JP4362419B2 - コンデンサマイクロホン - Google Patents

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Description

本願発明は、小型のコンデンサマイクロホンに関するものであり、特に、その薄型化を図るための構造に関するものである。
一般に、コンデンサマイクロホンは、振動膜と背面電極板とが対向配置されてなるコンデンサ構造部を有しており、このコンデンサ構造部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子が回路基板に実装された構成となっている。
その際「特許文献1」には、コンデンサ構造部の外周側にインピーダンス変換素子が配置された状態で、これらコンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板が金属製のハウジング内に収容されたコンデンサマイクロホンが記載されている。
特開平10−98796号公報
携帯電話機等に搭載されるコンデンサマイクロホンにおいては、その薄型化を図ることが強く要請される。
その際、上記「特許文献1」に記載されているように、コンデンサ構造部の外周側にインピーダンス変換素子が配置された構成とすれば、コンデンサマイクロホンの薄型化を図ることができる。
しかしながら、このような構成を採用した場合には、次のような問題がある。
すなわち、小型のコンデンサマイクロホンの多くは、そのハウジングが円筒状に形成されており、その振動膜は円形の振動面形状を有しているが、このようなコンデンサマイクロホンにおいて、コンデンサ構造部の外周側にインピーダンス変換素子を配置した場合には、その分だけコンデンサ構造部の専有面積が小さくなってしまうので、その振動膜の振動面の面積も小さくなってしまうこととなる。そしてこれにより、コンデンサ構造部の静電容量も小さくなってしまうので、コンデンサマイクロホンとしても感度が低下してしまい、所期の音響特性を維持することができなくなってしまう、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、所期の音響特性を維持した上で薄型化を図ることができるコンデンサマイクロホンを提供することを目的とするものである。
本願発明は、振動膜の振動面形状に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、
振動膜と背面電極板とが対向配置されてなるコンデンサ構造部と、このコンデンサ構造部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子と、このインピーダンス変換素子を実装する回路基板と、これらコンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板を収容する金属製のハウジングと、を備えてなるコンデンサマイクロホンにおいて、
上記ハウジングが、略円筒状に形成されており、
上記インピーダンス変換素子が、上記コンデンサ構造部の外周側に配置されており、
上記振動膜が、上記ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形の振動面形状を有しているとともに、上記コンデンサ構造部が、上記ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形の外形形状を有しており、
上記ハウジング内に、該ハウジングと上記背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュが設けられており、
この絶縁ブッシュが、上記ハウジングの内周面に沿って略円形のリング状に延びる第1リング部と、上記コンデンサ構造部を囲むようにして略楕円形のリング状に延びる第2リング部と、この第2リング部から上記コンデンサ構造部の外周側へ向けて上記第1リング部まで延びる少なくとも1つの補強梁部とを備えてなり、
上記第2リング部が、上記ハウジングの中心を通るように形成されるとともに、上記少なくとも1つの補強梁部が、上記ハウジングの略中心において上記第2リング部から延びるように形成されている、ことを特徴とするものである。
上記「ハウジング」は、金属製であって略円筒状に形成されたものであれば、その具体的な材質や形状あるいは大きさ等は特に限定されるものではない。
上記「回路基板」は、インピーダンス変換素子のみが実装された構成となっていてもよいし、それ以外の電子部品(例えばコンデンサや抵抗等)も実装された構成となっていてもよい。
上記構成に示すように、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、コンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板が、略円筒状に形成された金属製のハウジング内に収容された構成となっているが、その際、インピーダンス変換素子はコンデンサ構造部の外周側に配置されているので、コンデンサマイクロホンの薄型化を図ることができる。
