JP4329273B2 - 熱可塑性樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂ペレットの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2軸押出し機を用いて熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂と添加剤を溶融・混練し、熱可塑性樹脂ペレットを製造する方法に関する。詳しくは、2軸押出し機の搬送能力とセルフクリーニング能力を改善し、ゲル化物・炭化物の発生を抑制する技術であって、ゲル化物・炭化物等の異物の少ない品質の優れた熱可塑性樹脂ペレットの製造方法に関する。特に、ポリアミドイミド樹脂ペレットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2軸押出し機を用いて溶融・混練し熱可塑性樹脂ペレットを製造する場合、押出し材料に随伴された空気(以下、随伴空気)やスクリュー回転による剪断発熱、
押出し機シリンダーとスクリューの形状に起因する滞留部とによって、押出し材料の一部が、酸化または熱分解してゲル化物・炭化物等(以下、炭化物)が生成し製品としてのペレットに混入することがある。
【0003】
この対策としては、2軸押出し機の吐出側シリンダー先端内部に、生成した炭化物の濾過・除去を目的としてフィルターが設けられ、定期的に交換するのが一般的である。
【0004】
随伴空気による酸化防止対策としては、窒素ガスを押出し機の供給口等から供給し酸素濃度を低減することによって、炭化物の生成を抑制する技術が特公平6−206216号公報に開示されている。
【0005】
滞留部の少ないスクリュー形状としては、セルフクリーニングタイプと称される深溝2条ネジの完全噛み合いタイプのスクリューがある。このスクリュー形状に関しては、例えば特開平8−258110号公報には、スクリューフライト先端部の厚さを第1軸スクリューと第2軸スクリューで各々変えることで、セルフクリーニング性を向上させる技術が開示されている。
【0006】
また、粉体状材料の搬送能力を改善する技術としては、たとえば、特開平6−166082号公報や特開2000−25094号公報に、押出し機の空気抜き装置や含有空気を脱気しながら材料を供給する手段が開示されている。
【0007】
また特開平5−286011号公報には、ホッパーシリンダー中にスクリューを設けて粉体を圧縮して供給する方法、また、特開平11−291323号公報には、押出し機投入前に材料粉体を振動篩いにより分級する方法等が開示されている。
【0008】
また、特開平10−180840号公報には、粉体状材料の搬送能力改善を目的としたスクリュー形状が、実開平6−68815号公報には、フルフライトスクリューのフライト幅を広くして漏洩流を減少させるスクリュー構造が開示されている。
【0009】
また、脱揮を効果的に行うため、2軸押出し機には、シリンダーにベント孔を設けるのが一般的である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
炭化物を除去するために、フィルターを設ける方法は、フィルターの交換が煩雑であるだけでなく、たとえばポリアミドイミド樹脂等の溶融粘度の高い樹脂ではフィルターを設置できず、スクリューとシリンダーの洗浄を頻繁に行う必要があった。
【0011】
また、窒素ガスを供給する方法は、随伴空気を置換するだけの窒素ガスを供給すると、材料がスクリュー流路を逆流・供給口へ吹上げる現象を引き起こしやすく、搬送能力を低下かつ不安定にし、溶融樹脂の吐出も不安定にする現象を引き起こすことがあった。とくに材料が粉体である場合、搬送能力の低下、吐出の不安定化につながりやすかった。
【0012】
また、セルフクリーニングタイプと称されるスクリューであっても、2軸スクリュー同士の回転による摩擦・摩耗を避けるために、スクリュー間には隙間があるため、溶融樹脂搬送領域では、スクリューおよびシリンダー表面への溶融樹脂の付着滞留を防止するには不十分なものであった。
【0013】
また、特開平6−166082号公報、特開2000−25094号公報、特開平5−286011号公報、特開平11−291323号公報、特開平10−180840号公報、実開平6−68815号公報等の搬送能力を改善する方法は、プロセスが煩雑になったり汎用性に欠けるなどの欠点を有しているだけでなく、炭化物防止に対しては、効果が小さかった。
【0014】
