JP4732202B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光走査装置および画像形成装置に関する。
近年、デジタル複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置において、光走査による画像形成の高密度化、光走査の高速化が進み、さらなる高密度化・高速化に対応できる光走査装置が求められている。光走査の高速化に有効な手立てとして、同一の被走査面を複数ビームで同時走査するマルチビーム走査が実現されつつある。また、低コスト化を目して構成レンズの樹脂化も進んでいる。
光走査装置はまた、環境温度変化の影響を受け難いものであることが重要である。
ガラスレンズにおいても環境温度の変化によるレンズの面曲率、厚さ、屈折率の変動、光源である半導体レーザの波長変化による屈折率の変動によるピント位置の変動が生じ、スポット径が増大すると、高密度化に対する障害となる。樹脂製レンズでは、環境温度の変化によるレンズの面曲率、厚さ、屈折率の変動、半導体レーザの波長変化による屈折率の変動がガラスレンズに比して大きいため、樹脂レンズを用いる光走査装置では、高密度化に対する環境温度変化の影響も大きい。
また、マルチビーム走査方式の光走査装置では複数の光源を用いるところから、光源の異なる複数ビーム間の波長差が不可避的に存在し、このような複数ビーム間の波長差の影響は、ビームスポットの大きさが波長の異なるビームに応じて変化するので、高密度化に対する障害となる。
環境温度変化の影響を補正する方法として、偏向手段よりも光源側に「回折面を有する樹脂製レンズ」を用い、温度変動によるビームスポットのスポット径変動を低減する方法が提案されている(特許文献1〜3)。
これら特許文献1〜3に記載の発明では、マルチビーム特有の課題である「複数ビーム間の波長差」について言及されていない。したがって、1つのビームについて性能を適正な補正を実現できても、波長の異なる他のビームについて適正な補正を実現できるとは限らない。
特開2004−126192 特開2003−337295 特開平11−223783号公報
この発明は上述した事情に鑑み、波長の異なる複数ビームとも、環境温度変動にかかわらず、安定した微小なビームスポットを実現でき、複数ビーム間の走査線間隔を安定的に実現できるマルチビーム走査方式の光走査装置の提供、さらには、かかる光走査装置を用いた高画質対応の画像形成装置の提供を課題とする。
請求項1記載の光走査装置は、複数の光源と、偏向手段と、第1光学系および第2光学系を有する。
「複数の光源」は、半導体レーザによるものである。
半導体レーザによる複数の光源は、半導体レーザとして発光する発光源が複数あることであり、その態様としては、単一の発光源を持つ半導体レーザを複数合わせた光源であってもよいし、所謂半導体レーザアレイのように、複数の発光源をモノリシックに有するものでもよく、あるいは「単一の発光源を持つ半導体レーザと半導体レーザアレイとを組合せたもの」、「複数の半導体レーザアレイを組合せたもの」でもよい。
「偏向手段」は、これら複数の光源からのビームを偏向する手段であり、1例としてポリゴンミラーを用いることができる。
「第1光学系」は、複数の光源からのビームを偏向手段に導光する光学系である。
「第2光学系」は、偏向手段により偏向されたビームを被走査面に向かって集光する光学系である。
上記第1光学系は、第1レンズと第2レンズとを有する。
「第1レンズ」は、複数の光源からのビームをカップリングするレンズであり、複数ビームに共通に設けられる。即ち、第1のレンズにより複数ビームがカップリングされる。
「第2レンズ」は、第1レンズによりカップリングされた複数ビームを、偏向手段へ導光するレンズであり、少なくとも副走査方向にパワーを有するアナモフィックなレンズである。
これら第1レンズおよび第2レンズのうち、少なくとも第2レンズは「パワーを持つ回折面」を有する。
上記複数の光源と、偏向手段と、第1光学系および第2光学系を有する光走査装置は、全光学系の、主走査方向横倍率:βm0、副走査方向横倍率:βs0、第2光学系の副走査方向横倍率:βs2が条件:
(1) |βm0|>|βs0|かつ|βs0|>|βs2|
を満足する。
また、第1レンズにおける主走査方向の回折面のパワー:P1m、副走査方向の回折面のパワー:P1s、第2レンズにおける副走査方向の回折面のパワー:Ps2が条件:
(2) |P2s|>|P1m|かつ|P2s|>|P1s|
を満足する。
請求項1記載の光走査装置における「第2レンズの回折面」は、副走査断面形状(光軸と副走査方向とに平行な仮想的平断面による断面形状をいう。)が主走査方向の位置によらず同一であることが好ましい(請求項2)。
この請求項2記載の光走査装置は、偏向手段と第2レンズと第2光学系とを装着するハウジングを有し、第2レンズがハウジングに直接装着され、かつ、第2レンズとハウジングとが接触する箇所が「第2レンズの副走査方向の光軸近傍」であることができる(請求項3)。
請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置は、第1レンズと第2レンズの間に「複数ビームの少なくとも副走査方向の幅を制限するアパーチャ」を有することができ、この場合、第1レンズとアパーチャとの距離:L1、上記アパーチャと上記第2レンズとの距離:L2が、条件:
L1>L2
を満足することが好ましい(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置においては、第1レンズの主走査方向焦点距離:f1、第1レンズと第2レンズとの距離:L3が、条件:
(3) f1/2<L3< 3・f1/2
を満足することが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載の光走査装置においては、第2レンズの回折面に入射する複数ビームが開き角を有し、かつ、第2レンズの回折面へ入射する複数ビームの入射角が互いに略等しいことが好ましい(請求項6)。
請求項7記載の光走査装置は、複数の光源と、偏向手段と、第1光学系と、第2光学系を有する。
「複数の光源」、「偏向手段」、「第2光学系」は、請求項1の光走査装置におけるものと同様で、複数の光源は半導体レーザによるものであり、偏向手段は複数の光源からのビームを偏向するものであり、第2光学系は偏向手段からのビームを被走査面に向かって集光するものである。
第1光学系は第1レンズと第2レンズとを有する。
「第1レンズ」は、光源からのビームをカップリングし、回折面を有する。
「第2レンズ」は、カップリングされた複数ビームを偏向手段に導き、少なくとも副走査方向にパワーを持つ回折面を有するアナモフィックなレンズであり、複数ビームに共通である。
全光学系の、主走査方向横倍率:βm0、副走査方向横倍率:βs0、第2光学系の副走査方向横倍率:βs2は、条件:
(4) |βm0|>|βs2|かつ|βs0|>|βs2|
を満足する。そして、第1レンズを共通に通過するビーム数が、第2レンズを共通に通過するビーム数よりも少ない。即ち、第2レンズを透過する複数のビームをN本、第1レンズを通過するビームをM本とすれば、N>Mである。
請求項7記載の光走査装置において、第1レンズを共通に通過するビームは1ビームであることができる(請求項8)。上の説明で言えばM=1の場合である。
