JP4343289B2 - 水性防汚塗料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属カルボキシレート基を有するか又は形成できる水性樹脂エマルションを含有する水性防汚塗料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、防汚塗料のバインダ−として錫のカルボキシレ−トを有する樹脂が広く用いられてきたが、毒性の問題から他の樹脂系への転換が強く求められている。この要求に対して、例えば、特開昭62−57464号及び特開平8−209005号公報には、主に銅や亜鉛のカルボキシレ−トを有する樹脂が種々提案されている。しかしながら、これら金属のカルボキシレ−トを有する樹脂は溶剤希釈型であり、近年、環境保全、作業環境の改善の面から水性化が望まれていた。
【0003】
金属カルボキシレ−トを有するエマルションとしては、例えば、特公昭56−466号公報には、フロア−ポリッシュと呼ばれる床被覆用のエマルションが開示されている。しかしながら該公報のエマルションにおいて、金属はアンモニア錯体を形成しており、塗布・乾燥時にアンモニアが揮発してエマルションのカルボキシル基と金属との結合によりエマルション粒子間を架橋し成膜するものである。しかしながら、該フロア−ポリッシュのエマルションを防汚塗料のバインダ−として使用すると、カルボキシル基に対する金属量が少く、また得られる塗膜のガラス転移温度が高くなることから、塗膜の海水中への適度な溶解性が得られず、塗膜の摩耗性、防汚性が不良であった。
【0004】
本発明の目的は、有機溶剤量を大幅に削減又は皆無にでき、貯蔵安定性に優れ、しかも塗膜の溶出速度の制御が可能で長期に渡って防汚性を発揮できる防汚塗膜を形成できる水性防汚塗料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、エマルション重合によって得られるカルボキシ基含有水性樹脂エマルションのカルボキシル基を予め金属カルボキシレート基として存在させておくか、カルボキシ基含有水性樹脂エマルションと水性金属錯体を並存させて塗膜形成時にカルボキシ基と水性金属錯体とが反応して金属カルボキシレート基を形成できるようにしてなる水性防汚塗料によって有機溶剤量を大幅に削減又は皆無にでき、貯蔵安定性に優れ、しかも塗膜の溶出速度の制御が可能で長期に渡って防汚性を発揮できる防汚塗膜を形成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち本発明は、(A)樹脂分子中にカルボキシル基及び/又は金属カルボキシレート基を有し、かつエマルション重合によって得られる樹脂酸価が10〜300KOHmg/gの水性樹脂エマルション及び(B)カルボン酸と2価以上の価数の金属とを有する水性金属錯体を含有する塗料であって、該塗料中において、該水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基を形成している金属の当量数[W]、該水性金属錯体(B)中の金属の当量数[X]、該水性樹脂エマルション(A)中のカルボキシル基の当量数[Y]及び該水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基の当量数[Z]が下記式で示される関係にあることを特徴とする水性防汚塗料を提供するものである。
【0007】
0.2 ≦(W+X)/(Y+Z)≦ 4.0
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の水性防汚塗料について、以下に詳細に説明する。
【0009】
本発明の水性防汚塗料は、水性樹脂エマルション(A)及び水性金属錯体(B)を含有する。
【0010】
水性樹脂エマルション(A)
水性樹脂エマルション(A)は、エマルション重合によって得られる水性樹脂エマルションであり、該樹脂分子中にカルボキシル基及び/又は金属カルボキシレート基を有するものである。水性樹脂エマルション(A)は、水中で乳化剤の存在化にて、モノマー成分をエマルション重合することによって好適に得ることができる。
【0011】
水性樹脂エマルション(A)は、(a)樹脂分子中に、カルボキシル基を有するが金属カルボキシレート基を有さない水性樹脂エマルション、(b)樹脂分子中に金属カルボキシレート基を有する水性樹脂エマルション(カルボキシル基を有していても有していなくてもよい)のいずれであってもよい。
【0012】
