ、製品として利用する水晶片を整列させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記人手による水晶片の整列作業は、扱う水晶片が小さく、また透明(半透明も含む。以下同じ。)であるため、水晶片を整列させるのは大変な労力を要し、また効率も悪かった。
本発明は、上記プレート上の複数の水晶片は水溶性接着剤を溶解した状態では複数列複数行の互いに密集した状態となっており、しかも上下の方向も表裏も揃って配列されていることに着目し、人手を要することなく上記互いに密集した状態の水晶片を予め定められた方向に揃えて整列させることができるようにした水晶片の方向整列方法とその装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1にかかる水晶片整列装置は、複数の水晶片を複数列複数行の互いに密集させた状態で供給する供給手段と、上記複数列複数行の互いに密集された水晶片の複数個を保持するとともに、保持した水晶片を位置検出手段に搬送する保持搬送手段と、上記密集した水晶片を列方向に離隔させる離隔手段と、この離隔手段によって相互に離隔された各水晶片のそれぞれの位置を検出する上記位置検出手段と、この位置検出手段によって位置が検出された各水晶片を把持するとともに、把持した水晶片を予め定められた方向に揃えて整列させる把持搬送手段とを備え、
上記保持搬送手段は、複数列複数行に設けられてそれぞれ密集された水晶片を吸着保持する複数の吸着ヘッドを備え、
上記離隔手段は、上記吸着ヘッドの列方向の間隔を拡縮させる拡縮機構と、行方向の各吸着ヘッドに連通する各行毎のエア通路と、各エア通路に設けた各行毎の開閉バルブとを備え、
上記複数の吸着ヘッドは複数列複数行に密集された水晶片をそれぞれ吸着保持し、上記拡縮機構は吸着ヘッドの列方向の間隔を拡開させて密集している水晶片を列方向に離隔させ、さらに上記各行毎の開閉バルブは保持搬送手段の移動に応じて順次閉じられるようになっており、第1行の開閉バルブが閉じて第1行の吸着ヘッドによる第1行の水晶片の保持を解放して、保持搬送手段が所定量移動したら第2行の開閉バルブが閉じて第2行の吸着ヘッドによる第2行の水晶片の保持を解放することにより、行方向に密集した水晶片を順次行方向に離隔させることを特徴とするものである。
また請求項2にかかる水晶片整列装置は、複数の水晶片を複数列複数行の互いに密集させた状態で供給する供給手段と、上記複数列複数行の互いに密集された水晶片の複数個を保持するとともに、保持した水晶片を位置検出手段に搬送する保持搬送手段と、上記密集した水晶片を行方向に離隔させる離隔手段と、この離隔手段によって相互に離隔された各水晶片のそれぞれの位置を検出する上記位置検出手段と、この位置検出手段によって位置が検出された各水晶片を把持するとともに、把持した水晶片を予め定められた方向に揃えて整列させる把持搬送手段とを備え、
上記保持搬送手段は、1列に配置されてそれぞれ密集された水晶片を吸着保持する複数の吸着ヘッドを備えており、
また上記離隔手段は、接離可能に設けた複数の吸着ヘッド支持板を備えており、この吸着ヘッド支持板はそれぞれ櫛歯状部分を備えてこの櫛歯状部分に上記吸着ヘッドがそれぞれ設けられ、上記複数の吸着ヘッド支持板が相互に近接した際には櫛歯状部分が相互に噛合して上記吸着ヘッドを1列に整列させ、また吸着ヘッド支持板が相互に離隔した際には櫛歯状部分に設けた上記吸着ヘッドは2列で縦横に相互に離隔した状態となることを特徴とするものである。
【0005】
上記請求項1、2における水晶片整列装置によれば、供給手段は、複数の水晶片を複数列複数行の互いに密集させた状態で供給するようになる。上記複数列複数行の互いに密集された水晶片は保持搬送手段によって保持されて位置検出手段に搬送され、また離隔手段は上記密集した水晶片を列方向及び行方向に離隔させる。この離隔手段によって各水晶片が列方向及び行方向に離隔されると、位置検出手段により各水晶片のそれぞれの位置が検出され、この状態では各水晶片の方向と表裏とは揃っているので、上記位置検出手段によって位置が検出された各水晶片は、把持搬送手段によって把持されるとともに、予め定められた方向に揃えて整列されるようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
(水晶板素材1A)
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図7は、水晶板素材1Aから残材1aを除去し、製品としての水晶片1を複数列複数行の互いに密集させた状態とするための工程と装置とを示すものである。
図1において、大きな方形薄板状の水晶片素材1Aは、ガラス等のプレート2上に水溶性接着剤で接着されている。図示実施例では、6枚の水晶片素材1Aを縦2列横3列の状態で相互に隣接させてプレート2上に接着してあり、それぞれの水晶片素材1Aは、縦5列横9列の状態で製品としての水晶片1を切断区分している。この際、中央側となる多数の水晶片群の周囲に、余剰の残材1aが形成されることになる。また各水晶片1は、例えば7×8ミリ角の大きさを有している。
さらに上記水晶片素材1Aは、図3に示すように、それぞれ6枚の水晶片素材1Aが積層重合されて上記水溶性接着剤で相互に接着されており、全ての層の水晶片素材1Aが上記水晶片1と残材1aとに切断区分されている。したがって図示実施例では、プレート2上の水晶片1の総数は、6枚×縦5列×横9列×6層の1620枚となる。
【0007】
(分別装置3)
次に、図2は水晶板素材1Aから水晶片1と残材1aとを分別するための分別装置3の平面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、図4は図2のIV−IV線に沿う断面図をそれぞれ示している。
上記分別装置3は貯溜槽4を備えており、この貯溜槽4内に、上記水溶性接着剤を溶解させて水晶片素材1Aをプレート2から剥離させる液体、例えば温水を貯溜することができるようになっている。上記貯溜槽4の底部には水平方向に板状のベース板5を配置し、該ベース板5はベース板支持具6によって貯溜槽4に固定してある。
上記ベース板5の上面の四隅には角柱状の支持部材7をそれぞれ取付けてあり、これら支持部材7の上面によって上記プレート2の四隅を支持することができるようになっている。このとき、各支持部材7の上面にはプレート2の角部が嵌まり込む凹部7aを形成してあり、これら凹部7aによってプレート2が位置ずれしないようにしてある。本実施例では、上記4本の支持部材7によってプレート2を支持する支持手段を構成してあり、またプレート2は上記水晶片素材1Aを下方に向けた状態で支持部材7によって支持され、この状態では水晶片素材1A及びプレート2は貯溜槽4内の液体に浸漬されるようになっている。
【0008】
上記ベース板5の上部にはプレート2から剥離されて沈降してくる水晶片素材1Aのうち、製品としての水晶片1のみを受取るブロック8を設けてある。本実施例では、プレート2の6箇所に水晶片素材1Aを貼付してあるため、ブロック8もそれと同数の6個設けてあり、かつそれぞれのブロック8は各水晶片素材1Aにおける全ての水晶片群の輪郭よりも若干小さな大きさとなっている。したがって、各水晶片群の最も外側の水晶片1は、各ブロック8よりも若干外側に突出した状態で各ブロックに受止められるようになる。
図2ないし図4に示す状態では、各ブロック8は縦2列、横3列に配置されて相互に離隔しており、プレート2から剥離されて沈下してくる水晶片素材1Aのうち、残材1aは各ブロック8で受止められずにその周囲から下方に落下するようになっている。
この際、各ブロック8の上面はそれぞれの水晶片群の直下位置でこれに近接させて配置させてあり、これにより各ブロック8で水晶片1を受取った際に各水晶片1が位置ずれするのを可及的に防止できるようにしてある。
【0009】
上記各ブロック8は、上述した相互に離隔した位置から、相互に密集した位置に移動可能となっており、それによって各ブロック8で受止めた6つの水晶片群を密集させることができるようになっている。
