JP4355397B2 - カメラ用シャッタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に設けられた撮影用開口を開放・遮蔽する遮光羽根部材を備えたカメラ用シャッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるカメラ用シャッタとしては、例えば特開昭57−100416号公報に記載されているものが知られている。同公報に記載された電磁駆動シャッタ装置は、露光窓を有するシャッタ地板を備え、このシャッタ地板には電磁アクチュエータが設けられている。電磁アクチュエータは、シャッタ地板またはカメラ内のフレームに固定された円筒状の永久磁石を有していて、この永久磁石の内側には鉄心が嵌合されている。また、フレームには羽根駆動軸が回動可能に支持され、この羽根駆動軸には、連結部及び羽根駆動アームを介して羽根が連結されている。また、羽根駆動軸には羽根駆動コイルが固定されており、この羽根駆動コイルが通電されると、羽根駆動軸が回転し、これに伴って羽根が駆動されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、円筒状の永久磁石の外側に羽根駆動コイルが巻かれ、この羽根駆動コイルの外側にフレームが配置された構成となっているため、電磁アクチュエータの高さ寸法が大きくなってしまう。ここで、永久磁石を小型にすると、電磁アクチュエータの高さ寸法を小さくすることが可能であるが、羽根駆動軸を回転させる力、つまり電磁アクチュエータの力量が小さくなってしまい、好ましくない。
【0004】
本発明の目的とするところは、電磁アクチュエータの力量を確保しつつ、電磁アクチュエータの高さ寸法を小さくすることができるカメラ用シャッタを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、撮影用開口が設けられた基板と、撮影用開口を開放・遮蔽する遮光羽根部材と、遮光羽根部材を駆動する電磁アクチュエータとを備え、
電磁アクチュエータは、一端部が遮光羽根部材に連結されていると共に他端部が揺動可能に軸支された可動フレーム及びその軸方向に着磁された板状の永久磁石を有する可動部材と、基板に取り付けられ、永久磁石を軸方向に挟むように配置された上ヨーク及び下ヨークを有し永久磁石を覆うヨーク部材と、永久磁石と対峙するように上ヨーク及び下ヨークの少なくとも一方に設けられ、基板に対して略平行に巻回されて揺動方向に配置されると共に通電時には互いに異なる極性をもつ複数のコイルとを備え、永久磁石には可動フレーム位置決め用の溝部が形成されており、永久磁石は、溝部に可動フレームの一部を挿入した状態で可動フレームに固定されていることを特徴とするカメラ用シャッタを提供する。
【0006】
以上のように構成した本発明においては、コイルが通電されると、永久磁石により形成される磁界に電磁力が発生し、この電磁力によって可動部材が揺動し、これによって遮光羽根部材が駆動される。この時の可動部材を揺動させる力(電磁アクチュエータの力量)は永久磁石の大きさ(体積)で決まり、永久磁石が大きくなるに従って可動部材を動かす力が増大する。ここで、永久磁石の厚さを小さくしても、永久磁石の横方向の寸法を大きくすることにより、永久磁石の体積が小さくならずに済む。したがって、そのようにすることで、電磁アクチュエータの力量を落とすことなく、電磁アクチュエータの高さ寸法を小さくすることができる。また、可動部材に永久磁石を備え、ヨーク部材にコイルを設ける構成としたので、コイルが通電されたときには、コイルが動くことなく可動部材が揺動することになり、これによりコイルに接続されたリード線の断線が防止される。また、可動フレームに永久磁石が固定されていることにより、可動部材の製作が容易かつ安価に行える。さらに、永久磁石は、溝部に可動フレームの一部を挿入した状態で可動フレームに固定されていることにより、可動部材の製作時に、永久磁石に対する可動フレームの位置決めが簡単に行えると共に、両者が強固に連結されるようになる。