請求項1〜7の任意の1に記載の光走査装置は、第2の光学系が樹脂製光学素子を少なくとも1つ有し、複数のビームが同一の第1光学系と同一の第2光学系を通過し、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの、屈折部のパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm’1、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの、回折部のパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm’2、
第2光学系において、光源波長が1nm増加したときのパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm’3、
被走査面上における主走査ビーム径の深度:Wm
が、条件:
(5) |Δm’1+Δm’2+Δm’3|<Wm/2
を満足することができる
この光走査装置においては、ビームウエスト位置変化:Δm’1、Δm’2、Δm’3が、条件:
(6) Δm’1+Δm’2+Δm’3<0
を満足することが好ましい
この場合には、
第1光学系における、1℃温度上昇したときの屈折部のパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm1、
第1光学系における、1℃温度上昇したときの回折部のパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm2、
第2光学系における、1℃温度上昇したときのパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm3、
1℃温度上昇したときの、光源と第1光学系の主走査前側主点との間の距離の変化量:Δd1、
第1光学系の主走査方向焦点距離:f1、
第2光学系の主走査方向焦点距離:f2、
被走査面上における主走査ビーム径の深度:Wmが、条件:
(7) Δm1+Δm2+Δm3−Δd1×(f2/f1)2<Wm/40
を満足することが好ましい
上記の光走査装置においては、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの屈折部のパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs’1、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの回折部のパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs’2、
第2光学系において、光源波長が1nm増加したときのパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs’3、
被走査面上における副走査ビーム径の深度:Wsが、条件:
(8) |Δs’1+Δs’2+Δs’3|<Ws/2
を満足することが好ましい
直上の光走査装置においては、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの屈折部のパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs’1、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの回折部のパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs’2、
第2光学系において、光源波長が1nm増加したときのパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs’3が、条件:
(9) Δs’1+Δs’2+Δs’3<0
を満足することが好ましい
この場合には、
第1光学系における、1℃温度上昇したときの屈折部のパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs1、
第1光学系における、1℃温度上昇したときの回折部のパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs2、
第2光学系における、1℃温度上昇したときのパワー変化による副走査ビームウエスト位置変化:Δs3、
1℃温度上昇したときの、光源と第1光学系の主走査前側主点との間の距離の変化量:Δd1、
第1光学系の副走査方向横倍率:β1、
第2光学系の副走査方向横倍率:β2、
が、条件:
(10) Δs1+Δs2+Δs3−Δd1×(β1×β2)2<Ws/40
を満足することが好ましい
この発明の画像形成装置は、上記請求項1〜8の任意の1に記載の光走査装置を有する画像形成装置である(請求項9)。
この発明の光走査装置によれば、マルチビーム走査方式の光走査装置において、波長の異なる複数ビームとも環境温度変動にかかわらず、安定した微小なビームスポットを実現でき、複数ビーム間の走査線間隔を安定的に実現できるマルチビーム走査方式の光走査装置、さらには、かかる光走査装置を用いた高画質対応の画像形成装置を実現できる。
以下、実施の形態を説明する。
図1を参照して光走査装置の基本構成の1例を説明する。
図1において、符号1、1’は「半導体レーザによる光源」、符号2、2’は、第1光学系の第1レンズをなす「カップリングレンズ」、符号3はアパーチャ、符号4は第1光学系の第2レンズをなす「アナモフィックレンズ」、符号5は「偏向手段」をなすポリゴンミラーの偏向反射面、符号6は偏向器側走査レンズ、符号7は像面側走査レンズ、符号8は防塵ガラス、符号9は被走査面、符号10は防音ガラスを示す。
若干補足すると、これらは光走査装置のハウジング内に納められ、防塵ガラス8は、走査ビームをハウジングから射出させるための窓を閉ざして「ハウジング内部に対する防塵」を行うためのものである。被走査面9は実体的には感光体の感光面である。
偏向器側走査レンズ6と像面側走査レンズ7とは第2光学系を構成し、ポリゴンミラーによる偏向ビームを被走査面9に向かって集光させる。ポリゴンミラーはそれ自体のケーシングに納められ、防音ガラスは、ポリゴンミラーへのビーム入射と偏向されたビームの射出を行う窓部を閉ざしてポリゴンミラーによる風切り音を防音するためのものである。
光源1、1’は厚さ:0.3mmのカバーガラス付きの半導体レーザである。
ここでまず、比較のために、回折面を用いない場合を想定し、回折面を用いることなく、光源1からのビームが、主走査方向・副走査方向共に像面9に結像するように、光学系を最適化する場合を「比較例」として説明する。
光源1から射出したビームはカップリングレンズ2により「弱い発散光束」となり、アパーチャ3を経て、アナモフィックレンズ4により「主走査方向には平行光束化され、副走査方向には「ポリゴンミラーの偏向反射面5近傍に集束する集束光束」とされる。さらにポリゴンミラーにより偏向され、偏向器側走査レンズ6と像面側走査レンズ7により、防塵ガラス8を経て、被走査面9上に結像する。光源1とカップリングレンズ2とは「材質がアルミである同一の部材」に固定されている。
光学系を上記の如く最適化したときの光学系データを示す。
光源1における光源波長は25℃で780.1nm、45℃で786.5nmとする。
カップリングレンズ2の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、次の(式1)で表される回転対称非球面である。
x=(h/R)/[1+√{1−(1+K)(h/R)}]
+A4・h+A6・h+A8・h+A10・h10 ・・(式1)
