JP4346757B2 - カラーブラウン管の蛍光面作成方法 - Google Patents

カラーブラウン管の蛍光面作成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーブラウン管の蛍光面作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、写真製版、カラーテレビのブラウン管の蛍光体ドットの形成用および電子部品加工などに用いられる水溶性の感光性組成物としては、ポリビニルアルコール(以下「PVA」と略記する)に重クロム酸塩などの感光剤を混合したものが知られている。該組成物は比較的安価であり、かつ得られる感光性皮膜の性質が良好なこと、さらには未感光部の洗浄除去が水でできるため取り扱いが簡便で安全であることなどから広く利用されている。
一般にカラーブラウン管の蛍光面は、感光性樹脂の光硬化を利用した方法によって、赤、青、緑の三色に発光する蛍光体をドット状あるいはストライプ状に規則正しく配列塗布して、三色蛍光体層からなる蛍光面が形成される。具体的には、重クロム酸塩を少量含むPVAの水溶液、あるいは蛍光体との懸濁液をガラスパネル内面に塗布乾燥し、感光性皮膜とした後、シャドウマスクを介して紫外線にて皮膜部を照射し、照射部分を現像液に対して不溶化せしめ、未照射部分を水洗除去することによって蛍光体層、例えば青蛍光体層を形成する。次いで、同様にして緑および赤蛍光体層を形成する。
【0003】
続いて三色蛍光体層の形成されたパネルの内面を平面化する水層を形成し、この水層上にアクリル樹脂を主成分とするラッカー溶液を塗布した後に乾燥して樹脂皮膜を形成する。さらにこの樹脂皮膜上に真空蒸着によりアルミニウムからなる金属皮膜を形成する。その後、この金属被膜の形成されたパネルを約80℃に加熱して、アクリル樹脂エマルジョンをスプレー塗布しバリアー層を形成する。次いで、このバリアー層上に黒鉛懸濁液を塗布して熱吸収層を形成した後に、このパネルを約450℃で加熱焼成して樹脂被膜を分解する。
【0004】
カラーブラウン管の大型化にともない、光源と露光面が離れるために露光面における照度が下がったり、露光に長時間を要すといった問題があり、高感度の感光性組成物が要求されていた。これを改良すべく種々の試みがなされており、感光性組成物の性能面ではほぼ満足しうる状況にある。ところが、近年の環境問題、特に二酸化炭素の発生の抑制の点から、使用するエネルギーを減らしたい要求が高まりつつある。
カラーブラウン管の蛍光面作成において、先に説明した様にパネルを高温で焼成して樹脂被膜を分解する工程があり、焼成温度を下げることで使用エネルギーを減らしたいといった要求が高く、現行の性能を損なうことなく、かつ焼成し易い感光性組成物の登場が待ち望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の性能を損なうことなく焼成し易い、すなわち、高感度、高解像性で、露光部の不溶化膜の基材への密着性が良好で、現像時に剥がれることがなく、しかも熱減量し易い感光性組成物を用いたカラーブラウン管の蛍光面の作成方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した如きカラーブラウン管の蛍光面を作成すべく鋭意検討した結果、PVA系重合体として、下記の化3で示される構造単位(A)および/または化4で示される構造単位(B)を有し、かつ重合度100〜5000、けん化度50〜99.95モル%のPVA系重合体を用いることにより上記目的が達成されることを見出し本発明を完成させるに至った。
即ち本発明は構造単位(A)および/または構造単位(B)を有する水溶性もしくは水分散性の変性PVAおよび感光剤として重クロム酸塩を含む水溶液から形成される感光液をカラーブラウン管のフェースプレート面に塗布し、この感光液を露光することからなるカラーブラウン管の蛍光面作成方法に関するものである。
【0007】
【化3】
Figure 0004346757
【0008】
【化4】
Figure 0004346757
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるPVA系重合体における構造単位(A)は、上記の化3で表される構造単位であり、構造単位(B)は、上記の化4で表される構造単位である。
構造単位(B)はPVA系重合体の原料であるビニルエステル系重合体のけん化反応時に、構造単位(A)から生成される。
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体における構造単位(A)および構造単位(B)のRはアルキル基であり、その炭素数は、1〜3であり、1が好ましい。炭素数が4以上になるとPVA系重合体の水溶性が損なわれる場合がある。
【0010】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体における構造単位(A)と構造単位(B)の合計の含有量は、0.5〜20モル%が好適であり、0.8〜17モル%が好ましく、1〜15モル%がさらに好ましい。
