JP3828839B2 - フラーレン類の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新しい炭素材料であるフラーレン類、中でもC60、C70の分子構造を有するフラーレン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
1990年に炭素数60、70、84等の閉殻構造型のカーボンクラスター(球状の巨大分子)という新しいタイプの分子状炭素物質が合成され、注目されている。この特殊な分子構造を有するカーボンクラスターは、フラーレン類とも称され、その分子骨格を構成する炭素数によって、フラーレンC60、同C70、同C84などと呼ばれている(単に、C60、C70、C84とも呼ばれる)。これらのフラーレン類は、新しい炭素材料であり、また特殊な分子構造から特異な物性を示すことが期待されるので、その性質及び用途開発についての研究が盛んに進められている。特にC60、C70、C76、C78、C82、C84等のフラーレン類は例えば、ダイヤモンドコーティング、電池材料、塗料、断熱材、潤滑材、化粧品などの分野への利用が期待されている。
【0003】
フラーレン類の製造方法としては、(1)グラファイトなど炭素質材料から成る電極を原料としてこの電極間にアーク放電によって原料を蒸発させる方法(アーク放電法)、(2)炭素質原料に高電流を流して原料を蒸発させる方法(抵抗加熱法)、(3)高エネルギー密度のパルスレーザー照射によって炭素質原料を蒸発させる方法(レーザー蒸発法)、(4)ベンゼンなどの有機物を不完全燃焼させる方法(燃焼法)などが知られている。燃焼生成物「煤」からのフラーレン類の分離方法として、(1)フラーレン類はベンゼン、トルエン、二硫化炭素等の有機溶媒に溶解し、その他の不純物成分は溶解しにくいという性質を利用して、このような有機溶媒を用いて煤からフラーレン類を抽出する方法(溶媒抽出法)、(2)高真空下で煤を加熱し、フラーレン類を昇華させる方法(昇華法)が知られている。このうち昇華法は、たとえば400℃以上の高温、10-3Torr以下の高真空条件を必要とする特殊な分離方法であり、それに比べ溶媒抽出法は操作が容易なため広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述する溶媒抽出法により抽出されたフラーレン類を含む溶液には多くの不純物が存在し、この溶液から工業的にC60〜C84等のフラーレン類、特にC60及びC70を効率よく分離するためには、溶液に含まれる不純物を選択的に除去することが重要である。
本発明は係る事情に鑑みてなされたもので、C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質から不純物を選択的に除去し、高純度且つ収率よくフラーレン類を製造できるフラーレン類の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述した様な事情に鑑みて鋭意検討した。その結果、フラーレン含有煤状物質に、フラーレン類に溶解性の高い特定の溶媒である抽出溶媒と溶解性の低い特定の溶媒(貧溶媒)とを組み合わせて用いて、煤状物質中の不純物及びフラーレン類の溶解度の違いにより、不純物あるいはフラーレン類をそれぞれ分離する方法を見いだし、本発明を完成させた。
また、本発明の方法は操作が容易であり、精密な条件制御等を行わずとも高純度で収率よくフラーレン類を製造でき、且つ溶媒回収を組み合わせることでプロセスコストを下げられることから、工業的規模のフラーレン類製造に極めて有利な製造方法となる。
【0006】
前記目的に沿う第1の発明に係るフラーレン類の製造方法は、C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質(以下単に煤状物質という)を、芳香族炭化水素を含む第1の抽出溶媒と混合して抽出液を得る第1工程と、前記抽出液にC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加して、C60より分子量の小さい不純物を溶解させた状態で、C60、C70及び高次フラーレン類を析出させて析出物を得る第2工程と、前記析出物を芳香族炭化水素を含む第2の抽出溶媒で再溶解して再溶解液を得る第3工程と、前記再溶解液にC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加し、C60及びC70を溶解させた状態で高次フラーレン類の少なくとも一部を析出させてC60及びC70の溶解液を得る第4工程と、前記溶解液中の溶媒を蒸発させて、C60及びC70を析出させる第5工程を有する。
ここで、高次フラーレン類とは、C70より分子量の大きいフラーレン類を指す。
【0007】