ここで、h:光軸からの距離、R:近軸曲率半径、K:円錐定数、A4,A6,A8,A10、・・:高次の係数であり、xは光軸方向のデプスである。
「光源側面形状」
R=86.09118
K=361.987634
A4=−0.827025E−04
A6=−0.413360E−05
A8= 0.942600E−06
A10=−0.936986E−07
上の表記において、例えば「−0.936986E−07」は「−0.936986×10−7」を意味する。以下においても同様である。
像面側面形状は、上記(式1)で表される回転対称非球面であり、R、K、A4・・
は以下の通りである。
「像面側面形状」
R=−8.71000
K=−0.310240
A4= 0.592273E−04
A6= 0.250465E−06
A8= 0.119847E−06
A10=−0.563217E−08 。
アナモフィックレンズ4の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、次の(式2)で表されるアナモフィック面である。
x={(1/Rm)・y+(1/Rs)・z}/[1+√{1−(y/Rm)−(z/Rs)}]
・・(式2)
ここに、y:光軸からの主走査方向距離、z:副走査方向距離、Rm:主走査方向曲率半径を、Rs:副走査方向曲率半径、x:光軸方向のである。
係数は以下の通りである。
「光源側面形状」
Rm=500 Rs=35.83
像面側面形状は平面である。
偏向器側走査レンズ6の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、上記(式1)で表される共軸非球面である。
「光源側面形状」
R=−312.6
K= 2.667
A4= 1.79E−07
A6=−1.08E−12
A8=−3.18E−14
A10= 3.74E−18 。
像面側面形状は、上記(式1)で表される共軸非球面である。
「像面側面形状」
R=−83.0
K= 0.02
A4= 2.50E−07
A6= 9.61E−12
A8= 4.54E−15
A10=−3.03E−18
なお、また、偏向器側走査レンズ6の「両面の頂点」は、図1の主光線に対して、図上方へ1.16mmずれている。
像面側走査レンズ7の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、主走査方向に関しては次の(式3)で表される非円弧形状であり、副走査方向に関しては次の(式4)で表されるように、副走査曲率半径(副走査断面内の曲率半径)が主走査方向に連続的に変化する。
x=(y/Rm)/[1+√{1−(1+K)(y/Rm)}]
+A4・y+A6・y+A8・y+A10・y10 ・・(式3)
ここに、y:光軸からの主走査方向距離、Rm:主走査近軸曲率半径、K:円錐定数、A4,A6,A8,A10・・:高次の係数、x:光軸方向のデプスである。
Rs(y)=Rs+Σbj・y (j=1,2,3,・・) ・・(式4)
ここに、y:光軸からの主走査方向距離、Rs(y):光軸からの主走査方向距離:yにおける副走査曲率半径、Rs:光軸上での副走査曲率半径、bj:高次の係数である。
「光源側面形状」
Rm=−500
K=−71.73
A4= 4.33E−08
A6=−5.97E−13
A8=−1.28E−16
A10= 5.73E−21
Rs=−47.7
b2= 1.60E−03
b4=−2.32E−07
b6= 1.60E−11
b8=−5.61E−16
b10= 2.18E−20
b12=−1.25E−24 。
像面側面形状はトロイダル面で、副走査断面内の形状は式(式5)で表される円弧形状であり、この円弧の頂点から光軸方向に距離:Rmだけ離れた「副走査方向に平行な軸」を中心に回転させた形状である。
x=(z/Rs)/[1+√{1−(z/Rs)}]・・(式5)
ここに、y:光軸からの主走査方向距離、Rs:副走査断面内の近軸曲率半径、x:光軸方向のデプスである。
「像面側面形状」
Rm=−1000 Rs=−23.38
像面側走査レンズの両面の頂点は、主光線に対して図1における上方へ1.21mmずれている。
図1に示したレンズ面:d1〜d10の値は、以下の通りである。
面間隔は以下の通りである。
d1=12.843
d2=3.8
d3=102.8
d4=3.0
d5=69.3
d6=51.7
d7=31.4
d8=78.0
d9=3.5
d10=143.62 。
なお、防塵ガラス8、防音ガラス10は共に、厚さ:1.9mm(25℃)のガラスであり、このガラスの屈折率は、光線波長:780.1nm、温度:25℃で1.511161、光線波長:786.5nm、温度:45℃で1.511161、線膨張係数は7.5E−06K−1である。
また、全てのレンズは「同一の樹脂材料」から成り、屈折率は光線波長:780.1nmかつ温度25℃で1.523946、光線波長:786.5nmかつ温度45℃で1.522105、線膨張係数は7.0E−05K−1である。
このような条件より、温度による光線波長、屈折率、面形状、肉厚の変化を考慮に入れて、被走査面位置に対するピント位置を算出すると以下の結果が得られる。
温度 ピント位置
主走査方向 副走査方向
25℃ 0.0mm 0.0mm
45℃ 11.6mm 3.3mm
この結果から、環境温度が25℃から45℃に変化すると、主走査方向・副走査方向ともにピント位置が大幅に変化することが分かる。
即ち上記「比較例」の光走査装置は、環境温度:25℃においては良好な結像性能を有するが、環境温度変化により強い影響を受け、主走査方向・副走査方向のピント位置がずれることにより画像劣化の原因となる「ビームスポットの形状変化やスポット径の増大」を生じる。
次に、回折面を設ける場合を説明する。
光走査装置の構成は図1に示したものと同様である。
光源1、1’は厚さ:0.3mmのカバーガラス付きの半導体レーザである。光源1、1’は単一レーザビームを放射するものであってもよいし、半導体レーザアレイであってもよい。また、光源1、1’の一方が、単一レーザビームを放射するもので、他方が半導体レーザアレイであってもよい。
光源1、1’から射出したビームは第1レンズであるカップリングレンズ2、2’により略平行光束となり、アパーチャ3を経て、第2レンズであるアナモフィックレンズ4により副走査方向のみ集束する光束に変換され、ポリゴンミラー5近傍に線状に集光する。次いで、ポリゴンミラー5により偏向されると、第2光学系をなす偏向器側走査レンズ6と像面側走査レンズ7とにより、防塵ガラス8を介して被走査面9上に結像する。
上述の如く、光源1、1’とカップリングレンズ2、2’は同一の部材に固定されている。全てのレンズは樹脂製である。特に「回折面を持つレンズ」を樹脂製にすることにより、予め金型に回折面の格子の陰画を刻み、射出成形や熱転写により格子形状を転写出来、大量生産が可能になり好ましい。
カップリングレンズ2は、光源側の面に「主走査方向と副走査方向に同じ正のパワーを持つ回折面」が形成され、像側の面には「正のパワーを持つ非球面形状の屈折面」が設けられた樹脂レンズである。
「回折面」は、波長変化による屈折角の変化方向が「通常の屈折面とは逆」である。
従って、光走査光学系全系の「正のパワーの一部」を回折面に割り当てることにより、カップリングレンズ2自体が樹脂であるため発生する「温度変化によるピント位置ずれ」は勿論、光学系の別の樹脂レンズによる温度変化によるピント位置ずれも補正することが出来る。
