JP4750059B2 - シングルビット振幅調整回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ΔΣ変調器等から入力される1ビット信号で表現される信号の振幅調整をシングルビット演算処理によって行うシングルビット振幅調整回路に関するものである。
ΔΣ変調方式のA/D(アナログ/デジタル)変換器は、入力アナログ信号の電圧値とA/D変換器の基準電圧値との比をデジタル値で表して出力する。従って、A/D変換器の性能に記載されるフルスケール値は、基準電圧の絶対値に依存する。また、A/D変換器に入力されるアナログ値は、A/D変換器から出力されるデジタル値とA/D変換器の性能に記載されるフルスケール値とから、算出されることになる。よって、A/D変換器に入力されるアナログ値を正確に算出するためには、正確なフルスケール値を必要とする。しかし、実際のところ、ΔΣ変調方式のA/D変換器の積分器部分を構成するために、アナログ素子であるコンデンサー等の比を必要とし、これらアナログ素子の絶対値精度には限界があるので、フルスケール値に誤差が生じる。従って、A/D変換器に入力されるアナログ値を正確に算出するためには、A/D変換器の性能に記載されるフルスケール値ではなくて現状の実際のフルスケール値を事前に認識するか、もしくは規定のフルスケールに合わせ込む振幅調整が必要である。従来、この振幅調整法には 以下の2つ調整方法がある。
第一の方法は、A/D変換器の基準電圧をアナログ回路を用いて可変にし、フルスケール値が所望の値になるように基準電圧を調整する方法である。
第二の方法は、A/D変換器から出力されるデジタル値が所望の値で所望の分解能になるように、デジタル乗算器を用いてA/D変換器から出力されるデジタル値に所定の振幅調整値をかけ算する方法である。
図1は、この第二の方法を用いて出力の振幅を調整する従来の振幅調整回路を用いたΔΣ変調方式のA/D変換器1の構成を示すブロック図である。このA/D変換器1は、ΔΣ変調器1a、基準電圧発生器1b、デジタルフィルタ1c、乗算器1dおよび振幅調整値レジスタ1eから構成されている。A/D変換器1に入力されるアナログ信号は、ΔΣ変調器1aにより、基準電圧発生器1bから出力される基準電圧を基準に、1ビットのデジタル信号(“+1”または“−1”の2値で表現される信号で以下「1ビット信号」と呼ぶ)に変換されて、出力される。この出力される1ビット信号は、デジタルフィルタ1cによりフルスケールに応じた多ビット(例えば16ビット)のデジタル信号(以下「多ビット信号」と呼ぶ)で表されるデジタル値に変換されて、出力される。この出力されるデジタル値は、乗算器1dにおいて、振幅調整値レジスタ1eに設定された複数桁の振幅調整値と乗算され、フルスケール値が所望の値で所望の分解能になるように調整される。ここで、乗算器1dおよび振幅調整値レジスタ1eは、A/D変換器1の出力の振幅調整回路を構成している。コストダウンの観点からアナログ回路を縮小化する傾向があるため、アナログ回路を用いる第一の方法は採用される機会が少なく、第二の方法が振幅調整法として主に採用されている。
また、上記のΔΣ変調器1aを用いたシングルビット演算回路としては、従来、下記の特許文献1および特許文献2に開示されたものがある。
特開2001−94430号公報 特開2005−303944号公報
ΔΣ変調方式のA/D変換器は、入力アナログ信号を高分解能でデジタル信号として出力する有効な手段である。市販のΔΣ変調方式のA/D変換器には、出力デジタル信号が16ビット、中には20ビットを超えて表される高い分解能の製品もある。
このような分解能を有するA/D変換器の出力に対して振幅調整を実施して所望のフルスケールを得たい場合、振幅調整回路に必要な乗算器は以下のように求められる。例えば、図1において、ΔΣ変調器1aから出力される1ビット信号はデジタルフィルタ1cにより16ビットのデジタル値に変換されるが、この出力を例えば0倍〜2倍、つまり、0%〜200%の1%ステップの200ステップで振幅調整をする場合、振幅調整値レジスタ1eの振幅調整値を8桁(2=256)にして、16ビット×8ビットの乗算を行う乗算器1dが必要となる。更に性能の良い0.1%ステップの2000ステップで振幅調整をする場合、振幅調整値レジスタ1eの振幅調整値を11桁(211=2048)にして、16ビット×11ビットの乗算を行う乗算器1dが必要となる。この乗算器1dは、176(=16×11)個のアンドゲートと176個の全加算器とを必要とする。
