JP4726824B2 - 遊技機用台間機 - Google Patents
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Description
しかし装置内部は視認できないので、残留メダルの有無を確認するためには装置を無駄に長時間空転させなくてはならない。また、メダル送り装置の内部にセンサを設けてメダルの存在を検知するのは容易いが、全てのメダルを検知するには、センサを複数設けなくてはならず、経済的でない。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
本発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、本発明は、メダルを一括投入可能な投入部(一括投入開口31)と、この投入部(31)から投入されたメダルを貯留可能な貯留部(メダル貯め部44)と、搬送ベルト(53)を用いて前記貯留部(44)に貯留されているメダルを一枚ずつ送り出すための移送部(搬送装置50)と、前記移送部(50)のメダル送出側に設けられた誘導部(ノズル部60)とを少なくとも備え、前記移送部(50)から送り出されるメダルを、前記誘導部(60)を介して隣接する遊技機(スロットマシン1)のメダル投入口(10)に払い出し可能に形成した遊技機用台間機に係る。
また、前記「遊技機」は、メダルを遊技媒体として投入する遊技機であって、遊技機用台間機を挟んで遊技場に並列設置されるものである。前記メダル投入口(10)は、遊技機にメダルを投入する部分であって、メダルを落とし込む孔などの開口部(上部投入開口11)の他、メダルを開口部に誘導するための通路や、前記誘導部(60)から払い出されるメダルを側面側から受け入れ可能な側方移送通路(12)を有していてもよい。
また、前記貯留部(44)は、投入部(31)から投入されたメダルを一時的に貯留可能な空間である。なお、遊技機用台間機をメダル貸出機(2)とする場合には、前記払い出し装置(23)から払い出されるメダルを、投入部(31)を経ずに貯留部(44)に直接誘導する払い出し通路(42)を設けることができる。あるいは、遊技場のメダル循環システムからメダルを取り入れて、前記貯留部(44)に直接誘導する通路を設けることもできる。
前記誘導部(60)は、メダル受け口(67)とメダル排出口(66)との間にメダルが通過可能なメダル移送路(65)を形成したブロック部材とすることができる。そして、移送部(50)により送り出されたメダルを、メダル受け口(67)が受け入れるように形成されている。また、メダル排出口(66)は、隣接する遊技機(1)のメダル投入口(10)にメダルを移送可能とするように配置される。
ここで、前記移送検知部(220)は、前記移送部(50)の誘導部(60)側に設けられた検知部であり、移送部(50)から誘導部(60)に送り出されるメダル、すなわち搬送ベルト(53)のメダル送出側上面に乗っているメダルを検知可能な近接センサとすることができる。また、前記払い出し検知部(64)は、誘導部(60)のメダル移送路(65)を通過するメダルを検知可能な近接センサ又は遮光センサとすることができる。移送検知部(220)及び払い出し検知部(64)は、メダルを検知可能なものであればどのような構成であっても構わない。
そして、本発明に係る遊技機用台間機は、前記移送部(50)のメダル送出作動中に前記移送検知部(220)のメダル検知が無くなった場合において、前記払い出し検知部(64)がメダルを検知していない場合には、前記移送部(50)のメダル送出作動を一定時間A継続させ、一定時間Aの間に前記払い出し検知部(64)がメダルを検知しない場合には、前記移送部(50)を一定時間Bメダル送出方向と逆方向に作動させた後、さらに前記移送部(50)を一定時間Cメダル送出方向に作動させるように設定されており、前記移送部(50)をメダル送出方向に作動させている間に前記移送検知部(220)がメダルを検知しなかったときには、前記移送部(50)にメダルが存在しないと判断するように形成したことを特徴とする。
また「移送部(50)のメダル送出作動」とは、移送部(50)が誘導部(60)にメダルを送り出すように作動することであり、具体的には、搬送ベルト(53)を回転させるための駆動モータ(55)を搬送ベルト(53)の上面がメダル送り出し方向に移動するように駆動(正転駆動)させることである。なお、逆方向の作動とは、搬送ベルト(53)を回転させるための駆動モータ(55)を搬送ベルト(53)の上面がメダル送り出し方向と反対方向に移動するように駆動(逆転駆動)させることである。
本発明においては、所定の投入動作、例えば操作スイッチの操作、投入部(31)へのメダル投入などを契機に、移送部(50)がメダル送出作動を開始する。投入部(31)から投入され貯留部(44)に一時貯留されているメダルは、移送部(50)の作動開始によって、誘導部(60)へと送出され、誘導部(60)の出口から隣接する遊技機のメダル投入口(10)へと転送される。
そして、前記移送部(50)のメダル送出作動中に、移送検知部(220)がメダルを検知しなくなった場合、すなわち移送検知部(220)からの検知信号が途絶えた場合には、移送部(50)のメダル送出作動は停止させないまま、払い出し検知部(64)がメダルを検知しているかどうかを確認する。払い出し検知部(64)がメダルを検知していない場合には、一定時間A(例えば1.5秒)移送部(50)のメダル送出作動をさせつつ、払い出し検知部(64)の検知を監視する。このとき、移送検知部(220)の検知も同時に監視していてもよい。
一方、移送部(50)がメダル送出作動している間(一定時間Cの経過前)に移送検知部(220)がメダルを検知したなら、その時点でメダル有りと判断する。なお、一定時間Aの経過前に移送検知部(220)がメダルを検知した場合にも、その時点でメダル有りと判断するようにしてもよい。
本発明によれば、一定時間Aの間、払い出し検知部(64)がメダルを検知しない場合に、移送部(50)を逆作動(逆転)させた後に、再度送出作動(正転)させているので、例えば移送検知部(220)の検知範囲からははずれた場所(例えば貯留部(44))に引っかかっているメダルを攪拌し、あるいは詰まりを解除して、移送検知部(220)の検知範囲に移動させて検知することができ、逆に言えば、メダルのないことを確実に検知することができる。また、払い出し検知部(64)の検知と合わせてメダルの有無を判断しようとしているので、メダルがある場合には早期に検知でき、その後の迅速な処理が可能となる。
