JP4317486B2 - 香料粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、香料粒子に関する。さらには、本発明は、該香料粒子を含有した洗浄剤組成物に関する。
香料は、食品、洗剤、薬と幅広く用いられ、消費者の商品選択において非常に重要な差別化要素となっている。粉末洗剤の場合、最終工程において噴霧することで配合されることが多いが、この方法だと実際に使用するまでの期間が長いと揮発により効果が低減する。この様な問題に対し予め賦香量を増やしたり、残香性の高い香料成分を多く配合したりするが、初期の香りが強すぎたり、香調が制限されるなどの問題があった。これを防ぐ目的で、香料を粒子化する方法が数多く報告されている(例えば、特許文献1〜8参照)。
特開2000−239692号公報 特表2001−518135号公報 特表2001−521060号公報 特開2002−121583号公報 特許第2617504号公報 特許第2617507号公報 特許第2050884号公報 特許第3420670号公報
しかしながら、これまで報告されている香料粒子の多くは、香料の配合量が少なかったり、逆に香料や界面活性剤が多い場合には粒子の強度が低く、商品生産時の添加設備での輸送に適さなかったり、添加するまでに強度が低下してしまう欠点があった。また、輸送できたとしても微粉化して外観や香りの効果が低減する問題があった。また、香料の揮発を防ぐために香料を担持する公知のβ−シクロデキストリンなどの包接化合物は比較的高価であるという問題もある。
したがって、本発明は、優れた輸送時及び保存時の安定性を有し、さらに良好な外観を有する香料粒子、及び該香料粒子を含有した洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕 (A)香料5〜30重量%、
(B)JIS K5101により測定される吸油能が100ml/100g以上800ml/100g未満である吸油性担体、
(C)バインダー、及び
(D)JIS K5101により測定される吸油能が100ml/100g未満であり、粒径が20μm未満のものを20%以上、100μm以上のものを10%以上含んだ吸湿性を有しない無機粒子
を含有し、押し出し造粒により圧密化されてなる香料粒子、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の香料粒子を含有する洗浄剤組成物
に関するものである。
本発明の香料粒子は、優れた輸送時及び保存時の安定性を有するものであるので、例えば、かかる香料粒子を含有した洗浄剤組成物は、高い残香性と良好な外観を有するという効果が奏される。
本発明は、前記のように、下記(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有し、押し出し造粒により圧密化されることで製造される香料粒子及び該香料粒子を含有してなる洗浄剤組成物に関する。
本発明に用いられる(A)成分の香料としては、例えば、リナロールオキサイド、ルボフィックス、ヘキセニルサリシレート、フローラロゾン、ヘリオナール、エチルメチルフェニルグリシデート、ラズベリーケトン、ウンデカラクトン、デルタデカラクトン、ガンマデカラクトン、デルタウンデカラクトン、デルタドデカラクトン、ガンマドデカラクトン、デルタノナラクトン、ラズベリーケトン、ポワレネート、アリルフェノキシアセテート、α又はβ−ダマスコン(2,6,6−トリメチル−trans−1−クロトニルシクロヘキセン−1又は2)、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フルテート、デセノール、ジフェニルメタン、シスジャスモン、ジヒドロジャスモン、エディオン、ジメチルアンスラニレート、メチルアンスラニレート、シクラメンアルデヒド(p−イソプロピル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、トナライド(7−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメチルテトラハイドロナフタレン)、フェニルアセトアルデヒド、アリルイオノン、ジヒドロ−β−イオノン、イオノンα、イオノンβ、セドリルメチルエーテル、モスシンス、カシュメラン、セレストライド、エチレンブラシレート、ムスコン、ペンタライド、シベトン、フェニルエチルフェニルアセテート、エチルバニリン、バニリン