JP4333153B2 - アルキレングリコールの製造方法 - Google Patents

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    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を用いて二酸化炭素の存在下にエチレンオキシド等のアルキレンオキシドと水とを反応させてエチレングリコール等のアルキレングリコールを製造する方法に係り、詳しくは、この反応系から4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を効率的に回収して循環使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレングリコールは、エチレンオキシド(酸化エチレン)を水と直接反応させて加水分解することにより、大規模に製造されているが、この方法では、加水分解に際し、ジエチレングリコールやトリエチレングリコールなどの副生を抑制するために、エチレンオキシドに対して化学量論量よりも大過剰の水を使用しなければならない。そのため、生成したエチレングリコール水溶液を蒸留して大過剰の水を脱水する必要があり、精製されたエチレングリコールを取得するのに多大のエネルギーを要するという問題がある。
【0003】
この問題点を解決する方法として、二酸化炭素の存在下に水とエチレンオキシドとを反応させることにより、エチレングリコールを製造する方法が提案されている。この反応は、エチレンオキシドと二酸化炭素との反応でエチレンカーボネートが生成し、エチレンカーボネートが加水分解されることによりエチレングリコールが生成する2段反応である。この2段反応は、反応系に水が存在するため、同一の反応器内でも進行するが、第2段目の反応を完結させるために、後段に更に反応器を設けても良い。エチレンカーボネートの加水分解では、ジエチレングリコールやトリエチレングリコールなどはほとんど副生しないため、加水分解は化学量論量より若干過剰の水で行わせることができ、生成したエチレングリコール水溶液の脱水に要する費用を大きく減少させることができる。なお、エチレンオキシドと二酸化炭素との反応で生成したエチレンカーボネートの加水分解で二酸化炭素が生成するため、この二酸化炭素は循環再使用される。
【0004】
このようにしてエチレンオキシドからエチレンカーボネートを製造する際の触媒としては種々のものが提案されているが、その好ましいものの一つは有機ホスホニウム塩、特に好ましくは4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドである(特公昭55−47617号公報)。
【0005】
ところで、原料のエチレンオキシドは、エチレンの酸化により製造されるが、その際、反応系には、酸化反応の選択性を向上させるためにエチルクロライド等のクロロ炭化水素が選択性調節剤として供給される(特開平2−104579号公報)。
【0006】
【特許文献1】
特公昭55−47617号公報
【特許文献2】
特開平2−104579号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
二酸化炭素の存在下でエチレンオキシドと水とを反応させてエチレングリコールを製造する方法は、上述の如く、副生物の問題のない工業的に有利な方法であるが、反応を継続することにより、反応効率が低下するという問題がある。
【0008】
本発明者らは、この反応効率低下の原因について検討した結果、反応系内の4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒が触媒活性の低い塩素塩に変換されることが原因であることを知見した。実際、約1年の装置の稼動により、反応系内の4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒の20%程度が塩素塩に変換されていた。
【0009】
4級ホスホニウムヨーダイドが塩素塩に変換される理由は、原料のエチレンオキシドに不純物として含まれる塩素化合物が反応系内に導入されることによるものと考えられた。即ち、前述の如く、エチレンオキシドの製造工程では、反応の選択性の向上のために反応系にクロロ炭化水素が選択性調節剤として供給されているが、このクロロ炭化水素に含まれる塩素は、精製系を経てもなお製品エチレンオキシドに塩素化合物として残留するため、これがエチレングリコールの製造工程に混入することとなる。この製品エチレンオキシドに混入して導入される塩素化合物により、その反応機構の詳細は明らかではないが、ヨウ素塩の4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドが塩素塩に変換されるものと考えられる。
【0010】
従って、エチレングリコールの製造工程では、反応系から触媒由来の反応活性の低い塩素塩を分離除去し、高活性のヨウ素塩のみを残すようにする必要がある。しかしながら、従来においては、経時による反応効率の低下がこの塩素塩に起因するものであるとの解明もなされておらず、まして反応系の触媒のヨウ素塩又は臭素塩と塩素塩とを分離する方法については全く検討されていなかった。
【0011】
