JP4240453B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に係り、特に、電子写真プロセスを用いたプリンタや複写機、ファックスなどの画像形成装置の中で、ベルト形状の感光体、中間転写体、あるいは用紙搬送手段を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真技術を用いた画像形成装置では、ローラ形状、ベルト形状といった様々な形状の部材が用いられる。特にエンドレスのベルト部材(以下では、単にベルトともいう)は、装置の小型化、他のプロセス部品の実装性を向上させる目的で、カラー画像を形成するカラー画像形成装置に感光体、中間転写体、あるいは用紙搬送部材として使われる。
【0003】
これらのベルトは、複数本の棒状のローラによって張架され、装置内に実装される。このため、複数のローラに張架されたベルトの裏面側(以下では、ベルト内部ともいう)は空間があり、紙粉やトナーなどの異物が進入し易い。
【0004】
ところが、上記のような異物が、エンドレスベルトの裏面側に進入した場合、以下の問題が発生する。例えば、感光体ベルトや中間転写ベルト、用紙搬送ベルトでは、トナーを転写する転写部がある。感光体ベルトでは、感光体ベルトから用紙や中間転写体へトナー転写する転写部、中間転写ベルトでは感光体から中間転写体へトナーを転写する部分と中間転写体から用紙へトナーを転写する部分、用紙搬送ベルトでは感光体から用紙搬送ベルト上の用紙にトナーを転写する部分がある。
【0005】
これらの転写部では、トナーの転写を高効率に行うため、互いの部材を加圧密着させる構成とするのが望ましく、それらの転写部でベルトの内側にベルト張架用のローラを配置することが多い。このとき、先に述べた異物がベルト裏面に付着していると、この異物が張架ローラとベルトとの間に挟まり、その間に空隙を生じてトナーの転写効率を低下させ、画像欠陥の原因となる。また、ベルトが異物により局部的に凸形状に変形させられる場合もあり、ベルト寿命が低下する。
【0006】
上記のように、ベルト内部に進入する異物は、画質、ベルト部材の寿命に悪影響をおよぼす。これらの悪影響をなくすためには、異物を除去する手段を用いることが有効である。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−343841号公報
【特許文献2】
特開2001−175142号公報
【特許文献3】
特開平6−4009号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところで、清掃した異物は、再びベルトとローラとの間に進入しないようにしなくてはならない。従来例では、特許文献1に記載の画像形成装置のように、異物を格納するホルダーを設けたり、特許文献2に記載の感光体ベルトの非像形成表面から粒子を除去する装置では、バイアス電圧を清掃部材に当てて保持させたりする等、複雑な機構を設けている。また、特許文献3に記載の画像形成装置で用いられるブラシ形状の清掃部材では、異物の捕獲力が弱く、異物が多く発生した場合には異物がすり抜け行く恐れがある。
【0008】
さらに、上記の従来技術では、ベルト部材にのみ付着した異物を除去する手段である。現実には異物は、トナーや紙粉、製造時に発生した樹脂粉、ベルト材料の削れ粉、その他装置内の部材の摩耗粉など様々な種類や材質があり、それらの異物がベルト裏面にのみ付着するというわけではなく、ベルトを張架するローラ表面に付着し、そのまま固着する異物もある。このような異物に対しては、上記異物除去手段では対応できず、先に述べた画像欠陥やベルト寿命の低下を防ぐことができなかった。
【0009】
本発明の課題は、画像形成装置において、ローラに張架されたエンドレスベルトの内部に進入した異物を、ベルトとローラとの接触部に進入させないようにして、異物による画像の欠陥やベルト寿命の低下を防止することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、電子写真プロセスを用いて画像を形成し、該画像の像担持手段もしくは記録媒体搬送手段に、複数の棒状ローラに張架されたエンドレスのベルトを用いた画像形成装置であって、前記ベルトの裏面側の異物を清掃する異物清掃手段を備え、該異物清掃手段は、前記ベルトと前記ローラとの接触部の下流側で、ベルトがローラから離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動する部分のベルト裏面に、ベルト移動方向に対してカウンタ方向に当接させたブレードを有することを特徴とするものである。