カップリングレンズ2の正のパワーを「回折面だけに担わせる」と、波長変化に対して敏感になりすぎるので「正のパワーを持つ屈折面」も有することが好ましい。
また、カップリングレンズ2の回折面は「主走査方向と副走査方向のパワーが同じ」であるので、カップリングレンズ2を固定するときに、光軸周りの回転が起こっても性能劣化が起こりにくい。
アナモフィックレンズ4は、光源側に「副走査方向にのみ負のパワーを持つ屈折面」が設けられ、像側に「副走査方向のみに正のパワーを持つ回折面」が設けられた樹脂レンズである。
温度変化による「主走査方向のピント位置ずれ」は、カップリングレンズ2に設けられた回折面で補正可能であるが、副走査方向は「光学系全系の正のパワー」が主走査方向よりも強いので、副走査方向に対しても「温度変化によるピント位置ずれ」を補正するには、副走査方向にさらに「回折面の正のパワー」が必要であり、これをアナモフィックレンズ4に設けられた「副走査方向のみにパワーを持つ回折面」により賄っている。
アナモフィックレンズ4全体のパワーは「ビームスポット径の目標値」から決まり、その値は「温度変化による副走査方向のピント位置ずれを補正するのに必要な、回折面の正のパワー」より小さい。そこで「屈折面は負のパワー」とし、回折面の正のパワーを確保しつつ「アナモフィックレンズ4全体のパワー」も適切な値に設定できる。
さらに光走査光学系の全系は、主走査方向・副走査方向共に正のパワーを持つから、温度上昇により「全系の焦点距離が正の方向に伸びる」のに対して、凹面(負のパワーの屈折面)は熱膨張で焦点距離が負の方向に伸びるため、これによる温度変化によるピントずれ低減効果もある。
また、図1に示すように、半導体レーザを2つ(光源1、1’)有し、それぞれ、1回の走査で、被走査面9を同時に複数のビームでマルチビーム走査するようにしている。光源数は2に限らず3以上あっても良い。
ここで、各請求項記載の発明を、図1に示した光走査装置との関連により説明する。
請求項1記載の発明に付き説明すると、偏向器前に回折面を用いた樹脂製レンズを用いて「温度変動によるビームスポット位置変動」を低減する場合、温度変化による半導体レーザの波長変動だけでなく、温度変化によるレンズ材料の屈折率変化、熱膨張によるレンズ形状の変化も考慮する必要がある。
このような補正を行う場合、複数光源間に波長差があると、ビーム間の波長差に伴い、ビーム間で「ビームウエスト位置の差」が生じてしまう。光源間の波長差を低減するという方法も考えられるが、複数パッケージの半導体レーザを用いる場合には、半導体レーザの個体差が問題になり、モノリシックな半導体レーザアレイを用いる場合にも「複数の発光点の波長差」を完全に同等とすることは事実上不可能である。
ここで、図1の光源1として「モノリシックな半導体レーザアレイ」を用いるとすると、カップリングレンズ2もアナモフィックレンズ4もそれぞれ複数のビームが通過することになる。そこで、以下のように回折面のパワーを設定すると良い。
即ち、全光学系の主走査方向の横倍率をβm0、全光学系の副走査方向の横倍率をβs0、第2光学系の副走査方向の横倍率をβs2とするとき、これらの絶対値の大小関係が
|βm0|>|βs0|かつ|βs0|>|βs2| (1)
であり、第1レンズ(カップリングレンズ)の回折面の主走査方向のパワーをP1m、副走査方向のパワーをP1s、第2レンズ(アナモフィックレンズ)の回折面の副走査方向のパワーをP2sとするとき、これらの絶対値の大小関係が
|P2s|>|P1m|かつ|P2s|>|P1s| (2)
を満足するようにする。
条件(1)の|βm0|>|βs0|を満足することにより、第2レンズ(アナモフィックレンズ)により、ビームを一度「線状に結像させる」ことができ、偏向反射面5と被走査面9の関係を共役に近づけるのが容易になる。また、複数の光源を用いる場合「副走査方向の走査線間隔を一定に保つ」のが重要課題となり、そのためにも条件(1)における|βm0|>|βs0|が必要である。
また、条件(1)の|βs0|>|βs2|を満たさないと、アナモフィックレンズの副走査方向焦点距離が短くなり、アナモフィックレンズとポリゴンミラーが近づきすぎて光学レイアウトが困難になる。また、ポリゴンスキャナの熱の影響でアナモフィックレンズの温度が上昇し、副走査方向ビームウエスト位置変化が大きくなりすぎるという問題が発生する。さらに、ビーム整形のためのアパーチャ3の副走査方向の開口幅が小さくなりすぎ、光量不足になるという問題も発生する。
条件(1)式を満たした上で、回折面を第1光学系に用いる場合、波長差に起因した影響を低減するためには、条件(2)の
|P2s|>|P1m|かつ|P2s|>|P1s|
を満足する必要がある。
条件(1)により、
|βm0|>|βs0|>|βs2|
となるので、アナモフィックレンズ4の副走査方向のパワー変化によるビームウエスト位置の変化よりも、カップリングレンズの主走査方向のパワー変化によるビームウエスト位置の変化は大きくなる。マルチビーム光学系における波長差に起因するパワーの変動量はもともとの回折面のパワーに比例するので、パワーの変化の影響が少ない|P2s|を、|P1m|より大きくすれば良い。
同様に|βs0|>|βs2|となるので、|P2s|を|P1s|より大きくすると良い。これらの課題はマルチビーム走査に特有の課題であり、シングルビームでは起こり得ない。なお、第1レンズの回折面のパワー:P1m、P1sは共に、第2レンズのパワーP2sより小さいことが条件であるので、第1レンズの回折面のパワー:P1m、P1sは、一方もしくは双方が0であってもよい。従って、第1レンズは回折面を有さなくてもよく、パワーを有する回折面は、第1レンズおよび第2レンズのうち、少なくとも第2レンズが有していればよいのである。
次に、請求項2記載の発明を説明すると、マルチビーム走査において、複数ビームがアナモフィックレンズ4を通過するとき、一般的には互いに光線の中心が主走査方向に離れてしまう。また、設計中央値では複数ビームの光線の中心が重なっていても、機械的な配置誤差により光線中心が主走査方向に離れてしまう。
図6は、横方向を主走査方向として、光軸方向からアナモフィックレンズ4を見た図である。図の如く「主走査方向に長い直線状の格子による回折面」を設けることにより、複数ビームの光線の中心が、主走査方向において互いに離れても「副走査方向のパワーを複数ビームに対して同じ」にできる。従って、温度変動による副走査方向ビームスポット位置変化を同じにでき、被走査面上での副走査方向ビームピッチ変動を低減でき「走査線間隔」を一定に保つことができる。
請求項3記載の発明につき説明すると、回折面では「波長変化に対するパワーの変化」が大きい。アナモフィックレンズ4に入射する複数のビームの波長が、温度変化により変化した場合を考えると、波長変化したビームに対する回折面のパワー変化が大きい。このため、波長変化したビームのアナモフィックレンズ4の回折面に入射する位置が副走査方向にずれると、回折面での副走査方向のパワー変化の影響を受け、当該ビームの副走査方向ビームスポット位置が被走査面上で変位してしまう。特に、複数の走査光学系を有する多色対応の光走査装置では、色間で相対的な副走査方向ビームスポット位置ずれが発生してしまう。
上記の如く、アナモフィックレンズ4の回折面とビーム入射位置との副走査方向のずれは、アナモフィックレンズ4が温度変化により副走査方向に熱変形することで発生するから、図5aに示すように、第2レンズであるアナモフィックレンズ4をハウジング12に直接装着し、ハウジング12と接触する箇所(ハウジング12の立ち上がり部12−1に設けた保持部12−2)をアナモフィックレンズ4の副走査方向の光軸近傍とすることにより、温度変化によりアナモフィックレンズ4が副走査方向に膨張しても、アナモフィックレンズ4の回折面を通過するビーム位置が副走査方向に変化しないようにでき、被走査面上での副走査方向ビームスポット位置変化を低減できる。
