JP2004032019A - コンデンサマイクロホン - Google Patents

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Abstract

【課題】薄型でさらに高品質化を図ることができるエレクトレット型のコンデンサマイクロホンを提供することを目的とするものである。
【解決手段】コンデンサマイクロホン10は、コンデンサ部CとJFETボード24とを電気的に接続するための導通部を、平面部材を切り起こした複数の切り起こし板バネ22cにより構成している為、バネ自体の高さを低くでき、コンデンサマイクロホン10全体としての薄型化にも貢献が可能である。また、コンデンサ部Cに対して均一にかつ十分な圧接力を保つことができる。これにより、コンデンサマイクロホン10を薄型でさらに安定した製品として製造することが可能となる。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、エレクトレット型のコンデンサマイクロホンに関するものであり、特に、超小型のエレクトレット型コンデンサマイクロホンについて、品質の向上を図るための構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、マイクロホンの一形式として、エレクトレット型のコンデンサマイクロホンが知られている。
【0003】
このエレクトレット型のコンデンサマイクロホンは、例えば実用新案登録第2587682号公報に開示されているように、一端が音孔用開口部を有する端面壁で構成されるとともに他端が開放された筒状のケース内に、スペーサを介して対向する振動板と背極板とからなるコンデンサ部と、このコンデンサ部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子(能動素子)を実装する基板とが収容された構成となっている。
【0004】
その際、上記公報にも開示されているように、上記コンデンサ部は、その振動板を一端側に位置させるようにして収容され、上記基板は、コンデンサ部よりも他端側において、そのインピーダンス変換素子を一端側に位置させるようにして収容されることが多い。
【0005】
このエレクトレット型のコンデンサマイクロホンは、元々小型であるが、近年小型化に拍車がかかる携帯電話機等に搭載して使用する場合には、さらなる小型化薄型化が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のエレクトレット型のコンデンサマイクロホンをさらに小型化する場合、コンデンサ部は各種の部品により構成されるため、空間である背面空間部をより狭くしさらなる小型化を図る場合が多い。
それに伴い、背極板とインピーダンス変換素子を実装する基板やそれらの導通を行う導通部材を小型小径化しなければならない。また、導通部材をリング状の金属部材で構成した場合、組立の際のカシメ圧により、背極板上のFEPが潰れてしまう問題があった。また、背極板上のFEPが潰れないようにするためには、背極板を受けるスペーサの面積を大きくし、カシメ圧を分散させればよいが、スペーサの面積を大きくすると、マイクロホンとしてのコンデンサ容量が減少し感度が低下してしまう問題が生じる。
その他、導通部材として背極板との接触圧を保つためにバネ部材により構成されるものもあるが、このバネ部材も携帯電話等の薄型化に伴いあまり高さをとることができなくなっている。
このような薄型化された空間にコイルバネを介在させるには、接触圧を持たせるためにある程度の巻き数を確保せねばならず、結局薄型化できなくなってしまい、近年の小型化薄型化の要請に応えることができないという問題もあった。
【0007】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、超小型でさらに高品質化を図ることができるエレクトレット型のコンデンサマイクロホンを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、導通部に複数の板バネを使用することにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
【0009】
すなわち、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、音等による振動を静電容量変化に変換するためのダイヤフラムとバックプレートを含むコンデンサ部と、上記コンデンサ部で変換した静電容量変化を電気信号に変換するためのインピーダンス変換素子を含む回路基板と、上記コンデンサ部と上記回路基板とを電気的に接続するための導通部と、を備えるコンデンサマイクロホンにおいて、
