JP4328367B2 - 新規蛋白質結合物 - Google Patents

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Description

本発明は、食品、医薬品、化粧品等の乳化剤、またはパン生地改良剤として有用な、蛋白質とサポニンまたは胆汁酸との結合物に関する。
蛋白質は、一分子内に親水性領域と疎水性領域との両方を有する両親媒性構造を有し、乳化作用を有する。また、蛋白質は、食品としての栄養価が高いばかりでなく、その他ゲル形成性、保水性などの機能特性を有する等の点から、低分子量の界面活性剤とは区別される。特に、カゼイン、ゼラチン、アルブミン等の蛋白質は、従来より食品用または医薬品用の乳化剤として用いられている。
しかし、蛋白質は、一般に分子量が大きく、かつその分子構造も複雑であるため、分子量の小さい界面活性剤とは異なり、界面に配向させることが難しい。
蛋白質が界面に配位しやすいように構造を変えて、蛋白質に乳化特性を付与する方法としては、蛋白質へ脂肪酸を導入する方法(非特許文献1参照)、蛋白質へレシチンを導入する方法(特許文献1〜3参照)、蛋白質へリゾレシチンを導入する方法(特許文献4参照)、蛋白質へ多糖類を導入する方法(非特許文献2参照)、穀物蛋白質の部分分解物とサポニンとを混合する方法(特許文献5参照)等が知られている。
しかし、これらの方法により調製される蛋白質を基材とした乳化剤は、酸性下または塩存在下での保存安定性、加熱に対する安定性等の乳化安定性において、必ずしも満足できるものではない。
また、サポニンおよび胆汁酸は、ともに天然の界面活性剤として知られるが、これらの化合物は一般に親水性が強いため、それぞれ単独では乳化剤として用いられる対象物が制限される。さらに、サポニンまたは胆汁酸はそれぞれに特有な味と臭いを有するため、食品用乳化剤としては好ましくない。
このため、乳化安定性に優れ、かつ蛋白質を基材とした乳化剤、特に食品用乳化剤の開発が望まれている。
一方、デバイダー、自動包あん機等の機械を用いた製パン法においては、生地が機械処理により損傷を受けるという問題がある。また、生地を冷凍保存または冷蔵保存した後に焼き上げて得られるパンは、比容積、内相、外観、風味等の品質、特に比容積において、通常の製パン法で得られるパンと比べて劣るという問題がある。
生地を機械処理または冷蔵、冷凍保存した後に焼き上げて得られるパンの品質を向上させる方法として、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤(特許文献6参照)、アミラーゼ、リパーゼ等の酵素(特許文献7参照)、澱粉(特許文献8参照)、グルテン(特許文献9参照)等の生地改良剤を、生地へ添加する方法等が知られている。
しかし、これらの方法を用いても、機械処理または冷蔵、冷凍保存によるパンの品質の劣化を解消することは難しいため、パンの品質向上を目的とする生地改良剤の開発は常に望まれている。また、通常の製パン法においても、パンの品質をさらに向上させ得る生地改良剤の開発が望まれている。
特公平1−50720号公報、 特開平5―236896号公報 特公平6―18626号公報 特開平6―54650号公報 特開平4―169155号公報 特開昭61−234733号公報 特開平9−135656号公報 特開昭62−104536号公報 特開昭60−78549号公報 ジャーナル・オブ・アグリカルチュアル・フード・ケミストリー(J. Agric. Food Chem.), 30, 481-486(1982) J. Agric. Food Chem., 41, 540-543(1993)
本発明は、乳化安定性に優れた乳化組成物を製造するために有用な乳化剤、または品質の優れたパンを製造するために有用な生地改良剤を提供することを目的とする。
本発明は、蛋白質とサポニンまたは胆汁酸との結合物、該結合物を含有する乳化剤、該結合物を含有する乳化組成物、および該結合物を配合することを特徴とする乳化組成物の製造方法、該結合物を含有する生地改良剤、該結合物を含有する生地、該生地を焼き上げてなるパン、および該生地を用いることを特徴とするパンの製造方法に関する。
本発明によれば、乳化安定性に優れた乳化組成物を製造するために有用な乳化剤、または品質の優れたパンを製造するために有用な生地改良剤を提供することができる。
本発明の蛋白質としては、食品、医薬品、化粧品、トイレタリーに用いられる蛋白質、好ましくは食品に用いられる蛋白質であれば、植物蛋白質、動物蛋白質等を高含有する天然蛋白質素材、天然蛋白質素材に由来する粗精製蛋白質、精製蛋白質等いずれも用いられる。
植物蛋白質としては、小麦蛋白質、大豆蛋白質、トウモロコシ蛋白質等の種子蛋白質等があげられる。動物蛋白質としては、ホエー蛋白質、カゼイン等の乳蛋白質、卵白蛋白質、卵黄蛋白質等の卵蛋白質、血漿蛋白質、血球蛋白質等の血液蛋白質、食肉蛋白質、魚肉蛋白質等の筋肉蛋白質等があげられる。
本発明の蛋白質としては、単純蛋白質、複合蛋白質、誘導蛋白質のいずれも用いられる。本発明の蛋白質は、アルカリ金属、アルカリ土類金属等と塩を形成してもよい。
単純蛋白質としては、アルブミン、グロブリン、グルテリン、プロラミン、ヒストン、プロタミン等があげられる。
複合蛋白質としては、カゼイン等のリン蛋白質、ヘモグロビン等のヘム蛋白質、血漿リポ蛋白質等のリポ蛋白質、コラーゲン、フィブリノーゲン等の糖蛋白質等があげられる。
誘導蛋白質とは、天然蛋白質を化学処理、酵素処理、物理処理等により、加水分解、アシル化、アルキル化、エステル化、リン酸化、グリコシル化、水酸化、メチル化、酸化、還元等の処理が施された蛋白質であり、例えばゼラチン、プラクアルブミン、メタプロテイン、プロテオース、ペプトン等があげられる。
本発明の蛋白質として、大豆蛋白質、小麦蛋白質、血漿蛋白質、卵白蛋白質、ホエー蛋白質、カゼインまたはゼラチンが好適に用いられる。また、ゼラチンとしては冷水可溶性ゼラチンが、カゼインとしてはカゼインナトリウムが、それぞれ好適に用いられる。
本発明のサポニンとしては、植物中に含まれる配糖体であり、かつステロイドまたはテルぺノイドを非糖部とする化合物であればいずれも用いられ、例えば、大豆サポニン、砂糖大根サポニン、ホウレンソウサポニン、ムクロジサポニン、ユッカサポニン、キラヤサポニンがあげられる。本発明のサポニンとしては、大豆サポニン、ユッカサポニンまたはキラヤサポニンが好適に用いられる。
本発明の胆汁酸としては、動物の胆汁中に含まれるステロイド骨格を有する酸であればいずれも用いられ、例えば、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸、グリココール酸、タウロコール酸、タウログリココール酸、タウロケノデオキシコール酸、タウロデオキシコール酸、グリコケノデオキシコール酸、グリコデオキシコール酸、グリコリトコール酸、ケノデオキシコール酸、タウロリトコール酸、ウルソデオキシコール酸、7―ケトリトコール酸、胆汁末(コール酸67%、デオキシコール酸30%、ケノデオキシコール酸3%からなる混合物)などがあげられる。本発明の胆汁酸としては、胆汁酸塩も含まれる。胆汁酸塩としては、胆汁酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩などの金属塩、またはアンモニウム塩等があげられ、これらのうちアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。本発明の胆汁酸としては、胆汁末またはコール酸ナトリウムが好適に用いられる。