水性樹脂エマルション(A)が、上記(a)樹脂分子中に、カルボキシル基を有するが金属カルボキシレート基を有さない水性樹脂エマルションの場合には、モノマー成分として、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーとその他の重合性不飽和モノマーとを使用する。
【0013】
上記カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
【0014】
上記その他の重合性不飽和モノマーとしては、上記カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能なモノマーで、金属カルボキシレート基を有する重合性不飽和モノマー以外のものであれば特に制限なく使用でき、代表例として、例えば、メトキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、メトキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、ノニルフェノキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、メトキシポリプロピレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト等の、下記一般式(1)
−(Cm 2mO)n −R1 (1)
(式中、R1 は水素原子又は炭素原子数1〜24、好ましくは1〜18の直鎖、分岐又は環状のアルキル基又はアラルキル基を、mは1〜4、好ましくは1〜3の整数を、nは1〜500、好ましくは1〜100の整数をそれぞれ示す)で表される基を有する重合性不飽和モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロルスチレン等のビニル芳香族化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、(n−、i−、t−)ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素原子数1〜24のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレ−ト、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート、フルオロオレフィンなどが挙げられる。さらにこれらのモノマーの少くとも1種のモノマーの重合体で、片末端に重合性不飽和基を有する、いわゆるマクロモノマーも共重合可能なモノマーとして挙げられる。本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」又は「メタアクリレート」を意味するものとする。
【0015】
水性樹脂エマルション(A)が、(b)樹脂分子中に、金属カルボキシレート基を有する場合には、モノマー成分として、金属カルボキシレート基を有する重合性不飽和モノマー(以下、「金属含有モノマー」と略称することがある」)と該モノマー以外の重合性不飽和モノマーとを使用する。
【0016】
上記金属含有モノマーは、前記カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーと2価以上の価数を有する金属との塩であり、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー1分子中のカルボキシル基の少くとも1個が金属と塩を形成しているものである。塩を形成する金属の代表例としては、銅、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ジルコニウム及び鉄など挙げることができる。
【0017】
上記金属含有モノマーの具体例としては、例えば、ジアクリル酸亜鉛、ジメタクリル酸亜鉛、マレイン酸亜鉛、ジマレイン酸ハーフエステル亜鉛、ジイタコン酸亜鉛、モノイタコン酸亜鉛、ジフマル酸亜鉛、モノフマル酸亜鉛、ジアクリル酸銅、ジメタクリル酸銅、ジアクリル酸カルシウム、ジメタクリル酸カルシウム、ジアクリル酸マグネシウム、ジメタクリル酸マグネシウム、ジアクリル酸ジルコニウム、ジメタクリル酸ジルコニウム、ジアクリル酸鉄、ジメタクリル酸鉄及び下記式(2)で表される化合物を挙げることができる。
【0018】
【化1】
Figure 0004343289
【0019】
(式中、R2 は水素原子又はメチル基を表し、Mは銅、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ジルコニウム又は鉄を表す)