【0011】
本発明によれば、エンドレスのベルト内面側に進入した異物は、ベルト裏面に当接するブレードによって進行を阻止され、ブレード当接部に滞留する。そのため、ベルトとローラの接触部に異物が進入しなくなるので、異物の進入によって発生する画像欠陥やベルト寿命の低下を防止できる。
【0012】
なお、ブレードはベルト裏面に限らず、ローラ表面にも当接させることもできる。また、複数のローラのうち任意のローラに対して設置できる。また、ベルトは中間転写ベルトや用紙搬送ベルトなどの画像担持手段もしくは記録媒体搬送手段全般に適用可能である。特に、ベルト移動方向やローラ回転方向に対向するカウンタ方向にブレード先端部を当接させると、異物がすり抜けるのを防止できるので有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の概要は、プリンタなどの画像形成装置において、エンドレスベルト5の裏面に付着してベルトと共に移動する異物を、ベルト裏面に当接させたブレード17aによって係止し、その場所つまりベルト裏面上の一定領域Bに留まらせるようにしたものである(図2参照)。
【0014】
さらに、複数のローラ5a、5b、5cのうち任意のローラ5a、5bについて、ローラ表面にブレード17b、17cを当接させ、異物が当接部の領域より先に移動しないようにした(図3、図4参照)。これらにより、ベルトを張架した各ローラとの接触部に異物が混入するのを防止できる。
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態であるカラー画像形成装置の横断面図を示したものである。図に従って、装置の構造について説明する。本実施形態のカラー画像形成装置では、感光体と中間転写体を用い、感光体上に順次1色ずつ形成した異なる4色のトナー画像を中間転写体一回転毎に1色ずつ転写し、中間転写体4回転でカラー画像を形成する中間転写体方式を採用している。
【0016】
感光体と中間転写体は両者共にエンドレスのベルト形状としている。これら感光体ベルト1と中間転写ベルト5は、縦に長く張った感光体ベルト1を本体中央部に配置し、感光体ベルト1の一方の面(図中左側)に感光体ベルト1と接触させて中間転写ベルト5を配置している。縦に長く張った感光体ベルト1の中間転写ベルト5と反対側の面には、それぞれ異なる色のトナーを格納する4つの現像器4を縦に積層して配置している。
【0017】
感光体ベルト1の周りには、図中矢印で示す回転方向に沿って、感光体上にトナー画像を形成するために必要なプロセス部品である、帯電器2、露光器3、現像器4a、4b、4c、4d、イレーズランプ6、感光体クリーナ7を配置している。
【0018】
また、中間転写ベルト5の周りには、図中矢印で示す回転方向に沿って、トナー画像形成、用紙の搬送を行うために必要なプロセス部品である、転写ローラ12、剥離装置、中間転写ベルトクリーナ8を配置している。
【0019】
用紙を搬送する搬送経路は、本体下部に配置している用紙カセット9から、中間転写ベルト5の外側を通って本体上面に排出する構成としており、その搬送経路に沿って、用紙カセット9、ピックアップローラ10、レジストローラ11、転写ローラ12、用紙除電器13、定着器14を配置している。
【0020】
次に、各プロセス部品の構成について説明する。感光体ベルト1は、基材表面を導電層、感光層で覆ったベルト形状の感光体を複数本のローラで張架したものであり、トナーの現像、中間転写ベルト5への転写を行うために、導電層に規定の電位を与えている。
【0021】
中間転写ベルト5は、大小2つの中間転写ベルト張架ローラ5aと中間転写ベルト張架ローラ5b、加えて中間転写ベルト5に張力を与えるテンションローラ5cの3つのローラで張架している。中間転写ベルト張架ローラ5aは、外周部に感光体ベルト1との接触部と中間転写ベルトクリーナ8を配置しており、中間転写ベルト張架ローラ5cは、外周部に転写ローラ12と用紙除電器13を配置している。
【0022】
