JP4316784B2 - 画像露光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム等の薄板によってシート状に形成された支持体に感光層を形成した感光性平版印刷版等を露光して画像を形成する画像露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、印刷には、アルミニウムの薄板に感光層を形成した感光性平版印刷版(以下「印刷版」と言う)が用いられ、この印刷版を画像露光した後に現像処理して、印刷用の刷版が作成される。
【0003】
この印刷版を画像露光する画像露光装置では、カセットに複数枚の印刷版が積層されて装填され、このカセット内から印刷版を1枚ずつ取り出して、画像露光を行う。また、印刷版は、印刷物の大きさに合わせたサイズのものが選択されるようになっており、このために、画像露光装置では、異なるサイズ(例えば縦×横が1030mm×950mm〜500mm×400mmの範囲等)の印刷版への画像露光が可能となっており、また、画像露光装置には、複数サイズの印刷版を同時に装填して、必要なサイズの印刷版を取り出して画像露光を施すことができるようになっている。
【0004】
ところで、画像露光装置には、印刷版を回転ドラムの外周面に密着させ、この回転ドラムと一体で印刷版を回転させることにより副走査し、回転ドラムに対向して配置している露光ヘッドから照射する光ビームによって印刷版を画像露光するものがある。
【0005】
一方、印刷版は、支持体の肉厚が0.3mm程度と極めて薄いため、容易に湾曲するが、小さい曲率半径で印刷版を湾曲させると、支持体に折れが生じたり、感光層に亀裂等が生じてしまうことがある。このために、回転ドラムの外周面へ印刷版を巻き付けて画像露光を施す画像露光装置においても、カセットから取り出した印刷版を、極力、湾曲させることがないように搬送するようにしている。
【0006】
例えば、図12(A)に示される画像露光装置200では、印刷版202に画像露光を施す記録部204に隣接して複数のカセット装填部206A、206Bが設けられている。また、この画像露光装置200では、カセット装填部206A、206Bの上方に給版コンベア208が配置されている。給版コンベア208は、カセット装填部206A、206Bに装填されているカセット210から取り出された印刷版202を、略水平搬送して記録部204へ供給する。
【0007】
また、この画像露光装置200には、給版コンベア208の上側に排版コンベア212が設けられている。この排版コンベア212は、画像露光が終了して記録部204から取り出した印刷版202を搬送し、機外に設けている自動現像装置214へ送り出す。なお、この画像露光装置200では、ドラム216の内周面に印刷版202を密着させて露光するインナースピナー型となっている。
【0008】
このように形成されている画像露光装置200では、カセット210を比較的緩やかな角度(水平に近い角度)で傾斜させて装填し、給版コンベア208によって印刷版202を略水平に搬送することにより、印刷版202の湾曲を抑えながら画像露光を行うと共に、装置の高さを比較的低く抑えることができている。
【0009】
一方、図12(B)に示される画像露光装置220では、記録部222に隣接してカセット装填部224が設けられている。このカセット装填部224には、カセット226が略垂直状態に立てられて装填されるようになっている。また、画像露光装置220には、印刷版202を略垂直に近い状態に立てて搬送する給版キャリア228と排版キャリア230が設けられている。
【0010】
このように構成された画像露光装置220では、カセット226から上方に引き出した印刷版202を給版キャリア228によって記録部222へ搬送して給版すると共に、画像露光の終了した印刷版202を記録部222から上方に引き出して排版キャリア230によって保持して、機外へ排出する。なお、この画像露光装置220では、記録部222に設けている回転ドラム232の外周面に印刷版202を巻き付け、回転ドラム232と共に印刷版202を回転させながら印刷版202に走査露光を施すようになっている。
【0011】
このように形成されている画像露光装置220では、カセット226を略垂直状態で装填するようにしているため、装置の設置スペースを狭めることができている。
【0012】
画像露光装置200、220の何れにおいても、印刷版202を湾曲させた状態で画像露光を行うが、印刷版202を搬送するときには、印刷版202が湾曲してしまうのを抑えるようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像露光装置200のように印刷版202を略水平状態で搬送するようにした場合、装置の高さは低くなるが広い設置スペースを必要とする。また、画像露光装置220のように印刷版202を略垂直状態で搬送するようにした場合、装置の設置スペースは比較的狭くて済むが、装置の高さが高くなってしまい、何れも装置が大型化してしまうという問題がある。
【0014】
また、画像露光の終了した印刷版を記録部から取り出し、例えば自動現像装置等の次工程の装置へ送り出すときには、次工程の装置の搬送速度に合わせた速度で送り出す必要がある。このために、画像露光装置の内部に、画像露光の終了した印刷版を一旦、貯留するスペースが必要なり、この貯留スペースが装置のコンパクト化の障害となってしまうことがある。
【0015】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、印刷版などの薄肉の支持体に感光層が形成されたシート体に画像露光を施すときに、シート体を損傷させることなく、装置の設置スペースを狭くすると共に、装置の高さを低くすることができる画像露光装置を提案することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に係る発明は、金属製シート状の支持体に感光層を形成した印刷版に画像露光する画像露光装置であって、前記印刷版を露光して画像を記録する画像記録部と、前記印刷版を収容する印刷版収容部と、前記印刷版収容部に隣接して配置されて印刷版収容部から引き出した前記印刷版を転向ローラへ巻き掛けることにより所定の曲率半径で湾曲させて転向させ、印刷版収容部に隣接する前記画像記録部へ送り出す転向搬送手段と、前記画像記録部で画像が記録されて送り込まれる前記印刷版を排出ローラの外周に巻き付けることにより所定の曲率半径で湾曲させて保持した後、前記排出ローラを送り出し方向へ回転することにより、前記印刷版を所定の送り出し速度で機外へ送り出す排出バッファ部と、を含む。
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、印刷版収容部に隣接して、転向ローラを備えた転向搬送手段を配置している。転向搬送手段は、印刷版収容部から引き出した印刷版を転向ローラに巻き掛けることにより湾曲させながら転向させる。これにより、例えば、印刷版を印刷版収容部から引き出すために高くまで引き上げる必要がなく、大きいサイズの印刷版を処理可能とするときにも装置の高さを抑えることができる。
【0018】
また、転向ローラに印刷版を巻き掛けて回転することにより、印刷版を湾曲させるときの曲率半径は、転向ローラの半径によって定まり、印刷版を一定の曲率半径で湾曲させることができる。
【0019】
このような転向ローラの半径は、小さいことが好ましいが、印刷版を湾曲させたときに、印刷版に折れや曲がり癖及び感光層の損傷等が生じさせることがない範囲であれば任意に設定することができる。
また、本発明では、画像記録部から送り出された印刷版を排出バッファ部で一旦受け取った後、排出バッファ部から機外の自動現像装置等の搬送速度に応じた速度で印刷版を送り出す。このときに、バッファ部では、排出ローラに印刷版を巻き掛けているために、印刷版を一時的に保持する。
これによりバッファ部では、印刷版を所定の曲率で湾曲させながら受け取るので、比較的狭いスペースで貯留でき、かつ、印刷版を所定の送り出し速度で送り出すことができる。また、排出ローラを用いることにより、印刷版を一定の曲率半径で湾曲させることができる。このような排出ローラは、半径が小さいことが好ましいが、印刷版に折れや曲がり癖及び感光層の損傷等を生じさせない範囲であれば任意に設定することができる。
