JP4331652B2 - コンデンサマイクロホン - Google Patents

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Description

本願発明は、小型のコンデンサマイクロホンに関するものであり、特に、その薄型化を図るための構造に関するものである。
一般に、コンデンサマイクロホンは、振動膜と背面電極板とが対向配置されてなるコンデンサ構造部を有しており、このコンデンサ構造部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子が回路基板に実装された構成となっている。
その際「特許文献1」には、コンデンサ構造部の外周側にインピーダンス変換素子が配置された状態で、これらコンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板が金属製のハウジング内に収容されたコンデンサマイクロホンが記載されている。
特開平10−98796号公報
携帯電話機等に搭載されるコンデンサマイクロホンにおいては、その薄型化を図ることが強く要請されるが、ある程度以上の薄型化を図ろうとすると、次のような問題がある。
すなわち、一般に、小型のコンデンサマイクロホンは、そのハウジングや回路基板によってある程度の外部荷重に耐え得る構造となっているが、これを大幅に薄型化しようとすると、そのハウジングや回路基板もかなり薄型化せざるを得なくなるため、強度が大幅に低下してしまい、小さな荷重でも撓み変形が発生しやすくなる。そして、このような撓み変形が発生すると、コンデンサマイクロホンとしての所期の音響特性を維持することができなくなってしまう、という問題がある。
特に、携帯電話機等に搭載されるコンデンサマイクロホンにおいては、音響シールを図るために介装される弾性部材により、ハウジングに常時ある程度の外部荷重が作用する状態となることが多く、このため撓み変形が一層発生しやすくなる。
これに対し、上記「特許文献1」に記載されているように、ハウジング内における大半のスペースをフィルム状の絶縁材料で充填するように構成すれば、撓み変形を抑制することが可能となる。
しかしながら、このような構成を採用した場合には、コンデンサマイクロホンをある程度以上薄型化すると、そのコンデンサ構造部の背圧空間を十分に確保することができなくなってしまい、コンデンサマイクロホンとしての所期の音響特性を維持することができなくなってしまう、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、所期の音響特性を維持した上で薄型化を図ることができるコンデンサマイクロホンを提供することを目的とするものである。
本願発明は、ハウジング内に、該ハウジングと背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュを設けるとともに、この絶縁ブッシュの構成に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、
振動膜と背面電極板とが対向配置されてなるコンデンサ構造部と、このコンデンサ構造部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子と、このインピーダンス変換素子を実装する回路基板と、これらコンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板を収容する金属製のハウジングと、を備えてなるコンデンサマイクロホンにおいて、
上記ハウジングが、略円筒状に形成されており、
このハウジング内に、該ハウジングと上記背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュが設けられており、
この絶縁ブッシュが、上記ハウジングの内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部と、上記ハウジングの略中心を通るようにして略直線状に延びる中央梁部と、この中央梁部と上記第1リング部との間において上記コンデンサ構造部を囲むようにしてリング状に延びる第2リング部と、上記中央梁部から上記第2リング部とは反対側へ延びる1対の補助梁部とを備えてなる、ことを特徴とするものである。
上記「ハウジング」は、金属製であって略円筒状に形成されたものであれば、その具体的な材質や形状あるいは大きさ等は特に限定されるものではない。
上記「コンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板」のハウジング内における具体的な配置は特に限定されるものではない。