また、本願発明に係るコンデンサマイクロホンは、そのコンデンサ構造部の振動膜が、ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形の振動面形状を有しているので、コンデンサ構造部の外形形状についても、ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形に設定することができ、これによりハウジング内におけるコンデンサ構造部の専有面積を、従来のように振動膜の振動面形状が円形に設定されている場合に比して大きくすることができる。そしてこれにより、コンデンサ構造部の静電容量を大きくすることができるので、コンデンサマイクロホンの感度向上を図ることができる。
その際、振動膜の振動面形状が略楕円形に設定されていることにより、これを例えば矩形形状等に設定した場合に比して、振動膜のスティフネスを小さくしても振動膜にシワを発生させにくくすることできる。そしてこれにより、コンデンサマイクロホンの音響特性を安定的に維持した上で、その感度向上を図ることができる。
しかも上述したように、コンデンサ構造部の外形形状を、ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形とすることができるので、ハウジング内に所要の背圧空間を確保することが容易に可能となる。
このように本願発明によれば、コンデンサマイクロホンにおいて、所期の音響特性を維持した上でその薄型化を図ることができる。
上記構成において、ハウジング内に、該ハウジングと背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュを設け、この絶縁ブッシュを、ハウジングの内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部と、コンデンサ構造部を囲むようにしてリング状に延びる第2リング部とを備えてなる構成とすれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、一般に、小型のコンデンサマイクロホンは、そのハウジングや回路基板によってある程度の外部荷重に耐え得る構造となっているが、これを大幅に薄型化すると、そのハウジングや回路基板もかなり薄型化せざるを得なくなるため、強度が大幅に低下してしまい、小さな荷重でも撓み変形が発生しやすくなる。そして、このような撓み変形が発生すると、コンデンサマイクロホンとしての所期の音響特性を維持することができなくなってしまう。特に、携帯電話機等に搭載されるコンデンサマイクロホンにおいては、音響シールを図るために介装される弾性部材により、ハウジングに常時ある程度の外部荷重が作用する状態となることが多く、このため撓み変形が一層発生しやすくなる。
そこで、第1および第2リング部を備えた絶縁ブッシュがハウジング内に設けられた構成とすることにより、ハウジングや回路基板等が撓み変形してしまうのを効果的に抑制することができる。しかも、このように絶縁ブッシュを設けることにより、その第1リング部と第2リング部とで囲まれた空間部をコンデンサ構造部の背圧空間として利用することができるので、コンデンサマイクロホンを薄型化した場合においても所要の背圧空間を確保することができる。
その際、この絶縁ブッシュを、第2リング部からコンデンサ構造部の外周側へ向けて第1リング部まで延びる少なくとも1つの補強梁部を備えた構成とすれば、絶縁ブッシュの曲げ剛性をさらに高めることができ、これにより撓み変形抑制効果をさらに高めることができる。
上記「絶縁ブッシュ」は、絶縁性を有する材料で構成されていれば、その具体的な材質は特に限定されるものではない。また、上記「少なくとも1つの補強梁部」の具体的形状や本数等についても特に限定されるものではない。
上記構成において、ハウジングの具体的な構成が特に限定されないことは上述したとおりであるが、このハウジングの厚さが1mm以下という極めて小さい値に設定されている場合には、所要の背圧空間を確保しにくくなるので、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。また、このようにハウジングの厚さが1mm以下という極めて小さい値に設定されている場合には、小さな荷重であっても撓み変形が容易に発生しやすくなるため、上記のような絶縁ブッシュを備えた構成とすることが効果的である。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係るコンデンサマイクロホン10を上向きに配置した状態で示す側断面図であり、図2は、図1のII-II 線断面図である。