上記各ブロック8を相互に離隔した位置と相互に密集した位置とに移動させるために、図2に示すように、中央となる2つのブロック8A、8Bについては貯溜槽4の中心に向けて左右にスライドできるようにしてあり、その他の周囲のブロック8C、8D、8E、8Fについては貯溜槽4の中心に向けて斜めにスライドできるようにしてある。
【0010】
上記中央となるブロック8A、8Bを左右にスライドさせるため、上記ベース板5には各ブロック8A、8Bの下方位置にその移動方向に沿って長孔5aを形成してあり、かつ各ブロックに螺着したそれぞれ2本のボルト8aを上記長孔5aに貫通させている。したがって、各ブロック8A、8Bは各2本のボルト8aが長孔5aにガイドされることによって左右にスライドすることができ、かつボルト8aが長孔5aの外側端部に当接することによって、両ブロック8A、8Bは上述した相互に離隔した位置に位置されるようになっている。
他方、上記両ブロック8A、8Bを相互に密集した位置に位置させるために、上記ベース板5の長孔5aを貫通して該ベース板5の下方に突出している上記ボルト8aの下端部に連結板8bを取付けてあり、またベース板5の底面にストッパ5cを取付けている。
そして各ブロック8A、8Bを中央側に移動させた際には、各連結板8bをストッパ5cに当接させることによって相互に密集した位置に位置させることができ、この状態では各ブロック8A、8Bで受止めた各水晶片群が相互にほぼ接触することができるようになっている(図6、図7参照)。
【0011】
その他のブロック8C、8D、8E、8Fについても同様に構成してあり、各ブロックごとに設けた連結板8bを上記ストッパ5cと中央のブロック8A、8Bの連結板8bとに当接させることにより、各ブロック8を相互に密集した位置に位置させることができるようにしている。この状態では、全てのブロック8A〜8Fで受止めた各水晶片群が相互にほぼ接触することができるようになっている。
他方、上記各ブロック8C〜8Fごとに設けたボルト8aを長孔5aの外側端部に当接させることによって、各ブロックを相互に離隔した位置に位置させることができるようにしている。
さらに各ブロック8A〜8Fには、残材1aを貯溜槽4内に落下させてからブロック8を密集させる際に、ブロック8とブロック8との間に残材1aが挟まって各ブロック8の接近作動を妨げないように、干渉防止用の凹部8cを貯溜槽4の外方側に向いている側面を除いて各側面に設けてある(図6、図7参照)。
【0012】
次に、相互に離隔した位置に位置している各ブロック8を相互に密集した位置に移動させるために、各ブロック8の外側の4辺にそれぞれガイド9を設けている。
各ガイド9はそれぞれ貯溜槽4の中心に向けて進退動可能となっており、上記各ブロック8と同様にボルト9aを備え、各ボルト9aはベース板5に設けた長孔5aを貫通して下方に伸び、その下端部に連結板9bを備えている。
各ガイド9は、図3に示すように、プレート2よりも下方位置で移動可能となっているが、各ガイドの内側端面は、各ブロック8で受止められた水晶片1に接触し得る高さとなっている。このとき、ブロック8と同様に、ガイド9にも残材1aがガイド9とブロック8との接近作動を阻害しないように、内側の側面に凹部9cを設けている。
【0013】
上記各ガイド9は、プレート2が貯溜槽4内の支持部材7に載置される際には、プレート2に貼付された水晶片素材1Aの残材1aに干渉しないような外側位置に位置するようになっている。
他方、各ガイド9を手動により貯溜槽4の中心に向けて前進させた際には、各ガイド9の内側端面が各ブロック8の水晶片1にほぼ接触するようになるが、これと同時にガイド9の連結板9bが各ブロック8の連結板8bに当接し、各連結板9b、9bを介して各ブロック8を押圧前進させるようになる。そしてこれにより、各連結板8bをストッパ5cおよび中央のブロック8A、8Bの連結板8bに当接させることができる。
【0014】
上記構成を有する分別装置3において、図2ないし図4に示すように、各ブロック8とガイド9とは手動により貯溜槽4の中心から最も離れた位置に位置されており、また貯溜槽4内に温水が満たされている。
この状態において、水晶片素材1Aが貼付されたプレート2は、水晶片素材1Aを下方に向けた状態で支持手段としての4本の支持部材7上に載置され、各支持部材7に設けた凹部7aに係合されて位置決めがなされる。
すると、支持部材7によって支持されたプレート2と水晶片素材1Aは貯溜槽4内に満たされた温水に浸漬されるため、プレート2と水晶片素材1Aを貼付していた水溶性接着剤は温水によって溶解され、これにより水晶片1と残材1aはプレート2から剥離されて貯溜槽4の下方にむかって沈降していく。
このとき図5に示すように、貯溜槽4内の各ブロック8およびガイド9は図示した互いに離隔した位置にあるため、水晶片1のみがブロック8上に落下して受止められ、残材1aはブロック8とブロック8との隙間やブロック8とガイド9との隙間から貯溜槽4の底部へと沈下する。
【0015】
次に、図6、図7において、水晶片1がブロック8上に載置されたのを確認したら、四方のガイド9のうち図2における左右のガイド9を貯溜槽4の中央に向かって人手により押圧する。両ガイド9の移動により、ガイド9に固定した連結板9bがブロック8に固定した連結板8bに当接するので、各ブロック8は貯溜槽4の中央側に移動される。そして、各連結板8bがベース板5に固定したストッパ5cに当接すればブロック8の前進が停止され、同時にガイド9の前進も停止される。
次に、図2における上下方向のガイド9を貯溜槽4の中央に向かって人手により押圧すれば、両ガイド9に固定した連結板9bが上下位置のブロック8C〜8Fに固定した連結板8bに当接するので、各ブロック8C〜8Fをストッパ5cに沿って貯溜槽4の中央側に移動させる。そして、各連結板8bが中央のブロック8A、8Bの連結板8bに当接すれば、このブロック8A、8Bは上下方向には移動できないので、ブロック8C〜8Fの前進が停止され、同時にガイド9の前進も停止される。この状態では、水晶片1は各ガイド9によって側面を保持された状態で、隙間なく貯溜槽4内のブロック8上に整列されることになる。
このとき、貯溜槽4の底部に沈下している残材1aはブロック8およびガイド9に設けられたそれぞれの凹部8c、9c内に入り込むため、ブロック8およびガイド9の移動が妨げられることはない。
そして最後に、図7に示すように、支持部材7に支持されたプレート2を取り除けば、製品としての水晶片1はそれぞれ上下の向きや表裏が揃った状態でブロック8上に載置されているので、この後、水晶片1の整列作業を効率的に行うことができる。なお、上記プレート2の取外し作業は、次に述べる水晶片の整列装置10によって自動的に行なわれる。
【0016】
(供給手段11)
上記のように分別装置3によって複数列複数行で互いに密集された水晶片1は貯溜槽4ごと、図8に示すように、水晶片の整列装置10内に供給手段11を介して順次供給されるようになっている。
上記供給手段11は、図9、図10に示すように、貯溜槽4を搬送するローラコンベヤ20、貯溜槽4の概略の位置決めを行なうストッパ21、貯溜槽の正確な位置決めを行なう位置決め装置22、および貯溜槽4内の水晶片1を確実に剥離させるための超音波発生装置23を備えている。
上記ローラコンベヤ20を構成する各ローラは図示しないベルトによって相互に連結され、かつ図示しないモータによって回転されて、ローラ上に載置された貯溜槽4を搬送するようになっている。
図8に示すように、ローラコンベヤ20の上流側の両端にガイド26が設けられ、該ガイド26の間に貯溜槽4を通過させることにより、搬送方向と直交する方向における貯溜槽4の載置位置をほぼ所定位置となるように規制している。
【0017】
図9、図10に示すように、貯溜槽4の所定供給位置の下流側に2本のストッパ21を設けてあり、これらストッパ21を隣接するローラの間から上方に突出させて貯溜槽4に当接させることにより、貯溜槽4の概略の位置決めを行なえるようにしている。