一般に、Nビットの分解能を有するΔΣ変調方式のA/D変換器において、振幅調整値レジスタ1eの振幅調整値をM桁で振幅調整する場合、Nビット×Mビットの乗算を行う乗算器が必要となる。この場合、この乗算器は単純にN×M個のアンドゲートと全加算器とを必要とする。従ってN、Mの値が大きい高い分解能で大きな振幅調整値の場合、乗算器の規模が大きくなり、多くの回路素子および広い実装面積を必要とする。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、入力信号の振幅を調整する振幅調整値を表す桁数を持つ振幅調整値レジスタと、1ビット信号で表現される前記入力信号と振幅調整値レジスタの各桁から1ビット信号で出力される振幅調整値との乗算処理を1ビット信号で行って乗算処理の結果を多ビット信号に変換することなく1ビット信号の形態で出力するシングルビット乗算器とから、シングルビット振幅調整回路を構成した。
本構成によれば、1ビット信号で表現される入力信号は、1ビット信号のままの状態で
シングルビット乗算器によって振幅調整値レジスタから出力される振幅調整値と乗算され、振幅が調整される。このため、従来のようにNビットの多ビット信号とMビットの振幅調整値との乗算(N×M)をすることなく振幅調整が行え、乗算器を構成する回路素子の個数を減らすことができ、振幅調整回路の回路規模を1/Nに縮小化することが可能となる。
また、本発明は、シングルビット乗算器が、入力信号と振幅調整値レジスタから出力される振幅調整値の各桁との排他的論理和を演算する複数の排他的論理和回路と、振幅調整値の各桁に対応するこれら排他的論理和回路の出力を各段で積算する多段接続された複数のシングルビット加算器とから構成され、これらシングルビット加算器は、同じ段で重複する信号に対する加算処理を、同じ段における複数のシングルビット加算器を用いずに、信号の重複数に応じた所定の重みが付与された1ビット信号の桁出力と、その桁出力の桁の隣の桁までの桁出力の、同じ段における1つのシングルビット加算器から出力される積算結果との加算処理として、後段の1つのシングルビット加算器で行うことを特徴とする。
本構成によれば、任意の段で重複する信号は、1つの信号としてその段の後段の演算器に直接与えられ、この後段の演算器において信号の重複数に応じた重みが付与されて演算処理が行われる。このため、信号が重複する任意の段の複数の演算器を用いずに、これらを用いた場合と同じ演算処理を後段の1つの演算器で行うことができる。この結果、乗算器を構成する回路素子の個数をさらに減らすことができ、振幅調整回路の回路規模をさらに縮小化することが可能となる。
また、本発明は、前記入力信号が、ΔΣ変調によってアナログ信号を1ビットのデジタル信号に変換するΔΣ変調器の出力信号であることを特徴とする。
本構成によれば、ΔΣ変調された1ビット信号は、多ビット信号に変換されることなく、
1ビット信号のままの状態で、振幅調整値と乗算されて、振幅調整が行われる。このため、ΔΣ変調された1ビット信号の振幅調整を行えるシングルビットΔΣ変調演算回路が提供される。
また、本発明は、前記入力信号が、ΔΣ変調によってアナログ信号を1ビットのデジタル信号に変換する2つのΔΣ変調器の各出力のシングルビット乗算結果であることを特徴とする。
本構成によれば、2つのΔΣ変調器に入力される2つのアナログ信号をそれぞれ例えば電流、電圧とすれば、2つのΔΣ変調器の各出力のシングルビット乗算結果は電力量になるので、この電力量を表すデジタル信号の振幅調整を行うことが可能となる。
