JP4327447B2 - 超音波モータ装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電体の伸縮運動を回転運動に変換する超音波モータ装置及びこのモータ装置を備えた電子機器に係り、特に、回転する移動体の位置決めにより生じる摩耗対策が可能な超音波モータ装置及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波モータは、分極された圧電素子が裏面に接着された振動体を、固定台の中心軸に固定し、この振動体の変位を拡大する拡大機構部を、前記中心軸に回転可能に組込まれた移動体に摩擦材を介して接触させ、移動体を加圧ばねにより振動体に押付けている。この超音波モータでは、圧電素子に高周波電圧を印加して、振動体にたわみ振動を発生させることにより、圧接された移動体を摩擦力で回転させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−139089号公報(段落0002、図1−図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種の超音波モータは次の特長を有している。低速で高トルクを有する。無通電時に大きな保持トルクを有する。応答性と制御性が高い。磁気作用がない。小型軽量化が可能である。そして、作動音が極めて小さい。このため、超音波モータは、各種電子機器の位置決め手段の駆動源として好適に利用できる。例えば、一定角度の動きを制御する指示装置、ミラーの角度制御、情報機器のヘッドのピックアップ駆動等に利用可能である。
【0005】
この超音波モータの位置決めは、目標位置が予め設定された制御装置と、超音波モータの振動体で駆動される移動体の現在位置を検出する位置センサとによって行われる。これら超音波モータ、制御装置、位置センサは超音波モータ装置をなす。超音波モータの移動体が回転する場合、位置センサはロータリー型のエンコーダである。制御装置は、位置センサが発生する移動体の現在の位置信号を常時モニターし、移動体の現在位置が目標位置か否かを監視して、以下の位置決め制御を実行させている。制御装置は、移動体の現在位置が目標位置に達したことを検出した場合、オーバーシュートがあるか否かを調べる。制御装置は、オーバーシュートがあると判断した場合、超音波モータを直ちに逆転させる。制御装置は、オーバーシュートがないと判断した場合、即ち移動体が目標位置を保持する整定状態になったと判断した場合に、位置決め制御を終了させる。
【0006】
前記のように移動体が目標位置に達した後にオーバーシュートがあれば直ちに超音波モータは逆転動作される。このオーバーシュートは避けられない現象であるため、この逆転動作は位置決め制御では繰り返し行われることになる。それにより、オーバーシュート量(目標位置に対するオーバーシュートのずれ量)は徐々に減少し、最終的にはゼロに収束する。即ち、超音波モータは整定状態になる。初に目標位置に達してから整定状態になるまでの時間、即ち整定時間は短い方が望ましい。
【0007】
ところで、特許文献1には、目標位置に対するオーバーシュートを収束させるために、超音波モータがそれ以前の回転に対し逆転することを繰返して行われる位置決め制御に伴う以下の課題については記載がない。
【0008】
即ち、移動体の摩擦材は加圧ばねにより振動体の変位拡大機構部(複数の突起)に圧接されている。それにより、摩擦材の位置決めの目標位置を含んで変位拡大機構部が接する領域(位置決め領域と称する。)が、変位拡大機構部で集中的に繰返し擦られるので、この位置決め領域の摩耗が他の領域に先んじて進行する。それにより、移動体の摩擦材からなる加圧接触面の表面状態が不均一となる。こうして表面状態が初期の状態から劣化すると、その状態に応じて、変位拡大機構部の振動を移動体の回転に変換する性能とともに整定時間が変化するようになり、移動体の位置決め精度やモータ効率が低下するといった現象が起こる。
【0009】
したがって、特許文献1の超音波モータの移動体をある定まった位置で停止するように位置決めして用いる場合、又はオーバーシュートの回数等によっては、以上のように回転される移動体の位置決め制御に伴い整定時間が変化してしまうことは避けられない。それにより、整定時間が長くかかってしまう場合には、位置決めの目標位置を含んで変位拡大機構部が接する位置決め領域の摩耗が更に促されて、超音波モータの寿命を損なう場合もある。このため、超音波モータを搭載した電子機器では、超音波モータの寿命低下、即ち耐久性を原因とする機能不良を生じる恐れがあり、その改善が望まれている。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、繰返し位置決めされる移動体の耐久性を向上できる超音波モータ装置、及びこの装置を備えた電子機器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、振動体の圧電体への高周波電圧の印加を制御して、振動体に加圧接触している移動体の起動と停止及び正転と逆転を行わせるとともに、移動体の位置信号を発生する位置センサからの位置信号と入力されている目標位置との比較により移動体の位置が目標位置となるように位置決めをする制御装置を備えた超音波モータ装置を前提とする。
【0012】
そして、前記課題を解決するために、制御装置に強制回転制御部を設け、この制御部により、予め入力されている強制回転条件が成立したかどうかを判断して、前記強制回転条件が成立した後に前記移動体を強制的に1回転以上連続回転させるようにしている。ここで、1回転以上とした根拠は、位置決めの目標位置が不変である場合には、1回転以下であると移動体の加圧接触面全体の状態を均一にできない恐れがあるからである。
【0013】
本発明の好ましい形態では、予め設定された整定時間を前記位置決めに要した時間が超過した場合に、前記強制回転条件が成立される。同様に、規定時間とこの規定時間に対する一定の変動率とを加味して予め設定された所定の位置決め時間を外れた場合に、前記強制回転条件が成立される。同様に、予め設定された位置決め実施回数を超える前記位置決めが実施された場合に、前記強制回転条件が成立される。同様に、電源投入直後に前記強制回転条件が成立される。同様に、電源遮断直前に前記強制回転条件が成立される。同様に、前記位置決めをする時のオーバーシュート回数が、予め設定された規定回数を超えた場合に、前記強制回転条件が成立される。同様に、前記位置決めをする時のオーバーシュートの前記目標位置に対するずれ量が、予め設定された規定値を超えた場合に、前記強制回転条件が成立される。
【0014】
更に、本発明の好ましい形態では、前記移動体を時計方向に回転させて前記強制回転を実施することができる。同様に、前記移動体を反時計方向に回転させて前記強制回転を実施することができる。同様に、前記移動体を少なくとも1回時計方向及び反時計方向に回転させて前記強制回転を実施することができる。
【0015】
本発明では、強制回転制御部に予め入力されている強制回転条件が成立すると、この後に移動体が強制的に1回転以上連続して回転される。この強制回転が実施される度に、振動体に摩擦接触している移動体の加圧接触面全体が均される。
