JP4316344B2 - フラーレンの分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フラーレンの分離方法に関する。
近年、特許文献1に示されるように、閉殻構造型のカーボンクラスターであるC60やC70と称されるフラーレン(Fullerene)が新しい炭素材料として提案されている。これらの材料は、特殊な分子構造から特異な物性を示すことが期待されるので、その性質及び用途開発についての研究が旺盛に進められ、例えば、ダイヤモンドコーティング、電池材料、塗料、断熱材、潤滑材、医薬品、化粧品等の分野への応用が期待されている。
フラーレンの製造方法としては、例えば、特許文献2に示すように、炭素化合物を燃焼させてフラーレンを製造する方法が提案され、現在ではベンゼン等の芳香族炭化水素と酸素含有ガスを反応炉に導き、減圧下で不完全燃焼をさせてフラーレンを製造する方法も提案されている。
燃焼法等によって製造したフラーレンを含む煤状物質には、C60、C70、及び炭素数70を超える高次フラーレン(C76、C78、C82、C84、C90、C96、C120等)のいずれか2以上を有するフラーレン混合物と、煤残留物(例えば、アセナフチレン、フルオレン、フェナントレン、ピレン、ベンゾ[b]フルオレン、ベンゾ[c]フェナントレン、ベンゾ[a]アントラセン、トリフェニレン、及びベンゾピレン等の多環状芳香族炭化水素や、グラファイト構造を有する炭素、グラファイト構造を骨格とする炭化水素、及びカーボンブラック等の炭素系高分子)が含まれている。煤状物質にフラーレンが可溶な溶媒を接触させて、溶媒にフラーレンを溶解させ、溶媒に不溶な煤残留物を除去して、フラーレン混合物を得る溶媒抽出法も知られている。
更に、フラーレン混合物から特定のフラーレンを分離する方法としては、活性炭等の分離材を充填したカラムによる分離方法が知られている。また、カリックスアレーン、環状フェノール硫化物(硫黄原子を有するカリックスアレーン)等のホスト化合物と特定のフラーレン(ゲスト化合物)とを接触させ、包接化合物を形成させ、包接されないフラーレンと分離する方法も知られている(例えば、特許文献3及び4参照)。
特許第2802324号公報 特表平6−507879号公報 特許第2654918号公報 特開平11−240705号公報
しかしながら、クロマトグラフィによる特定のフラーレンの分離では、多量の溶媒が必要であり、分離材と相互作用の強いフラーレンが分離材に吸着して、フラーレンが回収できないという問題があった。また、ホスト化合物による特定のフラーレンの分離では、使用する溶媒の量は比較的少ないが、ホスト化合物であるカリックスアレーンが、高度に設計された化合物で価格も高く、特定のフラーレンの分離コストも高くなるという問題があった。また、生成した包接化合物から、特定のフラーレンとホスト化合物を分離するために、溶媒系を変更しなければならず操作が煩雑となるという問題もあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、フラーレン混合物から特定のフラーレンを簡便でかつ低コストで分離するフラーレンの分離方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載のフラーレンの分離方法は、C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンのいずれか2以上を有するフラーレン混合物と2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Aとを溶媒中で接触させて、前記フラーレン混合物中の特定のフラーレンと前記アミン化合物Aとの錯体を形成させ、該錯体と該錯体を形成しないフラーレンの溶解した溶液とを分離する。
請求項1記載のフラーレンの分離方法において、C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンのいずれか2以上を有するフラーレン混合物を含む煤状物質は、(1)グラファイト等炭素質材料からなる電極を原料としてこの電極間にアーク放電によって原料を蒸発させる方法(アーク放電法)、(2)炭素質原料に高電流を流して原料を蒸発させる方法(抵抗加熱法)、(3)高エネルギー密度のパルスレーザー照射によって炭素質原料を蒸発させる方法(レーザー蒸発法)、(4)ベンゼン等の有機物を不完全燃焼させる方法(燃焼法)等によって製造することできる。
前記した方法で製造したフラーレンを含む煤状物質は、フラーレン類以外にアセナフチレン、フルオレン、フェナントレン、ピレン、ベンゾ[b]フルオレン、ベンゾ[c]フェナントレン、ベンゾ[a]アントラセン、トリフェニレン、及びベンゾピレン等の多環状芳香族炭化水素や、グラファイト構造を有する炭素、グラファイト構造を骨格とする炭化水素、及びカーボンブラック等の炭素系高分子を含んでいる。
従って、フラーレン混合物としては、煤状物質からグラファイトやカーボンブラック等を一部取り除いたフラーレン濃縮物である場合が好ましく、煤状物質からグラファイトやカーボンブラック等を全て取り除き、フラーレンのみからなるフラーレン濃縮物が更に好ましい。フラーレン濃縮物とは、煤状物質から各種の方法でフラーレンを濃縮したもので、その濃縮方法は特に限定されないが、例として煤状物質から、昇華法によって得られたフラーレン昇華物、溶媒抽出法で得られたフラーレン溶液を蒸発乾固してできたフラーレン含有残渣のほか、煤状物質をカラムクロマト分離して得られたフラーレン含有固体、及びこれらの混合物等が挙げられる。
また、溶媒としては、フラーレンが可溶である溶媒、例えば芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、塩素化炭化水素等があり、それらは環式、非環式いずれでもよく、また、これらの溶媒を単独又は2種類以上を任意の割合で用いてもよい。
ここで、芳香族炭化水素としては、分子内に少なくとも1つのベンゼン核を有する炭化水素化合物であり、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、シメン等のアルキルベンゼン類、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン等のアルキルナフタレン類、テトラリン等がある。
