JP4345363B2 - 光触媒フィルタとこれを用いた脱臭装置及び水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消臭、抗菌、水浄化等の目的で用いられる光触媒フィルタと、この光触媒フィルタを用いた脱臭装置及び水処理装置に係り、特に表面積及び空隙率が共に大きい光触媒担持体に光触媒を担持することにより良好な光触媒効果を得る光触媒フィルタと、この光触媒フィルタを用いた脱臭装置及び水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光触媒の酸化分解機能を利用して消臭、抗菌、水浄化などを行うことを目的とした光触媒フィルタとしては、光触媒であるアナターゼ型酸化チタン微粒子を、ガラス繊維、金網などの無機担持体やウレタンフォーム等のプラスチック発泡体などに担持したものが提供されている。
【0003】
このような光触媒フィルタの性能を向上させるためには、
(1)光触媒との接触効率を高めるために、光触媒担持体の表面積を上げる。
(2)光触媒の担持量を大きくする。
(3)光触媒に紫外線を効率良く照射できるように、紫外線透過性を高める。
などの点が重要であるが、一方で、設備のエネルギーコストの面から
(4)圧力損失が小さい。
点も重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光触媒フィルタには、これらの要求性能をバランス良く満たすものが存在しなかった。
【0005】
例えば、一般に、担持体骨格を微細にすると表面積は大きくなるが、紫外線が担持体の内部まで十分に到達しにくくなり、また圧力損失も増大する。活性炭のように比表面積が非常に大きいものに光触媒を担持させた場合、光触媒の接触効率は大きくなるが、黒色のため紫外線は透過しないという難点がある。
【0006】
反対に紫外線を効率良く内部まで透過させるためには、担持体の空隙率を高める必要があるが、この場合には、担持体の表面積が小さくなってしまうために、光触媒との接触効率を高くすることができない。
【0007】
このように、接触効率と、紫外線透過性及び圧力損失の要求特性は互いに相反するものであるため、これらをすべて満たすことは困難であった。
【0008】
また、従来の酸化チタン光触媒コーティング剤は、液体媒体中に酸化チタン微粒子を懸濁させたものであるため、これを担持体にコーティングして形成した光触媒膜は、剥がれ落ち易く、また膜厚もあまり厚くできないという問題があった。
【0009】
本発明は上記従来の問題点を解決し、十分な表面積を維持した上で、高い空隙率を得ることができる担持体に光触媒を担持することにより、光触媒との接触効率が高く、紫外線透過性に優れ、圧力損失の小さい高性能光触媒フィルタを提供することを目的とする。
【0010】
本発明はまた、このような担持体に対して光触媒を密着性良く担持させた光触媒フィルタを提供することを目的とする。
【0011】
本発明はまた、このような光触媒フィルタを用いた高性能かつ高信頼性の脱臭装置及び水処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の光触媒フィルタは、セラミック多孔体よりなるフィルタ本体に、光触媒を担持させてなる光触媒フィルタにおいて、該セラミック多孔体の骨格真比重が2.0〜3.5であり、見掛比重が0.4〜0.6であり、該光触媒が、平均粒径10〜200nmのアナターゼ型酸化チタン微粒子よりなり、ペルオキソチタン酸と酸化チタンとを含む光触媒コーティング剤を該セラミック多孔体に付着させた後、焼成することにより、該光触媒を該セラミック多孔体に担持してなる光触媒フィルタであって、該光触媒コーティング剤中のペルオキソチタン酸(固形分)に対する酸化チタン(固形分)の重量比率が1〜20であることを特徴とする。
【0013】
セラミック多孔体であれば、表面積を高いレベルに維持した上で、例えば80〜90%というような著しく大きな空隙率を確保することができる。このため、光触媒との接触効率が高く、紫外線透過性に優れ、圧力損失の小さい高性能光触媒フィルタを実現することができる。
【0014】
本発明において、セラミック多孔体の空隙率は60〜95%であることが好ましく、骨格真比重は2.0〜3.5で、見掛比重0.〜0.6である(ただし、比重の単位は「g/cm」である。)。
【0015】
このセラミック多孔体としては、内部連通空間を有する3次元網状骨格構造の合成樹脂発泡体をセラミックスラリーに浸漬して上記合成樹脂発泡体にセラミックを付着せしめた後、乾燥、焼成して得られる3次元網状骨格構造のセラミック多孔体が好ましい。
【0016】
また、光触媒としては、アナターゼ型酸化チタン微粒子を用いる。のアナターゼ型酸化チタン微粒子よりなる光触媒膜は、ペルオキソチタン酸と酸化チタンとを含む光触媒コーティング剤をセラミック多孔体に付着させた後、焼成することにより、セラミック多孔体に対して密着性良く形成することができる。