本発明は上記従来の問題点を解決し、4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を用いて二酸化炭素の存在下にエチレンオキシド等のアルキレンオキシドと水とを反応させてエチレングリコール等のアルキレングリコールを製造する方法において、反応系から4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を効率的に回収して循環使用する方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のアルキレングリコールの製造方法は、4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を用いて、二酸化炭素の存在下にアルキレンオキシドと水とを反応させてアルキレングリコールを生成させる反応工程を備えるアルキレングリコールの製造方法において、少なくとも一部の反応液及び/又は触媒液から、触媒に対するアルキレングリコールのモル比が20倍モル以下になるように水及びアルキレングリコール又はアルキレングリコールを除去し、次いで水を添加することにより触媒を回収することを特徴とする。
【0013】
触媒を高濃度に含有する反応液及び/又は触媒液に水を添加すると、触媒由来の塩素塩は液側に溶解したままであるが、ヨウ素塩又は臭素塩は析出してくる。即ち、ヨウ素塩、臭素塩、塩素塩はいずれもアルキレングリコールにはよく溶解するが、ヨウ素塩又は臭素塩は水に対する溶解性が低く、塩素塩は水に対する溶解性が高い。この析出した4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドを固液分離することにより、容易に触媒を分離回収することができる。
【0014】
本発明においては、例えば、次のようにして触媒を析出させることができる。
▲1▼ 触媒を含有する反応液及び/又は触媒液に水を添加して混合した後冷却する。
▲2▼ 触媒を含有する反応液及び/又は触媒液からアルキレングリコールの少なくとも一部を除去した後水を添加して混合する。この場合、冷却操作は必ずしも必要ではない。しかし、触媒の溶解度を低下させるために、冷却することが好ましい。
【0015】
このようにして、回収した4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドは反応工程に循環使用することができる。
【0016】
一方、4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドを固液分離して回収した後の分離液には、塩素塩の4級ホスホニウムクロライドが含まれているが、この4級ホスホニウムクロライドは、イオン交換等により4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドに変換させた後、反応工程に循環使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のアルキレングリコールの製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
なお、以下においては、本発明を、4級ホスホニウムヨーダイド触媒を用いてエチレンオキシドからエチレングリコールを製造する反応に適用する場合について主に説明するが、本発明は、その他、プロピレンオキシドからのプロピレングリコールの製造等、各種アルキレングリコールの製造に好適に適用可能である。また、4級ホスホニウムブロマイドを用いる場合にも同様に行うことができる。
【0019】
本発明の態様として、4級ホスホニウムヨーダイド触媒を用いて二酸化炭素の存在下にエチレンオキシドと水とを反応させてエチレングリコールを製造する方法について説明する。
【0020】
4級ホスホニウムヨーダイド触媒としては、トリフェニルメチルホスホニウムヨーダイド、トリフェニルプロピルホスホニウムヨーダイド、トリフェニルベンジルホスホニウムヨーダイド、トリブチルメチルホスホニウムヨーダイド等が代表的なものとして挙げられる。このような4級ホスホニウムヨーダイド触媒は、エチレンオキシドに対して0.001〜0.05倍モルとなるように反応系に供給するのが好ましい。
【0021】
エチレンオキシドに対する水の量は化学量論量まで減らすことが可能であり、また、反応形式によってはそれ以下でもよいが、通常エチレンオキシドに対して1.0〜10.0倍モル程度用いることが好ましい。また、二酸化炭素はエチレンオキシドに対し当モル以下の量で十分な効果が得られ、通常の条件下においてはエチレンオキシド1モル当り1.0〜5.0モル程度用いられる。しかし、これらの量比については必ずしも厳密な制限はない。
【0022】
反応温度はアルキレンオキシドの種類、触媒の種類、反応当初の反応液組成等により異なるが、一般に50〜180℃の範囲で行われる。圧力は二酸化炭素の量、反応温度等によって異なり、また反応の進行に伴い、その経過に応じても変化するが、一般に0.5〜5.0MPaの範囲で行われる。
【0023】
反応器からでた反応液(反応液)は、水及びエチレングリコールの大部分を蒸留により分離する。残った触媒を含む液(触媒液又は触媒溶液)は、触媒を再度反応に使用するために反応器に循環される。
【0024】
反応器を出た後の反応液から触媒を回収する場合、そのままでは触媒濃度が薄く触媒が析出しにくいため、一度、反応液に含まれる水及びエチレングリコールを除去し触媒濃度を高めた後(エチレングリコール除去後の触媒)再び水を添加することが好ましい。