上記各ストッパ21は、バルブ21cを介して正圧源18に連通されたエアシリンダ21bによって昇降可能となっており、通常ではストッパ21はローラより上方に突出した位置となっている。
また、ストッパ21の側部には制御装置に連結されたリミットスイッチ27が設けられており、貯溜槽4の側部がリミットスイッチ27に当接することにより、制御装置は貯溜槽4が上記供給位置に供給されたことを検出することができるようになっている。
【0018】
上記位置決め装置22は、貯溜槽4の対角位置に配置した2本の位置決めピン28と、各位置決めピン28をそれぞれ昇降させるエアシリンダ22aとを備えており、各エアシリンダ22aはバルブ22bを介して正圧源18に連通されている。
図9に示すように、各位置決めピン28は、貯溜槽4が上記ストッパ21によって停止した際に、貯溜槽4内のベース5に形成した位置決め孔5eの上方位置となるように配置してある。各位置決めピン28の直径は上記位置決め孔5eの直径に対して若干大きくするとともに先端を円錐状としてあり、かつ先端が下方を向くようにアングル29を介して上記エアシリンダ22aに取付けることにより、鉛直方向に昇降自在としている。
そして各位置決めピン28が下降された際には上記位置決め孔5eに係合して貯溜槽4を正確な位置に位置決めすることができるようになっている。
また上記超音波発生装置23は、一方の位置決めピン28の側方に配置されて該位置決めピン28と一体に昇降されるようになっている。この超音波発生装置23は上記位置決めピン28が降下された際に貯溜槽4の液体内に浸漬されて超音波を発生することができるようになっており、その超音波によって貯溜槽4内の水晶片1を確実に剥離させることができるようにしている。
【0019】
以上の構成を有する供給手段11は、貯溜槽4を順次所定の供給位置に搬送する。貯溜槽4は、ローラコンベヤ20上を搬送されるうちにガイド26を通過し、該ガイド26によって貯溜槽4の搬送方向に対して直角方向のおおまかな位置に位置決めされる。
ストッパ21はローラより上方に突出した位置で待機しており、貯溜槽4がストッパ21に当接するとリミットスイッチ27によってそのことが検出されるので、制御装置はローラコンベヤ20を停止させる。
この状態となると、制御装置によって位置決め装置22のバルブ22bが作動され、エアシリンダ22aによって位置決めピン28が下降される。これにより位置決めピン28の先端の円錐部がベース5に形成した位置決め孔5e内に挿入されると、貯溜槽4の正確な位置決めがなされる。
上記位置決めピン28が降下されると、これと一体的に超音波発生装置23が降下され、貯溜槽4内に浸漬されると超音波を発生する。したがってこの超音波により、積層された水晶片1が確実に剥離されるようになる。
この後、後述するように貯溜槽4内からプレート2と全ての水晶片1が取出されると、制御装置によりエアシリンダ21b、22aが作動されてストッパ21が下降されるとともに位置決めピン28および超音波発生装置23が上昇される。
そしてローラコンベヤ20のモータが起動されると、ローラコンベヤ20は空になった貯溜槽4を下流側に搬出する。空になった貯溜槽4がストッパ21上を通過すると、該ストッパ21は再びローラコンベヤ20上に突出し、次の水晶片1が整列された貯溜槽4が搬入されるまでその位置で待機するようになる。
【0020】
(保持搬送手段35)
次に、図11、図12に示すように、上記貯溜槽4内の複数列複数行で互いに密集された水晶片1を一斉に保持して搬送する保持搬送手段35は、複数列複数行に設けられて密集された水晶片1を保持する保持手段36と、この保持手段36を搬送する搬送手段としてのロボット37(図8、図12参照)とを備えている。
上記ロボット37は制御装置によって制御されるようになっており、該ロボット37のアームの先端にアタッチメント37aが設けられている。図12に示すように、上記保持手段36を構成するフレーム38の上部にもアタッチメント36aが設けられ、ロボット37と保持手段36とはそれらアタッチメント37aと36aとで分離、接続することができるようになっている。
なお、後に詳述するように、各水晶片1は把持搬送手段60(図15)によって1つづつ把持されて整列されるようになっており、上記ロボット37は把持搬送手段60の一部を構成している。すなわち把持搬送手段60は、水晶片1を1つづつ把持する把持手段61と、この把持手段61を搬送する搬送手段としての上記ロボット37とから構成されている。そして上記把持手段61を構成するフレーム62の上部にアタッチメント61bが設けられ、ロボット37と把持手段61とはそれらアタッチメント37aと61bとで分離、接続することができるようになっている。
つまりロボット37は、必要に応じて、上記保持手段36と把持手段61とを選択的に使用してそれぞれを搬送することができるようになっている。このように必要な作業に応じて作業ヘッドを交換するようにしたロボット37のアタッチメント37a、36a、61bに関する構成は従来公知であるので、その詳しい説明は省略する。
【0021】
図11ないし図13に示すように、上記保持手段36のフレーム38には、互いに平行に2本のスライド軸40を1組として3組、したがって合計6本のスライド軸40を設けてあり、各スライド軸40にそれぞれ6個のスライド部材41を摺動可能に軸支している。そして図12に示すように、各組2本のスライド軸40に設けたスライド部材41、41に渡って、スライド軸40と直交させて吸着ヘッド支持板42を取付けてあり、各吸着ヘッド支持板42は、各組のスライド軸40のスライド部材41、41に一定の順番で取付けてある。
したがって上記吸着ヘッド支持板42は合計で18枚設けられることになり、かつ各吸着ヘッド支持板42にそれぞれ15個の吸着ヘッド43を設けている。その結果、吸着ヘッド43は縦15列横18列の合計270個設けられている。そして上記吸着ヘッド支持板42が互いに密着している状態では、各吸着ヘッド43は上記貯溜槽4内で密集している各水晶片1と同一の間隔となっており、それによって各吸着ヘッド43で一斉に縦横270枚の水晶片1を吸着することができるようになっている。
【0022】
(離隔手段44)
次に、図13に示すように、上記密集した水晶片を列方向及び行方向に離隔させる離隔手段44は、上記吸着ヘッド支持板42の列方向の間隔を拡縮させることによって吸着ヘッド43の間隔を拡縮させる拡縮機構45を備えている。
上記拡縮機構45は、V字型の位置決め金具46を備えており、各位置決め金具46は、左右の最も外側となる2枚の吸着ヘッド支持板42を除いたその他の吸着ヘッド支持板42にそれぞれピン47によって回転可能に軸支してある。各位置決め金具46にはピン47とは反対側となる部分に長孔46aを穿孔してあり、各長孔46aに、隣接した吸着ヘッド支持板42に設けた上記ピン47を係合させ、このピン47を各長孔46a内で往復動可能としている。このとき左右の両端の吸着ヘッド支持板42には、長孔46aに係合するピン47のみを設けてある。
中央の2枚の吸着ヘッド支持板42うち一方の吸着ヘッド支持板42はスライド軸40に固定してあり、またこの2枚の吸着ヘッド支持板42の一方に長方形の位置決め金具48をピン49で取付け、他方の吸着ヘッド支持板42に設けたピン49をその位置決め金具48に形成した長孔48aに係合させている。
さらに最も外側となる2枚の吸着ヘッド支持板42にはそれぞれエアシリンダー50aが連結されており、各エアシリンダー50aによって図13の左右に進退動されるようになっている。各エアシリンダー50aはそれぞれバルブ50bを介して正圧源18に連通されている。
【0023】
図13において、中央から右側が外側の吸着ヘッド支持板42を中央側に移動させた状態を、また中央から左側が外側の吸着ヘッド支持板42を外側に移動させた状態を示している。
上記各エアシリンダー50aは、通常は最も外側となる2枚の吸着ヘッド支持板42を相互に中央側に移動させ、これによって各吸着ヘッド支持板42は相互に密着している。この状態では、上述したように各吸着ヘッド43は上記貯溜槽4内で密集している各水晶片1と同一の間隔となっており、それによって各吸着ヘッド43で一斉に縦横270枚の水晶片1を吸着することができるようになる。