また、脂肪族炭化水素は、環式、非環式のいずれも使用できる。環式脂肪族炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の単環式脂肪族炭化水素、また、その誘導体であるメチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、イソプロピルシクロヘキサン、n−プロピルシクロヘキサン、tert−ブチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、イソブチルシクロヘキサン、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルシクロヘキサンがあり、多環式脂肪族炭化水素としては、デカリン等がある。非環式脂肪族炭化水素としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−テトラデカン等がある。
更に、塩素化炭化水素としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1−クロロナフタレン等がある。
また、溶媒として、炭素数6以上のケトン、炭素数6以上のエステル類、炭素数6以上のエーテル類、及び二硫化炭素等を使用してもよい。
ここで、工業的観点から、これらの溶媒の中でも常温液体で沸点が100〜300℃、中でも120〜250℃のものが、フラーレンの溶媒として好適である。具体的には、例えば、トルエン、キシレン、メチシレン、1−メチルナフタレン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン等のアルキルベンゼン及び/又はテトラリン等のナフタレン誘導体等の芳香族炭化水素等を用いることが好ましく、1種単独としても、あるいは2種以上の混合溶媒としても使用することができる。
アミン化合物としては、2個以上の窒素原子を含み、特定のフラーレンと錯体を形成できるものであればよい。また、アミン化合物は、脂溶性、水溶性のものがある。
ここで、脂溶性のアミン化合物としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene。以下、DBUともいう)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(1,5-diazabicyclo[4.3.0]non-5-ene。以下、DBNともいう)、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(1,1,3,3-tetramethylguanidine。以下、TMGともいう)、2−メチル−2−イミダゾリン(2-methyl-2-imidazoline。以下、IDNともいう)、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−メチル−2−イミダゾリン、2−アルキルアミジン(例えば、アルキル基は、メチル基、エチル基等である。以下、同様である)、テトラキス(ジメチルアミノ)エチレン、1−アルキル−1,2,3−トリアゾリン等がある。
また、水溶性のアミン化合物としては、例えば、2−アミノピリジン、グアニジン等がある。なお、アミン化合物は、より電子受容性の高い炭素数70を超える高次フラーレンと優先的に錯体を形成し易いと考えられる。
アミン化合物の添加は以下のように行うことができる。添加温度において、液体の脂溶性のアミン化合物は、そのまま加えても、溶媒に希釈して加えても良い。固体の脂溶性のアミン化合物は、それを溶解し、かつフラーレンを溶かしている溶媒と混和する溶媒に溶かして加えることが望ましい。水溶性のアミン化合物は、一般にフラーレンを溶解する芳香族炭化水素等の溶媒と混和しにくい。そのため、水溶性アミン化合物は水等の極性溶媒に溶解させ、フラーレンを溶解させている溶媒との2層系で接触させると良い。
いずれの添加方法においても、適当な速度で撹拌していることが好ましい。滴下に適した温度は−50℃から100℃であり、中でも−20℃から50℃の範囲にあると、錯体の生成速度も速く、好適である。滴下する量は分離しようとするフラーレンの含有量によって異なるが、一般に分離しようとするフラーレンの2〜50モル等量であることが望ましい。滴下終了後は、十分に錯体が生成するまで熟成することが肝要である。
次に、生成した錯体をフラーレン溶液から分離するが、この錯体は一般的にフラーレンを溶解する溶媒に不溶なことが多い。そのため、分離には濾過、デカンテーション等の方法を用いると好適である。また、生成する錯体が溶媒に可溶である場合には、晶析等によって、錯体を形成しないフラーレンと錯体とを分離することができる。
錯体を形成しないフラーレンが溶解した溶液中からフラーレンを回収することができる。溶液中に過剰量のアミン化合物を含む場合には、有機酸を加え塩として沈殿させる方法、酸の水溶液、あるいは水と混合し水層に除いて、溶液中からアミン化合物を除去することができる。アミン化合物を除去した溶液には、錯体を形成しないフラーレンのみが溶解し、これを液体のまま次の反応に用いても良いし、溶媒除去、晶析、昇華等の方法、あるいはそれらの方法の組み合わせによりフラーレンを固体として取り出しても良い。
請求項2記載のフラーレンの分離方法は、請求項1記載のフラーレンの分離方法において、前記錯体は前記溶媒に不溶である。
請求項2記載のフラーレンの分離方法において、錯体は溶媒中で沈殿物となるので、濾過、デカンテーション等の方法を用いて、錯体を形成しないフラーレンの溶解している溶液と分離できる。
請求項3記載のフラーレンの分離方法は、請求項1及び2記載のフラーレンの分離方法において、前記錯体を前記特定のフラーレンと前記アミン化合物Aに解離させて該特定のフラーレンを得る。
請求項3記載のフラーレンの分離方法において、錯体を特定のフラーレンとアミン化合物に解離させるには、特定のフラーレンよりもアミン化合物と相互作用の強い物質を加えるとよく、中でも有機酸、無機酸等の酸類を加えると良い。また、アミン化合物中のアミンと相互作用の強い固定相を有するクロマトグラフィによって、解離することもできる。