上記金属含有モノマーとしては、なかでもジアクリル酸亜鉛、ジメタクリル酸亜鉛、上記式(2)において、Mが亜鉛でR2 が水素原子又はメチル基である化合物が好適である。
【0020】
上記金属含有モノマーと共重合できる上記該モノマー以外の重合性不飽和モノマーとしては、前記(a)樹脂分子中に、カルボキシル基を有するが金属カルボキシレート基を有さない水性樹脂エマルションの場合に記載の、その他の重合性不飽和モノマー及びカルボキシル基含有重合性不飽和モノマーを挙げることができる。
【0021】
上記水性樹脂エマルジョンにおいて、上記式(1)で表されるオキシアルキレン構造単位を、モノマー成分1000g中に0.05モル以上含むことが、磨耗性及び防汚性向上の点から好適である。
【0022】
上記モノマー成分を水中でエマルション重合する際に使用できる乳化剤としては、エマルション重合の分野でそれ自体既知の乳化剤を使用でき、挙げることができ、例えば、下記一般式(3)
【0023】
【化2】
Figure 0004343289
【0024】
(式中、R3 は炭素数8〜12の直鎖アルキル基をR4 は水素原子、−SO3 NH4 又は−SO3 Naを、kは6〜35の整数をそれぞれ示す)又は下記一般式(4)
3 −O−(CH2 CH2 O)k −R4 (4)
(式中、R3 、R4 及びkはそれぞれ上記と同じ意味を有する)で表される非イオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤が挙げられる。これらの具体例としては、例えば「ノイゲンET160」、「ノイゲンET180E」(以上、いずれも第一工業製薬社製、商品名)などのポリオキシエチレンアルキルエ−テル系乳化剤;「エレミノ−ルES70」(三洋化成社製、商品名)、「ハイテノ−ルN#17」(第一工業製薬社製、商品名)などのポリオキシエチレンアルキルフェノ−ルエ−テル硫酸塩などを挙げることができる。
【0025】
上記乳化剤は、前記モノマー成分100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部配合することが、均一で安定なエマルションの製造のし易さや得られる塗膜の耐水性の観点から好適である。
【0026】
エマルション重合に際しては、通常、重合開始剤を配合することが好適であり、該重合開始剤としては、エマルション重合の際に使用されるそれ自体既知のもの、例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルハイドロパ−オキサイド、t−ブチルハイドロパ−オキサイド、クミルパ−オキサイド、クメンハイドロパ−オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパ−オキサイド、t−ブチルパ−オキシベンゾエ−ト、過硫酸アンモニウム、ラウリルパ−オキサイド、アセチルパ−オキサイド、t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエ−ト等の過酸化物;α,α´−アゾビスイソブチロニトリル、α,α´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾクメン、4,4´−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2−(t−ブチルアゾ)−2−シアノプロパン等のアゾ化合物が挙げられる。
【0027】
上記重合開始剤の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、モノマー成分100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲内であることが適当である。
【0028】
上記のようにして得られる樹脂エマルジョンは、数平均分子量が、通常、1,000〜1,000,000、好ましくは1,000〜500,000、さらに好ましくは2,000〜300,000の範囲内であること、また、粒子径が、50〜500nm、好ましくは100〜300nmの範囲内であることが、樹脂エマルジョンの安定性及び乾燥性、ならびに塗膜の仕上り外観、耐候性、耐久性及び防汚性などの観点から好適である。
【0029】
