JP4312506B2 - クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式の画像形成プロセスで画像形成を行う画像形成装置においては、像担持体(ドラム状の感光体、ベルト状の中間転写体等)上にトナー像を形成し、そのトナー像を記録媒体に転写し、トナー像を転写した後の像担持体の表面にクリーニングブレードを当接させて像担持体の表面に残留した残留トナーを除去している。
【0003】
像担持体上の残留トナーを除去するために像担持体の表面にクリーニングブレードを当接させると、像担持体やクリーニングブレードが磨耗する。この磨耗を低減するためには、像担持体の表面に潤滑材を供給し、像担持体の表面の摩擦係数を下げることが望ましい。
【0004】
像担持体の表面に潤滑材を供給する方法としては、像担持体の表面に接触して軸心回りに回転するクリーニングブラシを設け、このクリーニングブラシの外周部に固形潤滑材を当接させ、クリーニングブラシにより固形潤滑材から削り取った潤滑材を像担持体の表面に塗布するようにした発明が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−210051号公報
【特許文献2】
特開2001−51550公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1、2に記載された発明によれば、クリーニングブラシは、像担持体の表面に接触したときに像担持体の表面に残留している残留トナーを除去したり、クリーニングブラシで除去した残留トナー又はクリーニングブレードで除去した残留トナーを付着させて残留トナー回収部材(例えば、残留トナー搬送スクリュー)の近傍まで運ぶという働きをしている。
【0007】
このため、このクリーニングブラシの外周部に固形潤滑材が当接されると、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材により堰き止められた状態となり易く、堰き止められた残留トナーがクリーニングブラシやクリーニングブレードや像担持体等に固着し、像担持体のクリーニング性能が低下して形成される画像品質が低下する原因の一つになる。そして、画像品質の向上を図るために固着した残留トナーを取り除くメンテナンス頻度が高くなり、クリーニングブラシやクリーニングブレード等の寿命が短くなる等の問題が生じる。
【0008】
本発明の目的は、像担持体の表面に接触して軸心回りに回転するクリーニングブラシの外周部に固形潤滑材を当接させて像担持体に潤滑材を塗布する場合に、この固形潤滑材が、像担持体の表面から除去した残留トナーをクリーニングブラシに付着させて残留トナー回収部材の近傍まで運ぶことの妨げとならないようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のクリーニング装置は、像担持体の表面に接触して軸心回りに回転するクリーニングブラシと、前記クリーニングブラシの外周部に当接された固形潤滑材と、前記クリーニングブラシの回転方向における前記固形潤滑材の下流側に配置され、前記クリーニングブラシにより運ばれて前記固形潤滑材に形成された前記溝を通過した残留トナーを前記クリーニングブラシの軸心方向に沿って搬送する残留トナー回収部材と、を有するクリーニング装置において、前記固形潤滑剤が、像担持体の表面に接触して軸心回りに回転するクリーニングブラシの外周部に当接される形状に形成されて前記クリーニングブラシの軸心方向に沿って長尺状に延出した当接部と、前記当接部にこの当接部の長手方向と交差する向きに形成された少なくとも一つの溝と、を有する。
【0010】
したがって、クリーニングブラシの外周部が当接部に当接する所定位置に固形潤滑剤を取付けて画像形成を行ったときには、クリーニングブラシの外周部が固形潤滑材の当接部に当接しながら回転し、クリーニングブラシに付着した残留トナーはクリーニングブラシの回転に伴って固形潤滑材の当接部に形成された溝内を通って運ばれる。これにより、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材に堰き止められるということが防止され、固形潤滑材による残留トナーの堰き止めが防止されるので像担持体のクリーニング性能が維持され、形成される画像品質が高品質に維持される。
【0013】
そして、請求項1記載の発明は、前記溝が、外周部を前記当接部に当接させて回転する前記クリーニングブラシの回転方向に沿った前記当接部の下流側において、前記残留トナー回収部材による残留トナーの搬送方向の下流側に向けて斜めに交差する向きに形成されている。
【0014】