また、本発明は、次の点をも特徴とする。
すなわち、本発明は、前記移送部(50)のメダル送出作動中に前記移送検知部(220)のメダル検知が無くなった場合において、前記払い出し検知部(64)がメダルを検知している場合には、前記一定時間Aよりも短い一定時間D、前記移送部(50)のメダル送出作動を継続させ、前記移送部(50)を一定時間Bメダル送出方向と逆方向に作動させた後、さらに前記移送部(50)を一定時間Cメダル送出方向に作動させるように設定されていることをも特徴とする。
(作用)
本発明において、前記移送部(50)のメダル送出作動中に、移送検知部(220)からのメダル検知信号が途切れたが、払い出し検知部(64)がメダルを検知している場合には、移送部(50)のメダル送出作動は停止させないまま、一定時間D(例えば1秒)移送部(50)のメダル送出作動をさせる。これは、払い出し検知部(64)がメダルを検知している場合には、メダルが連続的に送り出されている(誘導部(60)の入り口付近にはメダルが存在している)と考えられるからである。その後移送部(50)を逆作動させ、さらに送出作動させて、メダルの有無を確認する。
(図面の説明)
図1乃至図17は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1はスロットマシン1及びメダル貸出機2の外観斜視図、図2及び図3はメダル貸出機2を示す図、図4は一括投入機構3の縦断面図、図5は一括投入機構3及びメダル投入口10の拡大斜視図、図6及び図7はメダル送り装置40を示す斜視図、図8乃至図10はメダル送り装置40の部分断面図、図11は発光表示部300の拡大斜視図、図12乃至図17はメダル貸出機2の作動の概略を示す流れ図である。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図1に示すように、筐体の正面側に取り付けられた前扉13を有し、正面側には回転リール(図示せず)の図柄を視認可能な図柄表示窓14が形成されている。また、この図柄表示窓14の下方でありスロットマシン1の略中央部は、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作手段が設けられる操作部16となっている。そしてこの操作部16の正面右端部には、メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。なお、特に図示しないが、メダル投入口10の下方には、メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。また、スロットマシン1の下部には、払い出しメダルを貯留可能な下皿15が設けられている。
そして、メダル投入口10からメダルを投入し、スタートスイッチの操作により回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作により回転リールを停止させ、このとき、複数の回転リールに表示された図柄が所定の位置態様に停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが払い出されるように形成されているものである。
メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、金銭と引き替えにメダルを貸し出すと共に、貸し出しメダル及び遊技者が投入するメダルをスロットマシン1のメダル投入口10に投入するためのものである。すなわち、メダル貸出機2は、図1及び図2に示すように、外箱20に、紙幣カウンター22及びカードリーダー28及び払い出し装置23が内蔵されているとともに、正面側には一括投入機構3が取り付けられているものである。
(紙幣カウンター22)
紙幣カウンター22は、外箱20の正面下方に設けられた紙幣投入口21から投入された紙幣を読み取るためのものである。紙幣カウンター22が紙幣を読み取ることにより、後述する払い出しスイッチ240が操作可能となり、払い出し装置23に所定枚数のメダルを払い出させることができる。なお、メダル貸出機としては、紙幣投入口21及び紙幣カウンター22の他に、硬貨投入口や硬貨カウンター、釣り銭払い出し口などを有していてもよい。
カードリーダー28は、紙幣投入口21の下方に設けられたカード挿入口27から挿入されたプリペイドカードの磁気情報を読み取るためのものである。カードリーダー28が磁気情報を読み取ることにより、後述する払い出しスイッチ240が操作可能となり、払い出し装置23に所定枚数のメダルを払い出させることができる。なお、メダル貸出機としては、カード挿入口27及びカードリーダー28の他に、カード発行口及びカード発行機、カード発行スイッチなどを有していてもよい。カード発行口はカード挿入口27を兼ねていてもよい。
(払い出し装置23)
払い出し装置23は、メダルを払い出すためのいわゆるホッパー装置であり、図2及び図3に示すように、メダルを貯留しておくためのタンク23Aと、タンク23Aに貯留されているメダルを一枚ずつ排出可能な送り出し円板23Bと、送り出し円板23Bを回転させるためのホッパーモータ23Cを有している。送り出し円板23Bは、ホッパーモータ23Cに回転可能に軸止されておりメダルが嵌入可能な孔(図示せず)が形成されている。そして、この孔に入ったメダルを、回転に伴い一枚ずつ、メダル排出部230から正面側(一括投入機構3側)に排出するようになっている。また、特に図示しないが、払い出し装置23には、メダル排出部230から排出されるメダルをカウントするための払い出しセンサが設けられていて、所定枚数のメダルを払い出したら駆動モータが停止するように形成されている。
(メダル量検知部26)
前記払い出し装置23のタンク23A及び外箱20の上部空間25には、貯留されているメダルの量を検知するためのメダル量検知部26が設けられている。メダル量検知部26は、メダルと接触することにより通電する接触センサであって、図3に示すように、上部検知部261と、中間検知部262と、下部検知部263を備えている。
