JP4350481B2 - レンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラ付き携帯電話のカメラなど、比較的小型のカメラに用いられる撮影レンズの駆動装置およびカメラ付き携帯機器に関する。
カメラが搭載された携帯電話では、片手で携帯電話を持って自己の顔やその他の近接位置となる被写体を撮影する場合が多い。このため、この種のカメラに用いられる撮影レンズ系は、接写撮影機能を保有しているものが多い。このような接写撮影機能を有する撮影レンズ系の場合、通常の撮影を行うときのレンズ位置と接写撮影すなわちマクロ撮影を行うときのレンズ位置が異なるものとなる。すなわち、接写撮影時のレンズ位置は、通常撮影時のレンズ位置よりも僅かに一定の距離だけ被写体側に近づけた位置になる。
このため、この種の撮影レンズ系では、レンズ位置を通常の撮影位置とマクロ撮影位置との間で移動させるための駆動源を備え、スイッチの切り換えによって駆動源を駆動し、上述の2点の撮影位置の間をレンズが移動するようになっている。しかし、携帯電話などの携帯機器においては、機器の小型化、軽量化などの理由から、駆動源としてモータを採用することは難しく、電磁力をレンズ駆動に直接利用し、レンズを移動させる形式のレンズ駆動装置が搭載されている。
電磁力で直接レンズを移動させる形式のレンズ駆動装置の例として、レンズを保持する筒状のケースと、このケースの外周に取り付けたリング状の駆動マグネットと、駆動マグネットに対向する駆動コイルとを有し、駆動コイルへの通電を制御することにより、レンズを保持するケースを光軸方向に電磁力で駆動すると共に、その位置にケースを磁力で保持する構成のものが提案されている(たとえば、特許文献1,特許文献2参照)。
また、レンズを取り付けたケースを光軸の周りに回転させながらケースを光軸方向に移動させるように構成したレンズ駆動装置も提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
さらに別の従来例として、コイルが巻かれた可動部を軸に揺動自在に取り付け、その可動部を、軸方向両側からマグネットとヨークで挟むように対向させて配置し、コイルとマグネットとの間に生じ、かつ対向面に平行な方向に生じる電磁的推力によって可動部を、上述した軸を中心に揺動させ、この揺動をカム機構によってレンズ系の直線移動に変換するように構成したカメラ用電磁アクチュエータが提案されている(たとえば、特許文献4参照)。
特開2000−187862号公報(要約) 特開平10−150759号公報(要約) 特開平4−222444号公報(要約) 特開2001−91981号公報(要約)
従来のレンズ駆動装置のうち、特許文献1および2記載のもの、すなわち、レンズを保
持するケースを光軸方向に磁気駆動し、そこに磁気的に保持するタイプのものでは、レンズを長い時間所定の位置に保持しようとすると、保持している間も駆動コイルに通電する必要がある。そのため、消費電力が多くなり、もともと電源電池容量に制限がある携帯電話などに搭載するには適していないという問題点がある。
これに対して特許文献3に記載されているものは、ケースを光軸の周りに回転させながらケースを回転軸線方向すなわち光軸方向に移動させる形式のレンズ駆動装置であるため、ケースを所定の移動位置に保持させるのに電磁力を必要としないから、消費電力が少ない利点がある。しかしながら、回転力を直線移動に変換するため機構が複雑になり、かつ、部品点数が多くなり、携帯電話などの携帯機器に搭載するには適していないという問題点がある。
また、特許文献4に記載されているカメラ用電磁アクチュエータは、可動部を電磁力によって揺動させる機構と、この揺動を直線移動に変換するカム機構を備える必要があるため、機構が複雑で部品点数が多くなると共に、これらの機構がレンズ系の外方に広がり、小型化しづらく、携帯電話などの携帯機器に搭載するには適していないという問題点がある。
本発明は、以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、構成が簡単で部品点数が少なく、小型化に適したレンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器を提供することを目的とする。また、レンズ等を所定の位置に保持するのに電力を供給する必要がなく、消費電力を少なくしたレンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、レンズを備えた移動体と、この移動体をレンズの光軸方向に移動させると共に、上記移動体を保持する固定体とを有するレンズ駆動装置において、上記移動体は、上記レンズと共に上記光軸方向に移動可能な駆動マグネットを備え、上記固定体は、上記光軸方向で上記駆動マグネットを両側から挟むように配置されて上記駆動マグネットと磁気回路を構成する第1駆動コイルおよび第2駆動コイルと、上記第1駆動コイルおよび上記第2駆動コイルの上記光軸方向の外端面に配置された第1磁性片および第2磁性片と、上記第1駆動コイルおよび上記第2駆動コイルの間に配置された第3磁性片とを備えており、上記第1駆動コイルまたは上記第2駆動コイルへの通電を停止したときに、上記駆動マグネットと、上記第1磁性片、上記第2磁性片および上記第3磁性片のいずれかとの磁気吸着により、上記レンズの位置が通常の撮影を行うときの通常撮影位置、マクロ撮影を行うときのマクロ撮影位置および上記通常撮影位置と上記マクロ撮影位置の間の所定位置のいずれかになるように上記移動体を上記固定体に対して保持し、上記第1駆動コイルまたは上記第2駆動コイルへの通電によって、上記移動体を上記第1駆動コイルと上記第2駆動コイルとの間で移動させることを特徴とする。
この発明では、レンズ駆動装置の構成が簡単となり、部品点数を少なくでき、小型化に適したものとなる。しかも、駆動マグネットと駆動コイルとが、光軸方向に配設されているため、径方向への小型化を一層図ることができる。また、レンズを所定の位置に保持する際に電力を供給する必要がなくなり、消費電力を少なくすることができる。