【0016】
又、前記前記課題を解決するために、本発明は、制御装置に目標位置変更部を設け、この変更部により、予め入力されている強制回転条件が成立したかどうかを判断して、前記強制回転条件が成立した後に、前記移動体上の目標位置を含んで前記振動体と接する位置決め領域から外れていてこの位置決め領域よりも摩耗が小さい領域が、前記位置決め領域となるように前記目標位置を変更させるようにしてもよい。
【0017】
本発明では、目標位置変更部に予め入力されている強制回転条件が成立すると、この後に移動体上においてそれまで位置決め領域から外れていた領域が、新たな位置決め領域として用いられるように前記移動体を位置決めする目標位置が変更される。これにより、次の強制回転が行われるまで、又は寿命に達するまでは、既述のように新たに位置決め領域とされた領域に振動体を加圧接触させて、移動体を位置決めできる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図2は、第1実施形態の超音波モータ装置1をブロック図で示したものである。この超音波モータ装置1は、超音波モータ2と、位置センサ30と、制御装置40とを具備している。この超音波モータ装置1は、位置センサ30から出力される位置信号を制御装置40で処理することによって回転を制御され、それにより、後述の移動体を実質的に同じ目標位置に位置決めする機能を有している。
【0019】
超音波モータ2は、圧電体22を接合された振動体23、振動体23の振動によって時計方向及び反時計方向に回転するように配置されてロータとして機能する移動体24、移動体24を振動体23に加圧接触させる加圧機構として機能する加圧手段25、圧電体22に高周波電圧を印加する一対の電極21a並びに21b、前記高周波電圧を発生させる発振駆動回路10を有する。電極21aは時計方向回転用で、電極21bは反時計方向回転用である。
【0020】
図1は超音波モータ2の主要部の断面図を示す。図2に示すように移動体24は軸27に軸受28を介して回転自在に支持されたロータである。移動体24はその裏面(図2では下面)に接着された摩擦材24aを有している。摩擦材24aは、振動体23との摩擦接触面(加圧接触面とも称する。)として機能するもので、後述の突起26よりも摩耗し易い。この摩擦材24aには例えばカーボンファイバを含有した複合プラスチックを好適に使用できる。摩擦材24aはメンテナンスの際などに取外して交換できる。
【0021】
軸27は支持板(固定台とも言う)29に立設されている。振動体23は例えばアルミニウム合金により円盤状に形成されていて、軸27に同軸に固着されている。振動体23の表面(図1では上面)には、変位拡大機構部として機能する複数例えば6本の突起26(図1には2本のみ図示)が一体に形成されている。
【0022】
振動体23の裏面(図1では下面)には例えばチタン酸ジルコン酸亜鉛等の圧電セラミックスで作られた圧電体22が接合されている。圧電体22の裏面(図1では下面)には、所定の電極パターンに形成された一対の電極、即ち時計方向回転用電極21aと反時計方向回転用電極21bとが配置され、それぞれリード線21dと21eを介して駆動回路に電気的に接続されている。圧電体22の上面側すなわち振動体23と接する面には、共通電極21c(図示せず)が設けられており、軸27を介してリード線21fに電気的に接続されている。
【0023】
加圧手段であるばね25は、例えば軸27の先端を覆うように軸27に取付けられたばね受け27aと、軸27に対して摺動可能な軸受28の内輪との間に、圧縮状態で挟み設けられている。このばね25の弾性力によって移動体(ロータ)24を振動体23の方に押し付け、摩擦材24aを複数の突起26の先端面に圧接させている。
【0024】
図2に示すように発振駆動回路10は、抵抗13、抵抗14、コンデンサ15、コンデンサ16を含む。発振駆動回路10は、起動及び停止用のインバータ11、時計方向回転用バッファ12a、反時計方向回転用バッファ12bを有する。この発振駆動回路10は、前記各回路素子と、振動子としての圧電体22及び振動体23とによってコルピッツ発振回路型の自励発振回路を構成している。なお、この自励発振回路については、精密工学会誌(第64巻第8号、第1117頁から1121頁)に記載された論文「自励振駆動を用いた超小型超音波モータの開発」に詳細に開示されている。
【0025】
位置センサ30は、例えばロータリー型のエンコーダであって、移動体24の現在位置を常時検出し、その出力信号を制御装置40に与える。図1に例示するように位置センサ30は、円盤状のエンコーダスケール31、発光素子32及び光電変換素子33とを有している。エンコーダスケール31の周部には多数のスリット34が円周方向に等間隔に形成されている。スリット34の数は、移動体24に対する位置決め制御において必要とされる分解能に対応した数である。エンコーダスケール31は、移動体24の表面に貼り付けられて配置されて、その周部は移動体24から張り出している。発光素子32と光電変換素子33との間には、スリット34に光ビームが通過するようにエンコーダスケール31の周部が配置されている。発光素子32及び受光素子33とを有したフォトインタラプタは、支持板29に取付けられている。
【0026】
制御装置40は、モータ制御部40a及び強制回転制御部40bを備えている。モータ制御部40aには、図示されていない入力手段によって、移動体24を所定位置で停止させるための目標位置が予め入力し設定されている。この目標位置の設定は、制御装置40に、図示されていない外部装置から、移動体24の目標位置を常時入力して実施することもできる。モータ制御部40aは、入力されている目標位置と、位置センサ30から出力される現在位置(現在の位置信号)とを比較して、移動体24の現在位置が目標位置に常に一致するようにフィードバック制御(位置決め制御)する機能を有している。
【0027】
このフィードバック制御は、制御装置40のモータ制御部40aから発振駆動回路10に制御指令信号を与えることによって行われる。制御指令信号は、起動指令信号、停止指令信号、時計方向回転指令信号、及び反時計方向回転指令信号であり、これらはON信号及びOFF信号である。起動指令信号及び停止指令信号はインバータ11に与えられる。時計方向回転指令信号は時計方向回転用バッファ12aに与えられ、反時計方向回転指令信号は反時計方向回転用バッファ12bに与えられる。
【0028】
起動及び停止用インバータ11、時計方向回転用バッファ12a、反時計方向回転用バッファ12bはトライステート構成若しくはスリーステート構成のIC等の回路部品である。これらは、いずれも入力端子と出力端子に加えて制御端子を有し、制御端子に入力される制御指令信号によって出力端子をHIGH、LOWの2つの電圧を出力できる他に、入力端子と出力端子間をHIGHインピーダンス状態にすることができる。
【0029】
制御装置40の強制回転制御部40bは、加圧接触面をなす摩擦材24aの表面状態を、モータ制御部40aによる位置決め制御とは別に、即ち、移動体24の位置決めに拘らず略均一に維持するために設けられている。この強制回転制御部40bには、図示されていない前記入力手段によって強制回転条件が予め入力し設定されている。この強制回転条件の設定は、制御装置40のモータ制御部40aに、図示されていない外部装置から、強制回転条件を常時入力して実施することもできる。
