JP4340591B2 - 台間機用遊技メダルの一括投入機構 - Google Patents
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Description
そこで、本願発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技機用台間機に一括投入機構を設けた場合に、メダル詰まりの場合や残留メダルの払い戻し時に、容易かつ確実に装置内のメダルを取り出せる台間機用遊技メダルの一括投入機構を提供しようとするものである。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、遊技メダルの投入口(10)を有する遊技機に隣接して設置される遊技機用台間機に設けられ、一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な投入開口(一括投入開口(31))と、この投入開口(31)の下方に設けられ、遊技メダルを貯留可能なメダル貯め部(44)と、隣接する遊技機のメダル投入口(10)に遊技メダルを移送するための移送部材(メダル移送ブロック(60))と、遊技メダルを上面に乗せて移送可能な搬送手段(搬送ベルト(53))及び搬送手段(53)により移送される積み重なった遊技メダルを一枚ずつに分離可能な分離手段(逆転ローラ(52))を有し、前記メダル貯め部(44)に貯留されている遊技メダルを一枚ずつ前記移送部材(60)に送り出す搬送装置(50)とを少なくとも備える遊技メダルの一括投入機構(3)である。
ここで、遊技メダルの「一括投入」とは、メダルの向きを揃えて投入したり一枚ずつ投入するのではなくて、適宜手に掴んだ遊技メダルをランダムに投入開口に投げ入れるような場合のことを言うものである。なお、投入開口(31)に、装置内部に落下移動するメダルの向きが極力一定方向に揃うような手段(例えば仕切棒(B))を設けると好ましい。
前記搬送装置(50)は、例えば駆動モータ(55)により回転する一対のローラ(51)に搬送手段としての搬送ベルト(53)を掛け渡し、分離手段としての逆転ローラ(52)により、ベルト上に積み重なっている遊技メダルを送り出し方向と逆方向に蹴り出して、ベルト上面に乗っている遊技メダルを一枚ずつ送り出し可能に形成したベルト駆動式メダル送り出し機することができる。搬送手段(53)は、遊技メダルを積載して移送可能なものであれば、ベルトに限られない。
さらに、本発明では、前記搬送手段(53)をメダル送り出し方向及びメダル送り出し方向と逆方向に作動可能に形成し、前記メダル貯め部(44)の下方に排出用開口(リセット開口(49))を形成するとともに、この排出用開口(49)の下方に、上部に開口を有する受け部材(排出貯留箱(90))を着脱自在に設置し、前記投入開口(31)から投入された遊技メダルを前記受け部材(90)に排出するための、開閉部材(開閉板(82))を有する排出装置(80)を設け、前記開閉部材(82)は、その上面が前記搬送手段(53)のメダル送り出し側と反対側の上面端部に向かって下り傾斜するように配置され、前記搬送手段(53)のメダル送り出し側と反対側の上面の一部及び前記開閉部材(82)の上面が前記メダル貯め部の底部を成すように形成してある。
また、前記排出装置(80)は、前記搬送手段(53)が作動停止している場合及び前記搬送手段(53)がメダル送り出し方向に作動する場合には、前記開閉部材(82)を前記メダル貯め部(44)の底部の一部を成す位置に保持して前記排出用開口(49)を閉塞し、前記搬送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に作動する場合には、前記開閉部材(82)を移動させて前記メダル貯め部(44)の底部の一部を開口させ前記排出用開口(49)を開放するとともに、前記搬送手段(53)が逆方向への作動を停止した場合には、前記開閉部材(82)を移動させて前記メダル貯め部(44)の底部の一部を成す位置に戻し、前記搬送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に作動している場合には、前記開閉部材(82)の上方にある遊技メダル及び前記搬送手段(53)の上面にある遊技メダルが、前記排出用開口(49)から前記受け部材(90)に排出されるように形成されている。
