JP4315783B2 - シングルビットδς変調演算回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ΔΣ変調器を用いてアナログ信号からデジタル信号にA/D変換された信号を演算処理するΔΣ変調演算回路に関する。
従来、この種のΔΣ変調演算回路は、ΔΣ変調器でA/D変換された信号をデジタル回路によって処理し、処理されたデジタル信号を必要に応じてアナログ信号に変換するシステムに用いられている。例えば、特許文献1には、ΔΣ変調された1ビット信号について、多ビット信号に変換することなく加算や乗算を行うΔΣ変調演算回路が開示されている。
この加算は、2個のΔΣ変調された1ビット信号x(n)及びy(n)が多ビット信号に変換されることなく、シングルビット加算器によって直接行われ、その結果が1ビット信号z(n)として出力される。なお、括弧内のnはタイム・インデックス(time index)を示す。各1ビット信号x(n),y(n)は2値“+1”または“−1”をとり、“+1”が論理のハイ(H)レベル,“−1”が論理のロー(L)レベルに対応している。出力信号z(n)は、x(n)+y(n)≠0の場合、
z(n+1)=(+1)+(+1)=+2/2=+1、または、
z(n+1)=(−1)+(−1)=−2/2=−1
として表現される。また、x(n)+y(n)=0の場合、
z(n+1)=(+1)+(−1)=0、または、
z(n+1)=(−1)+(+1)=0
になるが、データは2値でしか表せないため、この0は“+1”と“−1”を交互に繰り返し出力することで表現される。
また、乗算も、2個のΔΣ変調された1ビット信号x(n)及びy(n)が多ビット信号に変換されることなく、シングルビット乗算器によって直接行われ、その結果が1ビット信号z(n)として出力される。出力信号z(n)は、N,Mを任意の自然数、i=n,n+1,…,n+N−1、j=n,n+1,…,n+M−1として、
Σ{x(i)/N}{y(j)/M} (i,j≧1)
として表現される。また、この式は以下のように展開される。
{1/(N×M)}Σx(i)y(j)
ここで、x(i)y(j)を排他的論理和回路(×)により計算し、総和(Σ)を上述のシングルビット加算器により計算することで、2個のΔΣ変調された1ビット信号x(n)及びy(n)は、多ビット信号に変換されることなく直接乗算され、出力信号z(n)が1ビット乗算結果として出力される。
特開2001−94430号公報(段落[0016]〜[0033])
上記従来のシングルビットΔΣ変調演算回路は、出力信号z(n)として“+1”または“−1”の2値しか出力しないため、上述の加算処理において、x(n)+y(n)≠0の場合には、“+1”を最大値、“−1”を最小値として扱い、誤差無く表現される。しかしながら、x(n)+y(n)=0の場合、0は、“+1”及び“−1”の2値を交互に出力して表現しなければならないため、瞬時に真値を得ることが出来ず、真値を得るのには、交互出力を確認する時間が必要であった。このため、出力信号z(n)の瞬間値の表現を要する場合は誤差を持つため、この瞬間値を表現するのに十分時間を要せる場合以外は、従来技術では対応出来なかった。
また、2個の1ビット信号の加算処理で得られる結果は±2/2,0の3通りであり、瞬間的に誤差が生じるのは加算結果が0の場合だけであるため、“+1”,“−1”の2種類のサンプルで、加算結果±2/2及び0の全てを表現することが出来る。しかし、4個の1ビット信号の加算処理では得られる結果は±4/4,±2/4,0の5通りあるため、これらを区別して全ての結果を表現するためには最低4種類のサンプルが必要となる。さらに、8個の1ビット信号の加算処理の場合には、同様に最低8種類のサンプルが必要となる。このように、4個や8個の1ビット信号の加算処理においては、出力信号z(n)を表現するのにより多くのサンプルが必要になるため、真値を表現するのにさらに時間がかかった。つまり、加算処理における加算個数が増えるに従って誤差が大きくなり、真値を表現する時間が長くなっていた。
