JP4314536B2 - レンズ操作装置及びテレビレンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ操作装置及びテレビレンズに係り、特に、放送用テレビカメラに使用されるズームレンズのフォーカスやズーム等を電動で操作するフォーカスデマンドやズームデマンドに用いて好適なレンズ操作装置、並びに、該レンズ操作装置で操作されるテレビレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビカメラに使われるズームレンズのズーム操作装置、フォーカス操作装置には、操作量と、操作装置から出力される操作信号との関係(関数)を設定、選択できるものがある(特開平8−334673号公報参照)。通常この種の操作装置は、関数の設定・選択用のスイッチを有し、該スイッチの設定に従って、操作量という入力値を所望の関数によって変換した後、制御信号としてレンズに出力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような関数の設定・選択を外部パソコンやカメラ側、その他の操作装置から操作する要求も今後多くなると考えられている。その場合、従来のズーム操作装置又はフォーカス操作装置から関数によって変更された信号を受信したレンズは、更に、外部パソコン等の別の手段で指示された関数によって、操作信号の入出力関係を変更することになる。
【0004】
理論上は、ズーム又はフォーカス操作装置においてどのような関数を使用したかが把握できれば、関数による変換前の元の操作量を求めることができるが、実際には、複雑な計算や変換テーブルなどが必要となり、処理時間が長くなるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、操作部の操作量と出力信号との関係を規定する関数を多様な手段によって入力することができ、ユーザの好みにあった関数に容易にカスタマイズすることができるレンズ操作装置を提供することを目的とし、併せて、かかるレンズ操作装置によって操作可能なテレビレンズを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する為に請求項1記載の発明は、カメラに使用されるレンズのズーム又はフォーカスを操作するレンズ操作装置であって、操作部材の操作量を示す操作量信号と、操作量対出力信号の関係を定める関数情報と、を別々にレンズ側に送出するように構成されていることを特徴としている。
【0006】
本発明によれば、関数によって変更されていない操作量信号と、関数情報とを分離してレンズに送るので、レンズ操作装置以外の他の手段(関数変更装置)から別の関数情報を入力する場合にも信号処理が容易となる。従って、関数の選択、設定の手段の多様化を実現することができる。
また、請求項2記載の発明は、カメラに使用されるレンズのズーム又はフォーカスを操作するレンズ操作装置において、操作部材の操作量を検出し、その操作量を示す操作量信号を生成する操作量信号発生手段と、前記操作部材の操作量に対する出力操作信号の関係を定める複数の関数データが格納された関数データ格納部と、前記複数の関数データのうちから1つの関数データを選択する選択手段と、前記選択手段で選択した1つの関数データが示す関数情報を出力する関数情報出力手段と、前記操作量信号発生手段で生成した操作量信号及び前記関数情報出力手段から出力された関数情報を別々にレンズ側に送出する信号送出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、レンズ操作装置に予め数種類の関数データを標準装備的に用意しておき、これらの関数の中から希望する関数をユーザが任意に選択できる。この場合も、レンズ操作装置からは、関数によって変更されていない操作量信号と、関数情報とが別々にレンズ側に送られるので、レンズ操作装置以外の他の手段(関数変更装置)から別の関数情報をレンズに入力して関数を変更する場合に信号の処理が容易である。従って、レンズ操作装置の関数データ格納部に登録されていない関数データを他の関数変更装置からオプションとして追加的に提供する形態が可能となり、一層ユーザの好みにあったレンズ操作システムを構築することができる。
【0008】
上述のように操作量信号と関数情報とを分離して送るレンズ操作装置によって操作されるテレビレンズは、請求項3に記載の如く、レンズ操作装置から送出される操作量信号を入力する第1の入力部と、前記レンズ操作装置又は他の関数変更装置から送出される関数情報を入力する第2の入力部と、前記第1の入力部から得た操作量信号を前記第2の入力部から得た関数情報が規定する入出力関係に従って変換し、該関数情報で定めるレンズ操作信号を生成する演算処理部と、前記レンズ操作信号に基づいてレンズ部を変位させるレンズ駆動手段と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るレンズ操作装置及びテレビレンズの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明が適用されたテレビレンズ操作システムの構成を示すブロック図である。