また、この発明によれば、第1駆動コイルと第2駆動コイルの少なくとも一方に所定の向きに通電すると、移動体がレンズと共に光軸方向の一定方向に移動し、第1駆動コイルと第2駆動コイルの少なくとも片方に逆向きに通電すると、移動体がレンズと共に光軸方向の逆方向に移動する。このようにこのレンズ駆動装置では、構成が簡単となり部品点数を少なくでき、小型化に適したものとなる。加えて、移動体のそれぞれの移動位置では、駆動マグネットと第1磁性片または第2磁性片との磁気吸引力によってそれぞれの位置が保持される。この位置保持の間は駆動コイルへの通電は不要であるから、消費電力を低く抑えることができる。
また、固定体は、第1駆動コイルおよび第2駆動コイルとの間に配置された第3磁性片を備えているので、第1駆動コイルまたは第2駆動コイルへの通電を停止したときに、駆動マグネットと第3磁性片との磁気吸着により、レンズの位置が通常撮影位置とマクロ撮影位置の間の所定位置になるように移動体を固定体に対して保持できる。さらに、第1駆動コイルと第2駆動コイルの間に駆動マグネットが配置されているので、光軸方向に移動する移動体の構成を簡易なものとすることができると共に固定体側の配置構造も簡易なものとすることができる。
また、上述の発明のレンズ駆動装置に加え、駆動コイルは、レンズ光軸の周りにこのレンズ光軸を囲むようにして巻回され、駆動マグネットは、中央に孔を有するリング形状とされ、その孔を囲む部分がNS極の一方の極に、その外周部分がNS極の他方の極にそれぞれ単極着磁されている。この構成を採用することで、駆動マグネットのレンズ光軸方向上下の対応する位置に駆動コイルを配置でき、一層の小型化や構成の簡単化が達成される。
さらに、他の発明は上述の発明に加え、移動体は、レンズを保持する円筒状の鏡筒を有し、この鏡筒の外周に円環状の駆動マグネットが一体に固着されているものとしている。この発明によれば、駆動マグネットの形状が単純化されると共に移動体自体の構造も簡易化される。
また、被写体からの光を通過させると共に移動体の前方への移動を阻止する緩衝材を有する部材が固定体の一部として、その前方に固定配置されるのが好ましい。この構成を採用すると、被写体側からゴミやチリ等がレンズ駆動装置内部に侵入するのを簡単な構成で防止することができる。また、移動体の前方への移動を衝撃を与えることなく阻止することができる。
また、本発明のカメラ付き携帯機器は、請求項1からのいずれか1項記載のレンズ駆動装置をカメラ部分に配置している。
このカメラ付き携帯機器は、レンズ駆動装置部分の構成が簡単となり、部品点数が少なくなっているため、カメラ部分の組み立てが容易となり、組み立て効率が向上する。しかもレンズ駆動装置が小型化に適したものとなっているため、カメラ部分が小型化され、携帯機器にとっては、全体を軽量化できることとなると共に、カメラ以外の部分に本来の機能を十分積載することができ、高機能化を達成しやすいものとなる。
また、他の発明のカメラ付き携帯機器は、請求項1からのいずれか1項記載のレンズ駆動装置と、被写体からの光を通過させると共に被写体側からのゴミの侵入を防止するためレンズ駆動装置の対物側に固定配置されたカバーと、レンズ駆動装置中のレンズを挟んでカバーとは光軸方向の反対側に固定配置された撮像素子と、を有し、カバーの表面が外部に露出するように配置されると共に撮像素子に接続される基板をレンズ駆動装置の後方であってその径内に納まるように配置している。
このカメラ付き携帯機器は、ゴミやチリの侵入防止の面で有利となり、また携帯機器に組み込み易いものとなる。また、このカメラ付き携帯機器は、レンズ駆動装置部分の構成が簡単となり、部品点数が少なくなっているため、カメラ部分の組み立てが容易となり、組み立て効率が向上する。しかもレンズ駆動装置が小型化に適したものとなっているため、カメラ部分が小型化され、携帯機器にとっては、全体を軽量化できることとなると共に、カメラ以外の部分に本来の機能を十分積載することができ、高機能化を達成しやすいものとなる。
本発明によれば、移動体はレンズと共に光軸方向に移動する単純な機構であるため、構成が簡単で部品点数が少なく、小型化に適したレンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器を得ることができる。また、所定のレンズ位置に保持するのに電力を供給する必要がなく、駆動マグネットと磁性片との磁気的吸引力によってレンズ位置が保持されるため、消費電力が少なくなり、携帯機器に搭載するカメラに適したレンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器を得ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明にかかるレンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器の実施の形態について説明する実施の形態は、携帯電話のような携帯機器のカメラ部分として搭載するのに適した構成となっているが、PDA(Personal Degital Assistance)等他の携帯機器に搭載するようにしても良い。
(レンズ駆動装置の基本構成)
まず、レンズ駆動装置の基本構成を参考例として示す。図1に示す第1の参考例のレンズ駆動装置1は、移動体10と、固定体24から主に構成されている。移動体10は、光軸11がその中心に位置することとなる略円筒形状の鏡筒12を有していて、鏡筒12の内部にレンズ14が備えられている。レンズ14は、カメラの撮影レンズで、複数枚のレンズが組み合わせられることによって構成されている。図1の上側が被写体側レンズ14aで、下側がカメラボディ側レンズ14bである。