また、x(i)とy(j)との乗算処理においても、出力信号z(n)は“+1”または“−1”の2通りのサンプル値しか持たないため、i,jの値が大きくなるに従い乗算結果の種類も多くなる。従って、加算処理の場合と同様に、瞬間的に真値を判別することが出来ず、誤差無く結果を得るためにはN×Mサンプル時間を要して、真値を表現するのに時間がかかっていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、ΔΣ変調器によって所定のサンプリングクロックのタイミングでアナログ信号からデジタル信号にΔΣ変調されたN個の1ビット信号の演算処理を多ビット信号に変換することなく行うと共に、この演算処理の結果を1ビット信号の形態で出力するシングルビットΔΣ変調演算回路において、この演算処理は、所定のサンプリングクロックのN倍以上の動作クロックで行われ、所定の1サンプリングクロックの間にN個以上の演算処理の結果が出力されることを特徴とする。
本構成によれば、所定のサンプリングクロックのタイミングでΔΣ変調されたN個の1ビットデジタル信号について、サンプリングクロックのN倍以上の動作クロックで1ビット信号のままで演算処理が行われて、1ビット信号として出力される。
このような本発明によるシングルビットΔΣ変調演算回路によれば、従来と同様に、1ビットで表現される信号を多ビット信号に変換すること無く演算処理を行うことが出来るので、演算回路の回路素子を少なく出来、回路基板上の配線面積を小さくすることが出来ると共に、N倍以上の動作クロックで演算処理が行われるので、演算回路出力の真値を表現するのに時間がかからなくなる。従って、演算回路出力の判別において、瞬時にその真値を判別できるようになり、演算回路は、多ビット信号による演算処理と同等の時間内で処理が終了して同等の分解能を有するようになる。
次に、本発明によるシングルビットΔΣ変調演算回路を加算回路とした第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるシングルビットΔΣ変調演算回路1のブロック構成を示している。同図に示すように、シングルビットΔΣ変調演算回路1は、アナログローパスフィルタ(LPF)2、アナログΔΣ変調器4、シングルビットDSP5、デジタルΔΣ変調器6、及びアナログLPF7から構成されている。また、本実施形態のシングルビットDSP5はアナログLPF2およびアナログΔΣ変調器4からなる2つの入力系統を備えており、各入力系統においてシングルビットΔΣ変調演算回路1に入力されるアナログ信号は、それぞれ折り返し雑音除去のためのアナログLPF2を介してアナログΔΣ変調器4に入力される。
各アナログΔΣ変調器4はΔΣ変調を基にしたA/D変換回路であり、図2(a)に示すように、積分器4a,量子化器4bおよび増幅器4cから構成されている。各アナログΔΣ変調器4に入力されたアナログ信号a(n),a(n)は、サンプリングクロック(標本化周波数)Fsのタイミングでそれぞれ1ビットのデジタル信号x(n),x(n)に変換される。
シングルビットDSP5は、アナログΔΣ変調器4によってΔΣ変調されて同時刻に入力された2個の1ビットデジタル信号x(n),x(n)に対して1ビット信号のままで加算処理を行う。デジタルΔΣ変調器6は、シングルビットDSP5からの出力信号z(n)をデジタル的にΔΣ変調してアナログ信号b(n)に戻す。このデジタルΔΣ変調器6は、例えば、図2(b)に示すように、積分器6a,量子化器5b及び増幅器6cから構成される。アナログLPF7は、デジタルΔΣ変調器6から出力されるアナログ信号b(n)に含まれるΔΣ変調雑音を除去する。
図3は、シングルビットDSP5に構成されたシングルビット加算器10の回路モジュールである。シングルビット加算器10は、2つのDフリップフロップ(D−FF)回路11,12、1つの排他的論理和(EXOR)回路13、2つの論理和(OR)回路14,15、3つの否定(NOT)回路16〜18、及び5つの論理積(AND)回路19〜23から構成されている。また、D−FF回路11のCK入力にはクロックジェネレータで生成されるクロックパルスCLKが入力されると共に、D−FF回路12のCK入力にはNOT回路18によって反転されたクロックパルスが入力される。本実施形態では、クロックパルスCLKの周波数はサンプリングクロックFsの2倍に設定されている(CLK=2×Fs)。