上記導通部の上記コンデンサ部との接触部は平面部材を切り起こした複数の板バネにより形成されていることを特徴とするものである。
また、音等による振動を静電容量変化に変換するためのダイヤフラムとバックプレートを含むコンデンサ部と、上記コンデンサ部で変換した静電容量変化を電気信号に変換するためのインピーダンス変換素子を含む回路基板と、上記コンデンサ部と上記回路基板とを電気的に接続するための導通部と、を備えるコンデンサマイクロホンにおいて、上記導通部の上記コンデンサ部との接触部は平面部材の外周部に形成した複数の板バネにより構成されていることを特徴とするものである。
また、上記導通部は、底部のある略円筒形のキャップ状部材で形成され、上記平面部材を上記底部により構成し、上記底部を切り起こし上記接触部である上記板バネを形成したことを特徴とするものである。
また、上記接触部である上記板バネには、上記コンデンサ部と接触するためのストレート部が設けられていることを特徴とするものである。
また、上記板バネの切り起こし元部の折り目は、上記ストレート部と平行に設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
上記「コンデンサマイクロホン」は、振動板にエレクトレットの機能が付与されたホイルエレクトレット型のコンデンサマイクロホンであってもよいし、背極板にエレクトレットの機能が付与されたバックエレクトレット型のコンデンサマイクロホンであってもよい。
【0011】
上記「インピーダンス変換素子」は、コンデンサ部の静電容量の変化を電気インピーダンスに変換することが可能なものであれば、特定の素子に限定されるものではなく、例えばJFET(接合形FET)等が採用可能である。
【0012】
【発明の作用効果】
上記構成に示すように、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、
コンデンサ部と回路基板とを電気的に接続するための導通部を、平面部材を切り起こした複数の板バネにより構成しており、バネ自体の高さを低くできるためマイクロホン全体としての小型化薄型化にも貢献が可能である。また、コンデンサ部に対して均一にかつ十分な圧接力を保つことができる。
【0013】
したがって本願発明によれば、エレクトレット型のコンデンサマイクロホンにおいて、超小型でさらに安定した製品製造を行うことができる。
【0014】
また、導通部のコンデンサ部との接触部を平面部材の外周部に形成した複数の板バネにより構成したことにより、背極板外周部でカシメ圧を受けることができるためより広い面での押圧が可能になり、カシメ圧等による背極板上のFEPの破壊を防止することができる。また、板バネを3個以上配置することにより、均一な押圧力を背極板に加えることができ、製品のバラツキや不良の発生を解消することが可能となり、歩留まりが向上する。
【0015】
また、導通部を底部のある略円筒形のキャップ状部材で形成し、平面部材を底部により構成し、さらに、底部を切り起こし、接触部である板バネを形成することにより、導通部としてリング状部材とバネ部材を一体に構成でき、部品点数の増加を防いでいる。
【0016】
また、接触部である板バネには、コンデンサ部と接触するためのストレート部が設けられているため、背極板に対し広い接触部をもって接触させることが可能になり、安定した導通を得ることが可能となる。さらに、背極板に対し、貫通孔の径よりも長さの大きいストレート部が接触するため、背極板の貫通孔に板バネが入り込んでしまうことがなく、組み立て性が向上し、位置精度のバラツキ等も防止することができる。
【0017】
また、平面部材を切り起こした板バネの切り起こし元部の折り目が、ストレート部と平行に設けられているため、板バネが折り起こされた際にストレート部が平面部材と平行に構成される。これにより平面部材の面と背極板の面とを平行に配置することができるため、ストレート部と背極板とが平行に配置され、背極板と導通部との導通を確実に行うことができ、導通不良の少ない安定した製品を提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、本願発明の一実施形態に係るコンデンサマイクロホンを上向きに配置した状態で示す斜視図である。また、図2は、図1のII−II 線断面図であり、図3は、導通部の斜視図、図4は、コンデンサマイクロホンを分解して示す斜視図である。