第2の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第1の発明に係るフラーレン類の製造方法において、前記第2工程で添加する貧溶媒の量が、第1の抽出溶媒に対して3〜7倍重量、好ましくは4〜5倍重量である。
これは、抽出液中のC60より分子量の小さい不純物は溶解したままで、C60、C70及び高次フラーレン類を共に析出させたいためであり、第2工程で添加する貧溶媒の添加量が3倍重量より少ないとフラーレン類が晶析せず、7倍重量より多いとC60より分子量の小さい不純物も一緒に晶析してしまう場合があるからである。
【0008】
第3の発明に係るフラーレン類の製造方法は、C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質を、芳香族炭化水素を含む第1の抽出溶媒と混合して抽出液を得る第1工程と、前記抽出液を冷却して、C60より分子量の小さい不純物を溶解した状態で、C60、C70及び高次フラーレン類を析出させて析出物を得る第2工程と、前記析出物を芳香族炭化水素を含む第2の抽出溶媒に再溶解して再溶解液を得る第3工程と、前記再溶解液にC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加し、C60及びC70を溶解させた状態で高次フラーレン類を析出させてC60及びC70の溶解液を得る第4工程と、前記溶解液中の溶媒を蒸発させて、C60及びC70を析出させる第5工程を有する。
第4の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第3の発明に係るフラーレン類の製造方法において、前記第2工程は、前記抽出液を減圧蒸留して、飽和溶液にした後、冷却して行うことを特徴とする。
第2工程においては、C60より分子量の小さい不純物は溶解したままでC60、C70及び高次フラーレン類を不溶物として析出させる必要があるため、抽出液の抽出溶媒を飽和状態まで減圧して蒸発させ、その後、冷却することによって、溶解度の差により、不純物より溶解性の低いC60、C70及び高次フラーレン類を不溶物として析出させる。
【0009】
第5の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第1〜第4の発明に係るフラーレン類の製造方法において、前記第4工程で添加する貧溶媒の量を、前記再溶解液に対して0.1〜3倍重量好ましくは0.5〜2倍重量とする。これは再溶解液中のC60、C70及び高次フラーレン類のうち、高次フラーレン類を優先して析出させたいためであり、貧溶媒の添加量が0.1倍重量より少ないと高次フラーレン類が晶析せず、3倍重量より多いとC60及びC70も一緒に晶析してしまう場合があるからである。
第6の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第1〜第5の発明に係るフラーレン類の製造方法において、前記第5工程では前記溶解液を先に加熱して溶解液中の貧溶媒を実質的に蒸発除去し、次に減圧加熱して溶解液中の抽出溶媒を蒸発させている。
第7の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第1〜第6の発明に係るフラーレン類の製造方法において、前記第1及び第2の抽出溶媒に含まれる芳香族炭化水素がアルキルベンゼン及び/又はナフタレン誘導体である。
第8の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第1〜第7の発明に係るフラーレン類の製造方法において、使用した貧溶媒が炭素数1〜4のアルコール類、炭素数3〜5のケトン類、又は炭素数3〜5のエーテル類である。
第9の発明に係るフラーレン類の製造方法は、第1〜第8の発明に係るフラーレン類の製造方法において、前記C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質が、原料炭化水素化合物の燃焼及び/又は熱分解によって得られたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法の詳細説明図、図2は同方法の具体的工程図、図3は本発明の第2の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法の詳細説明図、図4は同方法の具体的工程図である。
【0011】
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法を詳細に説明する。以下、工程を順に説明する。
第1工程
煤状物質11を燃焼炉10より採取し抽出槽12に入れ、これに抽出溶媒槽13より芳香族炭化水素を含む抽出溶媒(第1の抽出溶媒)を加え混合して、フラーレン類が抽出された抽出液を得る。
【0012】