請求項4記載のフラーレンの分離方法は、請求項3記載のフラーレンの分離方法において、前記錯体の解離は前記錯体に酸を接触させて行う。
請求項4記載のフラーレンの分離方法において、錯体をフラーレンを溶解可能な溶媒に懸濁させる。次によく撹拌しながら酸類、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸を加え、アミン化合物を酸の塩にすることによりフラーレンを解離させ溶液状態にする。塩を水洗、もしくは濾過等により分離すれば、特定のフラーレンの溶液とアミン化合物及び酸の塩とが得られる。この溶液はそのまま反応等に用いても良いし、溶媒除去、晶析、昇華等の方法、あるいはそれらの方法の組み合わせにより、フラーレンを固体として取り出すことも可能である。
請求項1〜4記載の方法により、特定のフラーレンを高純度に得ることが可能であるが、更に純度を高める方法として、前記したの工程の全部又は一部を複数回行うと有効である。また、従来からフラーレンの分離方法として行われているクロマトグラフィ、晶析、昇華、包接等の手法のいずれか1つ又は2つ以上を、本発明の方法と組み合わせて行うことも、フラーレンの純度を高める手法として有効である。
前記目的に沿う請求項5記載のフラーレンの分離方法は、C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンを有するフラーレン混合物に2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Bを溶媒中で接触させて、前記高次フラーレンと前記アミン化合物Bとで形成される第1の錯体を生成させる第1工程と、
前記第1の錯体と前記C60及び前記C70の溶解した第1の溶液とを分離する第2工程と、
前記第1の溶液に2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Cを接触させて、前記C70と該アミン化合物Cとで形成される第2の錯体を得る第3工程と、
前記第2の錯体と前記C60の溶解した第2の溶液とを分離する第4工程とを有する。
請求項5記載のフラーレンの分離方法において、前記したフラーレン混合物、アミン化合物、溶媒が使用でき、溶媒の添加方法も同様に行うことができる。なお、生成した第1及び第2の錯体は、一般的にフラーレンを溶解する溶媒に不溶なことが多い。そのため、分離には濾過、デカンテーション等の方法を用いると好適である。また、生成する錯体が溶媒に可溶である場合には、晶析等によって、錯体を形成しないフラーレンと錯体とを分離することができる。
また、第2の溶液中からC60を回収することができるが、第2の溶液中に過剰量のアミン化合物を含む場合には、アミン化合物を除去することが好ましい。アミン化合物を除去する方法としては、例えば、溶液に有機酸を加え、アミン化合物と有機酸との塩を生成させて沈殿させる方法、また、溶液を酸の水溶液あるいは水と混合して、アミン化合物を水層に除く方法が挙げられる。アミン化合物を除去した溶液には、C60のみが溶解し、これを液体のまま次の反応に用いても良いし、溶媒除去、晶析、昇華等の方法、あるいはそれらの方法の組み合わせによりC60を固体として取り出しても良い。
請求項6記載のフラーレンの分離方法は、請求項5記載のフラーレンの分離方法において、前記第1及び第2の錯体は前記溶媒に不溶である。
請求項6記載のフラーレンの分離方法において、第1及び第2の錯体は溶媒中で沈殿物となるので、濾過、デカンテーション等の方法を用いて、錯体を形成しないフラーレンの溶解している溶液と分離できる。
請求項7記載のフラーレンの分離方法は、請求項5及び6記載のフラーレンの分離方法において、前記第1の錯体を前記高次フラーレンと前記アミン化合物Bに解離させて該高次フラーレンを得る。
請求項7記載のフラーレンの分離方法において、第1の錯体を高次フラーレンとアミン化合物に解離させるには、高次フラーレンよりもアミン化合物と相互作用の強い物質を加えるとよく、中でも有機酸、無機酸等の酸類を加えると良い。また、アミン化合物中のアミンと相互作用の強い固定相を有するクロマトグラフィによって、解離することもできる。
請求項8記載のフラーレンの分離方法は、請求項7記載のフラーレンの分離方法において、前記第1の錯体の解離は、該第1の錯体に酸を接触させて行う。
請求項8記載のフラーレンの分離方法において、第1の錯体をフラーレンを溶解可能な溶媒に懸濁させる。次によく撹拌しながら酸類、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸を加え、アミン化合物と酸との塩を生成させることによりフラーレンを解離させ溶液状態にする。塩を水洗、もしくは濾過等により分離すれば、アミン化合物と相互作用の強い特定のフラーレンの溶液が得られる。この溶液はそのまま反応等に用いても良いし、溶媒除去、晶析、昇華等の方法、あるいはそれらの方法の組み合わせにより、フラーレンを固体として取り出すことも可能である。
請求項9記載のフラーレンの分離方法は、請求項5〜8記載のフラーレンの分離方法において、前記第2の錯体を前記C70と前記アミン化合物Cに解離させて該C70を得る。
請求項9記載のフラーレンの分離方法において、第2の錯体をC70とアミン化合物に解離させるには、C70よりもアミン化合物と相互作用の強い物質を加えるとよく、中でも有機酸、無機酸等の酸類を加えると良い。また、アミン化合物中のアミンと相互作用の強い固定相を有するクロマトグラフィによって、解離することもできる。
請求項10記載のフラーレンの分離方法は、請求項9記載のフラーレンの分離方法において、前記第2の錯体の解離は該第2の錯体に酸を接触させて行う。
請求項10記載のフラーレンの分離方法において、第2の錯体をフラーレンを溶解可能な溶媒に懸濁させる。次によく撹拌しながら酸類、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸を加え、アミン化合物と酸との塩を生成させることによりフラーレンを解離させ溶液状態にする。塩を水洗、もしくは濾過等により分離すれば、アミン化合物と相互作用の強い特定のフラーレンの溶液が得られる。この溶液はそのまま反応等に用いても良いし、溶媒除去、晶析、昇華等の方法、あるいはそれらの方法の組み合わせにより、フラーレンを固体として取り出すことも可能である。