他方、各エアシリンダー50aにより最も外側となる2枚の吸着ヘッド支持板42を相互に離隔する外側に移動させると、最も外側の吸着ヘッド支持板42に固定されたピン47が外側に移動するのでピン47は長孔46a内を移動する。そしてピン47が長孔46aの端部に当接すると、外側から2番目の吸着ヘッド支持板42に設けた位置決め金具46が上記ピン47に引かれるため、該位置決め金具46を固定している外側から2番目の吸着ヘッド支持板42がスライド軸40に沿って移動する。
このようにして各吸着ヘッド支持板42が順次外側に向けて移動されると、各吸着ヘッド支持板42はピン47が長孔46aの端部に当接する間隔で拡開される。この状態では、密集していた水晶片1は、縦方向には互いに接触しているが、横方向には相互に拡開されることになる。
【0024】
上記離隔手段44は上述した拡縮機構45の他に、図11、図14に示すように、各水晶片1を横方向に拡開させるために、横の行方向の各吸着ヘッド43に連通する各行毎のエア通路51と、各エア通路51に設けた各行毎の開閉バルブ52とを備えている。
図14において、各吸着ヘッド支持板42にはそれぞれ気密を保って連結管53がスライド軸40と平行に設けられている。各連結管53は大径部53aと小径部53bとを備えており、小径部53bは吸着ヘッド支持板42から隣接する吸着ヘッド支持板42の大径部53a内に気密を保って摺動自在に嵌合している。
各連結管53内は上記エア通路51となっており、したがって各連結管53内のエア通路51は各連結管53を介して横の列方向に連通し、また各吸着ヘッド支持板42が相互に接離することができるようになっている。
また、上記各連結管53内のエア通路51は、各吸着ヘッド支持板42に形成したエア通路54を介して吸着ヘッド43に連通している。
したがって、各吸着ヘッド43は連結管53内のエア通路51を介して横方向の各行毎に連通しており、各行毎のエア通路51、すなわち合計15本のエア通路51は、図11に示すように、各エア通路51に設けた各行毎の開閉バルブ52(図11には1つの開閉バルブ52のみを記載してある)を介して負圧源17に連通している。
なお、図11に示すように、右端の吸着ヘッド支持板42に設けた連結管53をフレキシブル導管55および開閉バルブ52を介して負圧源17に連通させるとともに、左端の吸着ヘッド支持板42に設けた連結管53もフレキシブル導管55および上記開閉バルブ52を介して負圧源17に連通させている。
また図12に示すように、エア通路51が互いに干渉するのを防ぐため、エア通路51の垂直方向の位置を交互に2段に配置している。
【0025】
本実施例のように、吸着ヘッド支持板42にそれぞれ連結管53を設けるとともに、各連結管53を相互に伸縮可能に連結してその内部に横方向に連通するエア通路51を形成すれば、全ての吸着ヘッド43にそれぞれフレキシブル導管55を接続する場合に比較して、配管が簡素となり、また保持搬送手段35を軽量化することができるという利点がある。
【0026】
図8において、上記構成を有する保持搬送手段35によれば、上記貯溜槽4内の複数列複数行で互いに密集された水晶片1を一斉に保持してこれを次に述べる位置検出手段56まで搬送することができ、また上記離隔手段44は縦横に密集した各水晶片1をその位置検出手段56において縦方向および横方向に拡開させることができる。
すなわち、前述したように貯溜槽4が供給位置に供給されて位置決めされると、制御装置はロボット37を制御し、アタッチメント37a、36aを介して保持手段36をロボット37のアームの先端に取付ける。このとき、保持手段36の各吸着ヘッド43は相互に密集した状態となっている。
次に、上記ロボット37は貯溜槽4に載置されているプレート2上に保持手段36を移動させ、上記吸着ヘッド43によってプレート2を吸着保持させる。そしてロボット37は吸着ヘッド43がプレート2を吸着すると、該プレート2を貯溜槽4の隣接位置に設けたストッカ57へ搬送して、該ストッカ57でプレート2を回収させる。
このようにして貯溜槽4内からプレート2を除去したら、ロボット37は各吸着ヘッド43を位置決めされた貯溜槽4内の各水晶片1上に移動させ、それぞれの吸着ヘッド42に1つずつ水晶片1を吸着保持させる。この際には、貯溜槽4内で6層に積層されている水晶片1は、上記超音波発生装置23による超音波によって下方の水晶片から確実に剥離されるため、それぞれ最も上方の水晶片1のみが吸着ヘッド43に吸着保持されるようになる。
各吸着ヘッド43がそれぞれ水晶片1を吸着保持して貯溜槽4から持ち上げると、各水晶片1は貯溜槽4の隣接位置に設けた洗浄トレー58内の温水に浸漬されて洗浄される。そして各水晶片1の洗浄が終了したら、上記離隔手段44の拡縮機構45はエアシリンダー50aを作動させて各吸着ヘッド支持板42の列方向の間隔を拡開させ、それによって吸着ヘッド43の間隔を拡開させて互いに密集している水晶片1を横方向に離隔させる。
【0027】
この状態となると、ロボット37は各吸着ヘッド43に水晶片1を吸着させたまま、位置検出手段56へ水晶片1を搬送する。そして第1行目の吸着ヘッド43が位置検出手段56の所定位置に移動されたら、該第1行目の開閉バルブ52が閉じられて吸着が解除されるので、第1行目の吸着ヘッドに吸着されていた第1行目の水晶片1は位置検出手段56に設けたトレー59(図18参照)上の所定位置に載置される。
このようにして第1行目の水晶片1をトレー59上に載置したら、ロボット37は吸着ヘッド43を所定距離だけ移動させて、第2行目の吸着ヘッド43を次の所定位置に位置させる。この状態では、第2行目の吸着ヘッド43に吸着保持されている第2行目の水晶片1は、第1行目の水晶片1から所定距離だけ離隔されている。そしてこの状態で、第2行目の開閉バルブ52を閉じて第2行目の吸着ヘッドによる水晶片1の吸着保持を解放させれば、第2行目の水晶片1は第1行目の水晶片1から所定距離だけ離隔された状態でトレー59上に載置される。以下同様にして、吸着ヘッド43を僅かずつ移動させながら、順次各行の吸着ヘッド43による水晶片1の保持を解放させることにより、行方向に密集した水晶片を順次行方向に離隔させることができるので、トレー59上に縦横ともに隙間の開いた状態で水晶片1を整列させることができる。この状態では、全ての水晶片1の方向と表裏とはそれぞれ同一の状態となっている。
【0028】
(位置検出手段56)
次に、図18、図19において、上記位置検出手段56は、離隔手段44によって列方向及び行方向に離隔された各水晶片1のそれぞれの位置を検出することができるようになっており、上記把持搬送手段60は、この位置検出手段56によって検出された位置データに基づいて各水晶片1を順次把持するとともに、把持した水晶片1を予め定められた方向に揃えて整列させるようになっている。
上記位置検出手段56は、上記離隔手段44によって列方向及び行方向に離隔された各水晶片1が載置される上述のトレー59を備えており、このトレー59は透明部材によって構成されている。このトレー59の下方には光源64が設けられ、この光源64からの光は上記水晶片1によって遮光されるようになっている。そして上記ロボット37には、トレー59上の水晶片1を撮影する図示しないカメラを設けてある。
すなわち、上記水晶片1は光源64からの光を遮光するので、カメラによってその水晶片1を撮影すれば、各水晶片1が透明であっても黒いシルエットとして各水晶片1の画像を取込むことができ、それによって各水晶片1の位置を検出することができる。
【0029】
なお、上記トレー59内には水が入れられ、水晶片1は水内に浸漬された状態で該トレーの底部に載置される。このトレー59内に水が入れられているのは、水晶片1を水中に浸漬させないと、水晶片1が乾燥した際に貯溜槽4や洗浄トレー58で除去し切れなかった接着剤や乾燥による水垢が水晶片1にこびりついてしまい、これらの汚れが後工程である洗浄工程において除去が困難となるためである。