ここで、煤状物質11とは、例えば、ベンゼン、トルエン等の原料炭化水素化合物の燃焼・熱分解によって生成された、グラファイト、カーボンブラック等を含んだ煤状物質であって、これらからフラーレン類以外のグラファイトやカーボンブラック等を一部取り除いたフラーレン濃縮物を含むものである。
フラーレン濃縮物とは、煤状物質から各種の方法でフラーレンを濃縮したもので、その濃縮方法は特に限定されないが、例として煤状物質から、昇華法によって得られたフラーレン昇華物、溶媒抽出法で得られたフラーレン溶液を蒸発乾固してできたフラーレン含有残渣のほか、煤状物質をカラムクロマト分離して得られたフラーレン含有固体、及びこれらの混合物等が挙げられる。
煤状物質11の製造方法は従来公知の方法等各種方法によって合成されたもの、あるいは複数の方法で得られた煤の混合物を使用する等任意である。中でも大量生産可能な原料炭化水素化合物の燃焼・熱分解により得られる煤状物質(燃焼生成物)が好適であり、本実施の形態でも採用した。
【0013】
また、抽出溶媒槽13より得る抽出溶媒としては、本実施の形態では芳香族炭化水素を用いているが、芳香族炭化水素を含む、つまり芳香族炭化水素を主体とし、しかも、芳香族炭化水素はアルキルベンゼン及び/又はナフタレンの誘導体を使用するのが好ましい。
ここで、芳香族炭化水素とは、ベンゼン核を有する炭化水素化合物であり、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1−メチルナフタレン、ジエチルベンゼン、テトラリン、シメンなどが挙げられる。
また、芳香族炭化水素の他に、更に脂肪族炭化水素や塩素化炭化水素等の有機溶媒を、単独又はこれらのうち2種以上を任意の割合で用いても良い。
脂肪族炭化水素としては、環式、非環式の脂肪族炭化水素がある。環式脂肪族炭化水素の例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの単環式脂肪族炭化水素、その誘導体であるメチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1,2−ジメチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、イソプロピルシクロヘキサン、n−プロピルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、イソブチルシクロヘキサン、1,2,4−トリメチルシクロヘキサン、1,3,5−トリメチルシクロヘキサン、多環式脂肪族炭化水素としてデカリンなどが挙げられる。非環式脂肪族炭化水素の例として、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−テトラデカンなどが挙げられる。
【0014】
塩素化炭化水素としては、ジクロロメタン、クロロフォルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1−クロロナフタレンなどが挙げられる。
工業的観点から、これらの抽出溶媒の中でも常温液体で沸点が100〜300℃、中でも120〜250℃のものが、フラーレン抽出溶媒として好適である。具体的には例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチシレン、1−メチルナフタレン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン等のアルキルベンゼン及び/又はテトラリン等のナフタレン誘導体等の芳香族炭化水素などを用いることが好ましく、1種単独としても、あるいは2種以上の混合溶媒としても使用することができる。
【0015】
抽出装置として攪拌混合槽が好適に使用でき、ここでは撹拌混合槽である抽出槽12を用いたが任意の装置が使用できる。抽出の際、容器内の圧力は特に制限はなく、常圧で実施すればよい。抽出槽12における抽出時の温度としては例えば1〜90℃、好ましくは15〜40℃、特に25〜35℃の範囲とすることが、抽出効率向上の面から好ましいが、抽出効率は、温度依存性が小さいので常温程度で行うのがエネルギーコスト的に有利である。
また、抽出時間としては1〜60分、好ましくは20〜40分かけて行うとよいが、抽出時間の抽出効率に対する影響は少ないため、長時間の必要は無く、抽出の際の温度、抽出時間は適宜選択すればよい。更に必要に応じて、抽出液に超音波等を照射しながら抽出を行うと、抽出時間が短くなるので好ましい。
【0016】
抽出溶媒として用いる芳香族炭化水素の量は、抽出に用いる抽出溶媒体積と、抽出前の煤状物質重量とが以下の式を満たす範囲であればよい。
煤状物質重量/抽出溶媒体積=2〜133[mg/mL]
中でもこの数値が、33〜133[mg/mL]であることが好ましい。
抽出溶媒体積が多すぎると抽出溶媒を大量に使いコストが上がるのみであり、逆に抽出溶媒体積がより少なすぎるとフラーレン原料である煤状物質と抽出溶媒との接触が充分ではなく、抽出が充分に行われない場合がある。