また、ベント孔を設けると、シリンダー自体が長くなり溶融樹脂の付着滞留量の総量が増えたり、ベント孔の接続面・取付け面が溶融樹脂の滞留部となり、炭化物を増やすことがあった。
【0015】
また、ベント孔は脱揮を主目的とするものであるから、単にベント孔を設置しないだけでは、材料の脱揮が不十分となり、吐出が不安定になる問題があった。
【0016】
以上の問題に鑑みて、本発明の目的は、熱可塑性樹脂材料を2軸押出し機を用いて溶融・混練し、ペレット状熱可塑性樹脂を製造する方法において、炭化物の生成を効果的に抑制する熱可塑性樹脂ペレットの製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、次からなる。
(1)2軸押出し機を用いて、熱可塑性樹脂、または熱可塑性樹脂と添加剤を溶融・混練して口金から吐出する熱可塑性樹脂ペレットの製造方法であって、2軸押出し機が下記、A〜Cの領域を有することを特徴とする熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
A.2軸押出し機内において、熱可塑性樹脂の圧縮・昇圧領域となるスクリューエレメントを設けた圧縮領域および該圧縮領域に続けて降圧となるスクリューエレメントを設けた降圧領域を含み、搬送する熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)未満あるいは融点(Tm)未満かつ熱可塑性樹脂が実質的に溶融しない温度で予熱された搬送領域。
B.熱可塑性樹脂が溶融する遷移領域。
C.実質的に真空脱揮領域が無く、溶融樹脂のシリンダー内自由体積充満率が実質的に100%近くに達している領域を溶融樹脂吐出口金側に接して形成された溶融樹脂搬送領域
)溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂ペレットと略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットを供給口から、押出し機の溶融樹脂吐出量の1/1000〜1/2に相当する割合で、供給することを特徴とする(1)記載の熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
)熱可塑性樹脂が粉体状であり、(イ)該粉体の平均粒子径が0.1〜700μm、あるいは(ロ)嵩密度が0.1〜0.8g/mlの性状をもつ粉体である(1)〜()のいずれか記載の熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
)熱可塑性樹脂が、下記一般式(I )
【0018】
【化2】
Figure 0004329273
【0019】
(式中、Rは2価の芳香族残基および/または脂肪族残基)で表される繰り返し単位を主要構造単位として有するポリアミドイミド樹脂粉体であることを特徴とする、(1)〜()のいずれか記載の熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1に本発明で用いる2軸押出し機の例を示す。図1において1は押出機のシリンダー、2はスクリュー、3は吐出口金、4と5は第1、第2供給口、6は脱揮口であって9の遷移領域での昇圧・溶融化に伴い逆流した随伴空気の排出口となる。7は熱可塑性樹脂の圧縮・昇圧領域となる圧縮領域、8は降圧領域である。
【0021】
図1中に固体搬送(領域)を記載したが、本発明の熱可塑性樹脂が実質的に溶融しない温度で予熱された搬送領域とは、少なくとも7と8の領域を含む固体搬送領域のことであり、本例では第1供給口を有するブロックから8までの領域を指す。9は昇圧・溶融を行う遷移領域、10は溶融・混練領域、11は自由体積の溶融樹脂充満率が実質的に100%近くとなる溶融樹脂搬送領域である。
【0022】
図1中の固体搬送領域においては熱可塑性樹脂が溶融しない温度で予熱を行う。
ここで、熱可塑性樹脂が実質的に溶融しない温度で予熱する方法としては特に限定されず、たとえば、シリンダー温度を熱可塑性樹脂の融点(Tm)かガラス転移温度(Tg)未満に設定することであって、スクリュー回転による剪断発熱量と加熱量を合わせても搬送する熱可塑性樹脂が溶融しないシリンダー温度を設定することで行う。
【0023】
また、溶融樹脂搬送領域9〜11には、ベント孔等が無く、実質的に真空脱揮領域は存在しない。
【0024】
次に、図2に従来の2軸押出し機の例(実施例、比較例として使用)を示す。図2において1〜5は図1と同じ。
【0025】
12は樹脂が溶融した領域における脱気口であり、揮発分や残留モノマー・オリゴマー等を真空脱揮し除去・排出したり、オープン脱気口または供給口としても使用される。
