JP4337039B2 - 電動チャック - Google Patents

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Description

本発明は、回転駆動源の駆動作用下に一組の把持部を介してワークを把持することが可能な電動チャックに関する。
従来から、例えば、工作機械の軸部等の先端に取り付けられ、開閉自在なチャックの開閉動作を駆動源によって行うことにより、種々の部品等を把持する電動チャックが知られている。
このような電動チャックは、モータ等の駆動源における駆動軸と連結されたチャックが設けられ、前記チャックの内周側には、前記駆動軸と連結されたインナ部材にワークを把持する複数の把持爪が開閉自在に設けられている。また、チャックにおけるアウタ部材の外周側には、電磁弁の駆動作用下に軸線方向に沿って変位自在に固定ピンが設けられている。
そして、チャックの把持爪によってワークを把持する際には、電磁弁によって駆動する固定ピンを、アウタ部材の外周面の位置決め穴に挿入して回転動作を規制し、インナ部材が駆動軸の駆動作用下に回転して把持爪を閉じてワークを把持している。
一方、チャックによるワークの把持動作が完了した後、前記固定ピンが位置決め穴より離脱し、アウタ部材の回転規制状態を解除することにより、駆動源の駆動作用下にチャックがワークを把持した状態で、アウタ部材及びインナ部材が一体的に所定角度だけ回転する(例えば、特許文献1参照)。
また、このような電動チャックにおいては、チャックによってワークの把持動作を行っている際に、前記チャックの回転動作を規制するための回転規制手段が設けられている。この回転規制手段は、油圧源から配管を介して油圧シリンダへと供給される圧油の供給状態を電磁弁によって切り換え、前記圧油によって油圧シリンダの内部に設けられるピストンを変位させている。そして、ピストンの端部に設けられた位置決めピンを、チャックが連結された主軸に対して係合させることにより、該主軸の回転を規制している。一方、電磁弁による切り換え作用下にピストンを前記とは反対方向に変位させることにより、位置決めピンが主軸から離脱してチャックの回転動作が規制された状態が解除される(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−126992号公報 特開平8−150531号公報
ところで、特許文献1に係る電動チャックを用いて、チャックで把持したワークを所望の位置へと移動させる場合が想定される。例えば、平面状に載置されているワークを把持して、所定角度だけ回転させた後、所定高さを有する場所へと移動させる場合が考えられる。
しかしながら、このような場合には、電動チャックとは別個にワークを所定高さまで移動させるための搬送装置等を予め準備しておき、電動チャックの駆動源の駆動作用下にワークを把持し、前記ワークを所定角度だけ回転させた後に、前記搬送装置等に対して電動チャックからワークの受け渡しを行い、前記受け渡し作業が終了した後に前記搬送装置によってワークを所望の高さ位置まで移動させる必要がある。
そのため、電動チャックと他の搬送装置との間の受け渡し時間等がかかるため、タクトタイムが増大してしまうと共に、前記電動チャックから搬送装置へとワークの受け渡しを行う際の制御が煩雑であるという問題がある。
一方、特許文献2に係る電動チャックでは、チャックの回転動作を規制・規制解除するために回転規制手段が設けられている。しかしながら、回転規制手段は、主軸に対して位置決めピンを係止させる油圧シリンダ、前記油圧シリンダに圧油を供給する配管、前記圧油の制御を行う電磁弁等より構成されているため、その構造が複雑になり、それに伴って部品点数が増大するという問題がある。
本発明は、前記の問題を考慮してなされたものであり、単一の回転駆動源の駆動作用下にワークの把持、回転及び昇降動作を行うことにより、タクトタイムの短縮化を図ることができると共に、コストを削減することが可能な電動チャックを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、ワークを把持する把持部の回転動作を規制するストッパ機構の構造を簡素化することにより部品点数を削減し、コストの削減を図ることにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、開閉自在に設けられる把持部を介してワークを把持する電動チャックにおいて、
ボディと、
前記ボディに設けられ、電気信号により回転駆動する単一の回転駆動源と、
前記回転駆動源の駆動作用下に駆動する送りねじ軸と、
前記送りねじ軸に螺合され、軸線方向に沿って変位自在に設けられるピストンと、
前記ピストンの変位作用下に開閉自在な一組の把持部を有するチャック部と、
前記チャック部に連結され、軸線方向に沿った前記チャック部の変位動作と、前記送りねじ軸を中心とした前記チャック部の回転動作とを切り換える動作切換手段と、
前記チャック部の軸線方向に沿った変位をガイドし、且つ、前記チャック部が軸線方向に沿って変位している際の該チャック部の回転方向への変位を規制するガイド機構と、
を備え、
前記単一の回転駆動源の駆動作用下に前記送りねじ軸に螺合される前記ピストンを介して前記把持部を開動作又は閉動作させ、前記把持部の開動作又は閉動作が保持された状態で、前記チャック部が、前記ガイド機構のガイド作用下に軸線方向に沿って変位し、前記ガイド機構によってガイドされた前記チャック部の軸線方向に沿った変位が終了した後、前記チャック部の変位動作が、前記動作切換手段を介して前記送りねじ軸を中心とした一方向又は他方向への回転動作へと切り換えられ、前記チャック部が回転動作することを特徴とする。
本発明によれば、ボディに設けられた単一の回転駆動源の駆動作用下にピストンを軸線方向に沿って変位させ、前記ピストンの変位作用下に把持部を介してワークを把持する把持動作を行い、その後、ワークを把持したままの状態で、さらに回転駆動源の駆動作用下にピストンを軸線方向に沿って変位させることにより、該ピストンと一体的にチャック部を変位させる変位動作を行う。そして、チャック部の変位動作が完了した後、最後に前記ワークを把持したチャック部を、動作切換手段を介して所定角度だけ回転させる回転動作を行うことができる。
従って、ワークを把持部によって把持する把持動作と、前記ワークを把持した状態で軸線方向に沿って変位させる変位動作と、前記ワークを把持した状態で所定角度回転させる回転動作とを単一の回転駆動源による駆動作用下に行うことができる。そのため、ワークを把持して所望の位置まで移動させる際のタクトタイムを短縮化することができ、生産効率の向上を図ることができる。
また、電動チャックは、ワークを把持した状態で軸線方向に沿って所定高さだけ昇降させることが可能な昇降機能を備えているため、前記電動チャックとは別個に、前記ワークを高さ方向に沿って移動させるための搬送装置等を設ける必要がなく、別個の搬送装置等を設ける際にかかる設備投資が不要となり、それに伴うコストの削減を図ることができる。
さらに、動作切換手段は、前記ボディの内部に設けられ、前記ガイド機構によるガイド作用下に軸線方向に沿って変位すると共に、前記ガイド機構による回転変位の規制状態が解除された際に回転変位する回転部材とするとよい。これにより、回転部材を介して該回転部材に連結されたチャック部をワークを把持した状態でガイド機構のガイド作用下に軸線方向に沿って変位させることができ、且つ、ガイド機構による回転部材の回転変位規制が解除された後に、ワークを把持した状態でチャック部を回転変位させることができる。
さらに、ガイド機構は、ボディの内壁面に軸線方向に沿って形成されたガイド溝と、前記ガイド溝と対向する前記回転部材の外壁面に回転自在に軸支され、前記ガイド溝の内部に係合されるローラ部材とから構成するとよい。これにより、回転部材に軸支されたローラ部材が、ガイド溝の軸線方向に沿ってガイドしながら変位することにより、前記回転部材の回転方向への変位を規制しつつ、軸線方向に沿って好適に変位させることができる。
