JP4527607B2 - メダル送り装置 - Google Patents
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Description
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
すなわち、請求項1、2記載の発明は、逆転ローラにより遊技メダルを効果的に蹴り戻し可能とし、メダル詰まりがしにくく、一括投入された遊技メダルを確実に送り出すことができるメダル送り装置を提供しようとするものである。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、箱状の本体(本体ブロック(41))に、一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な投入部(受入開口(48))と、遊技メダルを排出する排出部(メダル排出部(47))とを設け、前記投入部(48)から投入された遊技メダルを上面に載せた状態で前記排出部(47)に向けて移動可能な移送手段(搬送ベルト(53))と、前記移送手段(53)の排出部側上方に設けられ前記移送手段(53)に積み重なっている遊技メダルを移送方向と逆方向に戻すためのローラ状の戻し手段(逆転ローラ(52))とを少なくとも有する搬送装置(50)を内蔵し、前記戻し手段(52)は、前記移送手段(53)との間に遊技メダルの厚み一枚分以上二枚分以下の間隙を空けて、軸方向がメダル移送方向と直交する方向となるよう配置され、円周面下側が前記移送手段の移動方向と逆方向に移動することにより前記移送手段に積み重なっている遊技メダルを移送方向と逆方向に蹴り戻して分離し、前記戻し手段と移送手段との間隙から遊技メダルを一枚ずつ送り出し可能に形成したメダル送り装置(40)である。
前記移送手段(53)は、例えば駆動モータ(55)により回転する一対のローラ(51)に掛け渡された平ベルトとすることができるが、遊技メダルを積載して移送可能なものであれば、ベルトに限られない。
また、前記戻し手段(52)は、その下面の移動方向が移送手段(53)の上面の移動方向と逆方向となるよう回転するローラであって、移送手段(53)の上方にある遊技メダル、すなわち移送手段(53)の上面に乗っている遊技メダルの上に積み重なっている遊技メダルを、回転により後方にはじき飛ばすことにより、送出間隙(54)に遊技メダルが二枚重なったまま送り込まれるのを防止するためのものである。
そして、溝部(58)の幅(W)は、遊技メダルの厚みよりも大きく形成されており、好ましくは遊技メダルの厚みの二倍程度に形成するのがよい。これは、遊技メダルの外周端部が溝部(58)に引っかかりやすくなるからである。同様の理由から、溝部(58)の深さ(D)も、遊技メダルの厚みより大きく形成されている。
投入部(48)に投入された遊技メダルは、所定の作動開始手段(センサやスイッチ)により移送手段(53)が作動すると、メダル送り出し方向に向かって移送される。そして、移送手段(53)により移送されてきた遊技メダルのうち、移送手段(53)の上面に乗っているメダルは、戻し手段(52)の下方を潜ってそのまま排出部(47)に移送される。移送手段(53)の上方に積み重なったメダルは、戻し手段(52)によって、移送手段(53)の進行方向と逆方向にはじき飛ばされる。このとき、移送手段(53)の上方に大量の積み重なったメダルが滞留していても、戻し手段(52)の回転に伴い溝部(58)の開口の縁が遊技メダルの端部を引っ掛けて蹴り上げるので、滞留している遊技メダルは適宜撹拌される。このため、移送手段(53)の上方の遊技メダルは、移送手段(53)の上面に載っている一枚の遊技メダルに引きずられて排出間隙(54)に引き込まれにくくなる。
