JP4317636B2 - フレ止め装置付金属製角型筒 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、建築物の内装工事において金属製下地材として使用されるフレ止め装置付金属製角型筒に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
建築物の内装工事に使用される金属製下地材として一般的に普及しているものは、日本工業規格JISA6517建築用鋼製下地材(壁、天井)に規定されており、壁材として規定されているスタッドとしては、断面コの字状を呈しているものが知られている。この壁材用スタッドは、三面は金属に囲まれているが、残る一面は開放部分となっているため、開放部分の対面する面に単独または複数個のフレ止め通し穴を設け、フレ止め用のチャンネルをこれに通して下地材の補強をしなくては使用できないという不具合があった。
【0004】
この開放部分は、別の部材であるスペーサを嵌め込んではずれないようにするため、コの字形状の端部が互いに内側に向くようにオーバーベンド形状にしている。
【0005】
このオーバーベンド形状にされた面は、両面とも当然ボード貼り面となるので、そのために開放部分にオーバーベンドを矯正するスペーサが嵌め込まれるが、スペーサが嵌め込まれる部分は点であり、それ以外の部分ではオーバーベンドの状態のままになっている。この場合、オーバーベンド状態のままとなっている部分にボードとボードとの継ぎ目がくると、継ぎ目に段差ができる目違いが生ずるという不具合もある。
【0006】
そこで、近年、四角筒状に形成された鋼製角型筒が使用されるようになってきており、この鋼製角型柱を用いた場合、図31に示すように、天井スラブおよび床面にランナー21′,21′を配設し、これらのランナー21′,21′に対して複数の鋼製角型柱1′,1′・・を嵌め込んで工事が完了するため、施工速度が速く、前述したように四角筒状を呈しているため、ボードとボードとの継ぎ目部分に目違いが生ずることもない。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図31において明らかなように、鋼製角型柱1′,1′・・を上下のランナー21′,21′に嵌め込んだだけであり、壁面の高さ方向中間部分に鋼製角型柱相互を連結するための部材がないため、横ユレに特に弱く、フレ止めがないことが下記のような不具合の発生につながっている。
【0008】
即ち、横ユレに対する対策がないことにより、壁面の高さが制限される(例えば、2.7mが上限とされる)ところから、使用範囲が限定され、現在の多様化された建築物には対応できないという不具合がある。
【0009】
また、壁面高さ方向中間部分に連結性がないため、壁面の堅牢性に欠け、不安定になり易いという不具合もあり、高層建築がますます増大している現代において特に要求される壁面の堅牢性を十分満たすことができない。
【0010】
さらに、壁面のボード貼り作業を行う場合、ドライウォールスクリュー(即ち、小ビス)で貼り付けを行うが、ビスの打ち込み時に、壁面のユレが大きいため、作業性が悪くなり、工事の仕上がりの質に大きく影響するという欠点もある。
【0011】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、フレ止めを行うための特別な部品を用いることなくワンタッチで金属製四角筒のフレ止めを作業性よく且つ確実に行い得るようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1発明では、上記課題を解決するための手段として、中空な金属製四角筒1の相対向する二面5,6に、フレ止め用のチャンネル11が嵌合されるチャンネル嵌合溝12,13をそれぞれ有する正面側および裏面側切欠開口9,10をそれぞれ形成するとともに、該両切欠開口9,10の少なくとも一方側の口縁9aあるいは10aに、前記チャンネル11の前記チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル11の抜け止めを行う抜け止め片14を形成し且つ該抜け止め片14の根元両側に、前記口縁9aあるいは10aから所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝18,19を形成する一方、前記抜け止め片14に、前記チャンネル11の嵌合時において該抜け止め片14の前記正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用すべく前記抜け止め片14の先端上部を部分的に内側に曲げてなる屈曲部20を形成している。
【0013】
上記のように構成したことにより、中空な金属製四角柱1の相対向する二面5,6の一方側に形成された正面側および裏面側切欠開口9,10における少なくとも一方のチャンネル嵌合溝12あるいは13に対してフレ止め用のチャンネル11を嵌合させる際に、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に抜け止め片14が容易に弾性変形した後、嵌合終了時には弾性復帰してチャンネル11の抜け止めが行われることとなる。従って、チャンネル11は、チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合と同時に抜け止め片14によってチャンネル嵌合溝12あるいは13からの抜け止めが行われることとなり、金属製四角柱1のフレ止めがワンタッチで確実に確保されることとなるのである。しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、変形促進手段20として作用すべく抜け止め片14の先端上部を部分的に内側に曲げてなる屈曲部20を形成したことにより抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合が容易となる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の外方に突出するおそれがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上する。
【0014】