本発明の結合物とは、水、アセトンまたはクロロホルムを単独で処理しても、蛋白質とサポニン、蛋白質と胆汁酸または蛋白質とサポニンおよび胆汁酸との結合状態はそれぞれ維持されるが、クロロホルム−メタノール混合溶媒(容量比で2:1)で処理すると蛋白質とサポニンまたは胆汁酸とに分離するものをいう。
本発明の結合物中のサポニンまたは胆汁酸の含有率はいずれでもよいが、好ましくは2〜50重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。
本発明の結合物の製造方法を以下に説明する。
蛋白質を水性媒体中に5〜20重量%、好ましくは10〜15重量%となるように溶解または分散し、蛋白質の水溶液を調製する。一方、サポニンまたは胆汁酸を水性媒体中に0.2〜10重量%、好ましくは0.5〜3重量%となるように溶解または分散し、サポニンまたは胆汁酸の水溶液を調製する。水性媒体中でのサポニンまたは胆汁酸の溶解性または分散性を向上させるためには、該水溶液をホモゲナイザー、ホモミキサー等の撹拌装置で1〜5分間程度処理しておくとよい。また、上記の両水溶液の調製に際しては、最終製品における蛋白質とサポニンまたは胆汁酸との結合割合に応じて調製するとよい。
なお、蛋白質の水溶液とサポニンまたは胆汁酸の水溶液とは別々に調製し、あとで混合することが好ましいが、蛋白質、サポニンおよび胆汁酸の溶解性または分散性が損なわれなければ、1つの水性媒体に蛋白質とサポニンまたは胆汁酸とを同時に溶解または分散させて、混合させておいてもよい。
水性媒体は、水または水を主成分とする溶媒をいう。水を主成分とする溶媒は、水を主成分とし、蛋白質とサポニンまたは胆汁酸との結合が阻害されない範囲内で、他の成分、例えば、アルコール、糖、アミノ酸、金属イオン、有機酸、無機酸等を含む溶媒をいう。
蛋白質の水溶液とサポニンまたは胆汁酸とを混合した水溶液を、攪拌処理を行う。この際に、蛋白質とサポニンまたは胆汁酸との結合を促進させるために、10〜60℃で強めの撹拌処理、例えばホモゲナイザーおよびホモミキサーでは数千〜数万rpm 、通常は3,000〜25,000rpm で1 〜30分程度の処理を行うことが好ましい。
撹拌終了後、該水溶液中に本発明の結合物が得られる。得られた水溶液はそのまま、または該水溶液から蛋白質と結合していないサポニンもしくは胆汁酸を除き、本発明の結合物としてもよい。また、該水溶液から結合物を単離、精製し、これを本発明の結合物としてもよい。
なお、蛋白質と結合していないサポニンまたは胆汁酸は、該水溶液を超遠心分離するか、4〜6%トリクロロ酢酸溶液等の蛋白質沈殿剤を配合して本発明の結合物を沈殿させ、該結合物を沈殿物として回収するか、または該水溶液をろ過、透析等により該結合物のみを分離して回収することにより除くことができる。
本発明の結合物は、以下の方法でも製造することができる。
サポニンまたは胆汁酸を水性媒体中に5〜50重量%、好ましくは30〜50重量%となるように溶解して、サポニンまたは胆汁酸の水溶液を調製する。調製したサポニンまたは胆汁酸の水溶液を蛋白質に添加して、水分含量が通常10〜50重量%、好ましくは25〜35重量%である混合物を調製する。調製した混合物を20〜70℃で5〜30分間撹拌処理することにより、本発明の結合物が得られる。
上記方法により製造された結合物を凍結乾燥、噴霧乾燥、気流乾燥等の乾燥処理をして、これを本発明の結合物として用いてもよい。
上記方法により製造した結合物中のサポニンまたは胆汁酸の含有量は、例えば以下の方法により測定することができる。なお、本発明の結合物から、最初にアセトンにより抽出されるサポニンを遊離サポニン、クロロホルムにより抽出される胆汁酸を遊離胆汁酸とし、遊離サポニンまたは遊離胆汁酸を抽出した後に、クロロホルム−メタノール混合溶媒(容量比で2:1)で抽出されるサポニンまたは胆汁酸を結合サポニンまたは結合胆汁酸とする。
上記方法により製造した結合物を減圧濃縮した後、残査を60〜70℃で一定の重量になるまで乾燥して得られる乾燥物の重量を全結合物量とする。上記乾燥物に、10倍重量のアセトンまたはクロロホルムを加えて2回抽出し、2回の抽出ろ液を合わせ、減圧濃縮した後、残査を60〜70℃で一定の重量になるまで乾燥し、得られる乾燥物の重量を全抽出物量とする。上記抽出ろ液から一定量を採取し、Lowry 法等により蛋白質量を算出した後、全抽出物量から蛋白質量を引いた値を、遊離サポニン量または遊離胆汁酸量とする。クロロホルムの代わりにクロロホルムーメタノール混合溶媒(容量比で2:1 )を用いる以外は遊離サポニン量または遊離胆汁酸量の測定方法と同様の方法によりに全サポニン量または全胆汁酸量を測定する。
結合サポニン量または胆汁酸量は、次式により算出することができる。
結合サポニン量または結合胆汁酸量=全サポニン量または全胆汁酸量−遊離サポニン量または遊離胆汁酸量
本発明の結合物中のサポニンまたは胆汁酸の含有量は、次式により算出することができる。
本発明の結合物中のサポニンまたは胆汁酸の含有率(重量%)=結合サポニン量または結合胆汁酸量/(全結合物量−全抽出物量)×100
本発明の結合物を乳化剤として用いることにより、酸性、通常pH3〜4付近を示す乳化組成物の常温での保存安定性または加熱安定性、塩、例えば10mM塩化カルシウム(CaCl2 )または0.5M塩化ナトリウム(NaCl)が存在しかつ酸性を示す乳化組成物の常温での保存安定性または加熱安定性、中性、通常pH7付近を示す乳化組成物の常温での保存安定性または加熱安定性、塩が存在しかつ中性を示す乳化組成物の常温での保存安定性または加熱安定性に、それぞれ優れた乳化組成物を調製することができる。また、本発明の結合物を食品用乳化剤として用いることにより、乳化安定性に優れるだけでなく、食品の風味の劣化が少ない乳化組成物を調製することができる。
本発明の乳化剤としては、本発明の結合物を、好ましくは乾燥処理したものを、そのまま用いてもよいが、本発明の結合物に乳化剤としての機能が損なわれない範囲内で、他の成分、例えば、乳化剤、増量剤、着色剤、香料、防腐剤等を配合したものを用いてもよい。本発明の乳化剤は、粉末状、顆粒状、ペースト状、乳液状等、いずれの形状を有していてもよい。本発明の乳化剤は、食品用乳化剤、医薬品用乳化剤、化粧品用乳化剤、トイレタリー用乳化剤等、いずれの乳化剤として用いてもよいが、食品用乳化剤として好適に用いられる。