本発明において、水性樹脂エマルション(A)の樹脂は、酸価が10〜300mgKOH/g、好ましくは20〜200mgKOH/g、さらに好ましくは50〜150mgKOH/gの範囲内であり、ガラス転移温度が−40〜40℃、好ましくは−20〜20℃の範囲内であることが、エマルションの安定性、得られる塗膜の磨耗性、防汚性などの点から好適である。ここで酸価は、樹脂エマルション中のカルボキシル基に基づくものと金属カルボキシレート基に基づくものとの両者の合計による酸価を意味するものとする。
【0030】
水性金属錯体(B)
水性金属錯体(B)は、カルボン酸と2価以上の価数の金属とを含有する錯体である。
【0031】
水性金属錯体(B)は、本発明塗料中に安定性を低下させることなく配合でき、上記水性樹脂エマルション(A)中にカルボキシル基が存在する場合には、塗膜形成した際に水性金属錯体(B)中の金属が水性樹脂エマルション(A)中のカルボキシル基と金属カルボキシレート結合を形成することができる。
【0032】
水性金属錯体(B)としては、例えば、炭素原子数1〜18のカルボン酸と、銅、亜鉛、カルシウム、ジルコニウム、マグネシウム及び鉄のうちの少くとも1種の金属と、アンモニア又はアミンとの錯体を好適なものとして挙げることができる。
【0033】
上記炭素原子数1〜18のカルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、オクタン酸、コハク酸、リンゴ酸、ヒドロキシ酢酸などを挙げることができ、なかでもリンゴ酸が好適である。水性金属錯体(B)を形成する金属のうち、なかでも亜鉛が好適である。アミンとしては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノールなどを挙げることができる。
【0034】
水性金属錯体(B)は、例えば、水中に上記炭素原子数1〜18のカルボン酸と上記金属の酸化物又は水酸化物に配合して発熱が収まるまで反応させ、ついでアンモニア又はアミンを加えて撹拌することによって得ることができる。得られる金属錯体は、例えば、金属の価数が2で、アンモニアを使用した場合には、
[M(NH3 j 2+・[(OOCR5 2 2- (ここで、jは1〜4の数を表し、R5 はカルボキシル基以外のカルボン酸残基を表す)の式で表されるものと考えられる。
【0035】
本発明塗料においては、該水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基を形成している金属の当量数を[W]、該水性金属錯体(B)中の金属の当量数を[X]、該水性樹脂エマルション(A)中のカルボキシル基の当量数を[Y]、及び該水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基の当量数を[Z]で表すと、これらが、
0.2 ≦(W+X)/(Y+Z)≦ 4.0、
好ましくは 0.5 <(W+X)/(Y+Z)≦ 3.0
の関係にある。
【0036】
上記式において、[(W+X)/(Y+Z)]は、水性樹脂エマルション(A)中のカルボキシレート基及びカルボキシレート基を形成しうるカルボキシル基の当量数の合計に対する、水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基を形成している金属の当量数及び水性金属錯体(B)中の金属の当量数の合計の割合を表す。上記[(W+X)/(Y+Z)]の値が0.2未満となると、塗膜形成したときの、金属カルボキシレート基による架橋点が少なく塗膜強度が低くなり、塗膜の耐水性が悪くなって塗膜が海水により膨潤しやすくなり、一方、上記値が4.0を越えると塗膜の架橋密度が高くなって経時での塗膜の海水による磨耗性が低下し防汚性が十分でなくなったり、塗料の安定性が劣化しやすくなる。
【0037】
本発明の水性防汚塗料は、水性樹脂エマルション(A)を必須成分として含有し、上記[(W+X)/(Y+Z)]の値を満足するように、水性金属錯体(B)を含有するものであるが、さらに必要に応じて、他の水性樹脂、防汚剤、顔料類、分散剤、可塑剤、その他防汚塗料・水性塗料に使用される通常の添加剤などを含有することができる。
【0038】
上記他の水性樹脂としては、従来公知のエマルションを特に制限なく使用でき、例えばアクリルエマルション、アクリル−スチレンエマルション、酢酸ビニルエマルション、エチレン−酢酸ビニルエマルションなどの樹脂酸価が10KOHmg/g未満の低酸価エマルションなどが挙げられる。これらは固形分で水性樹脂エマルション(A)100重量部に対して50重量部以下、好ましくは1〜20重量部添加することができる。かかる添加量が50重量部を越えると、得られる防汚塗膜の摩耗性が低下するので望ましくない。
