JP4326074B2 - 印刷インキ用樹脂 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷インキ用樹脂に関し、具体的には、オフセット印刷用インキの調製に用いられるインキ用樹脂または樹脂組成物に関する。特には、オフセット印刷において、要求される優れたインキ性能と印刷作業性を与える印刷インキ用樹脂、ならびに、係る特質を利用し、この印刷インキ用樹脂を用いて調製される印刷用インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
オフセット印刷は、多様な印刷原版の印刷が可能である利点を持ち、その利点から、広く用いられている代表的な印刷方式である。このオフセット印刷方式には、熱によってインキを乾燥させるヒートセット式のオフセット輪転印刷と乾性油を触媒に用いて硬化、乾燥させる枚葉式印刷の二種の方式がある。オフセット印刷に用いられるインキでは、それを構成する樹脂として、天然物であるロジンを、フェノール樹脂、特にレゾール樹脂で変性したロジンフェノール樹脂が広く用いられている(特開平9−268211号公報等を参照)。
【0003】
このロジンフェノール樹脂は、ロジンを樹脂骨格中に有しているため、顔料との濡れ性が向上し、顔料が均一分散しやすいという利点を有している。このロジンをフェノール樹脂で変性している理由は、ロジン自体は、高分子重合を起こさないモノカルボン酸類であるため、樹脂に必要な架橋構造を導入する必要があり、フェノール樹脂で変性することにより、架橋構造の導入を図ったものである。さらに、フェノール樹脂の合成には、主原料のフェノール類とホルムアルデヒドを、アルカリ又は酸触媒を用いて反応させる方法が用いられている。そのため、ロジンフェノール樹脂の合成過程では、ホルムアルデヒドは合成上必須な構成成分となっている。また、フェノール樹脂、具体的には、レゾール樹脂には、ホルムアルデヒドに由来する末端メチロール基が存在している。
【0004】
ところで、ヒートセット式のオフセット印刷では、印刷工程中、インキ乾燥など、インキにかなりの熱がかかる工程がある。この加熱の際、ロジンフェノール樹脂中に、未反応のホルムアルデヒドが僅かでも残存していれば、ホルムアルデヒドの飛散が起こる可能性がある。また、例えば、レゾール樹脂の末端メチロール基に由来するホルムアルデヒドなど、樹脂骨格より遊離するホルムアルデヒドの飛散が起こる可能性も、必ずしも否定することはできない。このホルムアルデヒドは、シックハウス問題等で、大きな関心が寄せられている化学物質過敏症を引き起こす原因化合物の一つであると、指摘を受けている。
【0005】
上記の理由により、印刷インキ用に用いられる樹脂でも、ホルムアルデヒドの遊離を抑えた樹脂の使用が望まれ、その開発が急がれている。ホルムアルデヒドの遊離を抑える手段としては、従来から検討と改良が進めらている幾つかの方法がある。例えば、ホルムアルデヒドを含有する樹脂系に、ホルムアルデヒド捕捉能を有する添加剤、いわゆるキャッチャーを添加する方法などである。また、発想の転換を図って、ホルムアルデヒドを合成過程で使用しない樹脂を用いることで、ホルムアルデヒド遊離の問題を回避することも考えられる。
【0006】
しかしながら、前者のキャッチャーを添加する方法では、インキ化したとき、要望される作業性を保つように、添加率を調整するのは容易ではない。そもそも、キャッチャーの添加は、僅かに残留している未反応ホルムアルデヒドに対しては有効な手段ではあるが、レゾール樹脂の末端メチロール基が脱離することに由来するホルムアルデヒドなど、経時的に徐々に遊離してくるものは、キャッチャーのみで捕捉すること自体、相当に難しい。
【0007】
一方、後者のホルムアルデヒドを合成過程で使用しない樹脂への転換は、本質的な解決策ではあるものの、現状では、インキ用樹脂としての特性を一応満足する樹脂ですら、限られた数しかない。インキ用樹脂では、顔料との濡れ性から、ロジンを含有することが好ましく、現状のホルムアルデヒドを合成過程で使用しない樹脂のうち、ロジンの多価アルコールエステル類のみが、特定用途のインキ用樹脂として使用されている。しかしながら、このロジンと多価アルコールのエステル化反応により得られた樹脂は、高分子量化が不十分なため、広い用途を持つインキ調製に適用する樹脂としては、その樹脂粘度が低いといった、今後さらなる改良・解決すべき問題点を残している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決するもので、本発明の目的は、ホルムアルデヒドを合成過程で使用しない樹脂であり、広い用途を持つインキ調製に適用する樹脂に好適な程度に樹脂粘度が高く、あるいは、高い分子量を有する新規な印刷インキ用樹脂または樹脂組成物を提供することにある。