【0020】
このような本発明では、前記印刷版収容部に、それぞれが前記印刷版を収容した複数のカセットが配列されて装填されると共に、前記転向搬送手段が、前記印刷版を引き出す前記カセットの位置に基づいて前記印刷版収容部の印刷版取出し側を移動されることが好ましい。
【0021】
これによれば、印刷版収容部に、それぞれが印刷版を収容している複数のカセットを装填するときに、転向搬送手段が例えば印刷版収容部の上方を水平移動する。これにより複数のカセットの何れからでも印刷版を引き出し、円滑に画像記録部へ送り込むことができる。
【0022】
また、本発明は、前記転向搬送手段が、前記転向ローラの周囲に所定の範囲で巻き掛けられる無端の搬送ベルトを含み、前記印刷版を前記転向ローラと前記搬送ベルトに挟持して搬送しても良く、前記転向ローラの周囲に所定の範囲で配置された複数のガイドローラを含み、前記印刷版を前記転向ローラと前記ガイドローラの間で挟持して搬送しても良い。
【0023】
これにより、印刷版を転向ローラの周面へ向けて均一に押圧して湾曲させることができるので、印刷版の円滑な湾曲が可能となり、印刷版を湾曲させたために、折れや曲がり等の損傷を生じさせることがない。
【0024】
さらに、本発明は、前記転向ローラへの前記無端ベルトの巻き掛け範囲が、前記転向搬送手段の移動位置に基づいて変えられことが好ましく、また、前記転向ローラの周囲への前記小ローラの配置範囲が、前記転向搬送手段の移動位置に基づいて変えられることが好ましい。
【0025】
これによれば、特に転向ローラからの画像記録部への送り出し側の巻き掛け位置が変えられることにより、送り出し方向を変えることができ、転向搬送手段の移動位置にかかわらず一定の位置へ向けて印刷版を送り出すことが可能となる。
【0030】
また、本発明では、前記排出ローラの周面に巻き掛けられる無端の搬送ベルトが配置され、前記排出ローラに巻き付けられる前記印刷版が排出ローラと前記搬送ベルトに挟持されることが好ましく、これにより、印刷版を円滑に湾曲させることができる。
【0033】
このような本発明では、転向ローラ又は排出ローラとの間で印刷版を挟持する搬送ベルトを印刷版の感光層を損傷させることのない柔らかい材質で形成し、搬送ベルトが印刷版の感光層に対向するように配置することがより好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した画像露光装置10の概略構成を示している。この画像露光装置10は、アルミニウム等の矩形薄板(例えば肉厚が0.3mm程度)上に感光層を形成した感光性平版印刷版(以下「印刷版12」という)に、画像データに基づいて変調した光ビームを照射して露光する。なお、画像露光装置10で画像露光の終了した印刷版12は、図示しない自動現像装置等によって現像処理等が施され、印刷用の刷版として仕上げられる。
【0035】
この画像露光装置10には、機枠14内に、印刷版12を収容しているカセット16が装填されるカセット装填部18と、カセット装填部18に装填されたカセット16から印刷版12を1枚ずつ取り出して次工程へ送り出す給版搬送部20と、印刷版12に画像露光を施す記録部22と、画像露光が終了した印刷版12を次工程の搬送速度に同期させて排出する排出バッファ部24と、が設けられている。
【0036】
カセット装填部18は、機枠14内の図1紙面右下側に配置されている。このカセット装填部18には、印刷版12を積層して収容している複数台のカセット16が傾斜された状態で装填される。画像露光装置10では、カセット16を垂直に近い状態となるように傾斜した状態で収容するようになっており、これにより、狭いスペースで複数のカセット16が装填できるようにしている。なお、カセット16の傾斜は、水平方向に対する角度θが好ましくは45°以上、90°未満であり、より好ましくは、60°以上、90°未満である。
【0037】
画像露光装置10では、例えば1030mm×950mm、745mm×620mm、500mm×400mmなどの縦横の寸法が異なる複数サイズの印刷版12の処理が可能となっている。カセット16には、何れかのサイズの印刷版12が、感光層を上側に向けられ、一端が所定の位置となるように位置決めされて収容されている。また、カセット装填部18には、この印刷版12の一端が略一定の高さとなるようにカセット16が装填される。
【0038】
給版搬送部20は、カセット装填部18の上方に配置されており、カセット装填部18に装填されたカセット16から印刷版12を引き出し、この印刷版12をカセット装填部18に隣接して設けられている記録部22へ送り出す。
【0039】
記録部22の上方には、搬送コンベア26が設けられている。この搬送コンベア26は、給版搬送部20の下方に隣接したローラ28と、記録部22の上方に隣接したローラ30との間に搬送ベルト32が巻き掛けられている。搬送ベルト32は、ローラ30側が下方となるように傾斜されており、印刷版12は、給版搬送装置20によって搬送コンベア26の搬送ベルト32上へ送り出される。
【0040】
搬送コンベア26には、ローラ30に対向してローラ34が配置されており、図示しない駆動手段によって搬送ベルト32が回転駆動されることにより、印刷版12は、搬送ベルト32によって記録部22へ向けて搬送され、ローラ30、34の間に挟持される。
【0041】
記録部22には、架台36上に回転ドラム38及び記録ヘッド40が取付けられている。回転ドラム38は、図示しない駆動手段によって印刷版12の装着露光方向(図1の矢印B方向)及び印刷版12の取出し方向(矢印C方向)へ回転されるようになっている。記録部22では、この回転ドラム38の外周面に印刷版12を巻き付け、回転ドラム38と共に印刷版12を装着露光方向へ一定速度で高速回転させながら、記録ヘッド40から画像データによって変調した光ビームを印刷版12に照射することにより画像露光を行う。
【0042】
画像露光装置10には、回転ドラム38の上方にパンチャー42が設けられている。図5に示されるように、このパンチャー42には、搬送コンベア26側に銜え口44が形成されている。搬送コンベア26は、搬送ベルト32に印刷版12が載置されるときに、ローラ30、34がパンチャー42の銜え口44に対向されており、搬送ベルト32によって搬送された印刷版12は、先端部がローラ30、34に挟持されてパンチャー42の銜え口44に挿入される。また、搬送ベルト32は、印刷版12の先端がパンチャー42の銜え口44に挿入されると、駆動が一旦停止される。
【0043】
パンチャー42は、銜え口44に挿入された印刷版12の先端部の所定の位置に、図示しないパンチ刃によって位置決め用の切欠きないしパンチ孔を穿設する。なお、図3(B)に示されるように、本実施に適用した画像露光装置10では、パンチャー42によって切欠き43A、43Bを穿設し、印刷版12に画像露光するときに、この切欠き43A、43Bを用いて印刷版12を位置決めするようにしている。
【0044】
搬送コンベア26には、図示しない揺動手段が設けられている。これにより、図1及び図5に示されるように、搬送コンベア26は、この揺動手段によってローラ28側を軸にしてローラ30側が記録部22の回転ドラム38に接近するように下方移動される。
【0045】
画像露光装置10では、印刷版12の先端部に切欠き43A、43Bを穿設すると、搬送ベルト32を逆転駆動して、パンチャー42の銜え口44から印刷版12の先端部を引き出した後、搬送コンベア26を揺動させる。これにより、印刷版12の先端が回転ドラム38の周面の所定の位置に向けられる。
【0046】
回転ドラム38には、外周面の所定の位置に先端チャック46が取り付けられている。回転ドラム38は、下方に揺動された搬送コンベア42上の印刷版12の先端に先端チャック46が対向する位置で回転を停止している(以下「印刷版装着位置」と言う)。
【0047】
図3(A)に示されるように、先端チャック46は、回転ドラム38の回転方向に沿った中間部に支軸48が設けられており、この支軸48を介して回転ドラム38に取付けられている。この先端チャック46は、支軸48を回転ドラム38の周方向の一端側がクランプ部50となっており、他端側が抑え部52となっている。また、先端チャック46は、支軸48を支点としてクランプ部50が回転ドラム38の周面への接離方向へ揺動可能となっている。