【0030】
強制回転条件とは移動体24を強制的に回転させるための条件である。第1実施形態では、移動体24の位置決め失敗時を強制回転条件としている。ここに位置決め失敗とは、移動体24を目標位置に位置決めする際に、予め設定された規定の位置決め時間(整定時間)内に位置決め動作が終わらずに、整定時間を超えて位置決め動作が行われる状態に至ったことを意味している。
【0031】
この位置決め失敗を判断するために、強制回転制御部40bは比較器(図示しない)を有している。この比較器には基準値(規定値)として所定の整定時間が設定されている。この強制回転制御部40bは、その比較器に位置センサ30から供給される移動体24の位置信号の値が基準値を超えるかどうかを比較判断して、位置決め失敗と判断した場合には、強制回転を行うタイミングに合わせて移動体24を強制的に1回転以上連続回転させる機能を有している。
【0032】
ここに制御装置40には、強制回転の数、もしくは、強制回転実施している時間、及び強制回転を行わせる時期が予め設定されている。強制回転では移動体24が1回転以上連続して回転され、その際の回転数は強制回転条件の内容に応じて適宜定めることができる。更に、この強制回転の際の移動体24の回転は、時計方向回転(CW)、又は反時計方向回転(CCW)の場合があり、この他に、少なくとも1回時計方向及び反時計方向に回転させる場合があり、これらの内のいずれかが強制回転制御部40bに設定される。
【0033】
強制回転を行わせる時期は以下の二通りの内のいずれかを選択できる。第1は、移動体24の位置決め失敗、つまり、強制回転条件が成立したことを強制回転制御部40bが判断した時に、位置決め動作の完了を待って、直ちに強制回転が実行される場合である。第2は、移動体24の位置決め失敗後の最初の電源遮断直前、又は位置決め動作の完了後の最初の電源投入直後に、強制回転が実行される場合である。前記第2の時期で強制運転を行う場合には、超音波モータ装置1の動作上での不自然さが見掛け上抑制できる点で好ましい。
【0034】
図6に示す電子機器3は、これに搭載された前記構成の超音波モータ装置1と、伝達機構4と、出力機構5とを備えている。
【0035】
伝達機構4は、移動体24と連動して可動するものであって、例えば歯車、摩擦車などの伝達車を用いることができる。この伝達機構4を省略し、直接移動体24に出力機構5を連動させることもできる。又、移動体24に出力軸を取付け、この出力軸からトルクを伝達する動力伝達機構を有する構成とすることも可能であり、この場合には、超音波モータ装置1自身を駆動機構として機能させることができる。
【0036】
出力機構5としては、例えば、指示装置や、電子時計においては指針或いは指針駆動機構やカレンダなどの表示板或いは表示板駆動機構を用いることができる。同様に、コピー機やプリンタにおいては、レーザー光の方向を変えるミラーを動かす機構に用い、又、カメラやビデオカメラにおいては、シャッタ駆動機構、絞り駆動機構、レンズ駆動機構、及びフィルムの巻き上げ機構等に用いることができる。同様に、レーザー光を利用した計測器、製造装置、及び光センサーにおいては、光の遮断及び透過や特定波長のみを透過させるスリット板やフィルターを駆動する機構に用いることができる。同様に、音響機器のボリゥム等には抵抗値や容量値を可変する接点機構やギャップ板を用いることができる。同様に、ハードディスクや光ディスクにおいてはピックアップ機構を用いることができる。
【0037】
前記構成の超音波モータ装置1において、高周波電圧が時計方向回転用電極21a又は反時計方向回転用電極21bと共通電極21cとの間に印加されると、圧電体22の伸縮運動によって周期的な振動が振動体23に発生する。この周期的な振動は定在波であって、ばね25で複数の突起26に圧接されている移動体(ロ一夕)24には振動体23の周期的な振動が動力として伝えられる。
【0038】
所定の電極パターンと所定の間隔と配置で形成された複数の突起26との接触を介して、振動体23に発生する振動波によって移動体24が摩擦駆動されて、時計方向又は反時計方向に回転される。この場合、高周波電圧が時計方向回転用電極21aと共通電極21cとの間に印加されると、移動体24は時計方向に回転する。高周波電圧が反時計方向回転用電極21bと共通電極21cとの間に印加されると、移動体24は反時計方向に回転する。このような定在波型超音波モータ装置の構成と動作については、特開平11-55971号公報等に開示されているので、詳細な説明は省略する。
【0039】
この超音波モータ装置1での位置決め制御は図3のフローチヤートのステップ101〜105に従って行われる。即ち、制御装置40のモータ制御部40aは、位置センサ30からの現在の位置信号を常時モニターし、移動体24の現在位置が目標位置か否かを監視している(ステップ101)。それにより、位置決めが開始された後に移動体24の現在位置が目標位置に達したことを検出した場合、モータ制御部40aは停止指令信号を発生して発振駆動回路10に与える(ステップ102)。続いて、モータ制御部40aは、オーバーシュートがあるか否かを調べ(ステップ103)、オーバーシュートがあると判断した場合には、停止指令保持時間tだけ前記停止指令信号をそのまま保持する(ステップ103)。停止指令保持時間tが経過したら、モータ制御部40aは逆転指令信号を発振駆動回路10に与え、移動体24に逆転動作を行わせる(ステップ105)。ステップ105の後は、ステップ101に戻り、上述の動作を繰り返す。そして、ステップ103で、オーバーシュートがないとモータ制御部40aが判断した場合、位置補正動作は終了する。
【0040】
以上の位置決め制御動作を、インバータ11、バッファ12a、バッファ12bの状態とともに更に詳細に説明する。
【0041】
ロータとして機能する移動体24が時計方向回転時にオーバーシュートした場合、インバータ11、バッファ12a、バッファ12bの状態は以下のように変化する。即ち、移動体24が時計方向に回転しているとき、モータ制御部40aは、インバータ11、バッファ12a、バッファ12bの夫々の制御端子にON
、ON、OFFの制御信号を与えている。このため、インバータ11はイネーブル状態、バッファ12aはイネーブル状態、バッファ12bはディセーブル状態になっている。従って、発振駆動回路10からの高周波電圧は電極21aと共通電極21cとから圧電体22に供給され、移動体24は時計方向に回転している。
【0042】
この状態で、移動体24が目標位置に到達すると(ステップ101)、その瞬間にモータ制御部40aは停止指令信号を発生し(ステップ102)、インバータ11の制御端子にOFFの制御信号を与える。これにより、インバータ11はディセーブル状態に切り替わり、発振駆動回路10から圧電体22への高周波電圧の供給を停止する。圧電体22への高周波電圧の供給を停止しても、移動体24は、残留振動と慣性とによって時計方向に僅かに回転移動した後に完全に停止する。この僅かの回転移動量は、最初のオーバーシュート時が最も大きく、続く逆転によるオーバーシュート時には前回よりも小さくなり、オーバーシュートを繰り返す度に小さくなり、最後には目標位置に収束して整定状態になる。
