JP4353361B2 - 薬品払出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、病院薬局等における調剤業務を支援するための薬品払出装置に関する。詳しくは、種々の薬品類を予め多数のカセットに分けて収納しておき必要に応じて自動的に払い出す薬品払出装置に関し、さらに、薬品類の収納に加えて、収納薬品類の個数をカセット毎に把握しうる薬品払出装置に関する。
なお、薬品類には、アンプル等の容器入り注射薬の他、ボトル等の容器に収容された錠剤・散剤目薬等の医薬品や、その他の補助薬品等も、軸回転可能な容器に入っていてカセットに整列収納可能なものならば、該当する。
調剤用薬剤を整列収納する多数の薬剤カセットと、これらの薬剤カセットを引出可能に保持する支持機構と、薬剤カセット内の収納薬剤を取出位置に向けて付勢する付勢機構と、薬剤カセットの上部開口から収納薬剤を取り出して所定の位置に搬送する払出搬送機構とを備えた調剤用薬剤払出装置が、知られている(例えば特許文献1参照)。
これは、各種の薬剤・薬品を自動で払い出せるようになったものであるが、それぞれの薬品の収納個数を把握できるようにはなっていない。また、付勢機構はカセット中の薬品を付勢するためカセットに装着されている。
また、薬品類を整列収納する多数のカセットと、これらのカセットを並べて着脱可能に保持する支持機構と、カセット内の収納薬品類を出入口に向けて付勢する付勢機構と、カセットにおける薬品類収納個数を求める計数手段とを備えた薬品収納装置も、知られている(例えば特許文献2参照)。
これは、カセット毎に薬品類の収納個数を把握できるようになっているが、薬品類の取出は手動であり、薬品類を自動で払い出せるようにはなっていない。付勢機構は、やはりカセットに装着されている。なお、計数手段の検出部は、電気接続等を考慮して支持機構に装着されている。
さらに、各種の注射薬をストックしておき、必要な注射薬を自動的に取り出し、それを処方にしたがってセットするに際して、整列収容をも自動的に行うようになった薬品払出装置も、知られている(例えば特許文献3参照)。
これも、付勢機構がカセットに装着されている。計数手段は無いが、注射薬のアンプルに付された情報をアンプル情報検出センサで読み取って処方箋データと照合するようになっている。その読取は、アンプルを傾斜板で回転させながら行われる。
特開2000−024085号公報 (第1頁、図2) 特開2001−198190号公報 (第1頁) 特開平10−81406号公報 (第4頁、第12図)
そこで、調剤機器の自動化を更に推進すべく、各種薬品類の自動払出も各薬品類の収納状況把握も共に可能な薬品払出装置を開発するには、計数手段の無いものに計数手段を追加するか、或いは払出搬送機構の無いものに払出搬送機構を追加する、といったことが考えられる。さらに、個々の患者等に処方された処方情報と実際に調剤された薬品情報とを自動で関連づけして薬品使用状況を把握すべく、薬品類の容器に付された薬品情報を読み取る読取装置を追加することも考えられる。
しかしながら、薬品情報の読み取りに傾斜板を利用する上述の手法は、簡便ではあるが、傾斜板が長くなりがちなため、コンパクト実装の要求が強い状況では採用しづらい。特に、読取可能な情報の担体として便利なバーコードが、二次元コード(以下、二次元バーコードという)の開発によって省スペース化され、薬品類の容器周長に比べて可成り短くて済むようになると、容器周長より長い傾斜板の長さが際だってしまう。
そこで、薬品類の自動払出も収納個数の自動計数も払出薬品情報の自動読取も可能な薬品払出装置を実現するとともに、その薬品情報の読み取りに際して傾斜板が無くても薬品類の容器を情報読取可能に回転させられるようにすることが技術的な課題となる。
また、このように多くの機構を組み合わせていくと、装置が複雑になり、そのため脆弱化して、ひいては故障率や損傷率の増加といった不都合を招きかねない。特に、カセットは、設置個数が多いうえ補充時等には引き出したり取り外したりされるので、信頼性確保のため、その簡素化は重要である。また、カセットは、薬品類の形状に適合させて各種のものを用意しておくことが必要なため、その簡素化はコスト面からも重要である。そこで、薬品払出装置を多機能化・高機能化・複合化しても、その信頼性を損なうことの無いように、カセットを簡素な構造のものに改良することも、更なる課題となる。
本発明の薬品払出装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、軸対称など軸回転可能な容器に入った薬品類を整列収納する多数のカセットと、これらのカセットを引出可能に又は着脱可能に保持する支持機構とを備えた薬品払出装置において、前記カセット内の収納薬品類を薬品類排出口に向けて付勢する付勢機構と、前記カセットにおける薬品類収納個数を求める計数手段と、前記カセットの前記薬品類排出口から収納薬品類を取り出して所定の位置に搬送する払出搬送機構と、前記払出搬送機構によって軸回転駆動されて当該カセットの前記薬品類排出口から収納薬品類を排出する軸回転可能な可動蓋と、その排出対象薬品類の容器に付された薬品情報を読み取る読取装置とを設けたことを特徴とする。
また、本発明の薬品払出装置は(解決手段2)、上記解決手段1の薬品払出装置であって、前記可動蓋と前記排出対象薬品類の容器とを相対的に軸回転させる相対回転手段を設けたことを特徴とする。
さらに、本発明の薬品払出装置は(解決手段3)、上記解決手段2の薬品払出装置であって、前記可動蓋に貫通穴や切欠などの切落部が形成されており、前記相対回転手段が、前記切落部を介して前記払出搬送機構から前記排出対象薬品類の容器に作用するものであることを特徴とする。
また、本発明の薬品払出装置は(解決手段4)、上記解決手段2の薬品払出装置であって、前記相対回転手段が、前記薬品類排出口に臨んで設けられ前記排出対象薬品類の容器に対し軸回転の向きに応じて異なる摩擦力を生じる異方性摩擦部材と、前記読取装置による読取り不能時に前記可動蓋を双方向回転させる制御手段とを具えたものであることを特徴とする。