【0017】
第1工程によって、煤状物質中のC60より分子量の小さい不純物、C60、C70及び高次フラーレン類は抽出溶媒である芳香族炭化水素によって抽出され、溶解し、煤残留物は不溶物として抽出液中に混濁あるいは沈澱する。抽出液を遠心分離機14で遠心分離して不溶物である煤残留物を除去する。なお、煤残留物の除去としては、遠心分離の他に濾過等の通常用いられる固液分離方法が適宜選択できる。
【0018】
第2工程
第1工程でフラーレン類等を抽出し、煤残留物を除去した抽出液を結晶化槽15に入れ、攪拌しながら貧溶媒槽16よりC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加する。
ここで、貧溶媒はアルコール類、ケトン類、エーテル等が挙げられる。中でも、炭素数1〜4のアルコール類、炭素数3〜5のケトン類、又は炭素数3〜5のエーテル類が好ましく、更には炭素数が1〜4のアルコール類が好ましい。これらアルコール類の中でも、その沸点が第1工程で使用した抽出溶媒より低いものを用いることが好ましく、中でも炭素数が3以下のアルコール類を用いることが好ましい。具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、エチレングリコール、グリセリン等が好ましく、中でもエタノール、メタノールが好ましく、特にメタノールが好ましい。なおこれらの貧溶媒は、1種単独としても、あるいは2種以上の混合物としても使用することができる。
【0019】
貧溶媒の添加量は、第1工程にて用いた芳香族炭化水素1重量に対して4〜5倍重量とするが3〜7倍重量の範囲であればC60より分子量の小さい不純物が析出せず、C60、C70及び高次フラーレン類が析出するのでかまわない。添加の方法は任意だが、徐々に添加することが好ましい。
【0020】
貧溶媒を特定のコントロールで添加することによって、抽出溶媒のフラーレン類に対する溶解性が低下し、溶解性の低いC60、C70及び高次フラーレン類が析出し、C60より分子量の小さい不純物は溶液中に残存する。
60、C70及び高次フラーレン類が析出した溶液を1〜30分、好ましくは5〜15分静置する。静置によって、この不溶物の分別(例えば濾別)が効率的に行えるので好ましい。
静置時間が短すぎると不溶物の沈澱が不十分となり、この不溶物の分別(例えば濾別)の際に、時間を要することがある。また逆に長すぎると、フラーレン類の製造プロセス全体に要する時間が長くなる。
静置後に遠心分離機17によって不溶物を分別する。なお、分別手段としては濾別でも、遠心分離と濾別の両方でもよく、分別方法は適宜選択すればよい。濾別する際には、開口径0.1〜1μm、好ましくは0.4〜0.6μmのフィルターを用いて濾別すればよい。この際、減圧濾過又は加圧濾過することで効率的に濾別ができ、減圧度としては1×102 〜3×104 Pa、中でも5×103 〜2×104 Paまで減圧して減圧濾過を行うことが好ましい。減圧度が高い場合は高性能のポンプが必要でコストが上がり、減圧度が低い場合は濾過が進行しないため、不都合である。また、加圧度としては、1.5×105 〜5×105 Paが好ましい。加圧度が低い場合には濾過の進行が遅く、また、加圧度が高い場合は、ケーキのひび割れをおこし、洗浄がうまく行われない。
ここで、採取されるC70を超える高次フラーレン類は、現在は有益性が余り知られていないが、将来の研究によって、有益性が増す可能性も大いにあり、高次フラーレン類をC60、C70と合わせて、本工程で有益フラーレン類として回収することは、将来非常に有益である可能性が大である。
【0021】
60、C70及び高次フラーレン類の除去された濾過液を攪拌装置のついた結晶化槽18に入れ(攪拌装置はついてなくてもよい)、貧溶媒槽16より貧溶媒を加え攪拌して、溶けていた不純物を不溶物として析出させ、遠心分離機19で遠心分離して不純物を除去し、抽出溶媒及び貧溶媒の溶けた濾過液は貧溶媒分別機20により、抽出溶媒と貧溶媒に分別し、それぞれ抽出溶媒槽13、貧溶媒槽16に回収され循環して使用される。
【0022】
第3工程
第2工程で採取したC60、C70及び高次フラーレン類を攪拌装置のついた再溶解抽出槽21に入れ、芳香族炭化水素を含む第2の抽出溶媒を入れて再溶解する。第2の抽出溶媒はここでは第1の抽出溶媒と同じものを用いるが異なる抽出溶媒を用いる場合も本発明に含まれる。第1と第2の抽出溶媒を同じにすると、装置も簡単になり、また循環して使用できるので、工業的にコストが安くなり好ましい。
【0023】
第4工程
再溶解した溶解液(再溶解液という)に貧溶媒槽22よりコントロール量の貧溶媒を入れ、攪拌することにより、抽出溶媒に対して溶解性の低い高次フラーレン類が析出し、C60、C70の溶けた溶解液を得る。ここで、添加する貧溶媒の量は再溶解液に対して0.5〜2倍重量としたが、高次フラーレン類が析出してC60、C70が殆ど析出しない重量、すなわち再溶解液に対して0.1〜3倍重量でもよい。