またトレー59を清掃するワイパ65が設けられている。このワイパ65の下面はトレー59の底面に接触しており、トレー59の側部に設けられたアクチエータ66によって左右に往復動されて、水晶片1より剥離してトレー59の底部に沈殿する接着剤のかすなどの清掃を行うことができるようになっている。このワイパ65は、非作動時には水晶片1の整列位置から外れた図示停止位置に待機しており、光源64からの光線の照射を妨げないようになっている。
【0030】
(把持手段61)
次に、図15に示すように、上述した把持手段61はフレーム62に取り付けられて上記トレー59上の水晶片1を吸着保持する吸着ヘッド69と、この吸着ヘッド69によって吸着された水平方向の水晶片1の両側部を把持するグリッパ70と、このグリッパ70を鉛直面内で回転させて、グリッパ70で把持した水平方向の水晶板1を垂直方向に起立させる回転手段71とを備えている。
上記フレーム62の上部には上述の保持手段36と同様にアタッチメント61bが設けられ、ロボット37のアームに設けられたアタッチメント37aに着脱可能となっている。この把持手段61と保持手段36とは選択的にロボット37に着脱され、不使用となっている保持手段36又は把持手段61は、図8に示すように、ロボット37の可動範囲内に設けられた図示しないラックにそれぞれ載置されるようになっている。
【0031】
上記把持手段61の吸着ヘッド69は、バルブ72bを介して正圧源18に連結されたエアシリンダ72aによって昇降されるようになっており、また吸着ヘッド69はバルブ73bを介して負圧源17に連通されている。
上記回転手段71は、フレーム62に設けた回転軸74に枢支した回転板75と、この回転板75に設けたアクチエータ76と、さらにバルブ77bを介して正圧源18に連通されたエアシリンダ77aとを備えている。そしてエアシリンダ77aは回転板75に連結されて該回転板75とアクチエータ76とを一体的に回転させるようになっており、上記アクチエータ76は上記グリッパ70を開閉作動させることができるようになっている。
上記把持手段61の非作動状態では、図15に示すように、吸着ヘッド69は上昇端に位置しており、またグリッパ70は、吸着ヘッド69が水晶片1を吸着している状態では、該水晶片1を両側から把持可能な位置となっている。
【0032】
したがって、上記図示しないカメラによってトレー59上に整列載置された水晶片1の位置が検出されると、上記把持手段61はその水晶片1の位置データに基づき、位置が検出された1つの水晶片1上に移動する。この状態となると、吸着ヘッド69のエアシリンダ72aが作動されて吸着ヘッド69を下方に移動させるとともに、該吸着ヘッド69に連通されたバルブ73bが開かれて水晶片1を吸着保持する。
次に、上記エアシリンダ72aにより水晶片1を吸着保持した吸着ヘッド69が上昇端まで上昇されると、吸着ヘッド69に吸着されていた水晶片1はグリッパ70により両側から把持される。この後、吸着ヘッド69による水晶片1の吸着保持が解除され、水晶片1はグリッパ70に受け渡される。
【0033】
水晶片1がグリッパ70によって把持されると、上記回転手段71によりグリッパ70が回転されて、グリッパ70で把持した水平方向の水晶板1が垂直方向に起立される。このとき、水晶片1の方向および表裏はわかっているので、該水晶片1を予め定めた方向に揃えて整列トレー100(図8)内に起立した状態で整列させることができる。
しかしながら本実施例では、各水晶片1を整列トレー100内に整列させる前に、各水晶片1の大きさが所定の寸法となっているか否かを検査する水晶片検査手段79を設けている。
【0034】
(水晶片検査手段79)
図18、図19に示すように、上記水晶片検査手段79は、水晶片1の大きさを測定するためのレーザ検査装置80を備えており、このレーザ検査装置80はレーザ照射部83とレーザ受光部84とを備えている。上記レーザ照射部83から照射されたレーザはレーザ受光部84によって受光され、その結果は制御装置によって解析されるようになっている。
水晶片1は上記レーザ照射部83とレーザ受光部84との間に供給され、レーザ照射部83より照射されたレーザが水晶片1によって遮られることにより該水晶片1の縦、横および高さを測定することができるようになっている。
上記レーザ検査装置80はターンテーブル81上に設けてあり、ターンテーブル81によってレーザ検査装置80を搬入された水晶片1に対して約3度の幅で揺動させることができるようにしている。これは、ロボット37の移動精度が水晶片1の測定に必要な検査精度ほど高くないからである。つまりロボット37が水晶片1をレーザ検査装置80内に搬入するたびにロボット37の移動時のばらつきによって水晶片1の搬入位置にばらつきが生じてしまい、水晶片1がレーザ検査装置80に対して僅かに傾いて搬入される可能性があるからである。
そこで、水晶片1の寸法を測定する際に最小の値が得られるようにレーザ検査装置80をターンテーブル81によって揺動させれば、水晶片1の正確な寸法を測定することが可能となる。
【0035】
上記ターンテーブル81は、円弧状のスライドレール85上に2つのスライド部材86を介して載置されており、またターンテーブル81に取付けたロッド88にアクチエータ89を連結している。このアクチエータ89は制御装置によって制御され、このアクチエータ89の伸縮によってターンテーブル81を往復揺動回転させることができるようにしている。
上記ターンテーブル81の両端部にそれぞれL字型のアングル87を取り付けてあり、一方のアングル87に上記レーザ照射部83を、他方のアングル87に上記レーザ受光部84をそれぞれ固定して、レーザ照射部83とレーザ受光部84とを所定の距離をあけて互いに向き合わせている。
【0036】
上記水晶片1はロボット37により上記レーザ照射部83トレーザ受光部84との間に搬入されるようになっており、上記ターンテーブル81には、搬入された水晶片1にNガスを吹付けて水晶片から水滴を除去させる水滴除去装置90を設けている。
上記水滴除去装置90は、上記水晶片1の搬入位置に向けてターンテーブル81に取付けた2本のノズル91と、該ノズル91にそれぞれNガスを供給するボンベ92と、各ノズル91とボンベ92との間に設けられ、制御装置によって開閉制御されるバルブ93とを備えている。
上記水滴除去装置90は水晶片1に付着している水滴を除去し、それによってレーザ検査装置80の検査時にレーザが水滴によってさえぎられ、検査不良が生じてしまうことを防止する。
【0037】
上述したように、トレー59上に縦横ともに隙間の開いた状態で整列された水晶片1は、1つづつ把持手段61のグリッパ70によって把持され、該グリッパ70の回転により水平方向の水晶片1が垂直方向に起立されるようになる。
しかしながら、水晶片1が水平状態のときに上記レーザ検査装置80による第1回目の寸法検査が行なわれ、図16におけるX方向の寸法が計測される。すなわち、上記グリッパ70が吸着ヘッド69から水平方向の水晶片1を把持すると、ロボット37はその状態のまま水晶片を上記レーザ照射部83トレーザ受光部84との間に搬入して、計測すべきX方向の面をレーザ照射部83に向き合わせる。
上記水晶片1が搬入されると、水滴除去装置90のバルブ93が開放されてノズル91の先端より水晶片1に向けてN2ガスが噴出され、これにより水晶片1に付着した水滴が除去される。
上記グリッパ70は水晶片1を把持しているが、レーザ照射部83より照射されたレーザは水晶片1を図16のX方向に横切るため、グリッパ70があっても水晶片1のX方向の寸法を正確に計測することができる。この際、レーザ検査装置80がターンテーブル81によって揺動され、複数回の計測のうち最小の寸法が上記水晶片1のX方向の寸法として決定される。
【0038】
上記水晶片1のX方向の寸法が計測されたら、次にグリッパ70が回転されて水平方向の水晶片1が垂直方向に起立されるようになる。この状態で、次に計測すべきY方向の面が上記レーザ照射部83に向き合わされ、上述したのと同様にしてそのY方向の寸法が計測される。