また、本発明の薬品払出装置は(解決手段5)、上記解決手段3,4の薬品払出装置であって、前記支持機構が、前記付勢機構の付勢力を強化する向きに前記カセットを傾けて保持するものであり、前記付勢機構が、前記カセット内の収納薬品類の最後尾に直接作用する付勢子を具えたものであり、前記計数手段が、前記付勢子の位置を検出して前記薬品類収納個数を得るものであり、前記計数手段と前記付勢機構とが、前記支持機構に対して一緒に着脱可能な又は移動可能な状態で装着されており、前記可動蓋が、前記カセットに設けられている唯一の可動部材であることを特徴とする。
このような本発明の薬品払出装置にあっては(解決手段1)、薬品類の自動払出の可能な薬品払出装置に計数手段を追加して多機能化したことにより、或いは薬品類の収納個数の自動計数の可能な薬品収納装置に払出搬送機構を追加して薬品払出装置へ複合化したことにより、自動払出も自動計数も行えるようになっている。さらに、読取装置も追加して排出対象薬品類の容器に付された薬品情報を読み取るようにもしたことにより、薬品類の自動払出も収納個数の自動計数も払出薬品情報の自動読取も可能となっている。
しかも、そのような複合化に際して、軸回転可能な各カセットの薬品類排出口を可動蓋にて排出動作の任意選択可能な状態で塞いだうえで、その可動蓋に軸回転可能なものを採用して排出時に薬品類が随伴して軸回転するとともに、その排出動作時回転駆動を払出搬送機構にて行うようにもしたことにより、傾斜板が無くても薬品類の容器が情報読取可能に回転するので、薬品情報の読取のための機構と各カセットにおける薬品類排出のための機構とが共用化され簡素化される。
したがって、この発明によれば、薬品類の自動払出も収納個数の自動計数も払出薬品情報の自動読取も可能な薬品払出装置であってコンパクトなものを実現することができる。
また、本発明の薬品払出装置にあっては(解決手段2)、相対回転手段も設けたことにより、可動蓋の回転だけでは回転量が不足するようなときに排出対象薬品類の容器の軸回転を増量することができるので、払出薬品情報の自動読取が確実に行えることとなる。
さらに、本発明の薬品払出装置にあっては(解決手段3,4)、そのような相対回転手段が簡便に具体化されている。
また、本発明の薬品払出装置にあっては(解決手段5)、上記の複数機構を結合・集積して複合化するに際して、計数手段の要部ばかりか付勢機構までも装着先をカセットから支持機構に移したので、カセットが簡素なものになる。これにより、カセットばかりか付勢機構や計数手段要部も、カセットの出入・脱着やカセットへの薬品類補充行為などで損傷したり故障したりする心配が無くなる又は少なくなる。また、カセットが安価になる。さらに、収納薬品類の最後尾に付勢子を直接作用させ而もその付勢子の位置を検出して収納個数を得るようもしたことにより、付勢機構と計数手段要部との支持機構への装着が具体化されるとともに、それらがコンパクトに纏まる。また、計数手段要部と付勢機構とが纏まって着脱・移動するようにもしたことにより、支持機構への装着が簡便に行えて、保守作業や位置調整も楽になる。さらに、支持機構にてカセットを保持する際にカセットを傾けておくことで付勢力が強化されるようにもしたことにより、付勢機構の大形化や複雑化を招くことなく、より円滑に収納薬品類を薬品類排出口へ進ませることができる。
このような本発明の薬品払出装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜4により説明する。
図1〜5に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を具現化したものであり、図6に示した実施例2は、上述した解決手段2,3(出願当初の請求項2,3)を具現化したものであり、図7に示した実施例3は、上述した解決手段4(出願当初の請求項4)を具現化したものであり、図8に示した実施例4は、上述した解決手段5(出願当初の請求項5)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,ヒンジ等の連結具,電動モータ等の駆動源,タイミングベルト等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の薬品払出装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)及び(b)が装置全体の正面図、(c)が一組の計数ユニット及びカセットの正面図、(d)がその縦断面図、(e)がセンサ基板の下面図、(f)が一組の計数ユニット及びカセットの右側面図、(g)がその縦断面図、(h)がカセットの平面図である。また、図2は、(a)が扉や前面パネルを外して露見させた装置内部の正面図、(b)及び(c)が一組の計数ユニット及びカセットと払出搬送機構との動的係合を示す正面図、(d)が説明のため可動蓋を取り外して示したカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図、(e)及び(f)が正常なカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図である。
この薬品払出装置10は(図1(a)及び(b)と図2(a)を参照)、透明な扉11の奥に設けられ(図では中央から左側へ亘り)装置の大半を占める薬品庫部分(12+13)と、その横に隣接して(図では右側に)設けられ前面が開放されている搬器並置機構(14+15)と、その上端位置など見易くて操作もし易いところに設置された操作入力部材兼表示部材としてのタッチパネル16と、それらの上方に確保され常態では前面パネルに隠れている電装スペース(17+18)とを具えたものである。薬品庫部分については、手前に即ち扉11寄りに、払出搬送機構13が設けられ、その後方には、多段のカセット支持棚12からなるカセット支持機構が設けられている。