また、本発明に係るメダル送り装置(40)を、遊技機に隣接して設置されるメダル貸出機に取り付け、メダル貸出機から払い出される貸し出しメダルが投入部(48)に直接排出されるようにすれば、遊技開始時における遊技機への遊技メダルの投入を効率的に行うことができる。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記投入部(48)の下方でありかつ前記移送手段(53)の上方には、遊技メダルを貯留可能な空間であるメダル貯め部(44)を有し、前記メダル貯め部(44)と前記メダル戻り部(45)の間には、その下端と前記移送手段(53)の上面との間に、重なり合った遊技メダルが通過するのに十分な隙間をあけるように配置され、その上端部に設けられた支点(ピン46)を中心にメダル貯め部(44)方向に回動可能であり、かつ前記移送手段(53)の上面に向けて垂下した状態で前記メダル戻り部(45)方向には回動不能に支持された移動調整弁(43)を備えていることを特徴とする。
すなわち、請求項1、2記載の発明によれば、一枚ずつ遊技メダルを移送させる際に逆転ローラにより余剰遊技メダルを効果的に蹴り戻し可能であり、メダル詰まりがしにくく、一括投入された遊技メダルを確実に送り出すことができるメダル送り装置を提供することができる。
(図面の説明)
図1乃至図12は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は一括投入機構3の縦断面図、図2はスロットマシン1及びメダル貸出機2の外観斜視図、図3は一括投入機構3及びメダル投入口10の拡大斜視図、図4はメダル送り装置40の斜視図、図5はメダル送り装置40の縦断面斜視図、図6はメダル送り装置40の横断面図、図7はノズル部60を開いた断面図、図8は排出貯留部90の拡大断面図である。また、図9及び図10はメダル送り装置40の作動説明図、図11及び図12は逆転ローラ52を示す図である。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図2に示すように、筐体及び筐体の正面側に取り付けられた前扉13を有し、正面側には回転リール(図示せず)の図柄を視認可能な図柄表示窓14が形成されている。また、この図柄表示窓14の下方でありスロットマシン1の略中央部は、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作手段が設けられる操作部16となっている。そしてこの操作部16の正面右端部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。なお、特に図示しないが、メダル投入口10の下方には、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。また、スロットマシン1の下部には、払い出しメダルを貯留可能な下皿15が設けられている。
そして、メダル投入口10から遊技メダルを投入することで遊技開始条件が満たされ、スタートスイッチの操作により回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作により回転リールを停止させ、このとき、複数の回転リールに表示された図柄が所定の位置態様に停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが下皿15に払い出されるように形成されているものである。
メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、金銭と引き替えに遊技メダルを貸し出すと共に、貸し出しメダル及び遊技者が投入するメダルをスロットマシン1のメダル投入口10に投入するためのものである。すなわち、メダル貸出機2は、図2に示すように、外箱20に、紙幣カウンター22及び貸し出しメダル払い出し装置23が内蔵されているとともに、正面側にはメダル送り装置40を備える一括投入機構3が取り付けられているものである。
紙幣カウンター22は、外箱20の正面下方に設けられた紙幣投入口21から投入された紙幣を読み取って、貸し出しメダル払い出し装置23に予め貯留してある遊技メダルを金額に応じて払い出させるためのものである。なお、メダル貸出機としては、紙幣投入口21及び紙幣カウンター22の他に、硬貨投入口や硬貨カウンター、釣り銭払い出し口などを有していてもよい。また、プリペイドカード投入口とカードリーダーを有していてもよい。