、ヘリオトロピン、ヘリオトロピルアセテート、メチルノニルアセトアルデヒド、アリルシクロヘキサンプロピオネート、オイゲノール、シトロネノール、マグノール、シトロネリルアテート、ジフェニルオキサイド、ロジノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、リリアール(p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、リラール〔4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド〕、ヘリオナール、ハイドロキシシトロネラール、メチルイオノン、セダーウッドオイル、セドロール、セドリルアセテート、アセチルセドレン、セドリルメチルエーテル、イソイースーパー、サンダルシンス、パチェリオイル、パールライド、インドール、シンナミックアルコール、クマリン、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ヘキシルサリシレート等が挙げられる。
更に、高温でも安定なものとして、常圧における沸点が200℃以上の香料が挙げられ、以下に示したアルデヒド類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アルコール類等が好ましく、アルデヒド類、ケトン類、エステル類が更に好ましい。
常圧における沸点が200℃以上であるアルデヒド類の例として、リリアール(p−tert- ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、シクラメンアルデヒド(p−イソプロピル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、リラール[ 4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド] 、ヘリオナール、ハイドロキシシトロネラール等が挙げられる。
常圧における沸点が200℃以上であるケトン類の例として、ダマスコン(α−、β−体)(2, 6, 6−トリメチル−trans −1−クロトニルシクロヘキセン−1又は2)、ダマセノン(α−、β−体)、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、トナライド(7−アセチル−1, 1, 3, 4, 4, 6−ヘキサメチルテトラハイドロナフタレン)、アセチルセドリン、メチルセドリン、イソメチルヨノン(α−、β−体)、イロン(α−、β−、γ−体)、マルトール、エチルマルトール、シスジャスモン、ジヒドロジャスモン、l−カルボン等が挙げられる。
常圧における沸点が200℃以上であるエステル類の例として、ノニルアセテート、ボロニルアセテート、安息香酸リナリル、フルテート、ポワレネート、ジエチルフタレート、エチルシンナメート、ヘキシルサリシレート、ベンジルサリシレート、ターピニルアセテート、アニシルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、ジヒドロジャスモン酸メチル、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、クマリン等が挙げられる。
常圧における沸点が200℃以上であるエーテル類の例として、チモール、ガラクソライド、メチルオイゲノール等が、アルコール類の例として、ネロール、シトロネロール、オイゲノール等が挙げられるが、これらの香料を添加しても構わない。
本発明に使用される(B)成分の吸油性担体は、JIS K5101に基づいて測定される吸油能が100mL/100g以上800mL/100g未満のものである。特に、香料を担持するという目的から、吸油能が150mL/100g以上600mL/100g未満であるものが好ましい。例えば、珪酸塩・アルミノ珪酸塩、糖・多糖類などがあげられる。珪酸塩・アルミノ珪酸塩の具体例としては、非晶質シリケート(トクヤマソーダ製「トクシールNR」)、ベントナイト(ズッド・ケミ製「Laundrosil DGAパウダー」)、珪酸カルシウム(トクヤマソーダ製「フローライト」)、アルミシリコレート(韓仏化学製「TIXOLEX 25」)があげられ、このうち非晶質シリケート、珪酸カルシウムがより好ましい。なお、商品名はかぎ括弧で示す。