さらにまた、ボディと回転部材との間に、前記ボディと前記回転部材とを互いに離間する方向に付勢するばね部材を設け、前記把持部によってワークを把持する際の把持力を、前記ばね部材の前記回転部材側へ向かって付勢される押圧力によって設定させるとよい。これにより、回転部材が軸線方向に沿って変位する際に、把持部によってワークを把持する把持力が保持された状態にある。そのため、ばね部材による回転部材への押圧力の強さによって、前記回転部材が軸線方向に沿って変位する際の推力が変化し、それに伴って、前記回転部材と一体的に変位するピストンに係合された把持部によるワークの把持力を増減させることができる。
またさらに、ボディには、前記回転部材が軸線方向に沿って変位した変位終端位置を検出する検出部が設けられ、前記回転部材における該回転部材の周方向に沿った位置を、該回転部材が回転変位する際の基準点とするとよい。
これにより、チャック部に連結された回転部材の変位が、軸線方向に沿った変位から回転変位へと切り換えられた際の位置を検出部によって基準点として常に確認することができ、前記検出部からの検出信号をコントローラ等に出力することにより、前記回転部材の所望の回転角度に応じた制御信号を、回転駆動源に対して供給することも可能となる。
また、ボディには、前記チャック部の回転変位を規制するストッパ機構が設けられ、前記ストッパ機構を、前記ガイド機構による前記チャック部の回転変位の規制状態が解除された際、前記チャック部が連結される回転部材に対して非係合に設けると共に、前記回転部材が所定角度回転した際に、前記回転部材の回転変位を規制するようにするとよい。
これにより、ガイド機構によるチャック部の回転変位の規制状態が解除され、前記チャック部が回転し始める際には、ストッパ機構によってチャック部と連結される回転部材の回転変位が妨げられることがないと共に、前記回転部材が所定角度回転変位した後においては、該回転部材の回転変位をストッパ機構によって好適に係止することができる。また、回転部材が周方向に沿って回転変位した際においては、常にストッパ機構によって係止されるため、前記回転部材が、一周(360°)以上回転してしまうことが防止される。
さらにまた、本発明は、開閉自在に設けられる把持部を介してワークを把持する電動チャックにおいて、
ボディと、
前記ボディに設けられ、電気信号により回転駆動する回転駆動源と、
前記回転駆動源の駆動作用下に回転する送りねじ軸と、
前記送りねじ軸に螺合され、軸線方向に沿って変位自在に設けられるピストンと 前記ピストンの変位作用下に開閉自在な一組の把持部を有するチャック部と、
前記チャック部に連結され、前記ボディの内部に前記送りねじ軸を回転中心として回転自在に設けられる回転部材と、
前記ボディ又は前記回転部材に回動自在に設けられる第1ストッパ部材と、前記回転部材が回転した際に、前記第1ストッパ部材と係合する第2ストッパ部材とを有するストッパ機構と、
を備え、
前記回転駆動源の駆動作用下に前記ピストンを介して前記把持部を開動作又は閉動作させ、前記把持部の開動作又は閉動作が保持された状態で、前記チャック部及び回転部材が、前記送りねじ軸を回転中心として一方向又は他方向に回転変位し、前記回転部材の回転変位が前記ストッパ機構により係止されることを特徴とする。
本発明によれば、ボディに設けられた回転駆動源の駆動作用下にピストンを軸線方向に沿って変位させ、前記ピストンの変位作用下に把持部を介してワークを把持する把持動作を行い、その後、前記ワークを把持したままの状態で回転部材と一体的にチャック部を所定角度だけ回転させる回転動作を行っている。そして、前記ボディ又は前記回転部材に回動自在に設けられる第1ストッパ部材を、前記第1ストッパ部材と係合する第2ストッパ部材に係合させることにより、回転部材の回転変位を好適に係止することができる。従って、回動自在な第1ストッパ部材と、前記第1ストッパ部材に係合される第2ストッパ部材とからなるストッパ機構を簡易な構成とすることができるため、部品点数の削減を図ることによりコストを削減することができる。
また、ボディには、前記回転部材に対して接近・離間する方向に変位自在に設けられる押圧部材と、前記押圧部材を前記回転部材側に向かって押圧するばね部材と、前記ばね部材による押圧力を調整する調整部材とを有する回転制御機構が備えられ、
前記ワークを把持する際の前記把持部による把持力を、前記押圧部材によって前記回転部材に付勢される押圧力によって設定するとよい。
これにより、ボディに設けられた回転制御機構の調整部材によって押圧部材による回転部材への押圧力を簡便に調整することができる。そのため、調整部材によって回転部材に付与される押圧力を任意に調整することにより、前記回転部材及びチャック部の軸線方向に沿った変位量を調整することができ、それに伴って、把持部におけるワークに対する把持力を自在に増減させることができる。
さらに、第1ストッパ部材を、前記回転部材が前記送りねじ軸を回転中心として一方向に回転変位した際に、前記第1ストッパ部材の一方側の面と前記第2ストッパ部材とを当接させると共に、前記回転部材が前記送りねじ軸を回転中心として他方向に回転変位した際に、前記第1ストッパ部材の他方側の面と前記第2ストッパ部材とを当接させるとよい。
これにより、回動自在な第1ストッパ部材をボディ又は回転部材に設け、前記第1ストッパ部材と第2ストッパ部材とを係合させることにより、前記第2ストッパ部材を第1ストッパ部材の一方側の面に当接させて係止する際、前記第2ストッパ部材の当接する面の当接角度と略平行になるように第1ストッパ部材が回動する。また、前記第2ストッパ部材を第1ストッパ部材の他方側の面に当接させる場合にも同様に、前記第2ストッパ部材の当接する面の当接角度と略平行になるように第1ストッパ部材が回動する。従って、回動自在に設けられた第1ストッパ部材の一方側又は他方側の面に対して第2ストッパ部材を好適に面接触させることにより、回転部材及びチャック部の回転変位を確実に係止することができる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、ワークを把持部によって把持する把持動作と、前記ワークを把持した状態で軸線方向に沿って変位させる変位動作と、前記ワークを把持した状態で所定角度回転させる回転動作とを単一の回転駆動源による駆動作用下に行うことができるため、ワークを把持して所望の位置まで移動させる際のタクトタイムを短縮化することにより、生産効率の向上を図ることができる。
また、電動チャックは、ワークを把持した状態で軸線方向に沿って変位させることができるため、前記電動チャックと別個に高さ方向にワークを移動させるための搬送装置等を設ける必要がなく、それに伴って設備にかかるコストの削減を図ることができる。
本発明に係る電動チャックについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1において、参照符号10は、本発明の第1の実施の形態に係る電動チャックを示す。
この電動チャック10は、ボディ12と、前記ボディ12の内部に設けられる回転駆動源14と、前記回転駆動源14から出力される回転駆動力の回転速度を変速するギア機構部16と、前記ギア機構部16によって変速された回転駆動力を直線運動へと変換する変換機構部18と、前記ボディ12の下部に設けられ、ワーク20を把持するチャック部22とからなる。
断面略筒状に形成されるボディ12の略中央部には、例えば、ステッピングモータ等からなる回転駆動源14が設けられ、前記回転駆動源14の駆動軸24が、チャック部22側に向かって所定長だけ突出している。なお、前記回転駆動源14に、その回転量若しくは回転角度を検出可能な回転検出手段(例えば、エンコーダ)を設け、前記回転検出手段によって検出された検出信号を図示しないコントローラへと出力することにより、前記回転駆動源14へと供給される電流量を介して回転角度等を制御するようにしてもよい。