【0043】
ステップ102に続いて、モータ制御部40aは、移動体24の位置が目標位置をオーバーしたか否かを調るとともに、オーバーシュートがあると判断した場合には、停止指令保持時間tだけ停止指令信号をそのまま保持する(ステップ103)。
【0044】
移動体24が目標位置をオーバーし、残留振動と慣性とによって時計方向に僅かに回転した後に完全に停止して暫くすると、停止指令保持時間tが経過する。モータ制御部40aは、停止指令保持時間t内の任意の瞬間に、正逆切替指令信号を発生し、バッファ12aとバッファ12bの夫々の制御端子にOFFとONの制御信号を与える。すると、バッファ12aはディセーブル状態に、バッファ12bはイネーブル状態に夫々切り替わる。従って、停止指令保持時間tに到達すると(ステップ104)、その瞬間にモータ制御部40aは停止指令解除信号を発生し、インバータ11の制御端子にONの制御信号を与える。するとインバータ11はイネーブル状態に切り替わり、発振駆動回路10から圧電体22への高周波電圧の供給が再開され、ロータである移動体24は反時計方向に逆転する(ステップ105)。
【0045】
次に、移動体24が反時計方向回転時にオーバーシュートした場合、モータ制御部40aは、インバータ11、バッファ12a、バッファ12bの夫々の制御端子にON、OFF、ONの制御信号を与えている。従って、インバータ11はイネーブル状態、バッファ12aはディセーブル状態、バッファ12bはイネーブル状態になっており、発振駆動回路10からの高周波電圧が電極21bから圧電体22に供給され、ロータである移動体24は反時計方向に回転している。
【0046】
この状態で、移動体24が目標位置に到達する(ステップ101)と、その瞬間にモータ制御部40aは停止指令信号を発生し(ステップ102)、インバータ11の制御端子にOFFの制御信号を与える。するとインバータ11はディセーブル状態に切り替わり、発振駆動回路10から圧電体22への高周波電圧の供給を停止する。圧電体22への高周波電圧の供給を停止しても、ロ一夕である移動体24は残留振動と慣性とによって時計方向に僅かに回転移動した後に完全に停止する。
【0047】
ステップ102に続いて、モータ制御部40aは、移動体24の位置が目標位置をオーバーしたか否かを調べるとともに、オーバーシュートがあると判断した場合には、停止指令保持時間tだけ停止指令信号をそのまま保持する(ステップ103)。
【0048】
ロータである移動体24が目標位置をオーバーし、残留振動と慣性によって時計方向に僅かに回転した後に完全に停止して暫くすると、停止指令保持時間tが経過する。モータ制御部40aは、停止指令保持時間t内の任意の瞬間に、正逆切替指令信号を発生し、バッファ12aとバッファ12bの夫々の制御端子にONとOFFの制御信号を与える。すると、バッファ12aはイネーブル状態に、バッファ12bはディセーブル状態に夫々切り替わる。従って、停止指令保持時間tに到達すると(ステップ104)、その瞬間にモータ制御部40aは停止指令解除信号を発生し、インバータ11の制御端子にONの制御信号を与える。するとインバータ11はイネーブル状態に切り替わり、発振駆動回路10から圧電体22への高周波電圧の供給が再開され、移動体24は時計方向に逆転する(ステップ105)。
【0049】
以上説明した位置決め動作は図4のタイムチャートにも示されている。即ち、図4において、最上段の波形(A)は移動体24の現在位置が目標位置に一致しているか否かをモータ制御部40aが判断した結果を表し、上から2段目の波形(B)は移動体24の現在位置が目標位置に対してオーバーしているか否かをモータ制御部40aが判断した結果を表している。同様に、上から3段目の波形(C)はモータ制御部40aがインバータ11に与えたON又はOFFの制御信号を表し、上から4段目の波形(D)はモータ制御部40aがバッファ12aに与えたON又はOFFの制御信号を表し、更に最下段の波形(E)はモータ制御部40aがバッファ12bに与えたON又はOFFの制御信号を表している。
【0050】
図4のタイムチャートは、モータ制御部40aが最初の一致を検出した瞬間からt1時間間隔の停止指令保持時間を経て時計方向から反時計方向への逆転が行われ、続いてモータ制御部40aが2回目の一致を検出した瞬間からt2時間間隔の停止指令保持時間を経て反時計方向から時計方向への逆転が行われていることを示している。そして、モータ制御部40aが3回目の一致を検出した瞬間に停止指令は発せられているが、所定の停止指令保持時間を超えても位置信号が発せられたままである。従って、3回目の一致を検出した瞬間から、超音波モータ装置1が整定状態にあることを、図4は示している。
【0051】
図4に示した如く、停止指令保持時間は複数例えばt1とt2とに設定されている。t2はt1よりも時間間隔を短く設定してある。これは、最初のオーバーシュートよりも第2回目のオーバーシュートが小さいことに着目したものである。停止指令保持時間は、移動体が目標位置に達したことを制御部が検出し停止指令を発した時間から停止解除指令即ち起動指令を発するまでの時間間隔であり、具体的には、移動体24が停止するまでの時間間隔又は振動体23の振動が停止するまでの時間間隔と夫々略同じに設定される。このことに鑑み、t2がt1よりも時間間隔を短く設定されている。
【0052】
図4から明らかなように停止指令保持時間は時間間隔の異なる複数の停止指令時間を含んでいる。移動体24の目標位置までの移動量が小さい程、前記時間間隔は短く設定される。停止指令保持時間の時間間隔は、停止指令が入力される直前の移動体速度が遅い程、短く設定される。発振駆動回路10が自励発振回路を構成するものであれば、停止指令保持時間はモータ制御部40aから停止指令が入力されてから自励発振回路の自励発振が停止するまでの時間間隔以上に設定されることが望ましい。
【0053】
このように停止指令保持時間は、位置決め制御の状況に応じて定められ、その具体的な値は数ms〜数100μs単位で経験的に定められる。このようにして定められた停止指令保持時間は、予めモータ制御部40aに設定されている。例えば、CPU、ROM、RAM等を含んで構成されている制御装置40においては、停止指令保持時間は入力手段によって前記RAMに記憶される。
【0054】
上述した超音波モータ装置1での移動体24の位置決め制御によれば、オーバーシュートが小さくなり、整定時間が大幅に短くなった。この事実は図5から一目瞭然であろう。図5は超音波モータ装置1の位置制御の特性図で、(A)は停止指令保持時間が10msの場合、(B)は停止指令保持時間が1msの場合、(C)は従来の停止指令保持時間がない場合の夫々の特性図を示している。この図5中、縦軸はパルス数で表した移動体24の位置を、横軸は時間(×10ms)を示している。
【0055】