【0017】
このようにして担持される光触媒のセラミック多孔体に対する担持量は0.01〜10重量%であることが好ましい。
【0018】
本発明の脱臭装置は、このような本発明の光触媒フィルタを備えるものである。
【0019】
本発明の水処理装置は、このような本発明の光触媒フィルタを備えるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
まず、本発明の光触媒フィルタの光触媒担持体であるセラミック多孔体について説明する。
【0022】
本発明のセラミック多孔体は、内部連通空間を有する3次元網状骨格構造の合成樹脂発泡体をセラミックスラリーに浸漬して上記合成樹脂発泡体にセラミックを付着せしめた後、乾燥、焼成して得られる3次元網状骨格構造のセラミック多孔体であることが好ましい。
【0023】
この合成樹脂発泡体としては、内部連通空間を有する3次元網状骨格構造を有すればいずれのものも使用できるが、軟質ポリウレタンフォーム、特にセル膜のない軟質ポリウレタンフォームが好適に使用できる。このセル膜のないポリウレタンフォームとしては、発泡時のコントロールによりセル膜をなくしたもの、あるいはアルカリ処理、熱処理、水圧処理等によりセル膜を除去したものが使用でき、セル数、空孔率その他の物性は用途に応じて選択することができる。
【0024】
セラミック多孔体を構成するセラミックとしては、アルミナ、シリカ、コーディエライト等の酸化物セラミックのほか、炭化珪素、窒化珪素などの非酸化物セラミック等が挙げられる。
【0025】
なお、セラミックスラリーには、その安定性を増加させるため粘土を配合することができる。この粘土としては、例えば木節粘土、蛙目粘土などが使用でき、その配合量は全セラミック成分に対し0〜15重量%とすることが好ましい。この配合量を15重量%より多く配合するとチクソトロピー指数が変化して目づまりの原因となる。そのほかセラミックスラリーには必要に応じポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース等の結合剤を配合することによりチクソトロピー性を調整することもできる。このセラミックスラリーの粘度は目的とするセラミック多孔体の空隙率などに応じ、水の添加量を加減して調節することができる。
【0026】
このようなセラミックスラリーに3次元網状骨格構造の合成樹脂発泡体よりなる出発体を浸漬し、余剰泥漿を除去し、乾燥し、焼成炉で1000〜1500℃程度の温度で焼成する。これにより、合成樹脂発泡体に対応したセル構造の内部連通空間を有する3次元網状骨格構造のセラミック多孔体を得ることができる。
【0027】
このようにして得られるセラミック多孔体の空隙率は60〜95%が望ましいが、より好ましくは75〜85%である。空隙率が60%未満では紫外線透過性が悪くなり、かつ光触媒フィルタ装置に組み込んだときの圧力損失が大きくなるためエネルギーロスが大きい。また、空隙率95%を超えると光触媒を担持する担持体の表面積を十分に稼げず、光触媒分解性能が低下する。
【0028】
ラミック多孔体の骨格真比重は2.0〜3.5で、見掛比重は0.〜0.6である。セラミック多孔体の骨格真比重が2.0未満では、空孔率が低くなるので、光透過性も低下し光触媒としての効果が劣る。また、骨格真比重が3.5を超えるものは、高温(1600℃以上)で焼成する必要があり、コストの面で問題がある。見掛比重が0.2未満では、担持体としての強度を確保し得ず、ガス成分との接触効率が低下する。また、0.6を超えるとフィルターの圧力損失が上昇し、用途が限定されるなどの問題を生じる恐れがある。
【0029】
なお、セラミック多孔体の1インチ直線上の表面セルの数は、圧力損失の増大を抑えた上で高い比表面積を得るために、平均値で5〜50PPI(poresper inch)程度であることが好ましい。この値が5PPI未満では、塵埃捕集効率が低下し、50PPIを超えると圧力損失が増大する。
【0030】
このようなセラミック多孔体よりなる光触媒担持体に担持させる光触媒としては、アナターゼ型酸化チタン微粒子が好ましく、アナターゼ型酸化チタン微粒子は、ペルオキソチタン酸水溶液(アモルファス過酸化チタンゾル)よりなる光触媒コーティング剤、又は、ペルオキソチタン酸とアナターゼ型酸化チタン微粒子を含む光触媒コーティング剤(ペルオキソチタン酸水溶液とアナターゼ型酸化チタン微粒子の縣濁液との混合液)を用い、この光触媒コーティング剤にセラミック多孔体を浸漬してセラミック多孔体に光触媒コーティング剤を付着させ、その後乾燥して200℃以上、好ましくは400〜700℃の温度で焼成することにより、セラミック多孔体に担持させることが好ましい。このような光触媒コーティング剤を用いることにより、アナターゼ型酸化チタン微粒子をセラミック多孔体に密着性良く担持させることができ、光触媒膜の剥離の問題を解消することができると共に、光触媒膜厚を厚くすることも可能となる。また、光触媒コーティング剤へのセラミック多孔体の浸漬と乾燥とを複数回繰り返した後焼成することにより、光触媒の担持量を高めることができる。