上記の構成において、アナログΔΣ変調器4によってΔΣ変調された2個の1ビット信号x(n),x(n)及びこのx(n)とx(n)との加算結果であるz(n)は、それぞれ2種類のサンプル値“+1”または“−1”をとるものとし、“+1”が論理のハイ(H)レベル,“−1”が論理のロー(L)レベルに対応しているものとする。また、シングルビット加算器10内部のD−FF回路12のQ出力の値をq(n)とし、このq(n)も2種類のサンプル値“+1”または“−1”をとるものとする。D−FF回路11のD入力端子にはx(n)とx(n)との加算結果が入力されるが、D−FF回路11のCK入力端子にクロックパルスCLKが入力される毎に、その時点におけるD入力端子の値が信号z(n)としてQ出力端子から出力される。同様に、D−FF回路12のCK入力端子にクロックパルスCLKが反転入力される毎に、その時点におけるD−FF回路12のD入力端子の値が信号q(n)としてQ出力端子から出力される。
この場合、出力信号z(n)とQ出力q(n)とは、次の(1)式または(2)式によって表現される。
z(n+1)=(x(n)+x(n))/2
q(n+1)=q(n) …(1)
ただし、この(1)式はx(n)+x(n)≠0の場合に用いられる。
z(n+1)=q(n)
q(n+1)=−q(n) …(2)
ただし、この(2)式はx(n)+x(n)=0の場合に用いられる。
出力信号z(n)は、従来のシングルビット加算器と同様に、加算値が+2つまりx(n)=x(n)=+1であるときはサンプル“+1”で表現され、加算値が−2つまりx(n)=x(n)=−1であるときはサンプル“−1”で表現される。また、出力信号z(n)は、“+1”または“−1”のサンプル値しかとりえないので、加算値が0のとき、つまり、x(n)=−1、x(n)=+1のとき、またはx(n)=+1、x(n)=−1のときは、サンプル“+1”と“−1”とを交互に繰り返し出力することで加算値が表現される。
このため、出力信号z(n)は、2ビットの系列を1つのサンプルとしてその真値が判別される。例えば、加算値が+2/2のときは“+1”,“+1”、加算値が−2/2のときは“−1”,“−1”、加算値が0のときは“+1”,“−1”という2ビットの系列が確認されて真値が把握される。従って、サンプル“+1”または“−1”が1個だけ出力された時点では、まだx(n)とx(n)との加算値が+2/2,−2/2または0のいずれであるかを判別することはできない。すなわち、z(n+1)の値に続いてz(n+2)の値が出力されて始めて、z(n+1)の値が判明する。
本実施形態のシングルビット加算器10における上記の加算処理は、CK入力端子に入力されるクロックパルスCLKのタイミングに基づいて行われるが、このタイミングすなわちシングルビット加算器10の動作クロックは、前述したように、サンプリングクロックFsの2倍(=2Fs)に設定されている。動作クロックが2Fsのときには、動作クロックがFsのときに出力信号Z(n)の1サンプルを出力するのに要する時間で、シングルビットDSP5は2サンプルを出力することが出来る。このため、瞬間的に誤差が生じる加算結果0は、従来の1/2の時間で表現することが可能になる。
このような本発明の第1の実施形態によるシングルビットΔΣ変調演算回路1によれば、上述したように、サンプリングクロックFsのタイミングでアナログΔΣ変調器4によってΔΣ変調された2個の1ビットのデジタル信号x(n)及びx(n)がシングルビット加算器10に入力され、サンプリングクロックFsの2倍の動作クロック2Fsで加算処理が行われる。また、この加算処理の結果が、動作クロック2Fsのタイミングで1ビットデジタル信号z(n)としてD−FF回路11のQ出力端子から出力される。
このため、従来と同様に、1ビットで表現される信号を多ビット信号に変換することなく加算処理を行うことが出来るので、シングルビットΔΣ変調演算回路1の回路素子を少なく出来、回路基板上の配線面積を小さくすることが出来ると共に、2倍に高速化された動作クロックで加算処理が行われるので、出力信号z(n)の真値を表現するのに時間がかからなくなる。従って、出力信号z(n)の判別において、瞬時にその真値を判別できるようになり、シングルビットΔΣ変調演算回路1は、多ビット信号による加算処理と同等の時間内で処理が終了して同等の分解能を有するようになる。