一括投入機構3は、前記貸し出しメダル払い出し装置23から払い出される遊技メダル、及び遊技者が投入する遊技メダルを、スロットマシン1のメダル投入口10に一括投入するための機構である。
具体的には、一括投入機構3は、図1及び図3に示すように、大きく分けて、メダル貸出機2の外箱20の正面に取り付けられた本体カバー30と、本体カバー30の内部に設けられたメダル送り装置40と、本体カバー30の正面側下部に取り付けられたノズル部60とから構成されている。
本体カバー30は、図2、図3に示すように、メダル貸出機2の外箱20の正面略中央部から手前側(スロットマシン1を正面から見た場合の手前側。以下同じ)に突出する箱形部材であり、上方に開口する一括投入開口31が形成され、図1に示すように、内部にはメダル送り装置40が内蔵されている。
また、一括投入開口31の手前側には、図1及び図3に示すように、上面に平坦部を有するカウンター状の張り出し部32が形成されている。張り出し部32は、一括投入開口31の手前側及び側方に向かって張り出し、平面からみると略U字型に形成されおり、ここには、搬送装置50を作動及び作動停止させるためのタッチセンサが敷設されている。そして、張り出し部32に手を触れることにより、搬送装置50の駆動モータ55が駆動し、張り出し部32に触れている手を離すことにより、搬送装置50の駆動モータ55が駆動を停止するようになっている。なお、搬送装置50を作動させる手段としては、タッチセンサに限られず、ボタン式のスイッチやその他の操作手段を設けてもよい。また、駆動モータ55の駆動を開始させるためのスイッチと、駆動を停止させるためのスイッチを別々に設けてもよいものである。
(メダル送り装置40)
メダル送り装置40は、前記本体カバー30に内蔵されたメダルを送り出すための装置であり、図1に示すように、前記本体カバー30の内側に設けられる箱状の本体ブロック41の内部に搬送装置50を設け、搬送装置50の奥側下方に排出装置80を設けた構成となっている。
本体ブロック41は、図1及び図4に示すように、長さ方向略中央部に、上方に開口する受入開口48を有し、受入開口48の奥側には、上方に開口し内部において前記受入開口48と連通する払い出し通路42が設けられている。また、本体ブロック41の前方下部には、搬送装置50が内蔵されており、本体ブロック41の正面側は、搬送装置50により送り出されたメダルをノズル部60に一枚ずつ排出するためのメダル排出部47となっている。そして、図5に示すように、前記払い出し通路42を形成する内壁の底部には、排出装置80が設けられている。
具体的には、移動調整弁43は、図5に示すように、両端部から横方向に突出するピン46を有する支持部43Bに、方形状の回動板43Aを取り付けた構成となっている。そして、本体ブロック41の両側面に形成された上下に長い長孔411に前記ピン46を係合させることにより、ピン46を中心に前後方向に回動可能に取り付けられると共に、上下方向に移動可能に形成されているものである。また、前記ピン46の下方には、横方向に突出する突起431が形成されている。一方、本体ブロック41の内面には、移動調整弁43が垂下した状態で前記突起431のメダル戻り部45側に当接するストッパー412が突設されている。これにより、移動調整弁43は、垂下状態からメダル貯め部44側へは回動できるが、垂下状態からメダル戻り部45側への回動を阻止されるようになっている。
搬送装置50は、本体ブロック41の前方下部に内蔵されており、メダル溜め部44に投入又は払い出された遊技メダルを、水平状態(遊技メダルの表裏面が上下となる状態)で一枚ずつ、ノズル部60へと送り出すためのものである。具体的には、搬送装置50は、図1及び図6に示すように、一対のローラ51(51A,51B)と、ローラ51A,51Bに掛け渡された搬送ベルト53と、搬送ベルト53の手前側上方に送出間隙54をあけて設置された逆転ローラ52と、ローラ51を回転させるための駆動モータ55と、駆動モータ55のモータ軸の回転をローラ51,逆転ローラ52に伝達するための伝達手段56を有している。