【0010】
上記カメラ用シャッタにおいて、好ましくは、可動フレームの他端部は、基板に揺動可能に軸支されている。この場合、例えば、基板に軸部を立設し、この軸部に可動フレームの他端部を揺動可能に軸支する。
【0011】
この場合、好ましくは、基板には、可動フレームを揺動可能に軸支すると共にヨーク部材を保持した軸部が立設されている。これにより、ヨーク部材を基板に固定するための部材を減らすことができ、基板の構造が簡単化される。
【0012】
また、好ましくは、可動フレームの他端部は、ヨーク部材に揺動可能に軸支されていてもよい。この場合、例えば、下ヨークに軸部を立設し、この軸部に可動フレームの他端部を揺動可能に軸支する。
【0013】
さらに、好ましくは、コイルは、永久磁石を挟むように上ヨーク及び下ヨークにそれぞれ設けられた上下一対の第1コイルと、この第1コイルに可動フレームの揺動方向に隣接して永久磁石を挟むように上ヨーク及び下ヨークにそれぞれ設けられた上下一対の第2コイルとからなっている。
【0014】
このような構成において、上下一対の第1コイルには互いに逆の極性をもつような電磁石を形成し、上下一対の第2コイルには第1コイルに対して逆の極性をもつような電磁石を形成するように、各コイルを通電すると、第1コイル及び第2コイルの一方と永久磁石との間に吸引力が発生し、これと共に、第1コイル及び第2コイルの他方と永久磁石との間に反発力が発生するようになる。これにより、可動部材を両方向にスムーズに動かすことができる。また、コイルを上ヨーク及び下ヨークにそれぞれ設けたので、電磁アクチュエータのパワー効率が向上する。
【0015】
また、好ましくは、撮影用開口は略矩形を有しており、遮光羽根部材は撮影用開口を開放・遮蔽する2個一組の羽根群からなり、電磁アクチュエータは、各羽根群を個別に駆動させる2個一組からなり、各電磁アクチュエータは、基板上において撮影用開口を形成する4辺のうちの1辺の側に並設されることで、フォーカルプレンシャッタを構成するものである。これにより、基板の幅寸法を小さくすることができる。
【0016】
また、撮影用開口は円形を有しており、遮光羽根部材は撮影用開口を開放・遮蔽する2個一組の羽根群からなり、電磁アクチュエータは、各羽根群を個別に駆動させる2個一組からなり、各電磁アクチュエータは、基板上において撮影用開口の中心に対して略点対称な位置に配置されることで、レンズシャッタを構成するものであってもよい。これにより、2個一組の羽根群が撮影用開口の中心に対して対称に位置することになるので、各羽根群をバランス良く動かすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るカメラ用シャッタの好適な実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
まず、本発明に係るカメラ用シャッタの第1の実施形態を図1〜図5により説明する。図1は、本実施形態のカメラ用シャッタであるフォーカルプレンシャッタの平面図である。同図において、フォーカルプレンシャッタ1は基板2を備えており、この基板2には略矩形状の撮影用開口2aが形成されている。この撮影用開口2aは、基板2の裏面側に配置された遮光羽根部材である第1羽根群3A及び第2羽根群3Bにより順次開放・遮蔽される。この第1羽根群3A及び第2羽根群3Bは、電磁アクチュエータ4A,4Bにより駆動アーム5A,5Bを介してそれぞれ駆動される。この電磁アクチュエータ4A,4Bは、基板2上において撮影用開口2aを形成する4辺のうちの1辺の側に並設されており、これにより基板2の幅寸法(図1で見て左右方向の寸法)を小型化できる。
【0019】
そのような電磁アクチュエータ4A,4Bの構造を図2〜図4に示す。なお、電磁アクチュエータ4A,4Bの構造は全く同じなので、電磁アクチュエータ4Aの構造についてのみ、以下に説明する。
【0020】