析出した高次フラーレン類を遠心分離機23で遠心分離して分別除去する。この高次フラーレン類を利用する際には洗浄液で洗い採取する。
第4工程で使用する装置及び方法は、前述する第2工程と貧溶媒の添加量が異なる以外は略同じ方法で構わない。
【0024】
第5工程
高次フラーレン類を除いたC60、C70の溶解液を乾燥機24に入れ、溶解液中の低級アルコール類等の貧溶媒及び芳香族炭化水素を蒸発させることにより、C60、C70を採取することができる。蒸発した貧溶媒及び芳香族炭化水素は貧溶媒分別機25により、分別してそれぞれ貧溶媒槽22、抽出溶媒槽13に回収する。析出したC60、C70は洗浄液で洗浄するが、洗浄しない場合も本発明に含まれるし、第4工程、第5工程で使用する洗浄液に貧溶媒を使用することにより、回収し、循環して使用可能である。
ここで、使用する乾燥機24は回転式蒸留乾燥機が好ましいが、回転しない乾燥機でも構わない。この乾燥機に種晶(例えばC60)を加えてもよい。種晶を加えることによって、結晶の大きなフラーレン類を得ることができる。
なお、溶解液を先に加熱して溶解液中の貧溶媒を実質的に蒸発除去し、次に減圧加熱して溶解液中の抽出溶媒を蒸発させてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法は、以上の方法により、煤状物質あるいはフラーレン濃縮物から高純度の有益なC60、C70を収率良く、しかも簡単な操作及び工程によって回収することができる。
【0025】
なお、図2は前述した本発明の第1の実施の形態に掛かるフラーレン類の製造方法を具体例を用いて、簡単に説明したものである。
即ち本発明方法は、煤状物質の一例である燃焼生成物を、芳香族炭化水素を含む第1の抽出溶媒の一例であるテトラリンと混合し、不溶の煤残留物(CB)を除去して抽出液を得(第1工程)、除去後の抽出液に貧溶媒の一例であるメタノールのコントロール量を添加してC60、C70(F)と高次フラーレン類(Ri)を不溶物として析出させ(第2工程)、析出した不溶物を第2の抽出溶媒の一例であるテトラリンで再溶解し(第3工程)、再溶解液にメタノールのコントロール量を添加することにより、高次フラーレン類(Ri)を析出させ分離し(第4工程)、高次フラーレン類を除去した分離液のメタノール及びテトラリンを蒸発除去してC60、C70(F)を析出させる工程(第5工程)よりなる。
【0026】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法について、図3を参照して、説明する。第1工程、第3工程、第4工程、第5工程については第1の実施の形態の工程と実質的に同一なので、その詳細な説明は省略し第2の工程についてのみ、以下に説明する。また、本実施の形態で使用する煤状物質、芳香族炭化水素を含む第1、第2の抽出溶媒、貧溶媒についても第1の実施の形態と同じものなので、その詳しい説明は省略する。
【0027】
第2工程
図3に示すように、第1の工程で得られた抽出液を抽出液中の抽出溶媒である芳香族炭化水素を蒸発させながら冷却することにより、C60より分子量が小さい不純物は溶液中に溶解したままでC60、C70及び高次フラーレン類を析出させる。本実施の形態では、抽出液をまず減圧蒸留して飽和溶液にする。圧力は0を超えて5×103 Pa以下、好ましくは5×102 〜3×103 Paとする。減圧度が低すぎると蒸発に時間がかかり、減圧度が高すぎると高性能ポンプが必要であり、コストが上がり不都合である。温度は70〜100℃、好ましくは80〜90℃である。低すぎると蒸発に時間がかかり、高すぎるとエネルギーコストがかかってしまい不都合である。
ついで、冷却晶析を行う。圧力は常圧でよい。温度は常温まで下げればよいが、蒸発時の温度との差が大きいほど溶解度の差が出るので好ましい。
減圧・冷却により、抽出溶媒である芳香族炭化水素の溶解度が低下し、抽出溶媒に対する溶解性のより低いものから順に析出することになり、C60、C70及びC70を超える高次フラーレン類の結晶が析出する。
本実施の形態では、抽出液を減圧蒸留して飽和溶液にした後冷却して抽出液の溶解性を、C60より分子量が小さい不純物は溶液中に溶解したままでC60、C70及び高次フラーレン類を析出させるまで低下させたが、蒸留及び冷却をコントロールして、蒸留のみ、冷却のみで行なってもよい。
【0028】
以下、前述する第1の実施の形態の第3、第4、第5工程と実質的に同じ工程によりフラーレン類の結晶を得る。
【0029】
なお、図4は前述した本発明の第2の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法を具体例を用いて、簡単に説明したものである。