そして、メダルが上部空間25の中程よりも上側にまで貯まっている場合には、下部検知部263と上部検知部261とがメダルを介して通電し、上部検知部261がONとなることにより満杯状態が検知される。また、メダルが上部検知部261の下端部よりも下側まで減った場合には、下部検知部263と上部検知部261との間の通電が絶たれ、上部検知部261はOFFとなる。この場合において、メダルが中間検知部262よりも上側まで貯留されている場合には、下部検知部263と中間検知部262とが通電し、中間検知部262がONとなることによりメダルの中間貯留状態が検知される。さらに、メダルが中間検知部262よりも下側まで減った場合には、下部検知部263と中間検知部262との間の通電が絶たれ、中間検知部262はOFFとなる。これにより、タンク23A内のメダル量が残り少ない空状態が検知される。
(一括投入機構3)
一括投入機構3は、前記払い出し装置23から払い出されるメダル、及び遊技者が投入するメダルを、スロットマシン1のメダル投入口10に一括投入するための機構である。
具体的には、一括投入機構3は、図3及び図4に示すように、大きく分けて、メダル貸出機2の外箱20の正面に着脱自在に取り付けられる本体カバー30と、本体カバー30の内部に設けられたメダル送り装置40と、本体カバー30の正面側に取り付けられたノズル部60とから構成されている。
本体カバー30は、図1乃至図5に示すように、メダル貸出機2の外箱20の正面略中央部から手前側(スロットマシン1を正面から見た場合の手前側。以下同じ)に突設された、上面板32、底板33、前面板34、背面板35及び左右二つの側面板36を有する箱形の部材である。そしてこの本体カバー30の内部には、搬送装置50を備えたメダル送り装置40が収納されている。
前記上面板32には、上方に開口する一括投入開口31が形成され、一括投入開口31の手前側には、カウンター状の張り出し部が形成されている。また、前面板34には、搬送装置50を作動及び作動停止させるための駆動スイッチ200が設けられている。駆動スイッチ200は、搬送装置50の非作動時に押圧することにより搬送装置50を作動させ、搬送装置50の作動時に押圧することにより又は搬送装置50の作動時に押圧を解除することにより、搬送装置50の作動を停止させることができるON/OFF切り替えスイッチである。
また、前記一括投入開口31の両側には、上面板32から上方に隆起する立設壁37が形成されている。これは、一括投入口31にメダルを投入する際、メダルがこぼれ落ちないようにするためのものである。
さらに、前記一括投入開口31の奥側の壁には、図5に示すように、種々の表示を行うための7セグメント表示部310と、貸し出しスイッチ240及び返却スイッチ250が設けられている。7セグメント表示部310は、投入金額や払い出し枚数などを表示したり、メダル詰まりなどエラーが発生した場合に所定の記号を表示したりするためのものである。貸し出しスイッチ240は、紙幣又はカード投入後に操作することにより、払い出し装置23を作動させるためのスイッチである。返却スイッチ250は、投入した紙幣やカードを返却させるためのスイッチである。
前記底板33の奥側には、メダル送り装置40から排出される異物やキャンセルメダルを落下させるための底部開口38が形成されており、底部開口38の下方には、落下物を受け止める受け皿90が形成されている。
前記前面板34の下方には、ノズル部60のカバー部材61が設けられているとともに、背面板35には、背面開口39が形成されている。なお、この背面開口39からはメダル送り装置40の後方部が突出しており、メダル送り装置40が前後方向に摺動することができるようになっている。また、背面開口39の上方には、払い出し装置23のメダル排出口230から排出されるメダルを受け入れ可能な背面受け口35Aが形成されている。
ここで、発光表示部300について詳述する。
発光表示部300は、駆動スイッチ200の作動状態及びメダルの有無を表示するための表示ランプであり、図11に示すように、メダル有りランプ301、メダル無しランプ302、作動表示ランプ303とから構成されている。
メダル有りランプ301及びメダル無しランプ302は、駆動スイッチ200の両端に設けられたランプであって、後述するメダル無し検知及び残りメダル検知に基づいて、メダル送り装置40の内部のメダルの有無を表示するためのものである。すなわち、所定の検知処理によって搬送装置50を含むメダル送り装置40の内部にメダルがあると判断された場合には、メダル有りランプ301が点灯し、メダルが無いと判断された場合には、メダル無しランプ302が点灯するようになっている。
なお、一括投入機構3のエラー時やメダル貸出機2の作動制御方法によっては、作動表示ランプ303が消灯する(赤色発光体も青色発光体も発光しない)場合もある。表示ランプ300の点灯消灯の制御については後述する。
メダル送り装置40は、メダルを送り出すための装置であり、図4に示すように、前記本体カバー30の内部に収納される箱状の本体ベース41の内側に搬送装置50を設け、搬送装置50の奥側下方に排出装置80を設けた構成となっている。
本体ベース41は、図6及び図7に示すように、長さ方向略中央部に、上方に開口する受入開口48を有し、受入開口48の奥側には、上方に開口し内部において前記受入開口48と連通する払い出し通路42が設けられている。また、受入開口48の手前側には平坦部46が形成されており、これにより後述するメダル貯め部45の容積が確保される。本体ブロック41の前方下部には、搬送装置50が内蔵されており、本体ブロック41の正面側は、搬送装置50により送り出されたメダルをノズル部60に一枚ずつ排出するためのメダル排出部47となっている。そして、図4及び図7に示すように、前記払い出し通路42を形成する内壁の底部には、排出装置80が設けられている。
また、図4に示すように、受入開口48の手前側端部には、搬送装置50の上方空間を、受入開口48の下方に位置するメダル貯め部44と、メダル貯め部44よりも手前側に位置するメダル戻り部45とに分ける移動調整弁43が取り付けられている。移動調整弁43は、メダル貯め部44からメダル戻り部45へのメダル移動を阻止し、メダル戻り部45からメダル貯め部44へのメダル移動は適宜許容することにより、搬送装置50によるメダル移送をスムーズに行わせるためのものである。
