JP4713345B2 - 遊技機用台間機 - Google Patents
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Description
そこで、各請求項に記載された発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、メダル送り装置内部の満杯状態を解消することができ、満杯によるメダル詰まりを防止可能な遊技機用台間機を提供しようとするものである。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、筐体の開口上部を開閉自在かつ閉塞可能な上扉(13A)と、筐体の開口下部を開閉自在かつ閉塞可能な下扉(13B)とを備え、前記下扉(13B)の上面側端部には、遊技メダルを側面側から受け入れ可能な側方移送通路(12)を有するメダル投入口(10)を備えた一の遊技機(スロットマシン1)に隣接して設置される遊技機用台間機(メダル貸出機2)であって、一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な一括投入開口(31)と、この一括投入開口(31)の下方に設けられ、遊技メダルを貯留可能なメダル貯め部(44)と、隣接する一の遊技機(1)の側方移送通路(12)に遊技メダルを転送するための投入導入路(ノズル部60)と、メダル貯め部(44)に貯留されている遊技メダルを一枚ずつ前記投入導入路(60)に送り出す搬送装置(50)とを少なくとも備える遊技機用台間機に係る。
またここで、前記「遊技機用台間機」は、例えばメダル貸出機(2)とすることができ、上記構成の他にも、メダルを払い出すための払い出し装置(貸し出メダル払い出し装置23)や紙幣カウンター(22)を備えていてもよい。
前記メダル貯め部(44)は、投入開口(31)から投入された遊技メダルを一時的に貯留可能な空間である。なお、遊技機用台間機がメダル貸出機(2)の場合には、メダル貸出機(2)から直接このメダル貯め部(44)に遊技メダルが払い出されるようにしてもよい。例えば、メダル貸出機(2)のメダル排出口を一括投入開口(31)の上方に設けたり、メダル排出口とメダル貯め部(44)との間に移送通路(払い出し通路(42))を設けてもよい。
前記搬送装置(50)は、搬送ベルト(53)を用いたベルト式メダル送り装置や、送り出し円板を用いたディスク式メダル送り装置などとすることができ、一括投入されメダル貯め部(44)に貯留された遊技メダルを一枚ずつ、投入導入路(60)に送り出すことができる装置であれば、どのような構成を有していても構わない。
前記満杯検知手段(210)は、メダル貯め部(44)に設けられた遮光センサ、接触センサ、近接センサなどの検知装置とすることができ、メダル貯め部(44)内のメダルが一定の高さ位置まで貯まったことを認識可能であればどのような構成であっても構わない。
本発明に係る遊技機用台間機(2)を一の遊技機(1)の隣に設置すれば、一括投入開開口(31)から一括投入した遊技メダルを一枚ずつメダル投入口(10)に投入させることができ、遊技中における遊技機への遊技メダルの投入を効率的に行うことができる。
そして、満杯検知手段(210)によりメダル貯め部(44)の満杯状態が検知された場合には、開閉部材(82)を開いて排出開口(49)が開放される。これにより、メダル貯め部(44)のメダルは下方の受け皿(90)に落下し、メダル貯め部(44)の満杯状態が解消される。
なお、開閉部材(82)は、必ずしも満杯検知手段(210)の満杯検知の直後に開かなくともよい。例えば、一定時間満杯状態が継続して検知されている場合や、満杯検知後に一定時間搬送装置(50)を強制駆動(駆動停止スイッチを無効にする)させて、それでも満杯状態が解消しない場合に開閉部材(82)を開くようにしてもよい。満杯状態解消後には、開閉部材(82)を閉じればよい。
310)を設け、前記満杯検知手段(210)が、メダル貯め部(44)の満杯を検知した場合には、
前記蓋部材(310)で前記一括投入開口(31)を閉塞することをも特徴とする。
本発明は、満杯状態の場合に追加のメダル投入を物理的に阻止して、満杯解消を促進するようにしたものである。
なお、蓋部材(310)は、必ずしも満杯検知手段(210)の満杯検知の直後に閉じなくともよい。例えば、一定時間満杯状態が継続して検知されている場合や、満杯検知後に一定時間搬送装置(50)を強制駆動させて、それでも満杯状態が解消しない場合に蓋部材(310)を閉じるようにしてもよい。さらに、蓋部材(310)を閉じても満杯状態が解消されない場合には、開閉部材(82)を開いて受け皿(90)にメダルを排出させるようにしてもよい。満杯状態解消後には、蓋部材(310)を開いて、投入可能な状態にすればよい。