これらの図に示すように、このコンデンサマイクロホン10は、小型のエレクトレットコンデンサマイクロホンであって、高さが0.6mm程度で直径が6mm程度の背の低い略円筒形の外形形状を有している。
このコンデンサマイクロホン10は、ハウジング12内に、絶縁ブッシュ14と、コンデンサ構造部16と、コンタクトスプリング18と、インピーダンス変換素子20と、2つのコンデンサ22、24と、回路基板26とが収容されてなっている。
ハウジング12は、下端部が開放された円筒状の金属製部材であって、上記各構成部材を上方側から覆うように配置された状態で、その周壁12bの下端部12b1が内周側へ折り曲げられることにより、回路基板26の周縁部にカシメ固定されている。そして、このハウジング12には、その上面部12cにおけるコンデンサ構造部16と対向する位置に、音孔12aが形成されている。
図3は、絶縁ブッシュ14を単品で示す平面図である。
同図にも示すように、この絶縁ブッシュ14は、ハウジング12とコンデンサ構造部16の背面電極板36とを電気的に絶縁するための合成樹脂製部材であって、ハウジング12の内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部14Aと、コンデンサ構造部16を囲むとともにハウジング12の中心Oを通るようにしてリング状に延びる第2リング部14Bと、この第2リング部14Bからコンデンサ構造部16の外周側へ向けて第1リング部14Aまで延びる補強梁部14Cとからなっている。
コンデンサ構造部16は、ハウジング12の径方向よりも周方向に長い楕円形の外形形状を有しており、これに伴い、第2リング部14Bも楕円形のリング状に延びるように形成されている。その際、この第2リング部14Bは、円形のリング状に延びる第1リング部14Aと内接するように形成されている。また、補強梁部14Cは、ハウジング12の略中心において第2リング部14Bからコンデンサ構造部16の外周側へ向けて垂直に途中まで延びた後、二股に分岐して第1リング部14Aまで延びている。
そして、この絶縁ブッシュ14により、ハウジング12内に4つの空間部C1、C2、C3、C4を形成するようになっている。
空間部C1は、コンデンサ構造部16を収容する空間であって、ハウジング12の径方向よりも周方向に長い楕円形の空間部として形成されている。その際、この楕円形の短軸側の幅は、ハウジング12の内径の半分よりもやや小さい値に設定されている。空間部C2、C3は、この空間部C1に隣接するようにして、第1リング部14Aと第2リング部14Bと補強梁部14Cによって囲まれた略台形の空間部として形成されている。空間部C4は、第1リング部14Aと補強梁部14Cの二股に分岐した部分とによって囲まれた略扇形の空間部として形成されている。
その際、空間部C2は、他の空間部C1、C3、C4から隔離されているが、空間部C3は、第2リング部14Bの上面に形成された連通溝14b1を介して空間部C1と連通しており、また、空間部C4は、補強梁部14Cの二股に分岐した一方の部分の上面に形成された連通溝14b2を介して空間部C3と連通している。このように空間部C3、C4を空間部C1と連通させることにより、コンデンサ構造部16の背圧空間を十分に拡大させるようになっている。
この絶縁ブッシュ14の外周面14cは、その下端から上端へ向けて径が徐々に小さくなるようにテーパ状に形成されており、その周方向4箇所には位置決め用突起部14dが形成されている。その際、これら各位置決め用突起部14dは、周方向に略等間隔で配置されており、その下端から上端へ向けて略鉛直面状に延びるように形成されている。そして、これら各位置決め用突起部14dがハウジング12の周壁12bの内周面に係合することにより、絶縁ブッシュ14がハウジング12に対して位置決め固定されるようになっている。
コンデンサ構造部16は、振動膜サブアッセンブリ32と、スペーサ34と、背面電極板36とからなり、その外形形状は、絶縁ブッシュ14の空間部C1に略内接する大きさの楕円形状に設定されている。
振動膜サブアッセンブリ32は、金属製の支持リング32Bの下面に振動膜32Aが張設固定されてなり、その振動膜32Aは、上面に金属蒸着膜が形成された高分子フィルムで構成されており、ハウジング12の径方向よりも周方向に長い楕円形の振動面形状を有している。スペーサ34は、金属製の薄板リングで構成されている。
背面電極板36は、金属製の電極板本体36Aと、この電極板本体36Aの上面に熱融着されたエレクトレット層36Bとからなり、その外径は支持リング32Bの外径と略同じ値に設定されている。そして、この背面電極板36には、その周方向の複数箇所に該背面電極板36を上下方向に貫通する貫通孔36aが形成されている。
そして、このコンデンサ構造部16においては、振動膜サブアッセンブリ32の振動膜32Aと背面電極板36のエレクトレット層36Bとが、スペーサ34を介して所定の微小間隔をおいて対向している。