ギア機構部16は、前記駆動軸24の端部に連結される第1ギア26と、前記第1ギア26と噛合されると共に、ボディ12の内部に装着された円筒状の内歯車28と噛合される複数(例えば、3個)の第2ギア30と、前記第2ギア30の軸部32が連結されるディスク部材34とからなる。なお、内歯車28は、ボディ12の半径内方向に突出したフランジ部36とプレート部材48との間に挟持されることにより固定されている。
第1ギア26の外周面には、全周にわたって第1歯部38が形成され、前記第1歯部38を介して第1ギア26が、外周面に第2歯部40を有する第2ギア30と噛合されている。
一方、第2ギア30の第2歯部40と対向する位置に設けられる円筒状の内歯車28には、その内周面に沿って内歯部42が形成され、前記内歯部42が第2ギア30の第2歯部40と噛合している。
そして、円盤状に形成されるディスク部材34は、その中央部に変換機構部18における送りねじ軸44(後述する)が連結されると共に、前記ディスク部材34の中央部より半径外方向に所定長だけ離間した位置に複数の第2ギア30の軸部32がそれぞれ所定間隔離間して連結されている。
すなわち、回転駆動源14の駆動作用下に駆動軸24が回転した際、第1ギア26が回転することにより、第1歯部38を介して噛合された複数の第2ギア30が第1ギア26を中心として回転する。また、複数の第2ギア30は、内歯車28の内歯部42に嵌合した状態で回転し、前記第2ギア30の回転作用下にディスク部材34が回転駆動する。
その際、回転駆動源14の駆動軸24を介して第1ギア26へと伝達された駆動力は、第1歯部38と第2歯部40とのギア比率、及び、第2歯部40と内歯車28の内歯部42とのギア比率を経て、所定量だけ減速された状態でディスク部材34を介して送りねじ軸44へと伝達される。換言すると、駆動軸24の回転作用下に自転する第1ギア26と、前記第1ギア26の回転作用下に該第1ギア26と内歯車28の内歯部42との間で公転する第2ギア30とは、前記第1ギア26からの回転駆動力を減速してディスク部材34へと伝達する遊星ギアとして機能している。
変換機構部18は、一端部がディスク部材34の中央部に連結される軸状の送りねじ軸44と、前記送りねじ軸44の他端部に螺合されるピストン46と、前記ボディ12の内部に設けられ、前記送りねじ軸44を回転自在に支持する円盤状のプレート部材48とからなる。
送りねじ軸44の外周面には軸線方向に沿ってねじ50が刻設され、前記送りねじ軸44は、プレート部材48の孔部に装着された軸受52を介して回転自在に支持されている。送りねじ軸44の他端部は、ピストン46の中央部に軸線方向に沿って形成されたねじ穴54に螺合されている。
ピストン46は、チャック部22におけるチャックボディ64(後述する)の内部に配設され、その外周面には、半径外方向に突出したガイド部56が形成されている。そして、ガイド部56は、チャックボディ64の内部に軸線方向に沿って形成されたガイド溝58に係合されている。
すなわち、回転駆動源14の回転駆動作用下にギア機構部16を介して送りねじ軸44が回転した際、ピストン46が送りねじ軸44との螺合作用下に軸線方向(矢印A、B方向)に沿って変位する。その際、前記ピストン46のガイド部56がガイド溝58に係合されているため、前記ピストン46の回転変位が規制され、前記ピストン46が軸線方向に沿ってのみ変位する。
チャック部22は、ボディ12の下端部に装着されるアダプタ60と、前記アダプタ60の内部に設けられる回転部材62と、前記回転部材62に連結される断面略矩形状のチャックボディ64と、プレート部材48の回転部材62側に設けられる係止部材66と、前記回転部材62の回転変位を規制するストッパ機構68と、ピストン46の下端部に回動自在に係合される一組のアーム部材70a、70bと、前記アーム部材70a、70bを介して開閉自在に設けられ、ワーク20を把持する一組の把持部72a、72bとからなる。
アダプタ60は、その上部に形成された筒状の挿入壁74がボディ12の内部に挿入されるように設けられ、プレート部材48の下面を保持している。このアダプタ60の内周面には、軸線方向に沿って所定深さだけ窪んだ複数のローラガイド溝(ガイド機構)76a〜76eが互いに所定角度離間して形成されている(図7参照)。この複数のローラガイド溝76a〜76eは、チャック部22を回転させたい所望の回転角度に対応して、ローラガイド溝76aを基準としてそれぞれ所定角度離間して形成されている。
ローラガイド溝76aの内部には、回転部材62の外周面より半径外方向に突出して設けられた回転ローラ78が係合されている。回転ローラ78は、回転部材62の軸線と略直交するように設けられた回転軸80を介して前記回転部材62の外周面に回転自在に軸支されている(図5参照)。
また、アダプタ60には、回転ローラ78が上方へと変位してローラガイド溝76aより離脱した際、前記回転ローラ78が周方向に沿って回転するガイド面82が形成されている。
さらに、アダプタ60におけるチャック部22側の端面には、円盤状のカバー部材84が装着され、内部に設けられた回転部材62が下方へと脱抜しないように保持している。なお、カバー部材84の略中央部には孔部を介してチャックボディ64が挿通されている。
係止部材66は、送りねじ軸44の上端部に形成される段部86とプレート部材48との間に挟持され、軸線方向への変位が規制されている。そして、係止部材66と回転部材62の端面に形成される環状溝との間には、前記回転部材62側に向かって徐々に縮径するコイルスプリング(ばね部材)88が介装され、前記コイルスプリング88の弾発力(押圧力)によって回転部材62を係止部材66から離間する方向に付勢している。
図6に示されるように、ストッパ機構68はアダプタ60の外壁面に設けられ、前記ストッパ機構68は、回転部材62の回転変位を回転ローラ78を介して規制するストッパレバー90と、前記回転部材62が逆方向に回転することを阻止する逆回転防止レバー92とからなる。
ストッパレバー90は、アダプタ60の外壁面に支持された一端部を支点として回動自在に設けられ、前記他端部が一端部より逆回転防止レバー92側に向かって折曲して形成されている。そして、ストッパレバー90の他端部には、アダプタ60の略中央部に向かって所定長だけ突出したストッパ部94が設けられている。前記ストッパ部94は、アダプタ60のガイド面82に沿って転動する回転ローラ78と対向する高さとなるように形成され、アダプタ60の挿入壁74の略矩形状に切り欠かれた窓部96の内部に挿入されている。
また、略L字状に形成された逆回転防止レバー92は、アダプタ60の外壁面に支持された略中央部を支点として回動自在に設けられている。逆回転防止レバー92の一端部には、ストッパレバー90の略中央部との間に引張スプリング98が介装されている。そして、引張スプリング98の引張力は、ストッパレバー90の一端部を支点として該ストッパレバー90の他端部側が、逆回転防止レバー92に接近する方向(図8中、矢印F方向)に回動するように付勢されると共に、逆回転防止レバー92がストッパレバー90より離間する方向(図8中、矢印F方向)に回動するように付勢されている。さらに、逆回転防止レバー92に他端部側の端面は、ストッパレバー90の端面と当接するように設けられている。
一方、ストッパレバー90のストッパ部94には、逆回転防止レバー92側に所定角度傾斜した第1傾斜面100が形成されている。この第1傾斜面100は、ストッパ部94の上方に向かって徐々に逆回転防止レバー92より離間するように傾斜している。