上記「回路基板」は、インピーダンス変換素子のみが実装された構成となっていてもよいし、それ以外の電子部品(例えばコンデンサや抵抗等)も実装された構成となっていてもよい。
上記「絶縁ブッシュ」は、絶縁性を有する材料で構成されていれば、その具体的な材質は特に限定されるものではない。
上記構成に示すように、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、コンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板が、略円筒状に形成された金属製のハウジング内に収容されているが、このハウジング内には、さらに該ハウジングとコンデンサ構造部の背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュが設けられており、この絶縁ブッシュは、ハウジングの内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部と、ハウジングの略中心を通るようにして略直線状に延びる中央梁部と、コンデンサ構造部を囲むようにしてリング状に延びる第2リング部とを備えているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、上述したように、コンデンサマイクロホンをある程度以上薄型化すると、小さな外部荷重でも撓み変形が発生しやすくなり、その撓み変形量はハウジングの中心部において最も大きくなるが、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、その絶縁ブッシュが、ハウジングの略中心を通るようにして略直線状に延びる中央梁部を備えているので、この中央梁部の曲げ剛性によって、ハウジングや回路基板等が撓み変形してしまうのを効果的に抑制することができる。
しかも、この絶縁ブッシュは、中央梁部以外にも第1および第2リング部を備えているので、その曲げ剛性を高めることができ、これにより撓み変形抑制効果を一層高めることができる。
さらに、従来のようにハウジング内における大半のスペースをフィルム状の絶縁材料で充填するのではなく、上記のような絶縁ブッシュを設けることにより、その第1リング部と第2リング部と中央梁部とで囲まれた空間部および第1リング部と中央梁部とで囲まれた空間部をコンデンサ構造部の背圧空間として利用することができるので、コンデンサマイクロホンを大幅に薄型化した場合においても、所要の背圧空間を確保することができる。
このように本願発明によれば、コンデンサマイクロホンにおいて、所期の音響特性を維持した上でその薄型化を図ることができる。
上記構成において、絶縁ブッシュを、その中央梁部から第2リング部とは反対側へ延びる少なくとも1つの補助梁部を備えた構成とすれば、絶縁ブッシュの曲げ剛性をさらに高めることができ、これにより撓み変形抑制効果をさらに高めることができる。
上記構成において、ハウジングの具体的な構成が特に限定されないことは上述したとおりであるが、このハウジングの厚さが1mm以下という極めて小さい値に設定されている場合には、小さな荷重であっても撓み変形が容易に発生しやすくなるので、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
上記構成において、インピーダンス変換素子を、中央梁部に関して第2リング部とは反対側の空間に配置された構成とすれば、コンデンサ構造部とインピーダンス変換素子とをハウジング内にバランス良く配置した上で、コンデンサマイクロホンの薄型化を図ることができる。
上記構成において、絶縁ブッシュの外周面に、該絶縁ブッシュをハウジングに対して位置決め固定するための複数の位置決め用突起部が形成された構成とすれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、一般に、ハウジングにおけるコンデンサ構造部の振動膜と対向する位置には音孔が形成されるが、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、その絶縁ブッシュの中央梁部がハウジングの略中心を通るように配置されているので、コンデンサ構造部の振動膜はハウジングの中心から外れた位置に配置されることとなり、これに伴って音孔もハウジングの中心から外れた位置に配置されることとなる。したがって、この音孔をコンデンサ構造部の振動膜と確実に対向させるためには、ハウジングと絶縁ブッシュとの周方向の位置関係を一定に維持しておくことが必要となる。
そこで、絶縁ブッシュの外周面に複数の位置決め用突起部を形成しておき、これら各位置決め用突起部をハウジングの内周面に係合させることにより、絶縁ブッシュをハウジングに対して位置決め固定するようにすれば、音孔の位置が不用意に周方向にずれてしまうのを未然に防止することができる。