前記受け部材(90)は、内部にメダルなどを貯留可能に形成された箱や皿などの容器であって、例えばメダル貯め部(44)の下方に棚状の収納部などを設けて設置される。そして、例えば収納部から引き出したり係合部を外したりすることにより、一括投入機構(3)から取り外すことができるようになっている。
前記排出装置(80)は、排出用開口(49)の近傍に設けられた開閉装置であって、例えばソレノイド(81)等を用いて開閉部材である開閉板(82)をスライド又は回動させることにより、排出用開口(49)を開いたり閉じたりできるものである。具体的には、排出装置(80)は、搬送手段(53)が作動停止している場合と、作動スイッチ(70)により搬送手段(53)がメダル送り出し方向に作動している場合、すなわちタッチセンサ(72)を操作した場合や投入センサ(73)が払い出しメダルを検知した場合には、開閉部材(82)で排出用開口(49)を塞いでいる。そして、逆作動スイッチ(71)により搬送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に作動する場合、すなわちリセットスイッチ(74)を操作した場合や、搬送手段(53)の作動中にセンサが搬送手段(53)の異常(例えば移動速度の変化)を検知したり所定時間メダルを検知しなかった場合などに、開閉部材(82)を移動(例えばスライド、回動)させて排出用開口(49)を開くようになっている。
投入開口(31)に投入された遊技メダルは、メダル貯め部(44)に貯留される。そして、作動スイッチ(70)の操作又は検知に基づいて、搬送手段(53)がメダル送り出し方向に作動開始する。このとき、排出装置(80)の開閉部材(82)は、排出用開口(49)を閉じている。
搬送手段(53)の作動中に、逆作動スイッチ(71)により所定の検知結果が検知された場合には、搬送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に作動する。このとき、搬送装置(50)内部(例えば搬送手段(53)と分離手段(52)との間の送出間隙(54))に遊技メダルが重なって詰まっていた場合には、搬送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に移動して、詰まりが解消される。この場合は、搬送手段(53)を所定時間、逆方向に作動したのちに停止させるようにするのが好ましい。また、搬送手段(53)の停止中に、逆作動スイッチ(71)が操作された場合にも、搬送手段(53)がメダル送り出し方向と逆方向に作動する。この場合は、スイッチを操作している間は搬送手段(53)が逆方向に作動するようにすると好ましい。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記搬送装置(50)から前記移送部材(60)に送り出される遊技メダルを検知するための検知装置(メダル検知センサ(46))を設け、前記搬送手段(53)がメダル送り出し方向に作動中に、前記検知装置(46)が一定時間遊技メダルを検知しない場合には、前記搬送手段(53)を所定時間メダル送り出し方向と逆方向に作動させるように形成されていることを特徴とする。
検知装置(46)は、搬送装置(50)のメダル送り出し出口、すなわち搬送手段(53)の終点と、移送部材(60)のメダル受け口(63)との間に設けると好適である。
(作用)
「搬送手段(53)の作動中に一定時間遊技メダルを検知しない場合」とは、搬送装置(50)の内部でメダルが詰まっているために移送部材(60)に送り出されてこない場合と、搬送装置(50)により全てのメダルが送り出されてしまった場合の二つの場合が想定される。搬送装置(50)の内部でメダルや異物が詰まっている場合には、搬送手段(53)が逆作動すると共に開閉部材(82)が排出用開口(49)を開くので、詰まりが解消されると共に異物を排除できる。なお、搬送手段(53)を所定時間逆作動させた後、作動停止させるようにしてあるため、メダル送り終了後、所定時間経過後に搬送手段(53)が自動的に作動停止することとなるので、装置の無駄な作動を回避できる。
(図面の説明)