請求項11記載のフラーレンの分離方法は、請求項1〜10記載のフラーレンの分離方法において、それぞれ対応する前記アミン化合物A〜Cは、1つの原子を介して、前記2つの窒素原子が結合した部分構造を有している。
請求項11記載のフラーレンの分離方法において、アミン化合物は、炭素、窒素等の原子を介して、2つの窒素原子が結合しており、例えば、テトラキス(ジメチルアミノ)エチレン、1−アルキル−1,2,3−トリアゾリン等がある。
請求項12記載のフラーレンの分離方法は、請求項11記載のフラーレンの分離方法において、前記2つの窒素原子が結合した部分構造を有しているアミン化合物は、(1)式で表されるアミジン構造を有する。
Figure 0004316344
請求項12記載のフラーレンの分離方法において、アミジン構造を有するアミン化合物としては、TMG、IDN、DBU、DBN、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−メチル−2−イミダゾリン、2−アルキルアミジン、2−アミノピリジン、グアニジン等がある。
請求項13記載のフラーレンの分離方法は、請求項12記載のフラーレンの分離方法において、前記アミジン構造を有するアミン化合物は、(2)式で表される環状アミジン構造を有する。
Figure 0004316344
請求項13記載のフラーレンの分離方法において、環状アミジン構造を有するアミン化合物としては、IDN、DBU、DBN、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−メチル−2−イミダゾリン、2−アミノピリジン等がある。例えば、C60とDBUとの錯体、C70とDBUとの錯体、高次フラーレンとDBUとの錯体を形成させた場合、(3)式に示すようにフラーレンに対し、DBUは1又は2配位の混在する錯体となる(なお、(3)式中、C60、C70、及び高次フラーレンを総称して、Fullereneと記載している)。
Fullerene・(DBU)n ・・・(3)
(n=1〜2)
請求項14記載のフラーレンの分離方法は、請求項13記載のフラーレンの分離方法において、前記環状アミジン構造を有するアミン化合物は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン及び1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンのいずれか1である。
請求項1及びこれに従属する請求項2〜4及び請求項11〜14記載のフラーレンの分離方法は、C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンのいずれか2以上を有するフラーレン混合物中の特定のフラーレンと2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Aとの錯体を形成させ、錯体と錯体を形成しないフラーレンの溶解した溶液とを分離するので、フラーレン混合物から特定のフラーレンと錯体を形成しないフラーレンとを分離することができる。これにより、特定のフラーレンを簡便で、低コストで分離することができる。
特に、請求項2記載のフラーレンの分離方法は、錯体は溶媒に不溶であるので、錯体は沈殿物となり、分離し易くなる。
請求項3記載のフラーレンの分離方法は、錯体を特定のフラーレンとアミン化合物Aに解離させるので、特定のフラーレンを得ることができる。
請求項4記載のフラーレンの分離方法は、錯体の解離は錯体に酸を接触させて行うので、アミン化合物は酸と塩を生成して沈殿し、溶媒に溶解している特定のフラーレンを得ることができる。
請求項5及びこれに従属する請求項6〜14記載のフラーレンの分離方法は、C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンを有するフラーレン混合物に2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Bを接触させて、高次フラーレンとアミン化合物Bとの第1の錯体を分離した後、更にC60及びC70の溶解した第1の溶液と2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Cを接触させて、形成されるC70とアミン化合物Cとの第2の錯体を分離して、C60の溶解した第2の溶液を得るので、C60、C70、及び炭素数70を超える高次フラーレンをそれぞれ容易に、低コストで分離することができる。
特に、請求項6記載のフラーレンの分離方法は、第1及び第2の錯体は溶媒に不溶であるので、溶媒中で沈殿物となり、分離し易くなる。
請求項7記載のフラーレンの分離方法は、第1の錯体を高次フラーレンとアミン化合物Bに解離させるので、高次フラーレンを得ることができる。
請求項8記載のフラーレンの分離方法は、第1の錯体の解離は第1の錯体に酸を接触させて行うので、アミン化合物は酸と塩を生成して沈殿し、溶媒に溶解している高次フラーレンを得ることができる。
請求項9記載のフラーレンの分離方法は、第2の錯体をC70とアミン化合物Cに解離させるので、C70を得ることができる。
請求項10記載のフラーレンの分離方法は、第2の錯体の解離は第2の錯体に酸を接触させて行うので、アミン化合物は酸と塩を生成して沈殿し、溶媒に溶解しているC70を得ることができる。
請求項11記載のフラーレンの分離方法は、アミン化合物が、1つの原子を介して2つの窒素原子が結合した部分構造を有しているので、フラーレンと優先的に錯体を形成できる。
請求項12記載のフラーレンの分離方法は、1つの原子を介して2つの窒素原子が結合した部分構造を有しているアミン化合物が、アミジン構造を有するので、フラーレンと優先的に錯体を形成できる。
請求項13記載のフラーレンの分離方法は、アミジン構造を有するアミン化合物が、環状アミジン構造を有するので、フラーレンと優先的に錯体を形成できる。