本発明によれば、上記のように、1ビット信号で表現される入力信号は、1ビット信号のままの状態でシングルビット乗算器によって振幅調整値レジスタから出力される振幅調整値と乗算され、振幅が調整される。このため、従来のようにNビットの多ビット信号とMビットの振幅調整値との乗算(N×M)をすることなく振幅調整が行え、乗算器を構成する回路素子の個数を減らすことができ、振幅調整回路の回路規模を1/Nに縮小化することが可能となる。
次に、本発明の最良の実施の形態によるシングルビット振幅調整回路について説明する。
図2は、この最良の実施の形態によるシングルビット振幅調整回路を用いたΔΣ変調方式のA/D変換器2を示している。
A/D変換器2は、ΔΣ変調器2a、基準電圧発生器2b、シングルビット乗算器2c、振幅調整値レジスタ2dおよびデジタルフィルタ2eから構成されている。A/D変換器2に入力されるアナログ信号は、ΔΣ変調器2aにより基準電圧発生器2bから出力される基準電圧を基準に、“+1”または“−1”の2値で表現されるデジタル信号である1ビット信号Xに変換されて、出力される。この出力される1ビット信号Xは、シングルビット乗算器2cにおいて、振幅調整値レジスタ2dの振幅調整値(M桁)と乗算される。本実施形態では、振幅調整値レジスタ2dの桁数Mは11で振幅調整値が2進数の211に設定されており、A/D変換器2から出力されるデジタル信号は211(=2048)倍されて、0.1%ステップの2000ステップで振幅調整される。この乗算の結果出力される1ビット信号は、デジタルフィルタ2eにより、フルスケールに応じた16ビットの多ビット信号に変換されて、出力される。
図3は、図2に示すシングルビット乗算器2cおよび振幅調整値レジスタ2dから構成される本実施形態のシングルビット振幅調整回路のより詳細な図である。
シングルビット乗算器2cは、11個の否定排他的論理和(EXNOR)回路31a〜31k、11個のシングルビット加算器32a〜32k、11個の桁値出力回路33a〜33kおよび1個のトグル出力回路34から構成されている。振幅調整値レジスタ2dは振幅調整値を表す桁数に応じた数の桁出力を有しており、各桁には2進数で表現される振幅調整値に応じて「1」または「0」の数値が予めセットされている。桁値出力回路33a〜33kは、振幅調整値レジスタ2dの各桁にセットされている数値に応じた出力をEXNOR回路31a〜31kの各一入力に与える。具体的には、桁値出力回路33a〜33kは、振幅調整値レジスタ2dの桁出力の数値が「1」である場合、“+1”、“+1”、…を継続的に出力し、桁出力の数値が「0」である場合、“+1”と“−1”とをタイム・インデックス(時間を表す変数)n毎に交互に出力し続ける。
また、EXNOR回路31a〜31kの各他入力には、ΔΣ変調器2aから出力される1ビット信号Xが与えられている。EXNOR回路31a〜31kは、桁値出力回路33a〜33kから出力される振幅調整値レジスタ2dの各桁出力と、ΔΣ変調器2aから出力される1ビット信号Xとの排他的論理和を演算する。この演算結果は、シングルビット加算器32a〜32kの各一入力に信号y(n)として与えられている。
シングルビット加算器32aの他入力には、トグル出力回路34の出力が信号x(n)として与えられており、シングルビット加算器32b〜32kの各他入力には、前段のシングルビット加算器32a〜32jの出力が信号x(n)として与えられている。トグル出力回路34は、“+1”と“−1”とをタイム・インデックスn毎に交互に出力し続ける回路である。ΔΣ変調器2aから出力される1ビット信号Xは、EXNOR回路31a〜31kで振幅調整値レジスタ2dの各桁出力と排他的論理和がとられ、これらの演算結果がシングルビット加算器32a〜32kで加算処理されることにより、M桁の振幅調整値によって振幅調整が行われ、最終的に振幅調整値との乗算結果がシングルビット乗算器2cから1ビット信号として出力される。ここで、シングルビット加算器32a〜32kの加算処理では、後述する重み付き加算が行われている。
図4は、図3に示すシングルビット加算器32a〜32kのそれぞれの具体的な回路図である。