前記位置決め制御による最大オーバーシュート量は、(A)の停止指令保持時間が10msの場合には約1800パルス、(B)の停止指令保持時間が1msの場合には約1900パルスであった。これに対して、停止指令保持時間を設けないで正逆転を行わせる超音波モータの位置決め制御によれば、即ち、(C)の停止指令保持時間が零の場合においては約2100パルスであった。又、前記超音波モータ装置1での位置決め制御による整定時間は、(A)の停止指令保持時間が10msの場合には約490mS、(B)の停止指令保持時間が1msの場合には約430msであった。これに対して停止指令保持時間を設けないで正逆転を行わせる超音波モータの位置決め制御によれば、(C)の停止指令保持時間が零の場合には約610mであった。これらの比較から明らかなように前記位置決め制御によれば、最大オーバーシュート量は小さくなり、且つ整定時間は大幅に短くなった。そして整定時間を大幅に短くできたので、位置決め分解能を高めることができた。
【0056】
なお、停止指令保持時間を設けないで正逆転を行わせて超音波モータの位置決め制御をする一般的な構成では、既述のように停止指令を発しても残留振動と慣性によって、移動体は極めて短時間ながら移動し続けるため、オーバーシュートする度に移動体を直ちに逆転させようとすると、移動体がスリップするという現象や、正転時の残留振動と逆転の駆動振動とが重なり合って移動体と振動体との間の摩擦力が大幅に低下するという現象が見られる。これに対して、既述のように停止指令保持時間を設け、それにより、上述の現象が消滅するのを待って移動体を逆転させているので、既述のように位置決め性能を大幅に改善できる。
【0057】
ところで、超音波モータ装置1での前記位置決め制御においては、図3に示すように位置決め開始時点からオーバーシュートが収束して整定状態になるまでに要した実際の整定時間(図5中T1、T2、T3参照)が、予め定められた規定の整定時間Tを超えたかどうかが、制御装置40の強制回転制御部40bにおいて比較判断されている(ステップ106)。実際の整定時間が規定の整定時間T以下の場合、ステップ106は位置決め成功と判断し、制御装置40は、超音波モータ装置1の移動体24を所定の目標位置に位置決め保持して停止させる。
【0058】
実際の整定時間が規定の整定時間Tを超える場合、ステップ106は位置決め失敗と判断する。すると、強制回転条件が成立し、制御装置40は、次のステップ107つまり強制回転を適当な時期に実行させ、移動体24を強制的に1回転以上連続回転させてから、超音波モータ装置1を停止させる。強制回転はモータ制御部40aを介して振動体23を励振させることによりなされ、この場合、移動体24が時計方向回転又は反時計方向回転、若しくはこれらの回転が交互に1回以上繰返される、いずれかの回転形態で強制回転される。
【0059】
移動体24の位置決め失敗は、励振に伴って傾いた突起26が接する移動体24の加圧接触面をなす摩擦材24aと突起26との接触部分が、摩擦材24aの他の部分よりも摩耗が進行した状況に至った場合を起き易い。
【0060】
しかし、既述のように位置決め失敗と判断された場合に移動体24が強制回転されるので、振動体23の突起26と接触する摩擦材24aの環状領域全体の摩耗が、突起26によって促進されて、前記環状領域全体が均される。即ち、前記位置決め失敗の時点では加圧接触面である摩擦材24aに、摩耗が他より進行した位置決め領域(これは、移動体24上の目標位置を含んで振動体23の突起26と接する領域である。)と、これから外れていて摩耗の程度が前記位置決め領域より小さい領域とが存在している。この状態で、突起26により摩耗が促進されるので、前記位置決め領域とその他の領域との表面状態を略均一に変えることができる。なお、強制回転による摩耗に拘らず、ばね27の加圧力により、摩擦材24aの突起26との圧接状態は維持される。
【0061】
第1実施形態では、以上のように目標位置に位置決め制御される移動体24の位置決めが失敗する度に、それまでの位置決め動作により部分的に荒れた摩擦材24aの表面状態を、移動体24の強制回転によりならして回復させることができる。
【0062】
このため、摩擦材24aの局部的に荒れた表面状態が更に進行して、振動体23の振動を移動体24の回転に変換する性能が低下する、つまり、モータ効率が低下することを抑制できる。同様の理由により、規定の整定時間を維持できるようになるので、移動体24の位置決め精度が低下することも抑制できる。
【0063】
以上のように位置決め制御に伴い摩擦材24aの表面が荒れることは避けられないにも拘らず、その表面状態を略一様に回復できることにより、超音波モータ装置1の耐久性を向上できる。そのため、この超音波モータ装置1が搭載された各種の電子機器3では、超音波モータ装置1の寿命低下を原因とする機能不良を抑制できるとともに、前記摩耗による超音波モータ装置1の寿命を原因とする超音波モータ装置1の交換の必要性を生じる可能性も低くすることも可能である。
【0064】
次に、本発明の第2〜第7の実施形態を説明する。これらの実施形態は、基本的には第1実施形態と同じであるので、同じ構成については第1実施形態と同じ符号を用いてその説明を省略する。以下、第1実施形態と異なる構成について説明するが、この説明では必要に応じて図1〜図6を参照するものとする。
【0065】
図7に示す第2実施形態では、移動体24の位置決めに実際に要した時間が、所定の位置決め時間を外れた場合に、強制回転条件が成立するように設定している。ここに、前記所定の位置決め時間とは、規定時間に、この規定時間に対する一定の変動率を加味した時間である。前記変動率には、規定時間に対するマイナス時間又はプラス時間の内の少なくとも一方を用いることができ、第2実施形態では規定時間の±t%としてある。なお、前記tは、例えば±10%とすることができるが、これに制約されないとともに、プラス時間とマイナス時間とは同じ値でなくてもよい。
【0066】
これにより、強制回転条件が成立するかしないかのタイミングを判断する基準値は、規定値にプラスの変動率を加味した上限値と、規定値にマイナスの変動率を加味した下限値として設定される。前記強制回転条件が成立した後、直ちに若しくは電源遮断直前や次の電源投入直後等の適当な時期に移動体24を強制回転させるようにしている。
【0067】
強制回転条件の成立の有無を判断するステップ108は、位置決め成功と判断した後に制御装置40により実行される。なお、この場合のステップ106での規定の整定時間Tは前記上限値より長く設定されている。ステップ108で、移動体24の位置決めに実際に要した時間が、前記上限値を超えた判断した後、又は前記下限値に達しないと判断した後には、制御装置40は、ステップ106で位置決め失敗と判断された場合と同様にステップ107の強制回転条件が成立する。
【0068】
摩擦材24aの位置決め領域の面状態によっては、移動体24と突起26との間での運動変換が不良となり、移動体24が実質的に殆ど動かされずにオーバーシュートの収束が困難となる状況が考えられる。このような場合にも、ステップ108での判断基準として上限値を定めてあるので、強制回転に適時移行できる。この逆に、摩擦材24aの位置決め領域の面状態によっては、超音波モータ装置1の効率が低下して、その回転数が低下するに伴って、オーバーシュートが減って位置決めに実際に要する時間が短くなることも考えられる。このような場合にも、ステップ108での判断基準として下限値を定めてあるので、強制回転に適時移行できる。