上記の実施形態では、シングルビット加算器10において、サンプリングクロックFsのタイミングでΔΣ変調された2個の1ビット信号x(n),x(n)の加算処理を行う場合を説明したが、サンプリングクロックFsのタイミングでΔΣ変調された4個または8個の1ビット信号の加算処理は、以下のように行われる。
4個の1ビット信号x(n),x(n),x(n),x(n)の加算処理は、図4に示す加算回路30によって行われる。加算回路30は3個のシングルビット加算器10a,10b,10cから構成されている。これらの加算器10a,10b,10cは、図3に示す加算器10とその回路構成は同一である。各加算器10には、同図において点線で示す、クロックパルスCLKを送出する信号線が接続されている。このクロックパルスCLKの周波数はサンプリングクロックFsの4倍に設定されている(CLK=4×Fs)。
この構成においては、x(n)とx(n)との加算処理は加算器10aで行われ、x(n)とx(n)との加算処理は加算器10bで行われる。次に、加算器10a及び10bでの加算結果どうしの加算処理が加算器10cで行われ、加算結果z(n)が得られる。
この4個の1ビット信号x(n)〜x(n)の加算処理では、その加算結果z(n)が±4/4,±2/4及び0の5種類あるので、これらの全ての値を区別して表現するためには少なくとも4個のサンプル値が必要になる。従って、出力信号z(n)は、4ビットの系列を1つのサンプルとしてその真値が判別される。このため、加算個数が2個の場合に比べて、真値の判別に2倍の時間がかかる。しかし、本構成では、加算回路30の動作クロックがサンプリングクロックFsの4倍(=4×Fs)に設定されているため、1サンプリングクロックFsの時間内で、1つの出力信号z(n)を表現することが出来、前述の2個の1ビット信号の加算処理のときと同様の作用効果が奏される。
また、8個の1ビット信号x(n),x(n),x(n),x(n),x(n),x(n),x(n),x(n)の加算処理は、図5に示す加算回路31によって行われる。加算回路31は7個のシングルビット加算器10d,10e,10f,10g,10h,10i,10jから構成されている。これらの加算器10d〜10jも、図3に示す加算器10とその回路構成は同一である。各加算器10d〜10jには、同図において点線で示す、クロックパルスCLKを送出する信号線が接続されている。このクロックパルスCLKの周波数はサンプリングクロックFsの8倍に設定されている(CLK=8×Fs)。
この構成においては、4個の1ビット信号の加算処理と同様に、加算器10d〜10jにおいて加算処理が行われ、加算器10jで、8個の1ビット信号x(n)〜x(n)の加算結果z(n)が得られる。
この8個の1ビット信号x(n)〜x(n)の加算処理では、その加算結果z(n)が±8/8,±6/8,±4/8,±2/8及び0の9種類あるので、これらの全ての値を表現するためには少なくとも8個のサンプル値が必要になる。従って、出力信号z(n)は、8ビットの系列を1つのサンプルとしてその真値が判別される。このため、加算個数が4個の場合に比べて、真値の判別に2倍の時間がかかる。しかし、本構成では、加算回路31の動作クロックがサンプリングクロックFsの8倍(=8×Fs)に設定されているため、1サンプリングクロックFsの時間内で、1つの出力信号z(n)を表現することが出来、前述の2個の1ビット信号の加算処理のときと同様の作用効果が奏される。
次に、本発明によるシングルビットΔΣ変調信号演算回路を乗算回路とした第2の実施形態について説明する。本実施形態によるシングルビットΔΣ変調演算回路1のブロック構成も図1に示されるが、シングルビットDSP5の内部に乗算回路を備える点が前記第1の実施形態と相違している。