電磁アクチュエータ4Aは可動部材6を備えており、この可動部材6は、基板2の一端部に立設された軸部7を中心にして揺動可能な可動フレーム8を有している。可動フレーム8は、一方向に延びる断面矩形状の結合部9を有し、結合部9の一端部には作動片10が設けられている。作動片10の先端部には駆動ピン11が設けられており、この駆動ピン11は、基板2に形成された図示しない貫通穴を貫通して第1羽根群3Aを連結させている。また、結合部9の他端部には回転支軸片12が設けられている。この回転支軸片12には貫通穴12aが形成され、この貫通穴12aには軸部7が挿入されており、これにより可動フレーム8が軸部7に揺動可能に軸支されている。なお、シャッタ1(図1参照)が図示しないカメラ内に組み込まれたときには、軸部7の上端がカメラ内の他の部材に接触し、これにより可動フレーム8が軸部7から抜けないようになっている。
【0021】
このような可動フレーム8には、磁界を形成する板状の永久磁石13が固定されている。永久磁石13の裏面13aには、可動フレーム位置決め用の断面矩形状の溝部14が形成されており、永久磁石13は、その溝部14に可動フレーム8の結合部9を挿入した状態で接着等により可動フレーム8に固定されている。なお、可動フレーム8と永久磁石13が結合された状態では、結合部9の非結合面9aが永久磁石13の裏面13aとほぼ面一になっている。このように可動部材6を可動フレーム8と永久磁石13の2つの部材で構成するようにしたので、可動部材6の製作が容易かつ安価に行える。また、永久磁石13の溝部14に可動フレーム8の結合部9を挿入して結合するようにしたので、可動部材6の製作時に、可動フレーム8の永久磁石13に対する位置決めが簡単に行えると共に、両者を強固に結合することができる。
【0022】
また、永久磁石13は、可動部材6をスムーズに動かすだけの磁力が得られるような大きさ(体積)を確保できる程度に薄く形成されている。このように永久磁石13を薄くしながら、可動部材6をスムーズに駆動する力が得られるので、電磁アクチュエータ4Aの所望の力量を確保しつつ、電磁アクチュエータ4Aの高さ寸法を小さくすることが可能となる。また、永久磁石13は、上下方向に極性をもつように着磁されている。
【0023】
以上のような可動部材6の永久磁石13は、ヨーク部材15に覆われている。ヨーク部材15は、基板2に取り付けられ、底板部16aが略円弧状に形成された断面U字型の下ヨーク16と、この下ヨーク16の上端に連結され、底板部16aと同様に略円弧状に形成された板状の上ヨーク17とからなり、下ヨーク16の底板部16a及び上ヨーク17により永久磁石13が上下方向に挟まれている。ここで、下ヨーク16の底板部16a及び上ヨーク17の形状を略円弧状にしたのは、可動部材6が揺動したときに、常に永久磁石13がヨーク部材15に覆われるようにするためである。
【0024】
下ヨーク16の底板部16aの上面及び上ヨーク17の下面には、基板2に対して略平行に巻回され互いに向き合う上下一対の第1コイル18a,18b及び上下一対の第2コイル19a,19bが、永久磁石13を挟むように可動部材6の揺動方向に並設されている。これらのコイル18a〜19bには、図示しないリード線を介して図示しない電流供給源が接続されている。そして、この電流供給源によりリード線を介して各コイル18a〜19bが通電される。
【0025】
このような構成において、例えば、永久磁石13は、上側がN極、下側がS極となるように着磁されている。そして、電流供給源により各コイル18a〜19bに所定方向の電流を流し、第1コイル18aの上側及び第2コイル19bの下側にS極を発生させ、第1コイル18bの下側及び第2コイル19aの上側にN極を発生させる。この場合には、永久磁石13と第1コイル18a,18bとの間に反発力が発生すると共に、永久磁石13と第2コイル19a,19bとの間に吸引力が発生するようになり、その結果、各可動部材6は軸部7を中心として時計方向に揺動する。一方、電流供給源により各コイル18a〜19bに上記と逆方向の電流を流し、各コイル18a〜19bに上記と逆の極を発生させると、永久磁石13と第1コイル18a,18bとの間に吸引力が発生すると共に、永久磁石13と第2コイル19a,19bとの間に反発力が発生するようになり、その結果、各可動部材6は軸部7を中心として反時計方向に揺動する。このような永久磁石13と各コイル18a〜19b間に生じる吸引力及び反発力により、可動部材6は両方向にスムーズに動くようになる。また、このとき、各コイル18a〜19bは下ヨーク16の底板部16aの上面及び上ヨーク17の下面にそれぞれ設けられているので、パワー効率が良い。