また、コンデンサマイクロホンを組み付ける方法として、ハウジング内に、絶縁ブッシュと、コンデンサ構造部を構成する各部材と、インピーダンス変換素子が実装された回路基板とを順次組み込む方法が考えられるが、その際、最初に絶縁ブッシュをハウジング内に組み込んで該ハウジングに対して位置決めしておくようにすれば、コンデンサ構造部を構成する部材の一部が絶縁ブッシュとハウジングとの隙間に不用意に入り込んでしまうような事態が発生するのを未然に防止することができ、これに起因する組付不良の発生防止を図ることができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係るコンデンサマイクロホン10を上向きに配置した状態で示す側断面図であり、図2は、図1のII-II 線断面図である。
これらの図に示すように、このコンデンサマイクロホン10は、小型のエレクトレットコンデンサマイクロホンであって、高さが0.6mm程度で直径が6mm程度の背の低い略円筒形の外形形状を有している。
このコンデンサマイクロホン10は、ハウジング12内に、絶縁ブッシュ14と、コンデンサ構造部16と、コンタクトスプリング18と、インピーダンス変換素子20と、2つのコンデンサ22、24と、回路基板26とが収容されてなっている。
ハウジング12は、下端部が開放された円筒状の金属製部材であって、上記各構成部材を上方側から覆うように配置された状態で、その周壁12bの下端部12b1が内周側へ折り曲げられることにより、回路基板26の周縁部にカシメ固定されている。そして、このハウジング12には、その上面部12cにおけるコンデンサ構造部16と対向する位置に、音孔12aが形成されている。
図3は、絶縁ブッシュ14を単品で示す平面図である。
同図にも示すように、この絶縁ブッシュ14は、ハウジング12とコンデンサ構造部16の背面電極板36とを電気的に絶縁するための合成樹脂製部材であって、ハウジング12の内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部14Aと、ハウジング12の中心Oを通るようにして直線状に延びる中央梁部14Bと、この中央梁部14Bと第1リング部14Aとの間においてコンデンサ構造部16を囲むようにしてリング状に延びる第2リング部14Cと、中央梁部14Bから第2リング部14Cとは反対側へ延びる1対の補助梁部14Dとからなっている。
そして、この絶縁ブッシュ14により、ハウジング12内に6つの空間部C1、C2、C3、C4、C5、C6を形成するようになっている。
空間部C1は、コンデンサ構造部16を収容する空間であって、ハウジング12の内径の半分よりもやや小さい内径を有する円形の空間部として形成されている。空間部C2、C3は、この空間部C1の両側において、第1リング部14Aと中央梁部14Bと第2リング部14Cとによって囲まれた略楔形の空間部として形成されている。空間部C4は、中央梁部14Bに関して空間部C1とは反対側において、第1リング部14Aと中央梁部14Bと1対の補助梁部14Dとによって囲まれた略矩形状の空間部として形成されている。空間部C5、C6は、この空間部C4の両側において、第1リング部14Aと中央梁部14Bと各補助梁部14Dとによって囲まれた略扇形の空間部として形成されている。
その際、空間部C4は、他の空間部C1、C2、C3、C5、C6から隔離されているが、空間部C2、C3は、第2リング部14Cの上面14aに形成された連通溝14b1を介して空間部C1と連通しており、また、空間部C5、C6は、中央梁部14Bの上面14aに形成された連通溝14b2を介して空間部C2、C3と連通している。このように空間部C2、C3、C5、C6を空間部C1と連通させることにより、コンデンサ構造部16の背圧空間を十分に拡大させるようになっている。
この絶縁ブッシュ14の外周面14cは、その下端から上端へ向けて径が徐々に小さくなるようにテーパ状に形成されており、その周方向4箇所には位置決め用突起部14dが形成されている。その際、これら各位置決め用突起部14dは、中央梁部14Bに対して周方向に45°程度回転した位置に略等間隔で配置されており、その下端から上端へ向けて略鉛直面状に延びるように形成されている。そして、これら各位置決め用突起部14dがハウジング12の周壁12bの内周面に係合することにより、絶縁ブッシュ14がハウジング12に対して位置決め固定されるようになっている。
コンデンサ構造部16は、振動膜サブアッセンブリ32と、スペーサ34と、背面電極板36とからなっている。