搬器並置機構は、縦一列に並んで設けられた多段の搬器棚14を主体に構成され、例えば最下段にはプリンタ棚15も設けられる。搬器棚14は、何れも、後述する搬器50を一つずつ載せて置けるものであり、前面が開放されているので、そこから何時でも人手で搬器50を出し入れしうるようになっている。搬器棚14には、搬器50へ投入された薬品類60の過剰な動きを抑制するためのガイド14aや、点灯や点滅にて調剤作業者に収納完了等を知らせるためのLED14bも、それぞれに対応して付設されている。
プリンタ棚15は、プリンタ40を載せて置けるものであり、これには、引出15aが付設されていて、用紙補給時や修理時などにプリンタ40を手前へ引き出せるようになっている。また。プリンタ40にて発行した印刷物を薬品庫側へ搬送するミニコンベア15bも付設されていて、払出搬送機構13が所定の受け取り位置まで下降して来れば、印刷物が払出搬送機構13に引き渡されるようになっている。また、プリンタ40は、後述するコントローラ18の指示・制御に従って、調剤指示に関する印刷物たとえば調剤指示箋などを発行するようになっている。
カセット支持棚12は、何れも、水平に(図では左右に)延びた状態で設置されており、幾つかの計数ユニット20とカセット30を横に並べて装着しうるようになっている。計数ユニット20は、カセット支持棚12の下面に吊り下げた状態で支持され、カセット30は、カセット支持棚12の上面に載せて置いた状態で支持される。上段のカセット支持棚12に吊持された計数ユニット20と下段のカセット支持棚12に載置されたカセット30とが協動するよう、図示しないノッチやピンなど適宜な位置決め手段にて、計数ユニット20の真下にカセット30が位置決めされるようになっている。カセット支持棚12に計数ユニット20及びカセット30の対をなるべく多く装着するために、計数ユニット20もカセット30も細長く形成され、カセット支持棚12は、計数ユニット20とカセット30を水平にして且つその長手方向を前後にして、支持するようになっている。
各カセット30は、そのまま先頭部分から手前に引き出して或いは先頭部分を少し持ち上げながら引くことで、簡単に、カセット支持棚12から引き出したり取り外したり出来、また、後端・後尾部をカセット支持棚12に載せて押し込むことで、やはり簡単に、装着状態に戻すことができるようになっている。
計数ユニット20は、がたつかないよう装着時には例えば図示しないフックでカセット支持棚12に固定されるが、固定位置調整等のためフックを緩めればカセット支持棚12に沿って水平移動でき、フックを外せばカセット支持棚12から離脱させられるようになっている。
計数ユニット20は(図1(c)〜(h)参照)、上述したように上面をカセット支持棚12に取付可能な細長い箱体からなり、その中に基板21(計数手段の検出部)と付勢子24(付勢機構の付勢子)とが格納されている。基板21は、電子回路の配線パターンが印刷形成されたプリント基板であり、その下面には、ホール素子等からなる多数の磁気センサ22が所定ピッチで列設されている。センサ22に磁石23を近づけたり、センサ22の列に沿って磁石23を移動させると、センサ22が感応することから、その検出出力に基づいて磁石の位置を検知しうるようになっている。さらに、図示は割愛したが、検知した磁石の位置から公知の手法で(例えば特許文献2参照)カセット30における薬品類60の収納個数を算出するマイクロプロセッサ等の電子回路も、基板21に又はコントローラ18に或いは双方に、設けられている。
計数ユニット20の下板・底板には、センサ22の列と並走するスリットが形成されており、その中に付勢子24が遊挿されている。付勢子24は、上端部を計数ユニット20内に納め、下端部を計数ユニット20から外へ突き出しており、計数ユニット20の下板を上下から挟む転動輪によって、スリット内を円滑に走行移動しうるようになっている。付勢子24の上端には小片の磁石23が付設されており、これにセンサ22が感応するので、付勢子24の位置を検出して薬品類収納個数を得ることができる。また、付勢子24の中には、ゼンマイ25が納められており、その弾撥力を利用して、付勢子24がスリットの何処にあっても概ね一定の前進力が付勢子24に生じるようになっている。そして、このような計数ユニット20は、計数手段要部と付勢機構とを支持機構に対して一緒に着脱しるよう又は移動しうるように纏めたものとなっている。
カセット30は、後述するアンプル入り注射薬などの薬品類60を整列収納するため箱体で出来ている。軸回転可能な容器の典型例であるアンプル等の丸物を横にして前後一列に並べておけるように、内部の収納空間のサイズが決められている。後背板には、付勢子24を通過可能な後端切欠33が形成され、天板部分すなわち上面は、付勢子24の前進と後退の移動を可能にするため、少なくとも後端切欠33から前方の先端へ至る中央の直線部分を含む範囲(図示の例では半分以上)が開放されているが、運搬時や着脱時に収納薬品類60が乱れたり飛び出したりしないよう押さえ蓋35が付けられている。補充時等に薬品類60を収納するため、薬品類60より大きな後尾補充口34も形成されている。
このようなカセット30をカセット支持棚12に装着して計数ユニット20の直下に置くと、付勢子24の下端部が後端切欠33からカセット30内に進入し、カセット30内に薬品類60が収納されていれば、その収納薬品類の最後尾に付勢子24が直接作用して、収納薬品類60を前方へ向けて推すようになっている(図1(a)〜(d)では紙面を貫いて手前へ、また、図1(e)〜(h)では右から左へ、付勢がなされる)。その付勢の先にあるカセット30の前端には、前板に代えて可動蓋32が設けられている。可動蓋32は、半円筒の軸回転可能な部材で、カセット30前端の横に突き出たアイドルギヤ31と連結されており、アイドルギヤ31を回転させると可動蓋32が軸線を中心にして回転する即ち軸回転するようになっている。これらは、カセット30に設けられている唯一組の可動部材であり、カセット30には電動モータ等の駆動手段が無いが、後述するように払出搬送機構13によって駆動されるようになっている。
