JP4352939B2 - 嵩高グロスコート紙 - Google Patents
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Description
(1)密度0.50〜0.75g/cm 3 の嵩高原紙面に、顔料とバインダーを主成分とする片面当たりの総塗工量が5〜15g/m 2 の3層構造の塗工層を有しており、該3層構造の塗工層の第1層(最内層)が、顔料の平均粒子径が2〜15μmで、顔料/バインダー比が20/80〜60/40の範囲であり、片面当たりの塗工量が0.5〜3g/m 2 の塗工層であり、第2層(中間層)が、顔料の平均粒子径が0.1〜3μmで、片面当たりの塗工量が1〜6g/m 2 の塗工層であり、第3層(最外層)が、全顔料に対してプラスチックピグメント及び/又はサチンホワイトを1〜15質量%含有する塗工層であることを特徴とする、白紙光沢度が70%以上で、密度が1.00g/cm3以下の嵩高グロスコート紙。
原紙の抄紙方法は特に限定されるものではなく、長網多筒式抄紙機、丸網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等いずれであっても良く、抄紙することができる。
これらの顔料は、全顔料に対して15質量%を越えて使用する場合、コスト上昇問題のみならず、強度の低下、粘度の上昇による操業性の低下等の原因となることが考えられるため好ましくない。また、1質量%未満では光沢度向上に効果がないため好ましくない。
第3層の塗工層に使用するバインダーとしては、前記第1層及び第2層の塗工層に使用されるものが使用可能であり、製品の強度や塗工工程の操業性の観点から1種類〜数種類のバインダーを適宜選択して使用することができる。また、塗工工程の操業性を良くするためには、助剤(保水剤や増粘剤、消泡剤等)の役割も大きいので、それぞれの組み合わせを選択していくことも必要である。
坪量:JIS P 8124 に準拠して測定した。
紙厚:JIS P 8118 に準拠して測定した。
密度:坪量を紙厚で割った値を密度(g/cm3)とした。
平均粒子径:レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−2000J:島津製作所社製)を用いて粒子の体積粒度分布を測定し50%の値を求めた。
光沢度:JIS P 8142 に準拠し、角度75°を用いて測定した。
◎:ムラがなく、問題のない良好なレベルである。
○:ムラがなく、良好なレベルである。
△:ムラがみられ、問題のあるレベルである。
×:ムラがあり、問題のあるレベルである。
<原紙>
叩解した広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)100%からなるパルプスラリーに嵩高剤〔「KB−115」花王(株)製〕を絶乾パルプに対して3.0%含有させて、坪量60g/m2、密度0.66g/cm3、王研式平滑度10秒の原紙基材を得た。
顔料として平均粒子径3.0μmである炭酸カルシウム(カルライトSA:白石カルシウム社製)を40部、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ(アロンT−40:東亜合成社製)を0.05部、酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ社製)70部、ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製)を15部加えて濃度30%とし、ゲートロールにて片面1.5g/m2として両面塗布した。
顔料として微粒カオリン(アマゾン88:三菱商事社製)30部、平均粒子径1.2μmである重質炭酸カルシウム(FmT−90:ファイマテック社製)70部、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ(アロンT−40:東亜合成社製)を0.05部とし、バインダーとしてカルボキシル変性スチレン・ブタジエン共重合体(JSR0693:日本合成ゴム社製)を10部、酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ社製)を3部とし、カーテン塗工にて片面3g/m2として両面塗布した。
顔料として中空プラスチックピグメント(HP1055:日本ゼオン社製)を5部、構造性カオリン(アストラプラス:ソマール社製)75部、重質炭酸カルシウム(カービタル95:イメリスミネラルズ・ジャパン社製)20部、バインダーとしてカルボキシル変性アクリルエマルジョン(AE604:JSR社製)13.5部、保水剤(アルコガムL−29K:日本エヌエスシー社製)0.1部として濃度58%に調製し、ブレード塗工にて片面6g/m2として両面塗工した。この塗工紙にカレンダー処理をして、密度0.92g/cm3、白紙光沢度76%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1において、第2層塗工層の塗工方法をブレード塗工に変更し、第3層塗工層のプラスチックピグメントをサチンホワイト(サチンホワイト:白石カルシウム社製)2部に変更し、微粒カオリンを78部とし、片面塗工量を7g/m2とした以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理をして、密度0.95g/cm3、白紙光沢度72%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例2において、第1層塗工層の塗工量を2.5g/m2とし、第2層塗工層の塗工量を5.0g/m2とし、第3層塗工層はプラスチックピグメント8部、微粒カオリン72部とし、塗工量を8g/m2とした以外は実施例2と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を実施して、密度1.00g/cm3、白紙光沢度70%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1と同様の原紙を用い、第1層塗工層は顔料として平均粒子径5μmである炭酸カルシウム(ED−V:米庄石灰社製)を40部、分散剤としてポリアクリル酸ソーダ(アロンT−40:東亜合成社製)を0.05部、酸化澱粉を60部加えて、濃度30%とし、ゲートロールにて片面1.5g/m2として両面塗布した。