請求項2の発明では、上記課題を解決するための手段として、中空な金属製四角筒1の相対向する二面5,6に、フレ止め用のチャンネル11が嵌合されるチャンネル嵌合溝12,13をそれぞれ有する正面側および裏面側切欠開口9,10をそれぞれ形成するとともに、該両切欠開口9,10の少なくとも一方側の口縁9aあるいは10aに、前記チャンネル11の前記チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル11の抜け止めを行う抜け止め片14を形成し且つ該抜け止め片14の根元両側に、前記口縁9aあるいは10aから所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝18,19を形成する一方、前記抜け止め片14に、前記チャンネル11の嵌合時において該抜け止め片14の前記正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用すべく前記抜け止め片14の先端上部に斜めに傾斜した長穴20を形成している。
【0015】
上記のように構成したことにより、中空な金属製四角柱1の相対向する二面5,6の一方側に形成された正面側および裏面側切欠開口9,10における少なくとも一方のチャンネル嵌合溝12あるいは13に対してフレ止め用のチャンネル11を嵌合させる際に、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に抜け止め片14が容易に弾性変形した後、嵌合終了時には弾性復帰してチャンネル11の抜け止めが行われることとなる。従って、チャンネル11は、チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合と同時に抜け止め片14によってチャンネル嵌合溝12あるいは13からの抜け止めが行われることとなり、金属製四角柱1のフレ止めがワンタッチで確実に確保されることとなるのである。しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、変形促進手段20として作用すべく前記抜け止め片14の先端上部に抜け止め片14の先端上部に斜めに傾斜した長穴20を形成したことにより抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合が容易となる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の外方に突出するおそれがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上する。
【0016】
請求項3の発明におけるように、請求項1および2のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記正面側および裏面側切欠開口9,10に、前記チャンネル嵌合溝12,13にそれぞれ連続する作業用開口部16,17を形成した場合、作業用開口16,17にチャンネル11を挿入した後、チャンネル嵌合溝12あるいは13にチャンネル11を嵌合させるという手順での組付作業が行えることとなり、組付作業性が良好となる。
【0017】
請求項4の発明におけるように、請求項1、2および3のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記抜け止め片14が形成されている側のチャンネル嵌合溝12あるいは13に、前記チャンネル11の両側面11a,11aに対して圧接される規制突片15,15を一体に形成した場合、チャンネル嵌合溝12あるいは13に嵌合されたチャンネル11の両側面11a,11aに規制突片15,15が圧接されることとなり、チャンネル11の側面方向への移動を簡単な手段により規制することができる。
【0018】
請求項5の発明におけるように、請求項1、2、3および4のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記切り込み溝18,19のうち前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠い側に位置する切り込み溝18を、前記抜け止め片14の根元からの切り込み方向が前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠ざかるように傾斜させた場合、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合させる際に、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形することとなる。
【0019】
請求項6の発明におけるように、請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記切り込み溝18,19の切り込み深さを、異ならしめた場合、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)が傾斜することとなるため、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形することとなる。
【0020】
請求項7の発明におけるように、請求項6記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠い側に位置する切り込み溝18の切り込み深さを、前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から近い側に位置する切り込み溝19の切り込み深さより長くした場合、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)がチャンネル嵌合溝12あるいは13から遠ざかるに従って該チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠ざかるように傾斜することとなるため、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へより一層容易に弾性変形することとなる。
【発明の実施の形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して本願発明の幾つかの参考例および好適な実施の形態について詳述する。
【0022】
第1の参考例
図1ないし図8には、本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の構造および組立状態が示されている。
【0023】
このフレ止め装置付金属製角型筒は、図1に示すように、所定の幅に切断された金属板をその両端がコーナの一点において接するように四角筒状に折曲して構成された中空な金属製四角筒1とされている。