インピーダンス変換素子20は、接合型の電界効果トランジスタであって、コンデンサ構造部16の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するようになっている。また、2つのコンデンサ22、24は、静電容量の異なる2種類のコンデンサであって、ノイズ除去のために設けられている。そして、インピーダンス変換素子20は、空間部C2に収容された状態で回路基板26に実装されており、2つのコンデンサ22、24は、いずれも空間部C3に収容された状態で回路基板26に実装されてる。
なお、インピーダンス変換素子20としては、上記のような接合型の電界効果トランジスタ以外にも、MOS型の電界効果トランジスタ等を用いることが可能である。
図4は、インピーダンス変換素子20および2つのコンデンサ22、24の回路基板26への実装構造を示す平面図である。
同図にも示すように、回路基板26は、基板本体42と、この基板本体42の上面42aに所定のパターンで形成された導電層44A、44B、44Cと、この基板本体42の下面42b(図1参照)に形成された導電層46A、46Bとからなっている。
その際、導電層46Aは、基板本体42の下面42bの中心部に形成されており、導電層46Bは、この導電層46Aを同心円状に囲むように形成されている。そして、導電層46Aは、スルーホール42cを介して導電層44Cと導通しており、導電層46Bは、スルーホール42dを介して導電層44Bと導通している。
さらに、この回路基板26においては、その基板本体42の上面42aに、各導電層44A、44B、44Cを部分的に露出させるようにしてこれらを覆う絶縁層48が、所定のパターンで形成されている。
コンタクトスプリング18は、略環状コーン形に形成された金属製のプレートスプリングであって、絶縁ブッシュ14の空間部C1よりもやや小さい楕円形の外形形状を有している。そして、このコンタクトスプリング18は、その上端部において背面電極板36の電極板本体36Aに当接するとともに、その下端部において回路基板26の導電層44Aに当接している。
インピーダンス変換素子20は、直方体形状を有するチップ本体20Aと、このチップ本体20Aから側方へ突出する3つの端子片20G、20S、20Dとからなっている。
端子片20Gは、ゲート電極を構成する端子部であって、チップ本体20Aの一方の側壁における水平方向中央部の下端部から斜め上方へ延びるように形成されている。残り2つの端子片20S、20Dは、ソース電極およびドレイン電極を構成する端子部であって、チップ本体20Aの他方の側壁における水平方向両端部近傍部位の下端部から斜め上方へ延びるように形成されている。
そして、ゲート電極を構成する端子片20Gは、導電層44Aおよびコンタクトスプリング18を介して背面電極板36の電極板本体36Aと導通しており、ソース電極を構成する端子片20Sは、導電層44B、導電層46B、ハウジング12および支持リング32Bを介して振動膜32Aと導通しており、ドレイン電極を構成する端子片20Dは、導電層44Cを介して導電層46Aと導通している。
インピーダンス変換素子20の回路基板26への実装は、そのチップ本体20Aを基板本体42の上面42aにおいて導電層44A、44B、44Cおよび絶縁層48が形成されていない本体露出部分に載置した状態で、該インピーダンス変換素子20の各端子片20G、20S、20Dを各導電層44A、44B、44Cに各々ハンダ付けすることにより行われている。
各コンデンサ22、24は、インピーダンス変換素子20よりもやや高さが低い直方体形状を有しており、その長手方向の両端面に配置された1対の端子部において導電層44B、44Cと導通している。これら各コンデンサ22、24の回路基板26への実装は、該コンデンサ22、24を、基板本体42の上面42aにおいて導電層44B、44Cおよび絶縁層48が形成されていない本体露出部分に載置した状態で、該コンデンサ22の各端子部を各導電層44B、44Cに各々ハンダ付けすることにより行われている。
このコンデンサマイクロホン10の組付けは、ハウジング12を上下逆向きに配置し、このハウジング12内に、絶縁ブッシュ14と、コンデンサ構造部16を構成する振動膜サブアッセンブリ32、スペーサ34および背面電極板36と、コンタクトスプリング18と、インピーダンス変換素子20およびコンデンサ22、24が実装された回路基板26とを、順次組み込んだ後、ハウジング12の周壁12bの下端部12b1を内周側へ折り曲げて、回路基板26の周縁部にカシメ固定することにより行われるようになっている。
その際、最初に組み込まれる絶縁ブッシュ14は、ハウジング12の上方において、その空間部C1の略中心とハウジング12の音孔12aとを位置合わせした状態で、その上面がハウジング12の上面部12cの内面に当接する位置までハウジング12内に挿入されるようになっている。このとき、絶縁ブッシュ14の外周面14cに形成された4つの位置決め用突起部14dがハウジング12の周壁12bの内周面に係合し、これにより絶縁ブッシュ14は、その上面がハウジング12の上面部12cの内面と面接触した状態で該ハウジング12に位置決め固定されるようになっている。