図1乃至図10は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は一括投入機構3の縦断面図、図2はスロットマシン1及びメダル貸出機2の外観斜視図、図3はメダル貸出機2の側面図、図4は一括投入機構3及びメダル投入口10の拡大斜視図、図5は一括投入機構3の分解斜視図、図6はメダル送り装置40の斜視図、図7は一括投入機構3の部分拡大断面図、図8及び図9はメダル送り装置40の作動説明図、図10は搬送装置50及び排出装置80の作動の概略を示すフローである。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図2に示すように、筐体及び筐体の正面側に取り付けられた前扉13から形成され、正面側には回転リール(図示せず)の図柄を視認可能な図柄表示窓14が形成されている。また、この図柄表示窓14の下方でありスロットマシン1の略中央部は、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作手段が設けられる操作部16となっている。そしてこの操作部16の正面右端部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。なお、特に図示しないが、メダル投入口10の下方には、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。また、スロットマシン1の下部には、払い出しメダルを貯留可能な払い出しメダル皿15が設けられている。
そして、メダル投入口10から遊技メダルを投入し、スタートスイッチの操作により回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作により回転リールを停止させ、このとき、複数の回転リールに表示された図柄が所定の位置態様に停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが払い出されるように形成されているものである。
メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、金銭と引き替えに遊技メダルを貸し出すと共に、貸し出しメダル及び遊技者が投入するメダルをスロットマシン1のメダル投入口10に投入するためのものである。すなわち、メダル貸出機2は、図3に示すように、外箱20に、紙幣カウンター22及び貸し出しメダル払い出し装置23が内蔵されているとともに、正面側には一括投入機構3が取り付けられているものである。
紙幣カウンター22は、外箱20の正面下方に設けられた紙幣投入口21から投入された紙幣を読み取って、貸し出しメダル払い出し装置23に所定枚数の遊技メダルを払い出させるためのものである。なお、メダル貸出機としては、紙幣投入口21及び紙幣カウンター22の他に、硬貨投入口や硬貨カウンター、釣り銭払い出し口などを有していてもよい。また、プリペイドカード投入口とカードリーダーを有していてもよい。
一括投入機構3は、前記貸し出しメダル払い出し装置23から払い出される遊技メダル、及び遊技者が投入する遊技メダルを、スロットマシン1のメダル投入口10に一括投入するための機構である。
具体的には、一括投入機構3は、図1及び図4に示すように、大きく分けて、メダル貸出機2の外箱20の正面に取り付けられた本体カバー30と、本体カバー30の内部に設けられたメダル送り装置40と、本体カバー30の正面側に着脱自在に取り付けられたメダル移送ブロック60とから構成されている。
本体カバー30は、図2、図3に示すように、メダル貸出機2の外箱20の正面略中央部から手前側(スロットマシン1を正面から見た場合の手前側。以下同じ)に突出する箱形部材であり、上方に開口する一括投入開口31が形成され、図1に示すように、内部にはメダル送り装置40が内蔵されている。
一括投入開口31の前方には、図1及び図4に示すように、上面に平坦部を有するカウンター状の張り出し部31Aが形成されている。張り出し部31Aは、一括投入開口31の手前側及び側方に向かって張り出し、平面からみると略U字型に形成されている。ここには、後述するが、搬送装置50を作動及び作動停止させるためのタッチセンサ72が敷設されており、張り出し部31Aを含む一括投入開口31の周囲に触れることにより、搬送装置50の駆動モータ55が駆動開始したり駆動を停止したりするようになっている。
さらに、本体カバー30の底部奥側には、図5に示すように、メダル送り装置40から排出される異物やリセットメダルを受け止める排出貯留箱90を収納するための貯留箱収納部37が設けられており、貯留箱収納部37の上方には、排出開口36が形成されている。貯留箱収納部37は、上方及び正面に開口する箱形のケースであり、正面側開口から排出貯留箱90を嵌め込むことができるとともに、上方の排出開口36から異物やリセットメダルを排出貯留箱90に落下させるとができるようになっている。