【0024】
そして、前記金属板の一方の端部には、前記金属製四角柱1の内側に折曲され、さらにその先端部が外側に向かって折曲されてなる逆J字状折曲部3が設けられ、前記金属板の他方の端部には、内側に逆U字状に折曲されてなる逆U字状折曲部4が設けられており、両者を連続して嵌合圧着せしめて上下方向に連続するコーナ型接続部2として成形されている。このように構成したことにより、金属製四角筒1の四面5〜8を、後述する切欠開口形成部およびボード貼付面として選択することが可能となるのである。
【0025】
前記金属製四角筒1の四面5〜8のうち一方の相対向する二面5,6は正面および裏面とされ、該正面5と裏面6の横方向ほぼ中央部には、フレ止め用の断面コの字状のチャンネル11を開放側を下向きとして嵌合するためのチャンネル嵌合溝12および13を底部に有する正面側および裏面側切欠開口9,10が相対向してそれぞれ形成されている。なお、前記金属製四角筒1の四面5〜8のうち他の相対向する二面7,8はボード貼付面とされる。
【0026】
前記正面側切欠開口9の両口縁9a,9aには、前記チャンネル11の前記チャンネル嵌合溝12への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル11の抜け止めを行う抜け止め片14,14が前記正面5を切り残すことにより形成されている。また、該各抜け止め片14の根元両側には、前記口縁9aから所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝18,19がそれぞれ形成されている。さらに、前記チャンネル嵌合溝12には、前記チャンネル11の両側面11a,11aに対して圧接される規制突片15,15が一体に形成されている。なお、前記各抜け止め片14の先端部上面は、チャンネル11の嵌合が容易に行えるように湾曲面14aとされている。また、前記各規制突片15も、チャンネル11の嵌挿が容易に行えるように円弧形状とされている。
【0027】
一方、前記裏面側切欠開口10のチャンネル嵌合溝13は、チャンネル11の横幅とほぼ同じ幅(即ち、嵌合されたチャンネル11の横方向移動が許容されない幅)を有することとされている。
【0028】
さらに、前記正面側切欠開口9と前記裏面側切欠開口10とには、チャンネル嵌合溝12,13に連続して作業用開口16,17が形成されている。該作業用開口16,17は、チャンネル11を挿入するためのものであり、チャンネル11が挿入可能な開口面積があればよい。
【0029】
さらにまた、前記正面側切欠開口9と前記裏面側切欠開口10の縦方向の位置関係は、前記チャンネル嵌合溝12の底面12aと前記チャンネル嵌合溝13の底面13aとが水平線上ほぼ一直線に並ぶように構成されている。このことにより、チャンネル11の水平姿勢での組付が得られることとなっている。
【0030】
次に、上記構成の金属製角型筒を壁面下地材として使用する場合について具体的に説明する。
【0031】
まず、図8に示すように、例えば天井スラブ面と床面とにコの字状のランナー21,21をそれらの開放側が対向するようにして配設する。
【0032】
次に、上記構成の複数の金属製四角筒1,1・・の上下端を上下のランナー21,21に嵌め込んでいき、金属製四角筒1,1・・をランナー21,21の流れ方向(即ち、図8の矢印A,B方向)に所定間隔で建て込む。この時、金属製四角筒1,1・・のそれぞれの正面5および裏面6は同方向に向けられる。このようにすると、ランナー21,21のスパン方向に平行して各金属製四角筒1におけるボード貼付面7が並ぶこととなる。
【0033】
しかる後、チャンネル11を、開放側端面を下向きとして各金属製四角筒1の正面側切欠開口9および裏面側切欠開口10における作業用開口15,16に次々に挿入する(図2および図3の鎖線図示参照)。
【0034】
ついで、チャンネル11は、図2および図3に矢印で示す方向に押し下げてチャンネル嵌合溝12,13に嵌合位置決めされる。すると、チャンネル11がチャンネル嵌合溝12,13に嵌合される過程においては、図4および図5に示すように、抜け止め片14,14が切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを基点として正面側切欠開口9の内方側に湾曲して弾性変形することとなる。この時、図7に示すように、チャンネル11を裏面側切欠開口10側が高く、正面側切欠開口9側が低くなるように傾斜状態となし、この状態からチャンネル11を押し下げるようにすれば、抜け止め片14,14の正面側切欠開口9の内方側への弾性変形が確実に得られる。
【0035】
そして、チャンネル11がチャンネル嵌合溝12,13に完全に嵌合されると、抜け止め片14,14に対するチャンネル11による拘束力が解除されることとなり、図2および図6に示すように、抜け止め片14,14が弾性復帰してチャンネル11の上方に突出した形状となり、チャンネル11の抜け止めを行うこととなる。同時に、規制突片15,15はチャンネル11の側面11a,11aに圧接されることとなり、チャンネル11による金属製四角柱1のフレ止めがワンタッチで確実に確保されることとなるのである。
【0036】
なお、金属製四角筒1に複数対の正面側および裏面側切欠開口9,10が形成されている場合には、上記作業を複数回繰り返す。
【0037】
上記したようにチャンネル11を組み付けると、チャンネル11は、規制突片15,15によって横方向の移動が規制されるとともに、抜け止め片14,14によってチャンネル嵌合溝12,13からの抜け止めが防止されることとなり、金属製四角筒1,1・・相互間がチャンネル11により強固に連結されることとなる。この状態においては、金属製四角筒1,1・・のランナースパン方向へのユレが完全に防止されることとなり、堅牢な壁面下地構造が仕上がる。
【0038】
その後、ボード貼付面7に対してドライウォールスクリュー(小ビス)を用いて上貼り用のボード22が張設されるが、金属製四角筒1,1・・がチャンネル11による連結性確保によってユレ防止された堅牢な壁面下地構造が得られているところから、ボード貼付作業が極めて迅速且つ確実に行えるのである。 ところで、チャンネル11の組付方法の別法として、図9ないし図11に示すように、チャンネル11を金属製四角筒1の正面側切欠開口9から裏面側切欠開口10に向かって挿入する際に(図9参照)、抜け止め片14,14を押し開き(図10参照)、その後チャンネル嵌合溝12,13に嵌合させて(図11参照)、抜け止め片14,14によりチャンネル11の抜け止めを行うようにする方法もある。