【0026】
以上のように構成したフォーカルプレンシャッタ1において、第1羽根群3Aが開口窓を遮蔽する位置にあり、第2羽根群3Bが開放位置にある図1に示す状態において、各電磁アクチュエータ4A,4Bの各コイル18a〜19bに通電が開始されると、磁力によって各可動部材6が軸部7を中心として時計方向に揺動を開始する。これによって、電磁アクチュエータ4Aの可動部材6に駆動アーム5Aを介して連結された第1羽根群3Aが、先羽根として作用して図1で見て上から下に向かって撮影用開口2aを開放しながら走行すると共に、電磁アクチュエータ4Bの可動部材6に駆動アーム5Bを介して連結された第2羽根群3Bが、後羽根として作用して撮影用開口2aを覆うように走行し、1回目の露光が終了する(図5参照)。
【0027】
次に、電磁アクチュエータ4Bの各コイル18a〜19bに先とは逆方向に通電がなされる。すると、逆方向に作用する磁力によって可動部材6が軸部7を中心として反時計方向に揺動し、第2羽根群3Bが、先羽根として図5で見て下から上に向かって撮影用開口2aを開放しながら走行する。続いて、所定の時間差をもって電磁アクチュエータ4Aのコイル18a〜19bに逆通電がなされる。すると、上記と同様に可動部材6が反時計方向に揺動し、第1羽根群3Aが、後羽根として撮影用開口2aを覆うように走行する。この走行終了により2回目の露光が終了し、図1の状態に戻る。
【0028】
ここで、永久磁石13は可動部材6をスムーズに動かすのに十分な体積をもっており、かつ各コイル18a〜19bが通電されたときには、永久磁石13と各コイル18a〜19bとの間に吸引力及び反発力が発生するようになっているため、可動部材6は両方向に安定して揺動する。
【0029】
また、第1羽根群3A及び第2羽根群3Bが、ともに先羽根及び後羽根としての役割を交互に演じることができるので、従来のチャージ動作が不要となり、また連続撮影時の撮影間隔の短縮化が図れる。さらに、電磁アクチュエータ4A及び4Bのみで第1羽根群3A及び第2羽根群3Bの走行パターンをそれぞれ制御できるので、二重遮光が必要な場合には、電磁アクチュエータ4A及び4Bの制御プログラムを変更するだけで、メカニカルな改造・変更等を行うことなしに、二重遮光のシャッタを得ることが可能となる。
【0030】
なお、本実施形態では、コイルの数を合計4個とし、各コイルを下ヨーク16の底板部16aの上面及び上ヨーク17の下面にそれぞれ2個ずつ並設するようにしたが、コイルの数を合計2個とし、各コイルを下ヨーク16の底板部16aの上面及び上ヨーク17の下面のいずれか一方のみに並設するようにしてもよい。図6は、その一例として、2つのコイル18a,19aが下ヨーク16の底板部16aの上面に並設された電磁アクチュエータ25を示したものである。
【0031】
また、基板2に軸部7を立設すると共に、可動部材6の回転支軸片12に貫通穴12aを形成し、可動部材6が軸部7に揺動可能に軸支されるようにしたが、可動部材6の回転支軸片に駆動ピンを設けると共に、基板2にその駆動ピンが挿入される貫通穴を形成したような構成であってもよい。
【0032】
次に、本発明に係るカメラ用シャッタの第2の実施形態について図7により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
