JP4347370B2 - 車体後部のパーセルシェルフ構造 - Google Patents
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Description
車体後部のパーセルシェルフ構造は、後部シートに備えた後部シートバックの上部後側に沿って第1リヤクロスメンバーが設けられ、リヤウインドの下部に沿って第2リヤクロスメンバーが設けられ、第1、第2のリヤクロスメンバー間にパーセルシェルフが設けられている。
このパーセルシェルフには、オーディオ装置のスピーカが設けられ、スピーカの両側に補強部材が設けられている。
パーセルシェルフに補強部材を設けることで、スピーカから発生した振動でパーセルシェルフが振動することを抑えることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
このため、パーセルシェルフ構造の部品点数が増加し、そのことがコストを抑える妨げや、重量を抑える妨げになっていた。
よって、スピーカ設置部の幅寸法や長さ寸法を、パーセルシェルフの幅寸法や長さ寸法に対して小さく抑えることができる。このスピーカ設置部にスピーカを取り付けた。
すなわち、スピーカ設置部の外周縁から周壁が立ち上げられ、外周縁と周壁とで角部が形成される。
この角部は、スピーカ設置部の振動が周壁に伝わることを防ぐことができる。
換言すると、スピーカ設置部が振動する場合には、スピーカ設置部は外周縁の角部を支点にして振動する。
したがって、スピーカから発生した振動で、スピーカ設置部(すなわち、パーセルシェルフ)が振動することを抑えることができる。
これにより、パーセルシェルフの構成の簡素化が図れ、コストを抑えるとともに重量を抑えることができる。
また、請求項1に係る発明では、周壁を、互いに対向するように車体の前後側に設けられた前後の壁と、互いに対向するように車体の左右側に設けられた左右の側壁とで形成した。さらに、スピーカ設置部に、前後の壁に亘って上方に断面が隆起する補強ビードを形成した。
そして、スピーカ設置部のうち、周壁および補強ビードによって囲まれた部分にスピーカを取り付けた。
これにより、スピーカ設置部の剛性を高めることができるので、スピーカから発生した振動で、スピーカ設置部(すなわち、パーセルシェルフ)が振動することをさらに良好に抑えることができる。
よって、スピーカ設置部の幅寸法や長さ寸法を一層小さくして、スピーカ設置部の表面積をさらに小さく抑えることができる。
これにより、スピーカから発生した振動で、スピーカ設置部(すなわち、パーセルシェルフ)が振動することを一層良好に抑えることができる。
これにより、左スピーカを、前後の壁の左半部、左側壁および補強ビードで囲むことができる。
さらに、右スピーカを、前後の壁の右半部、右側壁および補強ビードで囲むことができる。
なお、本実施の形態では、構成の理解を容易にするためにパーセルシェルフの左右側に左右のスピーカをそれぞれ設けたものを代表例として説明するが、スピーカの個数や取付箇所はこれに限定するものではない。
車体後部構造10は、車体後部の左右側に左右のリヤサイドフレーム11,12がそれぞれ設けられ、左リヤサイドフレーム11に左ホイールハウス13が設けられ、右リヤサイドフレーム12に右ホイールハウス14が設けられ、左右のホイールハウス13,14の後方に車体後部のパーセルシェルフ構造(以下、「パーセルシェルフ構造」と略記する)15が設けられ、パーセルシェルフ構造15の後端部15aにトランクリッド17が開閉自在に設けられ、パーセルシェルフ構造15の後端部15aにリヤウインドガラス18(図2参照)が設けられている。
後部シートバック28は、車両の後部シート(後席)に備えたシートバックである。
第2リヤクロスメンバー22は、図2に示すトランクルーム31の上方に設けられている。
第2リヤクロスメンバー22は、トランクリッド17をヒンジ(図示せず)を介して支えるとともに、リヤウインドガラス18(図2参照)を支える部材である。
このパーセルシェルフ24は、下方のトランクルーム31と上方の車室32とを仕切る仕切壁である。
枠部34内、すなわち、パーセルシェルフ24の中央に、スピーカ設置部36が設けられている。
パーセルシェルフ24の中央にスピーカ設置部36を備えることで、スピーカ設置部36の幅寸法W1や長さ寸法L1を、パーセルシェルフ24の幅寸法W2や長さ寸法L2に対してそれぞれ小さく抑えることができる。
スピーカ設置部36の幅寸法W1や長さ寸法L1を小さくすることで、スピーカ設置部36の表面積を小さく抑えることができる。
左側のスピーカ取付孔41に左スピーカ26が取り付けられ、右側のスピーカ取付孔42に右スピーカ27が取り付けられている。
よって、周壁37でスピーカ設置部36の外周縁36aが枠部34の内周縁34eに連結されている。
前後の壁37a,37bや左右の側壁37c,37dをそれぞれ傾斜壁にすることで、スピーカ設置部36の幅寸法W1や長さ寸法L1を一層小さくして、スピーカ設置部36の表面積をさらに小さく抑えることができる。
スピーカ設置部36に左右の補強ビード38,39を設けることで、スピーカ設置部36の剛性を高めることができる。
スピーカ設置部36は、枠部34の表面35に対して下方に段差Hが形成された平坦なパネルである。
スピーカ設置部36を表面35に対して下方の段差Hとなるように凹ませることで、パーセルシェルフ24が凹凸状に形成され、パーセルシェルフ24の剛性を高めることができる。