払出搬送機構13は(図2(a)参照)、水平に(図では左右に)延びた本体部の中に水平搬送機構13bを組み込んだものであり、これを昇降機構13dで上下に移動させて、多段のカセット支持棚12の総てをカバーする。また、本体部には、ドライブギヤユニット13aが装着されていて、これを水平移動させることで、各カセット支持棚12に並べ置かれたカセット30総てをカバーする。そして、それら縦横の移動の組み合わせによってドライブギヤユニット13aが所望のカセット30のところへ移動できるようになっている。
水平搬送機構13bは、ドライブギヤユニット13aにてカセット30から取り出した薬品類を、所定の位置に搬送するためのものであり、具体的には搬器棚14の搬器50へ送り込むものである。そのため、例えばベルトコンベア等からなり、本体部のほぼ全長に亘る水平な搬送路を構成している。水平搬送機構13bの終端(図では右側)は搬器棚14の薬品類投入口(図では左側)まで及んでおり、その終端近傍には、一時貯留等のため搬送路を開閉するシャッタ13cが設けられている。このような水平搬送機構13bは、多段の搬器棚14のうち所望する任意の棚の薬品類投入口へ昇降移動することで、複数の搬器に対する仕分け収納を行えるものとなっている。
ドライブギヤユニット13aは(図2(b),(c)参照)、移動先のカセット30に作用して、そのカセット30の薬品類排出口36から収納薬品類を取り出して水平搬送機構13bに移載するためのものであり、カセット30のアイドルギヤ31との結合位置に移動すると、アイドルギヤ31と伝動可能な結合状態を動的に確立して、アイドルギヤ31を回転駆動しうるようになっている。カセット30の前端・先頭部の薬品類排出口36は(図2(d)参照)、収納薬品類を排出しない常態では可動蓋32によって塞がれているが(図2(e)参照)、収納薬品類を排出するときには、ドライブギヤユニット13aにてアイドルギヤ31を介して可動蓋32を約半回転し(図2(f)参照)、それから戻すようになっている。
また(図2(b),(c)参照)、そのようにして収納薬品類がカセット30から払出搬送機構13へ取り出されたことを検出するため、ドライブギヤユニット13aには、例えば反射式フォトセンサからなる移載検出センサ13eが、薬品類排出口36の斜め下など薬品類排出先を向けて、付設されている。
さらに、(図2(b),(c)参照)、排出対象の薬品類が可動蓋32の内側に収まった状態で可動蓋32と共に回転しているときに、その薬品類の容器に付された薬品情報を読み取るために、ドライブギヤユニット13aには、例えばCCDカメラ等からなる読取装置13gが、読取先を可動蓋32具体的にはその先の薬品類容器に向けて、付設されている。読取装置13gは、例えば市販されている汎用の二次元バーコードリーダの読取部であり、それによる透視読取を可能にするため、例えば容器表面等に印刷された薬品情報が可動蓋32を透かして撮れるようにするため、可動蓋32は透明になっている。
コントローラ18は(図2(a)参照)、例えばパーソナルコンピュータやマイクロプロセッサシステム等のプログラマブルな電子制御装置からなり、動作電力を供給してくれる電源ユニット17と共に電装スペースに格納され、上述した各機構に組み込まれた図示しない駆動用電動モータや,基板21,プリンタ40,移載検出センサ13e,読取装置13g等に適宜な給電ケーブルや信号ケーブルで接続されている。そして、タッチパネル16や他の入力装置を介して、あるいは、いわゆる処方オーダーエントリシステムとの通信が可能であればそこからのダウンロード等によって、処方箋データ又はそれから派生した調剤データを入力するようになっている。
また、入力した処方箋データや調剤データに基づいて、調剤指示箋の印刷をプリンタ40に行わせるとともに、払出搬送機構13の動作制御を行って調剤対象薬品類を取り出し搬器棚14のところへ搬送させるようにもなっている。その際、調剤指示が複数あれば、調剤指示に基づいて仕分け収納を行い、さらに必要に応じて並行処理も行う。また、二次元バーコードリーダで読み取った薬品情報は処方箋番号や調剤指示番号あるいは患者コード等と関連付けしてデータ蓄積したり医事管理コンピュータ等の上位コンピュータへ送信したりするようにもなっている。それらは、以下の動作説明にて詳細に例示する。
この実施例1の薬品払出装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図3は、(a)が装置全体の正面図、(b)が装置全体の右側面図、(c)がカセットの右側面図、(d)がその縦断面図、(e)がカセットの平面図である。また、図4は、(a)及び(b)が装置全体の正面図、(c)及び(d)が、係合状態のカセット及び払出搬送機構の縦断面図、(e)が、一組の計数ユニット及びカセットの右側面図と、それと係合状態にある払出搬送機構の縦断面図である。さらに、図5は、(a)が薬品類の正面図、(b)が薬品類の底面図、(c)〜(f)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図であり読取装置による薬品情報の読取状況を時系列で示している。
自動払出に先だって(図3参照)、各種の薬品類60を各々のカセット30に整列収納しておくとともに、プリンタ40に調剤指示箋の用紙を補充し、空の搬器50を各段の搬器棚14にセットしておく。
搬器50は(図3(a),(b)参照)、プラスチックで出来た適宜サイズのトレーなどであり、積み重ねや機械搬送のし易さ等を考慮して図示のような鍔付きタイプが多用されるが、他の形状でも良い。そのような搬器50のセットは、搬器棚14の前面が開放されているので、そこから差し入れて、搬器棚14に載せ置けば良い。