さらにこの後、次に計測すべきZ方向の面が上記レーザ照射部83に向き合わされてそのZ方向の寸法が計測される。
このようにして水晶片1の縦、横、高さの寸法が測定され、その測定結果が制御装置内に記憶された正規のデータと比較して良好であると判断されれば、ロボットは水晶片1を整列トレー100へ搬送して整列させるようになる。他方、水晶片1が不良と判断されれば、該水晶片1は整列トレー100へ搬送されることはなく、廃棄されることになる。
なお、水晶片1の寸法検査にあたっては、全ての水晶片1を検査してもよいし、或いは便宜的に各層における四隅の4枚の水晶片1のみを検査するようにしてもよい。このような場合には、4枚の水晶片1のうち、1枚でも不良がある場合には、制御装置は水晶片の整列装置10を停止させて警報を発するようにすればよい。
【0039】
(整列トレー100)
次に、上記把持搬送手段60によって搬送されてきた水晶片1は予め定められた方向に揃えて整列トレー100内に整列される。図21に示すように、上記整列トレー100内には整列用ジグ101を固定してあり、この整列用ジグ101内には1つづつの水晶片1をそれぞれ起立した状態で保持する多数の保持部102を設けてある。この保持部102は、行方向に15列、列方向に18列の270個設けられ、したがって一層分の水晶片1を整列収容することができるようになっている。
上記保持部102は軟質合成樹脂やゴム等で製造され、上記把持搬送手段60によって起立した状態で上方から押込まれる水晶片1を保持することができるようになっている。また整列トレー100内には水が満たされており、保持した水晶板1が大気中に露出することがないようにしてある。
【0040】
図8において、空の整列トレー100は搬出手段103によって所定の位置に搬入され、ここで水晶片1がその内部に整列されるようになる。そして水晶片が整列された整列トレー100は上記搬出手段103によって上記所定の位置から搬出され、この位置に新たに空の整列トレー100が搬入されるようになる。
上記搬出手段103は前述の供給手段11と同様にローラコンベヤ104、ストッパ105および整列用ジグ101の位置決め手段106を備えている。
上記位置決め手段106は、それぞれバルブ106bを介して正圧源18に連通された2本のエアシリンダ106aと、各エアシリンダ106aによって作動される位置決め部材107を備えている。各位置決め部材107は整列用ジグ101対角位置に配置され、それぞれ整列用ジグ101の角部に係合してこれを位置決めすることができるようになっている。
【0041】
空の整列トレー100はローラコンベヤ104によって搬送され、上昇しているストッパ105に当接することにより停止位置で停止される。そしてリミットスイッチ108によって空の整列トレー100が供給されたことが検出されるとローラコンベヤ104が停止される。次に、位置決め手段106のエアシリンダ106aが作動されて位置決め部材107が前進され、各位置決め部材107が整列トレー100内に設けた整列用ジグ101のコーナー部に当接すると、該整列用ジグ101が位置決めされて固定される。
【0042】
この状態において、上記水晶片検査手段79によって水晶片1が良品であると判定されると、上記把持搬送手段60は水晶片1を整列ジグ101上に搬送し、ロボット37に設けた図示しないカメラによって整列ジグ101の保持部102を撮影する。制御装置がその映像を基に水晶片1を挿入すべき保持部102の位置を確認すると、該水晶片1は上記把持搬送手段60によって保持部102内に挿入される。このようにして一層全ての水晶片1が各保持部102内に挿入されると、整列ジグ101内が満杯となる。
この状態となると、位置決め部材107による整列用ジグ101の位置決めが解除され、ストッパ105が下降し、ローラコンベヤ104が起動されるため、満杯となった整列トレー100は下流側へ搬出されるとともに、新たな空の整列トレー100が供給されるようになる。
【0043】
次に、図23は本発明の第2実施例を示したものである。上記実施例では離隔手段44を拡縮機構45、エア通路51および開閉バルブ52によって構成しているが、本実施例の離隔手段は2つの拡縮機構を備えたものである。
すなわち本実施例の離隔手段は、上記第1実施例の拡縮機構と同一構成の第1拡縮機構45と、位置検出手段56のトレー59内に設けた複数本の互いに平行な細長いスライド板201と、各スライド板201の間隔を拡縮させる第2拡縮機構202とを備えている。
上記スライド板201は、貯溜槽4内に整列されている水晶片1の縦方向の列数と同数だけ設けられ、それぞれ透明部材から構成されている。各スライド板201には連結棒203を連結してあり、各連結棒203を屈曲させてその先端部を上記トレー59の外部に引出してから、その部分に上記第2拡縮機構202を連動させている。
上記第2拡縮手段204はパンタグラフ機構204を有しており、このパンタグラフ機構204は、原理的には上記拡縮機構45の位置決め金具46とピン47とに相当するものである。このパンタグラフ機構204は、バルブ205bを介して正圧源18に連通されたエアシリンダ205aによって拡縮され、それに伴って連結棒203を介して各スライド板201を拡縮することができるようになっている。
【0044】
本実施例において、上記スライド板201は互いに密集した状態となっている。そして貯溜槽4内の密集している水晶片1は、その状態のまま保持搬送手段35によって吸着保持され、先ず上記第1実施例の拡縮機構と同一構成の第1拡縮機構45によって列方向に離隔されるようになる。
そして水晶片1はこの状態で保持搬送手段35によって位置検出手段56まで搬送され、トレー59内の上記スライド板201上で吸着が解除されて各スライド板201上に載置される。
この状態となると、上記第2拡縮機構202が各スライド板201を離隔させるので、各スライド板201上の水晶片1は行方向の間隔が広げられることになる。
この状態では、水晶片1はトレー59上に縦横ともに隙間の開いた状態で整列されている。また上記トレー59およびスライド板201は透明部材によって構成されているので、光源64からの光はそれらによって遮光されることがない。そして光が水晶片1によって遮光されることによって、各水晶片1の位置を検出することができる。
【0045】
図24ないし図32は本発明の第3実施例を示したものである。上記実施例においては、ロボット37は保持手段36と把持手段61とを交互に着脱することによって両者を交換使用するようにしてあるが、本実施例のロボット337は、図24に示すように、保持手段336と把持手段361とを同時に備えており、いずれか一方を下方に向けた作業位置に、他方を水平方向に向けた非作業位置に回転移動させることによって、両者を交換使用することができるようにしている。
また上記実施例における保持手段36は、縦15列横18列に配置された合計270個の水晶片1を一斉に吸着保持するためにその水晶片1の配列と同様に配置した合計270個の吸着ヘッド43を備えているが、本実施例の保持手段336では、横1列の18個の水晶片1を保持させるようにしており、そのために吸着ヘッド343も18個だけ設けてある。
【0046】
より詳細に説明すると、図24において、ロボット337のアームの先端部にアングル302を取付けてあり、このアングル302にロータリアクチエータ等の回転手段303を取付けている。この回転手段303はフレーム304を180度の範囲で往復回転させることができるようになっており、このフレーム304に90度の角度をなすように上記保持手段336と把持手段361とを取付けている。
上記回転手段303は制御装置によって制御されるようになっており、保持手段336と把持手段361とのいずれか一方を下方に向けた作業位置に位置させることができるようになっている。