また、逆回転防止レバー92の他端部側には、アダプタ60の中央部側に向かって突出した係止部102が形成され、前記係止部102が窓部96の内部に挿入されている。前記係止部102には、所定角度(約45°)傾斜した第2傾斜面104が形成されている。この第2傾斜面104は、上方に向って徐々にストッパレバー90に接近するように傾斜している。
そして、逆回転防止レバー92が時計回り方向(図8中、矢印G方向)に回動した際に、前記係止部102がローラガイド溝76aの開口部位に形成された面取部106に係合することにより、前記逆回転防止レバー92の回動動作が規制されると共に、逆回転防止レバー92が反時計回り方向(図8中、矢印F方向)に回動した際には、係止部102が窓部96の端面に係止されることにより、前記逆回転防止レバー92の回動動作が規制される。
また、例えば、回転部材62の軸線方向に沿った変位位置を検出可能なセンサ107(例えば、オートスイッチ)が、ボディ12の外周面に装着されている。
このセンサ107は、回転部材62が軸線方向に沿って上方へと変位し、係止部材66の外周面と略対向する位置(変位終端位置)に設けられている(図3参照)。そして、回転部材62が軸線方向に沿って上方へと変位した際、例えば、磁気等によって回転部材62がセンサ107と略対向する位置に変位して上昇動作が完了したことが検出され、前記検出信号が、図示しないコントローラへと出力される。
これにより、前記検出信号に基づいて回転部材62の回転方向への位置を、前記コントローラにおいて初期位置(基準点)として認識する(図7参照)。そして、回転部材62の回転方向への初期位置が、センサ107からの検出信号によって確認された後、回転検出手段(図示せず)によって検出された回転駆動源14の回転数又は回転角度に基づいて、ワーク20を把持したチャック部22を予め設定された所望の回転角度に回転させるための電流量がコントローラによって演算される。そして、コントローラからの制御信号(例えば、パルス信号)に基づいて回転駆動源14の回転速度、回転角度等が制御される。
一組のアーム部材70a、70bはそれぞれ断面略L字状に形成され、その折曲した略中央部が、チャックボディ64に設けられた一組のリンクピン108を介してそれぞれ回動自在に軸支されている。また、アーム部材70a、70bの一端部側には、それぞれ半円状に切り欠かれた切欠部110が形成され、ピストン46の端部に装着されたピン112にそれぞれ係合されている。一方、アーム部材70a、70bの他端部側は、徐々に細軸状に形成され、把持部72a、72bの上部にそれぞれ軸支されている。
把持部72a、72bは断面略T字状に形成され、チャックボディ64の下部に連結されるレール部材114に進退自在に係合されている。把持部72a、72bには、下方に向かって突出し、ワーク20を把持する爪部116が形成されている。
すなわち、ピストン46の軸線方向に沿った変位作用下にピン112に係合された一組のアーム部材70a、70bがリンクピン108を支点として所定角度だけ回動し、前記一組のアーム部材70a、70bの回動作用下に把持部72a、72bに軸支された該アーム部材70a、70bの他端部によって一組の把持部72a、72bがレール部材114の軸線方向に沿って接近・離間する方向に変位する。
本発明の第1の実施の形態に係る電動チャック10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、図1に示されるように、チャック部22が軸線方向に沿った下方(矢印A方向)へと降下し、前記チャック部22でワーク20を把持する前の状態を初期状態として説明する。
先ず、図示しない電源より電流を回転駆動源14へと供給し、前記回転駆動源14の回転駆動作用下に駆動軸24を回転させることにより一体的に第1ギア26を回転させる。
そして、第1ギア26の回転作用下に第2歯部40を介して噛合された複数の第2ギア30が、該第1ギア26を中心として内歯車28の内周面に沿って一体的に回転し、第2ギア30を介してディスク部材34が回転する。その際、第1ギア26から第2ギア30へと伝達された回転駆動力が、第1歯部38、第2歯部40及び内歯車28の内歯部42のそれぞれのギア比に応じて所定量だけ減速された後にディスク部材34へと伝達され、前記ディスク部材34に連結された送りねじ軸44が回転する。
次に、送りねじ軸44の回転作用下に該送りねじ軸44の端部に螺合されたピストン46が、チャックボディ64の内部をガイド溝58に沿って上方(矢印B方向)へと変位する。なお、その際、ピストン46のガイド部56が、チャックボディ64のガイド溝58に係合されて該ピストン46の回転変位が規制されているため、前記ピストン46が、送りねじ軸44の回転作用下に一体的に回転することがない。
そして、ピストン46が上方(矢印B方向)へと変位することにより、該ピストン46のピン112に係合されたアーム部材70a、70bが、リンクピン108に軸支された略中央部を支点として、把持部72a、72bに軸支された他端部を互いに接近させる方向(矢印C方向)に回動する。これにより、前記把持部72a、72bが、アーム部材70a、70bの回動作用下にレール部材114に沿って互いに接近する方向(矢印D方向)に変位し、一組の把持部72a、72bの爪部116の間にワーク20が把持される(図2参照)。
なお、この際、一方の把持部72aと他方の把持部72bとの間には、ワーク20が把持されているため、一方の把持部72aと他方の把持部72bとの互いに接近する方向(矢印D方向)への変位が規制された状態にある。
次に、回転駆動源14がさらに回転駆動することにより、ピストン46がさらに軸線方向に沿った上方(矢印B方向)へと変位し、それに伴ってピストン46に装着されたピン112を介して一組のアーム部材70a、70bの一端部が、それぞれ軸線方向に沿って上方(矢印B方向)へと引張される。
その際、アーム部材70a、70bの他端部は、軸支されている把持部72a、72bの矢印D方向への変位がワーク20の把持作用下に規制されているため、それに伴って互いに接近する方向(矢印C方向)への回動動作が規制されている。
そのため、図3に示されるように、ピストン46の上方への変位作用下にアーム部材70a、70bが一体的に上方へと変位し、それに伴って、リンクピン108を介してアーム部材70a、70bが軸支されたチャックボディ64、前記チャックボディ64に連結された回転部材62及び前記アーム部材70a、70bの他端部が軸支された把持部72a、72bが、前記アーム部材70a、70bと一体的に上方(矢印B方向)へと変位する。すなわち、ピストン46の変位作用下にチャック部22が、コイルスプリング88の弾発力に抗して軸線方向に沿って上方(矢印B方向)へと変位する。
この場合には、回転部材62が上方へと変位する際に、一組の把持部72a、72bによる矢印D方向へのワーク20の把持力が、コイルスプリング88の弾発力(押圧力)によって保持されている。すなわち、コイルスプリング88の弾発力に比例して前記把持部72a、72bによるワーク20の把持力が変化するため、前記コイルスプリング88の弾発力を変更することにより、前記把持部72a、72bによるワーク20を把持する把持力を簡便に増減させることができる。
そして、チャック部22が、ピストン46の変位作用下に上方へと変位する際、回転部材62の外周面に装着された回転ローラ78が、アダプタ60の軸線方向に沿ったローラガイド溝76aに係合されているため、前記回転ローラ78のローラガイド溝76aへのガイド作用下に回転部材62及びチャック部22が軸線方向に沿って上方へと変位し、送りねじ軸44の回転作用下に回転変位することがない。
次に、チャック部22及び回転部材62が、送りねじ軸44の回転動作に伴ったピストン46の変位作用下にさらに軸線方向に沿った上方(矢印B方向)へと変位することにより、図8に示されるローラガイド溝76aの内部に係合された回転ローラ78が、ローラガイド溝76aの上端部に達した後に、該ローラガイド溝76aより離脱する(図4及び図9参照)。なお、その際、回転部材62の上面が係止部材66に当接することにより、回転部材62がさらに上方へと変位することが防止されている。