なお、図5(A)において、符号11は前述の、光源1とカップリングレンズ2とを固定的に保持する「材質がアルミである同一の部材」を示す。
請求項4記載の発明を説明すると、上述の如く、回折面では波長変化に対するパワーの変化が大きいため、アナモフィックレンズ4における「ビームの副走査方向通過位置」が光軸からずれると被走査面上でのビーム位置が副走査方向に変化してしまう。特に、アナモフィックレンズ4における、光線通過位置がマルチビーム間で異なると、異なるビーム間に波長差が生じたとき、または、温度変動等が生じたときに、副走査方向ビームピッチ変動(走査線間隔)の変化が大きくなってしまう。
図7に示すように、第1レンズであるカップリングレンズ2とアパーチャ3との距離:L1と、アパーチャ3と第2レンズであるアナモフィックレンズ4との距離:L2との大小関係をL1>L2とすることで、アナモフィックレンズ4に入射するマルチビーム間の「副走査方向のビーム位置の相対差」を低減でき、副走査方向ビームピッチ変動(走査線間隔の変動)を低減できる。
また、請求項5記載の発明のように、第1レンズであるカップリングレンズ2と第2レンズであるアナモフィックレンズ4との距離:L3を、第1レンズの焦点距離:f1に近い値、即ち、条件(3)を満足する範囲に設定することにより、請求項4記載の発明と同様の効果が得られる。
請求項6記載の発明のように、第2レンズであるアナモフィックレンズ4の回折面に入射する複数ビームが開き角を有し、第2レンズの回折面へ入射する複数ビームの入射角を互いに略等しくすることにより、マルチビーム間の回折効率を略同じにでき、光量を略同じにできる。また、波長変化による回折効率の変化も略同じにできる。図1に示されているように、光源1、1’からのビームは、互いに主走査面内において、ポリゴンミラーの側から見て、光源側へ次第に開くように「開き角」を有しているが、図の如く、アナモフィックレンズ4に入射する部分では、入射角は略等しい。
請求項7、8記載の発明を説明すると、条件(4)の|βm0|>|βs0|を満足することにより、第2レンズ(アナモフィックレンズ4)により、ビームを一度「線状に結像させる」ことができ、偏向反射面と被走査面を共役に近づけるのが容易になる。複数光源を用いる場合に重要な課題である「副走査方向の走査線間隔を一定に保つ」ためにも、|βm0|>|βs0|が必要である。
|βs0|>|βs2|を満たさないと、アナモフィックレンズ4の副走査方向焦点距離が短くなって、アナモフィックレンズ4とポリゴンスキャナが近づきすぎ、光学レイアウトが困難になる。また、ポリゴンスキャナの熱の影響でアナモフィックレンズの温度が上昇し、副走査方向ビームウエスト位置変化が大きくなりすぎるという問題が発生する。さらに、ビーム整形するためのアパーチャの「副走査方向の開口幅」が小さくなりすぎて光量不足になるという問題も発生する。
条件(4)により、
|βm0|>|βs0|>|βs2|
となるので、アナモフィックレンズ4の副走査方向のパワー変化によるビームウエスト位置の変化よりも「カップリングレンズ2の主走査方向のパワー変化によるビームウエスト位置の変化」が大きくなる。
第1レンズであるカップリングレンズ2を共通に通過するビーム数を、第2レンズであるアナモフィックレンズ4を共通に通過するビーム数よりも少なくすることにより、マルチビーム間の波長差の影響を低減できる。特に、第1レンズを共通に通過するビームを1つだけにすると第1レンズについては波長差の影響が発生しない。具体的には、図1に示される構成において、第1レンズ、第2レンズとも回折面を持つレンズとすると良い。
第1光学系に樹脂製レンズ、第2光学系に樹脂製光学素子を用いて、低コスト化、形状の自由度拡大による初期の光学特性向上を確保しつつ、温度変動が発生しても光学特性を確保できるようにした場合、温度変動によるピント位置変化を低減しようとするとき、複数ビーム間の波長差によるビームウエスト位置変化が問題となる。
通常、マルチビームの光源間の波長差は「2nm程度」まで考慮しておく必要があり、±1nmに割り振ると「主走査方向ビームスポット径」を、被走査面9上における主走査方向ビーム径の深度:Wm内に収めるためには、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの屈折部のパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm’1
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの回折部のパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm’2
第2光学系において、光源波長が1nm増加したときのパワー変化による主走査ビームウエスト位置変化:Δm’3
が条件:
(6) |Δm’1+Δm’2+Δm’3|<Wm/2
を満足させればよい。なお、深度:Wmは「ビームスポットの最大強度の1/eで定義される主走査方向ビーム径」がビームウエスト径の+10%以下となる深度で定義する。
屈折部の温度変動による屈折率変化、形状変化まで考慮し、全系の主走査方向ビームスポット位置変化を補正した上で、マルチビーム間の波長差の影響も低減するには、請求項10記載の発明のように「波長変化のみによる、全系の主走査方向ビームスポット位置変化」をマイナスにする必要がある。即ち、条件(6)の右辺を0未満とする必要がある。条件(6)を満足すれば、マルチビーム間波長差による主走査ビームスポット位置変化も問題の無いレベルとなる。
第2光学系では、温度上昇による形状膨張、光源波長変化、屈折率変化により、主走査方向ビームウエスト位置の変化:Δm3が偏向器から遠ざかる方向(プラス方向)に変化する。とくに樹脂製レンズを用いるとΔm3の値は非常に大きくなる。
第1光学系の屈折部についても、温度上昇による形状膨張、光源波長変化、屈折率変化により、主走査方向ビームウエスト位置の変化:Δm1が偏向器から遠ざかる方向(プラス方向)に変化する。
そこで、第1光学系の回折部のパワーを正とすることにより、温度上昇による主走査方向ビームウエスト位置変化(Δm2)をマイナスとし、さらに、光源と第1光学系の主走査前側主点との間の距離の変化量(Δd1)をプラスとし、この距離の変化による主走査方向ビームウエスト位置変化をマイナスとして、温度上昇による光走査装置全体での主走査ビームウエスト位置変動:「−Δd1×(f2/f1)」を低減する
このときWmは上記と同様、最大強度の1/eで定義されるビーム径が、ビームウエスト径の+10%以下となる深度で定義する。通常、光走査装置内の温度上昇は常温に対し20℃程度の温度上昇を見込む必要があるため、条件(7)の上限をWm/(20×2)とした。条件(7)の左辺が右辺を超えると、主走査方向ビームスポット径太りが許容レベルを超え、階調性、鮮鋭性を劣化させる画像劣化が生じる。
補足説明すると、第1光学系に樹脂製レンズ、第2光学系に樹脂製光学素子を用いて、低コスト化、形状の自由度拡大による初期の光学特性向上を確保しつつ、なおかつ、温度変動が発生しても光学特性を確保できるようにすると、温度変動によるピント位置変化を低減しようとするとき、複数ビーム間の波長差によるビームウエスト位置変化が問題となる。