より具体的には、本発明の目的は、その合成において、ホルムアルデヒドを原料として用いず、あるいは、加熱した際、容易にホルムアルデヒドとして遊離するメチロール基を含まない樹脂または樹脂組成物であり、オフセット印刷用インクの調製に利用する際、好適な樹脂粘度又は分子量を持つ新規な樹脂または樹脂組成物を提供することにある。さらに、本発明は、上記の樹脂または樹脂組成物を用いて、調製される良好な印刷特性を有する新規なオフセット印刷用インキを提供することをも目的とする。すなわち、本発明の目標とする印刷インキ用樹脂は、現状オフセット印刷用インキの調製に利用されているロジンフェノール樹脂を代替できる特性、すなわち、ロジンフェノール樹脂と比較して、遜色の無い樹脂粘度又は分子量を持ちつつ、その合成において、ホルムアルデヒドを原料として用いず、あるいは、加熱した際、容易にホルムアルデヒドとして遊離するメチロール基を含まない樹脂である。
【0009】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を進め、分子内にロジン骨格を保持し、加えて、樹脂に必要な架橋構造をも持ち、高い分子量ならびに高い粘度を持つ新規な樹脂の合成を行った。その過程において、ロジン2分子以上が多量体化したロジン重合体を用い、このロジン重合体等、脂肪酸が二量体化したダイマー酸および多価アルコールとのエステル化反応を行い得られる樹脂は、前記する要件を満たす樹脂であるとして、係る新規な樹脂の発明を完成させ、特許出願を行った(特願平10−337460号に添付の明細書を参照)。本発明者らは、このロジン重合体自体における、分子内重合構造を架橋構造として利用する方法以外の解決手段を提供すべく、さらに研究・検討を継続した。その結果、主原料として、ロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールを用い、これら原料を混合し、加熱反応させて得られる生成物は、樹脂に必要な架橋構造を持ち、従って、高い分子量を示し、また、その粘度も印刷インキ用樹脂に好ましい程度に高いものであることを見出した。係る知見に基づき、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の印刷インキ用樹脂は、ロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールとを加熱反応させて得られる樹脂または樹脂組成物である。特には、ロジン類100重量部に対して、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物1〜15重量部を用いて、前記の加熱反応を行い得られる樹脂または樹脂組成物である。すなわち、ロジン類の主成分である、アビエチン酸とその類縁体1分子に対して、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物を、0.01〜0.6分子の割合で用い、前記の加熱反応を行い得られる樹脂または樹脂組成物である。
【0011】
本発明の印刷インキ用樹脂は、好ましくは、原料のロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物及び脂肪族多塩基酸中のカルボキシル基1当量に対して、多価アルコールを、少なくとも、0.3当量以上、好ましくは0.5〜2当量の割合で添加して、加熱反応させて得られる樹脂または樹脂組成物である。
【0012】
本発明の印刷インキ用樹脂は、より好ましくは、原料のロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールの重量総和に対して、0.1%〜2%の2価金属化合物を添加して、加熱反応を行い得られる樹脂または樹脂組成物である。
【0013】
また、本発明の印刷インキ用樹脂においては、上記の加熱反応を行う際、石油樹脂を存在させることにより得られる樹脂または樹脂組成物とすることもできる。加えて、前記石油樹脂として、主として、C5系のオレフィンを重合して得られる脂肪族系石油樹脂を用いるとより好ましい。
【0014】