したがって、クリーニングブラシの回転に伴い溝内を通って運ばれた残留トナーは、溝内を通過した後に、クリーニングブラシの軸心方向に沿って回収のために搬送されている残留トナーの流れにスムーズに合流して搬送されるので、残留トナーを回収するために必要となる負荷が低減される。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のクリーニング装置において、前記固形潤滑剤の、前記当接部の長手方向に沿った方向における前記溝の長さ寸法が、隣合う前記溝の間隔に対して整数倍に設定されている。
【0016】
したがって、クリーニングブラシの軸心方向に沿った各部では、クリーニングブラシが1回転する間におけるクリーニングブラシの当接部への当接寸法が同じになり、当接部に溝を形成した場合であってもクリーニングブラシを介して行われる像担持体の表面への潤滑材の塗布が像担持体の軸心方向に沿った各部で略均等に行われる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のクリーニング装置において、前記溝は、外周部を前記当接部に当接させて回転する前記クリーニングブラシの回転方向における上流側となる入口部の開口幅が他の部分より広く形成されている。
【0018】
したがって、クリーニングブラシに付着した残留トナーの溝内への入り込みが円滑に行われ、溝内を通して行われる残留トナーの運び出しが効率よく行われる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一記載のクリーニング装置において、前記溝の端部における鋭角状隅部が面取りされている。
【0020】
したがって、溝の鋭角状隅部が欠落することが防止され、固形潤滑材の製造が容易になる。
【0023】
請求項5記載の発明のプロセスカートリッジは、トナー像が形成される像担持体と、前記像担持体を回転可能に保持するカートリッジケースと、前記カートリッジケース内に保持され、トナー像の転写処理後に前記感光体の表面に残留した残留トナーを除去する請求項1ないし4のいずれか一記載のクリーニング装置と、を有する。
【0024】
したがって、このプロセスカートリッジを用いた画像形成装置で画像形成を行った場合に、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材に堰き止められるということが防止され、残留トナーをクリーニングブラシで運び出すことによる像担持体のクリーニング性能が維持され、形成される画像品質が高品質に維持される。
【0025】
請求項6記載の発明の画像形成装置は、請求項5記載のプロセスカートリッジと、前記像担持体の表面に画像データに応じて光書込をする光書込装置と、前記像担持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写させる転写装置と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着装置と、を有する。
【0026】
したがって、この画像形成装置で画像形成を行った場合に、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材に堰き止められるということが防止され、残留トナーをクリーニングブラシで運び出すことによる像担持体のクリーニング性能が維持され、形成される画像品質が高品質に維持される。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。図1は画像形成装置である複写機の内部構造の概略を示す正面図である。この複写機1の装置本体2の下部には普通紙などの記録媒体を収納する記録媒体収納部3が設けられ、装置本体2の上部には画像読取部4が設けられている。画像読取部4の下側には画像形成された記録媒体が排出される記録媒体排出部5が形成されている。
【0028】
画像読取部4は、コンタクトガラス6、コンタクトガラス6上に載置された原稿を押える圧板7、コンタクトガラス6上に載置された原稿の画像を読み取るために2:1の速度比で矢印方向に往復走行する第一・第二走行体8,9、レンズ10、CCD11等により構成されている。コンタクトガラス6上に載置された原稿の画像は、第一走行体8に設けられたランプ8aで照明され、その反射光が第一走行体8に設けられたミラー8b、第二走行体9に設けられたミラー9a,9bで順次反射され、レンズ10を介してCCD11に結像されることにより画像信号として読み込まれる。読み込まれた画像信号はデジタル化等の画像処理を施されて画像データとなる。
【0029】
装置本体2内には、記録媒体収納部3から記録媒体排出部5に到る記録媒体搬送路12が形成され、この記録媒体搬送路12上に、レジストローラ13、プロセスカートリッジ14、転写装置15、定着装置16、排出ローラ17等が設けられている。さらに、装置本体2内には、CCD11で読み込まれた画像信号から作成された画像データに応じてレーザー光を出射する光書込装置18が設けられている。
