JP4314010B2 - 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、特に光源として半導体レーザーを使用し、安価な材料でコリメータレンズを構成したにも拘わらず、耐環境特性に優れた、高精細印字に適した、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりレーザービームプリンタやデジタル複写機等に用いられる光走査装置においては光源手段から画像信号に応じて光変調され出射した光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有するfθレンズ系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に収束させ、該記録媒体面上を光走査して画像記録を行なっている。
【0003】
図5は従来の光走査装置の要部概略図である。
【0004】
同図において半導体レーザーより成る光源手段91から出射した光束はコリメータレンズ92によって略平行光束とされ、開口絞り93によって該光束(光量)を整形して副走査方向のみに屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射した略平行光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射し、副走査断面内においては収束して回転多面鏡(ポリゴンミラー)から成る光偏向器95の偏向面95a近傍にほぼ線像として結像している。
【0005】
そして光偏向器95の偏向面95aで反射偏向された光束をfθ特性を有するfθレンズ系(走査光学手段)96を介して被走査面97としての感光ドラム面上へ導光し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させることによって該感光ドラム面97上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
【0006】
このような光走査装置及び画像形成装置においては、近年、低価格化、小型化の要求と同時に高精細印字の要求も高まってきている。
【0007】
これらの要求を満たすものとして、例えば、光源である半導体レーザーのモードホッピングによってコリメータレンズで発生する色収差(パワー変化)を、回折光学素子で相殺させる例がある(例えば特許文献1参照)。
【0008】
同文献1においては、通常の光学材料の分散特性とは異なり、負の分散値を示す異常な分散特性を有する回折光学素子を利用することにより、コリメータレンズで発生する色収差(パワー変化)を回折光学素子で相殺している。それにより、最終的な被走査面上での、半導体レーザーのモードホッピングによる波長変化によって発生する色収差(パワー変化)、即ちピントずれを良好に補正することを可能としている。
【特許文献1】
特開2000‐171741号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら文献1においては、コリメータレンズの分散値によって生じる色収差(パワー変化)のみを考慮している為、分散値による色収差(パワー変化)に比べて、屈折率の温度依存性によって生じる色収差(パワー変化)の方がはるかに大きなプラスチックレンズをコリメータレンズとして使用することは難しい。
【0010】
光走査装置に用いられる光走査光学系においては、コリメータレンズのパワー変化によって発生するピントずれが被走査面上において何倍にも拡大される点、また、ピックアップレンズ等で行なわれているオートフォーカス機構も、コリメータレンズのピントずれと被走査面上におけるピントずれとが大きく異なる為にオートフォーカス精度の劣化やフィードバックが複雑である点、等の理由により、耐環境特性に劣るプラスチックをコリメータレンズの材料として実用化するには到っていない。
【0011】
光学材料として光学硝子を使用する場合には、その特性上、屈折率の温度依存係数は比較的小さい為、通常は分散によるパワー変化のみを補正するだけで良い。
【0012】
しかしながら、コリメータレンズの材料として安価なプラスチックレンズを使用する場合には、屈折率の温度依存係数は分散よりも大きい為に両者を補正する必要があるのだが、回折光学素子を使用して両者を同時に補正することは難しい。
【0013】
本発明は環境温度変動と半導体レーザーの波長変動に強い、高精細印字に適したコンパクトな光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の光走査装置は、光源手段と、前記光源手段から出射した光束を光偏向器に導光する入射光学系と、前記光偏向器の偏向面にて偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する光走査装置において、
前記入射光学系は、回折部と屈折部とを有するプラスチック材料からなる光学手段を備えており、
fθ:前記結像光学系の主走査断面内の焦点距離(mm)
f:前記光学手段の主走査断面内の焦点距離(mm)
:前記被走査面上における主走査断面内のスポットの半径(mm)
λ環境温度25℃における前記光源手段の発振波長(mm)
λ0 前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の屈折部の材質の屈折率
φλ0 refr前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の屈折部の主走査断面内のパワー(1/mm)
φλ0 diff前記発振波長λ における前記光学手段の回折部の主走査断面内のパワー(1/mm)
ν refr前記光学手段の屈折部の材質の分散値
(但し、環境温度5℃である場合の前記光源手段の発振波長及び環境温度5℃における前記光学手段の材質の屈折率をn λ0 5 、環境温度50℃である場合の前記光源手段の発振波長及び環境温度50℃における前記光学手段の屈折部の材質の屈折率を、n λ0 50 とするとき
【数7】
である)
ν diff前記光学手段の回折部の分散値
(但し、環境温度が5℃、50℃における前記光学手段の発振波長を順にλ 5 、λ 50 とするとき
【数8】
である)
とするとき、
【数9】
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項2の発明は請求項1の発明において、
【数10】
なる条件を満足することを特徴としている。
【0015】
請求項3の発明の光走査装置は、光源手段と、前記光源手段から出射した光束を光偏向器に導光する入射光学系と、前記光偏向器の偏向面にて偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する光走査装置において、