(特徴点) 請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、遊技者に貸し出すメダルを払い出すための払い出し装置(貸し出しメダル払い出し装置23)と、この払い出し装置(23)から払い出されるメダルを、前記一括投入開口(31)を経ずに前記メダル貯め部(44)に誘導する払い出し通路(42)とを備え、前記満杯検知手段(210)が、メダル貯め部(44)の満杯を検知した場合には、前記払い出し装置(23)の払い出し作動を停止して、前記払い出し通路(42)からメダル貯め部(44)へのメダル流入を禁止するように形成されていることを特徴とする。
本発明においては、例えば、満杯検知手段(210)の満杯検知によって蓋部材(310)を閉じたり開閉部材(82)を開いても、満杯状態が解消されない場合に、払い出し装置(23)の作動を一時停止させることができる。なお、満杯状態解消後には、払い出し装置(23)の作動を再開させればよい。このとき、遊技者に対して、受け皿(90)のメダルを一括投入開口(31)に投入するよう促す報知を行うと好適である。
(特徴点)
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記受け皿(90)に貯留されるメダルが所定の位置まで積み重なったことを検知可能な受け皿満杯検知手段(受け皿センサ220)を設け、前記満杯検知手段(210)の満杯検知に基づいて前記開閉部材(82)を開き排出開口(49)を開放した後、前記受け皿満杯検知手段(220)が、受け皿(90)の満杯を検知した場合には、前記払い出し装置(23)の払い出し作動を停止して、前記払い出し通路(42)からメダル貯め部(44)を経た受け皿(90)へのメダル流入を禁止するように形成されていることを特徴とする。
本発明においては、例えば、満杯検知手段(210)の満杯検知に基づいて蓋部材(310)を閉じて追加投入を禁止し、開閉部材(82)を開いてメダル貯め部(44)のメダルを受け皿(90)に逃がしても、受け皿(90)にどんどんメダルが落下している状態の時には、払い出し装置(23)からのメダル払い出しを停止させるようにすることができる。なお、払い出し装置(23)の払い出し作動を停止させると同時に、開閉部材(82)を閉じるようにすれば、排出メダルが受け皿(90)から溢れ出すのを防止することができる。
(図面の説明)
図1乃至図14は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は一括投入機構3の縦断面図、図2はスロットマシン1及びメダル貸出機2の外観斜視図、図3は一括投入機構3及びメダル投入口10の拡大斜視図、図4及び図5はメダル送り装置の斜視図、図6は一括投入機構3の部分縦断面図、図7はシャッターを示す平面図、図8及び図9は満杯検知装置を示す図、図10乃至図14はメダル送り制御の流れを示すフローチャート図である。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図2に示すように、筐体の正面側に取り付けられた前扉13を有し、正面側には回転リール(図示せず)の図柄を視認可能な図柄表示窓14が形成されている。また、この図柄表示窓14の下方でありスロットマシン1の略中央部は、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作手段が設けられる操作部16となっている。そしてこの操作部16の正面右端部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口10が設けられている。なお、特に図示しないが、メダル投入口10の下方には、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。また、スロットマシン1の下部には、払い出しメダルを貯留可能な下皿15が設けられている。
そして、メダル投入口10から遊技メダルを投入し、スタートスイッチの操作により回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作により回転リールを停止させ、このとき、複数の回転リールに表示された図柄が所定の位置態様に停止すると入賞となり、所定枚数のメダルが払い出されるように形成されているものである。
メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、金銭と引き替えに遊技メダルを貸し出すと共に、貸し出しメダル及び遊技者が投入するメダルをスロットマシン1のメダル投入口10に投入するためのものである。すなわち、メダル貸出機2は、図2に示すように、外箱20に、紙幣カウンター22及び貸し出しメダル払い出し装置23が内蔵されているとともに、正面側には一括投入機構3が取り付けられているものである。