鏡筒12の外周は、前側が大径に、後側が小径に形成されてその境界に段部が形成されている。後側の小径部には、リング状に形成された駆動マグネット16が嵌められ、駆動マグネット16は上述した段部に当接された状態で鏡筒12に一体に固着されている。駆動マグネット16は、あたかも鏡筒12の鍔部であるかのように鏡筒12の外周面から外方に突出している。
鏡筒12の前端部、すなわち被写体側の端部には、被写体からの反射光をレンズ14に取り込む円形の入射窓18が前端面20の中央に形成されている。入射窓18の前方には、レンズ保持用の開閉自在のバリヤが設けられるが、図示は省略されている。
鏡筒12は、固定体24内に挿入されている。固定体24も略円筒形状に形成されていて、その後端部内周25に鏡筒12の後端部22の外周が、固定体24の後端部内周25をガイドとしてレンズ14の光軸11方向に移動可能に嵌められている。奥側、すなわちカメラボディ側への鏡筒12の移動限界は、鏡筒12の後端面が、固定体24を形成する筒部26の後端に内向きに形成された突出縁27に当接することによってその位置が決められるようになっている。図1は、鏡筒12が最も奥側へ移動した状態を示している。
鏡筒12と一体動作する駆動マグネット16は、筒部26の後端部内周25の前側であってこの後端部内周25よりもその内径が大径に形成された筒部26の内周にわずかな隙間をもって対向するように設置されている。また、駆動マグネット16は、筒部26に対し光軸11の方向に相対移動可能に納められている。また、固定体24の内周には、駆動マグネット16よりも奥側に、その駆動マグネット16に対向するようにリング状に巻かれた第1駆動コイル28が配置され、この第1駆動コイル28に対して駆動マグネット16を挟むようにして第2駆動コイル30が配置されている。
第1駆動コイル28の奥側にリング状の第1磁性片32が嵌められ、この第1磁性片32と第1駆動コイル28は、共に固定体24の筒部26に接着等によって固定されている。上述したように、第1駆動コイル28の前端面と駆動マグネット16の後端面は対向している。
固定体24の前端部内周には、駆動マグネット16よりも前側位置に、上述したように、リング状の円形に巻回された第2駆動コイル30が嵌められ、さらにこの第2駆動コイル30に重ねてリング状の第2磁性片34が嵌められて固定体24の筒部26に接着等によって固定されている。駆動マグネット16の前端面と第2駆動コイル30の後端面が対向している。したがって、駆動マグネット16を挟んで光軸11の方向に並んだ第1駆動コイル28と第2駆動コイル30の光軸方向外端面にそれぞれ第1磁性片32および第2磁性片34が配置されていて、駆動マグネット16は第1、第2駆動コイル28、30で光軸11の方向に挟まれる構成となる。
第1、第2磁性片32,34は、座金状の強磁性体、たとえば鋼板からなる。駆動マグネット16から出た磁束は、第1駆動コイル28や第1磁性片32をその中心側から外周側に通過し駆動マグネット16に戻る。また、駆動マグネット16からの磁束は、第2磁性片34や第2駆動コイル30をその中心側から外周側にとおり、駆動マグネット16に至るようになっていて、これらの部材によって磁気回路が構成されている。したがって、駆動マグネット16によって形成される磁界中に第1、第2駆動コイル28,30が位置している。
第1、第2駆動コイル28,30の対向面間距離は、駆動マグネット16の光軸11の方向の厚さよりも大きく、駆動マグネット16と第1駆動コイル28または第2駆動コイル30との間には光軸11の方向の間隙が生じていて、この間隙の範囲内で駆動マグネット16が、したがって駆動マグネット16と一体の鏡筒12が光軸11の方向に移動することができる。
図1に示す態様では、駆動マグネット16が鏡筒12と共に奥側に移動し、第1、第2駆動コイル28,30に通電されなくても、駆動マグネット16と第1磁性体32との間に生じる磁気吸引力によって移動した位置に保持されている。このときのレンズ14の位置は、通常の撮影位置(以下、通常撮影位置という。)となっている。このとき、図1に示すように、第1駆動コイル28と駆動マグネット16との間にわずかな隙間が生じている。これは第1駆動コイル28と駆動マグネット16とが衝突すると、いずれか一方または両者が損傷してしまうためであり、その衝突を防止しているのである。
図1に示す状態において、所定のマクロ切り換えスイッチ(図示されず)が操作されると、第1、第2駆動コイル28,30の少なくとも一方に、所定の向きに通電され、この電流の向きと駆動マグネット16による磁界の向きとによって、フレミングの左手の法則により駆動マグネット16を前方に押し出す向きの電磁力が働き、駆動マグネット16と共に鏡筒12が前方に進出する。この進出量は、駆動マグネット16と第1、第2駆動コイル28,30との間に生じる上述した間隙の範囲内である。鏡筒12と共にレンズ14が前方に進出してマクロ撮影が可能となる。なお、フレミングの左手の法則は、磁界中に線電流が流れているときに、その線電流を流している物体に働く力の関係を示すものであるが、この参考例では、第1、第2駆動コイル28,30が共に固定されているため反作用として駆動マグネット16に力が働くこととなる。
鏡筒12が前方に進出すると、その前端面20が後述する緩衝材36に衝突することで、その前方進出が阻止される。この前方に進出したレンズ14の位置は、第1、第2駆動コイル28,30に通電されなくても、駆動マグネット16と第2磁性体34との間に生じる磁気吸引力によって保持される。このときも、第2駆動コイル30と駆動マグネット16との間にはわずかな隙間を発生させている。これも第2駆動コイル30と駆動マグネット16とが衝突し、それらが損傷することを防止するためである。
前方への移動の際に生ずる電磁力は、第1駆動コイル28への通電では駆動マグネット16を前方側に移動させる向きに発生させ、第2駆動コイル30への通電でも駆動マグネット16を前方側に移動させる向きに発生させる。第1、第2駆動コイル28,30の両方に同時に通電してもよいし、いずれか一方に通電しても良い。