即ち、煤状物質の一例である燃焼生成物を、芳香族炭化水素を含む第1の抽出溶媒の一例であるテトラリンと混合して不溶の煤残留物(CB)を除去して抽出液を得(第1工程)、前記抽出液を蒸留又は冷却によって、テトラリンを飛ばしてC60、C70(F)と高次フラーレン類(Ri)を析出させ(第2工程)、この析出物を第2の抽出溶媒の一例であるテトラリンで再溶解させ(第3工程)、再溶解液に貧溶媒の一例であるメタノールのコントロール量を添加することにより、高次フラーレン類を析出させ(第4工程)、高次フラーレン類を除去した分離液のメタノール及びテトラリンを蒸発してC60、C70を析出させる工程(第5工程)よりなる。
【0030】
本発明の第1及び第2の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法において、第2工程で析出するC60、C70及び高次フラーレン類を採集して工程をここで中止することも可能である。
【0031】
【実施例】
次に、本発明の実施例に係るフラーレン類の製造方法について説明する。
(実施例1)
予めフラーレン類及び煤等を用いて調整した煤状物質(フラーレンであるC60〜C80の合計は11.1重量%)10.2gを1リットルナス型フラスコに秤量し、テトラリンを286g添加し、攪拌しながら常温で30分超音波をかけながら抽出を行った。遠心管に76gずつ抽出液を入れ、遠心分離を行い、得られた抽出液にエタノールを1000g攪拌しながら添加し、5分静置すると不溶物が析出した。この不溶物の析出した溶液を遠心分離し、その後0.45μmのフィルターで減圧濾過を行った。得られた析出物を100ミリリットルナス型フラスコに入れ、テトラリン10.0gを加え再溶解した。再溶解液にエタノールを14.3g攪拌しながら添加し5分静置すると不溶物が析出した。この不溶物の析出した溶液を遠心分離した後、析出物を洗浄液で洗浄後、乾燥させ、C60が67.9重量%、C70が28.1重量%、C76〜C84が4.0重量%のフラーレン類の結晶0.705gを得た。
【0032】
本発明は前記した実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態の変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明のフラーレン類の製造方法を構成する場合にも本発明は適用される。
【0033】
【発明の効果】
請求項1〜9記載のフラーレン類の製造方法は、C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質にフラーレン類に溶解性の高い抽出溶媒とフラーレン類に溶解性の低い低級アルコール等の貧溶媒とを組み合わせて用いて抽出・晶析を行い、次いで一方の溶媒を除去するか又はその含有量を低減し、C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質中のC60より分子量の低い不純物、C60、C70及び高次フラーレン類の溶解度の違いを利用して、フラーレン類を不純物から分離しているので、高純度のフラーレン類を収率良く、しかも簡単な操作及び工程によって回収する事ができる。さらに、溶媒回収を組み合わせることでプロセスコストを下げられることから、工業的規模のフラーレン類製造に極めて有利な製造方法が提供できることとなった。
特に、請求項2記載のフラーレン類の製造方法は、第2工程で添加する貧溶媒の量が、抽出溶媒に対して3〜7倍重量なので、抽出液中のC60より分子量の小さい不純物は溶解したままで、C60、C70及び高次フラーレン類を共に析出できる。
請求項4記載のフラーレン類の製造方法は、第2工程は抽出液を減圧蒸留して飽和溶液にした後冷却して不溶物を析出させているので、C60より分子量の小さい不純物を溶解したままでC60、C70及び高次フラーレン類を析出させることができる。
【0034】
請求項5記載のフラーレン類の製造方法は、第4工程で添加する貧溶媒の量が、再溶解液に対して0.1〜3倍重量なので、再溶解液中のC60、C70及び高次フラーレン類のうち、高次フラーレン類のみを析出させることができる。
請求項6記載のフラーレン類の製造方法は、第5工程では溶解液を、先に加熱して低級アルコール類等の貧溶媒を実質的に蒸発除去し、次に減圧加熱して抽出溶媒を蒸発させているので、貧溶媒と抽出溶媒をそれぞれ回収して循環して使用できる。
請求項7記載のフラーレン類の製造方法は、芳香族炭化水素がアルキルベンゼン又はナフタレン誘導体なので、フラーレン類を高率に抽出できる。
請求項8記載のフラーレン類の製造方法は、貧溶媒が炭素数1〜4のアルコール類、炭素数3〜5のケトン類、又は炭素数3〜5のエーテル類であるので抽出溶媒との分離が簡単で回収して再使用しやすい。
請求項9記載のフラーレン類の製造方法は、煤状物質が原料炭化水素化合物の燃焼及び/又は熱分解によって得られたものなので、大量生産可能で工業的規模のフラーレン類製造に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法の説明図である。