請求項14記載のフラーレンの分離方法は、環状アミジン構造を有するアミン化合物が、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン又は1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンであるので、フラーレンと優先的に錯体を形成できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るフラーレンの分離方法を適用したフラーレンの製造装置の説明図である。
図1を参照して、本発明の一実施の形態に係るフラーレンの分離方法を適用したフラーレンの製造装置10について工程順に説明する。
フラーレンの製造装置10は、C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンを有するフラーレン混合物から、C60、C70、及び高次フラーレンをそれぞれ分離する装置である。
(第1工程)
フラーレンの製造装置10は、フラーレン混合物を貯留するフラーレン槽11を有している。フラーレン混合物として、燃焼法等によって得られた煤状物質を溶媒、例えば、1,2,4−トリメチルベンゼン(1,2,4-trimethylbenzene。以下、TMBという)に添加し、溶液から煤状物質中の煤残留物を除去し、更に溶媒を除去して抽出されたC60、C70及び炭素数が70を超える高次フラーレンを有する固体を使用した。
また、使用する煤状物質は、燃焼法だけでなく、アーク放電法、抵抗加熱法、及びレーザー蒸発法のいずれで製造してもよいが、煤状物質中のフラーレン含有量の多さ(例えば、燃焼法で製造した煤状物質中には、10〜30重量%のフラーレンを含む)から燃焼法が好適に用いられる。
なお、フラーレン混合物としては、煤状物質からグラファイトやカーボンブラック等を一部又は全部取り除いたフラーレン濃縮物も使用できる。フラーレン濃縮物とは、煤状物質から各種の方法でフラーレンを濃縮したもので、その濃縮方法は特に限定されないが、例として煤状物質から、昇華法によって得られたフラーレン昇華物、溶媒抽出法で得られたフラーレン溶液、煤状物質をカラムクロマト分離して得られたフラーレン含有固体、及びこれらの混合物等が挙げられる。
フラーレンの製造装置10は、フラーレンを溶解させる溶媒、例えば、TMBを貯留する溶媒槽12を有している。フラーレンの製造装置10で使用される溶媒としては、TMBの他に、フラーレンが可溶である溶媒、例えば芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、塩素化炭化水素等があり、それらは環式、非環式いずれでもよく、また、これらの溶媒を単独又は2種類以上を任意の割合で用いてもよい。
工業的観点から、これらの溶媒の中でも常温液体で沸点が100〜300℃、中でも120〜250℃のもの、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、メチシレン、1−メチルナフタレン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン等のアルキルベンゼン及び/又はテトラリン等のナフタレン誘導体等の芳香族炭化水素等を用いることが好ましく、1種単独としても、あるいは2種以上の混合溶媒としても使用することができる。
また、フラーレンの製造装置10は、特定のフラーレン(特に、高次フラーレン)と錯体を形成し易いアミン化合物の一例である1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene。液体。以下、DBUともいう)を貯留するアミン化合物槽13を有している。
アミン化合物としては、DBUの他に、2個以上の窒素原子を含み、特定のフラーレンと錯体を形成できるものであればよく、例えば、1つの原子を介して2つの窒素原子が結合した部分構造を有する((1)式で表されるアミジン構造や(2)式で表される環状アミジン構造を有する)もの、例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(1,5-diazabicyclo[4.3.0]non-5-ene。以下、DBNともいう)、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(1,1,3,3-tetramethylguanidine。以下、TMGともいう)、2−メチル−2−イミダゾリン(2-methyl-2-imidazoline。以下、IDNともいう)、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1−メチル−2−イミダゾリン、2−アルキルアミジン、グアニジン、テトラキス(ジメチルアミノ)エチレン、1−アルキル−1,2,3−トリアゾリン等も使用できる。
フラーレンの製造装置10は、フラーレン混合物とDBUをTMB中で混合して、フラーレン混合物中の高次フラーレンとDBUとの第1の錯体を形成させる第1の混合槽14を有している。第1の混合槽14には、第1の混合槽14内の温度を−50〜100℃に調節可能な図示しない温度調節装置と、フラーレン混合物とDBUとを効率よく混合させる撹拌翼とが設けられている。この混合の際、第1の混合槽14内の圧力は特に制限はなく、常圧で実施すればよい。
第1の混合槽14の撹拌翼を適当な速度で撹拌しながら、アミン化合物槽13からDBUを徐々に滴下して供給する。滴下に適した温度は、例えば、−50℃から100℃であり、中でも−20℃から50℃の範囲にあると、錯体の生成速度も速く好適である。滴下する量は分離しようとするフラーレンの含有量によって異なるが、一般に分離しようとするフラーレンの2〜50モル等量であることが望ましい。滴下終了後は、十分に錯体が生成するまで撹拌することが好ましい。
第1の混合槽14中では、主としてフラーレン混合物中の高次フラーレンとDBUが(4)式に示す第1の錯体を形成する。
高次フラーレン・(DBU)n ・・・(4)
(n=1〜2)