【0069】
ステップ108で、移動体24の位置決めに実際に要した時間が、前記上限値と下限値との間に含まれると判断した場合、制御装置40は、超音波モータ装置1の移動体24を所定の目標位置に位置決め保持して停止させる。
【0070】
以上説明した事項以外は第1実施形態と同じである。したがって、この第2実施形態でも、第1実施形態と同様な作用を得て本発明の課題を解決できる。しかも、第2実施形態ではステップ106と108との夫々の判断結果がNOとなった後には、いずれも強制回転に移行し、かつ、ステップ106の実施のために定められている規定の整定時間T内においても、ステップ108の実行により強制回転がさせる場合があるので、移動体24の加圧接触面をなす摩擦材24a全体を均して、加圧接触面の表面状態を略均一に維持し易い点で、第1実施形態より優れている。しかし、第2実施形態においてステップ106は省略することも可能である。
【0071】
図8に示す第3実施形態では、移動体24に対する位置決めの実施が、予め設定した位置決め実施回数Nを超えた場合に、強制回転条件が成立するように設定している。ここに、前記位置決めの実施とは、オーバーシュート回数ではなく、目標位置にオーバーシュートを収束させるための一連の動作を指しており、その回数Nは例えば100回など任意に設定できる。前記強制回転条件が成立した後、電源遮断直前や次の電源投入直後等の適当な時期に移動体24を強制回転させるようにしている。回転数Nは、例えば摩擦材24aの表面状態により設定することができる。この場合は、サンプリングデータに基づいて最適な数値を選定する。
【0072】
即ち、強制回転条件の成立の有無を判断するステップ109は、ステップ106で規定時間内に位置決め成功が終わり、位置決め成功と判断した後に、制御装置40により実行される。このステップ109で、実際に行われた移動体24の位置決めが、予め設定されている位置決め実施回数を超えると判断した(NO)後には、ステップ106で位置決め失敗と判断された場合と同様にステップ107の強制回転が制御装置40により実行される。又、ステップ109での判断がYESとなった場合、制御装置40は、超音波モータ装置1の移動体24を所定の目標位置に位置決め保持して停止させる。
【0073】
以上説明した事項以外は第1実施形態と同じである。したがって、この第3実施形態でも、第1実施形態と同様な作用を得て本発明の課題を解決できる。しかも、第3実施形態ではステップ106と109との夫々の判断結果がNOとなった後には、いずれも強制回転に移行させるので、移動体24の加圧接触面をなす摩擦材24a全体を均して、加圧接触面の表面状態を略均一に維持し易い点で、第1実施形態より優れている。
【0074】
図9に示す第4実施形態では、所定の電源投入直後に強制回転条件が成立するように設定している。ここに、所定の電源投入直後とは、1回ごとの電源投入直後であってもよいが、第4実施形態では、電源投入の回数が予め定めた回数に達した直後としてある。この強制回転条件が成立した後、直ちに若しくは電源遮断直前や次の電源投入直後等の適当な時期に移動体24を強制回転させるようにしている。
【0075】
即ち、強制回転条件の成立の有無を判断するステップ111は、超音波モータ装置1が搭載された電子機器3への電源投入(ステップ110)が行われた後に制御装置40により実行される。電源投入回数が所定の積算回数に達しない場合には、ステップ111での判断はNOとなるので、次のステップ112に移行して電子機器3のシステムが起動準備状態となり、更に、この時点から所定の時間を経て電子機器3のシステムが動作される(ステップ113)。又、電源投入回数が所定の積算回数に達した場合、ステップ111での判断はYESとなるので、制御装置40は、ステップ107の強制回転を実行させる。そして、強制回転の実行終了後には、電子機器3のシステムを起動準備状態とするステップ112に移行してから、更に所定の時間を経てステップ113が実行されて電子機器3のシステムが動作される。
【0076】
以上説明した事項以外は第1実施形態と同じである。したがって、この第4実施形態でも、第1実施形態と同様な作用を得て本発明の課題を解決できる。しかも、以上のように電源投入直後に強制回転を実施する第4実施形態は、超音波モータ装置1の動作上での不自然さを見掛け上抑制できる点で好ましい。
【0077】
図10に示す第5実施形態では、電子機器3のシステムの電源遮断直前に強制回転条件が成立するように設定している。ここに、電源遮断直前とは、1回ごとの電源遮断直前であってもよいが、第5実施形態では、電源遮断の回数が予め定めた回数に達した場合の直前としてある。この強制回転条件が成立した後、直ちに若しくは次の電源投入直後等の適当な時期に移動体24を強制回転させるようにしている。
【0078】
即ち、強制回転条件の成立の有無を判断するステップ111は、超音波モータ装置1が搭載された電子機器3の動作中(ステップ115)にシステム電源スイッチがOFFされたかどうかがステップ116で判断され、それによる判断がYESとなり、電子機器3のシステムが終了した(ステップ117)後に、制御装置40により実行される。この場合、電子機器3は、前記電源スイッチが遮断されたときの信号に基づいて使用される図示しない電池(補助電源)を有し、この補助電源の電力でステップ111等を実行可能としている。
【0079】
電源遮断回数が所定の積算回数に達しない場合、ステップ111での判断がNOとなるので、制御装置40は、次のステップ118にを実行させて、補助電池からの電力供給を遮断し電子機器3の全システムを停止させる。電源遮断回数が所定の積算回数に達した場合、その時点でステップ111での判断がYESとなるので、制御装置40は、ステップ107の強制回転が実行させる。そして、制御装置40は、強制回転の実行終了後に、ステップ118を実行させて電子機器3の全システムを停止させる。
【0080】
以上説明した事項以外は第1実施形態と同じである。したがって、この第5実施形態でも、第1実施形態と同様な作用を得て本発明の課題を解決できる。しかも、以上のように電源遮断直前に強制回転を実施する第5実施形態は、超音波モータ装置1の動作上での不自然さを見掛け上抑制できる点で好ましい。第4実施形態における電源投入の回数や、第5実施形態における電源遮断の回数は、例えば予めサンプリングデータを取ることで、この結果に基づいて最適な回数を選定することができる。
【0081】
図11に示す第6実施形態では、位置決めをする時のオーバーシュート回数が、予め設定された規定回数を超えた場合、又は位置決めをするときのオーバーシュートの目標位置に対するずれ量が、あらかじめ設定された規定値を超えた場合に、強制回転条件が成立するように設定している。ここに、前記オーバーシュート回数とは、目標位置にオーバーシュートを収束させるための一連の動作においてオーバーシュートの数、言い換えればオーバーシュートを補正する回数を指し、例えば図5(A)(B)の場合にはいずれも3回である。又、前記ずれ量とは、目標位置に対するオーバーシュートのピークで規定され、例えば図5(A)(B)の場合で最大のずれ量は符号X,Yで示すことができる。これら規定回数や規定値は任意に設定できる。前記強制回転条件が成立した後、直ちに若しくは電源遮断直前や次の電源投入直後等の適当な時期に移動体24を強制回転させるようにしている。