【0039】
さらに、図12に示すように、抜け止め片14の湾曲面14aに、チャンネル11の開放端が係止される段部14a1を形成する場合もある。このようにすると、チャンネル11の押し下げ時における押圧力が抜け止め片14,14にかかり易くなる。
【0040】
さらにまた、図13に示すように、チャンネル11を、開放側を上向きとして切欠開口9,10に挿入し、その後抜け止め片14,14を弾性変形させてチャンネル嵌合溝12,13に嵌合させるようにする場合もある。この場合、抜け止め片14,14にチャンネル11のR部が圧接されることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合が容易となる。
【0041】
第2の参考例
図14には、本願発明の第2の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の構造が示されている。
【0042】
この場合、裏面側切欠開口10の両口縁10a,10aにも、正面側切欠開口9におけると同様に、チャンネル11のチャンネル嵌合溝13への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル11の抜け止めを行う抜け止め片14,14が裏面6を切り残すことにより形成されている。また、該各抜け止め片14の根元両側には、前記口縁10aから直角方向に所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝18,19がそれぞれ形成されている。さらに、前記チャンネル嵌合溝12には、前記チャンネル11の両側面11a,11aに対して圧接される規制突片15,15が一体に形成されている。このように構成すると、チャンネル11は、正面側および裏面側において抜け止め片14,14による抜け止めが行われるとともに、規制突起15,15による移動規制が行われることとなり、より一層強固に組み付けられることとなる。その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0043】
第1の実施の形態
図15ないし図19には、本願発明の第1の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の構造が示されている。
【0044】
この場合、チャンネル11は、開放側を上向きとして切欠開口9,10に挿入されることとなっており、各抜け止め片14には、その先端上部を部分的に内側に曲げてなる屈曲部20が形成されている(図16参照)。該屈曲部20は、チャンネル11の嵌合時において該抜け止め片14の正面側切欠開口9の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用する。また、切り込み溝18,19のうちの上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)は、抜け止め片14の根元からの切り込み方向が前記チャンネル嵌合溝12から遠ざかるように傾斜せしめられている。さらにまた、切り込み溝18,19のうち上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さが、前記切り込み溝18,19のうち下方に位置する切り込み溝19(即ち、チャンネル嵌合溝12から近い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さより長くなるように設定されている。
【0045】
このように構成したことにより、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、変形促進手段として作用する屈曲部20により抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合が容易となる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側切欠開口9の外方に突出することがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上する(図19参照)。
【0046】
しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、上方に位置する切り込み溝18が上向きに傾斜していることと、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)が傾斜せしめられていることとにより、抜け止め片14が正面側切欠開口9の内方側へ容易に弾性変形することとなる(図18参照)。
【0047】
なお、下方に位置する切り込み溝19を下向きに傾斜させるようにしてもよい。
【0048】
その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0049】
第2の実施の形態
図20ないし図24には、本願発明の第2の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の構造が示されている。
【0050】
この場合、チャンネル11は、開放側を上向きとして切欠開口9,10に挿入されることとなっており、各抜け止め片14の先端上部には、変形促進手段として作用する斜めに傾斜した長穴20が形成されている(図20参照)。また、切り込み溝18,19のうちの上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)は、抜け止め片14の根元からの切り込み方向が前記チャンネル嵌合溝12から遠ざかるように傾斜せしめられている。さらにまた、切り込み溝18,19のうち上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さが、前記切り込み溝18,19のうち下方に位置する切り込み溝19(即ち、チャンネル嵌合溝12から近い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さより長くなるように設定されている。
【0051】
このように構成したことにより、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、変形促進手段として作用する長穴20により抜け止め片14が正面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合が容易となる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側切欠開口9の外方に突出することがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上する(図24参照)。