第2層塗工層は実施例2と同様の方法で塗工し、第3層塗工層は、中空プラスチックピグメントを10部、微粒カオリンを70部とし、片面塗工量を7g/m2とした以外は実施例2と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を実施して、密度0.98g/cm3、白紙光沢度76%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1の方法において、パルプスラリーに嵩高剤の代わりに嵩高填料(「チキソレックス17」ローディア社製)を含有させたこと以外は、実施例1と同様の方法で原紙基材を調製した。得られた原紙基材は、坪量60g/m2、密度0.72g/cm3、王研式平滑度9秒であった。この原紙基材を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を製造した。この塗工紙にカレンダー処理を施して密度0.98g/cm3、白紙光沢度74%の塗工紙を得た。
実施例1の方法において、第1層の片面塗工量を0.6g/m2、第2層の片面塗工量
を1.1g/m2、第3層の片面塗工量を3.1g/m2としたこと以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を施して密度0.98g/cm3、白紙光沢度71%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1の方法において、第1層の片面塗工量を0.3g/m2としたこと以外は、実
施例1と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を施して密度0.96g/cm3、白紙光沢度74%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1で用いた原紙基材にカレンダー処理を施して、密度0.76g/cm3、王研
式平滑度42秒の原紙基材を製造した。この原紙基材を用いた以外は、実施例6と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を施して密度1.00g/cm3、白
紙光沢度72%の嵩高グロスコート紙を得た。
第3層塗工層の顔料を平均粒子径1.0μm(ソフトン2200:白石カルシウム社製)に変更、第3層塗工層の中空プラスチックピグメントを0部、微粒カオリンを80部とし、塗工量を10g/m2とした以外は実施例3と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を実施して、密度1.15g/cm3、白紙光沢度65%の嵩高グロスコート紙を得た。
叩解した広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)100%からなるパルプスラリーを用い抄紙し、マシンカレンダーで処理したのち、坪量60g/m2、密度0.78g/cm3、王研式平滑度40秒の原紙基材を得た。得られた原紙に第1層塗工層は塗工せず、第2層塗工層は塗工量を7g/m2とし、第3層塗工層は、プラスチックピグメントを12部、微粒カオリンを68部とし、塗工量を10g/m2とした以外は実施例4と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を実施して、密度1.08g/cm3、白紙光沢度70%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1と同様の原紙を用い、第1層塗工層は塗工せず、第2層塗工層の塗工量を10g/m2とし、第3層塗工層のプラスチックピグメントを16部と、塗工量を10g/m2とした以外は実施例4と同様の方法で塗工紙を得た。この塗工紙にカレンダー処理を実施して、密度0.98g/cm3、白紙光沢度70%の嵩高グロスコート紙を得た。
実施例1〜5 及び比較例1〜6 の評価結果を表1に示す。
Claims (2)
- 密度0.50〜0.75g/cm 3 の嵩高原紙面に、顔料とバインダーを主成分とする片面当たりの総塗工量が5〜15g/m 2 の3層構造の塗工層を有しており、該3層構造の塗工層の第1層(最内層)が、顔料の平均粒子径が2〜15μmで、顔料/バインダー比が20/80〜60/40の範囲であり、片面当たりの塗工量が0.5〜3g/m 2 の塗工層であり、第2層(中間層)が、顔料の平均粒子径が0.1〜3μmで、片面当たりの塗工量が1〜6g/m 2 の塗工層であり、第3層(最外層)が、全顔料に対してプラスチックピグメント及び/又はサチンホワイトを1〜15質量%含有する塗工層であることを特徴とする、白紙光沢度が70%以上で、密度が1.00g/cm3以下の嵩高グロスコート紙。
- 前記嵩高原紙は、多価アルコールと脂肪酸エステルの化合物、非イオン界面活性剤、油脂系非イオン性界面活性剤、糖アルコール系非イオン性界面活性剤、糖系非イオン性界面活性剤、多価アルコール型非イオン性界面活性剤、高級アルコール、脂肪酸ビスアマイド系、脂肪酸と多価アミンの縮合物、高級アルコール又は高級脂肪酸のポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミド、脂肪酸ポリアミドアミン、アルキレンオキサイドオリゴマーから選ばれる少なくとも1種の嵩高効果のある薬品を含有する嵩高原紙であることを特徴とする、請求項1記載の嵩高グロスコート紙。
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