また、糖・多糖類の具体例としては、セルロースや澱粉、およびそれらの誘導体があげられる。セルロースの具体例としては、カルボキシメチルセルロース(日本製紙製「サンローズ」)、メチルセルロース(信越化学製「メトローズ」)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(松本油脂製薬製「マーポローズ」)、カチオン化セルロース(花王製「ポイズ60H」、ダウケミカル製「JR30M」、「LR400」)、澱粉の具体例としては、デキストリン(松谷化学製「パインフローKH」)、デキストリン(松谷化学製「パインデックス」)、カチオン化澱粉(松谷化学製「ポジパリン」)が挙げられる。このうちデキストリンがより好ましく、吸油能の観点から、比容積が5〜10m2 /gであるものがさらに好ましく、高温での安定性の観点から、このガラス転移温度が200℃以上であるものが特に好ましい。これらの吸油担体は単体で用いてもいいが、複数組み合わせるとより好ましい。
本発明の香料粒子中における(B)成分の含有量は、製造適性の点から、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%が更に好ましく、20〜30重量%が特に好ましい。
本発明に用いられる(C)成分のバインダーとしては、熱可塑性の水溶性バインダー等が挙げられ、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びポリオキシエチレンフェニルエーテル等からなる群より選択される1種以上が好ましい。また、本発明において水溶性バインダーは、その融点又は軟化点が35〜80℃のものが好適に用いられるが、45〜70℃のものが好ましく、50〜65℃のものが特に好ましい。なお、融点は、日本工業規格JIS−K0064(1192)記載の融点測定法等に記載される方法で測定される。
バインダーの平均分子量は、ポリスチレンを標準としたGPC法で4000〜20000、更に6000〜13000、特に7000〜9000のものが、造粒する際の粘度の点で好ましい。本発明では、製造時のハンドリング性と粒子の均一性という観点から、上記のような水溶性バインダーを溶融した溶融状態のものと固体状態の水溶性バインダーとを併用して用いることがより好ましく、溶融/ 固体(重量比)が100/ 0〜20/ 80が好ましく、さらには80/ 20〜30/ 70が好ましく、特に70/ 30〜40/ 60であることが好ましい。
本発明の香料粒子中の(C)成分の含有量は、粒子の強度を保つという観点から5〜40重量%が好ましく、10〜30重量%が更に好ましく、15〜25重量%が特に好ましい。
本発明に用いられる(D)成分の無機粒子は、JIS K5101により測定される吸油能が100ml/100g未満であり、粒径が20μm未満のものを20%以上(好ましくは90%未満)、100μm以上のものを10%以上(好ましくは80%未満)含んだ吸湿性を有しないものである。本発明においては、かかる物性を有する(D)成分を使用することに一つの特徴があり、この(D)成分を使用することで、香料粒子の製造時の強度を高め、輸送時の形態安定性を向上し、さらに保存時の安定性を保つために、吸油による状態変化が少なく、かつ押し出し造粒時の圧密がかかりやすいという利点がある。
(D)成分において、JIS K5101に基づいて測定される吸油能は、吸油による状態変化をなるべく減らすという観点から、50ml/100g未満が好ましく、30ml/100g未満がより好ましい。また、粒径分布としては、造粒時の圧密がかかりやすく、粒子の強度が高くなるという観点から、粒径が20μm未満のものを25%以上(好ましくは85%未満)、100μm以上のものを15%以上(好ましくは75%未満)含んでいるものが好ましい。
また、ここでいう吸湿性を有しない無機粒子とは、香料粒子の組成比率で混合した(D)成分からなる試料10gを直径45mmのシャーレ上に30℃70%RH18時間保存した条件で重量増加が4%未満、より好ましくは3%未満、特に好ましくは1%以下のものをいう。吸湿性は製造後の香料粒子の状態変化に大きな影響を及ぼす。
香料粒子中の(D)成分としては、硫酸ナトリウム(四国化成(株)製「A6、A12芒硝」)、ゼオライト(ゼオビルダー製「ゼオビルダー」)を単体もしくは複数組み合わせて用いることができる。また、有効分を高める為に(D)成分中の無水物の割合は15%以上、さらに20%以上、特に50%以上であることが好ましい。香料を担持した粒子を圧密して製造することから、高い溶解性を有すためには水溶性粒子であることが好ましく、なかでもコスト面から硫酸ナトリウムがより好ましい。これらの無機粒子は、1種以上、好ましくは2種以上の粒子から成るものである。なかでも、(D)成分の一部又は全部が硫酸ナトリウムであることが好ましい。