【0052】
しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、上方に位置する切り込み溝18が上向きに傾斜していることと、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)が上向き末広がり状に傾斜せしめられていることとにより、抜け止め片14が正面側切欠開口9の内方側へ容易に弾性変形することとなる(図23参照)。
【0053】
ところで、図25に示すように、前記切り込み溝18,19のうち下方に位置する切り込み溝19(即ち、チャンネル嵌合溝12から近い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さが、前記切り込み溝18,19のうち上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さより長くなるように設定する場合もある。この場合にも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)が下向き末広がり状に傾斜せしめられていることにより、抜け止め片14が正面側切欠開口9の内方側へ容易に弾性変形することとなる。
【0054】
なお、下方に位置する切り込み溝19を下向きに傾斜させるようにしてもよい。
【0055】
その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0056】
第3の実施の形態
図26ないし図28には、本願発明の第3の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の構造が示されている。
【0057】
この場合、チャンネル11は、開放側を上向きとして切欠開口9,10に挿入されることとなっており、切り込み溝18,19のうちの上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)は、抜け止め片14の根元からの切り込み方向が前記チャンネル嵌合溝12から遠ざかるように傾斜せしめられている。また、各抜け止め片14の先端上部には、変形促進手段として作用する複数(本実施の形態では、2個)の長穴20,20が前記切り込み溝18と平行して形成されている。なお、この長穴20は、切り込み溝18と必ずしも平行となる必要はないが、平行とした方がチャンネル嵌合時の変形度を小さくできる点で望ましい。さらにまた、切り込み溝18,19のうち上方に位置する切り込み溝18(即ち、チャンネル嵌合溝12から遠い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さが、前記切り込み溝18,19のうち下方に位置する切り込み溝19(即ち、チャンネル嵌合溝12から近い側に位置する切り込み溝)の切り込み深さより長くなるように設定されている。
【0058】
このように構成したことにより、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、変形促進手段として作用する長穴20,20により抜け止め片14が正面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合が容易となる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側切欠開口9の外方に突出することがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上する(図27参照)。また、複数の長穴20,20としたことにより、図28に示すように、抜け止め片14が緩やかに湾曲することとなり、変形度を小さくできる。従って、チャンネル11の嵌合作業が容易となる。
【0059】
しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12,13への嵌合時に、上方に位置する切り込み溝18が上向きに傾斜していることと、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)が上向き末広がり状に傾斜せしめられていることとにより、抜け止め片14が正面側切欠開口9の内方側へ容易に弾性変形することとなる(図27参照)。
【0060】
なお、この場合にも、下方に位置する切り込み溝19の切り込み深さを深くしたり、下方に位置する切り込み溝19を下向きに傾斜させるようにしてもよい。
【0061】
その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0062】
第3の参考例
図29および図30には、本願発明の第3の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の構造が示されている。
【0063】
この場合、正面側切欠開口9および裏面側切欠開口10における一方の口縁9a,10aに設けられた抜け止め片14,14の上下にのみ切り込み溝18,19が形成されており、前記正面側切欠開口9および裏面側切欠開口10における他方の口縁9a,10aには、弾性変形しない係止片23,23が形成されている。この場合、図26に鎖線で示すように、チャンネル11の一方の長手端部を係止片23の下方に係合させた状態からチャンネル11を係止片23との係合部位を支点として矢印M方向に押し下げることにより、チャンネル11をチャンネル嵌合溝12,13に嵌合させるようになっている。このようにすると、切り込み溝18,19を切欠開口9,10の一方の口縁9a,10aにのみ形成すればよくなり、製造工程が簡略化できる。その他の構成および作用効果は、第1の参考例におけると同様なので説明を省略する。
【0064】
上記説明においては、本願発明のフレ止め装置付金属製角型筒を壁下地構造に適用したものを参考例および実施の形態としているが、本願発明は、他の建造物用下地構造を構成するフレ止め装置付金属製角型筒にも適用可能なことは勿論である。
【発明の効果】
【0065】