本発明の乳化組成物としては、本発明の結合物を含有する乳化組成物であれば、油が水に分散した水中油型(O/W型)乳化組成物および水が油に分散した油中水型(W/O型)乳化組成物のいずれでもよいが、水中油型乳化組成物が好ましい。本発明の乳化組成物は、例えば、マヨネーズ、ドレッシング、生クリーム、ポタージュスープ、含油調味料等の食品乳化組成物、尿素クリーム、アクネクリーム等の医薬品乳化組成物、クリーム、乳液、ファンデーション等の化粧品乳化組成物、シャンプー、リンス等のトイレタリー乳化組成物等、いずれの乳化組成物として用いてもよいが、食品用乳化組成物として好適に用いられる。
本発明の乳化組成物中の結合物の含有率は、0.1重量%以上であればいずれでもよいが、好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。
本発明の乳化組成物の製造方法を以下に説明する。
水相または油相に本発明の結合物を配合した後に混合、撹拌処理をするか、水相と油相とを混合、撹拌処理をする際に本発明の結合物を配合する以外は、通常の工程により水相と油相とを乳化させて乳化組成物を製造すればよい。本発明の結合物は水相、油相のいずれの相に配合してもよいが、水相に配合することが好ましい。この際、本発明の結合物は、本発明の乳化組成物中の結合物の含有量となるように配合すればよい。撹拌処理において、乳化を促進させるためには、10〜60℃で強めの撹拌処理、例えばホモゲナイザーおよびホモミキサーでは、数千〜数万rpm 、通常は3,000 〜25,000rpm で1 〜30分程度の処理を行うことが好ましい。また、乳化組成物中の粒子の微細化を図るには、超音波ホモゲナイザー等で処理することが好ましい。
本発明の生地改良剤としては、本発明の結合物を、好ましくは乾燥処理したものを、そのまま用いてもよいが、本発明の結合物に乳化剤としての機能が損なわれない範囲内で、他の成分、例えば、乳化剤、増量剤、着色剤、香料、防腐剤等を配合したものを用いてもよい。
本発明の結合物を生地改良剤に用いる場合、結合物中の蛋白質はいずれでもよいが、小麦蛋白質またはゼラチンが好適に用いられる。
小麦蛋白質としては、グルテリンに属する蛋白質の混合物であるグルテニン、プロラミンに属する蛋白質の混合物であるグリアジン、グルテニンおよびグリアジンを主成分とする蛋白質の混合物であるグルテン等があげられる。グルテンとしては、小麦蛋白質を化学処理、酵素処理等を施さずに調製する活性グルテン、小麦蛋白質をアルカリ処理等の化学処理、酵素処理等を施して調製する変成グルテン等、いずれも用いられるが、活性グルテンが好適に用いられる。
本発明に用いられるゼラチンとしては、牛、豚等の動物の皮、または骨、腱等のコラーゲンを加水分解して得られる分子量5,000 〜300,000 で、ゼリー強度が50ブルーム以上、好ましくは100 〜300 ブルームのものがあげられる。
本発明の生地改良剤は、粉末状、顆粒状、ペースト状、乳液状等、いずれの形状を有していてもよい。
本発明の生地改良剤は、パン原料中の穀物粉100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部となるように、パン原料に添加して使用される。
パン原料としては、穀物粉、酵母、食塩からなる主原料、糖類、乳製品、卵、油脂、改良剤、香辛料等、必要に応じて添加される副原料があげられる。
穀物粉としては、小麦粉、ライ麦粉、米粉、トウモロコシ粉等があげられ、小麦粉が好適に用いられる。
酵母としては、発酵して生地を膨化する能力を有する酵母であれば、例えばサッカロミセス・セレビジェ(Saccharomyces cerevisiae)に属する酵母等、いずれも用いられる。
糖類としては、ショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、グラニュー糖、蜂蜜、糖蜜、飴等があげられる。
乳製品としては、全乳、脱脂粉乳、全粉乳、練乳等があげられる。
卵としては、いずれの卵でもよいが、通常鶏卵が用いられる。
油脂としては、バター、マーガリン、ラード、ヤシ油、大豆油、綿実油、ショートニング等があげられる。
改良剤としては、イーストフード、乳化剤、麦芽エキス等があげられる。
香辛料としては、バニラ、シナモン、ナツメグ、ジンジャー、ペパー等があげられる。
本発明の生地は、本発明の結合物を含有する生地であれば、いずれのパンを製造するために用いる生地であってもよい。
本発明の生地は、本発明の結合物をパン原料中の穀物粉100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部となるように、パン原料に添加し、必要に応じて食品添加物等を添加して、水を加えて混捏することにより製造することができる。
本発明のパンは、本発明の生地を焼き上げてなるパンであれば、食パン、菓子パン、ペストリーブレッド、フランスパン、ライブレッド、クロワッサン、バターロール、スイートロール、ドーナツ、まんじゅう、ケーキ、クッキー等、いずれの形態を有するパンであってもよいが、本発明の生地を膨化した後、焼き上げてなるパンであることが好ましい。
生地を焼き上げる方法としては、180 ℃程度以上の乾燥空気中で生地を焼成する方法、150 〜180 ℃程度の油脂中で生地を揚げる方法、100 ℃程度の蒸気中で生地を蒸す方法等があげられる。
生地を膨化させる方法としては、主に生地に含まれる酵母を発酵させる方法が用いられるが、ベーキング等の膨化剤を生地へ添加する方法、生地層と油脂層とを交互に折りたたんで堆積層を作る方法等を併用してもよい。
本発明のパン製造方法は、本発明の生地を用いる以外は、中種法、ストレート法等、通常のパンの製造方法を用いることができる。
本発明のパン製造法として、一般的な方法、例えば70%中種法による製パン法、自動包あん機を用いる製パン法、冷凍生地を用いる製パン法について説明する。
(1)70%中種法によるパンの製造
小麦粉、酵母、イーストフード等の中種原料に本発明の生地改良剤、水を加えて混捏し、25〜35℃で240 分間発酵(中種発酵)する。該発酵物に小麦粉、砂糖等を主成分とする本捏原料を混ぜ、水を加えて混捏した後、該混捏物を25〜35℃で15〜30分間発酵(第1次発酵)する。ついで、目的とするパンに応じて生地を分割し、15〜35℃で10〜30分間(ベンチタイム)放置する。放置後、生地を成形し、型に入れ、30〜45℃で一定の高さに生地が膨張するまで第2次発酵(ホイロ)を行う。ついで、180 〜220 ℃で8 〜25分間焼成してパンを製造する。
(2)自動包あん機を用いるパンの製造
小麦粉、酵母、イーストフード等の中種原料に本発明の生地改良剤、水を加えて混捏し、25〜35℃で100 〜150 分間発酵(中種発酵)する。該発酵物に小麦粉、砂糖等を主成分とする本捏原料を混ぜ、水を加えて混捏した後、該混捏物を25〜35℃で40〜120 分間発酵(第1次発酵)する。ついで、生地を包あん機(レオン207 型機)で処理を行い、目的とするパンに応じて生地を分割し、15〜35℃で10〜30分間(ベンチタイム)放置する。放置後、生地を成形し、型に入れ、30〜45℃で一定の高さに生地が膨張するまで第2 次発酵(ホイロ)を行う。ついで、180 〜220 ℃で8 〜25分間焼成してパンを製造する。
(3)冷凍生地を用いるパンの製造