さらに、本発明の印刷用インキは、上記本発明の印刷インキ用樹脂、乾性油、溶剤及び顔料を必須成分として含み、これらを混練して得られるインキである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の印刷インキ用樹脂は、ロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールとを混合し、加熱反応を行わせて、得られる高い分子量の樹脂としたものである。この加熱反応において、次に述べる二種の反応が起こり、樹脂内に架橋構造が導入されたものとなる。すなわち、加熱を行うと、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物は、不飽和結合を有しているロジン類と、アルダーのエン反応またはディールズ-アルダー反応等の付加反応を行い、α,β-不飽和カルボン酸とロジン類との付加体を生成する。この付加体は、分子内に、2以上のカルボキシル基を有することになる。この付加反応に加え、さらに、系内に存在する多価アルコールおよび脂肪族多塩基酸とエステル化反応を行わせることにより、樹脂が架橋構造を形成することができ、分子量の増大がなされる。従って、得られる樹脂または樹脂組成物は、架橋構造を有する高い分子量となり、それに伴い樹脂粘度も高いものとなる。
【0016】
なお、上記の反応において、ロジン類とα,β-不飽和カルボン酸またはその無水物の付加反応と、多価アルコールとのエステル化反応とは、競合して起こるため、生成物は、種々の構成単位からなる混合物となる。ロジン類とα,β-不飽和カルボン酸またはその無水物の付加反応が優先的に進行する条件とすると、樹脂粘度は一層高いものとなる。すなわち、アルダーのエン反応またはディールズ-アルダー反応は、通常、加熱のみで反応が開始するが、これら付加反応を触媒する化合物を添加すると、より好ましい結果が得られる。なお、α,β-不飽和カルボン酸のエステル化が先に進行した際にも、α,β-不飽和カルボン酸エステルも前記のアルダーのエン反応またはディールズ-アルダー反応における反応性を保持するので、著しい差異とはならない。
【0017】
本発明で用いるロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、またはこれらの混合物が挙げられる。一般に、ロジンとは、マツ科植物から得られる樹脂油をもとに、精油などの揮発性物質を留去したあとの残留樹脂であり、組成にバラツキはあるものの、アビエチン酸とその類縁体を主成分とする樹脂酸と少量の中性成分を含有する混合物である。このアビエチン酸とその類縁体に存在する不飽和結合において、下記のα,β−不飽和カルボン酸との付加反応を行うことを、本発明は大きな特徴としている。つまり、ロジン自体の重合体形成による架橋を利用することなく、主として、下記のα,β−不飽和カルボン酸との付加体を形成することにより、十分な樹脂粘度を有する樹脂形成を可能としている点に特徴を有するものである。なお、前記の特徴、すなわち、非重合体であるアビエチン酸とその類縁体が、α,β−不飽和カルボン酸との付加体を形成し、この付加体が樹脂の架橋構造に主要な役割を示すことが明確である限り、また、原料のロジン類がアビエチン酸とその類縁体を主成分とする限り、副次的な成分として、若干のロジン重合体を含む態様であってもよい。
【0018】
α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物としては、アルダーのエン反応またはディールズ-アルダー反応において利用される種々のα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物を用いることができる。なかでも、炭素数3〜5の鎖状α,β-不飽和モノカルボン酸、α,β-不飽和ジカルボン酸またはその無水物、あるいは、前記鎖状α,β-不飽和モノカルボン酸等の炭素-炭素二重結合と共役しえる芳香環が置換している置換鎖状α,β-不飽和モノカルボン酸等が好ましく、例えば、アクリル酸(2-プロペン酸)、メタクリル酸(α-メチルアクリル酸)、マレイン酸(cis-ブテン二酸)、無水マレイン酸、フマル酸(trans-ブテン二酸)、イタコン酸(メチレンコハク酸)、無水イタコン酸、クロトン酸(trans-2-ブテン酸)あるいはケイ皮酸(3-フェニル-2-プロペン酸)等をより好ましいα,β-不飽和モノカルボン酸、α,β-不飽和ジカルボン酸またはその無水物等の例として挙げることができる。
【0019】