【0025】
触媒溶液を使用して触媒を回収する場合は、そのままでも水を添加することにより触媒を回収することが可能であるが、触媒の回収率を上げるために更に蒸留により含まれるエチレングリコールを除去した後に水を添加して触媒を回収する事が好ましい。
【0026】
即ち、本反応においては、このような反応工程から反応液又は触媒液の少なくとも一部を抜き出し、液に含まれるアルキレングリコールと触媒のモル比が、20倍モル比より高い時は20倍モル比以下になるように水及びアルキレングリコールまたはアルキレングリコールを除去した後、再び水を添加する。
【0027】
また、液に含まれるアルキレングリコールと触媒のモル比が、20倍モル比より低い時は単に水を添加することにより触媒を析出させ回収する。
【0028】
反応工程から抜き出した液に水を加える場合は4級ホスホニウムヨーダイドを析出するため冷却することが必要となる場合がある。即ち、水あるいはエチレングリコールに対し4級ホスホニウムヨーダイドの溶解度は、温度が低いほど小さくなる。
【0029】
一般に反応工程から抜き出した反応液は、100〜180℃程度である。この反応液に水を添加した後の液の温度が30℃以上であると、4級ホスホニウムヨーダイドが効率的に析出しない場合があることから、この液を0〜30℃程度に冷却することが好ましく、この冷却の要否は、反応液の温度や添加する水の温度及び添加量によって決められる。
【0030】
また反応工程から抜き出した液から生成物のエチレングリコールの少なくとも一部、好ましくはその大部分、例えば触媒濃度が40重量%以上となるように、エチレングリコール(水を含んでもよい)を除去した後の液に水を添加した場合には、冷却を必要とすることなく、4級ホスホニウムヨーダイドを析出させることができるが、冷却を行うことに何ら支障はない。
【0031】
水の添加量は、反応液中の4級ホスホニウムヨーダイド量やエチレングリコール量、塩素塩量、冷却の有無、所望とする4級ホスホニウムヨーダイドの回収効率等によって異なるが、少な過ぎると濾過が困難であったり4級ホスホニウムクロライドを効率的に溶解分離させることができず、多過ぎると4級ホスホニウムヨーダイドを分離した後の液相に含まれる4級ホスホニウムヨーダイドの量が増加する。一般的には、1回の処理での水の添加量は処理する液に対して0.1〜5重量倍の範囲で、適宜決定される。
【0032】
固体と分離した後の液相は再度反応液又は触媒溶液又はエチレングリコールを分離した触媒の洗浄水として使用できる。この場合、洗浄水として繰り返し使用すると、洗浄水中に含まれる4級ホスホニウムクロライドの濃度が増える事により、回収する4級ホスホニウムヨーダイドに含まれる4級ホスホニウムクロライドの濃度が増大するため、1〜5回洗浄に使用した後新しい洗浄水と交換する。
【0033】
反応液の洗浄を複数回実施し、徐々に4級ホスホニウムクロライド濃度が低い洗浄水に置き換えていく方法も問題なく実施できる。
【0034】
なお、反応液からエチレングリコールを分離するには、例えば、減圧下でエチレングリコールを蒸留分離する操作を行えば良い。エチレングリコールに同伴して水も分離される。
【0035】
このように反応液に水を添加して得られる析出物は、一般にヨウ素塩含有量90重量%以上、塩素塩含有量10重量%以下の高活性4級ホスホニウムヨーダイド触媒であり、反応工程に有効に循環使用することができる。
【0036】
なお、4級ホスホニウムヨーダイドの析出物を分離した後の分離液は塩素塩の4級ホスホニウムクロライドを含むものである。この4級ホスホニウムクロライドは、分離液をOH型陰イオン交換樹脂で脱ハロゲン処理して、ヨウ化水素で中和したり、ヨウ素で置換された陰イオン交換樹脂で直接塩素イオンをヨウ素イオンに交換する方法等により、4級ホスホニウムヨーダイドに変換される。こうして、触媒再生することができ、得られた再生触媒もまた、反応工程に有効に循環使用することができる。
【0037】
本発明の適用には、連続稼動している反応器から、連続的に又は間欠的に反応液の一部を抜き出して4級ホスホニウムヨーダイド触媒の回収を行い、回収した4級ホスホニウムヨーダイド触媒を反応器に循環させれば良い。この場合、4級ホスホニウムヨーダイド触媒の回収のために抜き出す反応液量及び/又は触媒溶液の量には特に制限はないが、触媒の回収コストを過度に高めない範囲で塩素塩を除去して反応効率を高く維持するために、反応器内のヨウ素塩に対する塩素塩の重量比が0.01〜1.0の範囲になったところで反応液を連続的又は間欠的に抜き出して処理することが好ましい。抜き出し量としては、特に制限はないが、それぞれ反応液量又は触媒溶液量に対して0.1〜100重量%程度が好ましい。
【0038】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0039】
実施例1
トリブチルメチルホスホニウムヨーダイド45重量部を保持した、二酸化炭素2.0MPaで加圧した雰囲気の反応器に、原料エチレンオキシド水溶液(60重量%)78重量部/hrを供給することによりエチレングリコール(EG)を含む反応液66.5重量部/hrを得た。減圧蒸留によりエチレングリコール及び水を分離した後の液(触媒溶液)の組成は下記の通りであった。
【0040】