小麦粉、酵母、イーストフード等のパン原料に本発明の生地改良剤、水を加えて混捏し、25〜35℃で30〜120 分間発酵する。ついで、目的とするパンに応じて生地を分割し、15〜35℃で10〜30分間(ベンチタイム)放置する。放置後、生地を成形し、−20〜−40℃で冷凍して冷凍生地を得る。冷凍保存終了後、生地を25〜35℃で解凍し、30〜45℃で一定の高さに生地が膨張するまで第2次発酵(ホイロ)を行う。ついで、180 〜220 ℃で8 〜25分間焼成してパンを製造する。
以下に実施例、比較例および試験例を示す。
カゼインナトリウム(以下、カゼインNaと略記する)(カゼインM、協和醗酵工業社製)9.5 %水溶液および胆汁末(日本バイオコン社製)0.5 %水溶液をそれぞれ調製し、両水溶液を500ml ずつ混合した。この混合溶液をpH7に調整した後、TKホモミキサー(特殊理化器社製)を用いて、25℃、8,000rpm、10分間撹拌した。撹拌終了後、処理液をセルロースチューブを用いて流水中で透析した。透析後、セルロースチューブの内容物を凍結乾燥して、カゼインNaと胆汁末との結合物を調製した。
カゼインNaと胆汁末との結合物中の胆汁末の含有量は、以下の方法により算出した。
カゼインNaと胆汁末との結合物500mg にクロロホルム50mlを加え、常温で攪拌しながら20分間抽出した。抽出液を東洋ろ紙No.50を用いて減圧ろ過した。残査にクロロホルム50mlを加え、同様の操作を繰り返した。2回の抽出ろ液を合わせ、減圧濃縮した後、残査を60〜70℃で一定の重量になるまで乾燥した。得られた乾燥物の重量を秤量し、全抽出物量とした。上記抽出ろ液から一定量を採取し、Lowry 法によりカゼインNa量を算出した後、全抽出物量からカゼインNa量を引いた値を、遊離胆汁末量とした。
クロロホルムの代わりにクロロホルムーメタノール混合溶媒(容量比で2:1 )を用いる以外は遊離胆汁末量の測定方法と同様の方法によりに全胆汁末量を測定した。
結合胆汁末量は、結合サポニン量または結合胆汁酸量にかかる上記算出式により、結合物中の胆汁末の含有量は、結合物中のサポニンまたは胆汁酸の含有量にかかる上記算出式により、それぞれ算出した。
その結果、カゼインNaと胆汁末との結合物中の胆汁末の含有率は5 %であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりに分離大豆蛋白質(プロミックP 、協和醗酵工業社製)9.5 %水溶液を、胆汁末0.5 %水溶液の代わりにキラヤサポニン(丸善製薬社製)0.5 %水溶液をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様の方法により、分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を調製した。
分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物中のキラヤサポニンの含有率は、クロロホルムの代わりにアセトンを用いる以外は実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりに卵白蛋白質(卵白、キューピー社製)9.5 %水溶液を、胆汁末0.5 %水溶液の代わりにキラヤサポニン0.5 %水溶液をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様の方法により、卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を調製した。
卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物中のキラヤサポニンの含有率は、クロロホルムの代わりにアセトンを用いる以外は実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりにホエー蛋白質(Lacprodan80 、デンマークプロテイン社製)9.5 %水溶液を、胆汁末0.5 %水溶液の代わりにキラヤサポニン0.5 %水溶液をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様の方法により、ホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を調製した。
ホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物中のキラヤサポニンの含有率は、クロロホルムの代わりにアセトンを用いる以外は実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりにホエー蛋白質8 %水溶液を、胆汁末0.5 %水溶液の代わりにコール酸ナトリウム(以下、コール酸Naと略記する)(和光純薬工業社製)2 %水溶液をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様の方法により、ホエー蛋白質とコール酸Naとの結合物を調製した。
ホエー蛋白質とコール酸Naとの結合物中のコール酸Naの含有率は、実施例1と同様な方法により算出した結果、11%であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりに冷水可溶性ゼラチン(冷水可溶性ゼラチンHK-30 、協和醗酵工業社製)9.5 %水溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法により、ゼラチンと胆汁末との結合物を調製した。
ゼラチンと胆汁末との結合物中の胆汁末の含有率は、実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりに血漿蛋白質(アスプロGL、協和醗酵工業社製)9.5 %水溶液を用いる以外は実施例1と同様の方法により、血漿蛋白質と胆汁末との結合物を調製した。
血漿蛋白質と胆汁末との結合物中の胆汁末の含有率は、実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
カゼインNa9.5 %水溶液の代わりに冷水可溶性ゼラチン9.5 %水溶液を、胆汁末0.5 %水溶液の代わりにキラヤサポニン0.5 %水溶液をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様の方法により、ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を調製した。
ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物中のキラヤサポニンの含有率は、クロロホルムの代わりにアセトンを用いる以外は実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
カゼインNa9.5 %溶液の代わりにカゼインNa5 %溶液を、胆汁末0.5 %水溶液の代わりにコール酸Na5 %水溶液をそれぞれ用いる以外は実施例1と同様の方法により、カゼインNaとコール酸Naとの結合物を調製した。
カゼインNaとコール酸Naとの結合物中のコール酸Naの含有率は、実施例1と同様な方法により算出した結果、19%であった。