本発明において、脂肪族多塩基酸は、主として、多価アルコールとエステル結合を形成して、樹脂の架橋構造の一部となる。従って、種々の脂肪族ポリカルボン酸類を利用できるが、炭素数2〜32の直鎖アルカン二酸またはその無水物が好ましく、例えば、コハク酸(ブタン二酸)、アジピン酸(ヘキサン二酸)、アゼライン酸(1,7-ヘプタンジカルボン酸)、セバシン酸(1,8-オクタンジカルボン酸)ならびにこれらの無水物、例えば、無水コハク酸などはより好ましい。さらには、ダイマー酸、トリマー酸、不飽和脂肪酸とα,β-不飽和カルボン酸の反応で得られるダイアシッドまたは不飽和脂肪酸付加体等、もしくはこれらに対応する酸無水物等も、同様に好ましいものとして挙げることができる。例えば、ダイマー酸、トリマー酸は、種々の不飽和脂肪酸を二量化したものであるが、植物油に由来するオレイン酸などを原料とし、比較的高分子量のものが利用され、市販されているダイマー酸、商品名ハリダイマーDA−270S、DA−250、DA−200K(ハリマ化成(株)製)等を利用することができる。これらの脂肪族多塩基酸を分子内に含むことで、インキ用溶剤への溶解性向上を図る作用をも有する必須構成成分である。なお、長鎖の炭素鎖を有する脂肪族多塩基酸においては、その長鎖の炭素鎖に付随して、前記の溶剤への溶解性向上の効果が増す。
【0020】
本発明において、多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール(ブタンジオール)、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール(C(CH2OH)4)、ジペンタエリトリトール、D−ソルビトール(D−グルシトール)等が挙げられる。
【0021】
出発原料として、多価アルコールは、樹脂形成のエステル化反応に使用されるものであり、その添加量は、ロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸が有するカルボキシル基1当量に対して、少なくとも、0.3当量〜過剰量を添加すればよい。カルボキシル基1当量に対して、0.5〜2当量の割合で添加するとより好ましく、0.9〜1.2当量を添加して、反応を行うと一層好ましい。すなわち、ロジン類とα,β-不飽和カルボン酸との付加体は、多価アルコールとエステルを形成し、この多価アルコールに残るヒドロキシル基と脂肪族多塩基酸がエステルを形成することにより、樹脂に架橋構造が導入されるとより好ましいものとなる。従って、多価アルコールの添加量を、おおむね前記二種類のエステル化反応に要する量である、カルボキシル基1当量に対して、0.9〜1.2当量とすると一層好ましい。また、エステル化反応により、樹脂に架橋構造が導入される点を考慮すると、多価アルコールは、ジオールのみではなく、3価アルコール以上の多価アルコールを含むものを用いると、そこに架橋構造の形成がなされるので、より好ましい結果が得られる。
【0022】
加熱反応を行う際、エステル化反応に対する触媒となる、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウムなどの2価金属化合物、あるいは、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等の公知の酸触媒を添加することが好ましい。前記の触媒として添加する化合物のうちでも、得られる樹脂の粘度をより高くする上では、ロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールの重量総和に対して、2価金属化合物を0.1%〜2%添加するのが好ましく、具体的には、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の2価金属化合物、特に、これら2価金属、つまり、亜鉛、マグネシウム、カルシウムの酸化物、水酸化物等を使用するとより好ましい。
【0023】
また、上記加熱反応において、その反応温度は、100〜290℃の範囲に選択するのが適当であり、特に、200〜270℃の範囲に選択するとより好ましい。なお、加熱反応温度は、用いられる原料とその組成に応じて、上記の好適な範囲と実質的に差異のない温度を選択することもできる。最適な反応時間は、原料中のロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコール各成分比率、さらには、触媒として添加される亜鉛、マグネシウム、カルシウムの酸化物、水酸化物等の量に依存して、変化するが、前記の温度範囲においては、通常、2〜20時間の範囲であり、好ましくは、3〜10時間の範囲とする。
【0024】
本発明の印刷インキ用樹脂は、上記の加熱反応で得られる、ロジン類、α,β-不飽和カルボン酸、この両者の付加体、ならびに脂肪族多塩基酸と、多価アルコールとがエステル結合して、高分子化した樹脂を主成分とするが、これに石油樹脂を添加することにより得られる樹脂組成物とすることもできる。添加する石油樹脂は、その後インキを調製する際、インキ用溶剤に対する溶解性を増す目的と効果を持つ。その目的では、主として、C5系のオレフィンを重合して得られる脂肪族系石油樹脂を用いるとより好ましい。