プリンタ40への用紙補充は(図3(a),(b)参照)、プリンタ40を手前に引き出して行い、補充後に押し戻せば良い。
カセット30への薬品類60の新規収納や追加補充は(図3(c)〜(e)参照)、薬品類60が図示のようなアンプル容器入りの場合、太い部分が押さえ蓋35の下になるよう横にして後尾補充口34からカセット30の中へ入れ、順に前端の可動蓋32側へ送りこめば良い。
そして、薬品類60を整列収納したカセット30は、対応する計数ユニット20の直ぐ下のところへ持って行き、後端をカセット支持棚12の上に乗せ、後方へ押し込んで、カセット支持棚12にセットする。
そうすると、直上の計数ユニット20から垂れ下がっている付勢子24が、後端切欠33からカセット30内に進入して、最後尾の薬品類60に当接し、それに押されて後退する。付勢子24にはゼンマイ25による推力が働いているので、カセット30内の収納薬品類60は順送りで可動蓋32のところ即ち薬品類排出口36に向けて付勢される。
カセット30ひいては計数ユニット20の配置は(図4(a)参照)、カセット支持棚12への装着位置を調整して、隣と干渉しないという条件下で、必要な組数を設置する。こうして、薬品類60を自動で払い出す準備が調う。
そこに調剤指示が与えられると、即ちコントローラ18に処方箋データや調剤データが入力されると、それに基づき、コントローラ18の制御プログラムが実行されて、払出動作が自動遂行される。
具体的には、先ず(図4(a)参照)、プリンタ40が調剤指示箋を印刷し、払出搬送機構13が下降する。そして、調剤指示箋が、ミニコンベア15bによって搬送されて、払出搬送機構13の水平搬送機構13b上に移載される。
それから(図4(b)参照)、払出搬送機構13の昇降およびドライブギヤユニット13aの水平移動を行って、調剤指示で指定された薬品類60を収納しているカセット30のところへ、ドライブギヤユニット13aが行き、そこのアイドルギヤ31の回転駆動が行われる。そうすると、そこの可動蓋32の内壁・内周部分に納まっていた先頭の薬品類60が(図4(c)参照)、可動蓋32の回転によって排出される(図4(d)参照)。そのとき、落下する薬品類60に移載検出センサ13eが感応するので、薬品類60の排出が確認される。また、次の薬品類60は、可動蓋32の外壁・外周部分によって前進を阻まれ、カセット30内にとどまる。なお、可動蓋32の軸回転時に読取装置13gでの読取も行われるが、これについては後に詳述する。
そして、可動蓋32が逆回転して又は完全に一回転して元の状態に戻った頃には(図4(e)参照)、落下排出された薬品類60が払出搬送機構13の水平搬送機構13b上に移行し、次の薬品類60が付勢力によって前進して可動蓋32に納まる。これに伴い、カセット30内の薬品類60が順送りに一個分ずつ前進し(図では左へ移動し)、付勢子24ひいては磁石23も前進し、列設されているセンサ22のうちで磁石23に感応するものが、磁石23の前進分だけ前の位置(図では左方)のものに移る。そのため、そのような付勢子24の移動に対応した検出結果に基づいて、カセット30における薬品類60の収納個数が計数し直されると、正常であれば計数値が“1”だけ減るはずなので、これによっても薬品類60の排出が確認される。
移載検出センサ13e利用の落下排出確認と、センサ22利用の計数値に基づく収納個数確認との間に、不一致があればタッチパネル16や図示しないブザー等でアラームが発せられるが、そうでなく正常であれば、調剤指示で指定された次の薬品類60を収納しているカセット30のところへ払出搬送機構13が移動し、同様のことを行って、該当カセット30から次の薬品類を取り出して水平搬送機構13b上へ移載する。同じ薬品類が複数個指定されているときは取出動作が指定数だけ繰り返される。その間、水平搬送機構13bは搬送動作を行っており、カセット30から取り出された薬品類60は、次々に搬送され、シャッタ13cによって止められて、一時的に貯留される。
それから、払出搬送機構13が、適宜昇降して、空いている搬器50に高さを適合させると、シャッタ13cが開いて、薬品類60が払出搬送機構13から搬器50へ投入される。
こうして、一つの調剤指示で指定された各種の薬品類60が、調剤指示箋と共に、自動で収集されて、搬器50へ収納される。収納完了後、その搬器50に対応するLED14bが点灯するので、それに促された作業者によって、搬器50が搬器棚14から取り出され、払い出された薬品類60は、調剤指示箋と一緒に、次の作業や処理たとえば調剤監査などに供される。
以上は、調剤指示が一つのときの動作例であるが、調剤指示がほぼ同時に複数入力されたときや、或る調剤指示の処理を終える前に次の調剤指示が入力されたときには、調剤指示それぞれに別の搬器50を割り当てる仕分け収納が行われるとともに、それら複数の収集処理が並行して行われる。この並行処理は、取出対象の薬品類60の分布状態に応じて選択的に行われるものであり、払出搬送機構13の移動距離が短縮される場合に限られる。
そして、並行処理する場合には、一の調剤指示に基づく指示箋収集と薬品類収集とが適宜な単位で分割され例えば近接配置された幾つかのカセット30毎に分割され、他の調剤指示に基づく指示箋収集と薬品類収集も適宜な単位で分割され、それらが、払出搬送機構13の移動量を基準にして近い順に、遂行される。
こうして、複数・多数の調剤指示に係る自動払出処理が、時分割で、他の処理完了を待つことなく次々に遂行され、速やかに終了する。多段の搬器棚14は何れも前面開放なので、収納済み搬器50は、必要な順に或いは所望の順に、取り出すことができる。