前記ローラ51と逆転ローラ52は、伝達手段56により同時に回転するようになっている。伝達手段56は、図6に示すように、駆動モータ55の駆動軸、ローラ51A、逆転ローラ52にそれぞれ設けられたギヤと、これらの各ギヤを連結するベルトであって、逆転ローラ52はローラ51と同方向に回転するので、搬送ベルト53の上面の進行方向と、逆転ローラ52の下側円周面の移動方向とが逆になる。また、ローラ51と逆転ローラ52の直径の違いにより、逆転ローラ52の線速(ローラ表面の移動速度)の方が、ローラ51の線速よりも早くなるように形成されている。
搬送ベルト53の前方側は、ノズル部60のメダル受け口67と近接しており、ベルト上面に乗っている一枚の遊技メダルは、前記送出間隙54を潜ってメダル排出部47からノズル部60へと運ばれる。
(逆転ローラ52)
本実施の形態における逆転ローラ52の外周面には、図1及び図6に示すように、断面略台形の撹拌溝58が軸方向に沿って逆転ローラ52の全長に亘り形成されている。撹拌溝58は、逆転ローラ52の外周面を長さ方向に切り欠いて陥没するように形成される凹部である。そしてこの凹部を形成する切欠面として、図11(A)に示すように、長手方向が逆転ローラ52の軸方向に一致する切欠面である直線切欠面52Aと、逆転ローラ52の端部において前記拡開部410の傾斜方向と同じ方向に傾斜して形成された切欠面である傾斜切欠面52Bが設けてある。また、撹拌溝58は、図12(A)に示すように、逆転ローラ52の回転軸を中心に相対向して二つ設けられているが、図12(B)に示すように、一つのみ設けてもよい。あるいは二つ以上、例えば図12(C)に示すように三つ設けてもよい。
さらに、撹拌溝58の幅W(図12(A)参照)は、遊技メダルの厚みのほぼ2倍程度、深さDは、遊技メダルの厚みよりも大きく形成してある。このように形成することで、より遊技メダルの撹拌が良好に行われる。
なお、逆転ローラ52には、前記突片の位置に合わせ外周面に亘って押さえ溝59が形成されている。これは、メダル挟み防止片57と逆転ローラ52との隙間にメダルが挟まれないよう、突片の少なくとも一部はローラ面よりも陥没するように形成するのが好ましいからである。また、逆転ローラ52には撹拌溝58が形成されていることから、撹拌溝58が、ローラ面に近接する突片に引っかかりローラの回転を阻害するのを防ぐためのものである。
ノズル部60は、前記搬送装置50から送り出された遊技メダルをスロットマシン1のメダル投入口10に移送するためのものである。そして、ノズル部60は、図1及び図7に示すように、本体カバー30の正面側下部に取り付けられる取り付け部62と、取り付け部62の下端部に設けられた自己復帰ヒンジ63を介して、取り付け部62に前後方向に回動自在に取り付けられた蓋部61とから成り、蓋部61が取り付け部62を正面側から覆った状態、すなわち蓋部61が閉じた状態で、蓋部61と取り付け部62の間には、遊技メダル一枚分の厚さよりやや大きい厚みを有し、遊技メダルの直径よりもやや大きい幅を有するメダル移送路65が形成されるようになっている。
また、前記自己復帰ヒンジ63は、蓋部61を取り付け部62側に回動する方向に付勢するバネを備え、常態においては蓋部61を閉じるようになっている。そして、バネの付勢力に逆らって蓋部61を取り付け部62と反対方向すなわち手前側に回動させることにより、蓋部61が開く。これは、メダル移送路65の内部で遊技メダルが詰まった場合などに、遊技者が店員を呼ぶことなく自ら詰まりを解消させることができるようにするためである。蓋部61を開いて詰まった遊技メダルを取りだした後は、自己復帰ヒンジ63により蓋部61は自動的に回動して閉じた状態に戻る。
そしてノズル部60は、図3に示すように、メダル排出口66がスロットマシン1のメダル投入口10の側方移送通路12の端部と一直線上に配置されるよう設置される。この場合、メダル排出口66と側方移送通路12の端部とは必ずしも当接、合致する必要はなく、メダル排出口66から排出されたメダルが側方移送通路12に移動可能な間隙や高さの誤差があっても構わない。