(搬送装置50)
搬送装置50は、本体ブロック41の前方下部に内蔵されており、メダル貯め部44に投入又は払い出されたメダルを、水平状態(メダルの表裏面が上下となる状態)で一枚ずつ、ノズル部60へと送り出すためのものである。具体的には、搬送装置50は、図4に示すように、一対のローラ51(51A,51B)と、ローラ51A,51Bに掛け渡された搬送ベルト53と、搬送ベルト53の手前側上方に送出間隙54をあけて設置された逆転ローラ52と、ローラ51,52を回転させるための駆動モータ55と、駆動モータ55のモータ軸の回転をローラ51,52に伝達するための伝達手段56(図9参照)を有している。
前記ローラ51と逆転ローラ52は、伝達手段56により同時に回転するようになっている。伝達手段56は、駆動モータ55の駆動軸、ローラ51A、逆転ローラ52にそれぞれ設けられたギヤと、これらの各ギヤを連結するベルトであって、逆転ローラ52はローラ41と同方向に回転するので、搬送ベルト53の上面の進行方向と、逆転ローラ52の下側面の移動方向とが逆になる。また、ローラ51と逆転ローラ52の直径の違いにより、逆転ローラ52の線速(ローラ表面の移動速度)の方が、ローラ51の線速よりも早くなるように形成されている。
そして、図4に示すように、逆転ローラ52の下端と搬送ベルト53の上面との間には、メダル一枚の厚みよりも大きく、メダル二枚分の厚みよりは小さい送出間隙54が形成されている。これにより、搬送ベルト53の上面に乗っているメダルを、一枚ずつ手前側に送り出すとともに、搬送ベルト53の上方であって逆転ローラ52の後方にあるメダルをメダル戻り部45に蹴り出すようになっている。
搬送ベルト53の前方側は、後述するノズル部60のメダル受け口67と近接しており、ベルト上面に乗っているメダルは、前記送出間隙54を潜ってメダル排出部47からノズル部60のメダル受け口67へと運ばれる。
(移送検知センサ220)
ここで、メダル送出側のローラ51Aの近傍には、図6及び図10に示すように、搬送ベルト53にメダルが存在することを検知するための移送検知センサ220が設けられている。移送検知センサ220は、金属を探知可能な近接センサであって、メダルが搬送ベルト53の逆転ローラ52付近にある場合にはONとなり、搬送装置50を含むメダル送り装置40内部にメダルがあることを検知する。
(回転検知センサ230)
前記ローラ51Bには、図9(A)に示すように、ローラ51Bの回転の有無、すなわち搬送ベルト53の移動状況を検知するための回転検知センサ230が設けられている。これは、搬送装置50でのメダル詰まりを検知するためのものである。具体的には、回転検知センサ230は、図9(B)に示すように、複数のスリット232aを形成した円盤232と、この円盤232をスリット232aの位置で挟むように配置されたフォトセンサ231とを有している。そして、ローラ51Bの回転軸と同軸に円盤232が回転し、フォトセンサ231のON/OFFの速度を監視することにより、回転軸が正常に回転しているかどうかを検知することができるものである。
ノズル部60は、前記搬送装置50から送り出されたメダルをスロットマシン1のメダル投入口10に移送するためのものである。そして、ノズル部60は、図4に示すように、本体カバー30の正面下部に取り付けられるベース部材62と、本体カバー30の正面側に本体カバー30の底板33に設けられたヒンジ63を介して前後方向に回動自在に取り付けられるカバー部材61とから成り、カバー部材61がベース部材62を正面側から覆った状態、すなわちカバー部材61が閉じた状態で、本体カバー30の前面板34の下方に形成された開口部を塞ぐようになっている。
また、ベース部材62の基体と回動板71の間には、メダル一枚分の厚さよりやや大きい厚みを有し、メダルの直径よりもやや大きい幅を有するメダル移送路65が形成されるようになっている。メダル移送路65は、正面視すると略L字型に形成されており、メダル受け部67からノズル部60のスロットマシン1側に屈曲して、その端部がメダル排出口66となっている(図5参照)。そして、ベース部62は、メダル排出部47から排出されたメダルをメダル受け口67から受け入れ、メダル移送路65を通してメダル排出口66から一枚ずつ排出するようになっている。なお、回動板71は透明部材で形成されているので、回動板71を透過してメダル移送路65を通過するメダルを正面側から視認することができる。
ここで、前記ノズルセンサ64がメダルを検知し続けている場合には、駆動モータ55の駆動が停止するとともに、所定のエラー表示がなされる。このエラー表示は、例えば7セグメント表示部310にノズル詰まりエラーを示す文字数字記号を表示させることにより行われる。
また、カバー部材61の上部には、先端に鈎部を有する係合片68が背面側に向かって突設されている。この係合片68は、カバー部材61を閉じたときに、先端の鈎部が本体カバー30の前面板34の裏面側に設けられた係止爪34Aと係合するものである。
カバー部材61は、閉じた状態においては、図4に示すように、係合片68の鈎部が係止爪34Aと係合しており、本体カバー30にロックされている。カバー部材61を開く場合には、キー孔61Aにキーやドライバの先端などを差し込んで、係合片68を弾性変形させることにより、鈎部と係止爪34Aとの係合が外れ、カバー部材61を手前側に引けば、カバー部材61はヒンジ63を中心に前方に回動する。開いているカバー部材61を閉じる場合には、カバー部材61を押し上げて後方に回動させれば、係合片68の鈎部が係止爪34Aに係合してロックされる。
回動板71は、正面視略L字型の板部材であり、垂直部分の両側端部から横方向に張り出したピン(図示せず)を、ベース部材62に設けられた軸支部(図示せず)に係止させることにより、ベース部材62の正面側に前後方向に回動可能に支持されている。また、回動板71は、軸支部73の下側に設けられたバネ(図示せず)により、基体62A側に付勢されている。すなわち、通常時において回動板71は、バネ74により基体62Aの方向に引っ張られており、メダル移送路65を転送されるメダルが基体62Aと回動板71に挟まれて、落下することなく通過できるようになっている。