【0030】
図2はプロセスカートリッジ14を示す縦断正面図である。プロセスカートリッジ14は、カートリッジケース19、カートリッジケース19内に回転可能に保持された像担持体であるドラム状の感光体20、カートリッジケース19内に保持されて感光体20の周囲に配置された帯電装置21、現像装置22、クリーニング装置23等により構成されている。このプロセスカートリッジ14は装置本体2に対して着脱可能に取付けられている。また、カートリッジケース19には、光書込装置18から出射されたレーザー光が感光体20の表面に向けて照射されるスリット24が感光体20の軸心方向に沿って細長く形成されている。
【0031】
現像装置22内にはキャリアと共にトナーが貯留されている。トナーとしては、粉砕法により形成されたトナーのほか、平均粒径が小さく円形度が高い重合トナーを用いることができる。重合トナーを用いることにより、形成される画像の高品質化を図ることができる。また、重合トナーは感光体20の表面への付着性が良好であるため、重合トナーを使用する場合には、転写後に感光体20の表面に残留した残留トナーを除去するクリーニング性を向上させるために感光体20の表面に潤滑材を塗布し、感光体20からのトナーの離反性を高めたり、感光体20表面の摩擦係数を下げたりすることが重要となる。
【0032】
このような複写機1における画像形成動作の概略を説明する。コンタクトガラス6上に原稿をセットしてスタートキーをオンさせると、画像読取部4において原稿の画像が読み取られ、その読み取りにより得られた画像データに基づいて光書込装置18からレーザー光が出射され、そのレーザー光が帯電装置21により一様に帯電された感光体20の表面に照射される。このレーザー光の照射により感光体20の表面には静電潜像が形成され、この静電潜像に対して現像装置22から供給されたトナーが付着することにより感光体20の表面にトナー像が形成される。このトナー像は、レジストローラ13によりタイミングを図って搬送される記録媒体上に転写装置15によって転写される。記録媒体上に転写されたトナー像は定着装置16により定着され、トナー像の定着処理が終了した記録媒体は排出ローラ17によって記録媒体排出部5に排出される。
【0033】
このような構成の下、本発明の特徴部分について詳しく説明する。
【0034】
クリーニング装置23は、クリーニングブラシ25、固形潤滑材26、クリーニングブレード27、残留トナー回収部材である残留トナー搬送スクリュー28等により構成されている。
【0035】
クリーニングブラシ25は感光体20の軸心と平行な軸心をもって配置され、外周部を感光体20の表面に接触させて感光体20の回転方向に対する連れ回り方向に回転可能に設けられている。このクリーニングブラシ25は、トナー像の転写後に感光体20の表面に残留した残留トナーの一部を除去する働きと、感光体20の表面に潤滑材を塗布する働きとを行う。
【0036】
固形潤滑材26は、潤滑材を直方体形状に固形化したものであって、その一面には長尺状の当接部29が形成されている。プロセスカートリッジ14内に取付けられた固形潤滑材26は、当接部29の長手方向がクリーニングブラシ25の軸心方向と一致する向きに位置付けされており、クリーニングブラシ25の外周部が当接部29に当接されている。固形潤滑材26は、スプリング30によってクリーニングブラシ25との当接方向に向けて付勢されている。固形潤滑材26の当接部29に当接したクリーニングブラシ25が軸心回りに回転することにより当接部29から潤滑材が削り取られる。当接部29から削り取られた潤滑材はクリーニングブラシ25に付着し、その潤滑材はクリーニングブラシ25が回転して感光体20の表面に接触するときに感光体20の表面に塗布され、感光体20の表面の摩擦係数低下に寄与する。
【0037】
クリーニングブレード27はゴムやウレタン等の弾性材で形成された部材であり、一端縁が感光体20の表面に感光体20の軸心方向に沿った全域で当接されている。クリーニングブレード27の一端縁が感光体20の表面に当接した状態で感光体20が回転することにより、トナー像の転写後に感光体20の表面に残留した残留トナーであってクリーニングブラシ25により除去されなかった残留トナーが除去される。
【0038】
残留トナー搬送スクリュー28は、クリーニングブラシ25の回転方向に沿った固形潤滑材26の下流側に配置された部材であり、感光体20やクリーニングブラシ25の軸心と平行な軸心回りに回転する。そして、クリーニングブラシ25やクリーニングブレード27で除去され、クリーニングブラシ25によってこの残留トナー搬送スクリュー28の近傍まで運ばれた残留トナーを、残留トナー回収部(図示せず)に向けてクリーニングブラシ25の軸心方向に沿った残留トナーの回収方向(矢印A方向)へ搬送する。