【0025】
石油樹脂の添加時期は、加熱反応後、冷却すると本発明の印刷インキ用樹脂は、粘度が高く、均一な混合を行うには、多くの労力を要するので、予め加熱反応を行う際に添加するとよい。すなわち、上記の樹脂原料を反応容器に入れる際に、石油樹脂を加えることができる。なお、加熱反応中、あるいは、加熱反応後に石油樹脂を添加しても、得られる樹脂組成物の特性は、実質的に差異を与えるものでない。
【0026】
また、加熱反応時に発生する泡を消泡する目的で、シリコン系の消泡剤を添加することもできる。加えて、上記混合物に、印刷インキに使用可能な溶剤類、例えば、0号ソルベント(日本石油化学(株)製)、AFソルベント(日本石油化学(株)製)等、テレピン油等を適宜添加できる。これら溶剤類の添加により、反応終了時に樹脂を反応釜から取り出す際、その作業が容易となる。この消泡剤や、溶剤等の付加的な添加剤については、エステル化反応時においても適宜添加することは可能である。
【0027】
以上の合成反応により調整できる、本発明の印刷インキ用樹脂を用い、オフセット印刷用インキの調製方法について説明する。
【0028】
本発明のオフセット印刷用インキは、本発明の印刷インキ用樹脂、乾性油、溶剤及び顔料を必須成分として含み、これらを混練して得られる。なお、顔料は、所望の色とするため、適宜選択する顔料が用いられる。つまり、顔料は、被印刷物に色付けを行うためのもので、必要に応じて、黄色、紅色、藍色または黒色等の顔料が選択される。
【0029】
本発明の印刷インキ用樹脂は、原料のロジン類に由来する炭素骨格を保持するので、顔料との優れた濡れ性を保持しており、従来のロジンフェノール樹脂を用いるインキに利用されている顔料を同様に利用することができる。これらの顔料は、本発明の印刷インキ用樹脂に均一に分散させることができる。
【0030】
乾性油は、例えば、アマニ油、桐油等が挙げられる。また、半乾性油であるが大豆油等を、前記の乾性油に代えて用いることもできる。これらは、ドライヤーと呼ばれる触媒によって、印刷後に乾性油同士が重合し、皮膜が硬化する。従って、インキを調製する際、前記乾性油の種類と添加量に合わせて、適合するドライヤー、例えば、ナフテン酸マンガン溶液などを適量添加することもできる。
【0031】
溶剤は、インキ粘度の調整と印刷後のインキ乾燥性を早めるために添加される。従来のロジンフェノール樹脂を用いるインキに利用されていた溶剤を、そのまま利用することができる。好適に利用できる市販の溶剤として、例えば、0号ソルベント、0号ソルベントS、0号ソルベントH、AF4〜7号ソルベント(以上日本石油化学(株)製)等を挙げることができる。
【0032】
本発明の印刷インキ用樹脂は、従来のロジンフェノール樹脂と比較して、遜色のない粘度の高さ、顔料に対する優れた濡れ性、溶剤に対する溶解性を示すので、これら顔料、乾性油、溶剤の使用量は、従来のロジンフェノール樹脂を利用したインキにおける使用量と実質的に一致するものとなる。すなわち、従来のロジンフェノール樹脂を利用したインキ(特開平9−268211号公報等を参照)の組成、調整法に準じ、ロジンフェノール樹脂を本発明の印刷インキ用樹脂に置き換えることのみで、従来のロジンフェノール樹脂を利用したインキと同等のインキ特性を達成できるものである。
【0033】
その他、インキにゲル味を持たせ、印刷特性を向上させる目的で、ゲル化剤等を添加することもできる。また、印刷後の印刷光沢性を向上させる目的で、脂肪酸エステル等を添加することもできる。このゲル化剤や脂肪酸エステル等の添加は、本発明のインキにおいて好ましい態様である。
【0034】
【実施例】
以下に具体例を挙げて、本発明の印刷インキ用樹脂、その調製方法、さらに本発明の印刷インキ用樹脂を用いたインキの印刷特性について、より詳細に説明する。
【0035】
(実施例1)
反応容器中で、トール油ロジン1500gに、アクリル酸120g、セバシン酸45g、ペンタエリトリトール196.9gを添加・混合し、さらに触媒として酸化マグネシウム1.5gを添加し、均一化した。この反応容器を、275℃に加熱し、その後8時間反応を行い、樹脂を作製した。
【0036】
得られた樹脂について、軟化点、酸価と、インキ用樹脂として重要な特性、粘度(アマニ油粘度)、溶剤への溶解性(0号ソルベント溶解性)、重量平均分子量を評価した。なお、評価方法は、以下のように行った。結果を、表1に示す。
【0037】
アマニ油粘度(ガードナー気泡型粘度):アマニ油と樹脂とを、重量比2:1の割合で配合し、加熱溶解させたものを、ガードナー気泡型粘度計により測定した。
【0038】