【0020】
これらの図に示すように、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10は、外径が3.0mm程度のエレクトレット型の小型マイクロホンであって、上下方向に延びる背の低い円筒状のケース12内に、振動板サブアッシー14、スペーサ16、絶縁性ブッシュ20、バックプレートである背極板18、コンタクトスプリング22およびJFETボード24(基板)が、上からこの順序で収容されている。
【0021】
ケース12は、その上端(一端)が内径0.5mm程度の音孔30を有する端面壁12aで構成されるとともに下端(他端)が開放された金属製(例えばアルミニウム製)の部材であって、プレス成形等により形成されている。そして、このケース12は、該ケース12内に上記各部品を収容した状態で、その開放端部12bがJFETボード24の外周縁部に全周にわたってかしめ固定されている。このケース12には、その上端にコンデンサマイクロホン10の内外の気圧を調整するためのベント溝12dが形成されている。このベント溝12dの幅は0.2mm程度、深さ0.02mm程度に設定されている。
【0022】
振動板サブアッシー14(ダイヤフラム)は、薄い円板状の振動膜26と、この振動膜26を固定支持するリング状の支持フレーム28とからなっている。支持フレーム28による振動膜26の固定支持は、振動膜26の上面を支持フレーム28の下面に、接着剤にて接着固定することにより行われており、支持フレーム28と振動膜26とが部分的に密着し電気的に接続されている。
【0023】
振動膜26は、厚みが1.5μm程度のPET(Polyethylene Terephthalate)フィルム26Aの上面に、例えばニッケル(Ni)等の金属蒸着膜26Bが形成されてなり、その外径はケース12の内径(2.8mm程度)よりもやや小さい値(2.75mm程度)に設定されている。
【0024】
一方、支持フレーム28は、金属製(例えばステンレス製)であって、振動膜26と略同じ外径を有するとともに2.0mm程度の内径を有している。なお、振動板サブアッシー14がケース12内に収容された状態では、振動膜26の金属蒸着膜26Bが支持フレーム28を介してケース12と、後述する押圧力により圧接されているため、電気的に接続されることとなる。
【0025】
スペーサ16は、ケース12の内径と略同じ外径を有するフレーム状の部材であって、板厚25μm程度の円形の金属板(例えばステンレス製)の中央部にエッチング等により大きな開口部16aが形成されてなっている。
また、スペーサ16には、コンデンサ部Cとして実効容量に寄与しない浮遊容量を減少させるための開口部である、スペーサ溝孔16bが設けられている。
【0026】
背極板18(バックプレート)は、背極板本体180と、この背極板本体180の上面に形成されたエレクトレット182と、この背極板本体180及びエレクトレット182に形成された複数の貫通孔188と、からなっている。
【0027】
背極板本体180は、その外形形状が円形の板厚0.15mm程度の金属板(例えばステンレス鋼板)からなっている。
【0028】
一方、エレクトレット182は、厚みが12μm程度のFEP(Fluorinated Ethylene Propylene)フィルムからなっている。
【0029】
貫通孔188は、φ0.4mm程度の丸孔であり、等間隔に4個形成されている。この貫通孔188により、 振動膜26と背極板18の背面空間とを連通することができ、振動板サブアッシー14と背極板18の間で形成される薄流体層の抵抗成分を減少させ、高周波域(5KHz以上帯域)の周波数応答性の改善に役立っている。また、設計段階において、貫通孔188の孔径や個数を調節することにより、高周波域の周波数応答性の調整をすることも可能である。
【0030】
そして背極板18は、あらかじめフィルム状のエレクトレット182を熱融着(ラミネート)させ、背極板本体180を構成することとなる金属板の表面にプレスやエッチング等により、貫通孔188が形成されると同時に、外形が円形に形成される。
【0031】
その後、エレクトレット182に成極処理を施して所定の表面電位(例えば−300V程度)となるように設定される。この背極板18は、ケース12と同心で該ケース12内の絶縁性ブッシュ20内に収容されるようになっている。