構造単位(A)と構造単位(B)の合計の含有量が0.5モル%未満の場合には、本発明の目的である熱減量し易いPVA系重合体が得られず、20モル%より大きい場合には、 PVA重合体のけん化度にもよるが、PVA重合体の水溶性が低下するのみならず、造膜性が低下する。
【0011】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体のけん化度は、PVA系重合体の水溶性や解像度の点から、50モル%以上99.95モル%以下が好ましく、60モル%以上99.9モル%以下がより好ましく、70モル%以上99.8モル%以下が特に好ましい。けん化度が50モル%より低い場合、水現像性が低下する。けん化度が99.95モル%より高い場合、該PVA系重合体の工業的な生産に難がある。
【0012】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体の粘度平均重合度(以下「重合度」と略記する)は、100〜5000が好ましく、150〜3500がより好ましく、200〜2500が特に好ましい。重合度が100未満の場合には、感度が悪くなり好ましくなく、重合度が5000より大きい場合には、PVA系重合体の水溶液粘度が非常に高くなり、実用上の使用に難がある。
【0013】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体の製法としては、ビニルエステルと構造単位(A)の原料となるα−アルキル置換のビニルエステルとを共重合して得られたビニルエステル系重合体を、アルコールあるいはジメチルスルホキシド溶液中でけん化する方法などの公知の方法が挙げられる。
ビニルエステルとしては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどが挙げられるが、その中でも酢酸ビニルが好ましい。
【0014】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合したものでもよい。エチレン性不飽和単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンなどのオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸などの不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩などのメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン,N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニルアミド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;トリメトキシビニルシランなどのビニルシラン類、ポリアルキレンオキシド含有のアリルエーテル類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、3−ブテン−1−オール、7−オクテン−1−オールなどのヒドロキシ基含有オレフィン類、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。
また、本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体は、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチオール化合物の存在下で、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を、α−アルキル置換のビニルエステルと共重合し、それをけん化することによって得られる末端変生物でもよい。
【0015】
ビニルエステルとα−アルキル置換のビニルエステルとの共重合の方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法が挙げられる。その中でも、無溶媒あるいはアルコールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常採用され、高重合度のものを得る場合には、乳化重合法が採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。共重合に使用される開始剤としては、例えば、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合温度については特に制限はないが、−30〜200℃の範囲が適当である。
【0016】