0号ソルベント溶解性:樹脂を0号ソルベントに溶解し、25℃に放置したときに、白濁しない最小量の樹脂の重量%を測定した。
【0039】
重量平均分子量:GPCによるポリスチレン換算の分子量を測定した。
【0040】
表1に示すとおり、この樹脂のアマニ油粘度、0号ソルベント溶解性ともに、従来のフェノール変性ロジン樹脂:ロジンフェノール樹脂ハリフェノールP−600(ハリマ化成(株)製)と比較し、遜色のないものである。
【0041】
ついで得られた樹脂を細かく砕き、この粉砕された樹脂40重量部、アマニ油20重量部、AF6号溶剤40重量部を反応容器にいて、窒素ガスを吹き込みながら昇温し、200℃で攪拌しながら30分保温しワニスを得た。得られたワニスを100℃に冷却し、ゲル化剤を添加した。ゲル化剤は、ALCH(川研ファインケミカルス(株)製)1.4重量部を、AF6号溶剤1.4重量部で希釈したものを用いた。さらに、再度200℃に昇温し、1時間保温しインキ用ゲルワニスを得た。
【0042】
ついで、この得られたゲルワニス60重量部に紅色顔料としてカーミン6B(東洋インキ製造(株)製)18重量部を三本ロールミルを用いて分散し、さらに、タックが5〜6、フローが33〜35になるように調製するため、AF6号溶剤とゲルワニスを適量添加して、総量100重量部とし、ついで6%ナフテン酸マンガン溶液(ハリマ化成(株)製ドライヤー)0.5部を添加した。これを均一に混合して、印刷用インキを得た。
【0043】
表2に、得られたインキの特性評価の結果を示す。なお、表2には、実施例、比較例の各物性の測定結果とともに、各物性に対する許容される範囲(目標値の範囲)についても掲載した。
【0044】
表2に示す物性の評価方法は以下のように行った。
【0045】
光沢値:インキ0.3ccをRIテスター((株)明製作所製)全面ロールでアート紙に展色した後、24時間経過した時点で、光沢値を60°−60°光沢計で測定した。
【0046】
セット:インキ0.1ccをRIテスター((株)明製作所製)4カットロールで展色した後、展色物を切り、それを別のアート紙に貼り合わせる。この試料について、RIテスターのロールを用いて、インキがアート紙に付着しなくなるまでの時間(分)を測定した。
【0047】
通常、この評価では、12〜21分の範囲が最適とされる。12分より短くなるにつれ、インキの保存性が悪いことが多くなり、また、21分より長くなるにつれ、印刷物を重ねたときに、裏写りが発生しやすい。従って、おおよそ前記12〜21分の範囲から大きく外れなければ、作業性の低下は引き起こされない。なお、含まれる溶剤の自然蒸発等を考慮すると、21分を若干超えるものも最適な範囲と見なせる。
【0048】
紙上乾燥性:インキ0.1ccをRIテスター((株)明製作所製)4カットロールで硫酸紙に展色した後、硫酸紙を重ね合わせ、朝陽会式乾燥試験器にセットし0.1rpmの条件で乾燥時間を比較した。
【0049】
ここで採用した評価基準は、以下の通りである。
◎:乾燥時間が、 4時間未満である。最も良好なレベルである。
○:乾燥時間が、4以上7時間未満である。良好なレベルである。
△:乾燥時間が、7以上10時間未満である。普通のレベルである。
×:乾燥時間が、10時間以上である。不適なレベルである。
【0050】
インキ粘度及び降伏値:L型粘度計(東洋精機(株)製)により測定した。
【0051】
フロー60s:離合社(株)のスプレッドメーターによるインキの広がり(直径)を測定した。
【0052】
最大乳化量:リソドロニック乳化試験器(Novocontrol社製)を用いて、40℃において、25gのインキに2ml/分の速度で水を添加し、インキが飽和した時点の水分量を測定した。(乳化試験器の回転数:1200rpm)
表2に示すとおり、比較例1に示すフェノール変性ロジン(従来樹脂)を用いたインキと比較して、すべての評価項目について、全く遜色はなく、性能的には同等なインキが得られたと判断される。なお、タック値、フロー60s、セットの各項目は、含まれる溶剤量に大きく依存するもので、表2に示す値は、実用上いずれも好適な範囲と判断される。
【0053】
【表1】
Figure 0004326074
【0054】
【表2】
Figure 0004326074
(実施例2)
反応容器中で、トール油ロジン1125gに、アクリル酸120g、セバシン酸45g、石油樹脂T200A(丸善石油化学(株)製)375g、ペンタエリトリトール196.9gを添加・混合し、さらに、触媒として酸化マグネシウム1.5gを添加した。この反応容器を、275℃に加熱し、その後6時間反応を行い、樹脂を作製した。得られた樹脂について、上記実施例1の同じ項目について、同じ評価方法により、樹脂特性を評価した。表1に、評価結果を併せて示す。