【0031】
なお、この光触媒コーティング剤中のペルオキソチタン酸(固形分)に対する酸化チタン(固形分)の重量比率は1〜20である。また、このようにしてセラミック多孔体に担持されるアナターゼ型酸化チタン微粒子の平均粒径は10〜200nmである。
【0032】
光触媒コーティング剤中のペルオキソチタン酸(固形分)に対する酸化チタン(固形分)の重量比率が1未満の場合、充分な光触媒活性が得られず、20を超えると、基材のセラミック多孔体に対する濡れ性が悪くなるため、担持率が低下する。また、基材への密着性も低下する。
【0033】
アナターゼ型酸化チタン微粒子の平均粒径が、200nmを超えると、表面積が小さくなるため、光触媒性能が低下する。また、10nm未満では製造に高度な技術が必要となりコストが高くなる。
【0034】
このようにして担持される光触媒の担持量は、光触媒効果の面からは多い程好ましいが、本発明で用いるセラミック多孔体は高比表面積であるため、セラミック多孔体重量に対して5〜10重量%程度の高い光触媒担持量でアナターゼ型酸化チタン微粒子等の光触媒を担持することができ、これにより高い光触媒効果を得ることができる。ただし、本発明で用いるセラミック多孔体は紫外線透過性に優れるため、0.01〜5重量%程度の低い光触媒担持量であっても十分な光触媒効果を得ることができる。
【0035】
このようにセラミック多孔体に光触媒を担持してなる本発明の光触媒フィルタは、殺菌、消臭、VOC除去等の空気浄化用フィルタ或いは水質浄化用フィルタとして用いることができる。
【0036】
なお、本発明の光触媒フィルタの形状や大きさとしては特に制限はなく、使用目的に応じて適宜決定される。形状については、円筒形等の筒状として、被処理流体を筒体の外周面から内側へ透過させる、或いは被処理流体を筒体の孔部から外周側へ透過させるタイプであっても良く、また、平板状として、一方の板面から他方の板面へ被処理流体を透過させるものであっても良い。更に、波板状、その他の形状であっても良く、この光触媒フィルタに異なる機能を有するフィルタを積層一体化したものとしても良い。
【0037】
従来の活性炭フィルタと比較した場合、例えば、活性炭フィルタは吸着が飽和状態に到達した段階で新品と交換する必要があるが、本発明の光触媒フィルタの場合は基本的に自己再生型であり、交換の必要がないか、或いは交換頻度を大幅に低減することができ、経済的である。また、交換する場合でも、使用済品を高温で加熱して再生後、再利用することができる。
【0038】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0039】
なお、以下において、光触媒コーティング剤として用いた(株)ティオテクノ製光触媒コーティング剤「ティオコートA」の成分組成は次の通りである。
【0040】
[ティオコートA]
酸化チタン微粒子(平均粒径:27nm): 1.70重量%
ペルオキソチタン酸: 0.26重量%
水: 98.05重量%
【0041】
実施例1
セラミック多孔体として、コージェライト(2MgO・2Al・5SiO)とアルミナ(Al)の混合物を主成分とした(株)ブリヂストン製「セラミックフォーム ♯09」(骨格真比重2.8、空隙率85.7%、見掛比重0.4、セル数10PPI)を用い、これを電気炉にて550℃で1時間予備焼成後、放置冷却させた後、8.01gのサンプルを坩堝に入れた。このサンプルを「ティオコートA」に約5分間全面浸漬し、60℃の熱風循環式オーブンで乾燥した。乾燥後、全面浸漬5分、乾燥を更に2回繰り返した後、電気炉にて400℃で1時間焼成した。その後、電気炉内温度が常温まで低下した後、サンプルを取り出した。取り出したサンプル重量は8.07gであり、酸化チタン担持量が0.75重量%の光触媒担持セラミックフォームを得た。
【0042】
実施例2
実施例1で用いたセラミック多孔体と同様のセラミック多孔体を用い、同様に予備焼成、冷却した後、その8.89gのサンプルを坩堝に入れた。このサンプルが全面浸漬するように「ティオコートA」を坩堝中に20g注入し、400℃の電気炉で1時間焼成した。電気炉内温度が常温まで低下した後、サンプルを取り出した。取り出したサンプル重量は9.23gであり、酸化チタン担持量が3.82重量%の光触媒担持セラミックフォームを得た。
【0043】
比較例1
旭ファイバーグラス社製ガラスロービング「AF−211」(無アルカリガラス)(真比重2.5、繊維径13μm、TEX3600)を1インチ長さにカットしたものを電気炉で550℃で1時間予備焼成後放置冷却し、そのうち1.95gのサンプルを坩堝に入れた。このサンプルが全面浸漬するように「ティオコートA」を坩堝中に20g注入し、400℃の電気炉で1時間焼成した。電気炉内温度が常温まで低下した後、サンプルを取り出した。取り出したサンプル重量は2.05gであり、酸化チタン担持量が5.12重量%の光触媒担持ガラス繊維を得た。