各シングルビット加算器32a〜32kは、1個のDフリップフロップ(D−FF)回路43、2個の排他的論理和回路(EXOR)41、42および3個の否定論理積(NAND)回路44〜46から構成されている。シングルビット加算器32a〜32kは、入力される2つの1ビット信号x(n),y(n)を加算して、加算結果を1ビット信号z(n)として出力する。ここで、入出力される1ビット信号x(n)、y(n)、z(n)は、論理のハイ(H)レベルに対応した“+1”、または論理のロー(L)レベルに対応した“−1”の値をとる。
シングルビット加算器32a〜32kの各出力1ビット信号z(n)は、x(n)=y(n)の場合、
z(n)={x(n-1)+y(n-1)}/2
Q(n)=Q(n-1)
となる。ここで、Q(n)は、シングルビット加算器32a〜32kの内部状態、つまり、Dフリップフロップ回路43のQ出力を示す内部変数であり、1タイム・インデックス前の内部変数Q(n-1)に応じて、“+1”または“−1”の2値のいずれかをとる。
また、x(n)≠y(n)の場合、各出力1ビット信号z(n)は、
z(n)=Q(n-1)
Q(n)=Q(n-1)×(-1)
となる。すなわち、x(n)≠y(n)の場合には、出力信号z(n)として、1タイム・インデックス前の内部変数Q(n-1)が出力され、また、内部変数Q(n)は、1タイム・インデックス前の内部変数Q(n-1)の符号を反転したものとなる。従って、この場合、出力信号z(n)は、1タイム・インデックス毎に“+1”と“−1”とを交互に繰り返す、数値「0」を表現する信号になる。
本実施形態では、1タイム・インデックスは、ΔΣ変調器2aによるアナログ入力信号に対するサンプリング周波数の2倍の速さの時間に設定されている。従って、ΔΣ変調器2aのΔΣ変調結果1サンプルに対し、シングルビット乗算器2cの内部では2回の演算が行われ、シングルビット加算器32a〜32kでは2回の加算処理が行われる。このため、上記のように1タイム・インデックス毎に“+1”と“−1”とを交互に繰り返すことにより、瞬間的には誤差を持つが、ΔΣ変調結果1サンプルに対しては数値「0」を表現することが可能になっている。
下記の表1は、上記のシングルビット加算器32a〜32kの真理値表である。
Figure 0004750059
次に、上述したシングルビット加算器32a〜32kによる重み付き加算処理について説明する。
従来、1ビット信号a,b,cの和(a+b)+(b+c)=a+2b+cは、図5(a)に示すように、3個の同一のシングルビット加算器51〜53を2段接続することで計算される。このとき、例えば、a=b=c=1とすると、1段目におけるシングルビット加算器51,52でのa+b,b+cの通常の加算結果は、a+b=2,b+c=2となるが、シングルビット加算器51,52における出力信号は、“2”という重みを保持しながら“1”で表現される。同様に、2段目におけるシングルビット加算器53での(a+b)+(b+c)の加算結果は、a+2b+c=4となるが、シングルビット加算器53における出力信号は“4”という重みを保持しながら“1”で表現される。
一方、重み付き加算を用いた場合、1段目で重複する信号bに対する加算処理を1段目のシングルビット加算器51,52で行わず、同図(b)に示すように、信号bの重複数“2”に応じた重みを付与し、2段目の1つのシングルビット加算器53で、信号bを2bとして加算処理を行うことで、シングルビット加算器52を省略することができる。この結果、同図(b)におけるシングルビット加算器53での加算処理は(a+c)+(b+b)として認識されるため、出力信号は同図(a)と同じa+2b+cとなり、“4”という重みを保持しながら“1”で表現され、同図(a)と同図(b)に示す各加算器は等価となる。従って、同図(b)の加算器に用いた重み付き加算より、シングルビット加算器の使用数を減らすことが可能となる。