紙幣カウンター22は、外箱20の正面下方に設けられた紙幣投入口21から投入された紙幣を読み取って、貸し出しメダル払い出し装置23に所定枚数の遊技メダルを払い出させるためのものである。なお、メダル貸出機としては、紙幣投入口21及び紙幣カウンター22の他に、硬貨投入口や硬貨カウンター、釣り銭払い出し口などを有していてもよい。また、プリペイドカード投入口とカードリーダーを有していてもよい。さらに、紙幣投入口21は外箱20の正面上方にあってもよく、紙幣カウンター22はメダル貸出機2の外部(例えば島設備)に設けられていてもよい。
一括投入機構3は、前記貸し出しメダル払い出し装置23から払い出される遊技メダル、及び遊技者が投入する遊技メダルを、スロットマシン1のメダル投入口10に一括投入するための機構である。
具体的には、一括投入機構3は、図1及び図3に示すように、大きく分けて、メダル貸出機2の外箱20の正面に取り付けられた本体カバー30と、本体カバー30の内部に設けられたメダル送り装置40と、本体カバー30の正面側に取り付けられたノズル部60とから構成されている。
本体カバー30は、図1乃至図3に示すように、メダル貸出機2の外箱20の正面略中央部から手前側(スロットマシン1を正面から見た場合の手前側。以下同じ)に突設された、上面板32、底板33、前面板34、背面板35及び左右二つの側面板36を有する箱形の部材である。そしてこの本体カバー30の内部には、搬送装置50を備えたメダル送り装置40が前後方向に移動可能に収納されている。
前記上面板32には、上方に開口する一括投入開口31が形成され、この一括投入開口31はシャッター300装置によって開閉可能に形成されている。シャッター装置300は、メダル送り装置40内部のメダルが満杯の時に作動し、一括投入開口31を閉塞するようになっているものであるが、この詳細については後述する。また、一括投入開口31の手前側には、カウンター状の張り出し部が形成されている。ここには、搬送装置50を作動及び作動停止させるための駆動スイッチ200としてのタッチセンサが敷設されている。そして、この駆動スイッチ200に手を触れることにより、搬送装置50の駆動モータ55が駆動開始し、駆動モータ55の駆動中に駆動スイッチ200に手を触れることにより、駆動モータ55が駆動を停止するようになっている。なお、駆動スイッチ200としては、タッチセンサに限られず、ボタン式のON・OFF切り替えスイッチやその他の操作手段を設けてもよい。また、駆動モータ55の駆動を開始させるためのスイッチと、駆動を停止させるためのスイッチを別々に設けてもよいものである。
そして、図1に示すように、前記底板33の奥側には、メダル送り装置40のキャンセル開口49から落下する異物やキャンセルメダルを装置外に排出させるためのキャンセル通路38が形成されており、キャンセル通路38の下方には、落下物を受け止める受け皿90が形成されている。また、前記キャンセル通路38には、受け皿90内のメダルが満杯になったことを検知する受け皿センサ220が設けられている。
(メダル送り装置40)
メダル送り装置40は、メダルを送り出すための装置であり、図1に示すように、前記本体カバー30の内部に収納される箱状の本体ベース41の内側に搬送装置50を設け、搬送装置50の奥側下方に排出装置80を設けた構成となっている。
前記払い出し通路42は、メダル貸出機2の貸し出しメダル払い出し装置23から貸し出される遊技メダルを受け入れて、前記メダル貯め部44に誘導するためのものである。払い出し通路42の底面は、奥側から手前側に向かって下り傾斜となっており、傾斜の前端部が開閉板82によって開閉可能に形成されている。開閉板82が閉じているときには、メダル貯め部44に遊技メダルが貯留され、開閉板82が開いた場合には、メダル貯め部44又は搬送装置50の搬送ベルト53上にあるゴミなどの異物や遊技メダルは、キャンセル開口49から落下する。なお、キャンセル開口49から落下した異物や遊技メダルは、本体カバー30のキャンセル通路38を通って受け皿90に貯留される。
搬送装置50は、本体ベース41の前方下部に内蔵されており、メダル貯め部44に投入又は払い出された遊技メダルを、水平状態(遊技メダルの表裏面が上下となる状態)で一枚ずつ、ノズル部60へと送り出すためのものである。具体的には、搬送装置50は、図1に示すように、一対のローラ51(51A,51B)と、ローラ51A,51Bに掛け渡された搬送ベルト53と、搬送ベルト53の手前側上方に送出間隙54をあけて設置された逆転ローラ52と、ローラ51,52を回転させるための駆動モータ55と、駆動モータ55のモータ軸の回転をローラ51,52に伝達するための伝達手段(図示せず)を有している。