【0048】
先端チャック46には、抑え部52と回転ドラム38の周面との間にコイルばね54が設けられている。先端チャック46は、このコイルばね54の付勢力によってクランプ部50と回転ドラム38の周面との間で、印刷版12の先端部を挟持可能となっている。
【0049】
記録部22には、回転ドラム38の周面近傍の所定の位置に装着カム56が配置されており、回転ドラム38が印刷版装着位置に停止したときに先端チャック46の抑え部52が、装着カム56に対向するようになっている。この装着カム56は、偏芯カムとなっており、図示しない回転手段によって回転されることによりカム面58が先端チャック46の抑え部52をコイルばね54の付勢力に抗する方向へ押圧する。これにより、先端チャック46のクランプ部50がコイルばね54の付勢力に抗して回転ドラム38の周面から離間し、クランプ部50と回転ドラム38との間への印刷版12の先端の挿入及び抜き出しが可能な状態に保持される(図3(A)の二点鎖線参照)。
【0050】
画像露光装置10では、先端チャック46のクランプ部50を開いた状態(クランプ部50が回転ドラム38の周面から離間した状態)で印刷版12を載置した搬送コンベア26を作動させて、印刷版12を回転ドラム38の周面へ向けて搬送する。これにより、印刷版12の先端が先端チャック46のクランプ部50と回転ドラム38の間へ挿入される。
【0051】
画像露光装置10では、印刷版12の先端がクランプ部50と回転ドラム38の間へ挿入されると、装着カム56を回転し、カム面58を先端チャック46の抑え部52から離間させる。これにより、先端チャック46は、コイルばね54の付勢力によってクランプ部50と回転ドラム38の間で印刷版12の先端部を挟持して保持する。
【0052】
図6(A)に示されるように、この状態で、回転ドラム38が搬送ベルト32による印刷版12の搬送速度に合わせた速度で装着露光方向へ回転することにより、印刷版12が回転ドラム38の周面に巻き付けられる。
【0053】
図3(B)に示されるように、回転ドラム38には、印刷版12の位置決め用のピン45A、45Bが設けられており、先端チャック46のクランプ部50と回転ドラム38の間に挿入された印刷版12は、切欠き43A、43Bのそれぞれにピン45A、45Bが入りこむことにより、回転ドラム38に対して搬送方向(回転ドラム38の周方向)及び幅方向(回転ドラム38の軸線方向)に沿った位置決めがなされる。
【0054】
図1及び図5に示されるように、記録部22には、回転ドラム38の周面近傍で、装着カム56よりも装着露光方向の下流側(装着露光方向側)にスクイズローラ60が配置されている。このスクイズローラ60は、図示しない接離手段によって回転ドラム38の周面に接近する方向へ移動され、回転ドラム38に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム38との間で挟持するようになっている。
【0055】
スクイズローラ60は、回転ドラム38への印刷版12の装着時に、先端チャック46がスクイズローラ60と対向する位置を通過すると、回転ドラム38の周面へ向けて移動し、回転ドラム38との間で印刷版12を挟持する。これにより、印刷版12は、スクイズされながら回転ドラム38に巻き付けられ、回転ドラム38の周面に密着される。
【0056】
また、記録部22には、スクイズローラ60よりも回転ドラム38の装着露光方向下流側に後端チャック着脱ユニット62が設けられ、装着露光方向上流側に取外しカム64が配置されている。
【0057】
後端チャック着脱ユニット62には、回転ドラム38へ向けて突出された着脱シャフト66の先端に後端チャック68が着脱可能に取付けられている。
【0058】
図4(A)及び図4(B)に示されるように、後端チャック68は、回転ドラム38の回転方向に沿った中間部に支軸70が設けられている。また、後端チャック68は支軸70を挟んだ一端側がクランプ部72、他端側が抑え部74、となっており、クランプ部72側が回転ドラム38の装着露光方向側となるように着脱シャフト66に装着されている。また、後端チャック68には、抑え部74の回転ドラム38側に当て板76が配置され、抑え部74と当て板76がコイルばね78によって連結されている。
【0059】
一方、回転ドラム52には、周面に複数本の装着溝80が形成されている。この装着溝80は、回転ドラム38の軸線方向に所定の間隔で形成されている。後端チャック68には、この装着溝80に合わせて複数の支軸70が設けられている。
【0060】
図4(B)に示されるように、装着溝80は、断面(回転ドラム38の軸線方向に沿った断面)が略T字形状に形成されている。図4(A)及び図4(B)に示されるように、支軸70の先端部には、この装着溝80内に挿入される矩形ブロック形状の基部82が取り付けられている。基部82は、装着溝80に挿入されて、装着溝80内で略90°回転されることにより、装着溝80の内壁面に当接して装着溝80からの抜き出し及び溝方向に沿った移動が阻止される。
【0061】
図6(B)に示されるように、画像露光装置10では、図示しないセンサによって回転ドラム38に巻き付けた印刷版12の後端が、着脱シャフト66に装着されている後端チャック68に対向する位置に達すると、回転ドラム38を停止させる。次に、後端チャック着脱ユニット62が、着脱シャフト66を回転ドラム38へ向けて移動させて、後端チャック68の基部82を回転ドラム38の装着溝80に挿入し、着脱シャフト66を所定方向へ回転することにより、支軸70と共に基部82を装着溝80内で回転して後端チャック68を回転ドラム38に装着する。なお、着脱シャフト66は、基部82を回転することにより支軸70との係合が解除されて、支軸70からの抜き出しが可能となる。
【0062】
後端チャック68は、回転ドラム38に装着されることにより、抑え部74の当て板76が回転ドラム38の周面に当接する。これにより、抑え部74がコイルばね78の付勢力によって回転ドラム38から離間する方向へ付勢される。また、後端チャック68のクランプ部72は、印刷版12の後端部に対向し、抑え部74がコイルばね78に付勢されることにより、回転ドラム38との間で印刷版12の後端を挟持して保持する。
【0063】
後端チャック着脱ユニット62は、後端チャック68を回転ドラム38に装着すると、着脱シャフト66を収縮させて回転ドラム38から離間させる。なお、スクイズローラ60は、後端チャック68が回転ドラム38に装着されると回転ドラム38から離間して、回転ドラム38との干渉が防止される。また、印刷版12を回転ドラム38の周面に密着させるために、回転ドラム54の周面に吸着溝を形成しておき、この吸着溝に供給する負圧によって印刷版12を回転ドラム38の周面に吸着するようにしても良い。
【0064】
画像露光装置10では、印刷版12の先端部及び後端部のそれぞれを先端チャック46及び後端チャック68によって回転ドラム38の周面に保持させると、回転ドラム38を装着露光方向へ高速回転させながら記録ヘッド40から発する光ビームによって走査露光する。
【0065】
また、図7(A)に示されるように、記録部22では、印刷版12への走査露光が終了すると、後端チャック68が後端チャック着脱ユニット62の着脱シャフト66に対向する位置で停止し、スクイズローラ60によって印刷版12の後端部を回転ドラム38との間で挟むと共に、着脱シャフト66を伸長して、後端チャック68へ挿入する。この後に、着脱シャフト66を装着時とは逆方向へ略90°回転させ、基部82を装着溝80から引き抜き可能な状態にして、着脱シャフト66を収縮する。これにより、後端チャック68が回転ドラム38から取り外され、印刷版12は、後端部がスクイズローラ60に抑えられた状態で開放される。
【0066】
図1に示されるように、スクイズローラ60の上方側には、排出バッファ部24が設けられており、後端が開放された印刷版12は、回転ドラム38が印刷版12の取出し方向へ回転することにより、回転ドラム38とスクイズローラ60の間から排出バッファ部24へ向けて送出される(図7(A)参照)。