メダル送り装置40は、前記本体カバー30に内蔵されたメダルを送り出すための装置であり、図1に示すように、本体ブロック41の内部に搬送装置50を設け、搬送装置50の奥側下方に排出装置80を設けた構成となっている。
本体ブロック41は、図1及び図6(A)に示すように、長さ方向略中央部に、上方に開口する受入開口48を有し、受入開口48の奥側には、上方に向かって延びる角形管状の払い出し通路42が設けられている。また、本体ブロック41の前方下部には、搬送装置50が内蔵されており、本体ブロック41の正面底部には、搬送装置50により送り出されたメダルを排出するためのメダル排出部47が形成されているとともに、搬送装置50により送り出されるメダルを検知するためのメダル検知センサ46が設けられている。そして、図6(B)に示すように、前記払い出し通路42の下面には、排出装置80のソレノイド81が設けられており、図6(C)及び図9に示すように、ソレノイド81の作動で開閉板82を開くことにより、メダル送り装置40内部にあるメダルや異物などを、本体ブロック41の底面に形成されたリセット開口49から排出させることができるようになっている。
移動調整弁43は、後方すなわちメダル貯め部44側へは回動するが、前方すなわちメダル戻り部45側へは回動しないようになっている。そして、メダル貯め部44からメダル戻り部45へのメダル移動を阻止し、メダル戻り部45からメダル貯め部44へのメダル移動は適宜許容することにより、搬送装置50によるメダル移送をスムーズに行わせるためのものである。
前記払い出し通路42は、メダル貸出機2の貸し出しメダル払い出し装置23から貸し出される遊技メダルを受け入れて、前記メダル貯め部44に誘導するためのものである。払い出し通路42の底面は、奥側から手前側に向かって下り傾斜となっており、傾斜の前端部が開閉板82によって開閉可能に形成されている。開閉板82が閉じているときには、メダル貯め部44に遊技メダルが貯留され、開閉板82が開いた場合には、メダル貯め部44又は搬送装置50の搬送ベルト53上にあるゴミなどの異物や遊技メダルは、リセット開口49から落下する。
前記メダル検知センサ46は、遮光センサや反射センサであって、メダルの移動をセンシングしてメダル詰まりを検知するためのものである。すなわち、メダル検知センサ46は、検知が正常時のメダル検知パターンと異なる場合、例えばメダル検知センサ46が所定時間メダルを検知し続けている場合や、逆に所定時間メダルを検知しない場合には、搬送装置50の作動を停止させるための信号を出力する。すなわち、メダル検知センサ46は、搬送装置50の搬送ベルト53の作動を停止させるための作動停止スイッチとして機能するものである。
搬送装置50は、本体ブロック41の前方下部に内蔵されており、受入開口48が受け入れた遊技メダルを、水平状態(遊技メダルの表裏面が上下となる状態)で一枚ずつ、メダル移送ブロック60へと送り出すためのものである。具体的には、搬送装置50は、図1に示すように、一対のローラ51(51A,51B)と、ローラ51A,51Bに掛け渡された搬送ベルト53と、搬送ベルト53の手前側上方に送出間隙54をあけて設置された逆転ローラ52と、ローラ51,52を回転させるための駆動モータ55と、駆動モータ55のモータ軸の回転をローラ51,52に伝達するための伝達手段56を有している。
前記ローラ51と逆転ローラ52は、伝達手段56により同時に回転するようになっている。伝達手段56は、駆動モータ55の駆動軸とローラ51Aと逆転ローラ52に設けられたギヤ、及び各ギヤを連結するベルトであって、逆転ローラ52はローラ41と同方向に回転するので、搬送ベルト53の上面の進行方向と、逆転ローラ52の下面の移動方向とが逆になる。また、前記伝達手段56の調整(直径の異なるギヤの組み合わせ)により、逆転ローラ52の回転速度の方が、ローラ51の回転速度よりも早くなるように形成されている。
さらに、搬送装置50には、搬送ベルト53の移動速度を監視して、送出間隙54でのメタル詰まりを検知するための回転検知センサ57が設けられている。回転検知センサ57は、図1に示すように、搬送ベルト53を挟んで取り付けられた検知装置であり、特に図示しないが、搬送ベルト53の端部に形成された孔や反射部材を検知することで搬送ベルト53の移動速度を確認し、この移動速度が極端に遅くなったり、駆動モータ55が駆動しているにもかかわらず搬送ベルト53が移動停止した場合には、駆動モータ55を一定時間逆回転させた上、停止させるようになっている。すなわち、回転検知センサ57は、搬送ベルト53を逆作動させるための逆作動スイッチ71として機能するものであるが、これについては後述する。なお、回転検知センサ57の設置位置は、図示した場所に限られず、駆動モータ55に設けて駆動軸の回転数を検知したり、ローラ51や伝達手段56の回転を検知できる位置に設けてもよい。