上述した電磁力で鏡筒12が前方に進出する際に衝撃力が発生しないように、鏡筒12の前端面20に対向する固定体24の面に板ばねなどからなる緩衝材36が固着されている。この緩衝材36は、固定体24を構成する円形の皿状のカバー42の移動体10と対向する面に複数の突起として形成されている。カバー42は、被写体からの光をレンズ14側に通過させると共に、レンズ14側に外部のゴミやチリが入り込まないようにしているもので、固定体24の筒部26に嵌合し、接着剤等で筒部26に固定されている。
レンズ駆動装置1の光軸11に沿った奥側には、後述する台座部47に固定された後端部材46にフィルタ43が配置され、さらにその奥に撮像素子44が固定配置されている。フィルタ43は、撮像素子44の検出波長に対応させて所定の波長の光をカットするためのものである。撮像素子44はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成されており、その検知信号を回路基板
45へ送る。検知信号となる画像信号は、回路基板45を介して図示しない制御部(マイクロコンピュータ等で構成されている)へ送られる。
なお、回路基板45の外径は、固定体24を構成する筒部26の直径より小さくされ、筒部26の外へはみ出さないようにされている。なお、撮像素子44としては、CMOS以外にCCDやVMIS等を採用することができる。
マクロ撮影位置から通常撮影位置に切り換えるには、切り換えスイッチを通常撮影位置に切り換える。この切り換えによって、第1、第2駆動コイル28,30の少なくとも一方に逆向きに通電され、この電流の向きと駆動マグネット16による磁界の向きとによって、フレミングの左手の法則により駆動マグネット16を後方に引き戻す向きの電磁力が働き、駆動マグネット16と共に鏡筒12が後退して、図1に示す通常撮影位置となる。
ちなみに、図1に示す第1の実施形態の寸法データの例を示すと、固定体24の筒部26の外径は10.5mm、筒部26の高さは5.5mm、鏡筒12の移動ストロークは0.2mm程度とすることができる。また、両レンズ14a,14bを図1に示すように非球面レンズとし、かつ樹脂レンズとするのが好ましい。さらに、マクロ撮影と通常撮影との切り換えのために第1駆動コイル28や第2駆動コイル30へ電流を流す駆動時間は最小で5msecとなっている。
この第1の参考例のレンズ駆動装置1では、固定体24の枠を構成する部材として、筒部26とカバー42とが存在することを述べたが、この筒部26は、フィルタ43や撮像素子44を保持する後端部材46を嵌合保持する台座部47に接着剤等で固定されている。このため、この参考例では、後端部材46や台座部47も固定体24の一部を形成している。
図1に示す第1の参考例では、可動側に駆動マグネット16を、固定側に第1、第2駆動コイル28,30を配置したムービングマグネット型の構成となっているが、可動側に駆動コイルを、固定側に駆動マグネットを配置したムービングコイル型としても良い。
たとえば、移動体10は、レンズ14と共に光軸11の方向に移動可能な駆動コイルと磁性片を備え、固定体24は、上記駆動コイルを挟んでレンズ14の光軸11の方向に配置された第1駆動マグネットおよび第2駆動マグネットを備えると共に、上記駆動マグネットと磁気回路を構成し、駆動コイルへの通電を停止したときに第1駆動マグネットと第2駆動マグネットの一方と磁性片との磁気吸着により移動体を所定の位置に保持し、駆動コイルへの通電によって移動体10を第1駆動マグネットと第2駆動マグネットとの間で移動させるように構成すると良い。移動可能な駆動コイルに通電するために、フレキシブルなリード線を使用する必要があるが、携帯機器に搭載されるカメラに適用されるレンズ駆動装置においては、上述したとおり0.2mm程度の移動ストロークがあれば足りるので、特殊なリード線を用いる必要はない。
図1に示す第1の参考例において、駆動マグネット16から第1駆動コイル28や第2駆動コイル30への磁束の流れは、第1駆動コイル28と第2駆動コイル30の部分で駆動マグネット16の駆動に必要な方向成分になれば良い。したがって、駆動マグネット16は、これを駆動コイルの内径より内側に配置しても良いし、駆動コイルの外径より外側に配置しても良い。
図2に示す第2の参考例に係るレンズ駆動装置1Aは、駆動マグネット16を第1、第2駆動コイル28,30の内径より内側に配置した例である。駆動マグネット16は
、図1に示す第1の参考例のものにおいて半径方向外側の約半分を除去し、第1、第2駆動コイル28,30は半径方向内側の約半分を除去した形態になっている。
図3に示す第3の参考例に係るレンズ駆動装置1Bは、駆動マグネット16を駆動コイルの外径より外側に配置した例である。図3において、鏡筒12の外周には、光軸11方向の略中央に円形状の鍔部12aが一体に形成されていて、この鍔部12aの外周面に駆動マグネット16が固定されている。第1駆動コイル28の外径と駆動マグネット16の内径は略同一であり、第2駆動コイル30の内径と外径の幅内に駆動マグネット16の内径が位置している。
図1に示す第1の参考例のように、第1磁性片32、第2磁性片34の形状は、平板形状が一般的であるが、駆動マグネット16との間の吸着力を調整するために、形状を工夫するとよい。また、図1に示す第1の参考例のように、レンズ14が標準側(通常撮影位置)にある場合とマクロ側にある場合の吸引力のバランスを考慮して、第1磁性片32と第2磁性片34の形状が同じで、かつ面積も同じにするのが一般的であるが、要求される仕様や、漏洩磁束など磁気回路の影響も考慮して、第1磁性片32と第2磁性片34は互いに異なる形状または異なる面積にしても良い。
図4に示す第4の参考例に係るレンズ駆動装置1Cは、第1磁性片32,第2磁性片34の断面形状を「コ」の字形にして第1駆動コイル28、第2駆動コイル30に嵌め、「コ」の字の開口部を対向させたものである。
図5に示す第5の参考例に係るレンズ駆動装置1Dは、第1磁性片32,第2磁性片34の断面形状をL形にしたものである。