【0067】
一方、図7(B)に示されるように、記録部22では、排出バッファ部24へ向けて送出される印刷版12の先端を回転ドラム38に保持させている先端チャック46が取外しカム64に対向する所定の位置に達すると、回転ドラム38を停止する。これにより、先端チャック46の抑え部52が取外しカム64に対向される。
【0068】
図3(A)に示されるように、この取外しカム64も装着カム56と同様に偏芯カムとなっており、図示しない回転手段によって回転されることにより、二点鎖線で示されるように、カム面84が先端チャック46の抑え部52を、コイルばね54の付勢力に抗する方向へ押圧する。これにより、先端チャック46のクランプ部50が回転ドラム38の周面から離間し、印刷版12の保持が解除され、印刷版12が回転ドラム38とスクイズローラ60の間から排出バッファ部24へ引き出される。
【0069】
図1に示されるように、排出バッファ部24は、機枠14に設けている排出口86に隣接しており、排出バッファ部24では、記録部22から送り出された印刷版12を、一旦収容した後、排出口86へ向けて送り出す。このとき、排出バッファ部24は、この排出口86に隣接して図示しない自動現像装置が設けられているときには、この自動現像装置での印刷版12の搬送速度に合わせて印刷版12を送り出すようにしている。
【0070】
ところで、図1、図2(A)及び図2(B)に示されるように、給版搬送部20には、転向ユニット88及び枚葉ユニット90が設けられている。転向ユニット88は、一対の側板92(各図では一方のみを図示)の間に、所定の外径寸法の転向ローラ94が設けられている。また、転向ローラ94の周囲には、カセット装填部18側から順に小ローラ96A、96B、96C、96Dが配置されている。
【0071】
小ローラ96Aは、枚葉ユニット90側で転向ローラ94の軸心よりも下側に配置されており、また、小ローラ96Dは、搬送コンベア26側で転向ローラ94に接するように配置されている。
【0072】
これらの小ローラ96A〜96Dの間には、無端の搬送ベルト98が巻き掛けられており、これにより、搬送ベルト98は、小ローラ96Aと小ローラ96Dの間で、転向ローラ94の上側の約半周の間で、転向ローラ94の周面に接している。
【0073】
転向ローラ94は、図示しない回転駆動手段の駆動力によってカセット16からの印刷版12の引き出し方向(矢印A方向)に回転するようになっており、この転向ローラ94の回転に追従して搬送ベルト98が回転される。
【0074】
枚葉ユニット90は、側版92に取付けられている。この枚葉ユニット90は、カセット16に収容されている印刷版12の幅方向(図1の紙面表裏方向)に沿って複数の吸盤100が設けられている。この吸盤100は、通常、各図で実線で示す原位置に待機しているが、カセット16からの印刷版12の取出しが指示されると、枚葉ユニット90は、この吸盤100をカセット16内の印刷版12の上端部に対向する印刷版吸着位置(各図に一点鎖線で示す)へ移動させて印刷版12の上端部を吸着すると、吸盤100を小ローラ96A側へ向けて上方移動させる(各図に二点鎖線で示す)。
【0075】
これにより、最上層の印刷版12がカセット16から引き出され、先端が転向ローラ94と搬送ベルト98の間へ挿入される。なお、吸盤100は、カセット16に装填されている印刷版12の感光層側の面を吸着するようになっており、印刷版12は感光面側が搬送ベルト98側となるように転向ローラ94と搬送ベルト98の間へ送り込まれる。
【0076】
給版搬送部20では、枚葉ユニット90による印刷版12の取出しに合わせて転向ローラ94を駆動して、転向ローラ94と搬送ベルト98の間に挿入された印刷版20を挟持し、印刷版12をカセット16から引き出しながら転向ローラ94の外周に沿って移動させる。なお、枚葉ユニット90では、印刷版12の先端が転向ローラ94と搬送ベルト98に挟持されると、印刷版12の吸着を解除する。
【0077】
印刷版12は、転向ローラ94と搬送ベルト98に挟持されて搬送されることにより、転向ローラ94の外周に沿って湾曲されながら搬送され、小ローラ96D側から搬送コンベア26へ向けて送り出される。
【0078】
この転向ユニット88に設けている転向ローラ94の半径rは、印刷版12を湾曲させたときに、印刷版12の支持体に折れや曲がり癖が生じたり、感光層に亀裂等の損傷が生じることのない湾曲径となるようしている。本実施の形態では一例として半径rを100mm(直径200mm)としている。
【0079】
また、印刷版12を湾曲させるときに、印刷版12の感光層に接触する搬送ベルト98には、例えば織り布、不織布、人工皮革、テフロン系のゴム等の、印刷版12の感光層に接触する面が柔らかくかつ滑り性が高い材質を用いている。これにより、印刷版12の感光層に擦り傷等の損傷を生じさせることなく、印刷版12が均一に転向ローラ94の周面へ向け押圧されるようにしている。
【0080】
この給版搬送部20には、図示しない移動手段が設けられており、転向ユニット88が枚葉ユニット90と一体でカセット装填部18の上方を略水平移動するようになっている。これにより、枚葉ユニット90は、カセット装填部18に装填されている何れのカセット16からでも印刷版12を取出し可能となっていると共に、枚葉ユニット90によって取り出された印刷版12が、転向ローラ94と搬送ベルト98の間へ挿入されるようになっている。
【0081】
すなわち、側板92は、図2(A)に示される機枠14側に装填されているカセット16内の印刷版12に吸盤100が対向する位置と、図2(B)に示される記録部22側のカセット16内の印刷版12に吸盤100が対向する位置との間を移動するようになっている。
【0082】
一方、転向ユニット88に設けられている小ローラ96A〜96Dのうち、搬送コンベア26側の小ローラ96C、96Dは、側板92の移動に伴って、移動するようになっている。すなわち、図2(B)に示されるように、機枠14側のカセット16に対向する位置から、記録部22側のカセット16に対向する位置へ移動するときに、小ローラ96Dが、転向ローラ94の周面に沿って下方側へ移動する(二点鎖線から実線で示す位置への移動)。この小ローラ96Dの移動に伴って、小ローラ96Cが、二点鎖線で示す位置から実線で示す位置へ移動し、搬送ベルト98に一定の張力を付与するようにしている。
【0083】
転向ユニット88では、この小ローラ96Dの移動によって、転向ローラ94と搬送ベルト98からの印刷版12の送り出し方向を調整し、印刷版12が確実に搬送コンベア26の搬送ベルト32へ送られるようにしている。
【0084】
一方、転向ユニット88が設けられている側板92には、小ローラ96Dの略下方にガイド102が配置されている。印刷版12は、転向ローラ94と搬送ベルト98に挟持された状態で転向ローラ94の外周に沿って湾曲され、略下方へ向けられる。すなわち、カセット16から引き出された印刷版12は、印刷版搬送方向に回転される転向ローラ94と搬送ベルト98に挟持されることにより向きが変えられ、先端が略下方へ向けられる。先端が下方へ向けられた印刷版12は、小ローラ96Dと転向ローラ94の間からガイド102へ向けて送出される。
【0085】
図2(A)及び図2(B)に示されるように、このガイド102は、転向ユニット88の水平移動に合わせて先端部が揺動され、常に搬送コンベア26へ向けられるようになっている。これにより、印刷版12は、ガイド102によって搬送コンベア26の搬送ベルト32上へ送り込まれ、搬送ベルト32上をパンチャー42へ向けて搬送されるようになっている。
【0086】
一方、図1、図8(A)及び図8(B)に示されるように、排出バッファ部24には、排出ローラ104が設けられている。この排出ローラ104は、排出口86に対向して設けられている。この排出ローラ104の周囲には、小ローラ106A、106B、106C、106D、106Eが配置されている。
【0087】
通常、小ローラ106A及び小ローラ106Eは、排出ローラ104の下側に位置しており、小ローラ106B、106C、106Dは、それぞれ小ローラ106A、106Eの上方側に位置している。