(メダル移送ブロック60)
メダル移送ブロック60は、前記搬送装置50から送り出された遊技メダルをスロットマシン1のメダル投入口10に移送するためのものであって、図1及び図7に示すように、遊技メダルが一枚ずつ通過可能なメダル移送路65を有するブロック部材である。すなわち、メダル移送ブロック60は、上方に開口するメダル受け口63を有するメダル受け部61と、メダル受け部61から側方に向かって設けられ側端部にメダル排出口64を有するメダル移送部62とから成り、メダル受け口63から前記搬送装置50により搬送された遊技メダルを受け入れ、メダル排出口64から遊技メダルを排出するものである。
さらにメダル移送ブロック60は、図4に示すように、メダル排出口64がスロットマシン1のメダル投入口10の側方移送通路12の端部と一直線上に配置されるよう設置される。この場合、メダル排出口64と側方移送通路12の端部とは必ずしも当接、合致する必要はなく、メダル排出口64から排出されたメダルが側方移送通路12に移動可能な間隙や高さの誤差があって構わない。
ここで、メダル移送ブロック60は、本体カバー30に、着脱自在、かつ前後方向にスライド可能に取り付けられている。具体的には、図5に示すように、メダル移送ブロック60は、本体カバー30の切り欠き部32の正面に取り付けられた取り付け板34に取り付けられる。すなわち、メダル移送ブロック60は、図7に示すように、取り付け板34の正面に設けられた係合孔34aに、メダル移送ブロック60の背面に設けられ前記係合孔34aに係合可能に形成された突起部60Aを係合させることにより、取り付け板34に固定可能であり、その突起部60Aと係合孔34aとの係合を外すことにより、取り付け板34から取り外すことができる。
このようにして、メダル移送ブロック60は、例えば移送路内部やメダル送り装置40のメダル排出部47付近にメダルが詰まった場合に取り外すことができるとともに、取り付け板34の固定位置を調節することによって、前後方向の位置調整を行うことができる(図7(B)参照)。そして、隣接するスロットマシン1の側方移送通路12との前後方向の位置あわせの微調整を行うことができるのである。
さらに、メダル移送ブロック60を着脱自在とすることにより、縦方向の長さの異なるメダル移送ブロック60を付け替えることができ、メダル投入口10の高さが大幅に異なる機種にも対応できる。
(排出装置80)
次に、排出装置80について詳述する。
(作動スイッチ70及び逆作動スイッチ71)
ここで、前記搬送装置50及び排出装置80は、作動スイッチ70、逆作動スイッチ71及びメダル検知センサ46からの信号に基づいて、作動及び作動停止するものである。本実施の形態においては、作動スイッチ70として、駆動モータ55を正転駆動させるためのタッチセンサ72及び投入センサ73と、駆動モータ55を逆転駆動させるためのリセットスイッチ74及び回転検知センサ57が設けてある。そして、特に図示しないが、前記作動スイッチ70等からの出力信号に基づいて、駆動モータ55の駆動及びソレノイド81の作動を制御するための制御基板が、一括投入機構3の適当な場所に設けられている。
また、搬送装置50が作動中に、回転検知センサ57が搬送ベルト53の回転異常を検知した場合には、駆動モータ55が所定時間逆転駆動した後、駆動停止する。一方、搬送装置50が作動中に、メダル検知センサ46がメダル検知パターンの異常を検出した場合には、駆動モータ55が駆動停止する。タッチセンサ72及び投入センサ73は、駆動モータ55の駆動停止によりスイッチOFF状態に戻るので、駆動停止後、再びタッチセンサ72に触れれば、駆動モータ55が駆動を開始し、メダル貸出機2からメダルが払い出されれば駆動モータ55が駆動を開始する。
次に、搬送装置50及び排出装置80の作動の概略を、図10のフローに基づき説明する。
まず、初期状態では、すべての作動スイッチはOFFであり、排出装置80のソレノイド81はONで開閉板82が閉じている状態である。つまり、開閉板82は、図1に示すように、メダル貯め部44の底部の一部を成しており、リセット開口49の開口上部を塞いでいる。そして、図10のステップ100において、リセットスイッチ74がONとなったかどうかを判断する。リセットスイッチがONでない場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、タッチセンサ72がONとなっているかどうかを判断する。タッチセンサ72がONでない場合には、次のステップ102に進む。