【0032】
ケース12内においては、背極板18と振動膜26とがスペーサ16を介してその板厚である25μm程度の間隔をおいて対向し、これによりコンデンサ部Cを構成するようになっている。
【0033】
絶縁性ブッシュ20は、ケース12の内径と略同じ外径を有するリング状部材であって、LPC(液晶ポリマー)等の合成樹脂で構成されている。この絶縁性ブッシュ20の肉厚は、背極板18を内包できるような値に設定されている。
【0034】
コンタクトスプリング22は、ドーナツ状の平面部材で構成された底部22aとリング状の円筒部22bとにより構成される円筒キャップ状部材であり、SUS等の金属により形成され、JFETボード24上の接続部と背極板18とを電気的に接続する為の導通部材である。
コンタクトスプリング22の底部22aには、底部22aを切り起こした、板バネである切り起こし板バネ22cが、底部22aの円周上に3個均等に配置されている。この各切り起こし板バネ22cの外周側には、背極板18と接触するための直線的に切り起こされたストレート部22dがそれぞれに存在する。また、このストレート部22dは、底部22aから切り起こし板バネ22cを切り起こした根本部分の折り目である切り起こし元部22eと、平行になるように設けられている。
【0035】
具体的には、ストレート部22dを延長した引出線X、Y、Zとそれに対応する切り起こし元部22eを延長した引出線X’、Y’、Z’で示すように、それぞれXとX’、YとY’、ZとZ’が平行になっている。
【0036】
さらに、ストレート部22dの長さは背極板18の貫通孔188の孔径よりも大きく設けられており、切り起こし板バネ22cが貫通孔188に落ち込んでしまうことを防いでいる。
また、底部22aの中央は、背極板18の背面空間とコンタクトスプリング22内の空間を連通させるために開口されている。
【0037】
円筒部22bは、JFETボード24上の素子を内包するための円筒部であり、音響的な背面空間としても利用される。
また、円筒部22bはその外径が絶縁性ブッシュ20の内径より若干小さい値になるように設定されており、できるだけ広い外径をとるように設けられている。これにより、ケース12の開放端部12bをかしめた際に背極板18に加わる負荷を、外径の大きさで拡散させ、かつ、背極板18の外周に近いところにカシメ圧が加わるようにすることができ、背極板18の弾性変形を防止することができる。またこれにより、背極板18の背極板本体180の上面に形成されたエレクトレット182等が潰れてしまうのを防止している。同様に、ケース12の開放端部12bをかしめた際にJFETボード24に加わるカシメ圧も、外径の大きさで拡散させ、JFETボード24の変形も防止している。
なお、コンタクトスプリング22は、組み立てた際に振動板サブアッシー14やスペーサ16、背極板18等をケース12に押圧力を働かせながら固定するよう、加圧力0.4N程度(伸張時1.35mm、圧縮時0.75mm程度)に設定されている。
【0038】
JFETボード24は、円形のボード本体32に、JFET(Junction Field−Effect Transistor)チップ34と、携帯電話等の通信機器の搬送波ノイズをカットするためのチップコンデンサ等によるノイズフィルタ38とが実装されてなっている。
ボード本体32は、ケース12の内径と略同じ外径を有しており、その上下両面には所定の導電パターン36が形成されている。
【0039】
JFETチップ34は、振動膜26と背極板18との間の静電容量(すなわちコンデンサ部Cの静電容量)の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子であって、ボード本体32の上面に形成された導電パターン36上に実装されている。
【0040】
導電パターン36には、JFETチップ34のドレイン電極、ソース電極及びゲート電極に各々電気的に接続され各々に対応しているドレイン電極D、ソース電極S及びゲート電極Gが形成されており、導電パターン36のドレイン電極Dとソース電極Sの間には、ノイズフィルタ38が実装されている。また、ドレイン電極Dは、図示しないスルーホールによりJFETチップ34実装面の裏面の導電パターン36のドレイン電極Dと電気的に接続している。ソース電極Sは、図示しないスルーホールによりJFETチップ34実装面の裏面の導電パターン36のソース電極Sと電気的に接続しており、導電パターン36のソース電極Sは、ケース12をかしめた際に、開放端部12bと確実に電気的に接続されるようにリング状に形成されている。