前記入射光学系は、回折部と屈折部とを有するプラスチック材料からなる光学手段と、前記光源手段と前記光学手段を一体的に保持する保持手段と、を備えており、
fθ:前記結像光学系の主走査断面内の焦点距離(mm)
f:前記光学手段の主走査断面内の焦点距離(mm)
:前記被走査面上における主走査断面内のスポットの半径(mm)
λ環境温度25℃における前記光源手段の発振波長(mm)
λ0前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の屈折部の材質の屈折率
dn:環境温度25℃に対して25℃上昇したときの前記光学手段の屈折部の材質の屈折率の変化量
ρ:前記保持手段の線膨張係数
a/b:前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の回折部のパワーに対する屈折部のパワーの比率
とするとき、
【数11】
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項4の発明は請求項3の発明において、
【数12】
なる条件を満足することを特徴としている。
【0016】
請求項5の発明は請求項1乃至4の何れか一項の発明において、前記光学手段と前記光偏向器の間の光路中に副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズが設けられていることを特徴としている。
請求項6の発明の画像形成装置は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像データに変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴としている。
【0042】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の光走査装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
【0043】
ここで、主走査方向とは光偏向手段の回転軸及び結像光学系の光軸に垂直な方向(光偏向手段で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)を示し、副走査方向とは光偏向手段の回転軸と平行な方向を示す。また主走査断面とは主走査方向に平行で結像光学系の光軸を含む平面を示す。また副走査断面とは主走査断面と垂直な断面を示す。
【0044】
同図において1は光源手段であり、例えば半導体レーザー等より成っている。2は光学手段としてのコリメータレンズ(集光レンズ)であり、半導体レーザー1から放射された光束を略平行光束(もしくは略発散光束もしくは略収束光束)に変換している。コリメータレンズ2の材料は、プラスチック材料で構成されており、半導体レーザー1側の面に回折光学素子2aが付加されており、被走査面7側の面は通常の屈折レンズ面から構成されている。
【0045】
3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。4はシリンドリカルレンズ(レンズ系)であり、副走査方向にのみ所定のパワー(屈折力)を有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面(反射面)5aにほぼ線像として結像させている。コリメータレンズ2、開口絞り3、シリンドリカルレンズ4は入射光学系の一部を構成している。
【0046】
5は光偏向手段としての光偏向器であり、例えば6面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
【0047】
6は集光機能とfθ特性とを有する結像光学系としてのfθレンズ系であり、第1、第2の2枚のfθレンズ6a,6bを有し、光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面7上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面7との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。即ち結像光学系6は主走査断面内と副走査断面内での焦点距離が異なっている。
【0048】
7は被走査面としての感光ドラム面である。
【0049】
本実施形態1において半導体レーザー1から出射した光束はコリメータレンズ2により略平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、シリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで反射偏向された光束は第1、第2のfθレンズ6a,6bを介して感光ドラム面7上にスポット状に結像され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面7上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面7上に画像記録を行なっている。
【0050】
本実施形態1の光走査装置におけるコリメータレンズ2は、半導体レーザー1側の面に付加された回折光学素子2aによって、プラスチック材料の屈折率の波長依存特性によって発生するコリメータレンズ2の屈折部のパワー変化と屈折率の温度依存特性によって発生するコリメータレンズ2の屈折部のパワー変化とを同時に両立して補正するように、コリメータレンズ2の回折光学素子部(回折部)と屈折部の合成としてのトータルの焦点距離と、回折光学素子部のパワーと屈折部のパワーの比率、結像光学系であるfθレンズ系6の焦点距離、等が適切な関係になるように定められている。尚、ここで結像光学系(fθレンズ系)6の焦点距離は前述したように主走査断面内と副走査断面内で異なっている。従ってこれらのパラメータの関係を適切なる関係となるように定めるときは各々主走査断面と副走査断面に分けられることは当然である。例えば結像光学系6の焦点距離が主走査断面内で特定されているときは当然のこととしてコリメータレンズ(光学手段)2の屈折部や回折部も主走査断面内での値を表わすことになる。
【0051】
そして、所定の条件を満足することを特徴としている。以下、その詳細を説明する。尚、以下の説明において、「5℃〜50℃の環境感度」は「5℃から50℃の温度範囲」を、「中心発振波長」は「基準発振波長」を、「ビーム半径w 」は「スポット径w 」を、「25℃昇温」は「25℃上昇」を、意味している。
【0052】
【外13】
【0053】
【外14】
【0054】
【外15】
【0055】
【外16】
【0056】
【外17】
【0057】
【外18】