【0082】
即ち、移動体24の位置決めが開始される(ステップ121)と、位置決め動作中に強制回転条件の成立の有無を判断する次のステップ122では、位置決めにおいて生じているオーバーシュートをカウントし、その回数が予め設定されている規定回数を超えたかどうかを判断する。オーバーシュート回数が規定回数を超えた場合、ステップ122はNOの判断となるから、この後適当な時期に、制御装置40はステップ107の強制回転を実行させる。
【0083】
一方、ステップ122で強制回転条件が成立しない(判断がYES)となった場合、制御装置40は、次のステップ101により移動体24の現在位置が目標位置であるか否かを監視する。この監視により移動体24の現在位置が目標位置に達していないことが検出された場合(YES)、制御装置40は、ステップ102を実行し停止指令信号を発生して発振駆動回路10に与える。続いて、制御装置40は、オーバーシュートがあるかどうかを調べる(ステップ103)。ここで、オーバーシュートがないと判断された場合(NO)には位置決めが終了する。
【0084】
又、ステップ103でオーバーシュートがあると判断された場合(YES)、制御装置40は、オーバーシュートのずれ量が予め設定されている規定値を超えているかどうかを判断する次のステップ123を実行する。前記ずれ量が規定値を超えている場合にステップ123での判断はNOとなるから、この後適当な時期に、制御装置40は、ステップ107の強制回転を実行させる。又、前記ずれ量が規定値を超えていない場合にステップ123での判断はYESとなるから、制御装置40は、逆転指令信号を発振駆動回路10に与えて、逆転動作を行わせる(ステップ105)。この場合、前記停止指令信号の発生から所定時間が経過している。このステップ105の後は、ステップ122に戻って、上述の動作を繰返し、この繰返し動作においてステップ103でオーバーシュートがないと判断した場合に、位置決めの補正動作が終了し、制御装置40は、超音波モータ装置1の移動体24を所定の目標位置に位置決めした保持して停止させる。
【0085】
以上説明した事項以外は第1実施形態と同じである。したがって、この第6実施形態でも、第1実施形態と同様な作用を得て本発明の課題を解決できる。摩擦材24aの位置決め領域の面状態によっては、移動体24と突起26との間での運動変換が不良となり、移動体24が実質的に殆ど動かされずにオーバーシュートの収束が困難となる状況が考えられる。このような場合に、ステップ122での判断により強制回転に適時移行できる点で、第1実施形態より優れている。又、移動体24の位置決めの繰返しに伴う摩擦板24aの表面状態の変化により、目標位置に対するオーバーシュートのずれ量が増える場合も考えられ、この場合には整定時間も長く掛かるようになる。この場合に、ステップ123での判断により強制回転に適時移行できる点で、第1実施形態より優れている。オーバーシュートの規定回数やずれ量の規定値は、予め取っておいたサンプリングデータに基づいて最適な値に設定することができるのは言うまでもない。
【0086】
図12に示す第7実施形態では、オーバーシュートを小さくして整定時間を短くするために第1実施形態で採用した構成、つまり、オーバーシュートの瞬間から停止指令保持時間を置いて移動体24を逆転させるための構成であるステップを省略している。
【0087】
このため、移動体24の位置決めが開始される(ステップ121)と、次のステップ101では移動体24の現在地が目標位置か否かが監視される。それにより、移動体24の現在位置が目標位置に達したことが検出された場合、制御装置40は、次のステップ103を実行させてオーバーシュートがあるか否かを調べる。このステップ103でオーバーシュートがないと判断した場合、位置決めの補正動作が終了し、制御装置40は、超音波モータ装置1の移動体24を所定の目標位置に位置決め保持して停止させる。又、ステップ103でオーバーシュートがあると判断した場合、制御装置40は、次のステップ105を実行して移動体24を直ちに逆転させ、更に、このステップ105の後は、ステップ101に戻って、上述の動作を繰返す。
【0088】
この整定動作とは別に第7実施形態では、第1実施形態と同様に、実際の整定時間が規定の整定時間を超える場合に位置決め失敗と判断するステップ106と、この後、適当な時期に実行されて、移動体24を強制的に1回転以上連続回転されせるステップ107とを備えている。このため、強制回転条件が満たされた場合に移動体24を強制回転させることができる。
【0089】
以上説明した事項以外は第1実施形態と同じである。したがって、この第7実施形態でも、第1実施形態と同様な作用を得て本発明の課題を解決できる。
【0090】
図13及び図14に示す第8実施形態では、強制回転条件が成立した場合に、制御装置40の目標位置変更部40c(これは強制回転制御部に代えて設けられる。)により位置決めの目標位置などを変更して使用するようにしている。この場合に強制回転条件は、第1〜第7の各実施形態で説明したいずれの条件であってもよい。
【0091】
移動体24が所定角度回転されるイメージを図14により説明する。図14は移動体24を摩擦材24a側から見た図である。この図14中符号Dは例えば移動体24を位置決めする上で設定される目標位置を示す、これを中心として左右に指向する矢印E、Fは、突起26に対する移動体24のオーバーシュートの軌跡を代表して示し、かつ、符号Dを中心として描かれて平行斜線が付された領域は位置決め領域Gを示している。この位置決め領域Gは、目標位置D及びその近傍、つまり、オーバーシュートに伴って突起26との接触で摩耗する部分で形成されている。そして、これらの位置決め領域Gから外れた部分は、健全な領域Hであり、この領域Hの摩耗の程度は位置決め領域Gの摩耗より少ない。
【0092】
超音波モータ装置1の運転に従い前記位置決め領域Gの摩耗は進行するが、強制回転条件の成立が判断された場合に、制御装置40の目標位置変更部40cは、移動体24を位置決めする目標位置Dを、例えば図14中2点鎖線で示すように90°周方向にずらすように変更させて、位置決め領域Gがそれ以前の健全な領域Hに位置されるようにする。なお、この位置決めについての使用位置の変更に伴い、それとの整合性を図るために種々の自動的調整が行われるものであり、こうした調整のためのプログラムなどは制御装置40のROMなどに予め記憶されている。
【0093】
以上の変更により、それ以前の位置決め領域に比較して摩耗が進行していない健全な状態の領域Hを用いて、移動体24を位置決めすることができる。したがって、振動体23に摩擦接触している移動体24の加圧接触面全体を均して、加圧接触面の表面状態を略均一に維持する強制回転を行わないもに拘らず、超音波モータ装置1の耐久性を向上することができる。
【0094】