本発明の香料粒子中の(D)成分の含有量は、粒子の強度を高く保つ観点から、10〜85重量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましく、30〜50重量%が特に好ましい。
本発明の香料粒子は、製造適性の観点から、界面活性剤及び/又は水(但し、結晶水を除く)を実質的に含まないものが好ましい。ここで、実質的に含まないとは、香料粒子中に界面活性剤及び/又は水が、香料の性質・品質に影響を与える程度にまで含有されていないことを意味し、例えば、3重量%以下が好ましく、1重量%以下がより好ましい。
また、本発明の香料粒子としては、製造適性の観点から、(A)〜(D)成分の含有量が、下記(a)及び/又は(b)の条件を満たすものが特に好ましい。
(a):(A)成分/(B)成分=1/1.5〜3.5、(A)成分/(C)成分=1/1.5〜2.5
(b):(A)成分/(D)成分=1/3〜5、(B)成分/(D)成分=1/1.5〜2.5
本発明の香料粒子中のその他の成分としては、特に限定されないが、「赤色226号」(癸巳化成製)、「赤色201号」(癸巳化成製)、「リオノールグリーン」(東洋インキ製)、「フタロシアニンブルー」(山陽色素製)、「ベンガラ」(三好化成製)などの着色剤を1種以上配合されているのが好ましい。
本発明の香料粒子は、前記各成分を適宜混合し、押し出し造粒により圧密化することで製造される。
本発明においては、前記のように、押し出し造粒して圧密化する製造方法を用いることで、輸送及び保存時の安定性が高まるという利点がある。
本発明の香料粒子は、例えば、ヘンシェルミキサー、ハイスピードミキサー、ナウターミキサー等の周知の混合機を用いて予め各成分を充分に前混合し、次いで、得られた混合物をペレッターダブル(不二パウダル(株)製)、ツインドームグラン(不二パウダル(株)製)等の周知の押出し機によって押し出し造粒して圧密化することで得ることができる。また、エクストルードオーミックス(ホソカワミクロン(株)製)のような混練押出装置も使用でき、この場合には前述の前混合が省略できる。
得られる香料粒子の短軸粒子径としては、好ましくは0.3〜2.5mm、より好ましくは0.5〜2.0mm、更に好ましくは0.7〜1.0mm程度であり、円筒形もしくはヌードル状造粒物等の形状にて押出すことができる。
前記のようにして得られる香料粒子は、既知の方法及び装置で粉砕又は整粒を行なってもよい。
粉砕又は整粒する際に使用される機器は、特に限定されず、公知の粉砕機(あるいは破砕機)を用いることができる。例えば、ハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、マルメライザー、フィッツミル((株)ダルトン製)、パワーミル(パウレック(株)製)、コーミル(Quadro社製)等が挙げられるが、保存安定性に影響する微粉発生量と生産性の観点から、ナイフカッターによるパワーミルやインペラー及びスクリーンに粒子を押し付けて粉砕するコーミルといった粉砕機を用いるのが好ましい。
パワーミルとしては、例えば特開平5−96195号公報等に開示されている装置が挙げられる。この装置は、カッター羽根と円筒形のスクリーンを持つ機器であり、パワーミル入口に投入された粒子はパワーミル内を自由落下し、この自然落下中にカッター羽根に配設された粉砕刃により粉砕及び整粒される。
コーミルとしては、例えば、米国特許第4759507号明細書に開示されている装置が挙げられる。この装置は、インペラーとスクリーンを持つ機器であり、コーミル入口に投入された粒子は回転するインペラーによっておこされた遠心力でスクリーンに押し付けられる。小さな粒子は、瞬時にまた円錐型のために生じた渦巻流に乗って上昇した粒子はインペラーで粉砕及び整粒される。
粉砕の程度は、得られた香料粒子について、例えば、特開2003−130785号公報に記載されている様な画像解析法等によって、その長軸粒子径及び短軸粒子径を評価しつつ決定する。粉砕条件が決定すれば、同一の押出造粒物については、再現よく所望の形状の香料粒子を製造することができる。粉砕の回数は特に限定されないが、生産性、微粉発生量及び分級抑制の観点から、2〜3回程度行うのが好ましい。