本実施形態のカメラ用シャッタは、図7に示す電磁アクチュエータ31を備えており、この電磁アクチュエータ31は可動部材32を有している。可動部材32は、可動フレーム33と、可動フレーム33に固定された第1の実施形態と同様の永久磁石13とからなり、可動フレーム33は、第1の実施形態における回転支軸片12よりも高さ寸法が小さい回転支軸片34を有している。可動フレーム33のその他の構成は、先述した第1の実施形態における可動フレーム8と同じである。
【0034】
このような可動部材32の永久磁石13はヨーク部材35により覆われている。このヨーク部材35は、底板部36aが略円弧状に形成された断面U字型の下ヨーク36と、底板部36aに合わせて略円弧状に形成された板状の上ヨーク37とからなっている。下ヨーク36の底板部36aの上面には第1の実施形態と同じコイル18a,19aが並設され、上ヨーク37の下面には第1の実施形態と同じコイル18b,19bが並設されている。
【0035】
下ヨーク36の底板部36aの一側には保持部38が突出しており、この保持部38には、可動フレーム33の回転支軸片34に形成された貫通穴34aよりも径の大きい貫通穴38aが形成されている。また、上ヨーク37における保持部38と対応する部分には保持部39が突出し、この保持部39には、回転支軸片34の貫通穴34aよりも径の小さい貫通穴39aが形成されている。
【0036】
このようなヨーク部材35は、基板2上に立設された軸部40に保持された状態で基板2に取り付けられている。軸部40は段状に形成されており、下から順に径が小さくなる下段部40a、中段部40b、上段部40cが設けられている。そして、下段部40aが下ヨーク36の保持部38の貫通穴38aに挿入された状態で、下ヨーク36の底面部36aが基板2に固定され、その状態で中段部40bが回転支軸片34の貫通穴34aに挿入される。そして、上段部40cが上ヨーク37の保持部39の貫通穴39aに挿入された状態で、上ヨーク37が下ヨーク36の上端に連結される。
【0037】
このように1つの軸部40に、可動部材32を回転可能に支持する機能とヨーク部材35を保持する機能とを兼用させるようにしたので、ヨーク部材35を保持するための部材が少なくて済み、基板2の構造を簡単化できる。
【0038】
次に、本発明に係るカメラ用シャッタの第3の実施形態を図8及び図9により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態のカメラ用シャッタは、図8及び図9に示す電磁アクチュエータ51を備えており、この電磁アクチュエータ51は可動部材52を有している。可動部材52は、可動フレーム53と、この可動フレーム53に固定された第1の実施形態と同様の永久磁石13とからなっている。可動フレーム53は、先に述べた第1の実施形態と同様の結合部9及び作動片10を有し、結合部9における作動片10と反対側端部には、貫通穴54aが形成された回転支軸片54が設けられている。
このような可動部材52はヨーク部材55に回転可能に軸支されている。ヨーク部材55は、基板2に取り付けられた底板部56を有する断面U字型の下ヨーク57と、この下ヨーク57の上端に連結された板状の上ヨーク58とからなっており、底板部56及び上ヨーク58により可動部材52の永久磁石13が上下方向に挟まれている。
【0039】
底板部56は、第1の実施形態と同じコイル18a,19aが上面に設けられたコイル配置領域56aと、上方に延びる軸部59が立設された支持領域56bとからなっている。軸部59は回転支軸片54の貫通穴54aに貫通しており、これにより可動部材52が軸部59に揺動可能に軸支されている。また、軸部59は、上端部に凸部59aを有している。上ヨーク58は、第1の実施形態と同じコイル18b,19bが下面に設けられたコイル配置領域58aと、軸部59の軸受け部を形成する貫通穴60が設けられた支持領域58bとからなっている。貫通穴60には軸部59の凸部59aが挿入され、軸部59の縁部の面で上ヨーク58を受けた状態となっている。これにより、上ヨーク58及び下ヨーク57をスラスト方向に効果的に位置規制することができる。
【0040】
