JP4346987B2 - 薬剤払出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、アンプルやバイアル等のいわゆる丸ものその他の長めの薬剤(容器入り薬剤)を取り扱う薬剤払出装置に関し、詳しくは、多数の薬剤供給ユニットを配設して各種の薬剤を扱えるようになった薬剤払出装置に関し、更に詳しくは、それぞれの薬剤供給ユニットに薬剤整列機能を持たせて薬剤カセットに薬剤をランダム収容することができるようになった薬剤払出装置に関する。
アンプル等の薬剤を収容器(薬剤カセット)にランダム収容しておき、その薬剤を整列させてから一つずつ排出するようになった薬剤整列機(薬剤供給器、薬剤供給ユニット)が提供されている(例えば特許文献1第1頁を参照)。また、そのような薬剤整列機を複数配設するとともに各薬剤整列機から排出された薬剤をコンベア等で収集するようになった注射薬払出装置(薬剤払出装置)も提供されている(例えば特許文献1図6参照)。
さらに、薬品類を整列収納したカセット(薬剤カセット)を多数並べて保持するとともに、各カセットにおける薬品類の収納数を自動計数するようになった薬品類収納装置(薬剤払出装置)も提供されている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−185816号公報 (第1頁、図6) 特開2001−198190号公報 (第1頁)
このような従来の薬剤払出装置では、後者の薬品類収納装置の場合、薬品類の取出等が手で直に行えることと計数は自動で行われることの両立を図ったものであることから、カセットへのランダム収容は叶えられていないが、薬品類の取出が装置の前方から行われるようになっており、更にカセットの着脱も装置の前方から行われるようになっている。そのため、薬品類の取出ばかりか、カセットに薬品類を補充する作業も、カセットや計数手段などの保守作業も、遣りやすくなっている。
一方、前者の注射薬払出装置の場合、薬剤整列機が薬剤整列機能を獲得したことにより、薬剤の自動払出に加えて収容器へのランダム収容が可能になっており、そのうえ、複数・多数の薬剤整列機を配設するに際して収容器を前面に並べたことから、収容器に薬剤を補充する作業が遣りやすくなっている。
しかしながら、薬剤整列機の複数配設や収集用コンベア等の付設に際し、前面の収容器を薬剤整列機における薬剤搬送路の始点とすれば終点にあたる排出部を背面に並べたため、薬剤整列機の排出部や収集用コンベア等の保守作業は、装置の背面側から行わなければならない。
そこで、ランダム収容タイプの薬剤供給ユニットを複数配設した薬剤払出装置についても、薬剤の排出や補充作業ばかりか保守作業までも装置の前方から行えるよう、全体の構造ばかりか各ユニットの構造にも工夫を凝らすことが、技術的な課題となる。
本発明の薬剤払出装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、薬剤カセットに収容されていたアンプル等の薬剤を整列させてから一つずつ排出する薬剤供給ユニットが複数配設された薬剤払出装置において、前記薬剤供給ユニットが前方へ引出可能な状態で装備されており且つ前方からの操作に応じて薬剤排出を前方へ行うものであり、前記薬剤カセットが前方へ引出可能な状態で前記薬剤供給ユニットに装着されるようになっている、というものである。
また、本発明の薬剤払出装置は(解決手段2)、上記の解決手段1の薬剤払出装置であって、前記薬剤供給ユニットへの給電が前記薬剤供給ユニットの後方への押込に随伴して確立されるようになっている、というものである。
さらに、本発明の薬剤払出装置は(解決手段3)、上記の解決手段1,2の薬剤払出装置であって、前記薬剤供給ユニットの操作と排出薬剤の収集とを行う薬剤収集機構が前面側に付設されている、というものである。
このような本発明の薬剤払出装置にあっては(解決手段1)、薬剤供給ユニットが薬剤を整列させてから一つずつ排出するので、薬剤がアンプル等の長めの薬剤であっても、薬剤を薬剤カセットにランダム収容することができる。さらに、薬剤供給ユニットが前方からの操作に応じて薬剤排出を前方へ行うようになっているので、薬剤の取出が遣りやすい。また、薬剤カセットが前方へ引出可能な状態で薬剤供給ユニットに装着されるようになっているので、薬剤カセットを引き出すことで、薬剤補充が容易に行える。薬剤カセットの保守作業も容易になる。さらに、薬剤供給ユニットが前方へ引出可能な状態で薬剤払出装置に装備されているので、薬剤供給ユニットを引き出すことで、薬剤供給ユニットの保守作業も遣りやすくなる。
このように薬剤カセットばかりか薬剤供給ユニットと薬剤排出先と操作部も装置の前面に配するとともに薬剤供給ユニットと薬剤カセットの何れも前方へ引き出せるようにしたことにより、ランダム収容タイプの薬剤供給ユニットを複数配設した薬剤払出装置であっても、薬剤の排出や補充作業ばかりか保守作業までも装置の前方から行うことができる。
したがって、この発明によれば、払出作業ばかりか保守作業も遣りやすい薬剤払出装置を実現することができる。
また、本発明の薬剤払出装置にあっては(解決手段2)、装置に薬剤供給ユニットを装着する際に薬剤供給ユニットを後方へ押し込めば、それに伴って薬剤供給ユニットへの給電が確立される。そのため、整列手段や排出手段を駆動する電動モータ等を薬剤供給ユニットに内蔵すれば、上述したように薬剤排出先や操作部などが前面に配置されていることと相俟って、装置の背部・後部には、可動部材ばかりか信号ケーブル等も、配置する必要が無くなる。
これにより、保守作業性すなわち保守作業の遣りやすさが更に向上する。