ここまで説明してきた第1から第5の参考例は、駆動マグネット16と第1、第2駆動コイル28,30を光軸方向に重なるように配置し、駆動マグネット16を光軸11の方向に直動させる構成であり、仮に、第1、第2駆動コイル28,30のコイルが断線する等して、第1、第2駆動コイル28,30が動作しなくなったとしても、カメラを手に持って振るというような、遠心力、慣性力、等々何らかの力を生じさせることによりレンズを移動させ、移動位置ではマグネットと磁性片との間の磁気的吸引力でその位置を保持させるようにすることができる。すなわち、コイル断線や電池量が減少し、電気的制御が行えなくなったとしても、機械的力で、引き続き、レンズ14の位置を切り替えることができ、使用不能という最悪な事態を避けることができる。
図6に示す第6の参考例に係るレンズ駆動装置1Eは、図1に示す第1の参考例から第1磁性片32、第2磁性片34を除去した構造にした参考例である。かかる参考例によれば、通常撮影位置となる標準側またはマクロ撮影位置となるマクロ側でレンズを保持するために、第1駆動コイル28や第2駆動コイル30に電流を流さなければならないという難点がある。しかし、駆動マグネット16を直線性よく駆動することができるという利点や、レンズ14を標準位置とマクロ位置の間の途中で停止させることが可能になるため、オートフォーカスやズームなど、別の機能をもたせることが容易になるという利点が生まれる。
次に、第1の参考例に係るレンズ駆動装置1の組み立て方法について図1および図7を参照しながら説明する。なお、第2から第5の参考例に係るレンズ駆動装置1A〜1D、参考例のレンズ駆動装置1E、および、後述する他の参考例に係るレンズ駆動装置も略同様な組み立て方法を採用している。
まず、撮像素子44、回路基板45およびフィルタ43等を有する後端部材46を台座部47に嵌合固定する。一方、固定体24の筒部26に第1磁性片32を入れ固定する。
次に、第1駆動コイル28を第1磁性片32に重ねて配置し固定する。その後、駆動マグネット16が固定され、レンズ14を内部に有する移動体10を筒部26に組み込む。
その後、第2駆動コイル30を筒部26に入れ固定し、さらに、第2磁性片34を第2駆動コイル30に重ねて配置し固定する。次に、カバー42を筒部26に嵌合し仮固定する。この状態で、筒部26を台座部47に入れ、撮像素子44とレンズ14との距離を調節し、レンズ14が通常撮影位置で適切な画像が得られるようにする。そのような状態となった位置で接着剤を台座部47と筒部26との間に挿入し両者を固定する。
次に、カバー42を光軸11の方向に前後移動させ、レンズ14がマクロ撮影位置となるときに適切な撮影が可能となる位置で、カバー42を固定する。すなわち、鏡筒12の前端面20が緩衝材36に突き当たった状態となるマクロ撮影位置で適切なマクロ画像が得られるように、カバー42を筒部26に対して光軸11方向に前後させ、適切な位置で両者を接着剤等を利用して固定する。なお、緩衝材36は、図7に示すように、120度間隔で3ヶ所に設けるのが好ましい。
(実施の形態)
次に、本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置1Fについて、図8を参照しながら説明する。このレンズ駆動装置1Fは、レンズ駆動装置1と基本構成は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
レンズ駆動装置1Fは、第1駆動コイル28と第2駆動コイル30の間にリング状の第3の磁性片51を配置することで、駆動マグネット16を可動途中で停止保持できるようにしたものである。すなわち、3位置のステップ駆動を可能としたものである。具体的な例で示せば、通常撮影位置とマクロ撮影位置の両位置に加え、それらの中間の3m前後での撮影がきれいに行える位置を持たせるようにすることができる。この中間に配置される第3の磁性片51を1つではなく複数とすることで、4ステップ以上の駆動が可能となる。
なお、このレンズ駆動装置1Fでは、上述した各参考例と同様に、被写体側レンズ14aは枠部52と一体的に樹脂成型された非球面レンズで、カメラボディ側レンズ14bも枠部53と一体的に樹脂成型された非球面レンズとされている。また、カバー42と筒部26とは接着材54によって固定され、筒部26と台座部47とは、接着剤55によって固定されている。
また、他の参考例と同様に、鏡筒12の外周と第2駆動コイル30および第2磁性片34の各内周との間には隙間g1が、駆動マグネット16の外周と筒部26の内周との間には隙間g2が、鏡筒12の外周と第1駆動コイル28および第1磁性片28の各内周との間には隙間g3がそれぞれ形成されている。このレンズ駆動装置1Fでは、各隙間g1,g2,g3の間には、g3>g2やg3>g1の関係が存在している。また、隙間g1,g2の間には、g2>g1の関係を持たせるのが好ましい。
また、このレンズ駆動装置1Fは、携帯機器となる携帯電話機のケース表面57とカバー42の表面とが同一平面または略同一平面となるように配置されている。また、携帯電話機のケース裏面58とレンズ14との間に撮像素子44や回路基板45が配置される構成となっている。このため、レンズ駆動装置1Fの外周部分に、十分なスペースを取ることができ、このレンズ駆動装置1Fを携帯機器に組み込みやすくなる。このケース表面57とケース裏面58は、他の図では省略しているが、全てこの図8と同様な位置関係となっている。さらに、駆動マグネット16は、他の参考例のものと同様にリング状(図7、図9参照)となっており、中央の孔16aを囲む部分がN極に着磁され、全体の外周部分がS極にそれぞれ単極着磁されている。なお、この着磁関係は、NSが逆となるように着磁しても良い。
(その他の参考例)