【0039】
固形潤滑材26の当接部29には、図4および図5に示すような複数の溝31が形成されている。これらの溝31は、固形潤滑材26の長手方向と斜めに交差する向きに形成されている。その傾斜方向の向きは、残留トナー搬送スクリュー28による残留トナーの搬送方向(矢印A方向)の下流側である。
【0040】
さらに、これらの溝31は、当接部29の長手方向に沿った方向における溝31の長さ寸法“Y”が、隣合う溝31の間隔“T”に対して整数倍に設定されている。ここでは、その一例として1倍の場合を示している。
【0041】
このような構成において、転写装置15による転写処理が終了した感光体20の表面に残留した残留トナーは、クリーニングブラシ25やクリーニングブレード27により除去され、また、感光体20の表面にはクリーニングブラシ25により固形潤滑材26から削り取られた潤滑材が塗布される。
【0042】
クリーニングブレード27により除去された残留トナーは、感光体20上のクリーニングブレード27とクリーニングブラシ25との間の領域“B”に一旦溜まり、この領域“B”に溜まった残留トナーが一定量に達すると、その残量トナーはクリーニングブラシ25に接触して付着する。そして、この領域“B”に溜まった残留トナーであってクリーニングブラシ25に付着した残留トナー、及び、クリーニングブラシ25により感光体20の表面から除去されてクリーニングブラシ25に付着した残留トナーは、クリーニングブラシ25の回転に伴って運ばれる。
【0043】
クリーニングブラシ25が回転すると、その外周部は固形潤滑材26の当接部29に当接する。ここで、この当接部29に溝31が形成されていないとすれば、クリーニングブラシ25に付着して運ばれる残留トナーのうち固形潤滑材26によって堰き止められる残留トナーの量が多くなる。これにより、領域“B”に溜まる残留トナーの量が次第に増えていき、この領域“B”に多量に溜まった残留トナーがクリーニングブラシ25やクリーニングブレード27や感光体20等に固着し、感光体20のクリーニング性能が低下して形成される画像品質が低下する原因となる。
【0044】
しかし、この当接部29に溝31が形成されているので、クリーニングブラシ25に付着して運ばれた残留トナーはこの溝31内を通ってクリーニングブラシ25の回転方向に沿った固形潤滑材26の下流側の領域“C”まで運ばれる。領域“C”まで運ばれた残留トナーは、当接部29との当接状態が終了したクリーニングブラシ25の先端部が跳ね上がるフリッカー動作によってクリーニングブラシ25から離反され、又は、薄いシート状部材であるマイラー(図示せず)との接触によりクリーニングブラシ25から離反され、領域“C”に溜まる。この領域“C”には残留トナー搬送スクリュー28が配置されており、この領域“C”に溜まった残留トナーは残留トナー搬送スクリュー28の回転によって矢印A方向に搬送され、残留トナー回収部へ回収される。これにより、感光体20表面から除去された残留トナーが領域“B”内に多量に溜まるということが防止され、感光体20のクリーニングを良好に行え、形成される画像品質が高くなる。
【0045】
しかも、この溝31が図5に示すように、残留トナー搬送スクリュー28による残留トナーの搬送方向下流側(矢印A方向)に向けて傾斜して形成されているので、クリーニングブラシ25の回転に伴って溝31内を矢印a方向に運ばれた残留トナーは、残留トナー搬送スクリュー28により搬送されている残留トナーの流れにスムーズに合流しやすく、残留トナーを回収するために必要となる負荷が低減される。
【0046】
また、溝31が当接部29の長手方向に対して斜めに交差する向きに形成されているので、固形潤滑材26の当接部29に溝31を形成しても、クリーニングブラシ25における軸心方向に沿った或る部分が固形潤滑材26の当接部29に当接しなくなるということが発生せず、当接部29に溝31を形成した場合でもクリーニングブラシ25を介して行う感光体20の表面への潤滑材の塗布をもれなく行える。
【0047】
さらに、当接部29の長手方向に沿った方向における溝31の長さ寸法“Y”が隣合う溝31の間隔“T”に対して整数倍であるので、クリーニングブラシ25の軸心方向に沿った各部では、クリーニングブラシ25が1回転する間におけるクリーニングブラシ25の当接部29への当接寸法が同じになり、当接部29に溝31を形成した場合であってもクリーニングブラシ25を介して行われる感光体20の表面への潤滑材の塗布が感光体20の軸心方向に沿った各部で略均等に行われる。
【0048】