さらに、取り付け部62の正面側及び蓋部61の裏面側には、蓋部61を閉じたときに相対向するよう、メダル検知センサ64が設けられている。メダル検知センサ64は、蓋部61に設けられた受光部64Aと、取り付け部62に設けられた発光部64Bとから成り、発光部64Bの発光が遮られることにより遊技メダルの通過を検知するものである。そして、メダル送り装置40が遊技メダルを送り出している間は、このメダル検知センサ64が遊技メダルを検出している。
一方、メダル検知センサ64が遊技メダルを一定時間以上検出しない場合には、投入された遊技メダルをすべて送り終えたか、あるいは搬送装置50の内部などでメダル貸出機2によるメダル詰まりが発生しているかにより、メダル送り装置40が遊技メダルを送り出していない場合、又は蓋部61が開いており発光部64Bの光線が受光部64Aに届かない場合の、いずれかの場合が想定される。そこで、このような場合には、搬送装置50の駆動モータ55の駆動を停止させたり、逆転させたり、あるいはタッチセンサがONとなっても駆動モータ55を駆動させないように制御すると好適である。
次に、上記構成を有する一括投入機構3における遊技メダルの移送過程を、図9及び図10に基づき説明する。
まず、一括投入開口31から遊技メダルを投入すると、図9(A)に示すように、遊技メダルは搬送ベルト53の後方部上面と開閉板82の上面に積み重なるように落下し、メダル貯め部44に貯留される。また、メダル貸出機2に紙幣を投入した場合には、貸し出しメダル払い出し装置23から遊技メダルが払い出され、払い出し通路42を通ってメダル貯め部44に貯留される。次に、一括投入機構3の張り出し部32を手で触れると、タッチセンサが反応して、搬送装置50が作動を開始する。すなわち、駆動モータ55が駆動して、搬送ベルト53が前方(図9において反時計回り)に回転開始する。
搬送ベルト53により前方に移送された遊技メダルのうち、搬送ベルト53の上面に乗っている遊技メダルは、図9(B)に示すように、搬送ベルト53と逆転ローラ52の下面との間の送出間隙54をすり抜けて、一枚ずつ、メダル排出部47へと移送される。一方、搬送ベルト53の上方に重なっている遊技メダルは、逆転ローラ52と接触することにより、逆転ローラ52に設けられた撹拌溝58に引っかかり、上方後部のメダル戻り部45に蹴り戻される。逆転ローラ52は、ローラ51よりも高速回転しているので、効率よくメダルを蹴り出すことができる。
搬送装置50から送り出された遊技メダルは、メダル排出部47から排出され、ノズル部60の湾曲部62Aに誘導されつつメダル受け口67に入り、メダル移送路65を通ってメダル排出口66から排出される。メダル排出口66はスロットマシン1のメダル投入口10の側方移送通路12と位置あわせされているので、遊技メダルは側方移送通路12を通って、上部投入開口11に投入される。
このように、本実施の形態によれば、メダル貸出機2から貸し出される遊技メダルをスロットマシン1に手に持って移動させなくても、あるいはスロットマシン1から入賞により払い出されたメダルを、一枚ずつ手でメダル投入口10に投入させなくても、一括投入機構3によりメダル投入口10に投入することができ、遊技を効率的に行うことができる。また、一括投入機構3には、上下動可能な移動調整弁43が設けてあるので、メダル送り装置40内部でのメダル詰まりを起こしにくく、メダル送り装置40から排出するときにメダル詰まりを起こした場合でも、ノズル部60を開くことにより容易に詰まりを解消できる。そして、排出装置80と排出貯留部90を設けてあるので、メダル送り装置40内の残留メダルや異物なども容易に取り出すことができる。さらに、搬送装置の逆転ローラ52には撹拌溝58が形成されていると共に、搬送ベルト52の前方には拡開部410が設けられているので、搬送装置50内部に滞留している遊技メダルを効率よく送り出すことができ、メダル詰まりを防止することができるのである。
10 メダル投入口 11 上部投入開口
12 側方移送通路 13 前扉
14 図柄表示窓 15 下皿
16 操作部
2 メダル貸出機
20 外箱 21 紙幣投入口
22 紙幣カウンター 23 貸し出しメダル払い出し装置
3 一括投入機構
30 本体カバー 31 一括投入開口
32 張り出し部
40 メダル送り装置 41 本体ブロック