【0055】
表1に示すとおり、この樹脂のアマニ油粘度、0号ソルベント溶解性ともに、従来のフェノール変性ロジン樹脂:ロジンフェノール樹脂ハリフェノールP−600(ハリマ化成(株)製)と比較し、遜色のないものである。
【0056】
また、この樹脂を用いて、実施例1と全く同様な調製方法により、インキを調製した。このインキの特性についても、実施例1に記載の評価方法で、各項目の評価を行った。表2に、評価されたインキの特性を併せて示す。
【0057】
表2に示すとおり、比較例1に示すフェノール変性ロジン(従来樹脂)を用いたインキと比較して、すべての評価項目について、全く遜色はなく、性能的には同等なインキが得られたと判断される。
【0058】
(比較例1)
印刷インキ用樹脂として、従来のロジンフェノール樹脂:商品名ハリフェノールP−600(ハリマ化成(株)製)を用いて、実施例1と全く同様な調製方法により、インキを調製した。このインキの特性についても、実施例1に記載の評価方法で、各項目の評価を行った。表2に、対比のため、評価されたインキの特性を併せて示す。なお、前記ロジンフェノール樹脂:ハリフェノールP−600(ハリマ化成(株)製)に関しても、上記実施例1の同じ項目について、同じ評価方法により、樹脂特性を評価した。表1に、対比のため、その評価結果を併せて示す。
【0059】
(比較例2)
セバシン酸(1,8-オクタンジカルボン酸)45gに代えて、ノナン酸45gを使用した以外は、実施例1に記載の原料組成と同様の合成操作を行い、樹脂を作製した。この樹脂では、アマニ油粘度がWと低く、この樹脂を用いて、実施例1と同じ条件でインキ化を試みたが、インキ化が不能であった。すなわち、脂肪族ジカルボン酸に代えて、脂肪族モノカルボン酸を用いたので、インキ化を行うに十分な樹脂粘度が得られていないものであった。
【0060】
【発明の効果】
本発明の印刷インキ用樹脂は、ロジン類、α,β-不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールとを加熱反応させて、調製される樹脂であるので、当然にホルムアルデヒド等、揮発性が高く、化学物質過敏症を誘起する物質を含まないものである。加えて、加熱等により、遊離してホルムアルデヒドの発生を起こす可能性を持つ、合成により導入されたメチロール基をも含まない。従って、いわゆるホルムアルデヒドフリーの樹脂であり、しかもオフセット印刷に利用されるインキの調製に適する、十分な樹脂粘度を有する利点を持つ。オフセット印刷用インキの調製においては、従来から用いられている、ロジンをレゾール樹脂で変性したロジンフェノール樹脂と、樹脂としての特性は遜色なく、ロジンフェノール樹脂の代替えが容易に行える。すなわち、本発明の印刷インキ用樹脂により、単にロジンフェノール樹脂と置き換えて調製される印刷用インキは、従来のロジンフェノール樹脂を用いたインキと比較して、なんらの遜色もないオフセット印刷特性、作業性を具備するものとなる。

Claims (9)

  1. ロジン自体の重合体形成による架橋構造を利用していない印刷インキ用樹脂であって、
    ロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールとを加熱反応させて得られる樹脂であり、
    前記多価アルコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール(ブタンジオール)、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール(C(CH 2 OH) 4 )、ジペンタエリトリトール、D−ソルビトール(D−グルシトール)からなる群から選択され;
    前記脂肪族多塩基酸は、炭素数2〜32の直鎖アルカン二酸またはその無水物、ならびに、不飽和脂肪酸を二量化してなるダイマー酸、トリマー酸からなる群から選択され;
    前記ロジン類は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、ならびに、これらの混合物からなる群から選択され;
    前記α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物は、炭素数3〜5の鎖状α,β−不飽和モノカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸またはその無水物、ならびに、前記鎖状α,β−不飽和モノカルボン酸の炭素-炭素二重結合と共役しえる芳香環が置換している置換鎖状α,β−不飽和モノカルボン酸からなる群から選択され;