本発明の第二の実施の形態を図6に基づいて説明する。なお、図1ないし図5において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する。
【0049】
本実施の形態の固形潤滑材26では、溝31は、外周部を当接部29に当接させて回転するクリーニングブラシ25の回転方向における上流側となる入口部31aの開口幅が溝31における他の部分より広く形成されている。
【0050】
したがって、クリーニングブラシ25に付着した残留トナーの溝31内への入り込みが円滑に行われ、溝31内を通して行われる残留トナーの運び出しが効率よく行われる。しかも、溝31の幅寸法を溝31の全体で広くしたのではないので、当接部29とクリーニングブラシ25との接触面積の低下を最小に抑えることができ、クリーニングブラシ25を介して行う感光体20の表面への潤滑材の塗布性能を維持できる。
【0051】
また、溝31の端部における鋭角状隅部31bが、面取りされている。このような面取りにより、溝31の鋭角状隅部31bが欠落することが防止される。
【0052】
【実施例】
第一の実施の形態で説明した溝31を形成した固形潤滑材26と、溝31を形成していない従来例の固形潤滑材とを用いて画像形成を行い、クリーニング装置23の寿命と領域“B”における残量トナーの溜まり具合との実験を行った。
【0053】
画像形成時の条件は、以下のように設定した。
環境:室温
記録媒体の種類:普通紙
画像形成枚数:6000枚
固形潤滑材の材料:ステアリン酸亜鉛
実験により、以下に示す結果が得られた。
従来例の固形潤滑材(溝なし):画像形成枚数が約5000枚にてクリーニング不良が発生した。
6000枚の画像形成後、領域“B”に多量の残留トナーが溜まっていることを確認できた。
本発明の固形潤滑材(溝あり):最後まで良好にクリーニングができた。
6000枚の画像形成後、領域“B”に溜まっている残留トナーが従来例の固形潤滑材を使用した場合に比べて少ないことを確認できた。
【0054】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のクリーニング装置によれば、クリーニングブラシの外周部が当接部に当接する所定位置に固形潤滑材を取付けて画像形成を行ったときには、クリーニングブラシの外周部が固形潤滑材の当接部に当接しながら回転し、クリーニングブラシに付着した残留トナーはクリーニングブラシの回転に伴って固形潤滑材の当接部に形成された溝内を通って運ばれるので、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材に堰き止められるということを防止でき、固形潤滑材による残留トナーの堰き止めが防止されるので像担持体のクリーニング性能を維持することができ、形成される画像品質を高品質に維持できる。
【0056】
さらに、請求項1記載の発明によれば、前記溝が、外周部を前記当接部に当接させて回転する前記クリーニングブラシの回転方向に沿った前記当接部の下流側において前記クリーニングブラシの軸心方向に沿って回収のために搬送される残留トナーの搬送方向下流側に向けて斜めに交差する向きに形成されているので、クリーニングブラシの回転に伴い溝内を通って運ばれた残留トナーは、溝内を通過した後に、クリーニングブラシの軸心方向に沿って回収のために搬送されている残留トナーの流れにスムーズに合流して搬送されるので、残留トナーを回収するために必要となる負荷を低減することができる。
【0057】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の固形潤滑材において、前記当接部の長手方向に沿った方向における前記溝の長さ寸法が、隣合う前記溝の間隔に対して整数倍に設定されているので、クリーニングブラシの軸心方向に沿った各部では、クリーニングブラシが1回転する間におけるクリーニングブラシの当接部への当接寸法が同じになり、当接部に溝を形成した場合であってもクリーニングブラシを介して行われる像担持体の表面への潤滑材の塗布が像担持体の軸心方向に沿った各部で略均等に行える。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の固形潤滑材において、前記溝は、外周部を前記当接部に当接させて回転する前記クリーニングブラシの回転方向における上流側となる入口部の開口幅が他の部分より広く形成されているので、クリーニングブラシに付着した残留トナーの溝内への入り込みが円滑に行われ、溝内を通して行われる残留トナーの運び出しを効率よく行わせることができる。
【0059】