振動膜サブアッセンブリ32は、金属製の支持リング32Bの下面に振動膜32Aが張設固定されてなり、その振動膜32Aは、上面に金属蒸着膜が形成された高分子フィルムで構成されている。スペーサ34は、金属製の薄板リングで構成されている。
背面電極板36は、金属製の電極板本体36Aと、この電極板本体36Aの上面に熱融着されたエレクトレット層36Bとからなり、その外径は支持リング32Bの外径と略同じ値に設定されている。そして、この背面電極板36には、その周方向の複数箇所に該背面電極板36を上下方向に貫通する貫通孔36aが形成されている。
そして、このコンデンサ構造部16においては、振動膜サブアッセンブリ32の振動膜32Aと背面電極板36のエレクトレット層36Bとが、スペーサ34を介して所定の微小間隔をおいて対向している。
インピーダンス変換素子20は、接合型の電界効果トランジスタであって、コンデンサ構造部16の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するようになっている。また、2つのコンデンサ22、24は、静電容量の異なる2種類のコンデンサであって、ノイズ除去のために設けられている。そして、インピーダンス変換素子20は、空間部C4に収容された状態で回路基板26に実装されており、2つのコンデンサ22、24は、空間部C2、C5に各々収容された状態で回路基板26に実装されてる。
なお、インピーダンス変換素子20としては、上記のような接合型の電界効果トランジスタ以外にも、MOS型の電界効果トランジスタ等を用いることが可能である。
図4は、インピーダンス変換素子20および2つのコンデンサ22、24の回路基板26への実装構造を示す平面図である。
同図にも示すように、回路基板26は、基板本体42と、この基板本体42の上面42aに所定のパターンで形成された導電層44A、44B、44Cと、この基板本体42の下面42bに形成された導電層46A、46Bとからなっている。
その際、導電層46Aは、基板本体42の下面42bの中心部に形成されており、導電層46Bは、この導電層46Aを同心円状に囲むように形成されている。そして、導電層46Aは、スルーホール42cを介して導電層44Cと導通しており、導電層46Bは、スルーホール42dを介して導電層44Bと導通している。
さらに、この回路基板26においては、その基板本体42の上面42aに、各導電層44A、44B、44Cを部分的に露出させるようにしてこれらを覆う絶縁層48が、所定のパターンで形成されている。
コンタクトスプリング18は、略逆環状コーン形に形成された金属製のプレートスプリングであって、その上端部において背面電極板36の電極板本体36Aに当接するとともに、その下端部において回路基板26の導電層44Aに当接している。
インピーダンス変換素子20は、直方体形状を有するチップ本体20Aと、このチップ本体20Aから側方へ突出する3つの端子片20G、20S、20Dとからなっている。
端子片20Gは、ゲート電極を構成する端子部であって、チップ本体20Aの一方の側壁における水平方向中央部の下端部から斜め上方へ延びるように形成されている。残り2つの端子片20S、20Dは、ソース電極およびドレイン電極を構成する端子部であって、チップ本体20Aの他方の側壁における水平方向両端部近傍部位の下端部から斜め上方へ延びるように形成されている。
そして、ゲート電極を構成する端子片20Gは、導電層44Aおよびコンタクトスプリング18を介して背面電極板36の電極板本体36Aと導通しており、ソース電極を構成する端子片20Sは、導電層44B、導電層46B、ハウジング12および支持リング32Bを介して振動膜32Aと導通しており、ドレイン電極を構成する端子片20Dは、導電層44Cを介して導電層46Aと導通している。
インピーダンス変換素子20の回路基板26への実装は、そのチップ本体20Aを基板本体42の上面42aにおいて導電層44A、44B、44Cおよび絶縁層48が形成されていない本体露出部分に載置した状態で、該インピーダンス変換素子20の各端子片20G、20S、20Dを各導電層44A、44B、44Cに各々ハンダ付けすることにより行われている。
各コンデンサ22、24は、インピーダンス変換素子20よりもやや高さが低い直方体形状を有しており、その長手方向の両端面に配置された1対の端子部において導電層44B、44Cと導通している。これら各コンデンサ22、24の回路基板26への実装は、該コンデンサ22、24を、基板本体42の上面42aにおいて導電層44B、44Cおよび絶縁層48が形成されていない本体露出部分に載置した状態で、該コンデンサ22の各端子部を各導電層44B、44Cに各々ハンダ付けすることにより行われている。
図5は、コンデンサマイクロホン10の組付工程を示す側断面図である。