【0039】
本発明の水性防汚塗料が含有してもよい上記防汚剤としては、例えば、亜酸化銅、チオシアン銅、銅粉末などの銅系防汚剤;エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛、テトラメチルチウラムジスルファイドなどの含窒素硫黄系防汚剤;ビス(トリフェニルスズ)オキサイド、ビス(トリブチルスズ)オキサイド、トリブチルスズアセテ−ト、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズハイドロオキサイド、トリフェニルスズバ−サテ−ト、ビス(トリブチルスズ)α,α´−ジブロムサクシネ−トなどの有機錫系防汚剤;ニトリル系化合物、ベンゾチアゾ−ル系化合物、トリアジン系化合物、尿素系化合物、イソチアゾリン系化合物、マレイミド系化合物、N−ハロアルキルチオ系化合物、テトラサイクリン系化合物、ジンクピリチオン、トリフェニルボロンピリジン塩などのピリジン系化合物などの殺菌剤及び酸化亜鉛などが挙げられる。上記防汚剤の配合量は、樹脂固形分100重量部に対して、400重量部以下、好ましくは100〜300重量部程度とすることが適当である。
【0040】
上記防汚剤が粉末である場合、そのまま前記水性樹脂エマルション(A)の水分散液中に撹拌配合することもでき、配合方法は特に限定されるものではないが、通常、該防汚剤を分散剤及び水を用いてペ−スト物として配合するのが適当である。また該ペ−スト物にさらに前記水性樹脂エマルション(A)を適宜加えて前練りしてもよく、これによって塗料安定性を向上できる場合がある。
【0041】
本発明の水性防汚塗料を用いて防汚塗膜を形成する方法は、特に制限されるものではなく従来公知の方法が用いられる。具体的には、水中構造物(例えば、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底基地、養殖網、定置網等)等の基材表面に直接、又は基材にウォッシュプライマ−、ジンクエポキシ系ショッププライマ−等のプライマ−類;ビニルタ−ル系、油性サビ止め、塩化ゴム系、エポキシ系等の下塗りプライマ−類;塩化ゴム系、エポキシ系等の中塗り塗料類をそれぞれ塗布して形成させた単層塗膜、プライマ−及び下塗りプライマ−の塗料を塗布して形成させた複層塗膜、及びプライマ−、下塗りプライマ−、中塗り塗料を順次塗装して形成させた複層塗膜を設けた基材表面に、刷毛塗り、吹付け塗り、ロ−ラ−塗り、浸漬などの手段で塗布することができる。その塗布量は、一般的に乾燥膜厚として40〜500μm、好ましくは80〜300μmの範囲内が適当である。塗膜の乾燥は室温で行なうことができるが、必要に応じて約100℃までの温度で加熱乾燥を行なってもよい。
【0042】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。尚、以下「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0043】
水性樹脂エマルション(A)の製造
製造例1
還流冷却器、撹拌機、温度計、滴下ロートを具備した反応装置に、脱イオン水450部を配合し窒素置換した後、80℃に加熱、保持した。この中に過硫酸アンモニウム1.2部を添加し、下記組成をエマルション化してなるプレエマルションを180分間かけて滴下した。
【0044】
プレエマルションの組成
脱イオン水 450.0部
メタクリル酸 91.8部
エチルアクリレート 480.0部
メチルメタアクリレート 28.2部
Newcol 707SF (注1) 40.0部
過硫酸アンモニウム 0.60部
滴下終了後、1時間熟成を行い、不揮発分約40%の水性樹脂エマルション液(A−1)を得た。
【0045】
(注1)Newcol 707SF:日本乳化剤(株)製、固形分30%のアニオン系乳化剤水溶液。
【0046】
製造例2〜6
製造例1において、プレエマルションの組成を後記表1に示すとおりとする以外は製造例1と同様に行い、不揮発分約40%の水性樹脂エマルション液(A−2)〜(A−6)を得た。表1に各水性樹脂エマルションの性状値を示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004343289
【0048】
表1において、(註)は下記の意味を有する。
【0049】
(注2)ブレンマーS−111:日本油脂(株)製、前記式(2)において、MがZnでありR2 がメチル基である金属カルボキシレート基を有する重合性不飽和モノマー。