【0058】
【外19】
【0059】
【外20】
【0060】
【数13】
で表される。但しピントずれ量Δは主走査断面内での値であるため、fθレンズ6の焦点距離f fθ やコリメータレンズ2の焦点距離fも当然のこととして主走査断面内での値である。ここで、一般的な半導体レーザーにおけるモードホッピングによる波長の不連続なとびの最大値は3nm程度であるから、上式にΔλ=0.000003を代入して
【数14】
が得られる。また、被走査面7上にスポット状に集光されたレーザービームの、ビームウェスト位置におけるビーム半径をw0、ビームウェスト位置からレーザービームの進行方向に距離zだけ離れた位置におけるビーム半径をwとすると、良く知られたガウシアンビームの伝播の式、
【数15】
が成り立つ。ここで「ビーム半径」とは、ビーム断面の強度分布がガウス分布として、ピーク強度に対して1/e2の強度となる半径と定義される。(9)式を変形すれば、
【数16】
が得られる。ここで、被走査面7上におけるピントずれ量Δの許容値は、出力画像が文字や線のみの場合には、被走査面7上でのビーム径が25%増大する程度のピントずれであれば良好な印字品質が得られる為、ビーム径が25%増大するまでピントずれ量Δを許容することが出来る。
【0061】
【外22】
【0062】
良いことになる。したがって、
【数17】
が得られる。以上説明したように、出力画像が文字や線のみの場合には、上記(6)式を満足させたうえで上記条件式(12)を満足させれば、環境温度変化に起因するコリメータレンズ2の屈折部のパワー変化を回折部のパワー変化で相殺でき、かつ、光源である半導体レーザー1のモードホッピングによって発生する被走査面7上でのピントずれを効果的に抑制することが可能となり、良好な印字品質を得ることが可能となる。また、出力画像が細かい網点やPWM等の中間調の場合には、上記(6)式を満足させたうえで上記条件式(14)を満足させれば、環境温度変化に起因するコリメータレンズ2の屈折部のパワー変化を回折部のパワー変化で相殺でき、かつ、光源である半導体レーザー1のモードホッピングによって発生する被走査面7上でのピントずれを効果的に抑制することが可能となり、良好な印字品質を得ることが可能となる。ここで、(6)式を完全に満足するように屈折部のパワーφλ 0 refr、回折部のパワーφλ 0 diffを設定すれば(ここでfθレンズ6の焦点距離f fθ が主走査断面内での値であるため屈折部のパワーφ λ 0 refr と回折部のパワーφ λ 0 diff は当然のこととして主走査断面内での値である。)環境温度変化に起因するコリメータレンズ2の屈折部のパワー変化を回折部のパワー変化で完全に相殺できるが、厳密に(6)式を満足させる屈折部のパワーφλ 0 refrと回折部のパワーφλ 0 diffに設
【0063】
【外24】
【0064】
【外25】
【0065】
【外26】
【0066】
【外27】
【0067】
【外28】
【0068】
【外29】
【0069】
【外30】
【0070】
【外31】
【0071】
【外32】
【0072】
【外33】
【0073】
【外34】
【0074】
【外35】
【0075】
【外36】
【0076】
【外37】
【0077】
【外38】
【0078】
【外39】
【0079】
【外40】
【0080】
【外41】
【0081】
尚、以上は単位を「mm」で表したが、他の単位、例えば「インチ(inch)」であっても同様の式が導き出せる。
【0082】
[画像形成装置]
図3は、本発明の画像形成装置の実施形態を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施形態1〜4に示したいずれかの構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
【0083】
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
【0084】
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
【0085】
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図3において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
【0086】
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図3において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されており、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
【0087】
図3においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
【0088】
[カラー画像形成装置]
図4は本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、光走査装置(光走査光学系)を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図4において、60はカラー画像形成装置、11,12,13,14は各々実施形態1〜4に示したいずれかの構成を有する光走査装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。尚、図4においては現像器で現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器(不図示)と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器(不図示)とを有している。
【0089】
図4において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置11,12,13,14に入力される。そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が射出され、これらの光ビームによって感光ドラム21,22,23,24の感光面が主走査方向に走査される。
【0090】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は光走査装置(11,12,13,14)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム21,22,23,24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