【0026】
13は昇圧・溶融される遷移領域、14はシリンダー内の自由体積中の溶融樹脂充満率が実質的に100%に近い領域、15は一旦昇圧溶融された樹脂の降圧となる領域、16は昇圧領域、17は再び自由体積の溶融樹脂充満率が実質的に100%近くとなる領域である。
【0027】
ここで、溶融樹脂搬送領域は13〜17であり、ベント孔(真空脱揮口)12は溶融樹脂搬送領域に設けられている。
【0028】
図1、2における熱可塑性樹脂の圧縮領域および遷移領域となるスクリューエレメントとしてはたとえば、3条ネジタイプの場合はテーパ(深溝→浅溝)スクリューや浅溝スクリュー、2条ネジタイプの場合は逆ネジスクリューあるいはリード長を徐々に短くするスクリューアレンジ、又はニーディングスクリュー等が好ましく用いられる。原料が粉体の場合、圧縮領域に用いる逆ネジスクリューはスクリュー径即ちフライト高さが低いものが好ましく用いられる。
【0029】
降圧領域となるスクリューエレメントとしてはたとえば、3条ネジタイプの場合は逆テーパ(浅溝→深溝)スクリューや深溝スクリュー、2条ネジタイプの場合はリード長を徐々に長くするスクリューアレンジ等が好ましく用いられる。
【0030】
また、溶融・混練領域となるスクリューエレメントとしてはたとえば、3条ネジタイプの場合は浅溝スクリュー、2条ネジタイプの場合は逆ネジスクリューやリード長の短いスクリュー、又はニーディングスクリュー等が好ましく用いられる。
【0031】
また、溶融樹脂搬送領域のスクリューエレメントとしてはたとえば、3条ネジタイプの場合は浅溝スクリューやリード長の短いスクリュー、2条ネジタイプの場合はリード長の短いスクリュー等が好ましく用いられる。
【0032】
本発明において熱可塑性樹脂とは、溶融押出機によってペレット化することのできる熱可塑性樹脂であって、たとえば、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマ等)、ポリアセタール、アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン系共重合体などである。
【0033】
特に、ポリアミドイミド樹脂が好ましく用いられる。
【0034】
熱可塑性樹脂の形状は、特に制限が無く、粉体状、ペレット状、フレーク状など任意の形状のものを使用できるが、粉体状の原料が好ましく用いられる。
【0035】
また添加剤とは、たとえばガラスビーズ、ガラスフレーク、タルク、マイカ、二酸化チタンなどの無機充填剤、滑剤、核剤、可塑剤、難燃剤、加工安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、表面処理剤、架橋剤、カップリング剤、および摺動性改善のためのポリテトラフルオロエチレン、衝撃性向上のためのゴム状樹脂などの第2成分の熱可塑性樹脂など、熱可塑性樹脂と混練されうるすべての添加剤を言う。
【0036】
次に、溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂ペレットと略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットを供給口から、押出し機の溶融樹脂吐出量の1/1000〜1/2に相当する割合で、供給することを特徴とする熱可塑性樹脂ペレットの製造方法について述べる。
【0037】
溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂と略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットとは、当該押出し機を運転してダイス口金から吐出された樹脂と略同じ組成を有するペレットであればよく、たとえば吐出された樹脂そのもの、それに添加剤等を加えたものが使用できる。もちろん、別途作製されたものであってもよい。
【0038】
溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂と略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットを供給することにより、セルフクリーニング性が向上し、炭化物を減少させることができる。当該ペレットの供給方法は特に限定されないが、押出し機内に形成される遷移領域(図1では9)よりも上流(駆動モータ側)に存在する供給口から供給されるのが好ましい。供給口数は特に限定されず、1ヶ所以上の供給口から供給されるのであれば良い。
【0039】
溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂と略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットの供給量は、押出し機の溶融樹脂吐出量の1/1000〜1/2に相当する割合であり、好ましくは1/500〜1/3、より好ましくは1/100〜1/4である。
1/1000未満では炭化物抑制効果が小さく、1/2を越えると生産性が低下するため好ましくない。
【0040】
本発明に用いる熱可塑性樹脂としては、粉体状であることが好ましく、平均粒子径が0.1〜700μm、あるいは嵩密度が0.1〜0.8g/mlの粉体であることが好ましい。粉体状の原料を使用することで、本発明の炭化物抑制効果がより顕著に発揮される。
【0041】
ここで、平均粒子径と嵩密度は、以下の方法で求めた値とする。
平均粒子径は、粉体の粒度分布測定をJIS Z8801に準拠して求めた。つまり、使用した網篩いの篩い分け重量と篩いの公称目開きから算出して求める。具体的には、例えばTyler篩いの呼び(メッシュ)で#24/#32/#48/#60/#200/#270の篩いを用いて乾式の機械式振動ふるい分けを10分間行い、各篩い上の重量分率を求める。その篩いわけ重量分率と各篩いの公称目開き(mm)0.701/0.495/0.295/0.246/0.074/0.053から平均粒子径を算出した。
【0042】
また、嵩密度は、JIS K6891に準拠し求めた値とする。
【0043】
本発明の熱可塑性樹脂としては、ポリアミドイミド樹脂粉体を用いるのが、より好ましい。ここで、ポリアミドイミド樹脂としては、下記一般式(I )(式中、Rは2価の芳香族残基および/または脂肪族残基、ここで2価の芳香族残基および/または脂肪族残基の具体例としては下記一般式(II)などを挙げることができる)で表される繰り返し単位を主な構造単位として有するものが用いられる。
【0044】
【化3】
Figure 0004329273
【0045】
【化4】
Figure 0004329273
【0046】
ポリアミドイミド樹脂粉体を用いることで、本発明の炭化物抑制効果をより顕著に発揮させることができる。
【0047】
【実施例】
以下、実施例・比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0048】
まず、得られたペレットの評価方法を記載する。
本発明の炭化物抑制効果を評価する方法としては、得られた熱可塑性樹脂ペレット中の炭化物混入量の測定を行った。ペレット中の炭化物混入量の測定方法は、旧大蔵省印刷局製造のきょう雑物測定図表を基準にして、0.08〜0.5mm2に相当する大きさのものを炭化物(小)とし、50gのペレットにつき、ペレット表面に炭化物(小)が1個以上存在したペレットの個数を計数した。
【0049】
この50gのペレットは、以下に示す実施例、比較例における押出し機での運転開始後、吐出量が約25kg/hとなる運転条件に設定し、連続2時間の運転後にサンプリングしたものを用いた。
【0050】
また混練効果の指標として、比エネルギー(吐出量あたりの押出し機モータ動力:Kwh/kg)を算出すると共に、得られたペレットの引っ張り強度をASTM 638に準拠して測定した。
【0051】
更にペレット残存揮発分の量を、ペレットの加熱減量を測定して比較した。次に示す実施例・比較例でのポリアミドイミド樹脂については、熱風乾燥機(HIGH TEMP OVEN HPS-222/TABAI MFG.CO.,LTD)を用いての当該ペレットの340℃2時間処理における加熱重量減少値を残存揮発分として測定・評価した。
【0052】
実施例1:本発明(1)の実施例(その1)
使用した材料は、ポリアミドイミド樹脂粉体であって、平均粒径0.39mm、嵩密度0.34g/mlのものを使用した。
【0053】
このポリアミドイミド樹脂は、前記一般式(I )(式中、Rは2価の芳香族残基および/または脂肪族残基)で表される繰り返し単位を主な構造単位として有し、2価の芳香族残基としてのRの構造が下記Aである構造単位と、Bである構造単位の両方を有し、Aが70モル%、Bが30モル%の割合であるポリアミドイミド樹脂を使用した。
【0054】
【化5】
Figure 0004329273
【0055】
添加剤は、粉体状無機フィラーとして、二酸化チタンTR700(富士チタン工業製)を、3重量%添加した。
【0056】