そして、メダル移送路65にメダルが詰まった場合(ノズル詰まりエラーが出た場合)には、プッシュボタン72の頭部を押圧すると、先端に押圧された回動板71が、軸支部73を中心に、軸支部73より上側は後方に、軸支部73より下側は前方に回動し、回動板71の下側は基体62Aから離れる方向に移動する。このため、メダル移送路65の内部にあるメダルは回動板71の支えを失って、回動板71の下側と基体62Aの間にできた隙間から下方に落下するものである。落下するメダルはメダル落下口69から装置外に排出されるので、手のひらなどで受け止めればよい。
排出装置80は、図7及び図8に示すように、上方に突設された略円筒形の可動軸83を所定の作動指令信号(開放作動信号、閉塞作動信号)に応じて上下動させるソレノイド81と、一方の端部が前記可動軸83に軸支され、本体ブロック41に固定された固定軸84を支点として上下方向に揺動可能に形成された開閉板82を有している。そして、可動軸83が下方に位置しているときには開閉板82が閉じた状態(図4参照)となり、可動軸83が上方に位置しているときには開閉板82が開いた状態(図8参照)となるよう形成されているものである。そして、ソレノイド81の作動で開閉板82を開くことにより、メダル送り装置40内部にあるメダルや異物などを、本体ブロック41の底面に形成されたキャンセル開口49から排出させることができるようになっている。
次に、上記構成を有する一括投入機構3におけるメダルの移送過程を、図4及び図8に基づき説明する。
まず、一括投入開口31からメダルを投入すると、メダルは搬送ベルト53の後方部上面と開閉板82の上面に積み重なるように落下し、メダル貯め部44に貯留される。また、メダル貸出機2に紙幣を投入し、貸し出しスイッチ240を操作した場合には、払い出し装置23からメダルが払い出され、背面受け口35A及び払い出し通路42を通ってメダル貯め部44に貯留される。
搬送ベルト53が移動開始すると、搬送ベルト53の後方部上面に乗っているメダルが前方に移動し、その上方に貯まっているメダルも引きずられて、移動調整弁43の下方を潜ってメダル戻り部45に移動する。ここで、移動調整弁43は、前方(メダル戻り部45側)には回動しないので、メダル貯め部44の上部に貯留されているメダルが、一気にメダル戻り部45に雪崩れ込むのを防ぐことができる。
ここで、メダル戻り部45に滞留するメダルの量が多いと、逆転ローラ52によって後方に蹴り出すのに支障をきたし、送出間隙54でメダル詰まりが発生するおそれがある。しかし、移動調整弁43は、後方(メダル貯め部側)に回動可能に取り付けられているので、メダル戻り部45内に滞留したメダルはメダル貯め部44に逆流し、メダル戻り部45の上方に空間が形成される。これにより、逆転ローラ52によるメダルの蹴り出しがスムーズに行われるものである。
(メダル貸出機2の作動制御)
続いて、上記構成を有するメダル貸出機2の作動制御について、図12乃至図17のフローに基づき説明する。
そして、メダル貸出機2を作動させるための制御方法として、「連続払い出し制御」又は「ボタン押圧払い出し制御」を採用することができる。
(連続払い出し制御)
連続払い出し制御によるメダル貸出機2の作動の流れを、図12のフローに基づき説明する。この制御方法では、初期状態(以下待機中という)においては、貸し出しスイッチ210、投入センサ210はOFFであり、駆動スイッチ200は作動停止スイッチとしての機能を有した状態でOFFとなっている。つまり、この制御モードでは、待機中(すなわちメダル送り装置40内部にメダルが無い場合)に駆動スイッチ200を操作しても駆動モータ55は駆動開始しない。また、発光表示部300では、メダル無しランプ302が点灯し、メダル有りランプ301及び作動表示ランプ303(つまり駆動スイッチ200)は消灯している。
ステップ101において、投入センサ210がONとなったか、すなわち一括投入開口31かせメダルが投入されたか否かの判断がなされる。投入センサ210がONにならない場合には、ステップ100に戻る。一方、投入センサ210がONになった場合には、次のステップ102に進む。
前記ステップ100において、貸し出しスイッチ240が操作された場合には、ステップ101を飛び越してステップ102に進む。
ステップ103において、駆動スイッチ200が作動停止スイッチとしてONになる。そして次のステップ104に進む。
ステップ104において、駆動モータ55が正転駆動する。なお、正転駆動とは、搬送ベルト53がメダル送り出し方向に移動するようローラ51を回転させる方向に駆動軸を回転させることであり、逆転駆動とは、正転駆動とは反対方向に駆動軸を回転させることである。そして、次のステップ105に進む。
ステップ106において、駆動スイッチ200がOFFとなったか、すなわち駆動スイッチ200が押圧操作されたかどうかの判断がなされる。駆動スイッチ200がOFFにならない場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、メダル無し検知が行われる。ここで、メダルなし検知とは、駆動モータ55の正転駆動中において、ノズルセンサ64及び移送検知センサ220の検知信号に基づき、メダル送り装置40内部にメダルが存在しないことを確認するための作動制御処理である。なお、メダル無し検知の詳細については後述する。そして、次のステップ108に進む。
ステップ109において、駆動モータ55の駆動を停止する。そして、次のステップ110に進む。
ステップ110において、作動表示ランプ303が消灯する。そして、次のステップ111に進む。
次に、前記ステップ106において、駆動スイッチ200がOFFとなった場合、すなわちモータ駆動中に駆動スイッチ200が操作された場合について、図13のフローに基づき説明する。なお、ステップ104で駆動スイッチ200が操作された場合には、以後駆動スイッチ200は作動開始スイッチとして機能するものとなる。
まず、図13のステップ120において、残りメダル検知が行われる。ここで、残りメダル検知とは、駆動モータ55を停止させる前に、移送検知センサ220の検知信号に基づき、メダル送り装置40内部のメダルの有無を確認して、所定の表示を行わせるための作動制御処理である。なお、残りメダル検知の詳細については後述する。そして、次のステップ121に進む。