生成した第1の錯体はTMB中で沈殿物となるので、第1の錯体の分離には濾過、デカンテーション等の方法を用いることができる。また、TMB中には、C60、C70、及び、錯体を形成していないDBUが溶解している。なお、C60、C70も量は少ないがDBUとの錯体を形成して沈殿を生じる。
(第2工程)
フラーレンの製造装置10は、第1の錯体と、C60及びC70の溶解した溶液(第1の溶液)を分離する分離装置、例えば、第1の連続加圧式濾過機15を有している。分離装置としては、加圧式濾過機の他に、減圧式濾過機や遠心分離機を用いてもよい(以下に示す分離装置も同様である)。フラーレンの製造装置10は、第1の連続加圧式濾過機15によって分離された第1の錯体を高次フラーレンとアミン化合物に解離させる第1の解離槽16を有している。第1の解離槽16には、第1の錯体とトリフルオロ酢酸とを効率よく混合できる撹拌翼と、図示しない温度調節装置が設けられている。
また、フラーレンの製造装置10は、酸類、例えば、有機酸であるトリフルオロ酢酸を貯留する酸槽17を有している。第1の解離槽16に、第1の連続加圧式濾過機15で分離された第1の錯体と、溶媒槽12のTMBを供給して、TMBに第1の錯体を懸濁させた後、酸槽17からトリフルオロ酢酸を供給した。第1の解離槽16では、第1の錯体とトリフルオロ酢酸が混合される。トリフルオロ酢酸は、高次フラーレンよりもDBUと相互作用が強いので、第1の錯体はTMBに溶解している高次フラーレンと、DBU及びトリフルオロ酢酸の塩とに解離し、この生成した塩は沈殿する。
更に、フラーレンの製造装置10は、高次フラーレンの溶液と、DBU及びトリフルオロ酢酸との塩を分離する分離装置、例えば、第2の連続加圧式濾過機18を有している。また、フラーレンの製造装置10は、第1の円錐型リボン撹拌乾燥機19を有している。第1の円錐型リボン撹拌乾燥機19に第2の連続加圧式濾過機18で分離した高次フラーレンの溶液を供給し、TMBの沸点以上、例えば130℃、圧力を0.3kPaとして、TMBが完全に除去されるまで、例えば、25時間乾燥し、高次フラーレンの固体を得た。また、除去したTMBは溶媒槽12に供給して再利用した。なお、高次フラーレンの溶液からTMBを除去するために、第1の円錐型リボン撹拌乾燥機19を用いたが、棚段式減圧乾燥機、コニカルドライヤー等も使用できる(以下の円錐型リボン撹拌乾燥機についても同様である)。
ここで、第2の連続加圧式濾過機18で分離した高次フラーレンの溶液中に高次フラーレンと錯体を形成しない過剰量のアミン化合物を含む場合には、第1の円錐型リボン撹拌乾燥機19でTMBを除去する前に、アミン化合物を除去することが好ましい。アミン化合物を除去する方法としては、溶液に有機酸を加え、アミン化合物を酸との塩として沈殿させる方法、また、溶液を酸の水溶液あるいは水と混合して、アミン化合物を水層に除く方法が挙げられる(以下、C60及びC70の分離についても同様である)。
また、アミン化合物を除去した溶液は、このまま次の反応に用いても良いし、溶媒除去の他に、晶析、昇華等の方法、あるいはそれらの方法の組み合わせにより高次フラーレンを固体として取り出しても良い(以下、C60及びC70についても同様である)。
(第3工程)
フラーレンの製造装置10は、第1の連続加圧式濾過機15によって分離され、C60及びC70が溶解したTMB中のC70とDBUとを反応させ、第2の錯体を形成させる第2の混合槽20を有している。また、第2の混合槽20には、第2の混合槽20内の温度を−50〜100℃に調節可能な図示しない温度調節装置と、C60及びC70とDBUとを効率よく混合させる撹拌翼とが設けられている。この混合の際、第2の混合槽20内の圧力は特に制限はなく、常圧で実施すればよい。
第2の混合槽20の撹拌翼を適当な速度で撹拌しながら、アミン化合物槽13からDBUを徐々に滴下して供給する。なお、第2の混合槽20の温度、及びアミン化合物の滴下速度は、第1の混合槽14での第1の錯体の形成時と同様に行うとよい。
第2の混合槽20中では、主としてC70とDBUが(5)式に示す第2の錯体を形成する。
C70・(DBU)n ・・・(5)
(n=1〜2)
生成した第2の錯体はTMB中で沈殿物となるので、第2の錯体の分離には濾過、デカンテーション等の方法を用いることができる。また、TMB中には、C60、及び、錯体を形成していないDBUが溶解している。なお、C60も量は少ないがDBUとの錯体を形成して沈殿を生じる。
(第4工程)
フラーレンの製造装置10は、第2の錯体と、C60の溶解した溶液(第2の溶液)を分離する分離装置、例えば、第3の連続加圧式濾過機21を有している。フラーレンの製造装置10は、第3の連続加圧式濾過機21によって分離された第2の錯体をC70とアミン化合物に解離させる第2の解離槽22を有している。第2の解離槽22には、第2の錯体と酸槽17から供給されるトリフルオロ酢酸とを効率よく混合できる撹拌翼と、図示しない温度調節装置が設けられている。
第2の解離槽22では、第3の連続加圧式濾過機21で分離された第2の錯体と、溶媒槽12からTMBが供給され、TMBに第2の錯体を懸濁させた後、酸槽17からトリフルオロ酢酸を供給した。第2の解離槽22では、第2の錯体とトリフルオロ酢酸が混合される。トリフルオロ酢酸は、C70よりもDBUと相互作用が強いので、第2の錯体は、TMBに溶解しているC70と、DBU及びトリフルオロ酢酸との塩とに解離し、この生成した塩は沈殿する。
フラーレンの製造装置10は、C70の溶液と、DBU及びトリフルオロ酢酸との塩を分離する分離装置、例えば、第4の連続加圧式濾過機23を有している。また、フラーレンの製造装置10は、第2の円錐型リボン撹拌乾燥機24を有している。第2の円錐型リボン撹拌乾燥機24に第4の連続加圧式濾過機23で分離したC70の溶液を供給し、TMBの沸点以上、例えば130℃、圧力を0.3kPaとして、TMBが完全に除去されるまで、例えば、25時間乾燥し、C70の固体を得た。また、除去したTMBは溶媒槽12に供給して再利用した。
フラーレンの製造装置10は、第3の円錐型リボン撹拌乾燥機25を有している。第3の円錐型リボン撹拌乾燥機25では、第3の連続加圧式濾過機21で分離したC60の溶液をTMBの沸点以上、例えば130℃、圧力を0.3kPaとして、TMBが完全に除去されるまで、例えば、25時間乾燥し、C60の固体を得た。また、除去したTMBは溶媒槽12に供給して再利用した。