この際、ボディ12に設けられたセンサ107によって、回転部材62が前記センサ107と略対向する位置に変位して上昇動作が完了したことが検出される。そして、検出された検出信号を図示しないコントローラへと出力し、前記回転部材62の回転方向における位置を初期位置として認識する。換言すると、この回転部材62の初期位置は、該回転部材62の外周面に設けられた回転ローラ78が、ローラガイド溝76aの上端部に位置している状態である。
このように、回転ローラ78がローラガイド溝76aより離脱することにより、回転部材62及びチャック部22の回転変位の規制状態が解除されるため、前記回転ローラ78が、アダプタ60におけるガイド面82にガイドされた状態で回転部材62が送りねじ軸44を中心として回転する。
詳細には、図8に示されるように、ピストン46(図1〜図4参照)の上方への変位作用下にローラガイド溝76aの下端に係合された回転ローラ78が、該回転ローラ78が装着される回転部材62と一体的に前記ローラガイド溝76aに沿って上方へと変位し、図9に示されるローラガイド溝76aの開口した上端部から離脱する。これにより、回転部材62の回転規制状態が解除され、前記回転部材62に設けられた回転ローラ78がアダプタ60のガイド面82に沿って転動する。
その際、図9に示されるように、ストッパレバー90のストッパ部94は、回転ローラ78の転動方向(矢印E1方向)、すなわち、回転部材62の回転方向と反対側となるように配設されているため、前記回転ローラ78が矢印E1方向に転動する際の妨げとなることがない。
また、逆回転防止レバー92は、その係止部102がアダプタ60における窓部96の端面に係止されているため、反時計回り方向(矢印F方向)に回動することがない。そして、逆回転防止レバー92の他端部が、前記ストッパレバー90のストッパ部94の端面に当接しているため、前記ストッパレバー90が反時計回り方向(矢印F方向)に回動することを阻止している。そのため、回転ローラ78が、ストッパレバー90側に向かって転動した際においても、ストッパレバー90のストッパ部94によって係止されるため、回転部材62の逆回転動作が阻止される。
次に、図7に示されるように、回転ローラ78のガイド面82へのガイド作用下に回転部材62が、送りねじ軸44を中心としてアダプタ60の内周面に沿って矢印E1方向に回転する。その場合、回転部材62に連結されたチャック部22を介してワーク20が把持されている状態にある。そして、図10に示されるように、回転ローラ78が、矢印E2方向より逆回転防止レバー92の係止部102に形成された第2傾斜面104に当接することにより、前記逆回転防止レバー92が時計回り方向(矢印G方向)に回動して、前記第2傾斜面104が回転ローラ78による押圧作用下に略水平状態となる。
その際、引張スプリング98が設けられた逆回転防止レバー92の一端部が、ストッパレバー90と離間する方向(矢印G方向)に回動するため、前記ストッパレバー90と接続された引張スプリング98の引張力によって該ストッパレバー90のストッパ部94が反時計回り方向(矢印F方向)に回動する。そのため、回転ローラ78が係止部102を乗り越えた際、該回転ローラ78の外周面にストッパ部94が当接した状態となる(図10参照)。
そして、図11に示されるように、回転ローラ78がさらに矢印E1方向へと転動することにより、逆回転防止レバー92の係止部102を完全に乗り越えて、逆回転防止レバー92とストッパレバー90との間へと変位する。これにより、回転ローラ78の矢印E1方向への転動が、ストッパレバー90のストッパ部94によって規制されると共に、前記回転ローラ78の矢印E3方向への転動が、逆回転防止レバー92の係止部102によって阻止される。そのため、回転ローラ78の転動変位が阻止されることにより、該回転ローラ78が設けられた回転部材62の回転変位が停止する。
そして、電動チャック10による回転動作が完了した後、把持部72a、72bによるワーク20の把持状態を解除して前記ワーク20を所望の位置へと載置する。
また、回転部材62を再び回転させる場合には、一旦、回転ローラ78を含む回転部材62を下降させ、前記回転ローラ78をローラガイド溝76aの内部に係合させて、ストッパレバー90及び逆回転防止レバー92の位置を図8に示される初期位置に復帰させる。そして、回転ローラ78をローラガイド溝76aから離脱させることにより、回転ローラ78のガイド面82によるガイド作用下に回転部材62をアダプタ60の内周面に沿って回転させることができる。
さらに、上述の説明においては、回転部材62がアダプタ60の内部を一周(360°)回転する場合について説明したが、該回転部材62を所定角度(例えば、90°)回転させる場合には、前記回転部材62を初期位置より予め設定された所望の回転角度(例えば、90°)だけ回転させるために必要な電流量がコントローラによって演算される。なお、回転駆動源14に対する制御信号は、回転検出手段によって予め検出された回転駆動源14の回転量又は回転角度に基づいて演算される。
そして、前記コントローラによって演算された所定の制御信号が回転駆動源14へと供給され、図7に示されるように、回転駆動源14の回転駆動作用下に回転部材62が初期位置より所望の回転角度だけ回転し、前記回転部材62に設けられた回転ローラ78が、初期位置に対する回転角度(90°)に対応して形成された別のローラガイド溝76cに係合され、前記ローラガイド溝76cに沿って回転ローラ78が軸線方向に沿って下方へと変位する。
一方、ストッパ機構68が設けられたローラガイド溝76aの上方に回転ローラ78が位置した状態を、回転部材62の回転方向における原点として予め設定しておく。これにより、例えば、何らかの理由で回転部材62の回転方向における位置を、回転検出手段によって正確に確認することができなくなった場合に、前記回転部材62を回転駆動源14の回転駆動作用下に一旦ストッパ機構68によって係止される位置、すなわち、前記回転部材62を回転ローラ78がローラガイド溝76aの上方に位置した原点まで回転させる。
その結果、予め設定された原点を基準として、回転部材62の回転方向における位置を確実且つ容易に確認することができる。
以上のように、第1の実施の形態では、ボディ12に設けられた単一の回転駆動源14の回転駆動作用下にピストン46を軸線方向に沿って変位させ、前記ピストン46に係合されたアーム部材70a、70bを介して把持部72a、72bでワーク20を把持する把持動作を行い、その後、ワーク20を把持したままの状態でチャック部22の軸線方向に沿った昇降動作を行う。そして、最後に、チャック部22の昇降動作が完了した後、ワーク20を把持した状態でチャック部22を所定角度だけ回転させる回転動作を行うことができる。
すなわち、前記把持動作は、回転駆動源14の駆動作用下に送りねじ軸44を介してピストン46が軸線方向(矢印A、B方向)に沿って変位し、前記ピストン46に係合されたアーム部材70a、70bを介して一組の把持部72a、72bが開閉することにより行われる。前記昇降動作は、前記把持動作が完了した後に、さらなる回転駆動源14の駆動作用下にピストン46を軸線方向に沿って変位させることにより、アーム部材70a、70bを介して前記ピストン46と接続されたチャック部22が軸線方向に沿って変位することにより行われる。そして、前記回転動作は、回転駆動源14のさらなる駆動作用下に、チャック部22が軸線方向に沿って上方(矢印B方向)に変位し、前記チャック部22に連結された回転部材62が係止部材66に係止され、且つ、前記回転部材62に軸支された回転ローラ78がローラガイド溝76aより離脱することにより行われる。