【0088】
これらの小ローラ106A〜106Eの間には、無端の搬送ベルト108が巻き掛けられている。これにより、搬送ベルト108は、排出ローラ104の下側の周面を僅かに開放した状態で略3/4周の範囲で排出ローラ104に巻き掛けられている。
【0089】
この排出ローラ104は、図示しない駆動手段の駆動力によって印刷版12の巻き取り方向(矢印D方向)及び印刷版12の送り出し方向(矢印E方向)へそれぞれ所定の速度で回転駆動されるようになっており、搬送ベルト108及び小ローラ106A〜106Eが、この排出ローラ104に追従して回転するようになっている。
【0090】
また、排出バッファ部24には、小ローラ106Aに対向して、小ローラ106E側にローラ110が配置されている。図1に示されるように、記録部22から送り出された印刷版12は、図示しないガイド手段によって小ローラ106とローラ110の間へ案内される。これにより、図8(A)に示されるように、印刷版12は、小ローラ106Aとローラ110に挟持されて、搬送ベルト108と排出ローラ104の間へ送り込まれ、排出ローラ104に巻き付けられる。
【0091】
この排出ローラ104の半径Rは、画像露光装置10で処理する最大サイズの印刷版12の搬送方向に沿った寸法に基づいて設定されている。すなわち、排出ローラ104の半径Rは、外周面に最大サイズの印刷版12が巻き付け可能となるように設定されている。画像露光装置10では、1030mm×950mmが最大サイズの印刷版12としており、この印刷版12の搬送方向に沿った寸法(1030mm)と、印刷版12を巻き付けて保持したときに、印刷版12に巻き癖等が生じるのを防止するために、排出ローラ104の半径Rを160mm(直径320mm)にしている。
【0092】
したがって、印刷版12はカセット16から引き出された時の後端側から排出ローラ104に巻き付けられるようになっており、最大サイズの印刷版12の先端側が小ローラ106Aとローラ110の間を通過したときに、後端側が排出ローラ104の周面から離れて小ローラ106E側に僅かに突出した状態となるようになっている。これにより、排出バッファ部24では、記録部22から送り出された印刷版12を排出ローラ104に巻き付けて一時的に保持することができるようになっている。
【0093】
一方、図1及び図8(B)に示されるように、排出バッファ部24では、小ローラ106Aとローラ110が、排出口86に対抗する位置へ回動しながら一体で移動するようになっている。すなわち、排出バッファ部24では、印刷版12の先端が小ローラ106Aとローラ110の間を通過すると、小ローラ106Aとローラ110が一体で、排出口86に対向する位置へ移動する。なお、小ローラ106Aの上方の小ローラ106Bは、図示しない付勢手段の付勢力によって上方へ向けて付勢され、この付勢力によって図示しないガイドに沿って上方へ移動可能となっている。したがって、小ローラ106Aの排出口86へ向けた移動に伴って、小ローラ106Bが搬送ベルト108に所定の張力を付与した状態を保ちながら、上方移動するようになっている。
【0094】
搬送ベルト108は、小ローラ106Aが排出口86側へ移動することにより、一部が排出ローラ104の周面から離間する。これにより、印刷版12の先端部は、剛性によって排出ローラ104の周面から離れ、排出口86へ向けられる。排出バッファ部24では、この状態で排出ローラ104を印刷版12の送り出し方向へ回転駆動し、印刷版12を小ローラ106Aとローラ110に挟持して、排出ローラ104への巻き付けを解きながら排出口86へ送り出す。
【0095】
このとき、排出ローラ104は、排出口86から排出される印刷版12が、排出口86に隣接して設けられた図示しない自動現像装置での印刷版12の搬送速度に応じた回転速度で回転駆動されるようになっている。
【0096】
この排出バッファ部24でも、給版搬送部20と同様に印刷版12の感光層に搬送ベルト108を接触させるようにしており、この搬送ベルト108も給版搬送部20の搬送ベルト98と同様に、柔らかい材質で形成することが好ましい。
【0097】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0098】
画像露光装置10では、印刷版12に露光する画像データが入力され、画像露光を行う印刷版12のサイズ及び露光枚数が設定されて、画像露光の開始が指示されると、印刷版12への画像露光処理を開始する。なお、これらの処理は、画像露光装置10に操作パネルを設け、この操作パネルのスイッチ操作によって指示するものであっても良く、画像露光装置10に画像データを出力する画像処理装置等からの信号によって画像露光装置10の処理開始を指示するものであっても良い。
【0099】
画像露光装置10では、処理の開始が指示されると、指定されたサイズの印刷版12を収容しているカセット16に対応する位置へ転向ユニット88と共に枚葉ユニット90を移動させる。この後に、画像露光装置10では、枚葉ユニット90によって印刷版12を取出し、転向ユニット88によってこの印刷版12を搬送コンベア26へ向けて送り出す。
【0100】
搬送コンベア26は、転向ユニット88の作動に合わせて搬送ベルト32を回転駆動する。これにより、搬送コンベア26に送り込まれた印刷版12の先端部は、パンチャー42の銜え口44へ挿入される。パンチャー42は、印刷版12が銜え口44に挿入されると、図示しないパンチ刃によって印刷版12の所定の位置に位置決め用の切欠き43A、43Bを穿設する。なお、印刷版12は、例えば搬送ベルト32上で搬送方向及び搬送方向と直交する方向に沿った位置決めがなされ、ローラ30、34に挟持されて所定の位置まで搬送されることにより、パンチャー42に対して位置決めされる。
【0101】
搬送コンベア26は、印刷版12に切欠き43A、43Bが穿設されると、ローラ30、34と共に搬送ベルト32を逆転駆動して印刷版12の先端をパンチャー42の銜え口44から引き出し、図示しない揺動手段によってローラ30、34側を下方へ揺動させて、印刷版12の先端を回転ドラム38の周面へ向けた後、回転ドラム38の周面へ向けて送り出す。
【0102】
これにより、印刷版12の先端は、回転ドラム38に設けている先端チャック46のクランプ部50と回転ドラム38の周面との間に挿入され、クランプ部50と回転ドラム38の間で挟持されて保持される。
【0103】
記録部22では、印刷版12の先端部を回転ドラム38に保持すると、回転ドラム38を搬送ベルト32による印刷版12の搬送速度に応じた回転速度で装着露光方向へ回転させ、印刷版12を回転ドラム38に巻き付ける。このとき、スクイズローラ60が印刷版12を回転ドラム38の周面へ向けて押圧することにより、回転ドラム38の周面に印刷版12が密着される。
【0104】
また、記録部22では、回転ドラム38に巻き付けられた印刷版12の後端が後端チャック着脱ユニット62に対向する位置に達すると、回転ドラム38に後端チャック68を取付ける。これにより、印刷版12の後端部が後端チャック68のクランプ部72と回転ドラム38の間に挟持されて保持される。
【0105】
記録部22では、このようにして印刷版12を回転ドラム38の周面に巻き付けて保持すると、回転ドラム38を装着露光方向へ所定の回転速度(印刷版12の走査速度)で回転させながら、記録ヘッド40から画像データに基づいて変調した光ビームを照射して、印刷版12を走査露光する。
【0106】
記録部22では、印刷版12への画像露光が終了すると、後端チャック68が後端チャック着脱ユニット62に対向する位置で回転ドラム38を停止させ、スクイズローラ60と回転ドラム38との間で、印刷版12の後端部を挟持すると、回転ドラム38から後端チャック68を取り外す。この後に、回転ドラム38が印刷版12の取出し方向へ回転することにより、印刷版12は、後端部から排出バッファ部24へ送り出される。なお、記録部22では、先端チャック46が取外しカム64に対向する所定の位置に達すると、取外しカム64を操作して印刷版12の先端の保持を解除する。
【0107】