次に(図5参照)、可動蓋32回転時の薬品情報読取について詳述するが、この例では薬品類60の排出時に行われる可動蓋32の約半回転だけで薬品情報の読取を可能とするために、薬品類60の容器(図では注射薬のアンプル)に対する薬品情報担体61(例えば二次元バーコード)の添付状態・貼付状態に条件が付加されている。具体的には(図5(a),(c)参照)、可動蓋32の回転角度(約180゜)よりも小さな角度(図では約120゜)で一周分(360゜)を分割した多点(図では3カ所)に分散して内容の同じ薬品情報担体61が付されている。
そして、調剤指示で指定された薬品類60を収納しているカセット30のところへドライブギヤユニット13aと共に読取装置13gが移動して(図5(c)参照)、ドライブギヤユニット13aがアイドルギヤ31を回転駆動するとき、それと並行して読取装置13gによる排出対象薬品類60の薬品情報担体61に対する読み取りも試行される。薬品情報担体61が読取可能なところに来ていて直ちに薬品情報が読み取れれば、薬品情報の読み取りは完了するが、そうでなければ、可動蓋32が軸回転し更にそれに随伴して排出対象薬品類60も軸回転する間、読取の試行が続けられる(図5(d)参照)。そして、排出対象薬品類60の軸回転によって薬品情報担体61が読取可能なところに来ると(図5(e)参照)、読取装置13gによる薬品情報の読み取りが敢行される。
こうして、可動蓋32の回転を利用して薬品情報の読取が行われるが、可動蓋32の回転が一回転に満たなくても、薬品情報担体61が薬品類60の周上に分散配置されていることから、薬品類60がカセット30から排出されるまでには(図5(f)参照)必ず何れかの薬品情報担体61が読取可能なところに来るので、薬品情報の読取が確実に行われる。薬品情報としては、薬品コードの他、ロット番号や有効期限なども、併せて担持させるのが望ましく、それらの薬品情報は、上述した移載検出センサ13eでの排出確認やコントローラ18での集計処理によって正確に得られる払出本数と共に、データ蓄積されて、あるいは上位コンピュータに送信されて、各患者と実使用薬品(払出薬品)との直接的対応の自動確認などに利用される。
本発明の薬品払出装置の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図6は、薬品払出装置における薬品情報読取のための要部構造を示し、(a)が可動蓋32の斜視図、(b)及び(c)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図である。
この薬品払出装置が上述した実施例1のものと相違するのは、薬品類60の容器に付する薬品情報担体61が一つでも足りるよう、可動蓋32と排出対象薬品類60の容器とを相対的に軸回転させる相対回転手段が導入されたことである。具体的には、可動蓋32に切落部32aが形成された点と、ドライブギヤユニット13aに回転伝動輪13hが付設された点で、相違している。
切落部32aは、例えば切欠でも良いが、この例では窓状に開口した貫通穴になっており、そこから払出対象の薬品類60の周面の一部が露呈するようになっている。
回転伝動輪13hは、切落部32aに進入して可動蓋32には触れずに薬品類60に当接しうるよう、例えば小さなゴム車輪からなるものであり、それには図示しない進退機構と回転駆動機構も付設されている。
この場合、薬品類60の取出のために排出対象薬品類60を収納しているカセット30の前にドライブギヤユニット13aが移動すると、それと共に回転伝動輪13hも移動して切落部32aの前に来る。それから、回転伝動輪13hが切落部32aへ前進し(図6(b)参照)、排出対象薬品類60に当接して回転すると(図6(c)参照)、その回転が摩擦伝達されて、排出対象薬品類60が読取装置13gの先で軸回転する。
この回転を一回転以上行わせれば、可動蓋32の軸回転が無くても、排出対象薬品類60の容器に付された薬品情報担体61を読取装置13gで読み取ることが、確実に然も排出前に行える。
また、回転伝動輪13hによる排出対象薬品類60の回転は最大でも約半回転にとどめて、可動蓋32の回転に伴って排出対象薬品類60が更に約半回転するときまで読取装置13gでの読取試行を継続させることにより、排出速度の低下を少なく抑えることができる。
本発明の薬品払出装置の実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図7は、薬品払出装置における薬品情報読取のための要部構造を示し、(a)が異方性摩擦部材の右側面図、(b)〜(d)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図であり読取装置による薬品情報の読取状況を時系列で示している。
この薬品払出装置が上述した実施例1,2のものと相違するのは、相対回転手段の具体的な構成である。相対回転手段は、薬品類60の容器に付する薬品情報担体61が一つでも足りるよう可動蓋32と排出対象薬品類60の容器とを相対的に軸回転させる点では実施例2のものと同様であるが、以下の異方性摩擦部材37と可動蓋32の回転制御手段とで具現されている点で相違している(図7(a),(b)参照)。
異方性摩擦部材37は、各カセット30の薬品類排出口に臨んで設けられ排出対象薬品類60の容器に対し軸回転の向きに応じて異なる摩擦力を生じるようなものであり、例えば柔らかい紙状体を数枚重ねて一端を押さえ蓋35に支持させ他端を排出対象薬品類60の外周面へ斜めに当接させる等のことで具現され、或る方向への回転時と逆向き回転とで摩擦力が異なり、例えば可動蓋32を反時計方向に回すと排出対象薬品類60が随伴回転するが(図7(c)参照)、可動蓋32を時計方向に回すと排出対象薬品類60は回転しないようになっている(図7(d)参照)。
また、可動蓋32の回転制御手段は、読取装置13gによる読取りが不能のときに可動蓋32を戻して再試行するために可動蓋32を双方向回転できれば良いので、ドライブギヤユニット13aに回転方向切換可能なギヤユニットを採用するか駆動用の電動モータに双方向回転可能なものを採用したうえで、制御回路やプログラム等の該当機能を拡張すれば良い。例えば、以下のような回転制御と読取制御とが行われるように改造される。