使用した2軸押出し機の構成としては、図1の9個のブロックシリンダーから成り、第1番目と第2番目のブロックシリンダーに供給口を有し、第6番目のブロックシリンダーに脱気口(ただし、いわゆる強制ベントでは無くナチュラルベントで自然排気とする)を有する2条ネジタイプのスクリュー(直径56mm・長さ1625mm)の同方向回転2軸押出機を使用した。
【0057】
第1番目シリンダー供給口(第1供給口)からは、ポリアミドイミド樹脂粉体を25kg/h、第2番目シリンダー供給口(第2供給口)からは酸化チタンを0.75kg/hで定量供給した。
【0058】
スクリューの配列は、スクリューの駆動側端 (シリンダーの駆動側端と同じ) から720mmまではフルフライト・スクリュウの配列で、720mmから900mmまで(圧縮領域)は粉体の圧縮となる様に押出方向に沿って漸次スクリュー・ピッチが小さくなるようなフルフライト・スクリューとスクリュー外径の小さい(53mm)逆ネジスクリューを配列し、900mmから1260mmまで(降圧領域)はフルフライト・スクリューの配列で、1260mmから1350mmまで(遷移領域)は漸次スクリュー・ピッチが小さくなるスクリューとニーディングスクリューを用いた溶融・混練させるためのスクリュー・エレメントの配列で、1350mmから1445mmまでは溶融後の混練り領域、1445mmから1625mmまで(溶融樹脂搬送領域)はフルフライト・スクリューで漸次スクリュー・ピッチが小さくなるようにして押出圧力を発生させるようなスクリュー配列とした。
【0059】
樹脂の溶融・混練を行う領域に相当するシリンダー設定温度は330℃、固体搬送領域に相当するシリンダー設定温度は200℃の外部加熱条件とし、、モータ動力のトルク を目安にして前記吐出量(25kg/h)を安定吐出できる範囲でスクリュー回転数の調整を行った(およそ200rpmとした)。
【0060】
吐出した樹脂のカッティング方式はホットカット方式とし、直径2.5mm、長さ2.5mmの円筒状のペレットを得た(ペレット形状ばらつきは、長さ2.5mmに対し±0.02mmであった。)。
【0061】
比較例1:
使用した2軸押出し機の構成としては、図2の9個のブロックシリンダーから成り、第1番目と第2番目のブロックシリンダーに供給口を有し、第6番目のブロックシリンダーに樹脂が溶融した領域における脱気口12を有する2条ネジタイプのスクリュー(直径56mm・長さ1625mm)の同方向回転2軸押出機を使用した。
【0062】
スクリューの配列は、脱気口12で真空強制脱揮を行うため、スクリューの駆動側端 (バレルの駆動側端と同じ) から540mmまでは押出方向に沿って漸次スクリュー・ピッチが小さくなるようなフルフライト・スクリューの配列とし、540mm以降は遷移領域を経て全て溶融状態になるようなスクリューアレンジとした。
【0063】
脱気口12からは、溶融樹脂から発生した揮発分を真空に引き、取り除いた。減圧度は、−720mmHgとした。
なお、使用した原料およびその他の条件は、実施例1と同様とした。
【0064】
実施例2:本発明(1)の実施例(その2)
3条ネジタイプのスクリュー(直径44mm、長さ1445mm)の同方向回転2軸押出機を使用したほかは、実施例1と同様、図1の構成を採用(ただし、各々の領域の長さはほぼ比例圧縮した)し熱可塑性樹脂ペレットを製造した。
【0065】
比較例2:
3条ネジタイプのスクリュウ(直径44mm、長さ1445mm)の同方向回転2軸押出機を使用したほかは、比較例1と同様、図2の構成を採用(ただし、各々の領域の長さはほぼ比例圧縮した)し熱可塑性樹脂ペレットを製造した。
【0068】
実施例:本発明()の実施例(その1)
実施例2と同じスクリュー・シリンダーアレンジ(配列)の同方向回転2軸押出機を使用した。押し出し材料の供給も実施例2と同じとした。
【0069】
この時、第6番目シリンダーのベント孔より、溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂と同じ組成を有するペレットを、スクリュー式フィーダーを用いて1kg/hでの供給した。
【0070】
実施例:本発明()の実施例(その2)
実施例の運転条件で、第6番目シリンダーのベント孔より、溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂と同じ組成を有するペレットをスクリュー式フィーダーを用いて5kg/hで供給した。
【0071】
実施例:本発明()の実施例(その3)
実施例2と同じスクリュー・シリンダーアレンジ(配列)の同方向回転2軸押出機を使用した。
【0072】