なお、本発明は定在波型超音波モータに限定して適用されるものではなく、進行波型超音波モータ等にも適用できる。又、発振駆動回路10は自励発振回路を用いたものに限らず他励発振回路を用いたものでもよい。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、移動体の位置決めに拘らず、振動体に摩擦接触している移動体の強制回転が実施される度に、移動体の加圧接触面全体が均されて、この加圧接触面の表面状態を略均一に維持できるので、耐久性に優れる超音波モータ装置、及びこの装置を備えた電子機器を提供できる。
【0096】
本発明によれば、移動体の位置決めに拘らず、振動体に摩擦接触している移動体の強制回転条件が満たされる度に、それまで移動体上の位置決め領域から外れていて摩耗の少ない領域を新たな位置決め領域として使用するので、耐久性に優れる超音波モータ装置、及びこの装置を備えた電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る超音波モータ装置の構成を示す断面図。
【図2】図1の超音波モータ装置の構成を示すブロック図。
【図3】図1の超音波モータ装置の位置決め動作及び強制回転動作を説明するフローチャート。
【図4】図1の超音波モータ装置の動作を説明するタイムチャート。
【図5】(A)及び(B)は図1の超音波モータ装置の位置決め時のオーバーシュートと整定時間との関係を示した特性図。(C)は従来の超音波モータ装置の位置決め時のオーバーシュートと整定時間との関係を示した特性図。
【図6】図1の超音波モータ装置が搭載された本発明の電子機器を構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第2実施形態に係る超音波モータ装置の位置決め動作及び強制回転動作を説明するフローチャート。
【図8】本発明の第3実施形態に係る超音波モータ装置の位置決め動作及び強制回転動作を説明するフローチャート。
【図9】本発明の第4実施形態に係る超音波モータ装置の強制回転動作を説明するフローチャート。
【図10】本発明の第5実施形態に係る超音波モータ装置の強制回転動作を説明するフローチャート。
【図11】本発明の第6実施形態に係る超音波モータ装置の強制回転動作を説明するフローチャート。
【図12】本発明の第7実施形態に係る超音波モータ装置の位置決め動作及び強制回転動作を説明するフローチャート。
【図13】本発明の第8実施形態に係る超音波モータ装置の構成を示すブロック図。
【図14】第8実施形態に係る超音波モータ装置での目標位置の変更のイメージを説明する図。
【符号の説明】
1…超音波モータ装置
2…超音波モータ
3…電子機器
4…伝達機構
5…出力機構
10…発振駆動回路
21a…時計方向回転用電極
21b…反時計方向回転用電極
21c…共通電極
22…圧電体
23…振動体
24…移動体
24a…摩擦材
25…ばね(加圧手段)
26…突起
30…位置センサ
40…制御装置
40a…モータ制御部
40b…強制回転制御
40c…目標位置変更部

Claims (13)

  1. 圧電体を有する振動体と、
    この振動体に摩擦接触して前記振動体の振動によって時計方向又は反時計方向に回転するように配置された移動体と、
    この移動体を前記振動体に加圧接触させる加圧機構と、
    前記圧電体に高周波電圧を印加する電極と、
    前記高周波電圧を発生させる発振駆動回路と、
    前記移動体の位置信号を発生する位置センサと、
    指令信号を前記発振駆動回路に与えて前記圧電体への高周波電圧の印加を制御して前記移動体の起動と停止及び正転と逆転を行わせるとともに、入力されている目標位置と前記位置信号との比較により前記移動体の位置が前記目標位置となるように位置決めをするモータ制御部を具備すると共に、予め入力されている強制回転条件が成立したかどうかを判断するとともに、前記モータ制御部による位置決め制御とは別に前記強制回転条件が成立した後に前記移動体を強制的に1回転以上連続回転させる強制回転制御部を有した制御装置を、具備する超音波モータ装置。
  2. 圧電体を有する振動体と、
    この振動体に摩擦接触して前記振動体の振動によって時計方向又は反時計方向に回転するように配置された移動体と、
    この移動体を前記振動体に加圧接触させる加圧機構と、
    前記圧電体に高周波電圧を印加する電極と、
    前記高周波電圧を発生させる発振駆動回路と、
    前記移動体の位置信号を発生する位置センサと、
    指令信号を前記発振駆動回路に与えて前記圧電体への高周波電圧の印加を制御して前記移動体の起動と停止及び正転と逆転を行わせるとともに、入力されている目標位置と前記位置信号との比較により前記移動体の位置が前記目標位置となるように位置決めをするモータ制御部を具備すると共に、予め入力されている強制回転条件が成立したかどうかを判断するとともに、前記モータ制御部による位置決め制御とは別に前記強制回転条件が成立した後に、前記移動体上の目標位置を含んで前記振動体と接する位置決め領域から外れていてこの位置決め領域よりも摩耗が小さい領域が、前記位置決め領域となるように前記目標位置を変更させる目標位置変更部を有した制御装置を、具備する超音波モータ装置。
  3. 予め設定された整定時間を前記位置決めに要した時間が超過した場合に、前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  4. 規定時間とこの規定時間に対する一定の変動率とを加味して予め設定された所定の位置決め時間を外れた場合に、前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  5. 予め設定された位置決め実施回数を超える前記位置決めが実施された場合に、前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  6. 電源投入直後に前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  7. 電源遮断直前に前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  8. 前記位置決めをする時のオーバーシュート回数が、予め設定された規定回数を超えた場合に、前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  9. 前記位置決めをする時のオーバーシュートの前記目標位置に対するずれ量が、予め設定された規定値を超えた場合に、前記強制回転条件が成立されるようにした請求項1又は2に記載の超音波モータ装置。
  10. 前記移動体を時計方向に回転させて前記強制回転が実施されるようにした請求項1から9の内のいずれか1項に記載の超音波モータ装置。
  11. 前記移動体を反時計方向に回転させて前記強制回転が実施されるようにした請求項1から9の内のいずれか1項に記載の超音波モータ装置。
  12. 前記移動体を少なくとも1回時計方向及び反時計方向に回転させて前記強制回転が実施されるようにした請求項1、3から9の内のいずれか1項に記載の超音波モータ装置。
  13. 請求項1から12の内のいずれか1項に記載の超音波モータ装置と、このモータ装置の移動体に連動する出力機構とを具備する電子機器。
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