同図に示すように、このコンデンサマイクロホン10の組付けは、ハウジング12を上下逆向きに配置し、このハウジング12内に、絶縁ブッシュ14と、コンデンサ構造部16を構成する振動膜サブアッセンブリ32、スペーサ34および背面電極板36と、コンタクトスプリング18と、インピーダンス変換素子20およびコンデンサ22、24が実装された回路基板26とを、順次組み込んだ後、ハウジング12の周壁12bの下端部12b1を内周側へ折り曲げて、回路基板26の周縁部にカシメ固定することにより行われるようになっている。
その際、最初に組み込まれる絶縁ブッシュ14は、ハウジング12の上方において、その空間部C1の略中心とハウジング12の音孔12aとを位置合わせした状態で、その上面14aがハウジング12の上面部12cの内面に当接する位置までハウジング12内に挿入されるようになっている。このとき、絶縁ブッシュ14の外周面14cに形成された4つの位置決め用突起部14dがハウジング12の周壁12bの内周面に係合し、これにより絶縁ブッシュ14は、その上面14aがハウジング12の上面部12cの内面と面接触した状態で該ハウジング12に位置決め固定されるようになっている。
そして、このようにして位置決め固定された絶縁ブッシュ14に対して、その空間部C1に振動膜サブアッセンブリ32、スペーサ34、背面電極板36およびコンタクトスプリング18が順次落とし込まれるようになっている。
以上詳述したように、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10は、コンデンサ構造部16、インピーダンス変換素子20および回路基板42が、円筒状に形成された金属製のハウジング12内に収容されているが、このハウジング12内には、さらに該ハウジング12とコンデンサ構造部16の背面電極板36とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュ14が設けられており、この絶縁ブッシュ14は、ハウジング12の内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部14Aと、ハウジング12の中心Oを通るようにして直線状に延びる中央梁部14Bと、コンデンサ構造部16を囲むようにしてリング状に延びる第2リング部14Cとを備えているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10のように、コンデンサマイクロホン10を極限近くまで薄型化すると、小さな外部荷重でも撓み変形が発生しやすくなり、その撓み変形量はハウジング12の中心部において最も大きくなるが、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10においては、そのハウジング12内に設けられた絶縁ブッシュ14が、ハウジング12の中心Oを通るようにして直線状に延びる中央梁部14Bを備えているので、この中央梁部14Bの曲げ剛性によって、ハウジング12や回路基板26等が撓み変形してしまうのを効果的に抑制することができる。
しかも、この絶縁ブッシュ14は、中央梁部14B以外にも第1および第2リング部14A、14Cを備えており、また、中央梁部14Bから第2リング部14Cとは反対側へ延びる1対の補助梁部14Dをも備えているので、絶縁ブッシュ14の曲げ剛性を十分に高めることができ、これにより撓み変形抑制効果を一層高めることができる。
さらに、従来のようにハウジング12内における大半のスペースをフィルム状の絶縁材料で充填するのではなく、本実施形態のような絶縁ブッシュ14を備えた構成とすることにより、コンデンサ構造部16が収容された空間部C1だけでなく、中央梁部14Bと第1リング部14Aと第2リング部14Cと各補助梁部14Dとで囲まれた4つの空間部C2、C3、C5、C6もコンデンサ構造部16の背圧空間として利用することができ、これによりコンデンサマイクロホン10が極限近くまで薄型化されているにもかかわらず、所要の背圧空間を確保することができる。
このように本実施形態によれば、コンデンサマイクロホン10の所期の音響特性を維持した上でその薄型化を図ることができる。そしてこれにより、このコンデンサマイクロホン10を携帯電話機等に搭載するのに適したものとすることができる。
また本実施形態においては、インピーダンス変換素子20が、中央梁部14Bに関して第2リング部14Cとは反対側の空間部C4に配置されているので、コンデンサ構造部16とインピーダンス変換素子20とをハウジング12内にバランス良く配置した上で、コンデンサマイクロホン10の薄型化を図ることができる。