この場合、排出対象薬品類60が異方性摩擦部材37に妨げられることなく随伴回転する方向に可動蓋32を軸回転させても読取装置13gの撮影先に薬品情報担体61が来ないときには(図7(c)参照)、薬品類60が可動蓋32から落下する前に、可動蓋32を逆向きに回転させる(図7(d)参照)。そうすると、可動蓋32は元の状態に戻るが、薬品類60は戻らないので、再び随伴回転方向に可動蓋32を軸回転させて読取装置13gでの薬品情報読み取りを再開する。
そして、可動蓋32が同じところを繰り返して双方向回転しているうちに、排出対象薬品類60が間欠的に回転角を進め、それが一回転するまでには薬品情報担体61が読取装置13gの前に来るので、排出対象薬品類60の容器に付された薬品情報担体61を読取装置13gで読み取ることが確実に行える。
こうして、可動蓋32の一回当たり回転が一回転に満たなくても、可動蓋32の軸回転を積み重ねることで、排出対象薬品類60の薬品情報を読み取ることができる。
本発明の薬品払出装置の実施例4について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図8は、(a)が装置全体の正面図、(b)がカセットの装着状態を示す縦断右側面図、(c)が一組の計数ユニット及びカセットの縦断正面図、(d)及び(e)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図、(f)が係合状態のカセット及び払出搬送機構の縦断面図である。
この薬品払出装置10が上述した実施例1のものと相違するのは、ドライブギヤユニット13aが並列設置されている点と、カセット30が傾斜した状態で保持されている点と、付勢子24がL形になった点と、可動蓋32が小径の薬品類60にも適合している点と、移載検出センサ13eの設置位置が変更されている点である。
先ず(図8(a)参照)、ドライブギヤユニット13aの並列化は、計数ユニット20及びカセット30の配置に関して縦方向すなわち鉛直方向の並びが揃っていることが前提になるが、この場合、払出対象のカセット30の有るカセット支持棚12のところへ払出搬送機構13が昇降して来たら、対象位置のドライブギヤユニット13aを選択的に駆動することで所望の薬品類60を排出させることができる。その際、ドライブギヤユニット13aが移動しないため、その移動完了を待ち合せる必要がないので、払出処理の高速化が期待できる。また、同じカセット支持棚12に他の払出対象カセット30が有れば、それも同時に駆動されるので、さらなる高速化も期待することができる。
次に(図8(b)参照)、カセット30の傾斜保持は、カセット支持棚12を傾斜させることで具現され、計数ユニット20も同じだけ傾いて、平行状態が維持される。傾斜方向は、前側(図では左方)が低く、後側(図では右方)が高くなっており、傾斜角度は水平から約10゜程度にされる。これにより、薬品類60の重量の2割弱が、薬品類60を後ろから前へ推し進めるように働くので、その分だけ付勢機構(24,25)の付勢力が強化されることとなる。そのため、ゼンマイ25が小形であっても、カセット30に収納されている薬品類60が薬品類排出口36に向けてカセット30内を円滑に進行する。
また(図8(c)参照)、付勢子24が「I」形から「L」形になったことに伴い、それを通過させるため、後端切欠33も「L」形になっている。このような形状変更により、アンプル等の薬品類60が小径部分より大径部分の短いようなものであったとしても、傾き難い大径部分が押されることから、薬品類60の整列状態を損うおそれがないので、付勢を安定な状態で行うことができる。
さらに、(図8(d)〜(f)参照)、種々の薬品類60には、太いものも有れば、細いものもある。薬品類60が実施例1で図示したものより細いときには(図8(d)参照)、可動蓋32の凹みの内径も対応して小さくなるが、その内径中心は可動蓋32の回転中心に対して偏心させられる。内径が更に細いと(図8(e)参照)、更に偏心が強められる。これにより、各種の薬品類60に対応して可動蓋32の凹み形状の異なる各種のカセット30を、同一仕様のドライブギヤユニット13aで駆動することができる。
なお(図8(f)参照)、発光ダイオード等からなる送光素子13fとフォトセンサ等からなる移載検出センサ13eを払出搬送機構13の前後に配置して、検出用光線が水平搬送機構13bの上方でその全幅をカバーするようにもしたことにより、アンプルのような長物の排出を確実に検出することができる。
[その他]
なお、上記の各実施例では、薬品類60がアンプル入り注射薬の場合を述べたが、薬品類60は、それに限られるものでなく、軸回転可能なものであれば、他の形状の容器や箱に入ったものでも良い。
また、薬品情報担体61として二次元バーコードを例示したが、薬品情報担体61は、二次元バーコードに限られる訳でなく、本発明は、一次元バーコードや、記号、OCR文字、一般的な印刷文字などの読み取りにも適用可能である。
さらに、プリンタ40で印刷して作成される調剤指示箋は、一般的な帳票でも良く、薬袋や手術票などに貼付するラベルに形成されていても良く、単票でも複数でも複合タイプでも良い。印刷物は、調剤指示箋に限らず、例えば薬袋でも良い。
また、各カセット30毎に計数して得られた薬品類収納個数は、ジャーナルプリンタで印刷出力しても良く、コントローラ18でデータ蓄積しても良く、別のホストコンピュータ等へアップロードしても良い。それは、リアルタイムに随時行っても良く、バッチで纏めて行っても良い。調剤指示箋のデータや,払出結果のデータについても、同様である。
また、各カセット30の薬品類収納個数が所定値より少なくなったら、補充を促す表示や音声案内を行うようにしても良い。