また、JFETチップ34のゲート電極は、導電パターン36のゲート電極Gよりコンタクトスプリング22を介して背極板18に電気的に接続されている。
【0041】
図5は、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10の組付方法を説明するための斜視図である。
【0042】
図示のように、このコンデンサマイクロホン10の組付けは、ケース12を下向きに配置して(端面壁12aが下になるように配置して)、このケース12内に、振動板サブアッシー14、スペーサ16、絶縁性ブッシュ20、背極板18、コンタクトスプリング22およびJFETボード24を、この順序で上方から挿入した後、ケース12の開放端部12bをかしめることにより行われる。
【0043】
すなわち、まず、振動板サブアッシー14およびスペーサ16を順次ケース12内に挿入する。その際、振動板サブアッシー14については、その支持フレーム28の外周面がケース12の内周面と嵌合することにより、そのケース12に対する位置決めを行う。
【0044】
次に、絶縁性ブッシュ20をケース12内に嵌合挿入する。そして次に背極板18を絶縁性ブッシュ20内周面に嵌合挿入する。さらに、コンタクトスプリング22を背極板18の下面側に配設する。
【0045】
その後、JFETボード24をケース12内に挿入する。この際、JFETチップ34のゲート電極と接続される導電パターン36のゲート電極Gには、後述するようにコンタクトスプリング22の押圧力が働くように接触される。
【0046】
最後に、ケース12の開放端部12bを、JFETボード24のボード本体32の外周縁部に、全周にわたってかしめ固定する。このかしめ固定は、図示しないかしめ治具によりケース12の開放端部12bを上方から加圧して該開放端部12bを内周側へ折り曲げることにより行われるが、その際の加圧力はボード本体32を介して絶縁性ブッシュ20に作用する。これにより背極板18をケース12と電気的に絶縁した状態でケース12に対して位置決めする。またこれにより、絶縁性ブッシュ20とケース12、JFETボード24との間のシール性を確保して、振動板サブアッシー14とJFETボード24とで画成される空間の気密性を高める。
【0047】
コンデンサマイクロホン10の組付けが完了した状態において、スペーサ16とJFETボード24のボード本体32との間隔は、絶縁性ブッシュ20の高さによって規定され、その値は0.98mm程度となり、コンデンサマイクロホン10の全高は1.5mm程度となる。また、コンタクトスプリング22の弾性変形量は絶縁性ブッシュ20の高さによって規定され、背極板18等の押圧量も絶縁性ブッシュ20の高さによって規定される。
【0048】
以上詳述したように、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10は、コンデンサ部CとJFETボード24とを電気的に接続するための導通部を、平面部材を切り起こした複数の切り起こし板バネ22cにより構成している為、バネ自体の高さを低くでき、コンデンサマイクロホン10全体としての薄型化にも貢献が可能である。また、コンデンサ部Cに対して均一にかつ十分な圧接力を保つことができる。これにより、コンデンサマイクロホン10を薄型でさらに安定した製品として製造することが可能となる。
【0049】
また、コンタクトスプリング22を底部22aと円筒部22bで形成し、さらに底部22aを切り起こし、接触部である切り起こし板バネ22cを形成することにより、コンタクトスプリング22としてリング状部材である円筒部22bとバネ部材を一体に構成でき、部品点数の増加を防いでいる。また、リング状部材とバネ部材が一体に構成されるため、リング状部材を薄く形成しても、バネ部材が介在するためにカシメ圧等によりJFETボード24や背極板18上のエレクトレット182の破壊を防止することができる。これにより位置精度のバラツキや不良の発生を解消することが可能となり、歩留まりが向上する。
【0050】
また、切り起こし板バネ22cには、コンデンサ部Cと接触するためのストレート部22dが設けられているため、背極板18に対し広い接触部をもって接触させることが可能になり、安定した導通を得ることが可能となる。さらに、背極板18に対し、貫通孔188の径よりも長さの大きいストレート部22dが接触するため、背極板18の貫通孔188に切り起こし板バネ22c自体が入り込んでしまうことがないため組み立て性が向上し、位置精度のバラツキ等も防止することができる。