本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10においては、絶縁ブッシュ14の中央梁部14Bがハウジング12の中心Oを通るように配置されているので、コンデンサ構造部16の振動膜32Aおよびハウジング12の音孔12aはハウジング12の中心Oから外れた位置に配置されているが、絶縁ブッシュ14には、その外周面14cの4箇所に位置決め用突起部14dが形成されており、これら各位置決め用突起部14dがハウジング12の周壁12bの内周面に係合することにより、絶縁ブッシュ14がハウジング12に対して位置決め固定されるようになっているので、音孔12aの位置が不用意に周方向にずれてしまうのを未然に防止することができる。
また、このように絶縁ブッシュ14がハウジング12に対して位置決め固定される構成となっていることにより、次のような作用効果も得ることができる。
すなわち、上述したように、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10の組付けは、ハウジング12内に各構成部材を順次組み込むようにして行われるが、その際、仮に絶縁ブッシュ14の外周面14cに複数の位置決め用突起部14dが形成されていないとすると、最初にハウジング12内に組み込まれる絶縁ブッシュ14がハウジング12に対して正確に位置決め固定されない事態が発生し得ることとなる。
例えば、図6に示すように、組付工程において、一旦はハウジング12内の所定位置(すなわち、絶縁ブッシュ14の上面14aがハウジング12の上面部12cの内面と面接触する位置)まで組み込まれた絶縁ブッシュ14が、何らかの原因でハウジング12の上面部12cから浮き上がってしまい、ハウジング12内において斜めに配置されたような状態で、この絶縁ブッシュ14の空間部C1に振動膜サブアッセンブリ32、スペーサ34、背面電極板36およびコンタクトスプリング18が順次落とし込まれると、最初に落とし込まれた振動膜サブアッセンブリ32が絶縁ブッシュ14の上面14aとハウジング上面部12cの内面との隙間に不用意に入り込んでしまうような事態が発生し得ることとなる。
そして、このような異常事態が発生した状態のまま、回路基板26が組み込まれて、その周縁部にハウジング12の周壁12bの下端部12b1がカシメ固定されてしまったような場合には、図7に示すように、振動膜サブアッセンブリ32が本来の位置(すなわち図2に示す位置)から大きくずれた状態で組付けが行われてしまうこととなるが、このようにして出来上がったコンデンサマイクロホン10´では所期の音響特性を得ることはできない。
これに対し、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10のように、絶縁ブッシュ14の外周面14cに形成された4つの位置決め用突起部14dをハウジング12の周壁12bの内周面に係合させることにより、絶縁ブッシュ14をハウジング12に対して位置決め固定しておくようにすれば、その後ハウジング12内に組み込まれる振動膜サブアッセンブリ32等の構成部材が絶縁ブッシュ14の上面14aとハウジング上面部12cの内面との隙間に不用意に入り込んでしまうような事態が発生するのを未然に防止することができ、これに起因する組付不良の発生防止を図ることができる。
なお、上記実施形態においては、位置決め用突起部14dが4箇所に形成されているものとして説明したが、複数箇所であれば形成箇所を4箇所以外に設定することも可能である。
また、上記実施形態のように絶縁ブッシュ14の外周面14cに形成された複数の位置決め用突起部14dにより絶縁ブッシュ14とハウジング12との位置決め固定を行う代わりに、絶縁ブッシュ14の上面14aに接着剤と塗布した状態で、該絶縁ブッシュ14をハウジング12内に組み込むようにした場合においても、絶縁ブッシュ14とハウジング12との位置決め固定を行うことが可能である。
ところで、上記実施形態においては、中央梁部14Bがハウジング12の中心Oを通るようにして延びているものとして説明したが、正確に中心Oを通るように延びていなくても、中心Oの近傍を通るようにして延びていれば、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。具体的には、図3において2点鎖線で示す円形領域A内のいずれかの点を通るように形成されていれば、上記実施形態と同様の撓み変形抑制効果を得ることができる。ここで、円形領域Aは、中心Oを中心とする直径dの領域であって、この直径dは絶縁ブッシュ14の外径(すなわちハウジング12の内径)Dに対して10分の1程度の値に設定されている。