香料粒子は、単独もしくは洗浄剤組成物の一成分として添加することで用いられる。生産・包装設備での輸送時の形状安定性を保つには香料粒子の強度が300kgf/cm2 以上、より好ましくは350kgf/cm2 以上、特に400kgf/cm2 以上あるものが好ましい。この際の粒子強度は岡田精工(株)製粒子硬度測定装置(商品名グラノ)により1個粒子の強度を10回測定後平均して求める。
本発明の洗浄剤組成物は、上記のような本発明の香料粒子を含有するものである。この保存安定性の高い香料粒子を適量配合することで液体香料を多量噴霧した場合とは異なり、粉末洗濯用洗剤等の箱口の香りの更なる向上を達成することが可能になる。なお、香料粒子を洗浄剤組成物に配合する方法としては、公知の方法であれば特に限定はない。
本発明の洗浄剤組成物への香料粒子の配合量は特に制限されず、香料粒子中の香料の種類や配合割合により異なり、適宜調整して用いる事ができるが、0.1〜10重量%が好ましく、特に0.3〜7重量%が好ましい。また、洗浄剤組成物中の香料の配合量は、香りの持続とバランスから、0.1〜5重量%が好ましく、特に0.3〜3重量%が好ましい。
本発明の洗剤組成物中に配合される、香料粒子以外の洗剤粒子としては、特に限定されないが、例えば、特開2001−3095号公報に開示されているような方法により得られる、溶解性及び流動性の優れた洗剤粒子が挙げられる。洗剤粒子の嵩密度は300kg/m3 以上が好ましく、450〜1000kg/m3 がより好ましく、650〜850kg/m3 が特に好ましい。
かかる構成を有する本発明の洗浄剤組成物は、輸送後や、長期保存後でも、高い残香性を有するものである。
以下実施例にて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、例中の部、%はそれぞれ重量基準である。
実施例1
(1)香料の調製
25℃で蒸気圧0. 133〜133Paの成分として、リリアール、フルテート、α−ダマスコン及びポアレネートの混合物、25℃で蒸気圧0.13Pa 未満の成分としてメチル−β−ナフチルケトンを80/20(重量比)の割合で混合した調合香料を用いた。
(2)香料粒子の調製
表1の配合割合にて、上記(1)で調合した香料、デキストリン(「パインフローKH」、松谷化学(株)製)、硫酸ナトリウム(「粉砕芒硝A6/ A12」、四国化成工業(株)製)、二酸化ケイ素(「トクシールNR」、徳山ソーダ(株)製)、硫酸マグネシウム(「Mg−OK」、赤穂化成(株)製) 、ゼオライト(「ゼオビルダー」、ゼオビルダー製)、「ベンガラ」(三好化成工業(株)製)、「赤色226号」(癸巳化成製)をナウターミキサー(ホソカワミクロン(株))に仕込み、ジャケット温度を75℃にして、混合して昇温した。次に、粉体の温度が60℃になった時点で、予め溶融させたポリエチレングリコール(花王(株)製:「KPEG−6000LA」)と固体状態のポリエチレングリコール(花王(株)製:「KPEG−6000LA」)を70/30(重量比)の割合で添加し、更に混合してから混合物を抜出した。この時の混合物の温度は、66℃であった。次に、得られた混合物を押出造粒機(不二パウダル(株)製:「ペレッターダブルEDX−60型」)により孔径0.7mmのスクリーンを通して押出し、圧密化した。更に、押出造粒物を冷却した後、整粒機(パワーミルで1回粉砕し、更に、コーミルにて1回粉砕)で粉砕し、篩にかけて粒径が355μm 以下の粒子を除くことで、赤色に着色した香料粒子を得た。
(3)無機粒子の吸湿性測定法
香料粒子の組成比率で混合した無機粒子〔(D)成分〕10gを直径45mmのシャーレ上に30℃70%RH18時間保存した条件で重量増加が4%未満の無機粒子を配合した場合を良(○)、4%以上の粒子を配合した場合を悪(×)とした。結果を表1に示した。
(4)無機粒子の粒径測定法
粒度分布計(堀場製作所製「LA−920」)を用いて、99.5%エタノールを分散溶媒として測定した。配合している全無機粒子において粒径が20μm 未満の粒子の割合が20%以上のものを良(○)、20%未満を悪(×)、100μm 以上の粒子の割合が10%以上のものを良(○)、10%未満を悪(×)とした。結果を表1に示した。
(5)製造適性の評価法
上記(2)の製造方法においてナウターミキサーで2時間混合した後に押し出しを行った際、香料粒子の製造設備に付着がほとんどなく、製造後の粒子強度が300kgf/cm2 以上になった場合を良(○)、設備に付着が認められ、及び/又は粒子強度が300kgf/cm2 未満の香料粒子の場合を悪(×)とした。結果を表1に示した。