グルテン(レギュラーグルテンA、協和醗酵工業社製)9.5 %水溶液とキラヤサポニン0.5 %水溶液をそれぞれ調製し、両者を500ml ずつ混合した。この混合溶液をpH3に調整した後、TKホモミキサーを用いて、25℃、8,000rpm、10分間撹拌した。撹拌終了後、処理液をpH7に調整して、3,000 ×g 、5 ℃で10分間遠心分離を行った後、得られた沈殿物を凍結乾燥して、グルテンとキラヤサポニンとの結合物を調製した。
グルテンとキラヤサポニンとの結合物中のキラヤサポニンの含有率は、クロロホルムの代わりにアセトンを用いる以外は実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
キラヤサポニン0.5 %水溶液の代わりに胆汁末0.5 %水溶液を用いる以外は実施例10と同様な方法により、グルテンと胆汁末との結合物を調製した。
グルテンと胆汁末との結合物中の胆汁末の含有率は、実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
グルテン9.5 %水溶液の代わりにグリアジン(グリアA、アサマ化成社製)9.5 %水溶液を、キラヤサポニン0.5 %水溶液の代わりにユッカサポニン0.5 %水溶液を、それぞれ用いる以外は実施例10と同様の方法により、グリアジンとユッカサポニンとの結合物を調製した。
グリアジンとユッカサポニンとの結合物中のユッカサポニンの含有量は、クロロホルムの代わりにアセトンを用いる以外は実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
グルテン9.5 %水溶液の代わりにグルテニン(アサマグルテニン、アサマ化成社製) 9.5%水溶液を、キラヤサポニン0.5 %水溶液の代わりに胆汁末0.5 %水溶液を、それぞれ用いる以外は実施例10と同様の方法により、グルテニンと胆汁末との結合物を調製した。
グルテニンと胆汁末との結合物中の胆汁末の含有量は、実施例1と同様な方法により算出した結果、5 %であった。
下記の配合および製法により、マヨネーズ風調味料を製造する。
(配合)
サラダ油 75 %
ショ糖 1 %
食酢 10 %
食塩 1.4%
洋からし 0.4%
こしょう 0.1%
グルタミン酸ナトリウム 0.1%
水 7 %
卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物 5 %
(製法)
ショ糖、食酢、食塩、洋からし、こしょう、MSG 、水、卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を混合し、次いで、混合攪拌しながらサラダ油をゆっくり添加してマヨネーズ風調味料を調製する。
下記の配合および製法により、コーヒーホワイトナーを製造する。
(配合)
油相:
ナタネ硬化油 25 %
水相:
ショ糖脂肪酸エステル(HLB 16) 1 %
脱脂粉乳 2.5%
カゼインNaと胆汁末との結合物 2.5%
水 69 %
(製法)
上記配合で調製した油相と水相を混合し、常法に従って予備乳化、高圧均質化、滅菌処理し、コーヒーホワイトナーを製造する。
下記の配合および製法により、含油調味料を製造する。
(配合)
油相:
チキン油 20%
水相:
畜肉エキス 20%
食塩 5%
水 50%
ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物 5%
(製法)
上記配合で調製した油相と水相を混合し、常法に従って予備乳化、高圧均質化、滅菌処理し、含油調味料を製造する。
原料:
(中種原料)
強力粉 70重量部
酵母 2重量部
イーストフード 0.1重量部
(本捏原料)
強力粉 30重量部
砂糖 5重量部
食塩 2重量部
脱脂粉乳 2重量部
ショートニング 5重量部
工程:
(中種発酵)
ミキシング(低速3 分、中高速1 分)
捏上温度 24℃
発酵 28℃、240 分
(本捏〜焼成)
ミキシング(低速3 分、中低速2 分、低速2 分、中低速3 分、中高速3 分)
捏上温度 28℃
第1次発酵 (室温、20分)
分割 (450g)
ベンチタイム(室温、20分)
成形
ホイロ(38℃、85%RH、肩上1.5cm )
焼成(220 ℃、25分)
上記の中種原料に実施例11で得られたグルテンと胆汁末との結合物 2重量部および水44重量部を加えて、上記工程に従って中種発酵した。該発酵物に上記の本捏原料を混ぜた後、水を25重量部加えて、上記工程に従って本捏〜焼成を行い、食パンを製造した。
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに実施例10で得られたグルテンとキラヤサポニンとの結合物 2重量部を用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに実施例12で得られたグリアジンとユッカサポニンとの結合物 2重量部を用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに実施例13で得られたグルテニンと胆汁末との結合物 2重量部を用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
比較例1
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりにグルテン 2重量部を用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
比較例2
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりにグルテン1.9 重量部および胆汁末0.1 重量部を単に混合して用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
比較例3
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部および水44重量部の代わりに水42重量部だけを用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
比較例4
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりにグリアジン 2重量部を用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
比較例5
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりにグルテニン 2重量部を用いる以外は、実施例17と同様な工程により、食パンを製造した。
原料:
(中種原料)
強力粉 70重量部
酵母 3.5重量部
イーストフード 0.2重量部
全卵 7重量部
グルコース 5重量部
(本捏原料)
強力粉 30重量部
グラニュー糖 20重量部
食塩 0.8重量部
脱脂粉乳 2重量部
ショートニング 8重量部
水 11重量部
製パン工程:
(中種発酵)