さらに、本発明の薬剤払出装置にあっては(解決手段3)、上述のように薬剤排出先や操作部が前面に配置されていることを利用して、その操作部に対する操作に加えて排出薬剤の収集を行う薬剤収集機構が前面側に付設されているので、薬剤収集機構が前面側に有っても各種薬剤を自動で収集して払い出すことができる。
これにより、薬剤収集機構の保守作業も前方から行えることとなる。
このような本発明の薬剤払出装置を実施するための好適な形態を説明する。特に、薬剤払出装置に複数・多数が組み込まれる薬剤供給ユニット(薬剤供給器)について、幾つかの実施形態を述べる。
第1実施形態の薬剤供給ユニットは、薬剤カセットに収容されていたアンプル等の薬剤を整列させてから一つずつ排出する薬剤供給ユニットにおいて、前記薬剤カセットと薬剤排出口と薬剤排出指示入力用の操作部材とが前面に配置されている、というものである。
この場合、薬剤を整列させてから一つずつ排出するようになっているので、薬剤がアンプル等の長めの薬剤であっても、薬剤を薬剤カセットにランダム収容することができる。さらに、薬剤カセットばかりか薬剤排出口も前面に配置されているので、薬剤の補充作業も取出作業も前方から行える。これにより、ランダム収容タイプの薬剤供給ユニットであっても、各種作業が前方から行うことができることとなる。また、このような薬剤供給ユニットは、薬剤払出装置の前面に多数配設されて、前方から各種作業を行える薬剤払出装置の実現に寄与する。したがって、この実施形態によれば、使い易く更に前面配設にも適した薬剤供給ユニットを実現することができる。
第2実施形態の薬剤供給ユニットは、上記の第1実施形態の薬剤供給ユニットであって、前記薬剤カセットが前方へ引出可能な状態で装着されるようになっている、というものである。
この場合、薬剤カセットが前方へ引出可能な状態で薬剤供給ユニットに装着されるようにもなっているので、例えば多数の薬剤供給ユニットが縦横に並んでいるようなときでも、薬剤カセットを引き出すことで、何れの薬剤供給ユニットについても薬剤補充が容易に行える。
第3実施形態の薬剤供給ユニットは、薬剤カセットに収容されていたアンプル等の薬剤を整列させてから一つずつ排出する薬剤供給ユニットにおいて、前記薬剤カセットから薬剤排出口へ至る搬送路に臨んで、整列状態から外れた薬剤を前記搬送路に環流させる薬剤環流手段が、設けられている、というものである。
この場合、ランダム収容が可能なことに加え、薬剤搬送手段と薬剤環流手段とによって整列機能が簡便に具現化されている。すなわち、薬剤が薬剤カセットから薬剤排出口へ搬送路上を搬送される際に薬剤の整列が試行されるが、そのときに整列状態から外れた薬剤は、薬剤環流手段によって搬送路に戻されて、再び整列試行の対象に含められるので、どの薬剤も何れは列に並ぶ。これにより、整列機能を発揮する機構部の構造を簡素化するに際して、一回の試行での整列機能に関しては不完全・不確実な程度まで簡素化しても、最終的には不都合の無い整列機能が発揮される。したがって、この実施形態によれば、ランダム収容タイプの薬剤供給ユニットを簡素な内部構造で安価かつ小形に実現することができる。このような薬剤供給ユニットは、薬剤供給ユニットを前面に多数配設する薬剤払出装置について、大幅なコスト低減にも、十分な種類の薬剤の払出にも、寄与する。
第4実施形態の薬剤供給ユニットは、上記の第3実施形態の薬剤供給ユニットであって、回転して薬剤の塊を崩す回転盤が、前記搬送路と前記薬剤環流手段とによる循環路の内側に設けられている、というものである。
この場合、搬送路と前記薬剤環流手段とによる循環路の内側に回転盤が設けられ、この回転盤の回転によって薬剤の塊が崩される。この場合、回転盤が循環路の内側で回転することにより、薬剤が搬送されて、それに伴い、薬剤の塊が崩されて整列させやすい状態になるとともに、薬剤環流手段にて環流された薬剤の循環がより円滑に遂行されることにもなる。このように搬送路の一部と整列機能の一部と環流機能の補助とが回転盤という一つの可動部材によって具体化されるので、ユニットの内部構造が更に簡素なものになる。
第5実施形態の薬剤供給ユニットは、薬剤カセットに収容されていたアンプル等の薬剤を整列させてから一つずつ排出する薬剤供給ユニットにおいて、前記薬剤カセットと薬剤排出口とが前面に配置され、前記薬剤カセットから前記薬剤排出口へ至る搬送経路が形成され、前記薬剤カセットから後方へ延びた往路部分と後方で折り返す折返部分とそこから前記薬剤排出口へ延びた復路部分とが前記搬送経路に含まれ、前記復路部分の幅が薬剤一列分にされ、通過薬剤を前記往路部分または前記折返部分へ押し戻す突体が前記復路部分の上方に設けられている、というものである。
この場合、ランダム収容が可能なことに加え、薬剤搬送手段と薬剤環流手段とによって整列機能が簡便に具現化されているうえ、薬剤搬送手段も薬剤環流手段も前面配設に好適なものとなっている。すなわち、薬剤搬送手段は、搬送路が奥の方で折り返す往復形となっているので、高さも幅も小さくて足りるようになっており、しかも、復路部分は整列機能を利用して幅が更に狭くなっている。また、そのように搬送経路が往路部分と折返部分と復路部分とを含んでいることを利用して、薬剤環流手段は、突体という極めて簡素な部材で具現されている。したがって、この実施形態によれば、ランダム収容タイプの薬剤供給ユニットを簡素な内部構造で安価に且つ横幅も高さも小さく実現することができる。このような薬剤供給ユニットは、薬剤供給ユニットを前面に多数配設する薬剤払出装置について、大幅なコスト低減にも、十分な種類の薬剤の払出にも、寄与する。