【0050】
(注3)ブレンマーS−122:日本油脂(株)製、ジアクリル酸亜鉛。
【0051】
表1において、エマルションの粒子径は、「SUB-MICRON PARTICLE ANALYZERMODEL N4 SD 」(COULTER 社製)での測定によるものであり、エマルション樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121に準じて、示差走査熱分析(DSC)での測定によるものである。ガラス転移温度は、具体的には、エマルションを容器(直径5mmのアルミニウム製サンプルパン)に乾燥後の重量が約10mgとなるように入れ、容器ごと105℃で1時間乾燥させて試料とし、「SSC/5200」(Seiko Instruments社製、示差走査熱分析装置)を用いてDSC曲線を描き、検出されるピークからガラス転移温度を求めた。
【0052】
水性金属錯体(B)の製造
製造例7
還流冷却器、撹拌機、温度計、滴下ロートを具備した反応装置に脱イオン水300.5部を配合し、室温でリンゴ酸82.5部を加え、液が透明になるまで約10分間撹拌し、その後、酸化亜鉛50.0部を加え、発熱が収まるまで約30分間撹拌し、ついで濃度25%のアンモニア水67.0部を加え約30分間撹拌し、透明なリンゴ酸亜鉛アンモニウム錯体水溶液(B−1)を得た。
【0053】
製造例8
還流冷却器、撹拌機、温度計、滴下ロートを具備した反応装置に脱イオン水170.5部を配合し、室温で濃度70%のヒドロキシ酢酸134.5部を加え、液が透明になるまで約10分間撹拌し、その後、酸化亜鉛50.0部を加え、発熱が収まるまで約30分間撹拌し、ついで濃度25%のアンモニア水145.0部を加え約30分間撹拌し、透明なヒドロキシ酢酸亜鉛アンモニウム錯体水溶液(B−2)を得た。
【0054】
金属カルボキシレート樹脂の有機溶剤溶液の製造(比較用)
製造例9
還流冷却器、撹拌機、温度計、滴下ロートを具備した反応装置に酢酸ブチル564部を仕込み、窒素置換後、105℃に加熱、保持し、この中に下記組成のモノマー混合物を3時間にわたって滴下した。
【0055】
モノマー混合物の組成
メタクリル酸 91.8部
エチルアクリレート 480.0部
メチルメタアクリレート 28.2部
α,α´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 18.0部
滴下終了後、105℃に30分間保持して撹拌を続け、その後、α,α´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)6部を酢酸ブチル36部に溶解させた溶液を1時間かけて滴下し、さらに1時間同温度に保持した後、冷却して反応を終了し固形分50%のアクリル樹脂溶液を得た。得られた樹脂の数平均分子量は10,000であった。
【0056】
上記樹脂溶液100部に、酸化亜鉛8部、ブタノール7部及び水1重量部を添加し、120℃で10時間撹拌を続けて透明な固形分50%の亜鉛カルボキシレート樹脂溶液(S−1)を得た。得られた亜鉛カルボキシレート樹脂は、ガラス転移温度0℃を有していた。
【0057】
製造例10
製造例9において、モノマー混合物の組成を下記のとおりとする以外は製造例9と同様に行い固形分50%のアクリル樹脂溶液を得た。得られた樹脂の数平均分子量は10,000であった。
【0058】
モノマー混合物の組成
メタクリル酸 91.8部
エチルアクリレート 420.0部
メチルメタアクリレート 88.2部
α,α´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 18.0部
上記樹脂溶液100部に、酸化亜鉛8部、ブタノール7部及び水1重量部を添加し、120℃で10時間撹拌を続けて透明な固形分50%の亜鉛カルボキシレート樹脂溶液(S−2)を得た。得られた亜鉛カルボキシレート樹脂は、ガラス転移温度10℃を有していた。
【0059】
防汚塗料の製造
実施例1
製造例1で得た水性樹脂エマルション液(A−1)56.2部、製造例7で得たリンゴ酸亜鉛アンモニウム錯体水溶液(B−1)16.3部、亜酸化銅22.5部、顔料分散剤「BYK−190」(ビック・ケミー社製、商品名)2.8部、「エロジル#200」(デグサ社製、シリカ粉末)0.4部及び水1.8部をペイントコンディショナーにて混合分散して水性防汚塗料を得た。
【0060】
実施例2〜8及び比較例1〜4
実施例1において、塗料組成を後記表2に示す配合とする以外は実施例1と同様にして各防汚塗料を得た。