そして、このようにして位置決め固定された絶縁ブッシュ14に対して、その空間部C1に振動膜サブアッセンブリ32、スペーサ34、背面電極板36およびコンタクトスプリング18が順次落とし込まれるようになっている。
以上詳述したように、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10は、コンデンサ構造部16、インピーダンス変換素子20および回路基板42が円筒状に形成された金属製のハウジング12内に収容された構成となっているが、その際、インピーダンス変換素子20はコンデンサ構造部16の外周側に配置されているので、コンデンサマイクロホン10の薄型化を図ることができる。
また、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10は、そのコンデンサ構造部16の振動膜32Aが、ハウジング12の径方向よりも周方向に長い楕円形の振動面形状を有しているので、コンデンサ構造部16の外形形状についても、ハウジング12の径方向よりも周方向に長い楕円形に設定することができ、これによりハウジング12内におけるコンデンサ構造部16の専有面積を、従来のように振動膜の振動面形状が円形に設定されている場合に比して大きくすることができる。そしてこれにより、コンデンサ構造部16の静電容量を大きくすることができるので、コンデンサマイクロホン10の感度向上を図ることができる。
その際、振動膜32Aの振動面形状が楕円形に設定されていることにより、これを例えば矩形形状等に設定した場合に比して、振動膜32Aのスティフネスを小さくしても振動膜32Aにシワを発生させにくくすることでき、これによりコンデンサマイクロホン10の音響特性を安定的に維持した上で、その感度向上を図ることができる。
しかも上述したように、コンデンサ構造部16の外形形状を、ハウジング12の径方向よりも周方向に長い楕円形とすることができるので、ハウジング12内に所要の背圧空間を確保することが容易に可能となる。
このように本実施形態によれば、コンデンサマイクロホン10の所期の音響特性を維持した上でその薄型化を図ることができる。そしてこれにより、このコンデンサマイクロホン10を携帯電話機等に搭載するのに適したものとすることができる。
しかも本実施形態においては、ハウジング12内に、該ハウジング12と背面電極板36とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュ14が設けられており、この絶縁ブッシュ14は、ハウジング12の内周面に沿ってリング状に延びる第1リング部14Aと、コンデンサ構造部16を囲むとともにハウジング12の中心Oを通るようにしてリング状に延びる第2リング部14Bと、この第2リング部14Bからコンデンサ構造部16の外周側へ向けて第1リング部14Aまで延びる補強梁部14Cを備えているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10のように、極限近くまで薄型化されていると、そのハウジング12や回路基板26の強度も大幅に低下してしまい、小さな荷重でも撓み変形が発生しやすくなるが、本実施形態においては、ハウジング12内に絶縁ブッシュ14がハウジング12の中心Oを通るようにして設けられているので、その曲げ剛性によって撓み変形が発生するのを効果的に抑制することができ、これによりコンデンサマイクロホンとしての所期の音響特性を維持することができる。
しかも、このように絶縁ブッシュ14が設けられていることにより、コンデンサ構造部16が収容された空間部C1だけでなく、第1リング部14Aと第2リング部14Bと補強梁部14Cとで囲まれた2つの空間部C3、C4もコンデンサ構造部16の背圧空間として利用することができる。そしてこれにより、コンデンサマイクロホン10が極限近くまで薄型化されているにもかかわらず、所要の背圧空間を確保することができる。
本実施形態に係るコンデンサマイクロホン10においては、コンデンサ構造部16の振動膜32Aおよびハウジング12の音孔12aがハウジング12の中心から外れた位置に配置されているが、絶縁ブッシュ14には、その外周面14cの複数箇所に位置決め用突起部14dが形成されており、これら各位置決め用突起部14dがハウジング12の周壁12bの内周面に係合することにより、絶縁ブッシュ14がハウジング12に対して位置決め固定されるようになっているので、音孔12aの位置が不用意に周方向にずれてしまうのを未然に防止することができる。