付勢子24の付勢力を出す手段は、上述したゼンマイ25が使い易いが、それに限られる訳でなく、他の形状のバネやゴム等の弾性体を利用したものでも良く、電磁力や流体圧力を利用したものでも良い。
センサ22は、上述したホール素子が使い易いが、それに限られる訳でなく、列設可能であれば、他の磁気センサでも良く、磁気以外の例えば容量センサでも良く、小形のスイッチでも良い。列設された多数のセンサ22に代えて、位置センサや変位センサを採用するのも良い。
本発明の薬品払出装置の第1実施例について、その構造を示し、(a)及び(b)が装置全体の正面図、(c)が一組の計数ユニット及びカセットの正面図、(d)がその縦断面図、(e)がセンサ基板の下面図、(f)が一組の計数ユニット及びカセットの右側面図、(g)がその縦断面図、(h)がカセットの平面図である。 (a)が装置内部の正面図、(b)及び(c)が一組の計数ユニット及びカセットと払出搬送機構との動的係合を示す正面図、(d)〜(f)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図である。 本発明の薬品払出装置について、その使い方と動作状態を示し、(a)が装置全体の正面図、(b)が装置全体の右側面図、(c)がカセットの右側面図、(d)がその縦断面図、(e)がカセットの平面図である。 (a)及び(b)が装置全体の正面図、(c)及び(d)が、係合状態のカセット及び払出搬送機構の縦断面図、(e)が、一組の計数ユニット及びカセットの右側面図と、それと係合状態にある払出搬送機構の縦断面図である。 (a)が薬品類の正面図、(b)が薬品類の底面図、(c)〜(f)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図であり読取装置による薬品情報の読取状況を時系列で示している。 本発明の実施例2について、薬品払出装置における薬品情報読取のための要部構造を示し、(a)が可動蓋32の斜視図、(b)及び(c)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図である。 本発明の実施例3について、薬品払出装置における薬品情報読取のための要部構造を示し、(a)が異方性摩擦部材の右側面図、(b)〜(d)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図であり読取装置による薬品情報の読取状況を時系列で示している。 本発明の薬品払出装置の実施例4について、(a)が装置全体の正面図、(b)がカセットの装着状態を示す縦断右側面図、(c)が一組の計数ユニット及びカセットの縦断正面図、(d)及び(e)がカセット先頭の薬品類排出口のところの縦断右側面図、(f)が係合状態のカセット及び払出搬送機構の縦断面図である。
符号の説明
10…薬品払出装置、11…扉、12…カセット支持棚、
13…払出搬送機構、13a…ドライブギヤユニット、
13b…水平搬送機構、13c…シャッタ、13d…昇降機構、
13e…移載検出センサ、13f…送光素子、
13g…読取装置、13h…回転伝動輪、
14…搬器棚、14a…ガイド、14b…LED、
15…プリンタ棚、16…タッチパネル、
17…電源ユニット、18…コントローラ、
20…計数ユニット、21…基板、22…センサ、
23…磁石、24…付勢子、25…ゼンマイ、
30…カセット、31…アイドルギヤ、32…可動蓋、
32a…切落部(回転伝動用の貫通穴,切欠)
33…後端切欠、34…後尾補充口、35…押さえ蓋、
36…薬品類排出口、37…異方性摩擦部材、
40…プリンタ、50…搬器、60…薬品類
61…薬品情報担体(二次元バーコード)

Claims (5)

  1. 軸対称など軸回転可能な容器に入った薬品類を整列収納する多数のカセットと、これらのカセットを引出可能に又は着脱可能に保持する支持機構とを備えた薬品払出装置において、前記カセット内の収納薬品類を薬品類排出口に向けて付勢する付勢機構と、前記カセットにおける薬品類収納個数を求める計数手段と、前記カセットの前記薬品類排出口から収納薬品類を取り出して所定の位置に搬送する払出搬送機構と、前記払出搬送機構によって軸回転駆動されて当該カセットの前記薬品類排出口から収納薬品類を排出する軸回転可能な可動蓋と、この可動蓋の内側に収まって軸回転させられている排出対象薬品類の容器に付された薬品情報を読み取る読取装置とを設けたことを特徴とする薬品払出装置。
  2. 前記可動蓋と前記排出対象薬品類の容器とを相対的に軸回転させる相対回転手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の薬品払出装置。
  3. 前記可動蓋に貫通穴や切欠などの切落部が形成されており、前記相対回転手段が、前記切落部を介して前記払出搬送機構から前記排出対象薬品類の容器に作用するものであることを特徴とする請求項2記載の薬品払出装置。
  4. 前記相対回転手段が、前記薬品類排出口に臨んで設けられ前記排出対象薬品類の容器に対し軸回転の向きに応じて異なる摩擦力を生じる異方性摩擦部材と、前記読取装置による読取り不能時に前記可動蓋を双方向回転させる制御手段とを具えたものであることを特徴とする請求項2記載の薬品払出装置。
  5. 前記支持機構が、前記付勢機構の付勢力を強化する向きに前記カセットを傾けて保持するものであり、前記付勢機構が、前記カセット内の収納薬品類の最後尾に直接作用する付勢子を具えたものであり、前記計数手段が、前記付勢子の位置を検出して前記薬品類収納個数を得るものであり、前記計数手段と前記付勢機構とが、前記支持機構に対して一緒に着脱可能な又は移動可能な状態で装着されており、前記可動蓋が、前記カセットに設けられている唯一の可動部材であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載された薬品払出装置。
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