ステップ122において、残りメダル検知の結果、メダル有り(メダルが残留している)の検知がされたか否かの判断がなされる。メダル有りの場合には、次のステップ123に進む。
ステップ123において、作動表示ランプ303が青色に点灯して投入可能表示がなされる。そして、次のステップ124に進む。
ステップ124において、所定の投入動作が行われたか否かの判断がなされる。ここでの「投入動作」とは、紙幣投入後の貸し出しスイッチ240の操作、一括投入開口31へのメダル投入、駆動スイッチ200の操作を含むものである。所定の投入動作が行われない場合には、ステップ124に戻る。一方、所定の投入動作が行われた場合には、図11のステップ104に戻る。
ステップ125において、作動表示ランプ303が青色に点灯されるとともに、点滅表示される。この点滅表示がされている間は、駆動スイッチ200の操作は有効化しない。これは、メダル無しの状態で搬送装置50を空転作動させることがないようにしたものである。そして、次のステップ126に進む。
ステップ126において、メダル有りランプ301が消灯しメダル無しランプ302が点灯して、メダル無し表示がなされる。そして、次のステップ127に進む。
ステップ128において、モータ駆動停止から一定時間が経過したかどうかの判断がなされる。この一定時間は適宜設定することができる。一定時間が経過していない場合には、ステップ127に戻る。一方、一定時間が経過した場合には、次のステップ129に進む。
このように、連続払い出し制御において、駆動スイッチ200の操作によって駆動モータ55を停止させた場合には、メダル送り装置40の内部にメダルが残っていれば、時間経過にかかわらず待機状態には戻らずに、駆動スイッチ200の操作を含む所定の投入動作によって駆動モータ55が駆動開始する。そして、メダルが無くなるまで駆動モータ55を駆動させる。一方、メダル送り装置40の内部にメダルが無いときには、モータ駆動停止後一定時間投入動作がないことを条件に、待機中に戻るものである。
また、一度駆動スイッチ200によって作動を停止させた後は、それ以後どのような投入作動によってもメダルの移送を再開することができるので、遊技開始後は遊技者の好みでメダル投入を行うことができる。
(連続払い出し制御の変形例)
連続払い出し制御の他の例を、図17のフローに基づき説明する。この制御方法では、待機中においては、貸し出しスイッチ210、駆動スイッチ200及び投入センサ210はOFFである。
ステップ1001において、投入センサ210がONとなったか、すなわち一括投入開口31かせメダルが投入されたか否かの判断がなされる。投入センサ210がONにならない場合には、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、駆動スイッチ200が操作されたかどうかの判断がなされる。駆動スイッチ200が操作されない場合には、ステップ1000に戻る。駆動スイッチ200が操作された場合には、ステップ1004に進む。
ステップ1003において、メダル有りランプ301が点灯して、メダル有り表示がなされる。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、駆動モータ55が正転駆動する。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、作動表示ランプ303が赤色に点灯して停止可能表示がなされる。そして、次のステップ1006に進む。
ステップ1007において、メダル無し検知が行われる。そして、次のステップ1008に進む。
ステップ1008において、メダル無し検知の結果、メダル無しの検知がされたか否かの判断がなされる。メダル無しでない場合、すなわちメダル有りの検知がされている場合には、ステップ1004に戻る。一方、メダル無しの場合には、次のステップ1009に進む。
前記ステップ1006において、駆動スイッチ200がOFFとなった場合には、ステップ1010に進む。
ステップ1010において、残りメダル検知が行われる。そして、次のステップ1011に進む。
ステップ1011において、残りメダル検知の結果、メダル有りの検知がされたか否かの判断がなされる。メダル有りでない場合、すなわちメダル無しの検知がされている場合には、ステップ1009に進む。一方、メダル有りの場合には、次のステップ1012に進む。
ステップ1013において、駆動モータ55の駆動を停止する。そして、次のステップ1014に進む。
ステップ1014において、作動表示ランプ303が消灯する。そして、連続払い出し制御を終了する。一連の制御の終了により、メダル貸出機2は待機中に戻る。
(ボタン押圧払い出し制御)
次に、ボタン押圧払い出し制御によるメダル貸出機2の作動の流れを、図14のフローに基づき説明する。なお、ボタン押圧払い出し制御では、待機中の駆動スイッチ200は、作動開始スイッチとしての機能を有した状態でOFFとなっている。すなわち、メダル送り装置40内部のメダルの有無にかかわらず、駆動スイッチ200を押圧操作すれば、駆動モータ55が駆動開始するようになっている。そして、発光表示部300では、作動表示ランプ303が青色点灯し、原則としてメダル無しランプ302が点灯しメダル有りランプ301は消灯している。ただし、メダル送り装置40の内部にメダルが残っている場合には、メダル無しランプ302が消灯してメダル有りランプ301が点灯している。
ステップ201において、駆動モータ55が駆動開始する。すなわち、この制御モードでは、紙幣投入や一括投入開口31へのメダル投入だけでは搬送装置50は作動せず、遊技者が駆動スイッチ200を押圧して初めて、スロットマシン1にメダルを移送することができるものである。そして、次のステップ202に進む。
ステップ203において、駆動スイッチ200がOFFとなったかどうか、すなわち、駆動スイッチ200の押圧が解除されたかどうかの判断がなされる。駆動スイッチ200がOFFにならない場合には、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メダル無し検知が行われる。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、メダル無し検知の結果、メダル無しの検知がされたか否かの判断がなされる。メダル無しでない場合には、ステップ206に進む。