以上の操作により、特定のフラーレンを高純度に得ることが可能であるが、更に純度を高める方法として、前記した工程の全部又は一部を複数回行うと有効である。また、従来からフラーレンの分離方法として行われているクロマトグラフィ、晶析、昇華、包接(錯体形成)等の手法のいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせて行うことも、フラーレンの純度を高める手法として有効である。
(実施例1:DBUを用いたフラーレン混合物からのC60、C70及び高次フラーレンの分離)
フラーレン混合物(C60:64重量%、C70:23重量%、高次フラーレン:13重量%の組成を持つ。以下、同様である)0.56gを、TMB19.4gに溶解し、この溶液を0℃に冷却した。ここで、フラーレン混合物0.56g中には、C60が0.36g、C70が0.13g、高次フラーレンが0.07g含まれている。更に、DBU0.20gを1分間かけて徐々に添加した。この溶液を1.5時間撹拌した後、沈降性の沈殿物、つまり、第1の錯体が生成した。
この溶液を濾過し、第1の錯体と第1の溶液とを得た。第1の錯体をTMB100gに懸濁させ、トリフルオロ酢酸0.50gを加え、40℃に加熱した。これを2時間撹拌し、高次フラーレンと、DBU及びトリフルオロ酢酸の塩の沈殿物とを得て、この沈殿物を濾別した。得られた濾液を脱塩水(イオン交換水)10.0gで洗浄液が中性に成るまで、例えば、3回洗浄した。
洗浄後、この溶液を高速クロマトグラフィで分析したところ、高次フラーレンを主成分とするフラーレンが0.003g得られた。この得られたTMB溶液には、高次フラーレンが60重量%含まれ、フラーレン混合物中の高次フラーレンからの回収率は3重量%であった。更に、高次フラーレンのTMB溶液からTMBを除去して、固体の高次フラーレンを得ることもできる。
また、得られた第1の溶液を0℃に保ち、DBU0.40gを1分間かけて徐々に添加した。この溶液を1時間撹拌した後、沈降性の沈殿物、つまり、第2の錯体が生成した。この溶液を濾過し、第2の錯体と第2の溶液とを得た。
第2の錯体をTMB100gに懸濁させ、トリフルオロ酢酸0.50gを加え、40℃に加熱した。これを2時間撹拌し、C70と、DBU及びトリフルオロ酢酸の塩の沈殿物とを得て、この沈殿物を濾別した。得られた濾液を脱塩水10.0gで洗浄液が中性に成るまで、例えば、3回洗浄した。
洗浄後、この溶液を高速クロマトグラフィで分析したところ、C70を主成分とするフラーレンが0.009g得られた。この得られたTMB溶液には、C70が64重量%含まれ、フラーレン混合物中のC70からの回収率は4重量%であった。更に、C70のTMB溶液からTMBを除去して、固体のC70を得ることもできる。
また、第2の溶液を脱塩水10.0gで洗浄液が中性に成るまで、例えば、3回洗浄した。洗浄後、このTMB溶液を高速クロマトグラフィで分析したところ、C60を主成分とするフラーレンが0.27g得られた。この得られたTMB溶液には、C60が99重量%含まれ、フラーレン混合物中のC60からの回収率は74重量%であった。更に、C60のTMB溶液からTMBを除去して、固体のC60を得ることもできる。
(実施例2:DBNを用いたフラーレン混合物からのC60の分離)
フラーレン混合物0.34gを、TMB19.7gに溶解し、この溶液を0℃に冷却した。ここで、フラーレン混合物0.34g中には、C60が0.22g、C70が0.08g、高次フラーレンが0.04g含まれている。更に、DBN0.28gを1分間かけて徐々に添加した。この溶液を5時間撹拌した後、沈降性の錯体が生成し、これを濾別した。濾液を脱塩水20.0gで洗浄液が中性に成るまで、例えば、3回洗浄した。洗浄後、このTMB溶液を高速クロマトグラフィで分析したところ、C60を主成分とするフラーレンが0.18g得られた。この得られたTMB溶液には、C60が96重量%含まれ、フラーレン混合物中のC60からの回収率は82重量%であった。更に、C60のTMB溶液からTMBを除去して、固体のC60を得ることもできる。
(実施例3:IDNを用いたフラーレン混合物からのC60の分離)
フラーレン混合物0.34gを、TMB19.7gに溶解し、この溶液を0℃に冷却した。更に、IDN0.30gを1分間かけて徐々に添加した。この溶液を3時間撹拌した後、沈降性の錯体が生成し、これを濾別した。濾液を脱塩水20.0gで洗浄液が中性に成るまで、例えば、3回洗浄した。洗浄後、このTMB溶液を高速クロマトグラフィで分析したところ、C60を主成分とするフラーレンが0.13g得られた。この得られたTMB溶液には、C60が69重量%含まれ、フラーレン混合物中のC60からの回収率は60重量%であった。更に、C60のTMB溶液からTMBを除去して、固体のC60を得ることもできる。
(実施例4:TMGを用いたフラーレン混合物からのC60の分離)
フラーレン混合物0.34gを、TMB19.7gに溶解し、この溶液を0℃に冷却した。更に、TMG0.26gを1分間かけて徐々に添加した。この溶液を5時間撹拌した後、沈降性の錯体が生成し、これを濾別した。濾液を脱塩水20.0gで洗浄液が中性に成るまで、例えば、3回洗浄した。洗浄後、このTMB溶液を高速クロマトグラフィで分析したところ、C60を主成分とするフラーレンが0.21g得られた。この得られたTMB溶液には、C60が69重量%含まれ、フラーレン混合物中のC60からの回収率は96重量%であった。更に、C60のTMB溶液からTMBを除去して、固体のC60を得ることもできる。
(実施例5:C70とDBUとの錯体)
C70の0.05gをTMB3.0gに溶解させ、このTMB溶液を0℃に冷却した。更に、DBU0.05gを1分間かけて徐々に添加した。このTMB溶液を5時間撹拌した後、錯体が生成した。TMB溶液を濾別した後、真空乾燥し、固体としてC70とDBUとの錯体0.03gを得た。元素分析によって、この固体の錯体は、C:86.3重量%、H:2.0重量%、N:2.8重量%であった。ここで、CとNの比から、C70に対するDBUの付加数は1.1であった。