図24は保持手段336が下方を向いた作業位置にあることを示しており、この状態では把持手段361は水平方向を向いた非作業位置となっている。そしてこの状態から回転手段303が制御装置の制御によりフレーム304を180度回転させると、把持手段361が下方を向いた作業位置となり、保持手段336は水平方向を向いた非作業位置となる。さらに、ここから保持手段336を作業位置へ戻す場合には、回転手段303を逆方向に180度回転させればよい。
【0047】
上記フレーム304には、保持手段336の隣接位置に、プレート2を吸着して除去するためにさらに2つの吸着ヘッド307を設けている。上述したように、第1実施例、第2実施例では、保持手段36は縦横に合計270個の吸着ヘッド43を備えているが、本実施例の保持手段336では横1列の18個の吸着ヘッド343を備えるだけであり、この吸着ヘッド343だけでプレート2を吸着して除去することが困難となるため、上記吸着ヘッド307を設けている。
図24、図25に示すように、上記2つの吸着ヘッド307はフレーム304に設けたエアシリンダ308aによって昇降されるようになっており、このエアシリンダ308aはバルブ308bを介して正圧源18に連通されている。また上記吸着ヘッド307は、バルブ307bを介して負圧源17に連通している。
【0048】
次に、図26ないし図28において、上記保持手段336は、横1列に配置した18個の吸着ヘッド343と、この横1列に並べられた吸着ヘッド343(図28の左半分参照)を1つおきにその横方向と直交する縦方向に移動させることにより2列に変換し(図28の右半分参照)、それによって各列毎に水晶片1を相互に離隔させるようにした拡縮手段344とを備えている。
上記拡縮手段344は、図27に示すように、フレーム304に固定したアクチエータ309と、このアクチエータ309によって互いに逆方向に同量だけ作動される2枚の吸着ヘッド支持板342A、342Bとを備えており、この2枚の吸着ヘッド支持板342A、342Bは互いに噛合うように櫛歯状となっている。そして各吸着ヘッド支持板342A、342Bの櫛歯状部分にそれぞれ上記吸着ヘッド343が取付けてあり、上記アクチエータ309によって各吸着ヘッド支持板342A、342Bが互いに密着する状態となった際には、図28の左半分で示すように、互いの櫛歯状部分が相互に噛合して、各吸着ヘッド343を1列に整列させるようになっている。この際、各吸着ヘッド343の間隔は、上述した貯溜槽4内で相互に密集している横1列の水晶片1の間隔に一致している。
他方、上記アクチエータ309によって各吸着ヘッド支持板342A、342Bが互いに離隔した状態となった際には、図28の右半分で示すように、互いの櫛歯状部分が相互に離隔して、各吸着ヘッド343を2列で整列させるようになっている。この状態では、各吸着ヘッド343に吸着されている水晶片1は、2列で縦横に相互に離隔した状態となっている。
そして各吸着ヘッド343は、吸着ヘッド支持板342A、342Bに設けたエア通路312にそれぞれ連通し、各エア通路312はバルブ343bを介してそれぞれ負圧源17に連通している。
【0049】
また図27に示すように、上記各吸着ヘッド343に隣接させて、横1列の水晶片1の側面に当接してこれを整列させるためのプレート310を設けている。このプレート310は、一方の吸着ヘッド支持板342Aを貫通させて該吸着ヘッド支持板342に昇降自在に設けた2本のロッド313(図28参照)の下端部に取付けてあり、各ロッド313の上端部に設けたカムフォロワ313aは、昇降フレーム314に形成した水平方向のカム溝314aに係合させている。上記昇降フレーム314は、フレーム304に設けたアクチエータ315によって昇降されるようになっている。
したがって上記アクチエータ315により昇降フレーム314を昇降させると、該昇降フレーム314のカム溝314aに係合しているカムフォロワ313aを介してロッド313が昇降されるので、これにより上記プレート310を昇降させることができる。
また、上記拡縮手段344によって吸着ヘッド支持板342Aが移動された際には、該吸着ヘッド支持板342Aに昇降自在に設けたロッド313も一体的に移動され、その際、ロッド313の上端のカムフォロワ313aは昇降フレーム314のカム溝314a内を移動するので、両者の係合状態が維持されるようになっている。
【0050】
さらに上記把持手段361は、上記実施例と同様に吸着ヘッド369やグリッパ370および回転手段371を備えている。ただし、上記実施例においては回転手段71をエアシリンダー77aと回転板75とで構成していたのに対し、本実施例においては回転手段371をロータリーアクチエータから構成してあり、グリッパ370を該ロータリーアクチエータによって回転させることができるようにしている。
その他の構成は、前述の実施例と同様に構成してある。
【0051】
前述の実施例においては水晶片1は6層となっているが、本実施例においては水晶片1を2層の状態で密集させてある。そして上記水晶片1を収容した貯溜槽4が供給手段11によって搬送され、上記実施例と同様に所定の供給位置で正確な位置決めがなされると、ロボット337は吸着ヘッド343および吸着ヘッド307を貯溜槽4内のプレート2上へ移動させる。
そして吸着ヘッド343がプレート2に密着されるとバルブ343bが開放されてプレート2を吸着するようになる。これと同時に、バルブ308bが開放されてエアシリンダ308aにより吸着ヘッド307が降下されるとともに、バルブ307bが開放されて吸着ヘッド307もプレート2を吸着する。
この状態となると、ロボット337はプレート2を吸着したままストッカ57へプレート2を搬送し、バルブ343bおよびバルブ307bが閉じられて吸着が解除されると、プレート2はストッカ57内に回収されるようになる。
そして吸着ヘッド307はエアシリンダ308aにより上昇端位置に復帰されるようになる。なお、この際にはプレート310は上昇端位置に保持されている。
【0052】
次に、保持手段336の各吸着ヘッド343は、横1列の18枚からなる水晶片1bをそれぞれ吸着保持し、これを持上げる。この際、図30に示すように、下層の水晶片1cが吸着ヘッド343によって持上げられる上層の水晶片1bから完全に剥離されず、上層の水晶片1bと一体に持上げられることがある。
そこで本実施例では、上層の水晶片1bが隣接するガイド9を僅かに超える位置まで上昇したら、上記各吸着ヘッド343をガイド9側へ水平に移動させるようになっている。これにより下層の水晶片1cはガイド9に当接して上層の水晶片1bと一体に移動することができないので、上層の水晶片1bから確実に剥離されて貯溜槽4内に沈下するようになる。
したがって本実施例においては、必要に応じて超音波発生装置23を省略することができる。
上記実施例と同様に、吸着ヘッド343に吸着された水晶片1bは洗浄トレー58へ搬送され、洗浄トレイ58内に浸漬されて洗浄された水晶片1bは位置検出手段56のトレー59の上部へ搬送される。
そして拡縮手段344のアクチエータ309により2枚の吸着ヘッド支持板342A、342Bが互いに離隔されると、各吸着ヘッド343に吸着されている水晶片1bは、2列で縦横に相互に離隔した状態となり、各水晶片1bはこの状態で位置検出手段56のトレー59上に載置されるようになる。
【0053】
この後、拡縮手段344が再び各吸着ヘッド343を横1列の状態に復帰させると、該吸着ヘッド343は、既に搬出された水晶片1bに隣接した水晶片1dの上方に移動される。この際、この水晶片1dは、図31の想像線で示すように、上述した下層の水晶片1cが上層の水晶片1bから剥離されて貯溜槽4内に沈下する際に生じる貯溜槽4内の水流によって元の位置から僅かに移動されてしまうことがある。
そこで各吸着ヘッド343によって上記水晶片1dを吸着する前に、該水晶片1dの元の位置への整列が行なわれる。
すなわち、先ず上記アクチエータ315により昇降フレーム314およびロッド313を介して上記プレート310が降下される。この状態となると、ロボット337はプレート310を上記水晶片1dから充分に離れた位置でこれに当接可能な高さ位置まで降下させ、次に該プレート310を上記水晶片1dに向けて移動させる。これによりプレート310は水晶片1dに当接し、該水晶片1dを元の位置に整列させることができる。