本例の画像形成装置では、中間転写ベルト5を、感光体ベルト1に従動駆動させている。このため、中間転写ベルト5を安定に駆動するために、中間転写ベルト5と感光体ベルト1の接触幅を大きく確保すると同時に、中間転写ベルト5の回転負荷を小さくするために、中間転写ベルト5の張力をベルトが大きく撓まない程度の小さい張力で張架し、また中間転写ベルト表面を清掃する中間転写ベルトクリーナ8も接触負荷が小さいブラシクリーナを用いている。
【0023】
さらに、外周部に感光体ベルト1を配置する中間転写ベルト張架ローラ5aは、他の中間転写ベルト張架ローラより大径とし、慣性による回転安定性を確保する。また、中間転写ベルト張架ローラ5a、5bは、加工精度が高く、高い寸法精度の得られる金属製のローラを用いている。
【0024】
中間転写ベルト5は、機械強度に優れるポリカーボネイトやポリイミド、フッ素樹脂等を成形した継ぎ目の無い樹脂ベルトを用いている。また、感光体からのトナーの転写、用紙への転写を行うために半導電性の抵抗を持たせ、中間転写ベルト張架ローラ5a、5bに規定の電位を与え、転写を行う。
【0025】
帯電器2は、コロナ帯電器もしくはローラ帯電器、ブラシ帯電器であり、感光体ベルト1の表面を規定電位に帯電する。また、露光器3は、レーザを走査するレーザ露光器もしくはLEDをアレイ状に配置したLEDアレイ露光器であり、帯電した感光体表面を、印刷する画像データに対応させて露光し、静電潜像を形成する。
【0026】
4つの現像器4は、カラー画像を形成するために必要なイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つのトナーに対応しており、それぞれトナーを格納するとともに、トナーを帯電して感光体ベルト1面に規定量を供給する。また、イレーズランプ6は、LEDを光源として用いた発光部材であり、感光体ベルト1表面に残留している電荷を光露光によって除去する。
【0027】
感光体クリーナ7は、感光体ベルト1から中間転写ベルト5にトナーを転写した後で、感光体ベルト1表面に残留しているトナーを除去するために設けてあり、弾性体ブレードでトナーを感光体表面から掻き取るブレードクリーナを用いている。
【0028】
転写ローラ12は、中間転写ベルト5上のトナー画像を用紙に転写するために設けてあり、金属軸とそれを覆う半導電性の弾性層で構成している。中間転写ベルト5から用紙へトナーを転写する際には、転写ローラ12を中間転写ベルト5に押し付け、用紙を接触部に通過させるとともに金属軸に電位を与え、静電的にトナーを用紙に転写させる。用紙除電器13は、用紙が中間転写ベルト5に吸着する原因である転写電荷を除電するものであり、用紙の中間転写ベルト5からの剥離を容易にさせるために設けている。
【0029】
用紙カセット9は、用紙15を格納するものである。ピックアップローラ10は、摩擦係数の大きな弾性ローラであり、用紙カセット9から用紙15を引き出すために設けている。レジストローラ11は、用紙の先端を合わせるために設けているものであり、中間転写ベルト5上のトナー画像の先端に合わせて用紙15を転写ローラ12部に送るように動作させている。定着器14は、表面が高温のローラ部材やベルト部材で構成し、用紙をそれらの部材の接触部分を通過させ、熱と圧力でトナーを定着する。
【0030】
次に本実施形態のカラー画像形成装置の動作について説明する。感光体ベルト1、中間転写ベルト5を回転させると同時に、感光体ベルト1表面を帯電器2で規定電位に帯電する。帯電した感光体ベルト1表面を画像データに対応させて露光器3で露光するが、最初は4色の中の1色の画像(例えばイエロー)について露光し、感光体ベルト1表面に静電潜像を形成する。その後、感光体ベルト1上の静電潜像に対応する色トナーを格納している現像器4を接触させて、トナー画像を形成し、感光体ベルト1上に形成した画像を中間転写ベルト5へ転写する。
【0031】
引き続き感光体ベルト1上に2色目のトナー画像(例えばマゼンタ)を形成し、中間転写ベルト5上の中間転写ベルト5を1回転して、感光体ベルト1との接触部に達した第1色目のトナー画像に重ねて転写する。以後、この行程を第3色目(例えばシアン)、第4色目(例えばブラック)と繰り返して行い、中間転写ベルト5上に4色のトナーが重なった画像を形成する。
【0032】
最後に、中間転写ベルト5上に形成したトナー画像を、用紙カセット9から給紙し、用紙カール機構12でカールさせた用紙15に転写ローラ12で転写、用紙除電器13で除電剥離したのち定着器14を通して本体外部に出力する。