(実施例6:C60とDBUとの錯体)
C60の0.05gをTMB3.0gに溶解させ、このTMB溶液を0℃に冷却した。更に、DBU0.05gを1分間かけて徐々に添加した。このTMB溶液を5時間撹拌した後、錯体が生成した。TMB溶液を濾別した後、真空乾燥し、固体としてC60とDBUとの錯体0.02gを得た。元素分析によって、この固体の錯体は、C:84.1重量%、H:2.8重量%、N:4.4重量%であった。ここで、CとNの比から、C60に対するDBUの付加数は1.7であった。
本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記した実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明のフラーレンの分離方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、前記実施の形態のフラーレンの分離方法において、フラーレンとアミン化合物との錯体が溶媒に可溶である場合には、つまり、沈殿物とならない場合には、晶析等によって、錯体と錯体を形成しないフラーレンとを分離してもよい。
本発明の一実施の形態に係るフラーレンの分離方法を適用したフラーレンの製造装置の説明図である。
符号の説明
10:フラーレンの製造装置、11:フラーレン槽、12:溶媒槽、13:アミン化合物槽、14:第1の混合槽、15:第1の連続加圧式濾過機、16:第1の解離槽、17:酸槽、18:第2の連続加圧式濾過機、19:第1の円錐型リボン撹拌乾燥機、20:第2の混合槽、21:第3の連続加圧式濾過機、22:第2の解離槽、23:第4の連続加圧式濾過機、24:第2の円錐型リボン撹拌乾燥機、25:第3の円錐型リボン撹拌乾燥機

Claims (14)

  1. C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンのいずれか2以上を有するフラーレン混合物と2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Aとを溶媒中で接触させて、前記フラーレン混合物中の特定のフラーレンと前記アミン化合物Aとの錯体を形成させ、該錯体と該錯体を形成しないフラーレンの溶解した溶液とを分離することを特徴とするフラーレンの分離方法。
  2. 請求項1記載のフラーレンの分離方法において、前記錯体は前記溶媒に不溶であることを特徴とするフラーレンの分離方法。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載のフラーレンの分離方法において、前記錯体を前記特定のフラーレンと前記アミン化合物Aに解離させて該特定のフラーレンを得ることを特徴とするフラーレンの分離方法。
  4. 請求項3記載のフラーレンの分離方法において、前記錯体の解離は前記錯体に酸を接触させて行うことを特徴とするフラーレンの分離方法。
  5. C60、C70及び炭素数70を超える高次フラーレンを有するフラーレン混合物に2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Bを溶媒中で接触させて、前記高次フラーレンと前記アミン化合物Bとで形成される第1の錯体を生成させる第1工程と、
    前記第1の錯体と前記C60及び前記C70の溶解した第1の溶液とを分離する第2工程と、
    前記第1の溶液に2個以上の窒素原子を有するアミン化合物Cを接触させて、前記C70と該アミン化合物Cとで形成される第2の錯体を得る第3工程と、
    前記第2の錯体と前記C60の溶解した第2の溶液とを分離する第4工程とを有することを特徴とするフラーレンの分離方法。
  6. 請求項5記載のフラーレンの分離方法において、前記第1及び第2の錯体は前記溶媒に不溶であることを特徴とするフラーレンの分離方法。
  7. 請求項5及び6のいずれか1項に記載のフラーレンの分離方法において、前記第1の錯体を前記高次フラーレンと前記アミン化合物Bに解離させて該高次フラーレンを得ることを特徴とするフラーレンの分離方法。
  8. 請求項7記載のフラーレンの分離方法において、前記第1の錯体の解離は該第1の錯体に酸を接触させて行うことを特徴とするフラーレンの分離方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載のフラーレンの分離方法において、前記第2の錯体を前記C70と前記アミン化合物Cに解離させて該C70を得ることを特徴とするフラーレンの分離方法。
  10. 請求項9記載のフラーレンの分離方法において、前記第2の錯体の解離は該第2の錯体に酸を接触させて行うことを特徴とするフラーレンの分離方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のフラーレンの分離方法において、それぞれ対応する前記アミン化合物A〜Cは、1つの原子を介して、前記2つの窒素原子が結合した部分構造を有していることを特徴とするフラーレンの分離方法。
  12. 請求項11記載のフラーレンの分離方法において、前記2つの窒素原子が結合した部分構造を有しているアミン化合物は、(1)式で表されるアミジン構造を有することを特徴とするフラーレンの分離方法。
    Figure 0004316344
  13. 請求項12記載のフラーレンの分離方法において、前記アミジン構造を有するアミン化合物は、(2)式で表される環状アミジン構造を有することを特徴とするフラーレンの分離方法。
    Figure 0004316344
  14. 請求項13記載のフラーレンの分離方法において、前記環状アミジン構造を有するアミン化合物は、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン及び1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンのいずれか1であることを特徴とするフラーレンの分離方法。
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