ミキシング(低速3 分、中高速1 分)
捏上温度 26℃
発酵 28℃、150 分
(本捏〜焼成)
ミキシング(低速3 分、中低速2 分、低速2 分、中低速3 分、中高速3 分)
捏上温度 28℃
第1次発酵 (室温、60分)
パンチ (90秒)
こしあん(150 重量部)を包あん[自動包あん機(レオン207型レオン自動機社製)により処理]
分割 (50g )
ホイロ(38℃、85%RH、50分)
焼成(200 ℃、8 分)
上記の中種原料に実施例11で得られたグルテンと胆汁末との結合物 2重量部および水35重量部を加えて、上記工程に従って中種発酵する。該発酵物に上記の本捏原料を混ぜた後、水を11重量部加えて、上記工程に従って本捏〜焼成を行い、菓子パンを製造する。
こしあんを自動包あん機により包あんした後に分割する代わりに、こしあんを包あんせずに自動包あん機処理し、ベンチタイム(室温、20分)および成形した後に分割する以外は、実施例21と同様な工程により、菓子パンを製造した。
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに実施例10で得られたグルテンとキラヤサポニンとの結合物 2重量部を用いる以外は、実施例22と同様な工程により、菓子パンを製造した。
比較例6
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりにグルテン 2重量部を用いる以外は、実施例22と同様な工程により、菓子パンを製造した。
比較例7
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部および水35重量部の代わりに水33重量部だけを用いる以外は、実施例22と同様な工程により、菓子パンを製造した。
原料:
強力粉 100重量部
酵母 7重量部
イーストフード 0.15 重量部
グラニュー糖 25重量部
食塩 0.8重量部
脱脂粉乳 3重量部
ショートニング 6重量部
全卵 10重量部
工程:
ミキシング(低速3 分、中低速2 分、低速2 分、中低速3 分、中高速5 分)
捏上温度 24℃
第1次発酵 (室温、30分)
分割 (50g )
ベンチタイム(室温、20分)
成形
冷凍( -20℃、1 カ月)
解冷凍(30℃、65%RH、40分)
ホイロ(38℃、85%RH、50分)
焼成(200 ℃、8 分)
上記原料に実施例11で得られたグルテンと胆汁末との結合物 2重量部および水46重量部を加えて、上記工程に従って菓子パンを製造した。
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに実施例10で得られたグルテンとキラヤサポニンとの結合物 2重量部を用いる以外は、実施例24と同様な工程により、菓子パンを製造した。
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに実施例8で得られたゼラチンとキラヤサポニンとの結合物 2重量部を用いる以外は、実施例24と同様な工程により、菓子パンを製造した。
比較例8
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりにグルテン 2重量部を用いる以外は、実施例24と同様な工程により、菓子パンを製造した。
比較例9
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部の代わりに冷水可溶性ゼラチン 2重量部を用いる以外は、実施例24と同様な工程により、菓子パンを製造した。
比較例10
グルテンと胆汁末との結合物 2重量部および水46重量部の代わりに水44重量部だけを用いる以外は、実施例24と同様な工程により、菓子パンを製造した。
試験例1
実施例1で得られたカゼインNaと胆汁末との結合物を2〜20g/L 含む酸性水溶液(pH3)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置(ULTRA-TURRAX T-25 、IKA 社製)を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、カゼインNaと胆汁末との結合物を含有する乳化組成物を調製した。
カゼインNaと胆汁末との結合物を、カゼインNaと胆汁末を該結合物と同量ずつ混合しただけの物(以下、混合物という)およびカゼインNaにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、カゼインNaと胆汁末との混合物を含有する乳化組成物およびカゼインNaを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。なお、カゼインNaは酸性条件下(pH3〜4)での乳化安定性が劣るといわれる。
得られた乳化組成物について、20℃、24時間での保存試験を行い、乳化安定性を評価した。
評価の指標としては、保存後の乳化安定率(全体積に占める乳化層の割合)が70%を維持するのに必要な乳化剤量をES70(g/L )とし、乳化剤濃度10g/L の時の保存後の乳化安定率を ESMax(%)として、これらを用いた。
結果を第1表に示す。
Figure 0004328367
第1表に示されるとおり、カゼインNaと胆汁末との結合物を含有する乳化組成物は、カゼインNaの乳化組成物およびカゼインNaと胆汁末との混合物の乳化組成物と比べて、酸性条件下での保存時における乳化安定性に優れていた。
試験例2
実施例2で得られた分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を2〜20g/L 含む酸性水溶液(pH3 )を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を、分離大豆蛋白質、市販の乳化剤であるショ糖脂肪酸エステル(HLB16、三菱化学社製)および大豆レシチン(SLPホワイト、ツルーレシチン社製)にそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、分離大豆蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物およびレシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、120 ℃、15分間での加熱試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第2表に示す。
Figure 0004328367
第2表に示されるとおり、分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物は、分離大豆蛋白質を含有する乳化組成物が凝集する、酸性条件下での加熱処理に対しても乳化安定性を示した。また、分離大豆蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物は、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、かかる処理に対する乳化安定性に優れていた。