上記の如く、マルチビームの光源間の波長差は2nm程度まで考慮しておく必要があるので、±1nmに割り振ると副走査方向ビームスポット径を満足するためには、条件:(8) |Δs’1+Δs’2+Δs’3|<Ws/2
を満足する必要がある。
屈折部の温度変動による屈折率変化、形状変化まで考慮し、全系の副走査ビームスポット位置変化を補正した上で、マルチビーム間の波長差の影響も低減しようとすると、波長変化のみによる全系の副走査ビームスポット位置変化をマイナスにする必要があり、条件(9)の右辺を0未満とする必要がある。条件(9)を満足すれば、マルチビーム間波長差による主走査ビームスポット位置変化も問題の無いレベルとなる。
第2光学系は温度上昇による形状膨張、光源波長変化、屈折率変化により、副走査方向
ビームウエスト位置の変化:Δs3が偏向器から遠ざかる方向(プラス方向)に変化し、とくに樹脂製レンズを用いるとΔs3の値は非常に大きくなる。
また、第1光学系の屈折部についても、温度上昇による形状膨張、光源波長変化、屈折率変化により、副走査方向ビームウエスト位置の変化:Δs1が偏向器から遠ざかる方向(プラス方向)に変化する。
そこで、第1光学系の回折部のパワーを正とすることにより、温度上昇による副走査方向ビームウエスト位置変化:Δs2をマイナスとし、さらに、光源と第1光学系の主走査前側主点間の距離の変化量:Δd1をプラスとし、この距離の変化による主走査ビームウエスト位置変化:「−Δd1×(β1×β2)」をマイナスとして、温度上昇による光走査装置トータルでの主走査ビームウエスト位置変動である条件(10)左辺を低減している。条件(10)の左辺が右辺を超えると、副走査ビームスポット径太りが許容レベルを超え、階調性、鮮鋭性が劣化する画像劣化が生じる。
以下、図1に示す光走査装置に対する具体的な実施例を3例挙げる。
「実施例1」
光源波長は25℃で655nm、45℃で659nmとした。
カップリングレンズ2の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、同心円格子による回折面である。
回折面の位相関数:φ(h)は、次の(式6)で表される。
φ(h)=C1・h ・・(式6)
ここに、hは「光軸からの距離」、Clは「位相係数」である。
位相係数は以下の通りである。
C1=−1.127E−02
像面側面形状は前述の(式1)で表される非球面で、R、K等は以下の通りである。
R=−34.32865
K=−71.517137
A4=−0.208422E−03
A6= 0.651475E−05
A8=−0.238199E−06
A10= 0.770435E−08 。
第2レンズ(アナモフィックレンズ4)の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、主走査方向には平面、副走査方向には次の(式7)で表される非円弧形状である。
x=(z/Rs)/[1+√{1−(1+K)(z/Rs)}]
+B4・z+B6・z+B8・z+B10・z10 ・・(式7)
ここに、z:光軸からの副走査方向距離、Rs:副走査方向近軸曲率半径、K:円錐定数、A4,A6,A8,A10:高次の係数、x:軸方向のデプスである。
「光源側面形状」
Rs=−54.46507
K=−0.072542
B4= 0.577350E−07
B6= 0.474038E−07
B8=−0.190253E−07
B10= 0.247352E−08 。
像面側面は副走査方向に格子を持つ回折面である。
「像面側面」
回折光学面の位相関数:φ(z)は、次の(式8)で表される。
φ(z)=C2・z ・・(式8)
ここに、zは「光軸からの副走査方向距離」、C2は「位相係数」である。
位相係数は以下の通りである。
C2=−8.8148E−03 。
偏向器側走査レンズ7については以下の通りである。
光源側面形状は、主走査断面内における面形状は次の(式9)で表される非円弧形状をなす。
x=(y/Rs)/[1+√{1−(1+K)(y/Rs)}]
+A4・y+A6・y+A8・y+A10・y10 ・・(式9)
ここに、y:光軸からの主走査方向距離、Rm:主走査方向近軸曲率半径、K:円錐定数をK、A4,A6,A8,A10:高次の係数、x:光軸方向のデプスである。
副走査断面内の曲率は光軸からの主走査方向距離:Yに応じて、次の(式10)で表されるように変化している。
Cs(Y)=1/Rs(0)
+B1・Y+B2・Y+B3・Y+B4・Y+B5・Y+・(式10)
ここに、Y:光軸からの主走査方向距離、Cs:副走査方向曲率、K:円錐定数、B1,B2,B3,B4,B5:高次の係数である。
「光源側面形状」
Rm=−279.9、Rs=−61.0
K=−2.900000E+01
A4= 1.755765E−07
A6=−5.491789E−11
A8= 1.087700E−14
A10=−3.183245E−19
A12=−2.635276E−24
B1=−2.066347E−06
B2= 5.727737E−06
B3= 3.152201E−08
B4= 2.280241E−09
B5=−3.729852E−11
B6=−3.283274E−12
B7= 1.765590E−14
B8= 1.372995E−15
B9=−2.889722E−18
B10=−1.984531E−19 。
像面側面形状は前記(式1)で表される非球面である。
「像面側面形状」
R=−83.6
K=−0.549157
A4= 2.748446E−07
A6=−4.502346E−12
A8=−7.366455E−15
A10= 1.803003E−18
A12= 2.727900E−23 。
像側走査レンズ7の面形状については以下の通りである。
光源側面形状は、主走査面内における面形状は前記式(13)で表される非円弧形状をなし、副走査断面内の曲率は光軸からの主走査方向距離:Yに応じて前記(式(10)で表されるように変化している。
「光源側面形状」
Rm=6950 、Rs= 110.9
K=0.000000E+00
A4= 1.549648E−08
A6= 1.292741E−14
A8=−8.811446E−18
A10=−9.182312E−22
B1=−9.593510E−07
B2=−2.135322E−07
B3=−8.079549E−12
B4= 2.390609E−12
B5= 2.881396E−14
B6= 3.693775E−15
B7=−3.258754E−18
B8= 1.814487E−20
B9= 8.722085E−23
B10=−1.340807E−23 。
像面側面形状は、主走査面内における面形状は前記式(13)で表される非円弧形状をなし、副走査断面内の曲率は光軸からの主走査方向距離:Yに応じて前記(式10)で表されるように変化している。
「像面側面形状」
Rm=766 、Rs=−68.22
K= 0.000000E+00
A4=−1.150396E−07
A6= 1.096926E−11
A8=−6.542135E−16
A10= 1.984381E−20
A12=−2.411512E−25
B2= 3.644079E−07
B4=−4.847051E−13
B6=−1.666159E−16
B8= 4.534859E−19
B10=−2.819319E−23 。
図1に示した面間隔:d1〜d10は以下の通りである。
d1=26.07144
d2=3.8
d3=102.8
d4=3.0
d5=121.7448
d6=64.007
d7=22.6
d8=75.85
d9=4.9