42 払い出し通路 43 移動調整弁
43A 回動板 43B 支持部
44 メダル貯め部 45 メダル戻り部
46 ピン 47 メダル排出部(排出部)
48 受入開口(投入部) 49 キャンセル開口
50 搬送装置 51 ローラ
52 逆転ローラ(戻し手段) 53 搬送ベルト(移送手段)
54 送出間隙 55 駆動モータ
56 伝達手段 57 メダル挟み防止片
58 撹拌溝(溝部) 59 押さえ溝
52A 直線切欠面 52B 傾斜切欠面
60 ノズル部 61 蓋部
62 取り付け部 63 自己復帰ヒンジ
64 メダル検知センサ 65 メダル移送路
66 メダル排出口 67 メダル受け口
62A 湾曲部
80 排出機構 81 ソレノイド
82 開閉板 83 可動軸
84 固定軸
90 排出貯留部 91 ケース
92 スライド蓋 93 排出収納部
94 自己復帰機構
100 仕切棒
410 拡開部 411 長孔
412 ストッパー 431 突起
Claims (2)
- 箱状の本体に、一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な投入部と、遊技メダルを排出する排出部とを設け、前記投入部から投入された遊技メダルを上面に載せた状態で前記排出部に向けて移動可能な移送手段と、前記移送手段の排出部側上方に設けられ前記移送手段に積み重なっている遊技メダルを移送方向と逆方向に戻すためのローラ状の戻し手段とを少なくとも有する搬送装置を内蔵し、
前記戻し手段は、前記移送手段との間に遊技メダルの厚み一枚分以上二枚分以下の間隙を空けて、軸方向がメダル移送方向と直交する方向となるよう配置され、円周面下側が前記移送手段の移動方向と逆方向に移動することにより前記移送手段に積み重なっている遊技メダルを移送方向と逆方向に蹴り戻して分離し、前記戻し手段と移送手段との間隙から遊技メダルを一枚ずつ送り出し可能に形成したメダル送り装置において、
前記戻し手段は、前記移送手段を側方から挟む前記本体の側壁に、長さ方向の両端部と前記側壁との間にメダル厚よりも大きな間隙を空けずに設けられ、
前記側壁の双方には、前記移送手段の上面側方から上方に向かって徐々に上り傾斜する拡開部が形成されており、
前記移送手段及び前記拡開部の上方には、前記戻し手段により戻された遊技メダルが滞留可能な上部空間であるメダル戻り部が形成され、
前記戻し手段の外周面には、遊技メダルの厚みよりも大きい幅及び深さの凹みとなるよう戻し手段の長さ方向に切り欠いた溝部が、少なくとも一つ設けられており、
前記溝部の凹みを構成する切欠面のうち、遊技メダルを蹴り上げる側の切欠面は、戻し手段の長さ方向の中央部においては、長さ方向が前記戻し手段の軸方向と一致する切欠面である直線切欠面となっているとともに、戻し手段の長さ方向の両端部側においては、戻し手段の長さ方向の中央部から端部に向かって上り傾斜となるよう斜めに形成された切欠面である傾斜切欠面となっており、
前記戻し手段は、前記直線切欠面により、前記移送手段に積み重なった遊技メダルを移送方向と逆方向に蹴り上げ、前記傾斜切欠面により、前記移送手段に積み重なった遊技メダルを前記移送手段の中央側に向けて蹴り上げるとともに、前記メダル戻り部の拡開部側に滞留している遊技メダルを掻き出し前記メダル戻り部の中央側に移動させることができるように形成されていることを特徴とするメダル送り装置。 - 前記投入部の下方でありかつ前記移送手段の上方には、遊技メダルを貯留可能な空間であるメダル貯め部を有し、
前記メダル貯め部と前記メダル戻り部の間には、その下端と前記移送手段の上面との間に、重なり合った遊技メダルが通過するのに十分な隙間をあけるように配置され、その上端部に設けられた支点を中心にメダル貯め部方向に回動可能であり、かつ前記移送手段の上面に向けて垂下した状態で前記メダル戻り部方向には回動不能に支持された移動調整弁を備えていることを特徴とする請求項1記載のメダル送り装置。
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2005
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