試験例3
実施例3で得られた卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を2〜20g/L 含む10mMCaCl2 酸性水溶液(pH3)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を、卵白蛋白質、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、卵白蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、20℃、24時間での保存試験を行い、乳化安定性を評価した。
結果を第3表に示す。
Figure 0004328367
第3表に示されるとおり、卵白蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物は、卵白蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、塩が存在しかつ酸性条件下での保存時における乳化安定性に優れていた。
試験例4
実施例4で得られたホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を2〜20g/L 含む10mMCaCl2 酸性水溶液(pH3)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、ホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
ホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を、ホエー蛋白質、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、ホエー蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、120 ℃、15分間での加熱試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第4表に示す。
Figure 0004328367
第4表に示されるとおり、ホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物は、ホエー蛋白質を含有する乳化組成物がゲル化する、塩が存在しかつ酸性条件下での加熱処理に対しても乳化安定性を示した。また、ホエー蛋白質とキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物はショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、かかる処理に対する乳化安定性に優れていた。
試験例5
実施例5で得られたホエー蛋白質とコール酸Naとの結合物を2〜20g/L 含む中性水溶液(pH7)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、ホエー蛋白質とコール酸Naとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
ホエー蛋白質とコール酸Naとの結合物を、ホエー蛋白質、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、ホエー蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、20℃、24時間の保存試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第5表に示す。
Figure 0004328367
第5表に示されるとおり、ホエー蛋白質とコール酸Naとの結合物を含有する乳化組成物は、ホエー蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、中性条件下での保存時における乳化安定性に優れていた。
試験例6
実施例6で得られたゼラチンと胆汁末との結合物を2〜20g/L 含む中性水溶液(pH7)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、ゼラチンと胆汁末との結合物を含有する乳化組成物を調製した。
ゼラチンと胆汁末との結合物を、ゼラチン、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、ゼラチンを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、120 ℃、15分間での加熱試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第6表に示す。
Figure 0004328367
第6表に示されるとおり、ゼラチンと胆汁末との結合物を含有する乳化組成物は、ゼラチンを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、中性条件下での加熱処理に対する乳化安定性に優れていた。
試験例7
実施例7で得られた血漿蛋白質と胆汁末との結合物を2〜20g/L 含む10mMCaCl2 中性水溶液(pH7)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、血漿蛋白質と胆汁末との結合物を含有する乳化組成物を調製した。
血漿蛋白質と胆汁末との結合物を、血漿蛋白質、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、血漿蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、20℃、24時間の保存試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第7表に示す。
Figure 0004328367
第7表に示されるとおり、血漿蛋白質と胆汁末との結合物を含有する乳化組成物は、血漿蛋白質を含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、塩が存在しかつ中性条件下での保存時における乳化安定性に優れていた。
試験例8
実施例8で得られたゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を2〜20g/L 含む10mMCaCl2 中性水溶液(pH7)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を、ゼラチン、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、ゼラチンを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、120 ℃、15分間での加熱試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第8表に示す。