d10=158.71 。
半導体レーザの温度25℃と45℃における波長は、それぞれ655nnと659nmであり、厚さ:1.9mm(25℃)の防音ガラス10と防塵ガラス8を挿入している。防音ガラス10、防塵ガラス8の屈折率は、光線波長:655nm、温度:25℃で1.514371、光線波長:659nm、温度45℃で1.514291、光線波長:656nmかつ温度25℃で1.514327、線膨張係数は7.5E−06K−1である。
全てのレンズは全て同一の樹脂材料から成り、この樹脂の屈折率は、光線波長:655nmかつ温度25℃で1.527257、光線波長659nmかつ温度45℃で1.525368、光線波長656nmかつ温度25℃で1.527222、線膨張係数は7.0E−05K−1である。
光源と第1レンズとを保持する保持部材(図5の材質がアルミである同一の部材11)の線膨張係数は4.0E−05K−1である。
「実施例2」
光源波長は25℃で655nm、45℃で659nmとした。
第1レンズであるカップリングレンズ2はガラス製で面形状は以下の通りである。
光源側面形状は平面である。
像面側面形状は、前記(式1)で表される非球面であり、近軸曲率半径:Rは、
R=−18.49
であり、K、A4等は「波面収差を補正するように最適化」されている。
第2レンズであるアナモフィックレンズ4の面形状は以下の通りである。
光源側面は「トロイダル面」であり、像面側面は「平面を基準面として楕円状回折面を形成した面」である。
「光源側面形状」(トロイダル面)
主走査方向の曲率半径:Rm=−246.5
副走査方向の曲率半径:Rs=−52.2
「像面側面形状」
回折面の位相関数:φ(y,z)は、光軸からの主走査方向の距離:y、副走査方向の距離:zとして、次の(式11)で表される。
φ(y,z)=C3・y+C4・z ・・(式11)
ここに、C3、C4は位相係数である。
位相係数は以下の値である。
C3=−0.009027 ,C4= −0.001065 。
図1に示した面間隔:d1〜d10は以下の通りである。
d1=24.25
d2=4.5
d3=61.71
d4=3.0
d5=121.7448(124.9)
d6=64.00685
d7=22.6
d8=75.85
d9=4.9
d10=158.71
ポリゴンミラー以降のレンズデータは全て実施例1と同じである。
厚さ:1.9mm(25℃)の防音ガラス10と防塵ガラス8を挿入している。この防音ガラス・防塵ガラスの屈折率は、光線波長:655nm、温度:25℃で1.514371、光線波長:659nm、温度:45℃で1.514291、光線波長:656nmかつ温度:25℃で1.514327であり線膨張係数:7.5E−06K−1である。
カップリングレンズ2以外のレンズは全て同一の樹脂材料から成り、その屈折率は、光線波長:655nmかつ温度:25℃で1.527257、光線波長:659nmかつ温度:45℃で1.525368、光線波長:656nmかつ温度:25℃で1.527222、線膨張係数は7.0E−05K−1である。
カップリングレンズ2の材料ガラスの屈折率は、光線波長:655nm、温度:25℃で1.689631、光線波長:659nm、温度:45℃で1.689528、光源波長:656nm、温度:25℃で1.689581、線膨張係数は7.5E−06K−1である。
光源と第1レンズとを保持する保持部材(図5の材質がアルミである同一の部材11)の線膨張係数は2.3E−05K−1である。
「実施例3」
光源波長は25℃で655nm、45℃で659nmとした。
カップリングレンズ2はガラス製であり面形状は以下の通りである。
光源側面形状は平面である。
像面側面形状は、前記(式1)で表される非球面であり、係数は波面収差を補正するように最適化されている。
R=−18.49 。
第2レンズであるアナモフィックレンズ4の面形状は以下の通りである。
光源側面形状は、回転対称の球面を基準面として「同心円状の回折格子」を付けた形状である。
「基準面形状」は曲率半径:−246.5の球面である。
「回折面」は、光軸からの距離:h、位相係数:C1による位相関数:φ(h)が、ツ次の(式12)で表される同心円状の回折格子である。
φ(h)=C1・h ・・(式12)。
位相係数:C1=−0.00107
である。
像面側面形状は、副走査方向にのみパワーを有し、副走査方向の曲率半径:69.16のシリンンドリカル面を基準面として「副走査方向に格子を持つ回折面」である。回折面の位相関数φ(z)は、前記(式8)で表され、位相係数:C2は、
C2= −0.001069
である。
図1に示した面間隔:d1〜d10は以下の通りである。
d1=24.25
d2=4.5
d3=61.71
d4=3.0
d5=121.7448(124.9)
d6=64.00685
d7=22.6
d8=75.85
d9=4.9
d10=158.71
偏向器以降のレンズデータは全て実施例1と同じである。
厚さ:1.9mm(25℃)の防音ガラス10と防塵ガラス8を挿入しており、これらガラスの屈折率は、光線波長:655nm、温度:25℃で1.514371、光線波長:659nm、温度:45℃で1.514291、光線波長:656nmかつ温度:25℃で1.514327、線膨張係数は7.5E−06K−1である。カップリングレンズ2以外のレンズは全て同一の樹脂材料で形成され、その屈折率は、光線波長:655nmかつ温度:25℃で1.527257、光線波長:659nmかつ温度:45℃で1.525368、光線波長:656nmかつ温度:25℃で1.527222、線膨張係数は7.0E−05K−1である。
カップリングレンズ2の材料ガラスの屈折率は、光線波長:655nm、温度:25℃で1.689631、光線波長、659nm、温度45℃で1.689528、光源波長:656nm、温度:25℃で1.689581、線膨張係数は7.5E−06K−1である。
光源と第1レンズとを保持する保持部材(図5の材質がアルミである同一の部材11)の線膨張係数は2.3E−05K−1である。
実施例1〜3に関する被走査面近傍でのビーム径の様子(深度特性図)を図2、図3に示す。横軸の0がビームウエスト径であり、横軸はビームウエストが被走査面に対してデフォーカスした時のデフォーカス量であり、このデフォーカス量に対する縦軸の値が被走査面上でのビームスポット径に相当する。
横軸に平行な実線は「ビームウエスト径の+10%」となるビーム径であり、この実線より下にある部分が深度:WmあるいはWsである。
図2では、上図が主走査方向、下図が副走査方向に関するビーム径の図である。また、図3、4では左図が主走査方向、右図が副走査方向に関するビーム径の図である。
実施例1〜3に関する前記各条件のパラメータおよび条件(1)、(2)、(4)の充足の有無を表1に示す。表1中、ex1、ex2、ex3は実施例1〜3を表し、(1)式、(2)式、(4)式、(6)式、(7)式、(8)式、(10)式とあるのは、それぞれ条件(1)、(2)、(4)、(6)、(7)、(8)、(10)である。
Figure 0004732202
実施例1〜3とも、各条件を満たし温度変動まで含めて良好な光学特性が獲得できる。
図8を参照して、画像形成装置の実施の1形態を説明する。
この画像形成装置は「レーザプリンタ」である。
レーザプリンタは、感光媒体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。感光媒体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。帯電手段としては周知の「コロナチャージャ」を用いることもできる。