次に、本発明に係るカメラ用シャッタの第4の実施形態を図10及び図11により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0041】
図10において、本実施形態のカメラ用シャッタ71はレンズシャッタであり、このレンズシャッタ71は略円形の基板72を備えており、この基板72の中央部には円形の撮影用開口72aが形成されている。この撮影用開口72aは、基板72の裏面側に配置された2枚の羽根からなる第1羽根群73A及び第2羽根群73Bにより開放・遮蔽される。第1羽根群73A及び第2羽根群73Bは、第1の実施形態と同様の電磁アクチュエータ4A,4Bによりそれぞれ駆動される。
【0042】
電磁アクチュエータ4A,4Bは、基板72上において撮影用開口72aの中心に対して略点対称な位置に配置されており、これにより第1羽根群73Aと第2羽根群73Bが撮影用開口72aの中心に対して対称に駆動するようにしている。
【0043】
このようなレンズシャッタ71において、第1羽根群73A及び第2羽根群73Bが共に開いている図10に示す状態で、電磁アクチュエータ4A,4Bの各可動部材6のコイルが通電されると、磁力によって各可動部材6が基板72上に立設された軸部74を中心として時計方向に揺動し、第1羽根群73A及び第2羽根群74Bが共に閉じられ、撮影用開口72aが遮蔽される(図11参照)。このとき、第1羽根群73A及び第2羽根群73Bは撮影用開口72aの中心に対して対称に揺動するので、バランス効率がよい。
【0044】
以上、本発明のカメラ用シャッタに係わる実施形態について、いくつか説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、可動部材の可動フレーム及び永久磁石を別部材で構成するものとしたが、これらをプラスチックで一体成形してもよい。また、第4の実施形態は、第1の実施形態における電磁アクチュエータをレンズシャッタに適用したものであるが、第2及び第3の実施形態における電磁アクチュエータをレンズシャッタに適用してもよい。その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、永久磁石の体積を小さくすることなしに当該永久磁石を薄くできるので、電磁アクチュエータの力量を確保しながら、電磁アクチュエータの高さ寸法を小さくすることができる。
また、遮光羽根部材を2個一組の羽根群で構成し、各羽根群を異なる電磁アクチュエータで個別に駆動する場合には、チャージ動作が不要になると共に、連続撮影時の撮影間隔が短縮化される。また、各電磁アクチュエータのメカニカルな改造・変更等を行うことなく、制御プログラムを変更するだけで二重遮光のシャッタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用シャッタの第1の実施形態であるフォーカルプレンシャッタを示す平面図である。
【図2】図1に示す電磁アクチュエータの分解斜視図である。
【図3】図2に示す電磁アクチュエータの平面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図1に示す電磁アクチュエータの動作説明図である。
【図6】図2に示す電磁アクチュエータの一変形例を示す分解斜視図である。
【図7】本発明に係るカメラ用シャッタの第2の実施形態における電磁アクチュエータの分解斜視図である。
【図8】本発明に係るカメラ用シャッタの第3の実施形態における電磁アクチュエータの平面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】本発明に係るカメラ用シャッタの第4の実施形態であるレンズシャッタを示す平面図である。
【図11】図10に示す電磁アクチュエータの動作説明図である。
【符号の説明】
1…フォーカルプレンシャッタ(カメラ用シャッタ)、
2…基板、2a…撮影用開口、
3A…第1羽根群(遮光羽根部材)、 3B…第2羽根群(遮光羽根部材)