排出バッファ部24では、記録部22から送り出された印刷版12の後端部を小ローラ106Aとローラ110によって挟持して、排出バッファ部24へ引き入れ、印刷版12が記録部22から完全に切り離されると、小ローラ106Aとローラ110を排出口86に対向する位置へ移動させ、排出ローラ104を図示しない自動現像装置の印刷版搬送速度に応じた回転速度で印刷版12の送り出し方向へ回転駆動し、排出口86から印刷版12を送り出す。
【0108】
ところで、画像露光装置10では、カセット装填部18に複数のカセット16を装填するときに、それぞれのカセット16を所定の角度θで傾斜させている。このカセット16の傾斜は、垂直に近くなっており、これにより、狭い設置面積で複数のカセット16が装填できるようになっている。
【0109】
一方、画像露光装置10には、カセット装填部18の上方に、転向ユニット88と枚葉ユニット90を備えた給版搬送部20が設けられている。転向ユニット88と枚葉ユニット90は、カセット装填部18の上方を一体で水平移動し、複数のカセット16の何れからも印刷版12の取出しを行うことができるようになっている。
【0110】
枚葉ユニット90は、所定のカセット16に対応する位置に移動すると、吸盤100によって最上層の印刷版12を吸着して略上方へ移動する。これにより、吸盤100に吸着された印刷版12の先端が、転向ユニット88の転向ローラ94と搬送ベルト98の間へ挿入される。給版搬送部20では、この印刷版12を転向ローラ94と搬送ベルト98とで挟持し、後端側をカセット16から引き出す。
【0111】
また、この印刷版12は、搬送ベルト98によって転向ローラ94へ向けて均一に押圧されながら転向ローラ94によって湾曲されながら搬送される。このとき、搬送ベルト98が略半周の範囲で転向ローラ94に巻き掛けられていることにより、印刷版12は、転向されて搬送コンベア26へ向けて送り出される。
【0112】
このように、画像露光装置10では、給版搬送部20に転向ローラ94を設け、この転向ローラ94の外周に沿って印刷版12を湾曲させて搬送コンベア26へ向けて送り出すようにしているので、カセット16から印刷版12を引き出すための装置の高さ方向に沿ったスペースが狭く(低く)済むようになっている。
【0113】
すなわち、垂直に近い状態で装填されたカセット16から印刷版12を湾曲させずに引き出そうとすると、カセット装填部18の上方に、印刷版12の搬送方向(例えば縦方向)に沿った長さ以上のスペースが必要となる。また、カセット装填部18には、カセット16を垂直に近い角度で傾斜させているため、カセット16を装填するために必要な高さと合わせると、装置の設置高さが最大サイズの印刷版12の2倍近い寸法を必要とする。
【0114】
これに対して画像露光装置10では、カセット16から引き出した印刷版12を転向ローラ94によって湾曲させるようにしているために、垂直に近い角度で傾斜させているカセット16から印刷版12を上方に引き出したときにも、カセット装填部18の上方に高いスペースが不要となっている。これにより、カセット16を垂直に近い角度で傾斜させることにより、設置面積を狭くしたカセット装填部18を設けても、装置全体の高さ寸法を低く抑えることができている。
【0115】
このとき、転向ローラ94は、印刷版12の許容湾曲径よりも大きい外径寸法となっているために、印刷版12を湾曲させても、印刷版12に折れや曲がり癖、感光層の亀裂等の損傷が生じることがない。また、転向ユニット88では、印刷版12の感光層側に、柔らかい材質で形成した搬送ベルト98が接触するようにしているため、感光層に傷等の損傷を生じさせることもない。
【0116】
さらに、転向ユニット88では、小ローラ96Aと小ローラ96Dの間で搬送ベルト98を転向ローラ94に巻き掛け、搬送ベルト98によって印刷版12を転向ローラ94の周面に押し付けるようにし、転向ローラ94に巻き掛けられる印刷版12の全域を均一に押圧して、滑らかに湾曲するようにしている。これにより、例えば転向ローラ94の周囲に多数のローラを配置し、これらのローラによって印刷版12を転向ローラ94の周囲に巻き付けるようにした場合に比べて、印刷版12に折れ等が生じるのを確実に抑えることができる。
【0117】
一方、画像露光が終了した印刷版12を排出口86に隣接して配置される自動現像装置等の搬送速度に合わせて排出する一つの方法としては、記録部22からの印刷版12の送り出し速度を自動現像装置等の搬送速度に合わせる方法があるが、この場合、記録部22からの印刷版12の送り出し速度を自動現像装置等の印刷版の搬送速度に応じて変える必要があり実質的に困難である。また、この方法では、印刷版12を排出しなければ、新たな印刷版12を回転ドラム38へ装着することができるない。
【0118】
また、記録部22から印刷版12を完全に分離させた後に、搬送速度を変更して排出口86から排出する方法があるが、この方法では、印刷版12を湾曲させずに真っ直ぐにした状態にすると、装置の内部で大きなスペースを必要とし、装置の大型化を招いてしまう。
【0119】
これに対して、画像露光装置10では、排出バッファ部24に排出ローラ104を設けて、この排出ローラ104に、約3/4周の範囲で搬送ベルト108を巻き掛けている。また、この排出ローラ104の半径Rは、最大サイズの印刷版12の搬送方向に沿った長さ寸法に合わせている。これにより、排出バッファ部24では、記録部22から送り出された印刷版12を排出ローラ104に巻き付けて一旦保持することができるようになっている。
【0120】
したがって、画像露光装置10では、狭いスペースで印刷版12を排出口86に隣接して配置する自動現像装置等の搬送速度に合わせた速度で印刷版12を排出することができる。また、画像露光装置10では、排出口86から印刷版12の排出と並行して記録部22の回転ドラム38への印刷版12の装着を行うことができ、印刷版12への露光サイクルの短縮化が可能となっている。
【0121】
このように本実施の形態に適用した画像露光装置10では、カセット装填部18にカセット16を所定の角度で傾斜させて装填するようにすると共に、給版搬送部20に印刷版12を湾曲させて転向させる転向ユニット88を設けており、また、排版バッファ部24に印刷版12を巻き付けて一時的に保持する排出ローラ104を設けているので、装置の設置面積は勿論、装置の設置高さも抑えてコンパクトにすることができている。
【0122】
なお、以上説明した本実施の形態は本発明の一例を示すものであり、本発明の構成を限定するものではない。例えば、カセット装填部18に装填されるカセット16の傾斜角度θは、水平方向に対して45°以上、90°未満であることが好ましいが、設置面積を狭めるためには60°以上、90°未満であることがより好ましい。
【0123】
また、給版搬送部20に設けている転向ユニット88の転向ローラ94は、印刷版12を湾曲させたときに、印刷版12に折れや曲がり癖、感光層の亀裂等の損傷が生じない範囲であれば任意の半径とすることができる。
【0124】
さらに、排出バッファ部24では、排出ローラ104の略3/4周にわたって搬送ベルト108を巻き掛けることにより、この搬送ベルト108の巻き掛け範囲で印刷版12を巻き付けるようにしているが、これに限るものではない。
【0125】
例えば図9には、排出バッファ部24に変えて配置可能な排出バッファ部120を示している。この排出バッファ部120では、排出ローラ104の周囲に略L字状に小ローラ122A、122B、122Cを配置し、これらの小ローラ122A〜122Cに搬送ベルト124を巻き掛けることにより、搬送ベルト124を略1/4周の範囲で排出ローラ104に巻き掛けるようにしている。
【0126】
また、排出バッファ部120では、小ローラ122Aを排出口に隣接して配置した排出ローラ対126へ向けて移動させると共に、この小ローラ122Aに合わせて小ローラ122Bを移動させ、搬送ベルト124が排出ローラ104の周面に接触する状態で、小ローラ122Aと小ローラ122Cの間で直線状となるようにしている。
【0127】