請求項1の発明によれば、中空な金属製四角筒1の相対向する二面5,6に、フレ止め用のチャンネル11が嵌合されるチャンネル嵌合溝12,13をそれぞれ有する正面側および裏面側切欠開口9,10をそれぞれ形成するとともに、該両切欠開口9,10の少なくとも一方側の口縁9aあるいは10aに、前記チャンネル11の前記チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル11の抜け止めを行う抜け止め片14を形成し且つ該抜け止め片14の根元両側に、前記口縁9aあるいは10aから所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝18,19を形成する一方、前記抜け止め片14に、前記チャンネル11の嵌合時において該抜け止め片14の前記正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用すべく前記抜け止め片14の先端上部を部分的に内側に曲げてなる屈曲部20を形成して、正面側および裏面側切欠開口9,10における少なくとも一方のチャンネル嵌合溝12あるいは13に対してフレ止め用のチャンネル11を嵌合させる際に、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に抜け止め片14が容易に弾性変形した後、嵌合終了時には弾性復帰してチャンネル11の抜け止めが行われるようにしたので、チャンネル11は、チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合と同時に抜け止め片14によってチャンネル嵌合溝12あるいは13からの抜け止めが行われることとなり、金属製四角柱1のフレ止めをワンタッチで確実に確保することができるという効果がある。
【0066】
このような構成の金属製四角筒1を壁面下地材として用いた場合、確実に固定されたチャンネル11による連結性の強化により堅牢強固な壁面構成が得られ、従来タイプのもののような高さ制限がなくなる。しかも、金属製四角筒1の上下方向に適当間隔をおいて正面側および裏面側切欠開口9,10を一対として複数個形成し、それぞれのチャンネル嵌合溝12,13に対してチャンネル11を嵌合位置決めするようにすれば、相当な高さの壁面を構成する場合にも対応できる。
【0067】
また、上記した壁面の連結性強化(換言すれば、フレ止め強化)により壁面の堅牢性が向上するところから、ボード貼り付け作業時の作業性が著しく向上するという効果も得られる。
【0068】
しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、変形促進手段20として作用すべく抜け止め片14の先端上部を部分的に内側に曲げてなる屈曲部20を形成したことにより抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合が容易となるという効果も得られる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の外方に突出するおそれがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上するという効果も得られる。
【0069】
請求項2の発明によれば、中空な金属製四角筒1の相対向する二面5,6に、フレ止め用のチャンネル11が嵌合されるチャンネル嵌合溝12,13をそれぞれ有する正面側および裏面側切欠開口9,10をそれぞれ形成するとともに、該両切欠開口9,10の少なくとも一方側の口縁9aあるいは10aに、前記チャンネル11の前記チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル11の抜け止めを行う抜け止め片14を形成し且つ該抜け止め片14の根元両側に、前記口縁9aあるいは10aから所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝18,19を形成する一方、前記抜け止め片14に、前記チャンネル11の嵌合時において該抜け止め片14の前記正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用すべく前記抜け止め片14の先端上部に斜めに傾斜した長穴20を形成して、正面側および裏面側切欠開口9,10における少なくとも一方のチャンネル嵌合溝12あるいは13に対してフレ止め用のチャンネル11を嵌合させる際に、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に抜け止め片14が容易に弾性変形した後、嵌合終了時には弾性復帰してチャンネル11の抜け止めが行われるようにしたので、チャンネル11は、チャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合と同時に抜け止め片14によってチャンネル嵌合溝12あるいは13からの抜け止めが行われることとなり、金属製四角柱1のフレ止めがワンタッチで確実に確保されることができるという効果がある。
【0070】
このような構成の金属製四角筒1を壁面下地材として用いた場合、確実に固定されたチャンネル11による連結性の強化により堅牢強固な壁面構成が得られ、従来タイプのもののような高さ制限がなくなる。しかも、金属製四角筒1の上下方向に適当間隔をおいて正面側および裏面側切欠開口9,10を一対として複数個形成し、それぞれのチャンネル嵌合溝12,13に対してチャンネル11を嵌合位置決めするようにすれば、相当な高さの壁面を構成する場合にも対応できる。
【0071】
また、上記した壁面の連結性強化(換言すれば、フレ止め強化)により壁面の堅牢性が向上するところから、ボード貼り付け作業時の作業性が著しく向上するという効果も得られる。
【0072】
しかも、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、変形促進手段20として作用すべく前記抜け止め片14の先端上部に抜け止め片14の先端上部に斜めに傾斜した長穴20を形成したことにより抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形せしめられることとなり、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合が容易となるという効果も得られる。また、チャンネル11の嵌合後に抜け止め片14が完全に復帰しない場合があっても、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の外方に突出するおそれがなくなり、外観が良好となるとともに安全性も向上するという効果も得られる。
【0073】