4A,4B…電磁アクチュエータ、 5A,5B…駆動アーム
6…可動部材、 7…軸部
8…可動フレーム、 9…結合部
10…作動片、 11…駆動ピン
12…回転支軸片、 13…永久磁石
14…可動フレーム位置決め用の溝部、15…ヨーク部材
16…下ヨーク、 17…上ヨーク
18a,18b…第1コイル、 19a,19b…第2コイル
25…電磁アクチュエータ
31…電磁アクチュエータ、 32…可動部材
33…可動フレーム、 34…回転支軸片
35…ヨーク部材、 36…下ヨーク
37…上ヨーク、 38…保持部
39…保持部、 40…軸部
51…電磁アクチュエータ、 52…可動部材
53…可動フレーム、 54…回転支軸片
55…ヨーク部材、 57…下ヨーク
58…上ヨーク、 59…軸部
71…レンズシャッタ(カメラ用シャッタ)
72…基板、72a…撮影用開口
73A…第1羽根群(遮光羽根部材)、73B…第2羽根群(遮光羽根部材)
74…軸部

Claims (7)

  1. 撮影用開口が設けられた基板と、
    前記撮影用開口を開放・遮蔽する遮光羽根部材と、
    前記遮光羽根部材を駆動する電磁アクチュエータとを備え、
    前記電磁アクチュエータは、一端部が前記遮光羽根部材に連結されていると共に他端部が揺動可能に軸支された可動フレーム及び該軸方向に着磁された板状の永久磁石を有する可動部材と、前記基板に取り付けられ、前記永久磁石を前記軸方向に挟むように配置された上ヨーク及び下ヨークを有し該永久磁石を覆うヨーク部材と、前記永久磁石と対峙するように前記上ヨーク及び前記下ヨークの少なくとも一方に設けられ、前記基板に対して略平行に巻回されて前記揺動方向に配置されると共に通電時には互いに異なる極性をもつ複数のコイルとを備え、前記永久磁石には可動フレーム位置決め用の溝部が形成されており、前記永久磁石は、前記溝部に前記可動フレームの一部を挿入した状態で該可動フレームに固定されていることを特徴とするカメラ用シャッタ。
  2. 前記可動フレームの前記他端部は、前記基板に揺動可能に軸支されていることを特徴とする請求項1記載のカメラ用シャッタ。
  3. 前記基板には、前記可動フレームを揺動可能に軸支すると共に前記ヨーク部材を保持した軸部が立設されていることを特徴とする請求項記載のカメラ用シャッタ。
  4. 前記可動フレームの前記他端部は、前記ヨーク部材に揺動可能に軸支されていることを特徴とする請求項1記載のカメラ用シャッタ。
  5. 前記コイルは、前記永久磁石を挟むように前記上ヨーク及び前記下ヨークにそれぞれ設けられた上下一対の第1コイルと、この第1コイルに前記可動フレームの揺動方向に隣接して前記永久磁石を挟むように前記上ヨーク及び前記下ヨークにそれぞれ設けられた上下一対の第2コイルとからなっていることを特徴とする請求項1〜記載のいずれか一項記載のカメラ用シャッタ。
  6. 前記撮影用開口は略矩形を有しており、前記遮光羽根部材は前記撮影用開口を開放・遮蔽する2個一組の羽根群からなり、前記電磁アクチュエータは、前記各羽根群を個別に駆動させる2個一組からなり、前記各電磁アクチュエータは、前記基板上において前記撮影用開口を形成する4辺のうちの1辺の側に並設されることで、フォーカルプレーンシャッタを構成したことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のカメラ用シャッタ。
  7. 前記撮影用開口は円形を有しており、前記遮光羽根部材は前記撮影用開口を開放・遮蔽する2個一組の羽根群からなり、前記電磁アクチュエータは、前記各羽根群を個別に駆動させる2個一組からなり、前記各電磁アクチュエータは、前記基板上において前記撮影用開口の中心に対して略点対称な位置に配置されることで、レンズシャッタを構成したことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のカメラ用シャッタ。
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