【0033】
従来技術および課題の所で述べたように、本実施形態のような画像形成装置では、中間転写ベルト5の内部に異物が進入し、中間転写ベルト5裏面に付着する場合がある。進入する異物は、飛散や落下したトナーが凝集したものや、用紙に含まれる繊維の屑や、炭酸カルシウムといった白色材などの紙粉、製造時に発生した樹脂粉、ベルト材の削れ粉、その他装置内の部材の摩耗粉など様々な種類、材質がある。
【0034】
これらの中間転写ベルト5内部に進入した異物は、中間転写ベルト張架ローラ5a、5bの外周部に配置している感光体ベルト1や転写ローラ12等のプロセス部品によって、中間転写ベルト5がそれぞれの中間転写ベルト張架ローラ5a,5bに加圧密着される感光体ベルト1から中間転写ベルト5へのトナーの転写部を通過する際や、転写ローラ12による中間転写ベルト5から用紙15へのトナーの転写部などを通過する際に、先に述べた転写効率が低下して局部的に画像が薄くなる画像欠陥や、中間転写ベルト5に凸形状の変型を発生させるなど、画像品位と装置寿命の低下を引き起こす。
【0035】
このため、図2に示すように、本実施形態の画像形成装置では、中間転写ベルト5の内部を清掃する部材、異物清掃部材16を中間転写ベルト5内部に設けている。図2は、本実施形態の画像形成装置の中間転写ベルト5の部分を拡大して示し、ベルト裏面側の異物清掃部材16の構成と配置を示している。
【0036】
異物清掃部材16は、ベルト裏面に当接したブレード部材17aと、それを支持する支持部材18で構成する。ブレード部材17aは、厚さ0.05〜1mmのPETなどの樹脂シートであり、支持部材18によって中間転写ベルト5の走行方向に対してカウンタ方向に当接し、かつ中間転写ベルト5裏面の異物を掻き取ることができ、異物がすり抜けて行かない程度の圧力でブレード部材17aが中間転写ベルト5に当接するように支持される。
【0037】
このとき、ブレード部材17aは、接着やネジによる締結、あるいはフック構造による篏合などの方法により支持部材18に固定するが、その支持部材18に対する固定面は、ブレード部材17aが支持部材18に押し付けられる方向に力が働き、ブレード部材17aが剥がれにくくなるように、ブレード部材17aを中間転写ベルト5と接触する面と反対側の面を固定するのが望ましい。
【0038】
このとき、異物清掃部材16は、中間転写ベルト張架ローラ5aと中間転写ベルト5の回転方向下流側で、かつ中間転写ベルト5が中間転写ベルト張架ローラ5aから離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動するAの領域で、かつ中間転写ベルト張架ローラ5aより重力方向で下側(図中下側)にある中間転写ベルト5の裏面を清掃するように配置する。
【0039】
図2のように、ブレード17aの先端をベルト進行方向に対向して当接させることにより、中間転写ベルト5の裏面に付着した異物を異物清掃部材16が掻き取るとともに、掻き取った異物は、中間転写ベルト5の走行方向と異物清掃部材16の位置から図中Bの領域に滞留し続けることになる。
【0040】
こうして、異物はベルトとローラとの接触部に進入しなくなるので、以後、転写効率の低下やベルトの劣化を引き起こすことが無くなる。このように異物清掃部材16を構成、配置することによって、異物の除去と保持を両立させることが可能となる。
【0041】
ところで、中間転写ベルト5内部に進入した異物は、必ずしも中間転写ベルト5のみに付着する訳では無い。先にも述べたように異物には様々な材質のものがあり、中間転写ベルト5裏面と接触する中間転写ベルト張架ローラ5a、5bに付着し続ける場合もある。特に、ローラ5a、5bに付着した異物は、画像欠陥の発生、ベルトの劣化を確実に発生させる。このため、これらのローラ5a、5bに付着する異物を除去する手段を設けることで、画像欠陥が少なく、中間転写ベルト5の劣化の無い画像形成装置を提供することが可能となる。
【0042】
図3に、本発明の他の実施形態を示す。中間転写ベルト5、中間転写ベルト張架ローラ5a、5bのそれぞれに異物清掃部材16を配置した場合で、中間転写ベルト5の部分を拡大して示している。本例では、中間転写ベルト5とその張架ローラ5a、5bに、支持部材18に固定したそれぞれ3つのブレード部材17a,17b,17cを接触させる。
【0043】