(6)保存安定性の評価法
30℃70%RH環境下、直径35mm、高さ100 mmのスクリュー管に試料20gを蓋を閉めない状態で1週間保存した際の、355μm 以下の微粉の増加量が10%未満の場合を良(○)、10%以上の場合を悪(×)とした。結果を表1に示した。なお、微粉の増加量は、355μmの目のひらきの篩をかけた際の通過した試料の割合を保存前後で引き算することにより求めた。
また、総合評価として、前記製造適性、保存安定性の評価が共に「○」のものを合格品とした。
Figure 0004317486
表1の結果より、(A)、(B)、(C)成分及び(D)成分を含有し、押し出し造粒により圧密化することで 優れた輸送時及び保存時の安定性を有する粒状の香料粒子が得られることがわかる。
実施例2
(1)粉末洗剤組成の調製
<粉末洗剤組成>
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル 9%
・牛脂脂肪酸ナトリウム 2%
・ポリエチレングリコール 1%
・ポリアクリル酸ナトリウム 5%
・ゼオライト 30%
・炭酸ナトリウム 20%
・結晶性層状シリケート 4%
・硫酸ナトリウム 9.6%
・食塩 3%
・過炭酸ナトリウム 4.5%
・過ラウロイルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5%
・香料(*1) 0.4%
・水 1%
*1:特開2000−230197号公報の実施例記載の香料
上記組成の粉末洗剤100重量部に前述実施例1(6)の保存前後の香料粒子0.5重量部を添加して、外観及び香りの品質を以下の方法で評価した。
(2)洗剤の外観の評価
香料粒子を配合した洗剤を保存前後で比べた際、目視により保存による洗剤の外観の変化がわからない場合を良(○)、香料粒子(赤粒)の数が少なく見える場合を悪(×)とした。結果を表2に示した。
(3)洗剤の香りの評価
香料粒子を配合した洗剤を保存前後で比べた際、、官能評価により香料粒子の保存による変化がわからない場合を良(○)、香りの低下が認められる場合を悪(×)とした。結果を表2に示した。
Figure 0004317486
表2の結果より、(A)、(B)、(C)成分及び(D)成分を混合し、押し出し造粒により圧密化した香料粒子を含有することで、高い残香性を有す洗浄剤組成物が得られることがわかる。
本発明の香料粒子は、それ自身で医薬品、食品、農薬、肥料、浴剤、洗浄剤等の製品として使用可能であり、添加剤としても、既存の製品に添加することができる。特に衣料用洗浄剤組成物の添加剤として有用である。

Claims (8)

  1. (A)香料5〜30重量%、
    (B)JIS K5101により測定される吸油能が100ml/100g以上800ml/100g未満である吸油性担体、
    (C)バインダー、及び
    (D)JIS K5101により測定される吸油能が100ml/100g未満であり、粒径が20μm未満のものを20%以上、100μm以上のものを10%以上含んだ吸湿性を有しない、2種以上の粒子からなる無機粒子30〜85重量%
    を含有し、界面活性剤を含まないか、あるいは含んでいても3重量%以下である、押し出し造粒により圧密化されてなる香料粒子。
  2. (D)成分が水溶性粒子である請求項1記載の香料粒子。
  3. (D)成分の一部又は全部が硫酸ナトリウムである請求項1又は2記載の香料粒子。
  4. (C)成分が溶融した溶融状態及び固体状態のものを併用して添加されてなる請求項1〜いずれか記載の香料粒子。
  5. (A)成分と(B)成分との含有量比(重量比)〔(A)/(B)〕が1/1.5〜3.5、(A)成分と(C)成分との含有量比(重量比)〔(A)/(C)〕が1/1.5〜2.5である請求項1〜いずれか記載の香料粒子。
  6. (A)成分と(D)成分との含有量比(重量比)〔(A)/(D)〕が1/3〜5、(B)成分と(D)成分との含有量比(重量比)〔(B)/(D)〕が1/1.5〜2.5である請求項1〜いずれか記載の香料粒子。
  7. (B)成分が複数の組み合わせからなる、請求項1〜6いずれか記載の香料粒子。
  8. 請求項1〜7いずれか記載の香料粒子を含有する洗浄剤組成物。
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