図3に示すシングルビット乗算器2cでは、EXNOR回路31bの出力は、2倍(×2)の重み付けがされて2段目のシングルビット加算器32bに与えられている。また、EXNOR回路31cの出力は、4倍(×4)の重み付けがされて3段目のシングルビット加算器32cに与えられており、同様に、EXNOR回路31d〜31kの出力は、8倍(×8)〜1024倍(×1024)の重み付けがされて、4段目のシングルビット加算器32d〜11段目のシングルビット加算器32kに与えられている。また、EXNOR回路31aの出力は、重み付けがされないで、1段目のシングルビット加算器32aに与えられている。このシングルビット加算器32aでは、トグル出力回路34の、1タイム・インデックス毎に“+1”と“−1”とを交互に繰り返して数値「0」を表現するトグル出力と加算処理が行われることにより、EXNOR回路31aによる最下位ビットの乗算結果に影響が及ばないようにしている。
次に、上述した構成を持つ本実施形態によるシングルビット振幅調整回路の動作について説明する。
ここで、振幅を調整するために設定する振幅調整値レジスタ2dの11桁の振幅調整値をKJIHGFEDCBAと置く。この振幅調整値KJIHGFEDCBAは「0」または「1」の2進数の数値で表現されるため、その範囲は「00000000000」〜「11111111111」までの範囲である。
図3において、振幅調整値レジスタ2dからは、上記の振幅調整値KJIHGFEDCBAが11個の各桁出力から出力される。シングルビット演算は“+1”または“−1”の2値で表現される1ビット信号を扱う演算であるため、振幅調整値レジスタ2dからの各桁出力は、桁値出力回路33a〜33kによって上記の2値に変換される。つまり、桁値出力回路33a〜33kからは、振幅調整値レジスタ2dの桁出力の値が2進数の「1」である場合、“+1”、“+1”、…が継続的に出力され、桁出力が2進数の「0」である場合、“+1”と“−1”がタイム・インデックス毎に交互に出力される。
この変換された振幅調整値KJIHGFEDCBAは、EXNOR回路31a〜31kにより、ΔΣ変調器2aから出力される1ビット信号Xとの排他的論理和がとられ、1ビット信号Xと乗算される。その乗算結果、EXNOR回路31a〜31kから出力される1ビット信号は、それぞれA・X、B・X、C・X、…、K・Xとなる。これら1ビット信号は、シングルビット加算器32a〜32kにより上述した重み付きの加算処理が行われる。つまり、多段接続されたシングルビット加算器32b〜32kでは、EXNOR回路31b〜31kからの重みが付与された各乗算結果と、前段のシングルビット加算器32a〜32jから出力される加算結果との加算処理が行われる。すなわち、2段目のシングルビット加算器32bにEXNOR回路31bから入力される1ビット信号B・Xには、2倍の重みが付与される。そして、シングルビット加算器32bにおいて、“2”という重みが付与されてEXNOR回路31bから出力された乗算結果の1ビット信号B・Xと、前段のシングルビット加算器32aから出力された加算結果の1ビット信号A・Xとが加算処理されて、シングルビット加算器32bからは1ビット信号(A・X+2B・X)が出力される。同様に、3段目のシングルビット加算器32cにEXNOR回路31cから入力される1ビット信号C・Xには、4倍の重みが付与される。そして、シングルビット加算器32cにおいて、“4”という重みが付与されてEXNOR回路31cから出力された乗算結果の1ビット信号C・Xと、前段のシングルビット加算器32bから出力された加算結果の1ビット信号(A・X+2B・X)とが加算処理されて、
シングルビット加算器32cからは1ビット信号(A・X+2B・X+4C・X)が出力される。4段目のシングルビット加算器32d〜11段目のシングルビット加算器32kでも、同様な重み付き加算処理が行われる。これら加算処理の結果、シングルビット乗算器2cから出力される振幅調整後出力は、以下の通りの1ビット信号となる。
振幅調整後出力=X×(KJIHGFEDCBA)
=1024K・X+512J・X+256I・X+128H・X+64G・X+32F・X+16E・X+8D・X+4C・X+2B・X+A・X