前記ローラ51と逆転ローラ52は、伝達手段により同時に回転するようになっている。伝達手段は、駆動モータ55の駆動軸、ローラ51A、逆転ローラ52にそれぞれ設けられたギヤと、これらの各ギヤを連結するベルトであって、逆転ローラ52はローラ41と同方向に回転するので、搬送ベルト53の上面の進行方向と、逆転ローラ52の下側面の移動方向とが逆になる。また、ローラ51と逆転ローラ52の直径の違いにより、逆転ローラ52の線速(ローラ表面の移動速度)の方が、ローラ51の線速よりも早くなるように形成されている。
前記逆転ローラ52には、断面略台形の撹拌溝が軸方向に沿って形成されている(図5参照)。撹拌溝は、溝の端部で遊技メダルを引っ掛けるようにして、搬送ベルト53の上方に積み重なった遊技メダルを効果的に後方に蹴り上げる役割を果たすものである。
ところで、特に図示しないが、搬送装置50には、搬送ベルト53の移動を検知するためのベルト移動検知センサが設けられている。これは、例えば搬送ベルト53の側端部に複数の貫通孔をベルト移動方向に沿って形成し、貫通孔を挟んで設置した発光部と受光部から成る遮光センサとすることができる。そして、搬送ベルト53が動いている場合には、貫通孔を通して受光部が受ける受光信号が一定のサイクルで繰り返され、搬送ベルト53の移動を検知することができる。なお、ベルト移動検知センサとしては、このような構成に限られず、いかなる公知の移動検知センサを用いてもよい。
ノズル部60は、前記搬送装置50から送り出された遊技メダルをスロットマシン1のメダル投入口10に移送するためのものである。そして、ノズル部60は、図1及び図4に示すように、ベース板400を介して本体カバー30の正面下部に取り付けられるベース部材62と、本体カバー30の正面側に本体カバー30の底板33に設けられたヒンジ63を介して前後方向に回動自在に取り付けられるカバー部材61とから成り、カバー部材61がベース部材62を正面側から覆った状態、すなわちカバー部材61が閉じた状態で、本体カバー30の前面板34の下方に形成された開口部を塞ぐようになっている。
また、前記基体62Aと回動板71の間には、遊技メダル一枚分の厚さよりやや大きい厚みを有し、遊技メダルの直径よりもやや大きい幅を有するメダル移送路65が形成されるようになっている。メダル移送路65は、正面視すると略L字型に形成されており、メダル受け部67からノズル部60のスロットマシン1側に屈曲して、その端部がメダル排出口66となっている(図3参照)。そして、ベース部62は、メダル排出部47から排出された遊技メダルをメダル受け口67から受け入れ、メダル移送路65を通してメダル排出口66から一枚ずつ排出するようになっている。なお、回動板71は透明部材で形成されているので、回動板71を透過してメダル移送路65を通過するメダルを正面側から視認することができる。
前記カバー部材61は、メダル詰まりやメンテナンス時等に開くものであって、背面側及び左側(スロットマシン側)が開口し前記ベース部材62を被覆可能なケース状の蓋である。そして、図3に示すように、正面には、閉じた状態で正面側から前記メダル移送路65を通過する遊技メダルを視認可能なスリットが形成されており、正面上部には、詰まり解除機構70としてのプッシュボタン72と、カバー部材61を開くときに所定の鍵を差し込むためのキー孔61Aが設けられている。このキー孔61Aは、例えばメダル貸出機2の貸し出しメダル払い出し装置23にメダルを補給するために外箱20に設けてある扉を開くときに使用する鍵の外形形状に合わせて形成されている。
さらに、カバー部材61の底部であって、ベース部材62のメダル受け口67の下方に位置する部分には、後述する詰まり解除機構70の作動によりキャンセルされるメダルを落下させるためのメダル落下口69が形成されている。
カバー部材61は、閉じた状態においては、図1に示すように、係合片68の鈎部が係止爪34Aと係合しており、本体カバー30にロックされている。カバー部材61を開く場合には、キー孔61Aにキーを差し込んで、係合片68を弾性変形させることにより、鈎部と係止爪34Aとの係合を外し、カバー部材61を手前側に引けば、カバー部材61はヒンジ63を中心に前方に回動する。開いているカバー部材61を閉じる場合には、カバー部材61を押し上げて後方に回動させれば、係合片68の鈎部が係止爪34Aに係合してロックされる。