第6実施形態の薬剤供給ユニットは、上記の第5実施形態の薬剤供給ユニットであって、上面の中央が高く辺縁部が低い回転盤が、前記折返部分に設けられている、というものである。
この場合、折返部分に設けられた回転盤を回転させると、回転盤は上面の中央が高く辺縁部が低いので、回転盤に乗り上げた薬剤は回転盤の縁部に転がり落ちて分散しながら搬送される。そのため、回転盤の回転によって、薬剤の塊が効率よく崩されるとともに、薬剤が往路から復路へ折返し搬送される。また、そのような回転盤は、復路部分の上方に設けられた突体すなわち薬剤環流手段による循環路の内側で回転するので、薬剤環流手段にて環流された薬剤の循環が、より円滑に遂行されることにもなる。このように搬送路のうちの折返部分と整列機能の一部と環流機能の補助とが回転盤という一つの可動部材によって具体化されるので、ユニットの内部構造が更に簡素なものになる。
第7実施形態の薬剤供給ユニットは、上記の第1〜6実施形態の薬剤供給ユニットであって、前記薬剤カセットにベルトコンベアが組み込まれてその搬送面が前記薬剤カセットの内底をなしている、というものである。
この場合、ランダム収容が可能なことに加え、薬剤カセットにベルトコンベアが組み込まれ、このベルトコンベアの搬送面が薬剤カセットの内底になっているので、ベルトコンベアを作動させればカセット内の薬剤がカセットから搬出される。これにより、薬剤カセットの内底を搬出方向に傾斜させることなく水平にすることが可能となるので、薬剤カセットの内部を無駄なく薬剤の収容に供することができる。したがって、この実施形態によれば、使い易く而も前面配設に適し更に収容量も多い薬剤供給ユニットを実現することができる。
このような本発明の薬剤払出装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜図5に示した実施例1は、上述した解決手段1,2(出願当初の請求項1,2)及び第1〜7実施形態を具現化したものであり、図6に示した実施例2は、その変形例である。また、図7に示した実施例3は、上述した解決手段3(出願当初の請求項3)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ベース,フレーム,ボルト等の締結具,ヒンジ等の連結具,電動モータ等の駆動源,ドライバ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の薬剤払出装置および薬剤供給ユニット(薬剤供給器)の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1(a)及び(b)は、薬剤払出装置の構造を示す斜視図である。また、図1(c)〜(f)は、薬剤供給ユニットの構造を示し、(c)が斜視図、(d)が平面図、(e)が正面図、(f)が右側面図である。さらに、図2及び図3は、薬剤供給ユニットにおける各部の構造を示し、図2(a)〜(d)が薬剤カセットの斜視図、図2(e)がターンテーブル(搬送経路の折返部分)の平面図、(f)がベルトコンベア(搬送経路の往路部分)及びターンテーブル(搬送経路の折返部分)の斜視図、図3が搬送経路の復路部分の右側面図である。
図示したアンプル10は(図1(a)参照)、例えば注射薬を棒状のガラス器に封入したものであり、長めの容器入り薬剤の典型例である。
薬剤払出装置20は(図1(a),(b)参照)、多数の薬剤供給ユニット30(薬剤供給器)を配設して支持するために、縦横に(図では4段2列に)仕切られた棚体からなる。棚体の各区画は、前面が解放されていて、薬剤供給ユニット30を前方へ引出可能に装備するようになっている。引出可能であれば、レールやスライダ等を設けても良く、図示のように単に滑らせて引き出したり押し込んだりするようになっていても良い。各区画の背面・最奥部には、例えばAC100VやDC24V等の電力を供給するコンセントやレセプタクル等のコネクタが装着されている。この薬剤払出装置20は、各薬剤供給ユニット30を手操作する卓上型なので、給電可能な棚体で足りる。
薬剤供給ユニット30(薬剤供給器)は(図1(c)〜(f)参照)、薬剤払出装置20への装備のため、引出体状・箱体状に纏められている。天板は、有っても無くても良い。図示しない駆動源の電動モータや,ギヤ・ベルト等の伝動部材,制御用のコントローラが底部に格納されており、それに給電するためのプラグ等のコネクタ35が底部の最後部に設けられているので(図1(f)参照)、薬剤供給ユニット30を薬剤払出装置20の区画に挿着して後方へ押し込むと、薬剤供給ユニット30のコネクタ35と薬剤払出装置20のコネクタとが係合し、それに随伴して薬剤供給ユニット30への給電が確立されるようになっている。この係合は薬剤供給ユニット30の不所望な抜け落ちの防止にも役立つので、抜け落ち防止用のロックや,ラッチ,ノッチ等は設けても設けなくても良い。
薬剤供給ユニット30の前面には(図1(c),(e)参照)、前方からの操作を可能とするために、数個の押ボタン33が前面に設けられている。押ボタン33のうち何れか一つは、薬剤排出指示入力専用の操作部材に割り当てられていて、薬剤排出の動作指示をコントローラに入力するために用いられる。他の押ボタン33は、専用で又は組み合わせて、ユニット番号を設定したり、薬剤補充数を入力したり、薬剤残数を修正したりするようになっている。ユニット番号を表示する表示器32と、薬剤残数等を表示する表示器34も、薬剤供給ユニット30の前面に設けられている。さらに、押ボタン33の操作に応じて行われる薬剤排出を前方へ行うために、排出口31(薬剤取出口,薬剤排出口)も、薬剤供給ユニット30の前面に形成されている。