次に、第7の参考例に係るレンズ駆動装置1Gを、図10に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Gは、レンズ駆動装置1と基本の考え方は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Gは、第1から第6の参考例に係るレンズ駆動装置1,1A〜1E、および実施の形態のレンズ駆動装置1Fの構成とは逆の構成、すなわち、可動側とする移動体10の側に円形に巻回されたリング状の駆動コイル61とリング状の磁性片62とを配置し、固定側となる固定体24の側に第1駆動マグネット63と第2駆動マグネット64とを配置したものである。磁性片62は、このレンズ駆動装置1Gでは駆動コイル61のラジアル方向外径側に配置されているが、ラジアル方向内径側に配置しても良い。また、第1駆動マグネット63と第2駆動マグネット64は、共に図9に示すような着磁が施されたリング状のマグネットとされている。なお、両マグネット63,64を共にNSの着磁関係が逆になったものとしても良い。この場合、駆動コイル61への通電の向きを、逆方向にすることとなる。この逆方向への通電は、他の参考例で、着磁関係を逆にした場合にも当てはまる。
次に、第8の参考例に係るレンズ駆動装置1Hを、図11に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Hは、レンズ駆動装置1と基本構成は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Hは、第6の参考例に係るレンズ駆動装置1Gの場合、移動体10に1つの磁性片62のみを配置していたのに対し、駆動コイル61を挟むようにリング状の第2の磁性片65を配置したものである。2つの磁性片62,65を配置しているため、位置保持力が強いものとなる。
次に、第9の参考例に係るレンズ駆動装置1Jを、図12に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Jは、レンズ駆動装置1やレンズ駆動装置1Hと基本構成は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Jは、第7の参考例に係るレンズ駆動装置1Hの2つの磁性片62,65をリング状の駆動コイル61の軸方向上下に配置して、磁性片66,67としたものである。この磁性片66,67は、共にリング状かつ平板状とされている。このため、両マグネット63,64との対向面積が大きくなり、位置保持力の面で有利となっている。
次に、第10の参考例に係るレンズ駆動装置1Kを、図13に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Kは、レンズ駆動装置1と基本の考え方は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Kは、可動部となる移動体10側に、平板状かつリング状の磁性片71を配置し、固定部となる固定体24側に磁性片71を挟むようにリング状の第1駆動マグネット63と円形に巻回されたリング状の第1駆動コイル72の組と、リング状の第2駆動マグネット64と円形に巻回されたリング状の第2駆動コイル73の組とが配置されているものである。
このレンズ駆動装置1Kでは、第1駆動マグネット63や第2駆動マグネット64から磁性片71に流れる磁束の量に対して、第1駆動コイル72、第2駆動コイル73によって差を生じさせて移動体10を光軸11の方向に動作させることとなる。
次に、第11の参考例に係るレンズ駆動装置1Lを、図14に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Lは、レンズ駆動装置1と基本構成は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Lは、移動体10、すなわち駆動マグネット16の位置保持を、駆動マグネット16の外周面と筒部26の内周面との接触による摩擦力で行うものである。すなわち、このレンズ駆動装置1Lでは、隙間g2は発生していないかもしくは粘性流体でその隙間g2が埋められているものとなっている。摩擦力の調整のため、固体状または液体状の物質を筒部26の内周面または駆動マグネット16の外周面に塗布または充填するようにしても良い。
次に、第12の参考例に係るレンズ駆動装置1Mを、図15に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Mは、レンズ駆動装置1と基本構成は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Mは、第1の参考例のレンズ駆動装置1の下側(奥側)の第1駆動コイル28と第1磁性片32を、リング状の固定マグネット75に置き換えたものである。この例では、固定マグネット75の着磁は、駆動マグネット16とは逆となる着磁にし、両者が引き合う構成としているが、着磁関係を両者同一とし、両者が反発し合う構成としても良い。駆動マグネット16,すなわち移動体10の移動は、第2駆動コイル30のオンオフまたは電流方向の切り換えによって行う。
なお、第1の参考例のレンズ駆動装置1の上側(手前側)の第2駆動コイル30と第2磁性片34を、リング状の固定マグネット75に置き換えても良い。また、磁性片32,34の形状は、第4の参考例のようにコ字状としたり第5の参考例のようにL字状としても良い。さらに、リング状の固定マグネット75を磁性片に置き換えて配置しても同様に駆動させることができる。磁性片としては、たとえばリング状の磁性片を用いれば良い。
次に、第13の参考例に係るレンズ駆動装置1Nを、図16に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Nは、レンズ駆動装置1と基本の考え方は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。