回動板71は、正面視略L字型の板部材であり、垂直部分の両側端部から横方向に張り出したピンを、ベース部材62に設けられた軸支部(図示せず)に係止させることにより、ベース部材62の正面側に前後方向に回動可能に支持されている。また、回動板71は、軸支部73の下側に設けられたバネ(図示せず)により、基体62A側に付勢されている。すなわち、通常時において回動板71は、バネ74により基体62Aの方向に引っ張られており、メダル移送路65を転送されるメダルが基体62Aと回動板71に挟まれて、落下することなく通過できるようになっている。
そして、メダル移送路65にメダルが詰まった場合には、頭部を押圧すると、先端に押圧された回動板71が、軸支部73を中心に、軸支部73より上側は後方に、軸支部73より下側は前方に回動し、回動板71の下側は基体62Aから離れる方向に移動する。このため、メダル移送路65の内部にあるメダルは回動板71の支えを失って、回動板71の下側と基体62Aの間にできた隙間から下方に落下するものである。落下するメダルはメダル落下口69から装置外に排出されるので、手のひらなどで受け止めればよい。
シャッター装置300は、図7に示すように、一括投入開口31を閉塞可能な摺動板310と、摺動板310を前後方向に水平移動させるためのラック311及びピニオン312を備えている。
摺動板310は、本体カバー30の上面板32とメダル送り装置40の平坦部46の間に形成される摺動板収納部320と、メダル送り装置40の受入開口48の上側とを前後方向に移動自在な薄板状の蓋部材であり、前方の摺動板収納部320に収納されているときには一括投入開口31が開放され(図3参照)、摺動板収納部320から後方(メダル貸出機2の外箱20方向)に水平移動することにより一括投入開口31を閉塞するようになっている。
(貯め部センサ210)
貯め部センサ210は、メダル送り装置40のメダル貯め部44内部のメダルが満杯になったことを検知するためのものであり、図5及び図6に示すように、メダル貯め部44の上方に位置する上ピン211と、メダル貯め部44の下方に位置する下ピン212とから成る。上ピン211及び下ピン212は、図示しないハーネスによって連結された金属製の棒材であって、双方にメダルが接触することにより通電して、信号を出力するように形成されている。
(受け皿センサ220)
受け皿センサ220は、図6に示すように、本体カバー30のキャンセル通路38の奥側壁部に設けられた接触センサであって、図8に示すように、軸支部223を支点に前後方向に揺動可能な揺動部材222と、揺動部材222の奥側に設けられたスイッチ221を備えている。前記揺動部材222は、上側からの圧力では揺動しないが、下側から圧力を受けると後方に回動するように形成されており、前記スイッチ221は、揺動部材222が後方に回動したときにその一部と接触し、押圧される位置に設けられている。
(遊技メダルの移送)
次に、上記構成を有する一括投入機構3における遊技メダルの移送過程を、図1に基づき説明する。
搬送ベルト53が移動開始すると、搬送ベルト53の後方部上面に乗っている遊技メダルが前方に移動し、その上方に貯まっているメダルも引きずられて、移動調整弁43の下方を潜ってメダル戻り部45に移動する。ここで、移動調整弁43は、前方(メダル戻り部45側)には回動しないので、メダル貯め部44の上部に貯留されているメダルが、一気にメダル戻り部45に雪崩れ込むのを防ぐことができる。
ここで、メダル戻り部45に滞留するメダルの量が多いと、逆転ローラ52によって後方に蹴り出すのに支障をきたし、送出間隙54でメダル詰まりが発生するおそれがある。しかし、移動調整弁43は、後方(メダル貯め部44側)に回動可能に取り付けられているので、メダル戻り部45内に滞留したメダルはメダル貯め部44に逆流し、メダル戻り部45の上方に空間が形成される。これにより、逆転ローラ52によるメダルの蹴り出しがスムーズに行われるものである。
(メダル送り装置40の作動制御)
続いて、上記構成を有するメダル貸出機2の、メダル送り装置40の作動制御について、図10乃至図14のフローに基づき説明する。
まず、図10におけるステップ100において、駆動スイッチ200がONになったかどうかを判断する。駆動スイッチ200がONにならない場合には、ステップ100に戻る。一方、駆動スイッチ200がONになった場合には、次のステップ101に進む。
ステップ102において、貯め部センサ210がONになったかどうかを判断する。貯め部センサ210がONになった場合には、次のステップ103に進む。
ステップ103において、満杯状態解消処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、メダル詰まりが検知されているかどうかを判断する。なおメダル詰まり検知については後述する。メダル詰まりが検知されていない場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、駆動スイッチ200がOFFになったかどうかを判断する。駆動スイッチ200がOFFにならない場合には、ステップ101に戻る。すなわち、駆動スイッチ200をOFFにしない場合には搬送装置50が作動し続ける。一方、駆動スイッチ200がOFFになった場合には、次のステップ106に進む。