前記ステップ205において、メダル無しの検知がされた場合には、次のステップ207に進む。
ステップ207において、駆動モータ55の駆動を停止する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、作動表示ランプ303が青色点灯して投入可能表示がなされる。そして、次のステップ209に進む。
ステップ209において、メダル無し表示がなされる。そしてそしてボタン押圧払い出し制御を終了する。
ステップ210において、残りメダル検知が行われる。そして、ステップ211に進む。
ステップ211において、駆動モータ55の駆動を停止する。そして、次のステップ212に進む。
ステップ212において、投入可能表示がなされる。そして、次のステップ213に進む。
ステップ214において、メダル有り表示がなされる。そしてボタン押圧払い出し制御を終了する。
このように、本制御方法においては、基本的に駆動スイッチ200の操作に基づいてメダルの移送が行われるので、メダル貸し出し時や一括投入開口31へのメダル投入後に、遊技者の意に反してメダル移送が開始されることがない。その一方で、メダル送り装置40内部にメダルが無くなった場合には、駆動スイッチ200がONになっていても(押圧され続けていても)自動的に搬送装置50の作動が停止するので、無駄な空転を防止することもできる。
続いて、図12のステップ107、図14のステップ204におけるメダル無し検知について、図15のフローに基づき説明する。ここで、図中「L」「M」は所定時間を表す正数であって、L>Mの関係を有している。なお、Lは請求項1の所定時間Aにあたり、Mは請求項2の所定時間Dにあたるものである。また、本フローのスタート時において駆動モータ55は正転駆動している。
まず、図15のステップ400において、移送検知センサ220がONとなっているか否かが判断される。移送検知センサ220がONでない場合には、次のステップ401に進む。
ステップ402において、ステップ400からL秒、例えば1.5秒が経過したか否かが判断される。L秒が経過していない場合には、ステップ401に戻る。すなわち、駆動モータ55が正転駆動している状態で、L秒間、ノズルセンサ64でのメダル通過を検知する。一方、L秒が経過した場合には、次のステップ410に進む。
前記ステップ401において、ノズルセンサ64がONとなっている場合には、ステップ403に進む。なお、このとき、所定の時間M秒が設定され、M秒のタイムカウントが開始される。
ステップ410において、駆動モータ55の正転駆動を停止させた後、所定時間(この所定時間は、請求項1の所定時間Bにあたる)、例えば0.7秒間、駆動モータ55を逆転駆動させる。すなわち、搬送ベルト53を逆回転させる。そして、次のステップ411に進む。
ステップ411において、駆動モータ55の逆転駆動を停止させた後、駆動モータ55を正転駆動させる。そして、次のステップ412に進む。
ステップ413において、ステップ411のモータ駆動開始から所定時間(この所定時間は、請求項1の所定時間Cにあたる)、例えば1.5秒が経過したか否かが判断される。所定時間が経過していない場合には、ステップ411に戻る。すなわち、駆動モータ55を正転駆動させながら、所定時間メダルの有無を検知する。一方、所定時間が経過した場合すなわち所定時間メダルが検知されなかった場合には、次のステップ414に進む。
ステップ414において、メダル無し決定を行う。この決定に基づき、メダル無しランプ302が点灯表示されることとなる。そしてメダル無し検知処理を終了する。
ステップ415において、メダル有り決定を行う。すなわち、駆動モータ55の正転駆動中に移送検知センサ220がメダルを検知したなら、瞬時にメダル有りの決定を下すものである。この決定に基づき、メダル有りランプ301が点灯表示されることとなる。そしてメダル無し検知処理を終了する。
このように、メダル無し検知は、駆動モータ55の駆動中に移送検知センサ220がメダルを検知しなかった場合に、まずノズルセンサ64によるメダル移送状況を一定時間確認し、その後、所定時間ずつ、駆動モータ55の正転、逆回、正転を行い、メダルの有無を確認するものである。このように形成されていることから、もし、メダルの引っかかりなどで移送検知センサ220がメダルを検知できなかった場合でも、メダル送り装置40の内部のメダルが搬送ベルト53の前後移動で攪拌され、あるいは送出間隙54に挟まりかけたメダルが逆戻りして詰まりが直り、メダルの有無を確実に検知することができる。
ちなみに、ノズルセンサ64のメダル検知がなく、移送検知センサ220がメダルを検知しており、かつ回転検知センサ230が異常を検知している場合には、メダル詰まりのエラー表示がなされるともに、所定の詰まり解除処理に移行する。この場合、メダル有りランプ301は点灯させたままにしておくが、作動表示ランプ303は消灯させて、かつ駆動スイッチ200は操作無効の状態とする。このようにしておけば、エラー中であってもメダル送り装置40の内部のメダルの有無を把握できるとともに、エラー中に駆動スイッチ200によって搬送装置50が作動し、詰まり解除処理が適正に行われないといった不都合もない。
(残りメダル検知)
続いて、図13のステップ120及び図14のステップ210における残りメダル検知について、図16のフローに基づき説明する。
ここで、残りメダル検知処理は、駆動スイッチ200の操作により駆動モータ55を駆動停止させる際に行われる制御であり、駆動モータ55を上記したメダル無し検知と同様に作動させて、メダルの有無を確認するものである。なお、本フローのスタート時において駆動モータ55は正転駆動している。
ステップ501において、駆動スイッチ200が操作されてから所定時間、例えば1.5秒が経過したか否かが判断される。ここで、この所定時間を、前記メダル無し検知におけるステップ401〜403の流れと同様にして決定してもよい。すなわち、ノズルセンサ64がメダルを検知していない場合には例えば1.5秒、検知している場合には例えば1秒となるように設定してもよい。所定時間が経過していない場合には、ステップ500に戻る。一方、所定時間経過した場合には、次のステップ502に進む。