ビニルエステルとα−アルキル置換のビニルエステルとの共重合体は公知の方法によってけん化される。例えば、アルコール、場合によっては含水アルコールに溶解した状態でけん化される。けん化反応に使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコールなどの低級アルコールが挙げられ、メチルアルコールが特に好適に使用される。けん化反応に使用されるアルコールには、40重量%以下であれば、アセトン、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル、ベンゼン等の溶剤を含有していてもよい。けん化反応に用いられる触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、ナトリウムメチラートなどのアルカリ触媒、あるいは鉱酸などの酸触媒が用いられる。けん化反応の温度については特に制限はないが、20〜60℃の範囲が適当である。けん化反応の進行に伴って、ゲル状生成物が析出してくる場合には、その時点で生成物を粉砕し、洗浄後、乾燥することにより、本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体が得られる。
【0017】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる上記の化3で表される構造単位(A)および上記の化4で表される構造単位(B)を有する水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体のアルカリ金属およびアルカリ土類金属類の含有量はナトリウム換算で、1〜5000ppmであることが好ましく、1〜4000ppmがさらに好ましく、1〜3000ppmが特に好ましい。アルカリ金属およびアルカリ土類金属類の含有量がナトリウム換算で1ppm未満の場合には、該PVA系重合体の工業的な製造が難しい。アルカリ金属およびアルカリ土類金属類の含有量がナトリウム換算で5000ppmより大きい場合には、感度が低下したり焼成後の残留物が多く蛍光体の輝度が低下するのでカラーブラウン管の蛍光面に使用する特性が損なわれる。これらの金属類は、主として酢酸やプロピオン酸などの低級脂肪酸の塩として存在しても良いし。金属として存在そいても良い。
【0018】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性の感光性組成物においては、感光性を付与するために、場合により感光性基含有の本発明の上記の化3で表される構造単位(A)および上記の化4で表される構造単位(B)を有するPVA系重合体を用いてもよい。ここで、感光性基含有のPVA系重合体は、上記の化3で表される構造単位(A)および上記の化4で表される構造単位(B)を有する変性PVAにスチリルピリジニウム基やスチリルキノリニウム基などの感光性基を導入したものが好ましい。感光性基を導入する方法としては、例えば変性PVAをホルミルスチリルピリジニウム塩,ホルミルスチリルキノリニウム塩,ホルミルオキシスチリルキノリニウム塩とアセタール反応する方法などが挙げられる。感光性基の導入量は0.01〜20モル%が好ましく、0.1〜10モル%がさらに好ましい。
【0019】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する方法の最大の特徴は、従来のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合に用いる水溶性もしくは水分散性のPVA系重合体からなる感光性組成物の性能を保持しつつカラーブラウン管の蛍光面を作成する工程の一つである焼成工程での焼成温度を下げることにある。本発明は焼成温度を下げる、すなわち熱減量し易いPVA系重合体から成る感光性組成物を見出し、カラーブラウン管の蛍光面を作成することに応用展開したことによる。一般にPVAはアルカリ金属やアルカリ土類金属類の含有量によって熱減量性は異なることが知られており、含有量が増えると熱減量しやすくなる。しかしながら、カラーブラウン管の蛍光面の作成に用いられる感光性組成物は、先に述べた如くアルカリ金属やアルカリ土類金属類の低減は必須である。本発明のPVA系重合体は、アルカリ金属やアルカリ土類金属類の含有量が少ない場合でも、熱減量性に優れている。
【0020】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する場合において、本発明の変性PVAに対する感光剤である重クロム酸塩の添加量としては、変性PVA100重量部に対し、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がさらに好ましい。
【0021】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面を作成する方法には、上記の化3で表される構造単位(A)および上記の化4で表される構造単位(B)を有するPVA系重合体の外に、他の感光性高分子物質、たとえば通常のPVA,ゼラチン,ニカワなどを併用することもできる。また増感剤として酢酸ウラニル,ジメチルスルホキシド,スルホランなどを適宜併用することができる。さらに必要に応じて、可塑剤,分散剤,消泡剤などの添加物、あるいはテレビブラウン管の蛍光面作製の場合には蛍光体粒子、光硬化性塗料の場合には顔料などを添加することができる。
【0022】
【実施例】
以下に本発明を実施例および比較例により詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。なお実施例および比較例において「部」および「%」は特に断りのない限り重量基準を意味する。