前記ステップ104において、メダル詰まりが検知されている場合には、ステップ110に進む。
ステップ110において、詰まり解除処理が行われる。そしてメダル送り装置40の作動制御を終了する。
前記ステップ103の満杯状態解消処理について、第一の作動例を図11のフローに基づき説明する。第一の作動例は、貯め部センサ210と受け皿センサ220の満杯検知信号及びベルト移動検知信号とメダルセンサ64のメダル検知信号に基づいて、満杯状態解消処理を行うようにしたものである。
ステップ201において、搬送ベルト53が駆動しているかどうかを判断する。具体的には、ベルト移動検知センサがベルト移動検知信号を出力しているかどうかを判断する。搬送ベルト53が駆動していない場合には、搬送装置50でのメダル詰まりであるため、図10のステップ110に進む。一方、搬送ベルト53が駆動している場合には、次のステップ202に進む。
ステップ203において、貯め部センサ210がONとなっているかどうかを判断する。貯め部センサ210が依然としてONである場合には、次のステップ204に進む。
ステップ204において、シャッター装置300を閉作動させて摺動板310で一括投入開口31を閉じるとともに、排出装置80を開作動させて開閉板81がキャンセル開口49を開放する。これにより、一括投入開口31からのさらなるメダル投入を阻止できるとともに、メダル貯め部44に滞留しているメダルをキャンセル開口49から受け皿90に逃がすことができる。そして、次のステップ205に進む。
ステップ206において、受け皿センサ220がONとなっているかどうかを判断する。受け皿センサ220がONでない場合には、メダル貯め部44に貯まっていたメダルがメダル送り装置40から送り出され、又は受け皿90に排出されて、満杯状態を脱したものとし、次のステップ207に進む。
ステップ207において、排出装置80を閉作動させて開閉板81がキャンセル開口49を閉塞するとともに、シャッター装置300を開作動させて摺動板310が一括投入開口31を開放する。そして、次のステップ208に進む。
前記ステップ203において、貯め部センサ210がONでない場合には、メダル貯め部44に一時貯まっていたメダルが順調に送り出されて満杯状態を脱したものとし、ステップ204〜208を飛び越して、ステップ209に進む。
ステップ209において、駆動モータ55の強制駆動を解除する。これにより、駆動スイッチはもとのON状態に戻り、駆動スイッチのOFF操作も有効となる。そして、満杯状態解消処理を終了する。
ステップ210において、貸し出しメダル払い出し装置23からのメダル払い出しを強制停止させる。具体的には、払い出しカウントを記憶したまま貸し出しメダル払い出し装置23のホッパーを一時停止させる。なお、貸し出しメダル払い出し装置23が作動していない場合であっても作動停止状態になるので、紙幣を投入してもメダルは払い出されない。そして、次のステップ211に進む。
ステップ212において、搬送ベルト53が駆動しているかどうかを判断する。すなわち、ベルト移動検知センサが正常な検知信号を出力しているかどうかを判断する。搬送ベルト53が駆動していない場合には、搬送装置50でのメダル詰まりであるため、図10のステップ110に進む。一方、搬送ベルト53が駆動している場合には、次のステップ213に進む。
ステップ213において、移送終了検知がされているかどうか、つまりメダル送り装置40の内部のメダルがすべて送り出されてしまったかどうかを判断する。なお、移送終了検知は、後述する詰まり検知に付随して検知されるものである。移送終了検知がされていない場合には、ステップ212に戻る。一方、移送終了検知がなされた場合には、次のステップ214に進む。
このように、第一の作動例によれば、例えば遊技開始の最初のメダル投入時のように、一度に大量のメダルを一括投入口31から投入した場合や、貸し出しメダル払い出し装置23から払い出されたメダルを払い出し通路42が受け入れた場合など、一時的にメダル貯め部44が満杯状態となったときには、満杯報知はされるものの、遊技者に何らかの操作要請又は操作禁止要請が行われることはなく、メダル移送を継続させることにより満杯状態を解消させる。また、それでも満杯状態が解消できない場合には、摺動板310を閉じて追加メダルを投入させないように操作禁止要請を行うとともに、キャンセル開口49を開放してメダルを受け皿90逃がすことにより、満杯状態を解消させる。さらに、シャッター装置300を閉じて追加投入を禁止し、かつキャンセル開口49を開いてメダルを受け皿90に逃がしても、まだメダル送り装置40内にメダルが流入してくる場合には、メダル貸出機2のメダル貸し出しを中止させ、メダル送り装置40内部のメダルをすべて移送し終えてから、再投入を可能としている。そして、いずれの場合も、満杯状態終了時に駆動スイッチ200をONにしなくても搬送装置50が自動的に駆動再開するので、遊技者の手を煩わせることがない。