図6は、シングルビットDSP5に備えられたシングルビット乗算器40の回路モジュールである。シングルビット乗算器40は、アナログΔΣ変調器4によってサンプリングクロックFsのタイミングでそれぞれΔΣ変調された4個(=N個)の1ビット信号x(i)及び4個(=M個)の1ビット信号x(j)の乗算処理x(i)×x(j)を、多ビット信号に変換することなく1ビット信号のままで行う。このシングルビット乗算器40は、15個のシングルビット加算器(+)41〜55、16個の排他的論理和回路(X)56〜71、及び6個の単位遅延回路(D)72〜77から構成されている。各シングルビット加算器(+)41〜55は、第1の実施形態における図3に示すシングルビット加算器10と同一の回路モジュールで構成されている。各加算器41〜55には、同図において点線で示す、クロックパルスCLKを送出する信号線が接続されている。本実施形態では、このクロックパルスCLKの周波数はサンプリングクロックFsの4×4(N×M)倍に設定されている(CLK=4×4×Fs)。
上記の構成においても、アナログΔΣ変調器4によってΔΣ変調された各1ビット信号x(i),x(j)及びこれらの乗算結果であるz(n)は、それぞれ2種類のサンプル値“+1”または“−1”をとるものとし、“+1”が論理のハイ(H)レベル,“−1”が論理のロー(L)レベルに対応しているものとする。
この場合、前述したように、出力信号z(n)はN,Mを任意の自然数、i=n,n+1,…,n+N−1、j=n,n+1,…,n+M−1として、
Σ{x(i)/N}{x(j)/M} (i,j≧1)…(3)
で表現される。また、この(3)式は以下のように展開される。
{1/(N×M)}Σx(i)x(j) …(4)
本実施形態におけるシングルビット乗算回路40はN=M=4となっており、排他的論理和回路56〜71には、それぞれ単位遅延回路72〜77によって生成されるx(n),x(n+1),x(n+2),x(n+3)、及びx(n),x(n+1),x(n+2),x(n+3)が入力される。これらの積x(i)x(j)が排他的論理和回路56〜71により計算され、各積x(i)x(j)の総和がシングルビット加算器41〜55により計算される。
このようなシングルビット乗算器40では、x(i)とx(j)との乗算結果である出力信号z(n)は、16(=4×4)ビットの系列を1つのサンプルとしてその真値が判別される。このため、真値の判別に時間がかかるが、本実施形態では、上記のシングルビット乗算器40における乗算処理は、サンプリングクロックFsの16倍(=16×Fs)で行われるので、1サンプリングクロックFsの時間内で、1つの出力信号z(n)を表現することが出来る。
このような本発明の第2の実施形態によるシングルビットΔΣ変調演算回路1によっても、第1の実施形態と同様に、1ビットで表現される信号を多ビット信号に変換することなく乗算処理を行うことが出来るので、シングルビットΔΣ変調演算回路1の回路素子を少なく出来、回路基板上の配線面積を小さくすることが出来ると共に、16倍に高速化された動作クロックで乗算処理が行われるので、出力信号z(n)の真値を表現するのに時間がかからなくなる。従って、出力信号z(n)の判別において、瞬時にその真値を判別できるようになり、シングルビットΔΣ変調演算回路1は、多ビット信号による乗算処理と同等の時間内で処理が終了して同等の分解能を有するようになる。
なお、上記の各実施形態において、シングルビットDSP5は2つの入力系統を備えていたが、本発明はこの構成に限られるものではない。例えば、図7に示すように、シングルビットDSP5の入力系統を1つにすることもできる。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。この構成では、時刻nにおいてシングルビットDSP5に入力される1ビットデジタル信号x(n)と、この時刻よりも1つ前の時刻n−1においてシングルビットDSP5に入力される1ビットデジタル信号x(n−1)とが、加算または乗算される。このように異なる時刻における1ビットデジタル信号どうしの加算処理または乗算処理においても、上記の各実施形態と同様の作用効果が奏される。
上記実施形態においては、本発明によるシングルビットΔΣ変調演算回路1を加算回路及び乗算回路に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。加算回路や乗算回路以外の演算回路や、これらの各種演算回路を複数備えてデジタル信号処理を行うDSPデバイスに本発明を適用した場合においても、上記実施形態と同様な作用効果が奏される。