レンズ操作装置10は、例えば、ズーム操作装置であって、サムリングとよばれる操作部材(不図示)の回動動作に連動して、その操作量に応じたアナログ電圧を出力するポテンショメータ12と、操作量を入力値(x)とする時の操作量と出力信号(y)との関係を規定する少なくとも1種類以上(図では3種類)の関数データを格納したメモリ14と、前記メモリ14に格納した関数データのうちから1つの関数を選択する選択スイッチ16と、を備えている。そして、このレンズ操作装置10は、ポテンショメータ12で検出した前記操作部材の操作量を示す操作量データ(選択スイッチ16で選択した関数によって変更されていない操作量を示すデータ)と、選択スイッチ16で選択した関数を示す関数データと、を別々の信号ライン17、18を介してテレビレンズ20に送出するようになっている。
【0010】
一方、テレビレンズ20は、関数データ入力部22、演算処理回路24、アンプ25、レンズ駆動用のモータ26、及びレンズ部28等から構成される。なお、レンズ部28は図では簡略化して示してあるが、複数枚のレンズから成るズームレンズである。
前記関数データ入力部22を介して入力された関数データと、前記レンズ操作装置10から符合17で示す信号ラインを介して受信した操作量データとは演算処理回路24に加えられ、この演算処理回路24において関数データに従って操作量データの変換演算が行われる。こうして、指定された関数データによって変更された操作信号はアンプ25によって増幅されてモータ26に印加される。モータ26は、アンプ25から加えられる操作信号に従って駆動され、その回転駆動力が図示せぬ伝動機構を介してレンズ部28に伝達されることでレンズ部28が変位する。なお、ズーム操作装置の場合には、サムリング(操作部材)の回動方向によってズーム方向(テレ方向又はワイド方向)の指令を行うとともに、その回動量(操作量)によってズームスピードの調整を指示するようになっている。
【0011】
また、このテレビレンズ20には、前記レンズ操作装置10の他に、パソコンやメモリカード等、他の関数変更装置30を接続することが可能である。関数変更装置30は、レンズ操作装置10の操作部材の操作量を入力値(x)とする時の操作量と出力信号(y)との関係を規定する少なくとも1種類以上(図1では3種類)の関数データを格納したメモリ32と、前記メモリ32に格納した関数データのうちから1つの関数を選択する選択スイッチ34と、から構成され、この選択スイッチ34で選択した関数を示す関数データをテレビレンズ20に送出するようになっている。なお、関数変更装置30は、例えば、図示せぬテレビカメラ本体に取り付けてもよいし、テレビレンズ20に接続可能な外部パソコンで構成してもよく、様々な形態が可能である。
【0012】
テレビレンズ20の関数データ入力部22は、複数の入力端子(図1では2つの端子22A、22B)のうちから1の端子を選択可能な切替スイッチで構成され、レンズ操作装置10から送られてくる関数データ、又は関数変更装置30から送られてくる関数データの何れかを選択できるようになっている。この関数変更装置30を用いることにより、ユーザが選択可能な関数の種類を大幅に追加、拡張できる。
【0013】
次に、上記の如く構成されたレンズ操作装置の作用について説明する。
ユーザはレンズ操作装置10に設けられた選択スイッチ16を操作して、操作量対出力信号の関係を規定する所望の関数を選択する。かかる選択の後、ユーザが操作部材(不図示)を操作すると、その操作量がポテンショメータ12で検出され、図2に示すように操作量(x)に対して出力値(y)が直線的に変化する操作量データが信号ライン17を介してテレビレンズ20側に出力されるとともに、前記選択スイッチ16で指定した関数データが別の信号ライン18を介してテレビレンズ20側に出力される。
【0014】
テレビレンズ20の関数データ入力部22がレンズ操作装置10側の端子22Aに接続されている場合、レンズ操作装置10から出力された関数データは演算処理回路24に導かれる。そして、演算処理回路24において操作量データを指定関数に従って変更する。こうして、選択スイッチ16で選択した関数どおりの操作信号(モータの制御信号)が生成され、レンズ制御が行われる。
【0015】
また、レンズ操作装置10のメモリ14に格納されている関数データ以外の関数を利用する場合には、テレビレンズ20の関数データ入力部22を関数変更装置30側の端子22Bに接続し、関数変更装置30の選択スイッチ34によって所望の関数を選択する。
かかる設定の下で、ユーザがレンズ操作装置10の操作部材を操作すると、レンズ操作装置10からはその操作量に応じた操作量データと、選択スイッチ16で選択されている関数データとが別々にテレビレンズ20側に出力される。しかしながら、この場合、テレビレンズ20の関数データ入力部22が関数変更装置30側の端子22Bに接続されているので、レンズ操作装置10から出力された関数データは利用されず、関数変更装置30から出力された関数データが用いられる。即ち、関数変更装置30で選択した関数データが演算処理回路24に加えられ、この関数データに従って演算処理回路24は操作量データを変更する。こうして、関数変更装置30から入力した関数によって操作信号が生成され、レンズ制御が行われる。
【0016】