このようにすることにより、ワーク20をチャック部22によって把持する把持動作と、前記ワーク20を把持した状態で軸線方向に沿って変位させる昇降動作と、前記ワーク20を把持した状態で所定角度回転させる回転動作とを単一の回転駆動源14による駆動作用下に行うことができる。そのため、ワーク20を把持して所望の位置まで移動させる際のタクトタイムを短縮化することができ、生産効率を向上させることができる。
また、電動チャック10には、ワーク20を把持した状態で所定高さだけ昇降させることが可能な昇降機能を備えているため、前記電動チャック10とは別個に前記ワーク20を高さ方向に沿って移動させるための搬送装置等を設ける必要がない。そのため、別個の搬送装置等を設ける際にかかる設備投資を不要とすることにより、コストの削減を図ることができる。
次に、第2の実施の形態に係る電動チャック150を図12及び図13に示す。なお、上述した第1の実施の形態に係る電動チャック10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この第2の実施の形態に係る電動チャック150では、アダプタ152の内部で回転する回転部材154が軸線方向に沿って変位せず、ワーク20を把持するチャック部22が軸線方向に沿って昇降しない点で、第1の実施の形態に係る電動チャック10と相違している。
この電動チャック150は、ボディ12の下部に円筒状のアダプタ152が連結され、前記アダプタ152の内部には、内周面に沿って回転自在に断面略コ字状の回転部材154が配設されている。そして、回転部材154の下面にはチャックボディ64が連結されると共に、前記回転部材154の上面には、薄板材からなる筒状の押え部材156がボルト158を介して連結されている。
押え部材156は、略中央部に形成される孔部を介して送りねじ軸44の段部86に係合され、前記段部86とプレート部材48との間に挟持されて軸線方向への変位が規制されている。そして、回転部材154、押え部材156及びチャックボディ64が一体的に連結されている。
また、図14〜図16に示されるように、略矩形状に形成されるアダプタ152の角部には、該アダプタ152の内部に設けられた回転部材154の回転を制御する回転制御機構160が設けられ、前記角部と隣接する他の角部には、回転部材154及びチャック部22の回転変位を規制するストッパ機構162が設けられている。
回転制御機構160は、アダプタ152の角部に該アダプタ152の中心に向かって開口するように装着孔164に設けられている。前記装着孔164の内部には、その一端部側の回転部材154の外周面と対向する位置に変位自在に設けられるブレーキ部材(押圧部材)166と、他端部側に螺合される調整ねじ(調整部材)168と、前記ブレーキ部材166と調整ねじ168との間に介装される調整用スプリング(ばね部材)170とからなる。ブレーキ部材166は、フェルト、セラミック等の材質より形成され、調整用スプリング170の弾発力によって常に回転部材154の外周面に押圧された状態にある。
すなわち、回転駆動源14の回転駆動作用下に回転部材154が回転する際、調整用スプリング170による弾発作用下に回転部材154の外周面に押圧されたブレーキ部材166と前記回転部材154との間に摩擦力が発生するため、前記回転部材154が回転駆動する際の回転抵抗となり、前記ブレーキ部材166が回転部材154の回転駆動力を制御するブレーキ手段として機能する。
また、調整ねじ168を螺回して装着孔164の軸線方向に沿って変位させることにより、前記調整ねじ168とブレーキ部材166との間に付勢している調整用スプリング170の弾発力を変化させ、回転部材154の外周面に対するブレーキ部材166の押圧力を調整することができる。
一方、ストッパ機構162は、アダプタ152における他の角部に形成される保持部172に設けられ、前記保持部172の内部には、略水滴状の回動ストッパ(第1ストッパ部材)176が回転軸178を介して回動自在に軸支されている。この回動ストッパ176は、回転軸178に軸支される断面略円形状の部位からテーパ面(面)180a、180bを介して先細りして突起した突起部182が形成されている。そして、突起部182が、前記保持部172の開口部184よりアダプタ152の中央部に向かって突出するように設けられている。
開口部184は、アダプタ152の中央部に対向するように所定幅だけ切り欠かれて形成され、前記回動ストッパ176が、前記開口部184より突出した突起部182を介して該開口部184の所定幅の範囲で所定角度だけ回動する。換言すると、回動部材の突起部182が、回転制御機構160より離間する方向(矢印J1方向)に回動し、開口部184の一端面側に当接した際には、回動ストッパ176の一方のテーパ面180aがアダプタ152の外壁面と略平行となると共に、反対に、回動部材の突起部182が、回転制御機構160に接近する方向(矢印J2方向)に回動し、開口部184の他端面側に当接した際には、回動ストッパ176の他方のテーパ面180bが、アダプタ152の前記外壁面と略直交する。
また、チャックボディ64の側面には、回動ストッパ176のテーパ面180a、180bと対向する位置に所定長だけ突出した突部(第2ストッパ部材)186が形成されている。そして、チャックボディ64が回転部材154と一体的に回転した際、前記突部186が回動ストッパ176のテーパ面180a、180bに当接して係止される。
次に、このような構成を有する第2の実施の形態に係る電動チャック150の動作並びに作用効果について説明する。なお、回転駆動源14の回転駆動作用下に、ワーク20をチャック部22によって把持するまでの動作は、第1の実施の形態に係る電動チャック10と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
図13に示されるように、回転駆動源14の回転駆動作用下に一組の把持部72a、72bによってワーク20を把持した状態では、ピストン46の上方への変位作用下にアーム部材70a、70bが回動して、一方の把持部72a及び他方の把持部72bが互いに接近する方向(矢印D方向)に力が付勢されている。その際、一組の把持部72a、72bの間に把持されたワーク20によって、該把持部72a、72bのレール部材114に沿って互いに接近する方向(矢印D方向)への変位が規制された状態にある。すなわち、前記把持部72a、72bに他端部が軸支された一組のアーム部材70a、70bの回動動作も同様に規制されている。
そのため、回転駆動源14がさらに回転駆動した際においても、アーム部材70a、70bの回動が規制されているため、ピン112を介して前記アーム部材70a、70bと係合されたピストン46の軸線方向に沿った上方(矢印B方向)への変位も同様に規制される。
そして、回転駆動源14の回転駆動作用下にさらに送りねじ軸44が回転した際、ピストン46の軸線方向に沿った変位が規制されているため、前記ピストン46が送りねじ軸44との螺合作用下に上方(矢印B方向)へ回転しながら変位する。その際、ピストン46とチャックボディ64とは、該ピストン46のガイド部56と、前記チャックボディ64のガイド溝58との係合作用下に相対的な回転変位が規制されているため、前記ピストン46が回転することによりチャックボディ64、回転部材154及び押え部材156がアダプタ152に対して一体的に回転する。
すなわち、回転部材154は、ピストン46及びチャックボディ64を介して付与される回転方向への回転駆動力が、回転制御機構160におけるブレーキ部材166と該回転部材154の外周面との間に作用している摩擦力に打ち勝つことにより回転している。換言すると、ピストン46から回転部材154へと付与される回転駆動力に対して、ブレーキ部材166と回転部材154の外周面との間に生じている摩擦力が打ち勝っている場合には、前記ブレーキ部材166を含む回転制御機構160によって回転部材154の回転変位が規制されている状態となる。