この時、第1番目の供給口より、溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂と同じ組成を有するペレットをスクリュー式フィーダーを用いて1kg/時間で供給した。第2番目の供給口よりあらかじめ酸化チタン含量3重量%となる様に配合した粉体状ポリアミドイミド樹脂を25kg/時間で供給した。
【0073】
実施例1〜および比較例1〜2で製造したペレットの炭化物測定結果等は、まとめて表1に示した。
【0074】
【表1】
Figure 0004329273
【0075】
表1から、本発明の実施例1〜においては、炭化物量が少ないペレットが得られた。特に、実施例3〜5では、炭化物の抑制に画期的効果が見られた。
【0076】
また、実施例1〜で得られるペレットの揮発分は、真空ベントを行う比較例1〜2の方法と差がなかった。引張り強度、破断伸びは同等であった。
【0077】
一方、真空ベントを行う方法(比較例1〜2)では、炭化物量が多かった。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂と添加剤を押出機内で混練して熱可塑性樹脂ペレットを製造するにあたり、実質的に真空脱揮領域を設けない2軸押出し機のスクリュー配列を行なうことによって、固体搬送領域を長くとることができ、得られる熱可塑性樹脂ペレット中に含まれる炭化物を減少させることができる。
【0079】
また、溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂ペレットと略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットを、押出し機の供給口から供給することによって、得られる熱可塑性樹脂ペレット中に含まれる炭化物を大幅に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2軸押出し機のシリンダー・スクリューアレンジ(配列)例
【図2】従来の2軸押出し機のシリンダー・スクリューアレンジ(配列)例:実施例および比較例に使用
【符号の説明】
1:シリンダー
2:スクリュー
3:吐出口金
4:第1供給口
5:第2供給口
6:脱気口
7:圧縮領域
8:降圧領域
9:遷移領域
10:溶融・混練領域
11:溶融樹脂搬送領域
12:樹脂が溶融した領域における脱気口
13〜17:溶融体の搬送領域

Claims (4)

  1. 2軸押出し機を用いて、熱可塑性樹脂、または熱可塑性樹脂と添加剤を溶融・混練して口金から吐出する熱可塑性樹脂ペレットの製造方法であって、2軸押出し機が下記、A〜Cの領域を有することを特徴とする熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
    A.2軸押出し機内において、熱可塑性樹脂の圧縮・昇圧領域となるスクリューエレメントを設けた圧縮領域および該圧縮領域に続けて降圧となるスクリューエレメントを設けた降圧領域を含み、搬送する熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)未満あるいは融点(Tm)未満かつ熱可塑性樹脂が実質的に溶融しない温度で予熱された搬送領域。
    B.熱可塑性樹脂が溶融する遷移領域。
    C.実質的に真空脱揮領域が無く、溶融樹脂のシリンダー内自由体積充満率が実質的に100%近くに達している領域を溶融樹脂吐出口金側に接して形成された溶融樹脂搬送領域。
  2. 溶融・混練されて吐出される熱可塑性樹脂ペレットと略同じ組成を有する熱可塑性樹脂ペレットを供給口から、押出し機の溶融樹脂吐出量の1/1000〜1/2に相当する割合で、供給することを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂が粉体状であり、(イ)該粉体の平均粒子径が0.1〜700μm、あるいは(ロ)嵩密度が0.1〜0.8g/mlの性状をもつ粉体である請求項1〜のいずれか記載の熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
  4. 熱可塑性樹脂が、下記一般式(I )
    Figure 0004329273
    (式中、Rは2価の芳香族残基および/または脂肪族残基)で表される繰り返し単位を主要構造単位として有するポリアミドイミド樹脂粉体であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか記載の熱可塑性樹脂ペレットの製造方法。
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