JP4352500B2 - 通信システムの通信方法および通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の局間で一定周期で情報の伝送を行う通信システムの通信方法および通信システムに係り、特に、伝送情報に送信元が持つ時間情報を付加して、受信側での処理や伝送異常検出に供する通信システムの通信方法および通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の局間で一定周期で情報の伝送を行う通信システムとしては、例えば図2に示すようなものがある。同図において、本従来例の通信システムは第1局201と第2局202間で情報伝送を行うものであり、第1局201には、情報の送受信を行う第1通信回路211を備え、第2局202には、情報の送受信を行う第2通信回路211および伝送情報の生成や受信情報の処理等を行うCPU222を備え、第1局201および第2局202間をケーブル等の伝送手段203によって接続した構成である。
ここで、情報伝送の一例、即ち、本従来例の通信システムの一適用形態として、サーボモータの制御システムを考える。この場合、第1局201側には、第1通信回路211に接続されたエンコーダ等の位置検出手段を備え、第2局202側には、CPU222を組み込んだサーボドライバ等の駆動手段を備えた構成となる。 CPU222に与えられた所定の指令に基づき、駆動手段によってサーボモータを駆動するが、この時、位置検出手段によって検出したサーボモータの位置情報を、第1通信回路211、伝送手段203および第2通信回路221を介してCPU222にフィードバックし、CPU222によるサーボモータの制御に供している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の通信システムの通信方法および通信システムを上記サーボ制御システムに適用した場合には、一定周期毎に、第1局201の第1通信回路211から位置検出手段で検出された位置情報等が伝送情報として第2局202に送信されるが、第2局202側でこれを受信した際に行う伝送異常検出としては、受信した伝送情報のサムチェック等を行うのみであった。
第1局201および第2局202間で同期がとれていない場合には、第2局202側で、伝送情報の途中から読み込んだり、前回の伝送情報を読み込んでしまい、受信側で的確な情報を得ることができずに、制御等の処理に正確な情報を供することができないという問題点もあった。
本発明は、上記従来の事情や問題点に鑑みてなされたものであって、伝送情報に送信元が持つ時間情報を付加して、該時間情報を受信側での処理や伝送異常検出に供して正確な処理や判断を行い得る通信システムの通信方法および通信システムを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る通信システムの通信方法の発明は、複数の局間で、一定周期で情報の伝送を行う通信システムの通信方法において、一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局はサーボモータの位置情報に前記一の局でタイマーで計時された時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は前回受信した時間と今回受信した時間の時間差を求め、0であれば伝送異常とすることを特徴とするものである
また、請求項2に係る通信システムの通信方法の発明は、複数の局間で、一定周期で情報の伝送を行う通信システムの通信方法において、一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局は該サーボモータの位置情報に前記一の局でタイマーで計時された時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は受信側に計時機能を有する場合又は伝送周期が既知の場合は、今回と前回の時間差が所定しきい値以下のときハードウェア故障と推測することを特徴とするものである
また、請求項3に係る通信システムの発明は、複数の局間で、一定周期で通信を行う通信システムにおいて、前記複数の局は、それぞれタイマーから成る計時手段を有し、一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局はサーボモータの位置情報に前記一の局の前記計時手段に基づく時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は前回受信した時間と今回受信した時間の時間差を求め、0であれば伝送異常とすることを特徴とするものである。
また、請求項4に係る通信システムの発明は、複数の局間で、一定周期で通信を行う通信システムにおいて、前記複数の局は、それぞれタイマーから成る計時手段を有し、一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局は該サーボモータの位置情報に前記一の局の前記計時手段に基づく時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は受信側に計時機能を有する場合又は伝送周期が既知の場合は、今回と前回の時間差が所定しきい値以下のときハードウェア故障と推測することを特徴とするものである。
【0005】
本発明の請求項1、2に係る通信システムの通信方法および請求項3、4に係る通信システムでは、複数の局間で、一定周期で一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局はサーボモータの位置情報に前記一の局の前記時計又は前記計時手段に基づく時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うようにしている。これにより、受信側(送信先の局)で伝送情報の時間変化を正確に把握して、制御等の処理を正確に行うことができる。
また、伝送異常の確認は前回受信した時間と今回受信した時間の時間差を求め、0であれば伝送異常としたり、受信側に計時機能を有する場合又は伝送周期が既知の場合は、今回と前回の時間差が所定しきい値以下のときハードウェア故障と推測することから、受信した時間情報の内容に基づいて伝送異常が発生しているか否かの判断を確実に行うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通信システムの通信方法および通信システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る通信システムの構成図であり、本発明の通信方法が適用される通信システムである。
同図において、本実施形態の通信システムは、第1局101と第2局102間で情報伝送を行うものであり、第1局101には、情報の送受信を行う第1通信回路11および第1局101に時間を計時するタイマー12を備え、第2局102には、情報の送受信を行う第2通信回路21および伝送情報の生成や受信情報の処理等を行うCPU22を備え、第1局101および第2局102間をケーブル等の伝送手段103によって接続した構成である。
【0007】