従って、回転制御機構160によって回転部材154の回転変位が規制されている際には、前記回転部材154、チャックボディ64及びピストン46が、軸線方向に沿った変位のみ可能となるため、前記チャックボディ64の軸線方向に沿った変位作用下にワーク20を把持している把持部72a、72bによる把持力が保持されている。
その結果、ブレーキ部材166と回転部材154との間に生じる摩擦力を調整可能な回転制御機構160の調整用スプリング170の弾発力と、ワーク20を把持している把持部72a、72bによる把持力とが比例しているため、前記調整用スプリング170の弾発力を変更することにより、前記把持部72a、72bによるワーク20の把持力を簡便に増減させることができる。
これにより、チャックボディ64に連結された回転部材154、把持部72a、72b及び押え部材156がアダプタ152に対して一体的に回転する。そのため、一組の把持部72a、72bを介してワーク20を把持したままの状態でチャック部22が回転変位する。
次に、ピストン46の回転作用下に回転部材154が、アダプタ152の内周面に沿って時計回り方向(矢印H1方向)に回転する際、図14に示されるように、チャックボディ64の側面より突出して形成された突部186が、回動ストッパ176の一方のテーパ面180aから離間することにより回転自在な状態となる。その際、回動ストッパ176は、チャックボディ64が反時計回り方向(矢印H2方向)に回転することを阻止している。
そして、前記回転部材154及びチャック部22が、時計回り方向(矢印H方向)に略一周(360°)回転した後、チャックボディ64の突部186が回動ストッパ176の他方のテーパ面180bに当接し、回動ストッパ176の一方のテーパ面180aが、保持部172の開口部184の端面に係止されることにより、回転部材154及びチャック部22の回転変位が停止する。
また、回転駆動源14に供給される電流の極性を逆転させ、回転部材154及びチャックボディ64を前記とは反対方向(矢印H2方向)に回転させる場合においても、チャックボディ64の突部186が、回動ストッパ176のテーパ面180bから離間して回転自在な状態となり、前記回転部材154及びチャックボディ64が、反時計回り方向に略一周回転した後、前記チャックボディ64の突部186が、回動ストッパ176の一方のテーパ面180aに当接し、前記回動ストッパ176の他方のテーパ面180bが、保持部172の開口部184の端面に係止されることにより、回転部材154及びチャック部22の回転変位が停止する。
すなわち、チャックボディ64の突部186が回動ストッパ176によって係止される際、前記回動ストッパ176における一方又は他方のテーパ面180a、180bが、前記突部186の当接する側面と略平行となるように回動ストッパ176が回転軸178を支点として所定角度だけ回動している。これにより、回動ストッパ176のテーパ面180a、180bと、チャックボディ64の突部186の側面とを広範囲にわたって当接させることができるため、回転部材154等が連結されたチャック部22の回転駆動力を、回動ストッパ176で確実に受け止めて係止することができる。
なお、このストッパ機構162における回動ストッパ176は、アダプタ152の保持部172に設けられる場合に限定されるものではなく、所定角度回動自在な回動ストッパを突部186の代わりにチャックボディ64の側面より所定長だけ突出するように設け、反対に、回転部材154側に向かって突出した突部をアダプタ152側に設け、前記回転部材154の回転変位をアダプタ152の突部によって停止させるようにしてもよい。
また、その際、回転制御機構160における調整ねじ168を螺回することによってブレーキ部材166による回転部材154の外周面への押圧力の強さを調整することにより、前記回転部材154の外周面との間に生じる摩擦抵抗を変化させ、前記回転部材154の回転駆動力を所望量に制御することができる。
そして、ワーク20を把持したチャック部22の回転変位がストッパ機構162により係止された後、一組の把持部72a、72bによって把持されたワーク20の把持状態を解除し、前記ワーク20を所望の位置へと載置する。
すなわち、回転部材154は、ピストン46及びチャックボディ64を介して付与される回転方向への回転駆動力が、回転制御機構160におけるブレーキ部材166と該回転部材154の外周面との間に作用している摩擦力に打ち勝つことにより回転している。換言すると、ピストン46から回転部材154へと付与される回転駆動力に対して、ブレーキ部材166と回転部材154の外周面との間に生じている摩擦力が打ち勝っている場合には、前記ブレーキ部材166を含む回転制御機構160によって回転部材154の回転変位が規制されている状態となる。
従って、回転制御機構160によって回転部材154の回転変位が規制されている際には、前記回転部材154、チャックボディ64及びピストン46が、軸線方向に沿った変位のみ可能となるため、前記チャックボディ64の軸線方向に沿った変位作用下にワーク20を把持している把持部72a、72bによる把持力が保持されている。
その結果、ブレーキ部材166と回転部材154との間に生じる摩擦力を調整可能な回転制御機構160の調整用スプリング170の弾発力と、ワーク20を把持している把持部72a、72bによる把持力とが比例しているため、前記調整用スプリング170の弾発力を変更することにより、前記把持部72a、72bによるワーク20の把持力を簡便に増減させることができる。
このように、第2の実施の形態に係る電動チャック150においては、ボディ12に設けられた回転駆動源14の回転駆動作用下にピストン46を軸線方向に沿って変位させ、前記ピストン46に係合されたアーム部材70a、70bを介して把持部72a、72bでワーク20を把持する把持動作を行い、その後、ワーク20を把持したままの状態で回転部材154と一体的にチャック部22を所定角度だけ回転させる回転動作を行っている。そして、アダプタ152の保持部172に回動自在に設けられた回動ストッパ176を介して回転部材154及びチャック部22の回転変位を停止させている。
これにより、従来の電動チャックにおけるチャックの回転変位を油圧シリンダの駆動作用下に位置決めピンを変位させて規制する回転規制手段と比較して、アダプタ152に回動自在設けられた回動ストッパ176のテーパ面108a、108bに、チャックボディ64の突部186の側面を好適に面接触させるという簡易な構成で、回転部材154及びチャック部22の回転変位を確実に係止することができる。その結果、電動チャック150における部品点数の削減を図ることが可能となり、それに伴って、コストを削減することができる。