また、レーザ光束LBによる光走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で「光書き込による露光」を行うようになっている。
図8において、符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号118Aは給紙コロ、符号Sは記録媒体としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である感光媒体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一帯電され、光走査装置117のレーザ光束LBの光書込みによる露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。この静電潜像は、現像装置113により反転現像され、像担持体111上にトナー画像が形成される。
転写紙Sを収納したカセット118は、画像形成装置本体に着脱可能であり、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ118Aにより給紙される。給紙された転写紙Sは先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングをあわせて、転写紙Sを転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙Sは、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写紙Sは定着装置116へ送られ、定着装置116においてトナー画像を定着され、装置外へ排出される。トナー画像が転写された後の像担持体111の表面は、クリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
なお、転写紙に代えてオーバヘッドプロジェクタ用のOHPシートを用いることもでき、トナー画像の転写は、中間転写ベルト等の「中間転写媒体」を介して行うようにすることもできる。
光走査装置117として、実施例1〜3のものを用いることにより、良好な画像形成を実行することができる。
図8の画像形成装置はモノクロ画像形成用であるが、他に周知の「タンデム方式等の多色対応の画像形成装置」を構成することもできる。
光走査装置の光学構成の1例を示す図である。 実施例1のビームスポットの深度特性を示す図である。 実施例2のビームスポットの深度特性を示す図である。 実施例3のビームスポットの深度特性を示す図である。 請求項3記載の発明の特徴部分を説明するための図である。 請求項2記載の発明の特徴部分を説明するための図である。 請求項4記載の発明の特徴部分を説明するための図である。 画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
符号の説明
1、1’ 半導体レーザによる複数の光源
2、2’ 第1レンズ(カップリングレンズ)
3 アパーチャ
4 第2レンズ(アナモフィックレンズ)
5 偏向手段(ポリゴンミラー)の偏向反射面
6、7 第2光学系
9 被走査面

Claims (9)

  1. 半導体レーザによる複数の光源と、
    これら複数の光源からのビームを偏向する偏向手段と、
    上記複数の光源からのビームを上記偏向手段に導光する第1光学系と、
    偏向手段により偏向されたビームを被走査面に向かって集光する第2光学系とを有し、
    上記第1光学系は、上記複数の光源からのビームをカップリングし、複数ビームに共通に設けられる第1レンズと、この第1レンズによりカップリングされた複数ビームを上記偏向手段へ導光し、かつ、少なくとも副走査方向にパワーを有するアナモフィックな第2レンズとを有し、
    上記第1レンズおよび第2レンズのうち、少なくとも第2レンズは、パワーを持つ回折面を有し、
    全光学系の、主走査方向横倍率:βm0、副走査方向横倍率:βs0、第2光学系の副走査方向横倍率:βs2が条件:
    (1) |βm0|>|βs0|かつ|βs0|>|βs2|
    を満足し、
    上記第1レンズにおける主走査方向の回折面のパワー:P1m、副走査方向の回折面のパワー:P1s、上記第2レンズにおける副走査方向の回折面のパワー:Ps2が条件:
    (2) |P2s|>|P1m|かつ|P2s|>|P1s|
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    第2レンズの回折面が、副走査断面形状が主走査方向の位置によらず同一であることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2記載の光走査装置において、
    偏向手段と第2レンズと第2光学系とを装着するハウジングを有し、
    上記第2レンズは上記ハウジングに直接装着され、かつ、上記第2レンズと上記ハウジングとが接触する箇所が、上記第2レンズの副走査方向の光軸近傍であることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において、
    第1レンズと第2レンズの間に、複数ビームの少なくとも副走査方向の幅を制限するアパーチャを有し、上記第1レンズと上記アパーチャとの距離:L1、上記アパーチャと上記第2レンズとの距離:L2が、条件:
    L1>L2
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置において、
    第1レンズの主走査方向焦点距離:f1、第1レンズと第2レンズとの距離:L3が、条件:
    (3) f1/2<L3< 3・f1/2
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載の光走査装置において、
    第2レンズの回折面に入射する複数ビームが開き角を有し、かつ、上記第2レンズの回折面へ入射する複数ビームの入射角が互いに略等しいことを特徴とする光走査装置。
  7. 半導体レーザによる複数の光源と、
    複数の光源からのビームを偏向する偏向手段と、
    光源からのビームをカップリングし、回折面を有する第1レンズと、
    カップリングされた複数ビームを偏向手段に導き、少なくとも副走査方向にパワーを持つ回折面を有し、前記複数ビームに共通のアナモフィックな第2レンズとを有する第1光学系と、
    上記偏向手段からのビームを被走査面に向かって集光する第2光学系を有し、
    全光学系の、主走査方向横倍率:βm0、副走査方向横倍率:βs0、上記第2光学系の副走査方向横倍率:βs2が、条件:
    (4) |βm0|>|βs2|かつ|βs0|>|βs2|
    を満足し、
    上記第1レンズを共通に通過するビーム数が、第2レンズを共通に通過するビーム数よりも少ないことを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項7記載の光走査装置において、
    第1レンズを共通に通過するビームが1ビームであることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項1〜8の任意の1に記載の光走査装置を有する画像形成装置
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