本実施形態の通信システムでは、一定周期で、第1局101から第2局102に情報伝送を行う際に、送信元の第1局101が本来伝送すべき伝送情報に、第1局101のタイマー12で計時された時間情報を付加して、送信先の第2局102に伝送するところに特徴がある。
これにより、受信側(第2局102)で伝送情報の時間変化を正確に把握して、伝送情報の時間的変化を求めて行う制御等の処理に供することができ、第2局102の処理を正確に行うことが可能となる。また、付加される時間情報は、本来、第1局101から第2局102に伝送すべき伝送情報と比べて、受信側(第2局102)内の図示しない時計による時間情報等と比較可能であるなど、受信側において予測可能な情報であることから、受信した時間情報の内容に基づいて、第1局101および第2局102間の情報伝送に伝送異常が発生しているか否かの判断を確実に行うことができる。
【0008】
次に、従来例と同様に、本実施形態の通信システムの具体的な適用形態として、サーボモータの制御システムを考える。この場合、第1局101側には、第1通信回路11に接続されたエンコーダ等の位置検出手段を備え、第2局102側には、CPU22を組み込んだサーボドライバ等の駆動手段を備えた構成となる。
CPU22に与えられた所定の指令に基づき、駆動手段によってサーボモータを駆動するが、この時、位置検出手段によって検出したサーボモータの位置情報を、第1通信回路11、伝送手段103および第2通信回路21を介してCPU22にフィードバックし、CPU22によるサーボモータの制御に供している。
【0009】
このとき、本実施形態の通信システムを適用した場合には、第1局101の第1通信回路11から第2局102の第2通信回路21に位置情報の伝送を行う際に、該位置情報に第1局101のタイマー12で計時された時間情報を付加した伝送フォーマットで伝送が行われている。すなわち、第1通信回路11からは、タイマー12による時間情報、位置情報およびサム等の情報が一定周期毎に送信される。
一方、第2局102の第2通信回路21では、先ず、サムチェックやフォーマットチェック等を行い、また、伝送情報の途中から読み込んだり、前回の伝送情報を読み込んでいないかを受信した時間情報から判断し、さらに、該時間情報から第1局101および第2局102間の伝送に異常が発生しているか否かの判断を行う。
ここで、伝送異常の検出の1つは、前回受信した時間情報と今回受信した時間情報とから時間差を求め、該時間差がゼロであれば伝送異常と判断する。また、受信側(第2局102)に計時手段等を具備している場合や、伝送周期が既知である場合には、該時間差が所定しきい値以下であるときに送信側(第1局101)のタイマー12等にハードウェア故障等が発生していると、推測することも可能である。
【0010】
次に、第2局102のCPU22では、前回受信した位置情報および時間情報と、今回受信した位置情報および時間情報とから速度を求めて、CPU22によるサーボモータの制御に供している。ここで、速度は「(位置情報の変化量)/(時間差)」によって得ることができる。
なお、第1局101および第2局102間で同期がとられている場合には、同期信号等にしたがって、そのまま受信して上述の処理を行えばよいが、第1局201および第2局202間で同期がとれていない場合には、2回連続して同じ情報として採用することにより、同様にして異常検出や制御等の処理を行えばよい。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の通信システムの通信方法および通信システムによれば、複数の局間で、一定周期で一の局から他の局に情報の伝送を行う際に、送信元が本来伝送すべき伝送情報に、送信元の局の時計に基づく時間情報または計時手段で計時された時間情報を付加して伝送し、伝送異常の確認および制御等を行うこととしたので、受信側(送信先の局)で伝送情報の時間変化を正確に把握して、制御等の処理を正確に行うことができ、また、受信した時間情報の内容に基づいて伝送異常が発生しているか否かの判断を確実に行うことの可能な通信システムの通信方法および通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成図である。
【図2】複数局間で一定周期で情報の伝送を行う従来の通信システムの構成図である。
【符号の説明】
101,201 第1局
102,202 第2局
103,203 伝送手段
11,211 第1通信回路
12 タイマー
21,221 第2通信回路
222 CPU

Claims (4)

  1. 複数の局間で、一定周期で情報の伝送を行う通信システムの通信方法において、
    一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局はサーボモータの位置情報に前記一の局でタイマーで計時された時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は前回受信した時間と今回受信した時間の時間差を求め、0であれば伝送異常とすることを特徴とする通信システムの通信方法。
  2. 複数の局間で、一定周期で情報の伝送を行う通信システムの通信方法において、
    一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局は該サーボモータの位置情報に前記一の局でタイマーで計時された時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は受信側に計時機能を有する場合又は伝送周期が既知の場合は、今回と前回の時間差が所定しきい値以下のときハードウェア故障と推測することを特徴とする通信システムの通信方法。
  3. 複数の局間で、一定周期で通信を行う通信システムにおいて、
    前記複数の局は、それぞれタイマーから成る計時手段を有し、
    一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局はサーボモータの位置情報に前記一の局の前記計時手段に基づく時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は前回受信した時間と今回受信した時間の時間差を求め、0であれば伝送異常とすることを特徴とする通信システム。
  4. 複数の局間で、一定周期で通信を行う通信システムにおいて、
    前記複数の局は、それぞれタイマーから成る計時手段を有し、
    一の局から他の局にサーボモータの位置情報の伝送を行う際に、前記一の局はサーボモータの位置情報に前記一の局の前記計時手段に基づく時間情報を対応させて付加して前記他の局に伝送し、前記他の局は伝送異常の確認および前回受信した前記位置情報と前記時間情報と今回受信した前記位置情報と前記時間情報によるサーボモータの制御を行うものであり、前記伝送異常の確認は受信側に計時機能を有する場合又は伝送周期が既知の場合は、今回と前回の時間差が所定しきい値以下のときハードウェア故障と推測することを特徴とする通信システム。
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