次に、満杯状態解消処理の第二の作動例を図12のフローに基づき説明する。第二の作動例は、貯め部センサ210の満杯検知信号及びベルト移動検知信号に基づいて、満杯状態解消処理を行うようにしたものである。
ここで、図12のステップ300からステップ304までの流れは、第一の作動例のステップ200からステップ304までの流れと同様であるので説明を省略する。
ステップ306において、貯め部センサ210がONとなっているかどうかを判断する。貯め部センサ210がONの場合には、貸し出しメダル払い出し装置23からのメダル払い出しが終了していないか、あるいは、搬送装置50でのメダル詰まりが想定される。この場合には、次のステップ307に進む。
ステップ307において、搬送ベルト53が駆動しているかどうかを判断する。搬送ベルト53が駆動していない場合には、搬送装置50でのメダル詰まりであるため、図10のステップ110に進む。一方、搬送ベルト53が駆動している場合には、次のステップ308に進む。
ステップ309において、貯め部センサ210がONとなっているかどうかを判断する。貯め部センサ210がONの場合には、ステップ307に戻る。一方、貯め部センサ210がONでない場合には、満杯状態を脱したものとし、次のステップ310に進む。
ステップ310において、メダル払い出しの強制停止を解除する。なお、強制停止の解除は、前記ステップ309の判断が「イエス」となった後、一定時間が経過してから行うようにしてもよい。そして、次のステップ312に進む。
ステップ312からステップ314までの流れは、図11のステップ207〜209と同様であるので、説明を省略する。
このように、第一の作動例によれば、受け皿センサ210の満杯検知信号とは無関係に制御を行うようにしてあるので、例えば満杯状態解消処理の最中に、遊技者が受け皿90からメダルを取り出してしまった場合でもメダル貸出機2からのメダル払い出しを中止させることができるという利点がある。
まず、図13のステップ400において、モータ駆動指令信号が出力されているかどうかを判断する。このモータ駆動指令信号は、駆動スイッチ200の操作に基づく信号と、満杯状態解消処理中の強制駆動に基づく信号の双方を含んでいる。モータ駆動指令信号が出力されていない場合、すなわち駆動スイッチ200がOFFされた場合や、強制的に駆動していた駆動モータ55が停止した場合には、詰まり検知を終了する。一方、モータ駆動指令信号が出力されている場合には、次のステップ401に進む。
ステップ406において、ベルト詰まりを検知する。具体的には、ベルト詰まり検知信号を出力する。この信号に基づいて、所定の詰まり解除処理や、詰まり検知の報知が行われる。そして、詰まり検知制御を終了する。
前記ステップ401において、搬送ベルト53が駆動している場合には、次のステップ402に進む。
ステップ402において、メダルセンサ64がONとなっているか、すなわちメダル移送路65にメダルがあるかどうかを判断する。メダルセンサ64がONの場合には、次のステップ403に進む。
ステップ404において、メダルセンサ64がOFFになったかどうかを判断する。メダルセンサ64がOFFになった場合には、一枚のメダルがメダルセンサ64の検知部を通過したものとし、ステップ400に戻る。一方、メダルセンサ64がOFFになっていない場合には、メダルが少なくともメダルセンサ64の検知部の位置で移動せずに止まっているものとして、次のステップ405に進む。
このように、本実施の形態では、駆動モータ55を駆動させるための信号が出力されているにもかかわらず、搬送ベルト53が移動していない場合にはベルトの詰まり、メダルセンサ64が一定時間以上メダルを検知し続けている場合はノズル部60の詰まりが、それぞれ認識されるようになっている。
次に、図10におけるステップ110の詰まり解除処理の一例として、ベルト詰まり解除処理の流れを、図13のフローに基づき説明する。
ステップ501において、ベルト詰まりの報知を行う。例えば報知ランプを点灯させる。そして、次のステップ502に進む。