薬剤供給ユニット30には(図1(a)〜(f)参照)、それより小さな引出体状・箱体状の薬剤カセット50が装着されるが、前方へ引出可能な状態で薬剤カセット50を装着しうるよう、薬剤供給ユニット30の前面には薬剤カセット50挿入用の開口が形成され、その奥には薬剤カセット50格納用の空間が確保されている。この開口および空間のところは、薬剤カセット50を引出可能に形成・構成されていれば、レールやスライダ等を設けても良く、図示のように単に滑らせて引き出したり押し込んだりするようになっていても良い。
薬剤カセット50は(図2(a),(b)参照)、多数のアンプル10をランダム収容するために、上面解放の箱形に形成され、前方から収容状態を視認できるよう、前面には透明窓51(覗き窓)が設けられている。バックドア54(背板)は、アンプル10の搬出のため、開閉可能に取着されており、その開閉を薬剤カセット50の薬剤供給ユニット30への着脱に随伴して行わせるために、バックドア54にはドアノブ55(係合作動手段のうち可動部材)が付いている。薬剤カセット50が薬剤供給ユニット30から引き出された状態では(図2(a)参照)、図示しないトーションバネにて付勢されてバックドア54が閉まっているが、薬剤カセット50を薬剤供給ユニット30に挿着して押し込むと(図2(b)参照)、薬剤供給ユニット30に設けられているロッド38(係合作動手段のうち可動部材)にドアノブ55が当接し、その反力によってドアノブ55が押され、これによりバックドア54が回転・揺動して開くようになっている。
薬剤カセット50の底部にはベルトコンベア52が組み込まれ(図2(c),(d)参照)、このベルトコンベア52の搬送面である水平な上面が薬剤カセット50の内底をなしているので、薬剤カセット50の内部には大きな直方体状の収容空間が確保されている。ベルトコンベア52は薬剤カセット50の前後の支軸に張架され、その支軸の端部にギヤ53(歯車、従動側の伝動部材)が露出して取着されている。薬剤カセット50が薬剤供給ユニット30から引き出された状態では(図2(c)参照)、ギヤ53が自由状態になっているが、薬剤カセット50を薬剤供給ユニット30に挿着して押し込むと(図2(d)参照)、薬剤供給ユニット30に設けられているギヤ39(歯車、駆動側の伝動部材)にギヤ53が噛合して、図示しない電動モータでベルトコンベア52を駆動できるようになる。この状態で、ベルトコンベア52は、コントローラの制御に従って、開いたバックドア54からアンプル10を後方へ送り出す向きにも、その逆向きにも、搬送動作が可能であり、停止もできるようになっている。
このような薬剤カセット50に収容されていた薬剤10を整列させてから一つずつ排出するために、薬剤供給ユニット30の内部には(図1(c)〜(f)参照)、薬剤カセット50から薬剤排出口31へ至る搬送路52+41〜46が形成・構成されている。この搬送路は、薬剤カセット50から後方(薬剤供給ユニット30における奥の方)へ延びた往路部分52+41と、後方で折り返す折返部分42と、後方から前面の薬剤排出口31へ延びた復路部分43〜46とからなる。搬送路52+41〜46の外側は、アンプル10がこぼれ落ちないよう、薬剤供給ユニット30の側板と背板とで囲まれている。
往路部分52+41は(図1(c)〜(f),図2(f)参照)、薬剤カセット50のベルトコンベア52と、薬剤供給ユニット30に設けられているベルトコンベア41とを連ねたものであり、幅がアンプル10の長さよりも十分に広くなっている。ベルトコンベア41の上方には、図示は割愛したが、搬送路を横断してフォトインタラプタ(発光素子+受光センサ)が設けられていて、アンプル10の有無を検出しうるようになっている。
また、ベルトコンベア41の先の折返部分には、ターンテーブル42(回転板,回転盤)が設けられている(図1(c)〜(f),図2(f)参照)。このターンテーブル42は、正方向に回転してアンプル10を往路部分52+41から復路部分43〜46へ搬送する他、アンプル10の塊を崩すため逆方向に回転したり、待ち合わせのため停止するようにもなっている。
ターンテーブル42の上面は(図2(e),(f)参照)、正転でも反転でも回転に伴ってアンプル10の塊が効率良く崩れるよう、中央が高く、辺縁部が低くなっている。傾斜や段差は有るが盆地状の凹みは無い。具体的には、ほぼ半分を占める円錐状の部分42aが、その傾斜面でアンプル10を円周外側・辺縁部に落下させることで、アンプル10を散開させるようになっている。また、残りは、多角形状に少し膨らんだ部分42bと、その辺縁部を段差状に切り欠いて低くした部分42cとに形成されて、アンプル10を辺縁部に落とし込んで更に復路部分へ送り出すようになっている。多角形状部分42bは、高さがあるので、必要以上に多数のアンプル10がターンテーブル42上に乗り上げるのを抑える役目も果たすようになっている。
ターンテーブル42の上方には(図1(c)〜(f),図2(f)を参照)、上端を支持され下端の自由なコイルバネ36が設けられている。コイルバネ36は、ターンテーブル42上のアンプル10に対して障害物となるが、弾性・可撓性を具えていて、柔らかいので、アンプル10を挟み込んだりして割るおそれがない。そして、ターンテーブル42が回転すると、ターンテーブル42上のアンプル10と干渉してアンプル10がターンテーブル42に乗ったまま繰り返し巡回して折返部分にとどまるのを防止するとともに、ターンテーブル42上面の形状効果とも相俟って、ターンテーブル42上のアンプル10の塊を効率良く崩し、アンプル10を辺縁部分42cに落として復路部分へ送り出させるようになっている。