このように構成した排出バッファ部120では、記録部22から送り出された印刷版12が、小ローラ122A側から排出ローラ104と搬送ベルト124の間に送り込まれ、排出ローラ104の約1/4周の範囲で巻き付けられることにより、方向転換する。この後に、小ローラ122Aを排出ローラ対126に対向する位置に移動することにより印刷版12を略直線状にし、排出ローラ104を印刷版12の送り出し方向へ駆動させることにより、印刷版12が排出ローラ対126に挟持されて排出される。なお、このように構成した場合には、印刷版12の撓みを防止するためにガイドローラ等を適宜配置することが好ましい。
【0128】
このように、本発明が適用される排出バッファ部では、少なくとも記録部22からの印刷版12の引き込み時、または、排出口86への印刷版12の排出時に印刷版12の一部を湾曲させるものであれば良い。これにより、例えば、印刷版12を記録部22の上方へ引き出すようにしたときに、少なくとも上方のスペースを狭くでき、また、印刷版12を記録部22から水平方向に引き出すようにしたときには、少なくとも設置面積を狭めることができる。
【0129】
なお、本実施の形態では、転向ローラ94の周囲の所定範囲に小ローラ96A〜96Dを配置し、これらの小ローラ96A〜96Dに巻きかけた搬送ベルト98と転向ローラ94の間で印刷版12を巻き掛けて転向するようにしたが、転向搬送手段の構成は、これに限るものではない。
【0130】
例えば、図10(A)及び図10(B)に示されるように、転向ローラ94の周囲にローラガイド120を設けた給版搬送部122を用いても良い。この給版搬送部122に設けているローラガイド120は、反転ローラ94の周囲の所定範囲に多数のガイドローラ124を緊密に設けて、ガイドローラ124のそれぞれが反転ローラ94と一体回転するようにしている。
【0131】
これにより、枚葉ユニット90によってカセット16から引き出された印刷版12は、先端部が反転ローラ94とガイドローラ124との間に送り込まれ、反転ローラ94とガイドローラ124に挟持される。この状態で反転ローラ94を回転駆動することにより、印刷版12は、カセット16から引き出されてながら反転ローラ94に巻きかけられて、搬送コンベア26へ向けて転向される。
【0132】
このとき、ローラガイド120は、印刷版12を取り出すカセット16の位置に応じて、ガイド102側の端部が反転ローラ94の接離方向に揺動可能とすることが好ましい。これにより、反転ローラ94によって転向させた印刷版12をガイド102へ向けて確実に送り出すことができる。
【0133】
また、本実施の形態では、印刷版12を収容しているカセット16を傾斜させた状態で収容するカセット装填部18が設けられている画像露光装置10を例に説明したが、本発明が適用される画像露光装置は、これに限定されるものではない。
【0134】
例えば、図11に示され画像露光装置130に類する構成であっても良い。この画像露光装置130は、印刷版12を収容しているカセット16が、略水平状態に重ねられて装填されるカセット装填部132が設けられている。
【0135】
この画像露光装置130の本体134には、記録部22が設けられている。また、本体134には、画像露光の終了した印刷版12を自動現像装置136へ向けて送り出す排出バッファ部138が設けられている。これにより、画像露光装置130では、機枠140が自動現像装置136へ向けて延設されている。
【0136】
排出バッファ部138には、自動現像装置136側の端部にローラ142が設けられ、記録部22側にローラ144が設けられている。また、ローラ142、144の間には、ローラ146が設けられ、ローラ142、146の間及びローラ144、146の間に無端の搬送ベルト148、150がそれぞれ巻き掛けられている。また、ローラ142、144のそれぞれには、ローラ152、154が対向して設けられており、ローラ142、152及びローラ144、154によって印刷版12の挟持が可能となっている。
【0137】
画像露光の終了した印刷版12は、記録部22からローラ144、154の間に送り込まれるようになっており、これにより、印刷版12は、搬送ベルト150上に送り込まれ、搬送ベルト150、148によってローラ142、152の間へ搬送される。このとき、印刷版12は、記録部22からの送り出し速度に合わせた速度で搬送される。
【0138】
また、排出バッファ部138は、ローラ142、152によって印刷版12を挟持したときに、この印刷版12の後端が記録部22から外れる長さとなっている。これにより、排出バッファ部138では、ローラ142、152によって印刷版12の先端を挟持すると、搬送速度を切換えて、自動現像装置136での印刷版12の搬送速度に合わせて搬送速度で印刷版12を送り出す。なお、機枠140と自動現像装置136の間には、搬送ダクト156が設けられており、排出バッファ部138から送り出された印刷版12は、搬送ダクト156内を搬送されて自動現像装置136へ送り込まれる。
【0139】
一方、機枠140内には、排出バッファ部138の下方に、搬送コンベア158が設けられている。搬送コンベア158は、排出バッファ部138のローラ142の下方に配置されたローラ160と、記録部22側のローラ162の間に無端の搬送ベルト164が巻き掛けられている。また、搬送コンベア158には、ローラ160、162に対向してローラ166、168が設けられている。
【0140】
この画像露光装置130の本体134には、搬送ダクト156の下方からローラ160、166の間に印刷版12が挿入されるようになっており、印刷版12が、搬送コンベア158上を記録部22へ向けて搬送される。
【0141】
この搬送コンベア158は、図11に二点鎖線で示すように、例えば印刷版12の挿入側のローラ160を軸にして、ローラ162側が、パンチャー42に対向するように揺動可能となっている。これにより、搬送コンベア158は、印刷版12の先端をローラ162、168によって挟持すると、この印刷版12の先端をパンチャー42へ向けるように揺動させた後、印刷版12の先端をパンチャー42の銜え口44へ向けて送り出す。
【0142】
また、搬送コンベア158は、パンチャー42によって印刷版12の先端に切欠き43A、43Bが穿設されると、印刷版12をパンチャー42から引き出し、この印刷版12の先端が回転ドラム38上の印刷版装着位置へ向くように揺動した後、記録部22へ向けて印刷版12を送り出す。なお、図11で二点鎖線で示すように、排出バッファ部138は、搬送コンベア158の揺動に合わせてローラ144、146、が移動するようになっている。
【0143】
一方、カセット装填部132は、例えばコンテナ170内に設けられて、搬送コンベア158の下方に配置される。このカセット装填部132には、印刷版12を収容している複数のカセット16が略水平状態で重ねられて装填される。
【0144】
また、コンテナ170内には、カセット装填部132に装填されたカセット16の一端側と、本体134への印刷版挿入側を連結するように、給版搬送部172が設けられている。
【0145】
この給版搬送部172には、側板174に転向ユニット176及び枚葉ユニット178が設けられている。転向ユニット176は、側板174の上部に、搬送コンベア158に対向して配置された転向ローラ180と、この転向ローラ180の下方に上下移動可能に配置された転向ローラ182を備えている。この転向ローラ180、182は、転向ローラ94と同様に外径が印刷版12に折れや曲がり癖、感光層の亀裂等を生じさせることがない寸法となっている。
【0146】
転向ローラ180の周囲には、小ローラ184A、184B、184Cが設けられて、この小ローラ184A〜184Cの間に、無端の搬送ベルト186が巻き掛けられている。小ローラ184Aは、搬送コンベア158側に設けられ、小ローラ184Cは、転向ローラ182側に設けられており、これにより、搬送ベルト186が略90°の範囲で転向ローラ180に巻き掛けられている。
【0147】
また、転向ローラ182の周囲には、小ローラ188A、188B、188Cが設けられ、小ローラ188A〜188Cの間に無端の搬送ベルト190が巻き掛けられている。小ローラ188Aは、カセット装填部132側に配置されており、小ローラ188Cは、転向ローラ180側に配置されている。これにより、搬送ベルト190は、小ローラ188Aと小ローラ188Cの間で約90°の範囲で転向ローラ182に巻き掛けられている。
【0148】