ブレード部材17aは、図2と同様に中間転写ベルト張架ローラ5aと中間転写ベルト5の回転方向下流側で、かつ中間転写ベルト5がその張架ローラ5aから離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動する位置である領域Aに配置し、中間転写ベルト5の裏面の清掃と異物の保持を行う。
【0044】
ブレード部材17bは、ブレード部材17aと同様に中間転写ベルト張架ローラ5aと中間転写ベルト5の回転方向下流側で、かつ中間転写ベルト5がその張架ローラ5aから離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動する位置である領域Aで、かつ該ローラ5aを清掃する位置に配置する。
【0045】
このとき、ブレード部材17bの先端は、ブレード部材17bで中間転写ベルト張架ローラ5a表面から掻き落とした異物が、下方に配置しているブレード部材17aの上面、もしくはブレード部材17aの先端より中間転写ベルト5の移動方向上流側に落下する位置に配置する。このように配置することにより、ブレード部材17bで清掃した異物をブレード部材17aによって保持することができる。
【0046】
また、ブレード部材17cは、中間転写ベルト張架ローラ5bと中間転写ベルト5の回転方向下流側で、かつ中間転写ベルト5がその張架ローラ5bから離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動する位置である領域に、ローラ回転方向に対してカウンタ方向に当接配置されている。このような配置でも、ローラ5b表面の異物の進行をブレード17cで阻止できる。
【0047】
図3の実施形態では、中間転写ベルト5の裏面側の異物がどの部分に付着しても、全ての部材に清掃部材を設けているため、ベルトとローラとの接触部への異物の進入が阻止され、転写効率の低下やベルトの凸形変型などが防止される。そのため、先に述べたような画像欠陥やベルト寿命の低下などを引き起こすことがなくなる。
【0048】
ところで、図3の実施形態と同等の効果を得られる構成として、図4に示す構成の異物清掃部材を用いてもよい。図4の異物清掃部材は、ブレード部材17a,17bの配置位置は図3の実施形態と同じであるが、ブレード部材17cの配置位置が異なる。
【0049】
図3の実施形態では、中間転写ベルト張架ローラ5b上の異物は、ブレード部材17cによって、中間転写ベルト5と張架ローラ5bの接触部の移動方向下流側のくさび形空間に保持されている。しかしながら、殆どの異物は、ブレード部材17aによってベルト5とローラ5aの接触部の移動方向下流側のくさび形空間で保持されるため、ローラ5bへの異物の進入は殆どなく、異物保持の機能を設ける必要はない。
【0050】
図4の実施形態の場合、中間転写ベルト張架ローラ5bの裏面に付着した異物は、ブレード部材17cによってローラ5b表面から剥がされ、支持部材18上部やブレード部材17bの上部に落下する。異物は、そのままその部分に保持されるか、または、ローラ5aに付着して1周し、ブレード部材17aにより移動を阻止され、またはブレード部材17bによって掻き落とされて、ベルト5とローラ5aの接触部移動方向下流側のブレード部材17a当接部に保持される。
【0051】
このように、ベルトとその張架ローラ接触部の移動方向下流側のくさび形状の空間に、ベルト裏面に当接してトナーを保持するブレード部材が1カ所でもあれば、他のベルト張架ローラに対してどのようにブレード部材を配置しても実効的に何ら問題は無い。
【0052】
ところで、ブレード部材が当接する中間転写ベルトの裏面、ないし中間転写ベルト張架ローラの表面は、ブレード部材の異物除去の能力を確保するためにできるだけ平滑にするのが望ましい。しかしながら、中間転写ベルト張架ローラは、外径精度、真円度、偏芯精度などの寸法精度を高くしなければならず、外径を切削加工する必要のある場合がある。
【0053】
このような場合、表面の平滑度を高くすると、加工行程と加工時間が増大し、装置のコストを上昇させるという問題がある。そこで、本実施形態の画像形成装置では、ブレード部材が接触する中間転写ベルト張架ローラ5a、5bは、中心軸を特定してその表面を、図5に示すように、ローラ回転方向と同方向の溝を加工することによりバランスのよい棒状ローラが得られるようにしている。
【0054】