また、アダプタ152に設けられた回転制御機構160によって、該アダプタ152の内周面に沿って回転する回転部材154の回転駆動力を制御することができる。従って、回転制御機構160によって回転部材154の回転変位が規制されている場合には、前記回転部材154、チャックボディ64及びピストン46が軸線方向に沿ってのみ変位するため、前記チャックボディ64の変位作用下にワーク20を把持している把持部72a、72bによる把持力が好適に保持されている。その際、回転部材154の外周面にブレーキ部材166を押圧している調整用スプリング170の弾発力を調整することにより、把持部72a、72bの把持力を自在に調整することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る電動チャックがワークを把持する前の状態を示す縦断面図である。 図1の電動チャックがチャック部を介してワークを把持した状態を示す動作説明図である。 図2の電動チャックのチャック部がワークを把持した状態のまま、軸線方向に沿って上方へと変位した状態を示す動作説明図である。 図3のチャック部がワークを把持して軸線方向に沿って上方へと変位した後、回転変位した状態を示す動作説明図である。 図1の電動チャックにおける回転ローラ及びローラガイド溝近傍の拡大斜視図である。 図1の電動チャックにおけるストッパ機構近傍の拡大斜視図である。 図1の電動チャックにおけるアダプタの横断面図である。 アダプタに設けられ、回転部材の回転変位を規制するストッパ機構の動作説明側面図である。 図8の回転ローラがローラガイド溝に沿って上方へと変位した状態を示す動作説明側面図である。 図9の回転ローラがアダプタのガイド面に沿って転動し、逆回転防止レバーの係止部を乗り越える状態を示す動作説明側面図である。 図10の回転ローラが逆回転防止レバーを乗り越えて、前記逆回転防止レバーとストッパレバーとの間に変位することにより、回転ローラ及び回転部材の回転変位が規制された状態を示す動作説明側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電動チャックのワークを把持する前の状態を示す縦断面図である。 図12の電動チャックのチャック部がワークを把持した状態のまま、回転変位した状態を示す動作説明図である。 図12の回転部材が、チャックボディの突部を介してストッパ機構の回動ストッパに係止された状態を示す縦断面図である。 図14の回転部材がアダプタの内周面に沿って時計回り方向に回転変位する状態を示す縦断面図である。 図15の回転部材が回転変位した後、チャックボディの突部が回動ストッパに係止されて回転変位が停止した状態を示す動作説明平面図である。
符号の説明
10、150…電動チャック 12…ボディ
14…回転駆動源 16…ギア機構部
18…変換機構部 20…ワーク
22…チャック部 44…送りねじ軸
46…ピストン 60、152…アダプタ
62、154…回転部材 64…チャックボディ
68、162…ストッパ機構 70a、70b…アーム部材
72a、72b…把持部 74…挿入壁
76a〜76e…ローラガイド溝 78…回転ローラ
82…ガイド面 90…ストッパレバー
92…逆回転防止レバー 156…押え部材
160…回転制御機構 166…ブレーキ部材
176…回動ストッパ 180a、180b…テーパ面
186…突部

Claims (9)

  1. 開閉自在に設けられる把持部を介してワークを把持する電動チャックにおいて、
    ボディと、
    前記ボディに設けられ、電気信号により回転駆動する単一の回転駆動源と、
    前記回転駆動源の駆動作用下に駆動する送りねじ軸と、
    前記送りねじ軸に螺合され、軸線方向に沿って変位自在に設けられるピストンと、
    前記ピストンの変位作用下に開閉自在な一組の把持部を有するチャック部と、
    前記チャック部に連結され、軸線方向に沿った前記チャック部の変位動作と、前記送りねじ軸を中心とした前記チャック部の回転動作とを切り換える動作切換手段と、
    前記チャック部の軸線方向に沿った変位をガイドし、且つ、前記チャック部が軸線方向に沿って変位している際の該チャック部の回転方向への変位を規制するガイド機構と、
    を備え、
    前記単一の回転駆動源の駆動作用下に前記送りねじ軸に螺合される前記ピストンを介して前記把持部を開動作又は閉動作させ、前記把持部の開動作又は閉動作が保持された状態で、前記チャック部が、前記ガイド機構のガイド作用下に軸線方向に沿って変位し、前記ガイド機構によってガイドされた前記チャック部の軸線方向に沿った変位が終了した後、前記チャック部の変位動作が、前記動作切換手段を介して前記送りねじ軸を中心とした一方向又は他方向への回転動作へと切り換えられ、前記チャック部が回転動作することを特徴とする電動チャック。
  2. 請求項1記載の電動チャックにおいて、
    前記動作切換手段は、前記ボディの内部に設けられ、前記ガイド機構によるガイド作用下に軸線方向に沿って変位すると共に、前記ガイド機構による回転変位の規制状態が解除された際に回転変位する回転部材からなることを特徴とする電動チャック。
  3. 請求項2記載の電動チャックにおいて、
    前記ガイド機構は、前記ボディの内壁面に軸線方向に沿って形成されたガイド溝と、
    前記ガイド溝と対向する前記回転部材の外壁面に回転自在に軸支され、前記ガイド溝の内部に係合されるローラ部材とからなることを特徴とする電動チャック。
  4. 請求項2記載の電動チャックにおいて、
    前記ボディと前記回転部材との間に、前記ボディと前記回転部材とを互いに離間する方向に付勢するばね部材を設け、前記把持部によってワークを把持する際の把持力が、前記ばね部材の前記回転部材側へ向かって付勢される押圧力によって設定されることを特徴とする電動チャック。
  5. 請求項2記載の電動チャックにおいて、
    前記ボディには、前記回転部材が軸線方向に沿って変位した変位終端位置を検出する検出部が設けられ、前記回転部材における該回転部材の周方向に沿った位置を、該回転部材が回転変位する際の基準点とすることを特徴とする電動チャック。
  6. 請求項2記載の電動チャックにおいて、
    前記ボディには、前記チャック部の回転変位を規制するストッパ機構が設けられ、前記ストッパ機構は、前記ガイド機構による前記チャック部の回転変位の規制状態が解除された際、前記チャック部が連結される回転部材に対して非係合に設けられると共に、前記回転部材が所定角度回転した際に、前記回転部材の回転変位を規制することを特徴とする電動チャック。
  7. 開閉自在に設けられる把持部を介してワークを把持する電動チャックにおいて、
    ボディと、
    前記ボディに設けられ、電気信号により回転駆動する回転駆動源と、
    前記回転駆動源の駆動作用下に回転する送りねじ軸と、
    前記送りねじ軸に螺合され、軸線方向に沿って変位自在に設けられるピストンと 前記ピストンの変位作用下に開閉自在な一組の把持部を有するチャック部と、
    前記チャック部に連結され、前記ボディの内部に前記送りねじ軸を回転中心として回転自在に設けられる回転部材と、
    前記ボディ又は前記回転部材に回動自在に設けられる第1ストッパ部材と、前記回転部材が回転した際に、前記第1ストッパ部材と係合する第2ストッパ部材とを有するストッパ機構と、
    を備え、
    前記回転駆動源の駆動作用下に前記ピストンを介して前記把持部を開動作又は閉動作させ、前記把持部の開動作又は閉動作が保持された状態で、前記チャック部及び回転部材が、前記送りねじ軸を回転中心として一方向又は他方向に回転変位し、前記回転部材の回転変位が前記ストッパ機構により係止されることを特徴とする電動チャック。
  8. 請求項7記載の電動チャックにおいて、
    前記ボディには、前記回転部材に対して接近・離間する方向に変位自在に設けられる押圧部材と、前記押圧部材を前記回転部材側に向かって押圧するばね部材と、前記ばね部材による押圧力を調整する調整部材とを有する回転制御機構が備えられ、
    前記ワークを把持する際の前記把持部による把持力が、前記押圧部材によって前記回転部材に付勢される押圧力によって設定されることを特徴とする電動チャック。
  9. 請求項7記載の電動チャックにおいて、
    前記第1ストッパ部材は、前記回転部材が前記送りねじ軸を回転中心として一方向に回転変位した際に、前記第1ストッパ部材の一方側の面と前記第2ストッパ部材とが当接すると共に、前記回転部材が前記送りねじ軸を回転中心として他方向に回転変位した際に、前記第1ストッパ部材の他方側の面と前記第2ストッパ部材とが当接することを特徴とする電動チャック。
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