また、上記実施形態においては、中央梁部14Bが直線状に延びているものとして説明したが、正確な直線状に延びていなくても略直線状に延びていれば上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、上記実施形態においては、第2リング部14Cが、略円形に形成されているものとして説明したが、円形の空間部C1を囲むように形成されたものであれば、これ以外の形状に形成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、中央梁部14Bから第2リング部14Cとは反対側へ延びる補助梁部として1対の補助梁部14Dが設けられているものとして説明したが、単一の補助梁部あるいは3つ以上の補助梁部が設けられた構成とすることも可能である。
なお、上記実施形態においては、コンデンサマイクロホン10がエレクトレットコンデンサマイクロホンであるものとして説明したが、これ以外のコンデンサマイクロホンである場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本願発明の一実施形態に係るコンデンサマイクロホンを上向きに配置した状態で示す側断面図 図1のII-II 線断面図 上記コンデンサマイクロホンの絶縁ブッシュを単品で示す平面図 上記コンデンサマイクロホンにおけるインピーダンス変換素子および2つのコンデンサの回路基板への実装構造を示す平面図 上記コンデンサマイクロホンの組付工程を示す側断面図 上記コンデンサマイクロホンにおいて組付けが正常に行われなかったとした場合に生じ得る現象を説明するための側断面図 上記コンデンサマイクロホンにおいて組付けが正常に行われなかったとした場合に生じ得る現象を説明するための図であって、図2と同様の図
符号の説明
10 コンデンサマイクロホン
12 ハウジング
12a 音孔
12b 周壁
12b1 下端部
12c 上面部
14 絶縁ブッシュ
14A 第1リング部
14B 中央梁部
14C 第2リング部
14D 補助梁部
14a 上面
14b1、14b2 連通溝
14c 外周面
14d 位置決め用突起部
16 コンデンサ構造部
18 コンタクトスプリング
20 インピーダンス変換素子
20A チップ本体
20D、20G、20S 端子片
22、24 コンデンサ
26 回路基板
32 振動膜サブアッセンブリ
32A 振動膜
32B 支持リング
34 スペーサ
36 背面電極板
36A 電極板本体
36B エレクトレット層
36a 貫通孔
42 基板本体
42a 上面
42b 下面
42c、42d スルーホール
44A、44B、44C、46A、46B 導電層
48 絶縁層
A 円形領域
C1、C2、C3、C4、C5、C6 空間部
O 中心

Claims (4)

  1. 振動膜と背面電極板とが対向配置されてなるコンデンサ構造部と、このコンデンサ構造部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子と、このインピーダンス変換素子を実装する回路基板と、これらコンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板を収容する金属製のハウジングと、を備えてなるコンデンサマイクロホンにおいて、
    上記ハウジングが、略円筒状に形成されており、
    このハウジング内に、該ハウジングと上記背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュが設けられており、
    この絶縁ブッシュが、上記ハウジングの内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部と、上記ハウジングの略中心を通るようにして略直線状に延びる中央梁部と、この中央梁部と上記第1リング部との間において上記コンデンサ構造部を囲むようにしてリング状に延びる第2リング部と、上記中央梁部から上記第2リング部とは反対側へ延びる1対の補助梁部とを備えてなる、ことを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  2. 上記ハウジングの厚さが、1mm以下の値に設定されている、ことを特徴とする請求項記載のコンデンサマイクロホン。
  3. 上記インピーダンス変換素子が、上記中央梁部に関して上記第2リング部とは反対側の空間に配置されている、ことを特徴とする請求項1または2記載のコンデンサマイクロホン。
  4. 上記絶縁ブッシュの外周面に、該絶縁ブッシュを上記ハウジングに対して位置決め固定するための複数の位置決め用突起部が形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のコンデンサマイクロホン。
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