ところで、上記実施形態においては、第2リング部14Bがハウジング12の中心Oを通るようにして延びているものとして説明したが、正確に中心Oを通るように延びていなくても、中心Oの近傍を通るようにして延びていれば、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。具体的には、図3において2点鎖線で示す円形領域A内のいずれかの点を通るように形成されていれば、上記実施形態と同様の撓み変形抑制効果を得ることができる。ここで、円形領域Aは、中心Oを中心とする直径dの領域であって、この直径dは絶縁ブッシュ14の外径(すなわちハウジング12の内径)Dに対して10分の1程度の値に設定されている。
また、上記実施形態においては、振動膜32Aが楕円形の振動面形状を有しているものとして説明したが、このように正確な楕円形でなくてもこれに近い形状(例えばハウジング12の径方向よりも周方向に長円形等)に設定されていれば、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施形態においては、コンデンサマイクロホン10がエレクトレットコンデンサマイクロホンであるものとして説明したが、これ以外のコンデンサマイクロホンである場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
本願発明の一実施形態に係るコンデンサマイクロホンを上向きに配置した状態で示す側断面図 図1のII-II 線断面図 上記コンデンサマイクロホンの絶縁ブッシュを単品で示す平面図 上記コンデンサマイクロホンにおけるインピーダンス変換素子および2つのコンデンサの回路基板への実装構造を示す平面図
符号の説明
10 コンデンサマイクロホン
12 ハウジング
12a 音孔
12b 周壁
12b1 下端部
12c 上面部
14 絶縁ブッシュ
14A 第1リング部
14B 第2リング部
14C 補強梁部
14b1、14b2 連通溝
14c 外周面
14d 位置決め用突起部
16 コンデンサ構造部
18 コンタクトスプリング
20 インピーダンス変換素子
20A チップ本体
20D、20G、20S 端子片
22、24 コンデンサ
26 回路基板
32 振動膜サブアッセンブリ
32A 振動膜
32B 支持リング
34 スペーサ
36 背面電極板
36A 電極板本体
36B エレクトレット層
36a 貫通孔
42 基板本体
42a 上面
42b 下面
42c、42d スルーホール
44A、44B、44C、46A、46B 導電層
48 絶縁層
A 円形領域
C1、C2、C3、C4 空間部
O 中心

Claims (4)

  1. 振動膜と背面電極板とが対向配置されてなるコンデンサ構造部と、このコンデンサ構造部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子と、このインピーダンス変換素子を実装する回路基板と、これらコンデンサ構造部、インピーダンス変換素子および回路基板を収容する金属製のハウジングと、を備えてなるコンデンサマイクロホンにおいて、
    上記ハウジングが、略円筒状に形成されており、
    上記インピーダンス変換素子が、上記コンデンサ構造部の外周側に配置されており、
    上記振動膜が、上記ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形の振動面形状を有しているとともに、上記コンデンサ構造部が、上記ハウジングの径方向よりも周方向に長い略楕円形の外形形状を有しており、
    上記ハウジング内に、該ハウジングと上記背面電極板とを電気的に絶縁するための絶縁ブッシュが設けられており、
    この絶縁ブッシュが、上記ハウジングの内周面に沿って略円形のリング状に延びる第1リング部と、上記コンデンサ構造部を囲むようにして略楕円形のリング状に延びる第2リング部と、この第2リング部から上記コンデンサ構造部の外周側へ向けて上記第1リング部まで延びる少なくとも1つの補強梁部とを備えてなり、
    上記第2リング部が、上記ハウジングの中心を通るように形成されるとともに、上記少なくとも1つの補強梁部が、上記ハウジングの略中心において上記第2リング部から延びるように形成されている、ことを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  2. 上記背面電極板の外周面が、上記第2リング部の内周面と略同形状に設定されている、ことを特徴とする請求項1記載のコンデンサマイクロホン。
  3. 上記少なくとも1つの補強梁部が、上記第2リング部から上記コンデンサ構造部の外周側へ向けて垂直に途中まで延びた後、二股に分岐して上記第1リング部まで延びている、ことを特徴とする請求項1または2記載のコンデンサマイクロホン。
  4. 上記ハウジングの厚さが、1mm以下の値に設定されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のコンデンサマイクロホン。
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