請求項3の発明におけるように、請求項1および2のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記正面側および裏面側切欠開口9,10に、前記チャンネル嵌合溝12,13にそれぞれ連続する作業用開口部16,17を形成した場合、作業用開口16,17にチャンネル11を挿入した後、チャンネル嵌合溝12あるいは13にチャンネル11を嵌合させるという手順での組付作業が行えることとなり、組付作業性が良好となる。
【0074】
請求項4の発明におけるように、請求項1、2および3のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記抜け止め片14が形成されている側のチャンネル嵌合溝12あるいは13に、前記チャンネル11の両側面11a,11aに対して圧接される規制突片15,15を一体に形成した場合、チャンネル嵌合溝12あるいは13に嵌合されたチャンネル11の両側面11a,11aに規制突片15,15が圧接されることとなり、チャンネル11の側面方向への移動を簡単な手段により規制することができる。
【0075】
請求項5の発明におけるように、請求項1、2、3および4のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記切り込み溝18,19のうち前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠い側に位置する切り込み溝18を、前記抜け止め片14の根元からの切り込み方向が前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠ざかるように傾斜させた場合、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合させる際に、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形することとなる。
【0076】
請求項6の発明におけるように、請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記切り込み溝18,19の切り込み深さを、異ならしめた場合、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)が傾斜することとなるため、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へ容易に弾性変形することとなる。
【0077】
請求項7の発明におけるように、請求項6記載のフレ止め装置付金属製角型筒において、前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠い側に位置する切り込み溝18の切り込み深さを、前記チャンネル嵌合溝12あるいは13から近い側に位置する切り込み溝19の切り込み深さより長くした場合、両切り込み溝18,19の切り込み端18a,19aを結ぶ線(換言すれば、抜け止め片14の弾性変形基点)がチャンネル嵌合溝12あるいは13から遠ざかるに従って該チャンネル嵌合溝12あるいは13から遠ざかるように傾斜することとなるため、チャンネル11のチャンネル嵌合溝12あるいは13への嵌合時に、抜け止め片14が正面側および裏面側切欠開口9,10の内方側へより一層容易に弾性変形することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態における部分斜視図である。
【図2】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態における正面図である。
【図3】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態における裏面図である。
【図4】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒におけるチャンネル嵌合途中の状態を示す正面図である。
【図5】 図4のV−V断面図である。
【図6】 図2のVI−VI断面図である。
【図7】 図2のVII−VII断面図である。
【図8】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒を用いた壁面下地構造を示す部分斜視図である。
【図9】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒にチャンネルを組み付ける他の方法におけるチャンネル挿入前の状態を示す断面図である。
【図10】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒にチャンネルを組み付ける他の方法におけるチャンネル挿入後の状態を示す断面図である。
【図11】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒にチャンネルを組み付ける他の方法におけるチャンネル嵌合後の状態を示す断面図である。
【図12】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒における抜け止め片の他の例を示す正面図である。
【図13】 本願発明の第1の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒におけるチャンネルの向きを変えた状態を示す正面図である。
【図14】 本願発明の第2の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態を示す部分斜視図である。
【図15】 本願発明の第1の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態を示す正面図である。
【図16】 図15のXVI−XVI断面図である
【図17】 本願発明の第1の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒におけるチャンネル嵌合途中の状態を示す正面図である。
【図18】 図17のXVIII−XVIII断面図である。
【図19】 図15のXIV−XIV断面図である。
【図20】 本願発明の第2の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネル組付前の状態を示す正面図である。
【図21】 本願発明の第2の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒におけるチャンネル嵌合途中の状態を示す正面図である。