本実施の形態によれば、レンズ操作装置10から、関数によって変更されていない操作量データと、操作量対出力信号の関係を規定する関数データとを分離してレンズ側に送出するようにしたので、レンズ操作装置10以外の他の手段(関数変更装置30)から関数データを入力することが可能で、選択した関数による操作量データの変更演算も容易である。
【0017】
従って、ユーザが選択できる関数の種類を大幅に拡張することが可能で、各ユーザが自分の好みにあった操作感が得られるような関数にカスタマイズすることができる。
なお、関数データは、入力値(x)に対する出力値(y)の関係を規定する関数y=f(x)そのもののデータでもよいし、レンズ側に複数の関数データを格納したメモリを具備する場合には、それらのうちから特定の関数データを指定するための番号や記号等を関数データとしてレンズ操作装置側から発信するようにしてもよい。
【0018】
また、上記実施の形態においては、ズーム操作装置を例に説明したが、本発明はレンズのフォーカスを操作するフォーカス操作装置にも適用することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るレンズ操作装置及びテレビレンズによれば、レンズ操作装置から関数によって変更されていない操作量信号と、関数情報とを分離してレンズ側に送り、レンズ側において関数情報に従って操作量信号を変更するようにしたので、レンズ操作装置以外の他の手段(関数変更装置)から別の関数情報をレンズに入力して関数を変更する場合に信号の処理が容易となる。
【0020】
これにより、関数情報を外部パソコンやカメラ、その他の多様な手段で入力することが可能となり、ユーザの好みにあったレンズ操作システムを容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレンズ操作装置及びテレビカメラ用ズームレンズから成るレンズ操作システムの構成を示すブロック図
【図2】図1のレンズ操作装置の作用を説明する為に用いた概念図
【符号の説明】
10…レンズ操作装置
12…ポテンショメータ(操作量信号発生手段)
14、32…メモリ(関数データ格納部)
16、34…選択スイッチ
20…テレビレンズ
22…関数データ入力部
24…演算処理回路
26…モータ(レンズ駆動手段)
28…レンズ部
30…関数変更装置
Claims (6)
- カメラに使用されるレンズのズーム又はフォーカスを操作するレンズ操作装置であって、操作部材の操作量を示す操作量信号と、操作量対出力信号の関係を定める関数情報と、を別々にレンズ側に送出するように構成されていることを特徴とするレンズ操作装置。
- カメラに使用されるレンズのズーム又はフォーカスを操作するレンズ操作装置において、
操作部材の操作量を検出し、その操作量を示す操作量信号を生成する操作量信号発生手段と、
前記操作部材の操作量に対する出力操作信号の関係を定める複数の関数データが格納された関数データ格納部と、
前記複数の関数データのうちから1つの関数データを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択した1つの関数データが示す関数情報を出力する関数情報出力手段と、
前記操作量信号発 生手段で生成した操作量信号及び前記関数情報出力手段から出力された関数情報を別々にレンズ側に送出する信号送出手段と、
を備えたことを特徴とするレンズ操作装置。 - 請求項1又は2記載のレンズ操作装置で操作可能なテレビレンズであって、
レンズ操作装置から送出される操作量信号を入力する第1の入力部と、
前記レンズ操作装置又は他の関数変更装置から送出される関数情報を入力する第2の入力部と、
前記第1の入力部から得た操作量信号を前記第2の入力部から得た関数情報が規定する入出力関係に従って変換し、該関数情報で定めるレンズ操作信号を生成する演算処理部と、
前記レンズ操作信号に基づいてレンズ部を変位させるレンズ駆動手段と、
を備えたことを特徴とするテレビレンズ。 - 前記第2の入力部は、前記レンズ操作装置から出力される関数情報と、他の関数変更装置から出力される関数情報との両方を入力可能とし、前記第2の入力部から入力される関数情報のうち、前記演算処理部で使用する関数情報を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項3のテレビレンズ。
- 前記他の関数変更装置は、パソコンであることを特徴とする請求項4のテレビレンズ。
- 前記他の関数変更装置は、メモリカードであることを特徴とする請求項4のテレビレンズ。
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JPH11271590A JPH11271590A (ja) | 1999-10-08 |
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1998
- 1998-03-23 JP JP07401898A patent/JP4314536B2/ja not_active Expired - Lifetime
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