【図2】同フラーレン類の製造方法の具体的工程図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係るフラーレン類の製造方法の説明図である。
【図4】同フラーレン類の製造方法の具体的工程図である。
【符号の説明】
10:燃焼炉、11:煤状物質、12:抽出槽、13:抽出溶媒槽、14:遠心分離機、15:結晶化槽、16:貧溶媒槽、17:遠心分離機、18:結晶化槽、19:遠心分離機、20:貧溶媒分別機、21:再溶解抽出槽、22:貧溶媒槽、23:遠心分離機、24:乾燥機、25:貧溶媒分別機

Claims (9)

  1. 60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質を、芳香族炭化水素を含む第1の抽出溶媒と混合して抽出液を得る第1工程と、
    前記抽出液にC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加して、C60より分子量の小さい不純物を溶解させた状態で、C60、C70及び高次フラーレン類を析出させて析出物を得る第2工程と、
    前記析出物を芳香族炭化水素を含む第2の抽出溶媒で再溶解して再溶解液を得る第3工程と、
    前記再溶解液にC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加し、C60及びC70を溶解させた状態で高次フラーレン類の少なくとも一部を析出させてC60及びC70の溶解液を得る第4工程と、前記溶解液中の溶媒を蒸発させて、C60及びC70を析出させる第5工程を有することを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  2. 請求項1記載のフラーレン類の製造方法において、前記第2工程で添加する貧溶媒の量が、前記第1の抽出溶媒に対して3〜7倍重量であることを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  3. 60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質を、芳香族炭化水素を含む第1の抽出溶媒と混合して抽出液を得る第1工程と、
    前記抽出液を冷却して、C60より分子量の小さい不純物を溶解した状態で、C60、C70及び高次フラーレン類を析出させて析出物を得る第2工程と、
    前記析出物を芳香族炭化水素を含む第2の抽出溶媒に再溶解して再溶解液を得る第3工程と、
    前記再溶解液にC60の溶解度が10mg/L以下である貧溶媒を添加し、C60及びC70を溶解させた状態で高次フラーレン類を析出させて前記C60及びC70の溶解液を得る第4工程と、前記溶解液中の溶媒を蒸発させて、C60及びC70を析出させる第5工程を有することを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  4. 請求項3記載のフラーレン類の製造方法において、前記第2工程は、前記抽出液を減圧蒸留して飽和溶液にした後、冷却して行うことを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフラーレン類の製造方法において、前記第4工程で添加する貧溶媒の量が、前記再溶解液に対して0.1〜3倍重量であることを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフラ−レン類の製造方法において、前記第5工程では前記溶解液を先に加熱して溶解液中の貧溶媒を実質的に蒸発除去し、次に減圧加熱して溶解液中の抽出溶媒を蒸発させることを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン類の製造方法において、前記第1及び第2の抽出溶媒に含まれる芳香族炭化水素がアルキルベンゼン及び/又はナフタレン誘導体であることを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフラーレン類の製造方法において、使用した貧溶媒が炭素数1〜4のアルコール類、炭素数3〜5のケトン類、又は炭素数3〜5のエーテル類であることを特徴とするフラーレン類の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のフラーレン類の製造方法において、前記C60、C70及び高次フラーレン類を含む煤状物質が、原料炭化水素化合物の燃焼及び/又は熱分解によって得られたものであることを特徴とするフラーレン類の製造方法。
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