シングルビット乗算器2cの内部の動作周波数は、前述したようにΔΣ変調器2aの動作周波数(サンプリング周波数)の2倍で動作しているため、振幅調整値レジスタ2dの振幅調整値KJIHGFEDCBAが全て数値「1」である場合、振幅調整は2倍の200%で行われる。また、振幅調整値の最上位ビットKのみが「1」である場合、振幅調整はフルスケール(200%)の半分(1/2倍)である100%で行われ、振幅調整値KJIHGFEDCBAが全て「0」である場合、振幅調整は0倍となって出力はゼロとなる。このため、振幅調整範囲は0%〜200%となり、振幅調整値が11桁(211=2048)の本実施形態によるシングルビット振幅調整回路の分解能は、以下の通り、前述した約0.1%になる。
分解能=振幅調整範囲/2048=200%/2048=0.0977%
このような本実施形態によるシングルビット振幅調整回路によれば、上述したように、1ビット信号で表現されるΔΣ変調器2aからの入力信号Xは、1ビット信号のままの状態でシングルビット乗算器2cによって振幅調整値レジスタ2dから出力される11桁の振幅調整値と乗算され、振幅が調整される。このため、従来のように16ビットの多ビット信号と11桁の振幅調整値との乗算(16×11)をすることなく振幅調整が行える。その結果、乗算器2cを構成する回路素子の個数を減らすことができ、振幅調整回路の回路規模を1/16に縮小化することが可能となる。
また、本実施形態によるシングルビット振幅調整回路によれば、シングルビット乗算器2c内の多段接続されたシングルビット加算器32b〜32kにおいて、任意の段で重複する信号は、1つの信号としてその段の後段のシングルビット加算器に直接与えられ、この後段のシングルビット加算器において、信号の重複数に応じた重みが付与されてシングルビット加算処理が行われる。このため、信号が重複する任意の段の複数のシングルビット加算器を用いずに、これらを用いた場合と同じシングルビット加算処理を後段の1つのシングルビット加算器で行うことができる。この結果、乗算器2cを構成する回路素子の個数をさらに減らすことができ、振幅調整回路の回路規模をさらに縮小化することが可能となる。
また、本実施形態によるシングルビット振幅調整回路によれば、上述したようにΔΣ変調器2aによってΔΣ変調された1ビット信号Xは、多ビット信号に変換されることなく、1ビット信号のままの状態で、シングルビット乗算器2cにおいて振幅調整値レジスタ2dからの振幅調整値と乗算されて、振幅調整が行われる。このため、ΔΣ変調器2aによってΔΣ変調された1ビット信号の振幅調整を行えるシングルビットΔΣ変調演算回路が提供される。
なお、上記の実施形態においては、桁値出力回路33a〜33kが“+1”またはトグル出力を出力し、「00000000000」〜「11111111111」の正の範囲で振幅調整する場合について説明した。しかし、桁値出力回路33a〜33kがさらに“−1”も出力するように構成すれば、振幅調整値レジスタ2dから出力される振幅調整値をマイナスの値とすることができ、「−11111111111」〜「11111111111」の正負の範囲で振幅調整が行える。
上記の実施形態においては、本発明によるシングルビット振幅調整回路を、ΔΣ変調器2aによってΔΣ変調された1ビット信号を入力する場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
つまり、必ずしもΔΣ変調された1ビット信号を入力する必要はなく、他の1ビット信号を入力する信号構成であってもかまわない。このような、シングルビット振幅調整回路は、一般的なデジタル信号処理に用いることもできる。また、通信分野の変復調時において、1ビット信号に対して振幅調整するのに用いることもできる。また、計測器分野において、計測した1ビット信号の振幅調整に用いることもできる。
図6は、本発明によるシングルビット振幅調整回路を、電力量を計測する電力量計に適用した場合のブロック図である。なお、同図において、図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この電力計は、2つのΔΣ変調器2a1、2a2、基準電圧発生器2bおよびシングルビット乗算器61を備えており、シングルビット乗算器61から出力される1ビット信号が、上述した実施形態による、振幅調整用のシングルビット乗算器2c、振幅調整値レジスタ2dおよびデジタルフィルタ2eから構成されるシングルビット振幅調整回路に入力される。2つのΔΣ変調器2a1、2a2に入力される2つのアナログ信号をそれぞれ電流、電圧とすれば、2つのΔΣ変調器2a1、2a2の各出力の