前記ステップ101において、タッチセンサ72がONとなった場合には、ステップ102を飛び越してステップ103に進む。
ステップ103において、駆動モータ55を正回転させる。これにより、搬送ベルト53が前方に回転し、メダルの移送を開始する。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、回転検知センサ57が搬送ベルト53の回転異常を検出しているかどうかを判断する。すなわち、搬送装置50内でメダル詰まりが発生していないかどうかを判断する。搬送ベルト53の回転異常がない場合には、次のステップ105に進む。
ステップ106において、タッチセンサ72のスイッチがOFFとなったかどうかを判断する。タッチセンサ72のスイッチがOFFになっていない場合には、ステップ103に戻る。すなわち、メダル詰まりが発生することなく搬送装置50がメダルを移送し続けている状態で、タッチセンサ72への接触で駆動モータ55が駆動している場合にはタッチセンサ72から手を離さない限り、メダル貸出機2からのメダル払い出しにより駆動モータ55が駆動している場合にはタッチセンサ72に触れない限り、駆動モータ55は駆動し続ける。一方、タッチセンサ72のスイッチがOFFになった場合には、次のステップ106に進む。
前記ステップ105において、メダル検知センサ46がメダル検知の異常を検出している場合には、ステップ106を飛び越してステップ107に進む。すなわち、メダル検知センサ46が一定時間以上メダルを検知し続けている場合、又は一定時間以上メダル非検知状態が続いている場合には、駆動モータ55の駆動を停止させる。この場合において、メダル検知センサ46が一定時間以上メダルを検知し続けているときには、メダル排出部47やメダル移送ブロック60内でメダルが詰まっているので、警告ランプの点灯など所定のエラー表示を行うようにすると好適である。このようにすれば、搬送装置50がメダル詰まりによって作動停止したのか、送り出すメダルが無くなったので作動停止したのか一見して認知することができ、メダル詰まりの場合であれば、メダル移送ブロック60を取り外して詰まりを解除するなどの対処ができるからである。
ステップ108において、駆動モータ55を逆回転させると同時に、ソレノイド81をOFF状態にする。駆動モータ55の逆回転により、搬送ベルト53はメダル送り方向と逆方向に回転する。また、ソレノイド81の作動により、開閉板82が開き、メダル貯め部44の底部の一部が開口し底が抜けた状態となって、リセット開口49が開放される。そして次のステップ109に進む。
ステップ109において、リセットスイッチ74がOFFとなったかどうかを判断する。具体的には、リセットスイッチ74の押圧停止によりスイッチOFF状態に切り替わったかを判断する。スイッチがOFFになっていない場合には、ステップ108に戻る。すなわち、リセットスイッチ74が押圧されている間は、開閉板82は開いたままで、駆動モータ55が逆転駆動し続ける。これにより、メダル送り装置40内に残留しているメダルをリセット開口49から排出させることができる。一方、スイッチがOFFになった場合には、ステップ111に進む。
一方、前記ステップ104において、搬送ベルト53の回転異常が発生している場合には、ステップ110に進む。
ステップ110において、所定時間駆動モータ55を逆回転させると同時に、ソレノイド81をOFF状態にする。このようにすることにより、送出間隙54で詰まったメダルや異物を、搬送ベルト53がメダル送り出し方向と逆方向に回転し逆転ローラ52の下面がメダル送り出し方向に回転することにより、送出間隙54からメダル貯め部44方向に取り除くことができる。また、開閉板82が開いてメダル貯め部44のメダルはリセット開口49から下方に落下するので、搬送ベルト53の後方には空間ができ、送出間隙54から逆戻りするメダルや異物が排除されやすいとともに、リセット開口49から排出貯留箱90に排出される異物を取り出すことができる。そして、ステップ111に進む。