【0044】
比較例2
平均粒径2.5mmのシリカゲル粒子7.34gを坩堝入れ、それが全面浸漬するように「ティオコートA」を坩堝中に20g注入し、400℃の電気炉で1時間焼成した。電気炉内温度が常温まで低下した後、サンプルを取り出した。取り出したサンプル重量は7.64gであり、酸化チタン担持量が4.09重量%の光触媒担持シリカゲルを得た。
【0045】
比較例3
ステンレス金網にアナターゼ型酸化チタンをコーティングしたA社サンプルを比較用として用いた。
【0046】
比較例4
ガラス繊維の表面にアナターゼ型酸化チタン層を形成したB社サンプルを比較用として用いた。
【0047】
上記実施例1〜2、比較例1〜4の計6サンプルを、それぞれのサンプルの嵩が20〜30ccとなるようにプラスチック製透明ポリ瓶に封入した。これに更にメチレンブルー10ppm水溶液を40g入れた後、密栓してナショナル製ブラックライト(20W)で紫外線を照射し、照射時間とメチレンブルー溶液濃度との関係を調べたところ、表1の結果を得た。なお、紫外線強度はポリ瓶中の溶液表面部で1.73mW/cmであった。
【0048】
【表1】
Figure 0004345363
【0049】
表1の結果から以下のことが判明した。
(1) メチレンブルー10ppm溶液40gの青色が完全に脱色し透明となるまでの時間(以下、「脱色時間」という。)が最も短かったのは、酸化チタン担持量3.82%の光触媒担持セラミックフォーム(実施例2)であり、59hrであった。
(2) 0.75%と酸化チタン担持量が小さい光触媒セラミックフォーム(実施例1)であっても、脱色時間が153hrと光触媒担持シリカゲルや他社材料よりも良い性能を示し、酸化チタン担持量がより高い光触媒ガラス繊維とほぼ同等の性能を示した。
【0050】
(1)(2)より、同一の光触媒コーティング剤を用いても、担持体が高空隙率のセラミック多孔体である場合、光触媒の酸化分解性能が最も優れていると言える。この要因としては、担持体自体が多孔質で表面積が大きい上、高空隙率のため紫外線がフィルタ内部まで充分到達すること等が考えられる。担持する光触媒はアナターゼ型酸化チタン微粒子が好ましく、特に密着性の面からアモルファス過酸化チタンゾルと酸化チタンゾルとの混合液が良い。担持方法としては担持体を混合液に全面浸漬して乾燥後200℃以上の高温で焼成する方法が好ましい。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、光触媒との接触効率が高く、紫外線透過性に優れ、圧力損失の小さい高性能光触媒フィルタと、この光触媒フィルタを用いた脱臭装置及び水処理装置が提供される。

Claims (6)

  1. セラミック多孔体よりなるフィルタ本体に、光触媒を担持させてなる光触媒フィルタにおいて、
    該セラミック多孔体の骨格真比重が2.0〜3.5であり、見掛比重が0.4〜0.6であり、
    該光触媒が、平均粒径10〜200nmのアナターゼ型酸化チタン微粒子よりなり、
    ペルオキソチタン酸と酸化チタンとを含む光触媒コーティング剤を該セラミック多孔体に付着させた後、焼成することにより、該光触媒を該セラミック多孔体に担持してなる光触媒フィルタであって、
    該光触媒コーティング剤中のペルオキソチタン酸(固形分)に対する酸化チタン(固形分)の重量比率が1〜20であることを特徴とする光触媒フィルタ。
  2. 請求項1において、該セラミック多孔体の空隙率が60〜95%であることを特徴とする光触媒フィルタ。
  3. 請求項1又は2において、該セラミック多孔体が、内部連通空間を有する3次元網状骨格構造の合成樹脂発泡体をセラミックスラリーに浸漬して上記合成樹脂発泡体にセラミックを付着せしめた後、乾燥、焼成して得られる3次元網状骨格構造のセラミック多孔体であることを特徴とする光触媒フィルタ。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項において、光触媒の担持量がセラミック多孔体に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする光触媒フィルタ。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の光触媒フィルタを備えることを特徴とする脱臭装置。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の光触媒フィルタを備えることを特徴とする水処理装置。
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