【0054】
上記水晶片1dを元の位置に整列させたら、上記アクチエータ315により昇降フレーム314およびロッド313を介して上記プレート310が上昇され、次に吸着ヘッド343が降下されて上記水晶片1dを吸着する。
この後、吸着ヘッド343は吸着した水晶片1dを持上げるのであるが、この際、図32に示すように、下層の水晶片1eが吸着ヘッド343によって持上げられる上層の水晶片1dから完全に剥離されず、上層の水晶片1dと一体に持上げられる危険性がある。
そこで今回は、上層の水晶片1dを僅かに上昇させたら、上記各吸着ヘッド343を貯溜槽4内に残存して隣接する上記水晶片1c側へ水平に移動させるようになっている。これにより下層の水晶片1eは隣接する水晶片1cに当接して上層の水晶片1dと一体に移動することができないので、上層の水晶片1dから確実に剥離されて貯溜槽4内に沈下するようになる。
この後、上述した作動が繰り返されて、横1列の水晶片1は順次相互に離隔した2列の状態に拡開されるようになる。
このようにして貯溜槽4内の全ての水晶片1を位置検出手段56のトレー59上に載置させたら、回転手段303により把持手段361が下方に向いた作業位置に切換えられ、前述の実施例と同様に、該把持手段361の吸着ヘッド369とグリッパ370とによって水晶片1を1つづつ把持して整列させることができる。
【0055】
なお、上記第3実施例においては、貯溜槽4内の全ての水晶片1を位置検出手段56のトレー59上に載置させるようにしているが、1列の水晶片1をトレー59上に載置させた段階で、直ちに当該1列の水晶片1を上記把持手段361の吸着ヘッド369とグリッパ370とによって1つづつ把持して整列させるようにしてもよい。
この場合には、離隔手段は、1列の密集した水晶片を、単純に列方向又は行方向に離隔させるだけであってもよい。
また、上述したいずれの実施例においても、保持手段36、336と把持手段61、361とを1台のロボット37、337によって交互に選択使用するようにしているが、保持手段と把持手段とを別個の2台のロボットに設けてもよいことは勿論である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、複数列複数行の互いに密集させた状態で供給される水晶片を、人手を要することなく予め定められた方向に揃えて整列させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレート2とこれに貼付された複数の水晶片素材1Aとの状態を示す平面図。
【図2】分別装置3を示す平面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】図3の次の工程を示す断面図。
【図6】図5の次の工程を示す断面図。
【図7】図6の次の工程を示す断面図。
【図8】本発明の第1実施例における整列装置10の全体を示す概略平面図。
【図9】供給手段11を示す拡大平面図。
【図10】図9の要部の断面図。
【図11】保持手段36と離隔機構45とを示す正面図。
【図12】図11の側面図。
【図13】図11の要部の拡大平面図。
【図14】図11に示す吸着ヘッド43の拡大断面図。
【図15】把持手段61の拡大正面図。
【図16】グリッパ70が水晶片1を把持した状態を示す斜視図。
【図17】図15と異なる状態を示す正面図。
【図18】位置検出手段56の拡大平面図。
【図19】図18の部分断面正面図。
【図20】搬出手段103の拡大平面図。
【図21】図20の要部の拡大平面図。
【図22】図20の断面図。
【図23】本発明の第2実施例を示す要部の平面図。
【図24】本発明の第3実施例を示す正面図。
【図25】図24の要部の左側面図。
【図26】保持手段336の側面図。
【図27】図26の部分断面図。
【図28】保持手段336の非作動時と作動時とを示す平面図。
【図29】把持手段361の正面図。
【図30】本発明の第3実施例における水晶片1を取出す状態を示す作動説明図。
【図31】図30と異なる状態を示す作動説明図。
【図32】図31と異なる状態を示す作動説明図。
【符号の説明】
1 水晶片 3 分別装置
4 貯溜槽 10 整列装置
11 供給装置 35 保持搬送手段
36、336 保持手段 37、337 ロボット
43、343 吸着ヘッド 44、344 離隔手段
45 拡縮機構 51 エア通路
52 開閉バルブ 56 位置検出手段
59 トレー(透明部材) 60 把持搬送手段
61、361 把持手段 64 光源
69、369 吸着ヘッド 70、370 グリッパ
79 水晶片検査手段 80 レーザ検査装置
100 整列トレー 102 保持部
103 搬出手段 201 スライド板
202 第2拡縮機構 310 プレート

Claims (3)

  1. 複数の水晶片を複数列複数行の互いに密集させた状態で供給する供給手段と、上記複数列複数行の互いに密集された水晶片の複数個を保持するとともに、保持した水晶片を位置検出手段に搬送する保持搬送手段と、上記密集した水晶片を列方向に離隔させる離隔手段と、この離隔手段によって相互に離隔された各水晶片のそれぞれの位置を検出する上記位置検出手段と、この位置検出手段によって位置が検出された各水晶片を把持するとともに、把持した水晶片を予め定められた方向に揃えて整列させる把持搬送手段とを備え、
    上記保持搬送手段は、複数列複数行に設けられてそれぞれ密集された水晶片を吸着保持する複数の吸着ヘッドを備え、
    上記離隔手段は、上記吸着ヘッドの列方向の間隔を拡縮させる拡縮機構と、行方向の各吸着ヘッドに連通する各行毎のエア通路と、各エア通路に設けた各行毎の開閉バルブとを備え、
    上記複数の吸着ヘッドは複数列複数行に密集された水晶片をそれぞれ吸着保持し、上記拡縮機構は吸着ヘッドの列方向の間隔を拡開させて密集している水晶片を列方向に離隔させ、さらに上記各行毎の開閉バルブは保持搬送手段の移動に応じて順次閉じられるようになっており、第1行の開閉バルブが閉じて第1行の吸着ヘッドによる第1行の水晶片の保持を解放して、保持搬送手段が所定量移動したら第2行の開閉バルブが閉じて第2行の吸着ヘッドによる第2行の水晶片の保持を解放することにより、行方向に密集した水晶片を順次行方向に離隔させることを特徴とする水晶片整列装置。
  2. 複数の水晶片を複数列複数行の互いに密集させた状態で供給する供給手段と、上記複数列複数行の互いに密集された水晶片の複数個を保持するとともに、保持した水晶片を位置検出手段に搬送する保持搬送手段と、上記密集した水晶片を行方向に離隔させる離隔手段と、この離隔手段によって相互に離隔された各水晶片のそれぞれの位置を検出する上記位置検出手段と、この位置検出手段によって位置が検出された各水晶片を把持するとともに、把持した水晶片を予め定められた方向に揃えて整列させる把持搬送手段とを備え、
    上記保持搬送手段は、1列に配置されてそれぞれ密集された水晶片を吸着保持する複数の吸着ヘッドを備えており、
    また上記離隔手段は、接離可能に設けた複数の吸着ヘッド支持板を備えており、この吸着ヘッド支持板はそれぞれ櫛歯状部分を備えてこの櫛歯状部分に上記吸着ヘッドがそれぞれ設けられ、上記複数の吸着ヘッド支持板が相互に近接した際には櫛歯状部分が相互に噛合して上記吸着ヘッドを1列に整列させ、また吸着ヘッド支持板が相互に離隔した際には櫛歯状部分に設けた上記吸着ヘッドは2列で縦横に相互に離隔した状態となることを特徴とする水晶片整列装置。
  3. 上記供給手段によって供給される水晶片は複数層となっており、上記保持搬送手段は、吸着ヘッドが上層の水晶片を吸着してこれを僅かに上昇させたら、該吸着した水晶片を水平方向に移動させて該吸着した水晶片の下層となる水晶片を供給手段に残存する隣接した水晶片に当接させて、上記吸着した水晶片から剥離させることを特徴とする請求項2に記載の水晶片整列装置。
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