    該樹脂を作製する原料組成において、前記ロジン類100重量部に対して、前記α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物1〜15重量部を用いている
    ことを特徴とする印刷インキ用樹脂。
  2. 前記ロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物及び脂肪族多塩基酸中のカルボキシル基1当量に対して、前記多価アルコールを0.5〜2当量の割合で添加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷インキ用樹脂。
  3. 前記加熱反応時に、原料のロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールの重量総和に対して、0.1%〜2%の2価金属化合物を添加する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の印刷インキ用樹脂。
  4. 前記加熱反応時に、石油樹脂を存在させる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷インキ用樹脂。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の印刷インキ用樹脂、乾性油、溶剤及び顔料を必須成分として含み、これらを混練して得られる印刷用インキ。
  6. 印刷インキ用樹脂を製造する方法であって、
    前記印刷インキ用樹脂は、ロジン自体の重合体形成による架橋構造を利用していない印刷インキ用樹脂であり、
    該樹脂の製造方法は、
    ロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールとを加熱反応させて、樹脂とする工程を具え、
    前記多価アルコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール(ブタンジオール)、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール(C(CH2OH)4)、ジペンタエリトリトール、D−ソルビトール(D−グルシトール)からなる群から選択され;
    前記脂肪族多塩基酸は、炭素数2〜32の直鎖アルカン二酸またはその無水物、ならびに、不飽和脂肪酸を二量化してなるダイマー酸、トリマー酸からなる群から選択され;
    前記ロジン類は、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、ならびに、これらの混合物からなる群から選択され;
    前記α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物は、炭素数3〜5の鎖状α,β−不飽和モノカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸またはその無水物、ならびに、前記鎖状α,β−不飽和モノカルボン酸の炭素-炭素二重結合と共役しえる芳香環が置換している置換鎖状α,β−不飽和モノカルボン酸からなる群から選択され;
    該樹脂を作製する原料組成において、前記ロジン類100重量部に対して、前記α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物1〜15重量部を用いている
    ことを特徴とする印刷インキ用樹脂の製造方法。
  7. 前記ロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物及び脂肪族多塩基酸中のカルボキシル基1当量に対して、前記多価アルコールを0.5〜2当量の割合で添加する
    ことを特徴とする請求項6に記載の印刷インキ用樹脂の製造方法。
  8. 前記加熱反応時に、原料のロジン類、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物、脂肪族多塩基酸、多価アルコールの重量総和に対して、0.1%〜2%の2価金属化合物を添加する
    ことを特徴とする請求項6または7記載の印刷インキ用樹脂の製造方法。
  9. 前記加熱反応時に、石油樹脂を存在させる
    ことを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の印刷インキ用樹脂の製造方法。
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