一方、枚葉ユニット178は、小ローラ188Aに対向する位置が原位置となっている吸盤192を備えている。この吸盤192は、この原位置とカセット16に収容されている印刷版12の先端部(給版搬送部172側の端部)に対向する印刷版吸着位置(図11で二点鎖線で示す)の間を移動し、カセット16内の印刷版12を吸着する。
【0149】
枚葉ユニット178は、印刷版12を吸着した吸盤192が原位置に戻すことにより、カセット16内の印刷版12の先端部を、転向ローラ182と搬送ベルト190の間へ送り込む。
【0150】
転向ユニット176では、転向ローラ182と搬送ベルト190の間に印刷版12の先端が送り込まれると、転向ローラ180と共に転向ローラ182を、印刷版12の搬送方向(矢印E方向)へ回転駆動する。これにより、これにより、印刷版12は、カセット16から引き出されながら転向ローラ182の外周に沿って湾曲され、転向ローラ180へ向けて転向されて送り出される。
【0151】
転向ローラ182と搬送ベルト190との間から送り出された印刷版12は、転向ローラ180と搬送ベルト186の間に送り込まれる。このとき、転向ローラ180が、転向ローラ182と一体で回転していることにより、印刷版12は、反転ローラ180と搬送ベルト186に挟持されて、転向ローラ180の外周に沿って湾曲されて、搬送コンベア158へ向けて転向される。これにより、転向ローラ180と搬送ベルト186から送り出された印刷版12は、搬送コンベア158のローラ160、166の間へ送り込まれ、搬送コンベア158上へ引き入れられる。
【0152】
転向ユニット178では、転向ローラ182及び転向ローラ182の周囲の小ローラ188A〜188Cが、枚葉ユニット178の吸盤192と一体で、カセット装填部132に装填されているカセット16のそれぞれに対向するように上下移動する(例えば、図11の実線及び二点鎖線参照)。
【0153】
これにより、転向ローラ182が、カセット装填部132に、上下に重ねて装填されているカセット16の何れにも対向可能となり、給版搬送部172は、カセット装填部132に装填されている何れのカセット16からの印刷版12の取り出しが可能となっている。
【0154】
このように構成されている画像露光装置130では、印刷版12を収容しているカセット16を水平状態で配置しても、カセット16からの印刷版12の引き出しスペースを狭めることができる。したがって、印刷版12を収容しているカセット16を略水平状態で配置しても、設置スペースが広くなってしまうの抑えることができる。
【0155】
なお、以上説明した本実施の形態では、アルミニウムの支持体に感光層を形成した印刷版12を用い、この印刷版12に画像露光処理を施す画像露光装置10を例に説明したが、本発明が適用される画像露光装置は、金属製シート状の支持体に感光層を形成した印刷版に画像露光を施す種々の画像露光装置に適用することができる。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、印刷版装填部に対向して、転向ローラを備えた転向搬送手段を設けている。また本発明では、排出バッファ部で画像記録部から送り出された印刷版を排出ローラに巻き掛けることにより湾曲させながら受け取る。これにより本発明では、装置をコンパクトにし、印刷版を損傷させることなく円滑に搬し、次工程として配置する自動現像装置等での印刷版の搬送速度に合わせて円滑に送り出すことができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像露光装置を示す概略構成図である。
【図2】(A)及び(B)は、給版搬送部を示す概略図であり、(A)は機枠側のカセットからの印刷版の取出しを示し、(B)は記録部側のカセットからの印刷版の取り出しを示している。
【図3】(A)は回転ドラムの軸線方向に沿って見た先端チャックを示す概略図であり、(B)は、回転ドラムへの印刷版の先端の位置決めを示す回転ドラムの半径方向の外方から見た概略図である。
【図4】(A)は回転ドラムの軸線方向に沿って見た後端チャックの着脱を示す概略図であり、(B)は後端チャックの要部を示す概略斜視図である。
【図5】搬送コンベアと記録部近傍を示す概略構成図である。
【図6】(A)及び(B)は記録部を示す概略構成図であり、(A)は印刷版の先端部を回転ドラムへ巻き付けた状態を示し、(B)は印刷版の後端部を回転ドラムに保持させた状態をそれぞれ示している。
【図7】(A)及び(B)は記録部を示す概略構成図であり、(A)は印刷版の後端部を記録部から送り出した状態を示し、(B)は印刷版の先端部の回転ドラムからの取外しをそれぞれ示している。
【図8】(A)及び(B)は、排出バッファ部の概略構成図であり、(A)は記録部からの印刷版の受け取り時を示し、(B)は排出バッファ部からの印刷版の送り出し時をそれぞれ示している。
【図9】本発明として適用される排出バッファ部の他の一例を示す概略構成図である。
【図10】(A)及び(B)は、給版搬送部の他の一例を示す概略構成図であり、(A)は機枠側のカセットからの印刷版の取出しを示し、(B)は記録部側のカセットからの印刷版の取り出しを示している。
【図11】本発明を適用した画像露光装置の他の一例を示す概略構成図である。
【図12】(A)及び(B)は画像露光装置の従来例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 画像露光装置
12 印刷版
16 カセット
18、132 カセット装填部(印刷版収容部)
20、122 給版搬送部(転向搬送手段)
22 記録部(画像記録部)
24 排出バッファ部
38 回転ドラム
40 記録ヘッド
88、176 転向ユニット(転向搬送手段)
90、178 枚葉ユニット
94、180、182 転向ローラ
96A〜96C、184A〜184C、188A〜188C 小ローラ
98、186、190 搬送ベルト
104 排出ローラ
108 搬送ベルト
120 ローラガイド
122、 給版搬送部(転向搬送手段)
124 ガイドローラ

Claims (7)

  1. 金属製シート状の支持体に感光層を形成した印刷版に画像露光する画像露光装置であって、
    前記印刷版を露光して画像を記録する画像記録部と、
    前記印刷版を収容する印刷版収容部と、
    前記印刷版収容部に隣接して配置されて印刷版収容部から引き出した前記印刷版を転向ローラへ巻き掛けることにより所定の曲率半径で湾曲させて転向させ、印刷版収容部に隣接する前記画像記録部へ送り出す転向搬送手段と、
    前記画像記録部で画像が記録されて送り込まれる前記印刷版を排出ローラの外周に巻き付けることにより所定の曲率半径で湾曲させて保持した後、前記排出ローラを送り出し方向へ回転することにより、前記印刷版を所定の送り出し速度で機外へ送り出す排出バッファ部と、
    を含む画像露光装置。
  2. 前記印刷版収容部に、それぞれが前記印刷版を収容した複数のカセットが配列されて装填されると共に、前記転向搬送手段が、前記印刷版を引き出す前記カセットの位置に基づいて前記印刷版収容部の印刷版取出し側を移動する請求項1に記載の画像露光装置。
  3. 前記転向搬送手段が、前記転向ローラの周囲に所定の範囲で巻き掛けられる無端の搬送ベルトを含み、前記印刷版を前記転向ローラと前記搬送ベルトに挟持して搬送する請求項1又は請求項2に記載の画像露光装置。
  4. 前記転向ローラへの前記無端ベルトの巻き掛け範囲が、前記転向搬送手段の移動位置に基づいて変えられる請求項3に記載の画像露光装置。
  5. 前記転向搬送手段が、前記転向ローラの周囲に所定の範囲で配置された複数の小ローラを含み、前記印刷版を前記転向ローラと前記小ローラの間で挟持して搬送する請求項1又は請求項2に記載の画像露光装置。
  6. 前記転向ローラの周囲への前記小ローラの配置範囲が、前記転向搬送手段の移動位置に基づいて変えられる請求項5に記載の画像露光装置。
  7. 前記排出ローラの周面に巻き掛けられる無端の搬送ベルトが配置され、前記排出ローラに巻き付けられる前記印刷版が排出ローラと前記搬送ベルトに挟持される請求項1から請求項6の何れか1項に記載の画像露光装置。
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