重合度はJIS K6726により測定した。ビニルアルコール系重合体中のビニルアルコール単位、ビニルエステル単位およびコモノマー単位の含有量は、500MHz 1H−NMRにより定量した。1H−NMR測定時のPVA系重合体の溶媒は重水素化DMSOを用いた。アルカリ金属およびアルカリ土類金属の含有量は原子吸光法で求めた値をナトリウム換算した。
PVA系重合体の熱減量性および水溶性は下記の方法で測定した。
【0023】
(1)熱減量性
PVA系重合体について、窒素雰囲気下で、10℃/分の昇温速度で、700℃まで昇温する条件で示差熱・熱重量測定装置(セイコー電子(株)製、TG/DTA220U)を用いて測定し、5%重量減少温度および50%重量減少温度を求めた。
【0024】
(2)水溶性
PVA系重合体の水溶性は濃度1%の水溶液を調製して、目視により評価した。その結果を下記の記号で示す。
○:ほとんど透明
△:分散状態
×:未溶解分がある
【0025】
実施例1
表1に示す重合体1に対して5%の重クロム酸アンモニウムを含むPVA−1の3%水溶液を調製し、ガラス板上に乾燥膜厚が5μmになるように皮膜状にスピン塗布し、60℃で5分間乾燥した。内径1mmの円形の穴が100cm2 あたり625個あいた黒色のプレートを密着させ、25cmの距離から2kWメタルハライドランプを用いて30秒間紫外線を照射したのち、3分間水に浸漬し、次いで水で30秒間洗浄した。この処理で残存した円形の感光膜ドットについて観察し、欠落しているドット数を求めた。また上記の水溶液をガラス板上に乾燥膜厚が5μmになるように皮膜状にスピン塗布した後赤外線乾燥し、イーストマン・コダック社製のニュートラルデンシティーフィルターを密着させ、25cmの距離に保った2kWメタルハライドランプを用いて30秒間紫外線を照射した。露光後の塗膜を3分間水に浸漬した後に、水で30秒間流水洗浄する方法で現像した。この時の感光度を残存した硬化膜に対応する露光量の相対値で求めた。これらの結果を第2表に示す。なお、露光量の相対値が小さいものほど感度がよいことになる。
別途、使用したPVA系重合体1の熱減量性および水溶性を前記の方法で測定した。結果を表2に示す。用いたPVA系重合体を表1に示す。
【0026】
実施例2〜6
実施例1で用いた重合体1を第1表に示すPVAに代えたこと以外は、実施例1と同様にして露光後の塗膜を調製し、評価を行った。結果を表2に示す。
また、実施例1と同様にしてPVA系重合体の熱減量性および水溶性を測定した。評価結果を表2に示す。
【0027】
比較例1〜6
実施例1で用いた重合体1を表1に示すPVAに代えたこと以外は、実施例1と同様にして感光材を調製し、評価を行った。比較例4および5で用いたPVA系重合体−10(イソプロペニルアルコールおよびイソプロペニルアセテートの含量が多いもの)およびPVA系重合体−11(けん化度が低いもの)は水不溶のため感光材を調整することができなかった。結果を表2に示す。 実施例1と同様にしてPVA系重合体の熱減量性および水溶性を測定した。評価結果を表2に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004346757
【0029】
【表2】
Figure 0004346757
【0030】
表2より明らかなように、イソプロペニルアルコールおよびイソプロペニルアセテートを含有する水溶性の変性PVAを用いたものは、従来のPVAを用いたものと同程度以上の感度および脱落性を有しており、さらには熱減少し易く特徴を持つことが分かる。 すなわち、本発明の水溶性もしくは水分散性の変性ビニルアルコール系重合体および重クロム酸塩を含む水溶液からなるカラーブラウン管の蛍光面の作成方法は、従来と同程度以上の性能を有しかつ環境に優しいものであることがわかる。
【0031】
【発明の効果】
本発明のカラーブラウン管の蛍光面の作成方法は、水溶性もしくは水分散性の変性ビニルアルコール系重合体および重クロム酸塩を含む水溶液から形成される感光液を、カラーブラウン管のフェースプレート面に塗布し、この感光液を露光することからなり、従来のPVAを使用したものと同程度以上の感度、脱落性および現像性を有し、本発明で使用される変性PVAの熱減少温度は、従来のPVAのそれと比べて、熱減少温度が数十度以上低下しており、焼成する際の温度を低下することが可能な極めて環境に優しいものである。

Claims (1)

  1. 下記の化1で示される構造単位(A)および化2で示される構造単位(B)を有し、構造単位(A)と構造単位(B)の合計の含有量が0.5〜20モル%であり、かつ重合度100〜5000、けん化度50〜99.95モル%、アルカリ金属とアルカリ土類金属の合計含有量がナトリウム換算で1〜5000ppmである変性ビニルアルコール系重合体および重クロム酸塩を含む水溶液から形成される感光液をカラーブラウン管のフェースプレート面に塗布し、この感光液を露光することからなるカラーブラウン管の蛍光面作成方法。
    Figure 0004346757
    Figure 0004346757
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