すなわち、スピーカ設置部36の外周縁36aから周壁37が立ち上げられ、外周縁36aと周壁37とで角部43が形成される。
換言すると、スピーカ設置部36が振動する場合、スピーカ設置部36は外周縁36aの角部43を支点にして振動する。
よって、スピーカ設置部36の外周縁36aのうち、前後の端部36b,36c間の幅寸法W1を小さくすることができる。
さらに、スピーカ設置部36の外周縁36aのうち、左右の側部36d,36e間の長寸法L1を小さくすることができる。
これにより、スピーカ設置部36の表面積(すなわち、振動面積)を小さく抑えることができる。
左側のスピーカ取付孔41に左スピーカ26が取り付けられ、右側のスピーカ取付孔42に右スピーカ27が取り付けられている。
ここで、スピーカ設置部36の表面積(すなわち、振動面積)が小さく抑えられている。よって、左右のスピーカ26,27から発生した振動で、スピーカ設置部36が振動することを抑えることができる。
これにより、パーセルシェルフ24の構成の簡素化を図ることができ、コストを抑えるとともに重量を抑えることができる。
左補強ビード38は、スピーカ設置部36の所定部位(すなわち、左スピーカ26の近傍)が上方に断面略コ字状に隆起するように、一体にプレス成形された部位である。
右補強ビード39は、左補強ビード38と同様に、スピーカ設置部36の所定部位(すなわち、右スピーカ27の近傍)が上方に断面略コ字状に隆起するように、一体にプレス成形された部位である。
これにより、部品点数の増加を抑えてパーセルシェルフ24の構成の簡素化を図ることができる。
これにより、左右のスピーカ26,27から発生した振動で、スピーカ設置部36(すなわち、パーセルシェルフ24)が振動することをさらに良好に抑えることができる。
図4(a)、(b)は本発明に係るパーセルシェルフ構造に備えたパーセルシェルフの振動について説明する図である。
図4(a)は、パーセルシェルフ24全域が平坦に形成され、パーセルシェルフ24の左右側に左右のスピーカ26,27が取り付けられたパーセルシェルフ構造100を比較例として示す。
図4(b)は、図1〜図3で説明したパーセルシェルフ構造15を実施例として示す。
また、パーセルシェルフ101は、実施の形態のパーセルシェルフ24と同様に、幅寸法W2や長さ寸法L2(長さ寸法L2は図示せず)に形成されている。
幅寸法W2や長さ寸法L2が大きいので、パーセルシェルフ101の平坦部における表面積(すなわち、振動表面)は大きくなる。
また、外周縁101aのうち、図示しない左右の側部が車両のインナーパネル(図示せず)にそれぞれ連結されている。
特に、パーセルシェルフ101の平坦部における表面積(すなわち、振動表面)が大きいので、パーセルシェルフ101が比較的大きく振動して、いわゆる、「ビビリ音」が発生することが考えられる。
スピーカ設置部36は、幅寸法W1や長さ寸法L1(長さ寸法L1は図3参照)に形成されている。
幅寸法W1や長さ寸法L1は小さいので、スピーカ設置部36の表面積(すなわち、振動表面)は小さくなる。
これにより、左右のスピーカ26,27の振動がパーセルシェルフ24に伝わった場合でも、スピーカ設置部36の振動を最小限に抑えて、いわゆる、「ビビリ音」が発生することを防止できる。
これにより、左右のスピーカ26,27から発生した振動で、スピーカ設置部36(すなわち、パーセルシェルフ24)が振動することをさらに良好に抑えることができる。
また、スピーカ設置部36の左右側に左右のスピーカ26,27を設けないで、スピーカ設置部36の中央のみにスピーカを設けることも可能である。
また、左右の補強ビード38,39の個数は適宜変更が可能である。
Claims (3)
- 後部シートバックの上部後側に沿って第1リヤクロスメンバーが設けられ、前記第1リヤクロスメンバーの後方に所定間隔をおいて第2リヤクロスメンバーが設けられ、前記第1、第2のリヤクロスメンバー間に車室とトランクルームとを仕切るためにパーセルシェルフが設けられ、前記パーセルシェルフにスピーカが設けられた車体後部のパーセルシェルフ構造において、
前記パーセルシェルフは、
前記パーセルシェルフの中央に、表面に対して段差が形成されたスピーカ設置部と、前記スピーカ設置部の外周縁を前記表面に連結する周壁とを設け、
前記周壁は、互いに対向するように車体の前後側に設けられた前後の壁と、互いに対向するように車体の左右側に設けられた左右の側壁とを備え、
前記スピーカ設置部は、前記前後の壁に亘って上方に断面が隆起する補強ビードが形成され、
前記スピーカ設置部のうち、前記周壁および前記補強ビードによって囲まれた部分に前記スピーカが取り付けられたことを特徴とする車体後部のパーセルシェルフ構造。 - 前記周壁は、前記表面から前記スピーカ設置部に向かうにしたがって前記スピーカ設置部の中心に向けて徐々に近づくように傾斜された傾斜壁であることを特徴とする請求項1記載の車体後部のパーセルシェルフ構造。
- 前記スピーカ設置部の左右側の部分に前記スピーカがそれぞれ設けられ、設けられた左右のスピーカ間に前記補強ビードが設けられ、
前記左スピーカは、前記前後の壁の左半部、前記左側壁および前記補強ビードで囲まれ、
前記右スピーカは、前記前後の壁の右半部、前記右側壁および前記補強ビードで囲まれたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体後部のパーセルシェルフ構造。
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