シングルビット乗算器61におけるシングルビット乗算結果は電力量になるので、この電力量を表す1ビットデジタル信号の振幅調整を行うことが可能となる。
従来のΔΣ変調方式のA/D変換器の構成を示すブロック図である。 本発明の最良の実施形態によるシングルビット振幅調整回路を用いたΔΣ変調方式のA/D変換器の構成を示すブロック図である。 図2に示すシングルビット振幅調整回路の詳細な構成を示すブロック図である。 図3に示すシングルビット加算器のより詳細な回路図である。 図3に示すシングルビット加算器による重み付き加算を説明する図である。 本発明の最良の実施形態によるシングルビット振幅調整回路を用いた電力計の構成を示すブロック図である。
符号の説明
2…A/D変換器
2a、2a1、2a2…ΔΣ変調器
2b…基準電圧発生器
2c、61…シングルビット乗算器
2d…振幅調整値レジスタ
2e…デジタルフィルタ
31a〜31k…否定排他的論理和(EXNOR)回路
32a〜32k…シングルビット加算器
33a〜33k…桁値出力回路
34…トグル出力回路
41、42…排他的論理和(EXOR)回路
43…Dフリップフロップ(D−FF)
44〜46…否定論理積(NAND)回路

Claims (5)

  1. 入力信号の振幅を調整する振幅調整値を表す桁数を持つ振幅調整値レジスタと、1ビット信号で表現される前記入力信号と前記振幅調整値レジスタの各桁から1ビット信号で出力される前記振幅調整値との乗算処理を1ビット信号で行って乗算処理の結果を多ビット信号に変換することなく1ビット信号の形態で出力するシングルビット乗算器とから構成されるシングルビット振幅調整回路。
  2. 前記シングルビット乗算器は、前記入力信号と前記振幅調整値レジスタから出力される前記振幅調整値の各桁との排他的論理和を演算する複数の排他的論理和回路と、前記振幅調整値の各桁に対応するこれら排他的論理和回路の出力を各段で積算する多段接続された複数のシングルビット加算器とから構成され、
    これらシングルビット加算器は、同じ段で重複する信号に対する加算処理を、同じ段における複数のシングルビット加算器を用いずに、信号の重複数に応じた所定の重みが付与された1ビット信号の前記桁出力と、その桁出力の桁の隣の桁までの前記桁出力の、同じ段における1つのシングルビット加算器から出力される積算結果との加算処理として、後段の1つのシングルビット加算器で行うことを特徴とする請求項1に記載のシングルビット振幅調整回路。
  3. 前記シングルビット加算器は、1ビット信号x(n)、y(n)の加算結果を1ビット信号z(n)とし、加算器内部の変数をQ(n)とした場合、前記z(n)とQ(n)とを、x(n)=y(n)の場合、z(n)={x(n-1)+y(n-1)}/2、Q(n)=Q(n-1)の2式によって決め、x(n)≠y(n)の場合、z(n)=Q(n-1)、Q(n)=Q(n-1)×(-1)の2式によって決めることを特徴とする請求項2に記載のシングルビット振幅調整回路。
  4. 前記入力信号は、ΔΣ変調によってアナログ信号を1ビットのデジタル信号に変換するΔΣ変調器の出力信号であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシングルビット振幅調整回路。
  5. 前記入力信号は、ΔΣ変調によってアナログ信号を1ビットのデジタル信号に変換する2つのΔΣ変調器の各出力のシングルビット乗算結果であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシングルビット振幅調整回路。
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