[触媒溶液組成]
エチレングリコール:約59重量%
ヨウ素塩(4級ホスホニウムヨーダイド):約33重量%
塩素塩(4級ホスホニウムクロライド):約6重量%
炭酸カリウム:約2重量%
【0041】
この触媒溶液を0.02重量部/hrで抜き出す一方で、残部を反応器に循環させた。抜き出した液をフラッシュベッセルに供給し、3torr、128℃の条件で、液中に含まれるエチレングリコールの約93重量%を除去した。エチレングリコール除去後の触媒液に触媒液と等量の水を添加して撹拌混合した後1hr静置した。析出物を固液分離して分析したところ、この析出物中には、上記抜き出し液中のヨウ素塩の84重量%、塩素塩の約12重量%が含まれており、4級ホスホニウムヨーダイド触媒を塩素塩から効率的に分離回収することができたことを確認した。
【0042】
この析出物はエチレングリコールに溶解し、反応器に循環させた。
【0043】
このようにして触媒の回収及び循環を行いながら、運転を継続したところ、エチレングリコールの製造工程において、反応効率の経時低下の問題なく、効率的な運転を継続することができた。
【0044】
実施例2
実施例1において、固液分離した後の液を水の代わりにエチレングリコール除去後の触媒液に添加した以外は実施例1と同様に実施した。析出物を固液分離したところ、この析出物中にはヨウ素塩のほぼ100%と塩素塩の30%が含まれていた。
【0045】
実施例3
実施例2で固液分離した後の液を水の代わりにエチレングリコール除去後の液に添加した以外は実施例1と同様に実施した。析出物を固液分離したところ、この析出物中にはヨウ素塩のほぼ100%と塩素塩の45%が含まれていた。
【0046】
実施例4
実施例1において触媒溶液に、水を等量添加し0℃で、1hr静置した以外は、実施例1と同様に実施した。析出した固体を固液分離し析出物を分析したところ、触媒溶液中のヨウ素塩の76%、塩素塩の33%が含まれていた。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のアルキレングリコールの製造方法によれば、4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を用いて二酸化炭素の存在下にエチレンオキシド等のアルキレンオキシドと水とを反応させてエチレングリコール等のアルキレングリコールを製造する方法において、反応系から4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を効率的に回収して循環使用することができ、反応活性の高い4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒のみを回収して使用することにより、アルキレングリコールの生成反応を効率的に行うことができる。

Claims (8)

  1. 4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイド触媒を用いて、二酸化炭素の存在下にアルキレンオキシドと水とを反応させてアルキレングリコールを生成させる反応工程を備えるアルキレングリコールの製造方法において、
    少なくとも一部の反応液及び/又は触媒液から、触媒に対するアルキレングリコールのモル比が20倍モル以下になるように水及びアルキレングリコール又はアルキレングリコールを除去し、次いで水を添加することにより触媒を回収することを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
  2. 請求項1において、触媒に対するアルキレングリコールのモル比を2倍モル以下にすることを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
  3. 請求項1又は2において、水を添加し触媒を回収する際の操作温度が30℃以下であることを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、添加する水の量が回収する触媒に対して、0.1重量倍以上であることを特徴とするアルキレングリコールの製造方法
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、水を添加した後固液分離し触媒を固体として分離した後前記反応工程に循環することを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
  6. 請求項5において、分離された液は触媒洗浄水として循環使用することを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
  7. 請求項5又は6において、4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドを回収した後の液に含まれる4級ホスホニウムクロライドを、各々4級ホスホニウムヨーダイド又はブロマイドに変換した後、前記反応工程に循環させることを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、アルキレンオキシドがエチレンオキシドであることを特徴とするアルキレングリコールの製造方法。
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