復路部分43〜46は(図1(c)〜(f),図3を参照)、薬剤供給ユニット30の後方(奥)でベルトコンベア43の横に設けられたベルトコンベア43と、その手前でベルトコンベア41の横に設けられたベルトコンベア44と、その手前に設けられたベルトコンベア44と、その手前に設けられ排出口31のところまで延びたベルトコンベア46とからなり、何れのところでも、アンプル10が縦一列に並ぶよう、幅が薬剤一列分になっている。具体的には、各ベルトコンベア43〜46の幅が、アンプル10の太さ(最大直径)より広く、且つその太さの二倍よりは狭くなっている。
復路部分43〜46のうち、ベルトコンベア43,44は傾斜している。特に、ベルトコンベア43の始端部(最後方の部分,奥側部分)は、アンプル10がターンテーブル42から落下して乗り移って来るよう、ターンテーブル42よりも低くなっている。逆にベルトコンベア43の終端部やベルトコンベア44は、復路部分から外れたアンプル10が往路部分のベルトコンベア41上に戻って循環するよう、ベルトコンベア41及びターンテーブル42より高くなっている。
このように傾斜したベルトコンベア43のうち高い部分の上方には、ミニブロック37が設けられ、止めねじの締め直し等にて高さ調整ができるようになっている。ミニブロック37は、ベルトコンベア43脇の側板からベルトコンベア43上方に突き出た突体であり、ミニブロック37の下面とベルトコンベア43の上面・搬送面との距離がアンプル10の太さ(最大直径)より少しだけ広くなるよう高さ調整しておくことで、搬送路に臨む薬剤環流手段として機能する。具体的には、ベルトコンベア43上に一列で横たわるアンプル10は通過させるが、その上に重なったり傾いたりして整列状態から外れているアンプル10に対しては、通過しようとする際に干渉して、それを往路部分のベルトコンベア41上へ押し戻すようになっている。
これで環流させられたアンプル10はベルトコンベア41にて再びターンテーブル42へ運ばれるので、搬送路のうち後方の部分41〜44には、ミニブロック37と干渉しない整列状態のアンプル10に関する往復路と、ミニブロック37と干渉する不整列状態のアンプル10に関する循環路とが、重畳して形成されることとなる。また、その循環路の内側にターンテーブル42が存在することとなる。
ベルトコンベア45,46の両脇は薬剤供給ユニット30の側板と薬剤カセット50の側板とで規制されており、ミニブロック37のところを通過してベルトコンベア44上に搬送されて来たアンプル10であっても、斜めになって搬送路からはみ出ているものは、やはりベルトコンベア41上へ落ちて環流させられるようにもなっている。
このような搬送路52+41〜46のうち、ベルトコンベア52,45,46は、一つの電動モータで駆動され、ベルトコンベア41,43,44とターンテーブル42は、もう一つの電動モータで駆動されるようになっており、搬送路構成部材より電動モータが少ない。また、それらに介在する伝動機構におけるギヤ比の相違等を利用して簡便に、ベルトコンベア52,41,ターンテーブル42,ベルトコンベア43,44,45,46の順で搬送速度が上がるようになっており、これによって、アンプル10を搬送するばかりか、搬送に随伴してアンプル10を分散させるようにもなっている。
さらに、分散能力を簡便に向上させるため、コントローラの制御によって、定期的・周期的に、ベルトコンベア41とターンテーブル42とベルトコンベア43,44を逆向きに動作させるようになっている。また、ベルトコンベア41上でアンプル10が重なって上側のアンプル10が上述のフォトインタラプタによって検出されると、それに応じてコントローラがベルトコンベア52,45,46を逆向きに動作させたり停止させたりするようにもなっている。
整列させたアンプル10を排出に具えて待機させておくために(図3参照)、復路部分のうち排出口31に近い方のベルトコンベア46,45,44の上方には、ほぼ一定間隔でスイッチ47及びシャッター48が設けられている。スイッチ47はその下にアンプル10が搬送されて来るとオンするメカニカルセンサであり、シャッター48は昇降して又は揺動・回転して搬送路を開閉・開通遮断するものであり、コントローラがベルトコンベア44〜46を適宜作動させるとともにスイッチ47のオンオフに応じてシャッター48を作動させることで、前後のシャッター48の間に一つずつアンプル10を留め置くようになっている。シャッター48又はその伝動部材には、アンプル10を損傷させないよう、柔軟な可撓性部材やスプリング等の弾性体が採用されている。
この実施例1の薬剤払出装置20及び薬剤供給ユニット30(薬剤供給器)について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(a)及び(b)は、薬剤払出装置20の使用状態を示す斜視図であり、(a)は薬剤の払出作業を行っているところ、(b)は薬剤カセット50への薬剤10の補充作業と薬剤供給ユニット30の保守作業とを行っているところである。また、図4(a),(b),図5(a),(b),(c)は、何れも、薬剤供給ユニット30における往復路部分の斜視図であり、薬剤供給ユニット30の動作状態を時系列で示している。