本発明の第1及び第2の実施形態によるシングルビットΔΣ変調演算回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1及び第2の実施形態によるアナログΔΣ変調器及びデジタルΔΣ変調器の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるシングルビット加算器の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態による加算回路の第1の変形例を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態による加算回路の第2の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態によるシングルビット乗算器の構成を示す回路図である。 本発明のシングルビットΔΣ変調演算回路の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
1…シングルビットΔΣ変調演算回路
2,7…アナログLPF
4…アナログΔΣ変調器
5…シングルビットDSP
6…デジタルΔΣ変調器
10,10a〜10j,41〜55…シングルビット加算器
11,12…Dフリップフロップ(D−FF)回路
13,56〜71…排他的論理和(EXOR)回路
14,15…論理和(OR)回路
16〜18…否定(NOT)回路
19〜23…論理積(AND)回路
30,31…加算回路
40…乗算回路
72〜77…単位遅延回路

Claims (4)

  1. ΔΣ変調器によって所定のサンプリングクロックのタイミングでアナログ信号からデジタル信号にΔΣ変調されたN個の1ビット信号の演算処理を多ビット信号に変換することなく行うと共に、この演算処理の結果を1ビット信号の形態で出力するシングルビットΔΣ変調演算回路において、
    前記演算処理は、前記所定のサンプリングクロックのN倍以上の動作クロックで行われ、前記所定の1サンプリングクロックの間にN個以上の演算処理の結果が出力されることを特徴とするシングルビットΔΣ変調演算回路。
  2. 前記演算処理は、ΔΣ変調された2個の1ビット信号x(n)及びx(n)の加算器による加算結果を1ビット信号z(n)とし、前記加算器内部の変数をq(n)とした場合、前記z(n)が、x(n)+x(n)≠0のときには、z(n+1)=(x(n)+x(n))/2,q(n+1)=q(n)の2式により表現され、x(n)+x(n)=0のときには、z(n+1)=q(n),q(n+1)=−q(n)の2式により表現されると共に、前記所定のサンプリングクロックの2倍の動作クロックで行われ、前記所定の1サンプリングクロックの間に2個の演算処理の結果が出力されることを特徴とする請求項1に記載のシングルビットΔΣ変調演算回路。
  3. 前記演算処理は、ΔΣ変調されたN個の1ビット信号のうちの2個の1ビット信号x(n)及びx(n)の加算器による加算結果を1ビット信号z(n)とし、前記加算器内部の変数をq(n)とした場合、前記z(n)が、x(n)+x(n)≠0のときには、z(n+1)=(x(n)+x(n))/2,q(n+1)=q(n)の2式により表現され、x(n)+x(n)=0のときには、z(n+1)=q(n),q(n+1)=−q(n)の2式により表現されると共に、前記所定のサンプリングクロックのN倍の動作クロックで行われ、前記所定の1サンプリングクロックの間にN個の演算処理の結果が出力されることを特徴とする請求項1に記載のシングルビットΔΣ変調演算回路。
  4. 前記演算処理は、ΔΣ変調された2個の1ビット信号x(i)及びx(j)の乗算器による乗算結果を1ビット信号z(n)とし、i=n,n+1,…,n+N−1、j=n,n+1,…,n+M−1とした場合、前記z(n)が{1/(N×M)}Σx(i)x(j)の式により表現されると共に、前記所定のサンプリングクロックのN×M倍の動作クロックで行われ、前記所定の1サンプリングクロックの間にN×M個の演算処理の結果が出力されることを特徴とする請求項1に記載のシングルビットΔΣ変調演算回路。
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