ステップ503において、駆動モータ55の逆転駆動を停止させた後、駆動モータ55を正転駆動させる。そして、次のステップ504進む。
ステップ504において、移送検知センサ220がONとなったかどうかを判断する。移送検知センサ220がONでない場合には、次のステップ505に進む。
ステップ505において、ステップ503のモータ駆動開始から所定時間、例えば1.5秒が経過したか否かが判断される。所定時間が経過していない場合には、ステップ503に戻る。すなわち、駆動モータ55を正転駆動させながら、所定時間メダルの有無を検知する。一方、所定時間が経過した場合すなわち所定時間メダルが検知されなかった場合には、次のステップ506に進む。
前記ステップ500、ステップ504において、移送検知センサ220がONとなった場合には、ステップ507に進む。
ステップ507において、メダル有り決定を行う。すなわち、駆動モータ55の正転駆動中に移送検知センサ220がメダルを検知したなら、瞬時にメダル有りの決定を下すものである。この決定に基づき、メダル有りランプ301が点灯されることとなる。そして残りメダル検知処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、搬送装置50の作動中にメダルの有無を検知し、その結果を発光表示部300で表示するようにしてあるので、遊技者は、外から視認できないメダル送り装置40内部のメダルの有無を容易に把握することができる。
加えて、本実施の形態では、作動表示ランプ303によって、駆動スイッチ200のスイッチ状態(作動停止スイッチが作動開始スイッチか)が一見して分かるようになっているため、遊技場の騒音の中でも、搬送装置50が作動しているのか作動停止しているのか(駆動スイッチ200を押圧するかしないか)を、視覚によって確実に確認することができる。
ところで、本実施の形態においては、メダル貸出機2の制御方法について、連続払い出し制御、ボタン押圧払い出し制御の二つの例を挙げて説明したが、これらの制御方法をいずれも、あるいはこれらの制御方法以外の制御方法を含めた制御もあわせて実行可能にするとともに、例えばモード切替スイッチによって、実行すべきいずれか一つの制御方法を選択することができるように形成してもよい。このように形成すれば、遊技者の好みに応じて払い出し制御方法を変更することができる。また店にとっても、客層に合わせた制御方法を選択することができるという利点がある。
10 メダル投入口 11 上部投入開口
12 側方移送通路 13 前扉
14 図柄表示窓 15 下皿
16 操作部
2 メダル貸出機(遊技機用台間機)
20 外箱 21 紙幣投入口
22 紙幣カウンター 23 払い出し装置
23A タンク 23B 送り出し円板
23C ホッパーモータ 230 メダル排出部
24 開閉蓋 25 上部空間
26 メダル量検知部 261 上部検知部
263 下部検知部 262 中間検知部
27 カード挿入口 28 カードリーダー
3 一括投入機構
30 本体カバー 31 一括投入開口(投入部)
32 上面板 33 底板
34 前面板 35 背面板
35A 背面受け口
36 側面板 37 立設壁
38 底部開口 39 背面開口
40 メダル送り装置 41 本体ベース
42 払い出し通路 43 移動調整弁
44 メダル貯め部(貯留部) 45 メダル戻り部
46 平坦部 47 メダル排出部
48 受入開口 49 キャンセル開口
50 搬送装置(移送部) 51 ローラ
52 逆転ローラ 53 搬送ベルト
54 送出間隙 55 駆動モータ
56 伝達手段
60 ノズル部(誘導部) 61 カバー部材
61A キー孔 61B 透視窓
62 ベース部材 63 ヒンジ
64 ノズルセンサ(払い出し検知部) 65 メダル移送路
66 メダル排出口 67 メダル受け口
68 係合片 69 メダル落下口
70 詰まり解除機構 71 回動板
72 プッシュボタン
80 排出装置 81 ソレノイド
82 開閉板 83 可動軸
84 固定軸
90 受け皿 91 凹部
92 ヒンジ部 100 仕切棒
200 駆動スイッチ(作動開始操作部・作動停止操作部)
210 投入センサ(投入検知部) 220 移送検知センサ(移送検知部)
230 回転検知センサ 231 遮光検知部
232 円盤 232a スリット
240 貸し出しスイッチ
250 返却スイッチ 260 リセットスイッチ
300 発光表示部 301 メダル有りランプ
302 メダル無しランプ 303 作動表示ランプ
310 7セグメント表示部
Claims (1)
- メダルを一括投入可能な投入部と、この投入部から投入されたメダルを貯留可能な貯留部と、搬送ベルトを用いて前記貯留部に貯留されているメダルを一枚ずつ送り出すための移送部と、前記移送部のメダル送出側に設けられた誘導部とを少なくとも備え、
前記移送部から送り出されるメダルを、前記誘導部を介して隣接する遊技機のメダル投入口に払い出し可能に形成した遊技機用台間機において、
前記移送部の前記誘導部側に配置され前記搬送ベルトに載っているメダルを検知するための移送検知部と、前記誘導部から前記遊技機に払い出されるメダルの通過を検知するための払い出し検知部とを少なくとも設け、
前記移送部がメダル送出作動中に前記移送検知部のメダル検知が無くなった場合において、前記払い出し検知部がメダルを検知していない場合には、前記移送部のメダル送出作動を一定時間A継続させ、一定時間Aの間に前記払い出し検知部がメダルを検知しない場合には、前記移送部を一定時間Bメダル送出方向と逆方向に作動させた後、さらに前記移送部を一定時間Cメダル送出方向に作動させるように設定され、
前記移送部のメダル送出作動中に前記移送検知部のメダル検知が無くなった場合において、前記払い出し検知部がメダルを検知している場合には、前記一定時間Aよりも短い一定時間D、前記移送部のメダル送出作動を継続させ、前記移送部を一定時間Bメダル送出方向と逆方向に作動させた後、さらに前記移送部を一定時間Cメダル送出方向に作動させるように設定されており、
前記移送部をメダル送出方向に作動させている間に前記移送検知部がメダルを検知しなかったときには、前記移送部にメダルが存在しないと判断するように形成したことを特徴とする遊技機用台間機。
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