すなわち、図5の中間転写ベルト張架ローラ5a、5bの表面は、一般的な旋盤加工によって回転方向と略同方向に溝を設けた構造としている。このような溝加工を施した構造では、ブレード部材は、溝の高さより大きな異物は清掃できるが、溝の高さより小さく溝の奥に付着した異物は清掃できない。
【0055】
しかしながら、ブレード部材で清掃できない、すなわち本例における溝の高さより小さい異物は、元々先に述べたようなトナー転写効率の低下や、ベルト部材の劣化を引き起こす要素とはならないため、実害は無い。これによって、異物清掃部材の性能を低下させずに装置のコストの上昇を抑えることができる。
【0056】
以上、本発明を用いた本実施形態の画像形成装置では、中間転写ベルト裏面に異物が進入しても、異物清掃部材のブレード当接部で留まらせ、その場所より先に異物を移動させないようにしたので、異物による画像欠陥の発生、並びに中間転写ベルトの劣化は無く、高画質画像記録を行うことが可能となった。
【0057】
次に、本発明の第2の実施形態である画像形成装置の概略断面図を図6に示す。本実施形態の画像形成装置は、複数感光体を用いて高速に画像を形成するタンデム方式と呼ばれるカラー画像形成装置である。
【0058】
図6の画像形成装置は、複数個の感光体19a、19b、19c、19dを縦に重ねるように配列し、その図中左側に用紙搬送ベルト20を配置している。用紙搬送ベルト20は、その表面に用紙カセット21内から引き出された用紙22を吸着し、搬送する途中で感光体19a、19b、19c、19dに形成されたトナー画像を、用紙22の表面に転写してカラー画像を形成する。
【0059】
このように、図6の実施形態の画像形成装置でも、用紙搬送ベルト20というベルト形状の部材を有する。このため、課題のところで述べたようなベルト裏面に侵入した異物によって、ベルトの劣化や、画像欠如の発生が引き起こされる可能性がある。
【0060】
そこで、図6の画像形成装置においても、図1の画像形成装置と同様に、ベルト裏面の異物を除去する異物清掃部材23を設けている。図6の異物清掃部材23は、実施形態1の異物清掃部材にも使われているブレード部材と支持部材より構成され、実施形態1とは構造を変えたものである。
【0061】
このとき、異物清掃部材23は、用紙搬送ベルト張架ローラ24と用紙搬送ベルト20の回転方向下流側で、かつ、用紙搬送ベルト20がその張架ローラ24から離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動する部分に配置し、用紙搬送ベルト20より重力方向で下側(図中下側)にある用紙搬送ベルト張架ローラ24表面と用紙搬送ベルト20の裏面を清掃するように、配置している。
【0062】
このように異物清掃部材24を配置することによって、用紙搬送ベルト裏面に進入した異物を除去することが可能となり、装置の画質、寿命を維持することが可能である。勿論、本実施形態の図6の画像形成装置においても、第1の実施形態で述べたように、複数の任意の用紙搬送ベルト張架ローラに異物清掃部材を設けたり、用紙搬送ベルト張架ローラの表面形状を粗くするなどの手段を用いたりしても、ベルトの寿命や高画質化に対する効果を充分に得ることができる。
【0063】
次に、図6の画像形成装置に構成について説明する。感光体19aの外周部には、回転方向に沿って感光体を帯電する帯電気25、感光体表面を画像露光する露光器26、トナーを感光体表面に現像する現像器27を設け、用紙搬送ベルト20、およびその裏面に配置した感光体上のトナー画像を、用紙搬送ベルト20表面の用紙22に転写するためのバイアス電圧を加える転写ローラ28、感光体上の残留トナーを除去する感光体クリーナ29などを設けている。
【0064】
これら感光体19a周りに配置した部材は、感光体19b、19c、19dにも配置してあり、それぞれの感光体の現像器27に異なる色のトナーを入れることによって、各感光体で独立に異なる色の画像が形成できるようになっている。
【0065】
用紙搬送ベルト20外周部には、回転方向に沿って感光体19a、19b、19c、19d、用紙搬送ベルト表面に付着したトナーを除去する用紙搬送ベルトクリーナ30を配置している。さらに、用紙搬送経路に沿って、用紙カセット21、用紙カセット21内から用紙22を引き出す給紙ローラ31、用紙22の先端を揃えるレジストローラ32、用紙22上のトナーを加熱溶融して定着させる定着器33などが配置されている。
【0066】