薬剤払出装置20から薬剤を取り出す払出作業を行う場合(図1(a)参照)、作業者が、先ず、取り出したいアンプル10の収容されている薬剤供給ユニット30を、表示器32のユニット番号表示等で探しだし、表示器34でアンプル10の残数を確認して、不足していれば補充する。それから、その薬剤供給ユニット30に手を伸ばし、薬剤供給ユニット30前面の押ボタン33を操作して、その薬剤供給ユニット30のコントローラに薬剤排出を指示する。そうすると、その薬剤供給ユニット30が作動して排出口31から前方へ所望のアンプル10が一つ排出されるので、それを手で受け取る。表示器34に表示される残数も一つ減る。こうして簡単にアンプル10を一つずつ取り出すことができるので、複数個のアンプル10が必要なら、その回数だけ押ボタン33を操作して、目的のアンプル10を入手する。他の薬剤も必要であれば、それを収容している他の薬剤供給ユニット30を同様にして作動させる。
薬剤払出装置20について薬剤供給ユニット30の保守を行う場合(図1(b)参照)、保守対象の薬剤供給ユニット30を手前に引き出し、必要で有れば抜き取って、点検や,修理,改造などの保守作業を行う。薬剤供給ユニット30は、給電さえ行えば単体で動作しうるよう纏まっているので、ユニット単位で保守することができる。作業が直ぐに済めば当該ユニット30を押し戻し、そうでないとき代替品が有ればその薬剤供給ユニット30を代わりに薬剤払出装置20の棚体の一区画に挿着して押し込む。そうすると、コネクタ35が押し込みに随伴して薬剤払出装置20の給電用コネクタに接続され、薬剤供給ユニット30に給電がなされるので、薬剤供給ユニット30が動作を開始する。作動したら、表示器32,34を見て、ユニット番号や残数を訂正する必要があれば、押ボタン33を操作して措置する。こうして、薬剤供給ユニット30の保守作業も容易に行うことができる。薬剤供給ユニット30のセットアップも同様にして容易に行うことができる。
薬剤払出装置20について薬剤補充を行う場合は(図1(b)参照)、補充先の薬剤カセット50を手前に引き出して、その解放上面から中へアンプル10等の薬剤を投入する。それから、薬剤カセット50を押し戻し、薬剤カセット50装着先の薬剤供給ユニット30の押ボタン33を操作して、残数表示を更新しておく。薬剤の投入は、整列不要なので、薬品ケースや,パック,箱,袋などを開けて、中の薬剤を放出させ、薬剤カセット50の中に落とし込めば良く、簡単かつ迅速に行える。薬剤投入を別の場所で行うときは、薬剤供給ユニット30から薬剤カセット50を抜き取って持ち運べば良い。また、残数表示の更新も箱等の収納数の単位で行えば、少ない操作で的確に行うことができる。
薬剤カセット50にアンプル10をランダム投入にて補充された薬剤供給ユニット30(薬剤供給器)の内部では(図4(a),(b),図5(a),(b),(c)を参照)、コントローラの制御に従い自動で、アンプル10が、薬剤カセット50から搬送路52+41〜46上を搬送され、その際に一列に整列して、排出口31のところに並び、薬剤排出の指示が与えられれば速やかな排出が行える状態で待つ。
詳述すると、補充直後は(図4(a)参照)、往路部分のベルトコンベア41上にも復路部分のベルトコンベア44,45,46上にもアンプル10が存在しないので、往路部分52+41も折返部分42も復路部分43〜46も順方向へ搬送する動作を行う。
そして(図4(b)参照)、ベルトコンベア52からベルトコンベア41へアンプル10が乗り移り、ベルトコンベア41上に或る程度以上のアンプル10が存在していることがフォトインタラプタで検出されると、ベルトコンベア52,45,46の駆動モータが逆回転して、ベルトコンベア52,45,46が逆方向への搬送動作を行うので、ベルトコンベア52上のアンプル10は戻されてベルトコンベア52上にとどまり、ベルトコンベア41上のアンプル10は、例え塊になっても大きな塊には成長しないで順方向に搬送される。ベルトコンベア41上のアンプル10が少なくなると、ベルトコンベア52,45,46は順方向搬送に戻る。こうして、アンプル10が小分けされて往路部分52+41を搬送される。
ベルトコンベア41からターンテーブル42へアンプル10が搬送されると(図5(a)参照)、順方向に回転するターンテーブル42によって、ターンテーブル42上面に乗り上げたアンプル10はターンテーブル42の辺縁部へ落とされ、辺縁部のアンプル10は大回りしてベルトコンベア41側からベルトコンベア43へ向けて運ばれる。その際、、アンプル10が塊になっていても、その塊は、ターンテーブル42上面の傾斜や段差によって速やかに崩され、コイルバネ36との干渉によっても崩される。また、そのようなターンテーブル42の回転に伴ってターンテーブル42の上面における段差下の辺縁部分42cにアンプル10が来ると、このアンプル10は、段差によって向きを規制され、ターンテーブル42の回転によってベルトコンベア43の脇まで運ばれ、そこでベルトコンベア43上に落下して乗り移る。
ターンテーブル42上のアンプル10がコイルバネ36と干渉することにより、ターンテーブル42の辺縁部分42cにアンプル10が効率良く寄せられるとともに、その上に重畳しているアンプル10はベルトコンベア43への落下を邪魔されることから、ベルトコンベア43上へは高い確率でアンプル10が一つずつ乗り移るので、簡単な仕組みであっても、整列処理が能率良く進行する。もっとも、時々は、アンプル10が重なってベルトコンベア43上に乗り移ることもあり、稀にはアンプル10がベルトコンベア43上で立つこともあるが、そのような場合、上側のアンプル10や立っているアンプル10は、傾いているベルトコンベア43で斜めに運び上げられる際に、ミニブロック37と干渉し、ベルトコンベア41の方へ押されて、ついにはベルトコンベア41上へ戻される。戻されたアンプル10は再びベルトコンベア41からターンテーブル42へ搬送され、ターンテーブル42からベルトコンベア43へ乗り移り損ねたアンプル10は、ターンテーブル42によって更に循環移動させられ、コイルバネ36との再干渉等にて姿勢を変えながら、ベルトコンベア43への移載試行を繰り返す。