請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3のいずれか一記載の固形潤滑材において、前記溝の端部における鋭角状隅部が面取りされているので、溝の鋭角状隅部が欠落することを防止でき、固形潤滑材の製造を容易に行える。
【0061】
請求項5記載の発明のプロセスカートリッジによれば、トナー像の転写処理後に像担持体の表面に残留した残留トナーを除去する請求項7記載のクリーニング装置を有するので、このプロセスカートリッジを備えた画像形成装置で画像形成を行ったとき、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材に堰き止められるということを防止でき、残留トナーをクリーニングブラシで運び出すことによる像担持体のクリーニング性能を維持でき、形成される画像品質を高品質に維持できる。
【0062】
請求項6記載の発明の画像形成装置によれば、請求項6記載のプロセスカートリッジを有するので、この画像形成装置で画像形成を行ったとき、クリーニングブラシに付着した残留トナーが固形潤滑材に堰き止められるということを防止でき、残留トナーをクリーニングブラシで運び出すことによる像担持体のクリーニング性能を維持でき、形成される画像品質を高品質に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の複写機の内部構造の概略を示す正面図である。
【図2】プロセスカートリッジを示す縦断正面図である。
【図3】クリーニング装置の一部を示す斜視図である。
【図4】固形潤滑材を当接部側から示す斜視図である。
【図5】固形潤滑材を当接部側から示す平面図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態の固形潤滑材の一部を当接部側から示す平面図である。
【符号の説明】
2 装置本体
14 プロセスカートリッジ
15 転写装置
16 定着装置
18 光書込装置
19 カートリッジケース
20 像担持体
21 帯電装置
22 現像装置
23 クリーニング装置
25 クリーニングブラシ
26 固形潤滑材
28 残留トナー回収部材
29 当接部
31 溝
31a 入口部
31b 鋭角状隅部
Claims (6)
- 像担持体の表面に接触して軸心回りに回転するクリーニングブラシと、
前記クリーニングブラシの外周部に当接された固形潤滑材と、
前記クリーニングブラシの回転方向における前記固形潤滑材の下流側に配置され、前記クリーニングブラシにより運ばれて前記固形潤滑材に形成された前記溝を通過した残留トナーを前記クリーニングブラシの軸心方向に沿って搬送する残留トナー回収部材と、
を有するクリーニング装置において、
前記固形潤滑剤が、
像担持体の表面に接触して軸心回りに回転するクリーニングブラシの外周部に当接される形状に形成されて前記クリーニングブラシの軸心方向に沿って長尺状に延出した当接部と、
前記当接部にこの当接部の長手方向と交差する向きに形成された少なくとも一つの溝とを有し、
前記溝は、外周部を前記当接部に当接させて回転する前記クリーニングブラシの回転方向に沿った前記当接部の下流側において、前記残留トナー回収部材による残留トナーの搬送方向の下流側に向けて斜めに交差する向きに形成されていることを特徴とするクリーニング装置。 - 前記固形潤滑剤の、前記当接部の長手方向に沿った方向における前記溝の長さ寸法が、隣合う前記溝の間隔に対して整数倍に設定されている請求項1記載のクリーニング装置。
- 前記溝は、外周部を前記当接部に当接させて回転する前記クリーニングブラシの回転方向における上流側となる入口部の開口幅が他の部分より広く形成されている請求項1又は2記載のクリーニング装置。
- 前記溝の端部における鋭角状隅部が面取りされている請求項1ないし3のいずれか一記載のクリーニング装置。
- トナー像が形成される像担持体と、
前記像担持体を回転可能に保持するカートリッジケースと、
前記カートリッジケース内に保持され、トナー像の転写処理後に前記感光体の表面に残留した残留トナーを除去する請求項1ないし4のいずれか一記載のクリーニング装置と、
を有するプロセスカートリッジ。 - 装置本体内に着脱可能に取付けられた請求項5記載のプロセスカートリッジと、
前記装置本体内に設けられ、前記像担持体の表面に画像データに応じて光書込をする光書込装置と、
前記装置本体内に設けられ、前記像担持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写させる転写装置と、
前記装置本体内に設けられ、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着装置と、
を有する画像形成装置。
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