Figure 0004328367
第8表に示されるとおり、ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物は、ゼラチンを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、塩を存在しかつ中性条件下での加熱処理に対する乳化安定性に優れていた。
試験例9
実施例9で得られたカゼインNaとコール酸Naとの結合物を2〜20g/L 含む酸性水溶液(pH3)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、カゼインNaとコール酸Naとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
カゼインNaとコール酸Naとの結合物を、カゼインNa、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、カゼインNaを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、20℃、24時間での保存試験を行い、乳化安定性を評価した。
結果を第9表に示す。
Figure 0004328367
第9表に示されるとおり、カゼインNaとコール酸Naとの結合物を含有する乳化組成物は、カゼインNaを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、酸性条件下での保存時における乳化安定性に優れていた。
試験例10
実施例10で得られたグルテンとキラヤサポニンとの結合物を2〜20g/L 含む中性水溶液(pH7)を調製した。各水溶液7.5gに大豆サラダ油7.5gを配合し、高速攪拌装置を用いて30℃、20,500rpm で4 分間処理し、グルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物を調製した。
グルテンとキラヤサポニンとの結合物を、グルテン、ショ糖脂肪酸エステルおよび大豆レシチンにそれぞれ代える以外は上記と同様な方法により、グルテンを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物を、それぞれ調製した。
得られた乳化組成物について、20℃、24時間の保存試験を行い、試験例1と同じ評価の指標により、乳化安定性を評価した。
結果を第10表に示す。
Figure 0004328367
第10表に示されるとおり、グルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する乳化組成物は、グルテンを含有する乳化組成物、ショ糖脂肪酸エステルを含有する乳化組成物および大豆レシチンを含有する乳化組成物と比べて、中性条件下での保存時における乳化安定性に優れていた。
試験例11
実施例17および比較例1〜3でそれぞれ得られた食パンの比容積を菜種置換法により測定した。
結果を第11表に示す。
Figure 0004328367
第11表に示されるとおり、グルテンと胆汁末との結合物を含有する生地を用いて製造した食パンは、グルテンまたはグルテンと胆汁末との混合物を含有する生地を用いて製造した食パンと比べて、比容積において優れていた。また、グルテンと胆汁末との結合物を含有する生地を用いて製造した食パンは、内相においても優れていた。
試験例12
実施例18〜20ならびに比較例1、4および5でそれぞれ得られた食パンの比容積を菜種置換法により測定した。
結果を第12表に示す。
Figure 0004328367
第12表に示されるとおり、グルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地を用いて製造した食パンは、グルテンを含有する生地を用いて製造した食パンと比べて、グリアジンとユッカサポニンとの結合物を含有する生地を用いて製造した食パンは、グリアジンを含有する生地を用いて製造した食パンと比べて、グルテニンと胆汁末との結合物を含有する生地を用いて製造した食パンは、グルテニンを含有する生地を用いて製造した食パンと比べて、それぞれ比容積において優れていた。また、グルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地、グリアジンとユッカサポニンとの結合物を含有する生地およびグルテニンと胆汁末との結合物を含有する生地をそれぞれ用いて製造した食パンは、内相においても優れていた。
試験例13
実施例22および23ならびに比較例6および7でそれぞれ得られた菓子パンの比容積を菜種置換法により測定した。
結果を第13表に示す。
Figure 0004328367
第13表に示されるとおり、グルテンと胆汁末との結合物を含有する生地およびグルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地をそれぞれ用いて製造した菓子パンは、グルテンを含有する生地を用いて製造した菓子パンと比べて、比容積において優れていた。また、グルテンと胆汁末との結合物を含有する生地およびグルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地をそれぞれ用いて製造した菓子パンは、内相および外観においても優れていた。
試験例14
実施例24〜26ならびに比較例8〜10でそれぞれ得られた菓子パンの比容積を菜種置換法により測定した。
結果を第14表に示す。
Figure 0004328367
第14表に示されるとおり、グルテンと胆汁末との結合物を含有する生地およびグルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地をそれぞれ用いて製造した菓子パンは、グルテンを含有する生地を用いて製造した菓子パンと比べて、ゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地を用いて製造した菓子パンは、ゼラチンを含有する生地を用いて製造した菓子パンと比べて、それぞれ比容積において優れていた。また、グルテンと胆汁末との結合物を含有する生地、グルテンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地およびゼラチンとキラヤサポニンとの結合物を含有する生地をそれぞれ用いて製造した菓子パンは、内相においても優れていた。

Claims (6)

  1. 小麦蛋白質またはゼラチンと胆汁酸との結合物を含有するパン生地改良剤。
  2. 結合物中の胆汁酸の含有率が、2〜50重量%である、請求項1記載のパン生地改良剤
  3. 小麦蛋白質またはゼラチンと胆汁酸との結合物を含有するパン生地。
  4. 結合物中の胆汁酸の含有率が、2〜50重量%である、請求項3記載のパン生地
  5. 請求項3または4記載のパン生地を焼き上げてなるパン。
  6. 請求項3または4記載のパン生地を用いることを特徴とするパンの製造方法。
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