このレンズ駆動装置1Nは、軸方向にNS着磁された駆動マグネット81が移動体10に固定されているものである。駆動マグネット81の磁束は、光軸11と平行となる方向に飛び出し、第1駆動コイル28の部分では、光軸11と直角方向の流れとなり通過していく。そして、リング状の第1磁性片32、リング状の第2磁性片34を通過した後、第2駆動コイル30の部分を光軸11と直角方向に通り抜け、その後、光軸11と平行の流れとなり駆動マグネット81に戻ってくる。
このように、駆動マグネット81の磁束は、第1駆動コイル28と第2駆動コイル30の両者で光軸11に対して垂直となる方向となる必要があり、両コイル28,30は、駆
動マグネット81の斜め下方と斜め上方に配置している。この結果、隙間g2,g3はきわめて大きくなる。なお、駆動マグネット81の着磁は、図16とは上下逆の関係となるNS着磁としても良い。
次に、各参考例および実施の形態をさらに簡略化したレンズ駆動装置1Pを、参考として、図17に基づいて説明する。このレンズ駆動装置1Pは、レンズ駆動装置1と基本構成は同じであり、同一部材には同一符号を付し、その詳細説明を省略すると共に異なる点のみを主として説明することとする。また、このレンズ駆動装置1Pは、各参考例および実施の形態において、手で持って振るようにもできることを示す原理を現している。
このレンズ駆動装置1Pは、図1に示すレンズ駆動装置1から第1駆動コイル28および第2駆動コイル30を削除した構成と略同等に構成されている。すなわち、レンズ14を備えた移動体10と、この移動体10の光軸11の方向への移動を案内するとともに、移動体10を保持する固定体24とを有し、移動体10は、レンズ14とともに、光軸11の方向に移動可能なマグネット16Aを有し、固定体24は、マグネット16Aと磁気吸着して移動体10を位置保持するための第1、第2磁性片32,34を有している。移動体10は、電気駆動ではなく、レンズ駆動装置1Pを振る等の機械的加振により移動でき、図で上下の移動位置に配置されたリング状かつ平板状の第1、第2磁性片32,34に、マグネット16Aが吸着されて、位置保持できるようになっている。
このレンズ駆動装置1Pでは、さらに、カバー42の代わりにカバー部材91を設け、その円形の中央孔92の部分に小径カバーガラス93を嵌合配置している。このような構造のカバー部材91(小径カバーガラス93を有するもの)は、上述した他のすべてのレンズ駆動装置にも適用することができる。また、このレンズ駆動装置1Pでは、駆動マグネット16と同様に径方向にNS着磁されたマグネット16Aを使用しているが、レンズ駆動装置1Nに使用されるような光軸11方向にNS着磁された駆動マグネット81を使用しても良い。
なお、移動体10のマグネット16Aの代わりに磁性片を設け、固定体24の第1、第2磁性片32,34の代わりにマグネットを設ける構成、すなわちレンズ駆動装置1Pの磁性片がマグネットに、マグネットが磁性片となるように構成しても良い。また、移動体10に第1、第2磁性片32,30を間を空けて設け、固定体24にマグネットを第1、第2磁性片32,30の中間にくるように設ける構成、すなわちレンズ駆動装置1Pとは、磁性片とマグネットの配置関係が逆となるように構成しても良い。
また、このレンズ駆動装置1Pは、上述したように、各参考例および実施の形態において、手で持って振るようにもできることを示す原理を現しており、他の各参考例および実施の形態においても、このレンズ駆動装置1Pと同様な原理で、各レンズ駆動装置の移動体10を移動させることができる。すなわち、各レンズ駆動装置に備えられた第1、第2駆動コイル28,30の一方または両者が断線する等して、動作しなくなったとしても、レンズ駆動装置を搭載したカメラ付き携帯機器を手に持って振るというような、遠心力、慣性力、等々何らかの力を生じさせることによりレンズ14(移動体10)を移動させることができる。また、移動体10は、移動位置において、駆動マグネット16と磁性片32,34との間の磁気的吸引力で、その位置を保持することができる。したがって、コイル断線(第1駆動コイル28や第2駆動コイル30や他のコイル線の断線)や電池の消耗等により、電気駆動が行えなくなっても、機械的駆動により、移動体10を移動させ、レンズ14の位置を切り替えることができ、しかも、移動体10を移動させた位置で位置保持が可能なため、使用不能という最悪な事態には至らない。なお、手で振る場合を考慮すると、移動体10側に駆動マグネット16やマグネット16Aを配置する構成が好ましいが、移動体10側に駆動コイルを配置する場合でも、利用できる。
上述した実施の形態1Fは、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更実施可能である。たとえば、本発明は、通常撮影とマクロ撮影との切り換えに限らず、レンズ14の位置を二つまたは三つ以上の位置に切り換える必要があるものすべてに適用可能である。具体的には、不使用時に鏡筒をカメラまたは携帯機器などの本体内に収納する沈胴式カメラの沈胴機構として、あるいは、焦点距離を短焦点位置と長焦点位置に切り換えることができるカメラの焦点距離切り換え機構に適用することもできる。
また、レンズ14としては、2枚のレンズ14a,14bを有するものとしたが、1つのみのレンズとしたり、3枚以上のレンズを組み合わせたものとしても良い。また、各レンズ14a,14bを非球面レンズとしたが、球面ガラスレンズとしたり、非球面ガラスレンズとしても良い。
また、移動体10と固定体24をそれぞれ1つとした例を示したが、移動体10と固定体24を光軸11の方向に2つまたは3つ以上重ねるように配置したものとしても良い。また、固定体24は1つとし、移動体10や固定体側の駆動コイル等を複数組設けるようにしても良い。
また、上述の各参考例および実施の形態や手で持って振る場合の原理説明では、レンズ駆動装置1,1A〜1Nやレンズ駆動装置1Pをカメラ付き携帯電話機のカメラ部分の機構として組み込んだ例を示したが、これらのレンズ駆動装置や薄型カメラは、モバイルコンピュータ、PDA等の他の携帯機器に使用したり、監視カメラ、医療用カメラ等他のカメラ装置や、自動車、テレビ等の電子機器にも組み込むことができる。