こうして完全に一列に整列したアンプル10だけが、ベルトコンベア43からベルトコンベア44へ、ベルトコンベア44からベルトコンベア45へと搬送され、ベルトコンベアを乗り換える度に搬送速度が上がって、列内でも離間・分散する。そのため、アンプル10を一個ずつシャッター48で仕切るのが、簡便な仕組みでも、確実に行える。
このような順方向への搬送動作だけが続くと、ターンテーブル42上で或いはベルトコンベア41とターンテーブル42とベルトコンベア43との間で循環しているアンプル10が、切れにくい連なりや、崩れにくい塊になってしまうこともある。そのようなことを防止するために、この薬剤供給ユニット30では、順方向への搬送動作が長時間たとえば数十秒ほど行われた後に、逆方向への搬送動作が短時間たとえば数秒ほど行われる。逆方向の搬送動作は、循環路を含むベルトコンベア41とターンテーブル42とベルトコンベア43,44について行われる(図5(b)参照)。
そして(図5(c)参照)、整列したアンプル10がベルトコンベア44,45,46総てに並ぶと、排出の準備が調うので、搬送動作を止めて、押ボタン33の操作による薬剤排出の指示が入力されるのを待つこととなる。そして、上述のようにして薬剤排出が指示されると、先頭のアンプル10がベルトコンベア46から排出口31を経由して外へ排出される。その際、アンプル10の列が一つ分だけ進む間だけ、上述した搬送動作が再開される。また、ベルトコンベア44,45,46上におけるアンプル10の有無が各スイッチ47にて検出され、ベルトコンベア45,46上のアンプル10が各シャッター48で仕切られるので、アンプル10の排出は迅速かつ確実に一つずつ行われる。
図6に部分拡大図を示した薬剤供給ユニット60(薬剤供給器)が上述した実施例1の薬剤供給ユニット30と相違するのは、ベルトコンベア52とベルトコンベア41との間にアンプル10が残るのを防止するべく両コンベア間にガイドピン61とチューブ62とが設けられた点である。ガイドピン61は、例えば片持ちの又は両端支持の細い真っ直ぐな棒材であるが、支軸として機能するものであれば、真っ直ぐに張設されたワイヤや細線などでも良い。筒状のチューブ62は、アンプル10に衝撃を与えないよう柔らかく更にアンプル10の滑りを良くするよう摩擦係数の小さいプラスチック(樹脂)等からなり、ガイドピン61に遊嵌状態で装着される。
詳述すると、薬剤カセット50を薬剤供給ユニット30に装着したとき、ベルトコンベア52,41が近接して、搬送路の往路部分が連なるが、その搬送路を横切るようにしてベルトコンベア52の上面とベルトコンベア41の上面との間に略V字状の溝が現出する。そのような溝があっても、アンプル10が太ければ、アンプル10は難なく溝を渡ってベルトコンベア52からベルトコンベア41へ確実に進むが、アンプル10が細いと、アンプル10が溝と平行になって搬送された場合には、コンベア間の溝に入って空回りを続けることがある。その場合、アンプル10は溝から出てベルトコンベア41上へ進むことができない。このようにしてベルトコンベア52,41間の溝にアンプル10が残るのを防止するため、その溝のほぼ中央に、ガイドピン61で遊動可能に軸支されたチューブ62が設けられる。
この場合、ベルトコンベア52,41間の溝が、チューブ62によって、小さくて浅い溝に分割されているので、アンプル10が溝内に落ち込み難くなる。しかも、チューブ62が、滑りやすいうえ、ガイドピン61の周りで転がりやすいので、ベルトコンベア52で搬送されて溝上に来たアンプル10は、チューブ62を簡単に乗り越えて、ベルトコンベア41に乗り移る。こうして、細めのアンプル10であっても、コンベア間に残ることなく搬送されることとなる。
なお、この手法は、他のコンベア間にも適用可能であり、他の薬剤にも有用である。
図7に正面図および右側面図を示した本発明の薬剤払出装置70が上述した実施例1,2の薬剤払出装置20と相違するのは、装置前面側に薬剤収集機構71〜73が付設された点と、装置の底部・脚部にトレーコンベア75(搬器搬送機構)が組み込まれた点である。
薬剤収集機構71〜73は、薬剤供給ユニット30の操作と薬剤供給ユニット30から排出された薬剤の収集を自動で行うものであり、そのために、薬剤払出装置70の前面の両脇に分かれて設けられたエレベータ71(昇降機構)と、これにて昇降可能に支持された水平のスライダ72(水平移動機構)と、これにて水平移動可能に支持された箱状のボックス73(受器)とを具えている。
トレーコンベア75は、ベルトコンベア等からなり、図示しないトレー(搬器)を水平搬送するものである。
この場合、処方箋データや調剤指示データに基づいてコントローラが薬剤収集機構71〜73とトレーコンベア75の動作制御を行うと、スライダ72が昇降するとともにボックス73が水平移動して、ボックス73が目的の薬剤供給ユニット30の前へ行く。そこで、ボックス73の図示しないプッシュピン等が作動して、薬剤供給ユニット30の薬剤排出指示用の押ボタン33が操作される。すると、これに応じて薬剤供給ユニット30の排出口31からアンプル10が排出され、このアンプル10がボックス73の中に落ちる。このような動作が繰り返されてボックス73に必要な各種の薬剤が自動収集されると、ボックス73は薬剤投入開口74のところへ移動する。