ところで、本実施の形態では、搬送装置50内のメダル詰まりを検出するために回転検知センサ57を設けたが、かかるメダル詰まりは、搬送装置50からメダル移送ブロック60に移送されるメダルを検知するメダル検知センサ46が、所定時間メダルを検知しないことによっても検出可能である。そこで、回転検知センサ57を設けることなく、メダル検知センサ46が一定時間メダルを検知しない場合に、所定時間駆動モータ55を逆回転させると同時に、ソレノイド81をOFF状態にするようにしてもよい。すなわち、メダル検知センサ46に、逆作動スイッチ71としての機能を持たせるようにしたものである。このように形成すれば、センサを複数設けなくても、詰まりを検出できるとともに、異物を外部に排出することができる。
これに対し、メダル検知センサ46が一定時間メダルを検知し続けている場合には、駆動モータ55を逆転駆動させずに停止させてソレノイド81はON状態のままにし、搬送装置50内のメダルをリセットしないように形成するのが望ましい。このようにしないと、メダル移送ブロック60を取り外せば解消できるメダル詰まりであるにもかかわらず、搬送装置50内のメダルが排出されてしまい、詰まり解消後に遊技を行う際、排出貯留箱90からメダルを取り出して再び投入しなければならず、甚だ面倒だからである。
次に、上記構成を有する一括投入機構3における遊技メダルの移送過程を、図8及び図9に基づき説明する。
まず、一括投入開口31から遊技メダルを投入すると、図8(A)に示すように、遊技メダルは搬送ベルト53の後方部上面と開閉板82の上面に積み重なるように落下し、メダル貯め部44に貯留される。また、メダル貸出機2に紙幣を投入した場合には、貸し出しメダル払い出し装置23から遊技メダルが払い出され、払い出し通路42を通ってメダル貯め部44に貯留される。次に、一括投入開口31の周囲を手で押さえると、タッチセンサが反応して、搬送装置50が作動を開始する。すなわち、駆動モータ55が駆動して、搬送ベルト53が前方に回転開始する。
搬送ベルト53により前方に移送された遊技メダルのうち、搬送ベルト53の上面に乗っている遊技メダルは、図8(B)に示すように、搬送ベルト53と逆転ローラ52の下面との間の送出間隙54をすり抜けて、一枚ずつ、メダル排出部47へと移送される。一方、搬送ベルト53の上方に重なっている遊技メダルは、逆転ローラ52と接触することにより、上方後部のメダル戻り部45に蹴り戻される。逆転ローラ52は、ローラ51よりも高速回転しているので、効率よくメダルを蹴り出すことができる。
搬送装置50から送り出された遊技メダルは、メダル排出部47の誘導板47Aに誘導されつつ排出スリット47Bから下方に落下する。そして、本体カバー30のメダル落下部33を経てメダル移送ブロック60のメダル受け口63に入り、メダル移送路65を通ってメダル排出口64から排出される。メダル排出口64はスロットマシン1のメダル投入口10の側方移送通路12と位置あわせされているので、遊技メダルは側方移送通路12を通って、上部投入開口11に投入される。
このように、本実施の形態によれば、メダル貸出機2から貸し出される遊技メダルをスロットマシン1に手に持って移動させなくても、あるいはスロットマシン1から入賞により払い出されたメダルを、一枚ずつ手でメダル投入口10に投入させなくても、一括投入機構3によりメダル投入口10に投入することができ、遊技を効率的に行うことができる。また、一括投入機構3は、移動調整弁43が設けてあるので、メダル送り装置40内部でのメダル詰まりを起こしにくく、メダル送り装置40から排出するときにメダル詰まりを起こした場合でも、メダル移送ブロック60を取り外すことにより容易に詰まりを解消できる。そして、排出装置80と排出貯留箱90を設けてあるので、メダル送り装置40内の残留メダルや異物なども容易に取り出すことができる。さらには、スロットマシン1のメダル投入口10の高さ位置に合わせてメダル移送ブロック60を取り替えることができるので、隣接するスロットマシンが面替えにより異なる機種のものに交換されても、メダル貸出機2自体は遊技場に固定しておくことができるのである。
10 メダル投入口 11 上部投入開口
12 側方移送通路 13 前扉
14 図柄表示窓 15 払い出しメダル皿
16 操作部
2 メダル貸出機
20 外箱 21 紙幣投入口
22 紙幣カウンター 23 貸し出しメダル払い出し装置
3 一括投入機構
30 本体カバー 31 一括投入開口(投入開口)
32 切り欠き部 33 メダル落下口
34 取り付け板 35 止めネジ
36 排出開口 37 貯留箱収納部
38 底板
40 メダル送り装置 41 本体ブロック
42 払い出し通路 43 移動調整弁
44 メダル貯め部 45 メダル戻り部