第1の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第2の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第3の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第4の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第5の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第6の参考例の形態に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 図1のレンズ駆動装置の分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 各レンズ駆動装置で使用される駆動マグネットの平面図である。 第7の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第8の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第9の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第10の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第11の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第12の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 第13の参考例に係るレンズ駆動装置を示す断面図である。 各参考例および本発明の実施の形態を簡略化したレンズ駆動装置を示すと共に、各参考例および実施の形態のレンズ駆動装置の良さを説明するための図である。
1,1A〜1P レンズ駆動装置
10 移動体
12 鏡筒
14 レンズ
14a 被写体側レンズ
14b カメラボディ側レンズ
14c 間隔保持部材
14d 位置固定部材
16 駆動マグネット
16a 孔
18 入射窓
20 前端面
24 固定体
26 筒部
28 第1駆動コイル
30 第2駆動コイル
32 第1磁性片
34 第2磁性片
36 緩衝材
42 カバー
43 フィルタ
44 撮像素子
45 回路基板
46 後端部材
47 台座部
51 第3の磁性片
52,53 枠部
54,55 接着剤
57 ケース表面
58 ケース裏面
61 駆動コイル
62 磁性片
63 第1駆動マグネット
64 第2駆動マグネット
g1,g2,g3 隙間

Claims (6)

  1. レンズを備えた移動体と、この移動体をレンズの光軸方向に移動させると共に、上記移動体を保持する固定体とを有するレンズ駆動装置において、
    上記移動体は、上記レンズと共に上記光軸方向に移動可能な駆動マグネットを備え、
    上記固定体は、上記光軸方向で上記駆動マグネットを両側から挟むように配置されて上記駆動マグネットと磁気回路を構成する第1駆動コイルおよび第2駆動コイルと、上記第1駆動コイルおよび上記第2駆動コイルの上記光軸方向の外端面に配置された第1磁性片および第2磁性片と、上記第1駆動コイルおよび上記第2駆動コイルの間に配置された第3磁性片とを備えており、
    上記第1駆動コイルまたは上記第2駆動コイルへの通電を停止したときに、上記駆動マグネットと、上記第1磁性片、上記第2磁性片および上記第3磁性片のいずれかとの磁気吸着により、上記レンズの位置が通常の撮影を行うときの通常撮影位置、マクロ撮影を行うときのマクロ撮影位置および上記通常撮影位置と上記マクロ撮影位置の間の所定位置のいずれかになるように上記移動体を上記固定体に対して保持し、
    上記第1駆動コイルまたは上記第2駆動コイルへの通電によって、上記移動体を上記第1駆動コイルと上記第2駆動コイルとの間で移動させることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 上記駆動コイルは、上記光軸の周りにこの光軸を囲むようにして巻回され、
    上記駆動マグネットは、中央に孔を有するリング形状とされ、その孔を囲む部分がNS極の一方の極に、その外周部分がNS極の他方の極にそれぞれ単極着磁されていることを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 上記移動体は、上記レンズを保持する円筒状の鏡筒を有し、この鏡筒の外周に円環状の上記駆動マグネットが一体に固着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 被写体からの光を通過させると共に上記移動体の前方への移動を阻止する緩衝材を有する部材が上記固定体の一部として、その前方に固定配置されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項記載のレンズ駆動装置をカメラ部分に配置したことを特徴とするカメラ付き携帯機器。
  6. 請求項1から3のいずれか1項記載のレンズ駆動装置と、
    被写体からの光を通過させると共に被写体側からのゴミの侵入を防止するため上記レンズ駆動装置の対物側に固定配置されたカバーと、
    上記レンズ駆動装置中のレンズを挟んで上記カバーとは光軸方向の反対側に固定配置された撮像素子と、
    を有し、上記カバーの表面が外部に露出するように配置されると共に上記撮像素子に接続される基板を上記レンズ駆動装置の後方であってその径内に納まるように配置したことを特徴とするカメラ付き携帯機器。
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