そこへトレーがトレーコンベア75で運ばれて来ると、ボックス73中の薬剤が薬剤投入開口74を通してトレーに移載され、薬剤を収容したトレーは直ちに又は適宜な時にトレーコンベア75でトレー搬出口76へ運ばれる。
こうして、この薬剤払出装置70では、各種薬剤の収集と搬器での搬送とが自動で行われる。しかも、薬剤収集機構71〜73が装置前面に付設されていることから、薬剤供給ユニット30ばかりか薬剤収集機構71〜73も前方から取り扱えるので、保守作業等が遣りやすい。
また、自動収集を行っていないときには、薬剤収集機構71〜73が下方等へ待避しており、各薬剤供給ユニット30の前面が露見しているので、薬剤払出装置20のときと同様に手で押ボタン33を操作することによって薬剤を取り出すこともできる。
このように、薬剤払出装置70は、自動払出も手動取出も任意に行える便利なものとなっている。
[その他]
上記の各実施例では、薬剤供給ユニット30が4段2列に配設されていたが、薬剤供給ユニット30を何個設けるか、何段にするか、何列にするかは、何れも任意である。大小取り混ぜて配設しても良く、斜めに配設しても良い。
コネクタ35以外の給電手段も、薬剤供給ユニット30の押し込みに随伴して給電線の接続を確立するものであれば良い。
押ボタン33以外の操作部材も、指先等で操作して排出動作指示や設定値を入力できるものであれば良い。
ミニブロック37は、干渉するアンプル10をベルトコンベア41上へ押し戻すようになっていたが、ターンテーブル42のところへ押し戻すようにしても良い。
ベルトコンベア52よりベルトコンベア41を少し低くし、及び/又は、ベルトコンベア41よりターンテーブル42を少し低くしても良い。これにより、逆方向の搬送動作時に薬剤が戻りすぎるのを簡便に回避することができる。
シャッター48を例えば門形にして複数個で駆動源を共用させても良い。これにより、駆動源を更に少なくすることができる。
本発明の実施例1について、薬剤払出装置および薬剤供給ユニット(薬剤供給器)の構造を示し、(a)及び(b)が薬剤払出装置の斜視図であり、(c)が薬剤供給ユニットの斜視図、(d)が同ユニットの平面図、(e)が同ユニットの正面図、(f)が同ユニットの右側面図である。 薬剤供給ユニット(薬剤供給器)における各部の構造を示し、(a)〜(d)が薬剤カセットの斜視図、(e)がターンテーブルの平面図、、(f)が往路部分の斜視図である。 薬剤供給ユニット(薬剤供給器)における復路部分の構造を示す右側面図である。 薬剤供給ユニット(薬剤供給器)の動作状態を示す往復路部分の斜視図である。 薬剤供給ユニット(薬剤供給器)の動作状態を示す往復路部分の斜視図である。 本発明の実施例2について、薬剤供給ユニット(薬剤供給器)の内部構造を示し、一部分を拡大した右側面図である。 本発明の実施例3について、薬剤払出装置の構造を示し、(a)が正面図、(b)が右側面図である。
符号の説明
10 アンプル(注射薬容器、容器入り薬剤)
20 薬剤払出装置
30 薬剤供給ユニット(着脱式逐次排出機)
31 排出口(薬剤取出口、薬剤排出口)
32 表示器(ユニット番号の表示手段)
33 押ボタン(操作部材、入力手段)
34 表示器(薬剤の残数等の表示手段)
35 コネクタ(給電線接続手段、給電手段)
36 コイルバネ(可撓性・弾性体の障害物)
37 ミニブロック(重畳薬剤還流用の突体)
38 ロッド(係合作動手段の固定部材)
39 ギヤ(歯車、駆動側の伝動部材)
41 ベルトコンベア(搬送経路の往路部分)
42 ターンテーブル(搬送経路の折返部分)
43 ベルトコンベア(搬送経路の復路部分)
44,45,46 ベルトコンベア(復路部)
47 スイッチ(センサ、薬剤有無検出手段)
48 シャッター(復路開閉部材、待機手段)
50 薬剤カセット(着脱式ランダム収容器)
51 透明窓(覗き窓)
52 ベルトコンベア(搬送経路の往路部分)
53 ギヤ(歯車、従動側の伝動部材)
54 バックドア(搬送経路往路の開閉部材)
55 ドアノブ(係合作動手段の可動部材)
60 薬剤供給ユニット(着脱式逐次排出機)
61 ガイドピン(ワイヤ、細線、支軸)
62 チューブ(樹脂スリーブ、遊動筒体)
70 薬剤払出装置
71 エレベータ(昇降機構、薬剤収集機構)
72 スライダ(水平移動機、薬剤収集機構)
73 ボックス(箱体、受器、薬剤収集機構)
74 薬剤投入開口
75 トレーコンベア(搬器搬送機構)
76 トレー搬出口

Claims (3)

  1. 薬剤カセットに収容されていたアンプル等の薬剤を整列させてから一つずつ排出する薬剤供給ユニットと、前面の解放された区画を複数有する支持体とを備えていて、前記支持体の各区画に前記薬剤供給ユニットが配設された薬剤払出装置であって、前記薬剤供給ユニットが前方へ引出可能な状態で前記支持体に装備されており且つ前面に薬剤の排出口が形成されていて前方からの操作に応じて薬剤排出を前記排出口へ行うものであり更に前面に薬剤カセット挿入用の開口が形成されその奥には薬剤カセット格納用の空間が確保されているものであり、前記薬剤カセットが前方へ引出可能な状態で前記薬剤供給ユニットに装着されるものであることを特徴とする薬剤払出装置。
  2. 前記薬剤供給ユニットへの給電が前記薬剤供給ユニットの後方への押込に随伴して確立されるものであることを特徴とする請求項1記載の薬剤払出装置。
  3. 前記薬剤供給ユニットの操作と排出薬剤の収集とを行う薬剤収集機構が前面側に付設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された薬剤払出装置。
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