ステップ502において、駆動モータ55をX秒間、逆転させる。X秒は例えば1〜2秒程度の時間とし、適宜設定できる。駆動モータ55を逆転させると、搬送ベルト53がメダル移送方向と逆方向に移動し、ベルト上面に乗っているメダルをメダル貯め部44方向に引き戻すとともに、逆転ローラ52はその下面がメダル排出部47方向に移動するように回転し、逆転ローラ52に接触しているメダルをメダル排出部47に向かって蹴り出すこととなる。これにより、搬送ベルト53と逆転ローラ52の間にメダルが複数枚重なって発生した詰まりを解消することができる。そして、次のステップ503に進む。
なお、ノズル詰まり検知信号が出力された場合には、駆動モータ55の駆動を停止させるとともに、プッシュボタン72を押したりカバー部材61を開くなどして詰まったメダルを取り除くよう要請する報知を行う。
10 メダル投入口 11 上部投入開口
12 側方移送通路 13 前扉
13A 上扉 13B 下扉
14 図柄表示窓 15 下皿
16 操作部
2 メダル貸出機(遊技機用台間機)
20 外箱 21 紙幣投入口
22 紙幣カウンター 23 貸し出しメダル払い出し装置
3 一括投入機構
30 本体カバー 31 一括投入開口
32 上面板 33 底板
34 前面板 35 背面板
36 側面板 37 立設壁
38 キャンセル通路 39 背面開口
40 メダル送り装置 41 本体ベース
42 払い出し通路 43 移動調整弁
44 メダル貯め部 45 メダル戻り部
46 平坦部 47 メダル排出部
48 受入開口 49 キャンセル開口
50 搬送装置 51 ローラ
52 逆転ローラ 53 搬送ベルト
54 送出間隙 55 駆動モータ
60 ノズル部(投入導入路) 61 カバー部材
62 ベース部材 63 ヒンジ
64 メダル検知センサ 65 メダル移送路
66 メダル排出口 67 メダル受け口
68 係合片 69 メダル落下口
70 詰まり解除機構 71 回動板
72 プッシュボタン
80 排出装置 81 ソレノイド
82 開閉板(開閉部材) 83 可動軸
84 固定軸
90 受け皿 91 皿底部
92 ヒンジ 94 側面板
100 仕切棒 200 駆動スイッチ
210 貯め部センサ 211 上ピン
212 下ピン
220 受け皿センサ 221 スイッチ
222 揺動部材 223 軸支部
300 シャッター装置 310 摺動板
311 ラック 312 ピニオン
313 モータ 320 シャッター収納部
Claims (3)
- 筐体の開口上部を開閉自在かつ閉塞可能な上扉と、筐体の開口下部を開閉自在かつ閉塞可能な下扉とを備え、前記下扉の上面側端部には、遊技メダルを側面側から受け入れ可能な側方移送通路を有するメダル投入口を備えた一の遊技機に隣接して設置される遊技機用台間機であって、
一括投入される複数枚の遊技メダルを受け入れ可能な一括投入開口と、
この一括投入開口を開閉可能な蓋部材と、
前記一括投入開口の下方に設けられ、遊技メダルを貯留可能なメダル貯め部と、
隣接する一の遊技機の側方移送通路に遊技メダルを転送するための投入導入路と、
メダル貯め部に貯留されている遊技メダルを一枚ずつ前記投入導入路に送り出す搬送装置とを少なくとも備え、
前記メダル貯め部の下方に、排出開口と、この排出開口を開閉する開閉部材を設け、
前記排出開口の下方に、排出開口から排出される貯留物を受け入れる受け皿を設け、
前記メダル貯め部に、貯留されたメダルが所定の位置まで積み重なったことを検知可能な満杯検知手段を設け、
この満杯検知手段が、メダル貯め部の満杯を検知した場合には、前記蓋部材で前記一括投入開口を閉塞するとともに、前記開閉部材を開いて前記排出開口を開放し、メダル貯め部内のメダルを前記受け皿に落下させるように形成されていることを特徴とする遊技機用台間機。 - 遊技者に貸し出すメダルを払い出すための払い出し装置と、
この払い出し装置から払い出されるメダルを、前記一括投入開口を経ずに前記メダル貯め部に誘導する払い出し通路とを備え、
前記満杯検知手段が、メダル貯め部の満杯を検知した場合には、前記払い出し装置の払い出し作動を停止して、前記払い出し通路からメダル貯め部へのメダル流入を禁止するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機用台間機。 - 前記受け皿に貯留されるメダルが所定の位置まで積み重なったことを検知可能な受け皿満杯検知手段を設け、
前記満杯検知手段の満杯検知に基づいて前記開閉部材を開き排出開口を開放した後、前記受け皿満杯検知手段が、受け皿の満杯を検知した場合には、前記払い出し装置の払い出し作動を停止して、前記払い出し通路からメダル貯め部を経た受け皿へのメダル流入を禁止するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊技機用台間機。
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