【図22】 本願発明の第2の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態を示す正面図である。
【図23】 図21のXXIII−XXIII断面図である。
【図24】 図22のXXIV−XXIV断面図である。
【図25】 本願発明の第2の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒の変形例におけるチャンネル組付前の状態を示す正面図である。
【図26】 本願発明の第3の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒におけるチャンネル組付前の状態を示す正面図である。
【図27】 本願発明の第3の実施の形態にかかるフレ止め装置付金属製角型筒におけるチャンネル嵌合途中の状態を示す横断平面図である。
【図28】 図27のXXVIII−XXVIII拡大断面図である。
【図29】 本願発明の第3の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態を示す部分斜視図である。
【図30】 本願発明の第3の参考例にかかるフレ止め装置付金属製角型筒のチャンネルを組み付けた状態を示す正面図である。
【図31】 従来の金属製角型筒の組み立てた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1は金属製四角筒、5は正面、6は裏面、9は正面側切欠開口、9aは口縁、10は裏面側切欠開口、10aは口縁、11はチャンネル、11aは側面、12,13はチャンネル嵌合溝、14は抜け止め片、15は規制突片、16,17は作業用開口、18,19は切り込み溝、18a,19aは切り込み端、20は屈曲部、長穴。
Claims (7)
- 中空な金属製四角筒(1)の相対向する二面(5),(6)には、フレ止め用のチャンネル(11)が嵌合されるチャンネル嵌合溝(12),(13)をそれぞれ有する正面側および裏面側切欠開口(9),(10)をそれぞれ形成するとともに、該両切欠開口(9),(10)の少なくとも一方側の口縁(9a)あるいは(10a)には、前記チャンネル(11)の前記チャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル(11)の抜け止めを行う抜け止め片(14)を形成し且つ該抜け止め片(14)の根元両側には、前記口縁(9a)あるいは(10a)から所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝(18),(19)を形成する一方、前記抜け止め片(14)には、前記チャンネル(11)の嵌合時において該抜け止め片(14)の前記正面側および裏面側切欠開口(9),(10)の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用すべく前記抜け止め片(14)の先端上部を部分的に内側に曲げてなる屈曲部(20)を形成したことを特徴とするフレ止め装置付金属製角型筒。
- 中空な金属製四角筒(1)の相対向する二面(5),(6)には、フレ止め用のチャンネル(11)が嵌合されるチャンネル嵌合溝(12),(13)をそれぞれ有する正面側および裏面側切欠開口(9),(10)をそれぞれ形成するとともに、該両切欠開口(9),(10)の少なくとも一方側の口縁(9a)あるいは(10a)には、前記チャンネル(11)の前記チャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)への嵌合時に弾性変形し、嵌合終了時に弾性復帰して該チャンネル(11)の抜け止めを行う抜け止め片(14)を形成し且つ該抜け止め片(14)の根元両側には、前記口縁(9a)あるいは(10a)から所定寸法だけ切り込まれた切り込み溝(18),(19)を形成する一方、前記抜け止め片(14)には、前記チャンネル(11)の嵌合時において該抜け止め片(14)の前記正面側および裏面側切欠開口(9),(10)の内方側への弾性変形を促す変形促進手段として作用すべく前記抜け止め片(14)の先端上部に斜めに傾斜した長穴(20)を形成したことを特徴とするフレ止め装置付金属製角型筒。
- 前記正面側および裏面側切欠開口(9),(10)には、前記チャンネル嵌合溝(12),(13)にそれぞれ連続する作業用開口部(16),(17)を形成したことを特徴とする前記請求項1および2のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒。
- 前記抜け止め片(14)が形成されている側のチャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)には、前記チャンネル(11)の両側面(11a),(11a)に対して圧接される規制突片(15),(15)を一体に形成したことを特徴とする前記請求項1、2および3のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒。
- 前記切り込み溝(18),(19)のうち前記チャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)から遠い側に位置する切り込み溝(18)を、前記抜け止め片(14)の根元からの切り込み方向が前記チャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)から遠ざかるように傾斜させたことを特徴とする前記請求項1、2、3および4のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒。
- 前記切り込み溝(18),(19)の切り込み深さを、異ならしめたことを特徴とする前記請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載のフレ止め装置付金属製角型筒。
- 前記チャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)から遠い側に位置する切り込み溝(18)の切り込み深さを、前記チャンネル嵌合溝(12)あるいは(13)から近い側に位置する切り込み溝(19)の切り込み深さより長くしたことを特徴とする前記請求項6記載のフレ止め装置付金属製角型筒。
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