【0091】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの光走査装置11,12,13,14により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21,22,23,24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
【0092】
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如く屈折部を含む光学手段(例えば、コリメータレンズ)に回折光学素子を付加し、屈折部と回折部のパワー比率を最適に設定することによって屈折部の材料(例えば、プラスチック材料)の屈折率の温度依存特性によるパワー変化を補正し、かつ半導体レーザーのモードホッピングによって発生する屈折率の波長依存特性に起因する被走査面上での主走査断面内のピントずれを出力画像に劣化の認められない程度に小さく抑えることができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
【0094】
さらに本発明によれば光源手段(例えば、半導体レーザー)と屈折部を含む光学手段(例えば、コリメータレンズ)を線膨張係数ρの材質で一体的に保持することにより、保持部材の膨張によっても屈折部の材料の屈折率の温度依存特性によるパワー変化を補正する構成とし、それによって光源手段(例えば、半導体レーザー)のモードホッピングによって発生する屈折率の波長依存特性に起因する被走査面上での主走査断面内のピントずれをより一層効果的に補正することができる。
【0095】
特に、コリメータレンズとしてプラスチックレンズを使用した場合、環境変動に強く、高精細印字に適したコンパクトな光走査装置及びそれを用いた画像形成装置で顕著な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の光走査装置の主走査断面図
【図2】 本発明の実施形態3の光走査装置の主走査断面図
【図3】本発明の画像形成装置の実施形態を示す副走査断面図
【図4】本発明のカラー画像形成装置の実施形態を示す副走査断面図
【図5】 従来の光走査装置の主走査断面図
【符号の説明】
1 光源手段(半導体レーザー)
2 コリメータレンズ
3 開口絞り
4 シリンドリカルレンズ
5 光偏向手段(ポリゴンミラー)
6 fθレンズ
7 被走査面(感光ドラム)
11、12、13、14‥‥光走査装置
21、22、23、24‥‥像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34‥‥現像器
41,42,43,44‥‥光ビーム
51‥‥搬送ベル
52‥‥外部機器
53‥‥プリンタコントローラ
60‥‥カラー画像形成装置

Claims (6)

  1. 光源手段と、前記光源手段から出射した光束を光偏向器に導光する入射光学系と、前記光偏向器の偏向面にて偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する光走査装置において、
    前記入射光学系は、回折部と屈折部とを有するプラスチック材料からなる光学手段を備えており、
    fθ:前記結像光学系の主走査断面内の焦点距離(mm)
    f:前記光学手段の主走査断面内の焦点距離(mm)
    :前記被走査面上における主走査断面内のスポットの半径(mm)
    λ環境温度25℃における前記光源手段の発振波長(mm)
    λ0 前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の屈折部の材質の屈折率
    φλ0 refr前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の屈折部の主走査断面内のパワー(1/mm)
    φλ0 diff前記発振波長λ における前記光学手段の回折部の主走査断面内のパワー(1/mm)
    ν refr前記光学手段の屈折部の材質の分散値
    (但し、環境温度5℃である場合の前記光源手段の発振波長及び環境温度5℃における前記光学手段の材質の屈折率をn λ0 5 、環境温度50℃である場合の前記光源手段の発振波長及び環境温度50℃における前記光学手段の屈折部の材質の屈折率を、n λ0 50 とするとき
    である)
    ν diff前記光学手段の回折部の分散値
    (但し、環境温度が5℃、50℃における前記光学手段の発振波長を順にλ 5 、λ 50 とするとき
    である)
    とするとき、
    なる条件を満足することを特徴とする光走査装置。
  2. なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 光源手段と、前記光源手段から出射した光束を光偏向器に導光する入射光学系と、前記光偏向器の偏向面にて偏向された光束を被走査面上に結像させる結像光学系と、を有する光走査装置において、
    前記入射光学系は、回折部と屈折部とを有するプラスチック材料からなる光学手段と、前記光源手段と前記光学手段を一体的に保持する保持手段と、を備えており、
    fθ:前記結像光学系の主走査断面内の焦点距離(mm)
    f:前記光学手段の主走査断面内の焦点距離(mm)
    :前記被走査面上における主走査断面内のスポットの半径(mm)
    λ環境温度25℃における前記光源手段の発振波長(mm)
    λ0前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の屈折部の材質の屈折率
    dn:環境温度25℃に対して25℃上昇したときの前記光学手段の屈折部の材質の屈折率の変化量
    ρ:前記保持手段の線膨張係数
    a/b:前記発振波長λ 及び環境温度25℃における前記光学手段の回折部のパワーに対する屈折部のパワーの比率
    とするとき、
    なる条件を満足することを特徴とする光走査装置。
  4. なる条件を満足することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記光学手段と前記光偏向器の間の光路中に副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光走査装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像データに変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
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