46 メダル検知センサ(検知装置) 47 メダル排出部
47B 排出スリット
48 受入開口 49 リセット開口(排出用開口)
50 搬送装置 51 ローラ
52 逆転ローラ(分離手段) 53 搬送ベルト(搬送手段)
54 送出間隙 55 駆動モータ
56 伝達手段 57 回転検知センサ
60 メダル移送ブロック 61 メダル受け部
62 メダル移送部 63 メダル受け口
64 メダル排出口 65 メダル移送路
70 作動スイッチ 71 逆作動スイッチ
72 タッチセンサ 73 投入センサ
74 リセットスイッチ
80 排出装置 81 ソレノイド
82 開閉板(開閉部材) 83 固定側軸支部
84 アーム 85 作動側軸支部
90 排出貯留箱(受け部材) B 仕切棒
Claims (2)
- 遊技メダルの投入口を有する遊技機に隣接して設置される遊技機用台間機に設けられ、
一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な投入開口と、
この投入開口の下方に設けられ、遊技メダルを貯留可能なメダル貯め部と、
隣接する遊技機のメダル投入口に遊技メダルを移送するための移送部材と、
遊技メダルを上面に乗せて移送可能な搬送手段及び搬送手段により移送される積み重なった遊技メダルを一枚ずつに分離可能な分離手段を有し、前記メダル貯め部に貯留されている遊技メダルを一枚ずつ前記移送部材に送り出す搬送装置とを少なくとも備える遊技メダルの一括投入機構において、
前記搬送手段をメダル送り出し方向及びメダル送り出し方向と逆方向に作動可能に形成し、
前記メダル貯め部の下方に排出用開口を形成するとともに、この排出用開口の下方に、上部に開口を有する受け部材を着脱自在に設置し、
前記投入開口から投入された遊技メダルを前記受け部材に排出するための、開閉部材を有する排出装置を設け、
前記開閉部材は、その上面が前記搬送手段のメダル送り出し側と反対側の上面端部に向かって下り傾斜するように配置され、前記搬送手段のメダル送り出し側と反対側の上面の一部及び前記開閉部材の上面が前記メダル貯め部の底部を成すように形成し、
前記排出装置は、前記搬送手段が作動停止している場合及び前記搬送手段がメダル送り出し方向に作動する場合には、前記開閉部材を前記メダル貯め部の底部の一部を成す位置に保持して前記排出用開口を閉塞し、
前記搬送手段がメダル送り出し方向と逆方向に作動する場合には、前記開閉部材を移動させて前記メダル貯め部の底部の一部を開口させ前記排出用開口を開放するとともに、前記搬送手段が逆方向への作動を停止した場合には、前記開閉部材を移動させて前記メダル貯め部の底部の一部を成す位置に戻し、
前記搬送手段がメダル送り出し方向と逆方向に作動している場合には、前記開閉部材の上方にある遊技メダル及び前記搬送手段の上面にある遊技メダルが、前記排出用開口から前記受け部材に排出されるように形成され、
前記搬送装置により送り出された遊技メダルを起立状態で前記移送部材に排出する排出スリットを設け、
前記移送部材は、前記排出スリットと上下に連通するメダル受け口と、隣接する遊技機のメダル投入口に遊技メダルを排出するメダル排出口と、前記メダル受け口から前記メダル排出口にまで至るメダル移送路とを有するとともに、前記排出スリットの下方に前後方向に移動可能かつ着脱自在に取り付けられ、
前記メダル受け口の奥行き寸法は前記排出スリットの奥行き長さよりも大きく形成されていると共に、前記移送部材を最も前側に取り付けた場合には、前記メダル受け口の後方上端部が、前記排出スリットの後方下端部よりも前側に位置することなく、前記移送部材を最も後ろ側に取り付けた場合には、前記メダル受け口の前方上端部が、前記排出スリットの前方下端部よりも後ろ側に位置しないように形成され、
前記移送部材を取り外すことによって、前記メダル移送路の内部に詰まった遊技メダル又は前記排出スリットの付近に詰まった遊技メダルを取り出し可能としたことを特徴とする台間機用遊技メダルの一括投入機構。 - 前記搬送装置から前記移送部材に送り出される遊技メダルを検知するための検知装置を設け、
前記搬送手段がメダル送り出し方向に作動中に、前記検知装置が一定時間遊技メダルを検知しない場合には、前記搬送手段を所定時間メダル送り出し方向と逆方向に作動させるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の台間機用遊技メダルの一括投入機構。
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