【0051】
また、切り起こし元部22eの折り目がストレート部22dと平行に設けられているため、切り起こし板バネ22cが切り起こされた際にストレート部22dが底部22aと平行に構成される。これにより、底部22aの面と背極板18の面とを平行に配置することができるため、ストレート部22dと背極板18が平行に配置され、背極板18とコンタクトスプリング22との導通を確実に行うことができ、導通不良の少ない安定した製品を提供することができる。
【0052】
なお、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10は、コンタクトスプリング22により円筒部22bと切り起こし板バネ22cとを一体に構成したが、これに限定されるものではなく、円筒部22bと底部22a及び切り起こし板バネ22cを別体に構成することも可能である。この場合も、切り起こし板バネ22cやストレート部22d及び切り起こし元部22e等による効果は得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係るコンデンサマイクロホンを上向きに配置した状態で示す斜視図
【図2】図1のII−II 線断面図
【図3】上記コンデンサマイクロホンのコンタクトスプリングを示す斜視図
【図4】上記コンデンサマイクロホンを分解して示す斜視図
【図5】上記コンデンサマイクロホンの組付方法を説明するための斜視図
【符号の説明】
10 コンデンサマイクロホン
12 ケース
12a 端面壁
12b 開放端部
12c 内周面
12d ベント溝
14 振動板サブアッシー
16 スペーサ
16a 開口部
16b スペーサ溝孔
18 背極板
180 背極板本体
182 エレクトレット
188 貫通孔
20 絶縁性ブッシュ
22  コンタクトスプリング
22a 底部
22b 円筒部
22c 切り起こし板バネ
22d ストレート部
22e 切り起こし元部
24 JFETボード(基板)
26 振動膜
26A PETフィルム
26B 金属蒸着膜
28 支持フレーム
30 音孔
32 ボード本体
34 JFETチップ
36  導電パターン
38  ノイズフィルタ
C コンデンサ部
D ドレイン電極
G ゲート電極
S ソース電極

Claims (5)

  1. 音等による振動を静電容量変化に変換するためのダイヤフラムとバックプレートを含むコンデンサ部と、
    上記コンデンサ部で変換した静電容量変化を電気信号に変換するためのインピーダンス変換素子を含む回路基板と、
    上記コンデンサ部と上記回路基板とを電気的に接続するための導通部と、
    を備えるコンデンサマイクロホンにおいて、
    上記導通部の上記コンデンサ部との接触部は平面部材を切り起こした複数の板バネにより形成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  2. 音等による振動を静電容量変化に変換するためのダイヤフラムとバックプレートを含むコンデンサ部と、
    上記コンデンサ部で変換した静電容量変化を電気信号に変換するためのインピーダンス変換素子を含む回路基板と、
    上記コンデンサ部と上記回路基板とを電気的に接続するための導通部と、
    を備えるコンデンサマイクロホンにおいて、
    上記導通部の上記コンデンサ部との接触部は平面部材の外周部に形成した複数の板バネにより構成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  3. 上記導通部は、底部のある略円筒形のキャップ状部材で形成され、上記平面部材を上記底部により構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコンデンサマイクロホン。
  4. 上記接触部である上記板バネには、上記コンデンサ部と接触するためのストレート部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のコンデンサマイクロホン。
  5. 上記板バネの切り起こし元部の折り目は、上記ストレート部と平行に設けられていることを特徴とする請求項4記載のコンデンサマイクロホン。
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