【0061】
塗装試験
ビニルタ−ル系塗料により防食塗装を施した100×300×3.2mmの大きさの試験板に、上記で得られた各防汚塗料を乾燥膜厚で100μmとなるように塗装し、常温で乾燥して各塗板を得た。これらを駿河湾の海水中深さ1mのところに浸漬し、6ケ月及び12ケ月後の防汚性を生物付着面積比率(%)で評価した。生物付着面積比率が小さいほど防汚性は良好である。その試験結果を下記表2に示す。
【0062】
【表2】
Figure 0004343289
【0063】
表2中の(註)はそれぞれ下記のとおりの意味を有する。
【0064】
(注4)プリオライトS5B:グッド・イヤー・インコーポレーテッド社製、商品名、スチレン・ブタジエン共重合体のキシレン溶液、固形分40%。
【0065】
【発明の効果】
本発明の水性防汚塗料によれば、塗料中の有機溶剤量を大幅に削減又は皆無にでき、貯蔵安定性に優れ、しかも塗膜の溶出速度の制御が可能であり長期に渡って防汚性を発揮できる。
【0066】
本発明塗料からの防汚塗膜が長期に渡って防汚性を発揮できるのは、バインダーである水性樹脂エマルションが融着して塗膜形成し、しかも塗膜中において、水性樹脂エマルションのカルボキシル基が金属と金属カルボキシレ−ト基を形成しており、塗膜が海水に触れると塗膜表面の樹脂成分中の金属カルボキシレ−ト基中の金属イオンが水中のナトリウムイオン等とイオン交換を起こして徐々に可溶化するためであると考えられる。

Claims (8)

  1. (A)樹脂分子中にカルボキシル基及び/又は金属カルボキシレート基を有し、かつエマルション重合によって得られる樹脂酸価が10〜300KOHmg/gの水性樹脂エマルション及び(B)カルボン酸と2価以上の価数の金属とを有する水性金属錯体を含有する塗料であって、該塗料中において、該水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基を形成している金属の当量数[W]、該水性金属錯体(B)中の金属の当量数[X]、該水性樹脂エマルション(A)中のカルボキシル基の当量数[Y]及び該水性樹脂エマルション(A)中の金属カルボキシレート基の当量数[Z]が下記式で示される関係にあることを特徴とする水性防汚塗料。0.2≦(W+X)/(Y+Z)≦4.0
  2. 水性樹脂エマルション(A)の樹脂が、ガラス転移温度−40〜40℃を有する請求項1記載の水性防汚塗料。
  3. 上記水性樹脂エマルション(A)が、水中で乳化剤の存在化にて、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーとその他の重合性不飽和モノマーとを共重合してなるものである請求項1又は2記載の水性防汚塗料。
  4. 上記水性樹脂エマルション(A)が、水中で乳化剤の存在化にて、金属カルボキシレート基を有する重合性不飽和モノマーと該モノマー以外の重合性不飽和モノマーとを共重合してなるものである請求項1又は2記載の水性防汚塗料。
  5. 上記金属カルボキシレート基を有する重合性不飽和モノマーが、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーと銅、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ジルコニウム及び鉄のうちの少くとも1種の金属との塩であることを特徴とする請求項4記載の水性防汚塗料。
  6. 水性樹脂エマルション(A)が、下記一般式(1)
    −(Cm 2mO)n −R1 (1)
    (式中、R1 は水素原子又は炭素原子数1〜24の直鎖、分岐又は環状のアルキル基又はアラルキル基を、mは1〜4の整数を、nは1〜500の整数をそれぞれ示す)で表される基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性防汚塗料。
  7. 水性金属錯体(B)が、炭素原子数1〜18のカルボン酸と、銅、亜鉛、カルシウム、ジルコニウム、マグネシウム及び鉄のうちの少くとも1種の金属と、アンモニア又はアミンとの錯体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の水性防汚塗料。
  8. さらに、防汚剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性防汚塗料。
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