次に、図6の画像形成装置の動作について説明する。プリント指令が入力されると、用紙22を用紙カセット21から引き出し、用紙搬送ベルト20に送られる。そして、用紙22を用紙搬送ベルト20で搬送し、各感光体19a、19b、19c、19dと用紙搬送ベルト20との間を通過させる。
【0067】
それぞれの感光体19a、19b、19c、19dでは、用紙22が感光体19a、19b、19c、19dを通過する際に、トナー画像を用紙22に転写させるように、帯電、露光などのプロセスを動作させ、画像を形成する。これらのプロセスを行って、用紙搬送ベルト20上の用紙22表面に各色のトナー画像を重ね合わせ、最終的に用紙22を定着器33に送ってトナー画像を定着し、排出する。
【0068】
以上のように、本実施形態の画像形成装置では、用紙搬送ベルト裏面に異物が侵入しても、画像欠陥の発生、並びにベルトの劣化は無く、高画質映像記録を行うことが可能となった。
【0069】
【発明の効果】
上述のとおり本発明によれば、ベルト部材の裏面に進入した異物がベルトとローラとの接触部に進入しないため、異物によって発生する画像欠陥やベルト部材の劣化を押さえることが可能である。これによって、低価格で高画質かつ信頼性の高い画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるカラー画像形成装置の横断面図である。
【図2】図1のカラー画像形成装置に適用した中間転写ベルトの異物清掃手段の一実施形態を示した図である。
【図3】図1のカラー画像形成装置に適用した中間転写ベルトの異物清掃手段の一実施形態を示した図である。
【図4】図1のカラー画像形成装置に適用した中間転写ベルトの異物清掃手段の一実施形態を示した図である。
【図5】図1のカラー画像形成装置の中間転写ベルト張架ローラの表面形状を示した図である。
【図6】本発明の他の実施形態であるカラー画像形成装置の横断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト
2 帯電器
3 露光器
4a〜4d 現像器
5 中間転写ベルト
5a、5b 中間転写ベルト張架ローラ
5c テンションローラ
8 中間転写ベルトクリーナ
9 用紙カセット
14 定着器
15 用紙
16 異物清掃部材
17a〜17c ブレード部材
18 支持部材
19a〜19d 感光体
20 用紙搬送ベルト
21 用紙カセット
22 用紙
23 異物清掃部材
24 用紙搬送ベルト張架ローラ
28 転写ローラ
29 感光体クリーナ
30 用紙搬送ベルトクリーナ
Claims (5)
- 電子写真プロセスを用いて画像を形成する画像形成装置において、前記画像形成装置は、少なくとも2つのローラに張架された前記画像の像担持手段であるエンドレスのベルトと、前記ベルトの裏面側の異物を清掃する異物清掃手段を備え、該異物清掃手段は、前記ベルトと前記2つのローラの中の1つのローラとの接触部の下流側で、前記ベルトが前記1つのローラから離れて水平方向もしくは水平方向より上方に移動する部分の前記ベルト裏面に、前記ベルトの移動方向に対してカウンタ方向に当接させたブレードを有し、前記ブレードは、前記2つのローラの重力方向で下側を移動する前記ベルトの裏面を清掃することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、中間転写体であり、前記2つのローラは感光体に従動駆動する従動ローラであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記異物清掃手段は、前記ベルトと前記1つのローラとの接触部付近で、前記ベルト裏面から離れた前記1つのローラ表面に、前記1つのローラの回転方向に対してカウンタ方向に当接するブレードを有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記異物清掃手段は、前記ベルトを張架する前記2つのローラに対して、前記2つのローラの回転方向に対してカウンタ方向に当接するブレードをそれぞれ有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記ローラの表面に、該ローラの回転方向とほぼ同じ方向の溝を形成したことを特徴とする画像形成装置。
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