JP4310373B1 - 磁性流体を用いたセンサ用の磁気ブリッジ、及び、この磁気ブリッジを用いた電流センサ並びに磁界センサ - Google Patents

磁性流体を用いたセンサ用の磁気ブリッジ、及び、この磁気ブリッジを用いた電流センサ並びに磁界センサ Download PDF

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Abstract

【課題】当該センサのオフセット問題を解消することができる磁性流体を用いたセンサ、つまり電流センサと磁界センサ、及び、これらのセンサに用いて有用な磁性流体により形成した磁気ブリッジ、並びに、そのままでは形が定まらない磁性流体を所要形態の磁気ブリッジに形成するための磁路ケーシングを提供すること。
【解決手段】磁性流体を容器11で保型して形成した2つの離隔した環状磁路mr1,mr2を磁性材による接続磁路cr1,cr2で接続した磁気回路と、励磁駆動手段により駆動される前記接続磁路cr1,cr2に巻回された励磁コイルL1,L2を備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択して前記2つの環状磁路mr1,mr2の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させるようにしたこと。
【選択図】図5

Description

本発明は、被検出導線に接続することなく絶縁状態のままで電流を測定する電流センサに係り、従来直流大電流センサでは困難であったオフセットの排除を完全に成し遂げ、さらに微弱電流も測定できる、ダイナミックレンジの広い電流センサと、この電流センサの構成に用いる磁性流体を使用した磁気ブリッジと、当該ブリッジを用いた磁界センサに関する。
周知の絶縁型の直流電流センサの代表的なものとして、磁気検出素子を用いるものではホール素子型、広くは磁気変調方式とも呼ばれる磁性材の磁気特性を利用したものではフラックスゲート型の電流センサがある。大電流の計測に向くのはホール素子型に代表される磁気検出素子を用いるもので、フラックスゲート型に代表される磁気変調方式は微弱電流の検出に向き、大電流検出には向かない。
ホール素子型は、透磁率の高い軟磁性材のリングの一部を切開して隙間を持つヨークを作り,この隙間にホール素子を挟装した構造になっている。(磁気検出素子を用いるものも構造は基本的には全て同じ構造である。)ところが、ヨークを構成する軟磁性材にはヒステリシス特性があり残留磁化が発生する。この残留磁化がオフセット誤差の原因となっている。これはヨークと磁気検出素子を用いる方式の共通した欠点である。
ヨークの目的からして、ヨークの材料には高透磁率である軟磁性材しか使えず残留磁化の発生しないものは無い。つまり、大電流計測に向くホール素子型は.残留磁化の問題と低感度の両面から、微弱電流計測は困難であるため、ダイナミックレンジの広い電流センサの製作は困難である。
フラックスゲート型はリング状の磁性材の全体または一部を磁化飽和させることにより検出機能を発現させているが、被計測電流では飽和しない磁性材を用い、さらにそれ以上の強い磁界で飽和させなければならない。つまり、大電流を計測しようとすればそれ以上の電流で励磁しなければならず、発熱や大消費電力が課題となり実用的ではない。
ところで、近年、環境保全が社会問題となり、太陽光発電、燃料電池など直流電流の重要性が高まり、電気自動車、ハイブリッド自動車など、二次電池を使用した直流電力機器に対する需要の増大が見込まれている。また、省エネルギーの観点から、従来のシャント抵抗器を使用している分野では、エネルギー消費が皆無に近い磁界による電流検出が望ましい。さらに、高電圧電子管等で使用される直流高電圧回路においては、電圧が高い分、電流が小さくなる傾向にあるが、このような回路では絶縁状態で高圧回路の電流を測定することができると好都合なことが多い。
しかし、従来のセンサ技術には、前記要請に対応できる感度とダイナミックレンジをもち、かつ安価に製造できて汎用的な普及が可能な電流センサおよび電流検出方法はなかった。
本発明の発明者は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、かかる問題を解決できる技術として、特願2002‐176894号、特願2003‐101353号、特願2004‐513784号の発明を提案している。
提案した発明の一例は、図20,図21に例示するように、両端を持つ1つの磁気回路1と、該磁気回路1の一方の端に各々の一方の端を接続した両端を持つ磁気回路21a,21bと、前記磁気回路1の他方の端に各々の一方の端を接続し且つ他方の端を前記磁気回路21a,21bに各々接続した両端を持つ磁気回路22b,22aと、前記磁気回路21aと22bとの接続点と前記磁気回路21bと22aとの接続点とにそれぞれ接続した両端を持つ1つの磁気回路2と、当該磁気回路2に磁束を発生できるように配設した1つの励磁手段3と、前記磁気回路1の磁束を検出できるように配設した磁束検出手段4と、前記励磁手段3を駆動する励磁駆動手段とを具備し、前記磁気回路21a,21b,22a,22bの磁気抵抗を適宜選択して磁気回路1の両端の磁位を同じにすることにより、励磁手段3による磁束が磁気回路1に存在しない磁気平衡状態を発現させるようにした。
上記の提案発明は、磁気ブリッジにおける磁気状態を磁気平衡状態としているので、被計測電流が零であるときは、磁束検出手段4に通る磁束の和は零になる特長を有する。
因みに,フラックスゲート型は励磁磁束そのものが検出コイルと交錯し、被計測電流が零であってもコイルから出力が現れる。
これを換言すると、従来方法では被計測電流の情報と常時発生している励磁磁束の情報が混在し、且つ被計測電流の情報量よりも励磁磁束の情報のほうがはるかに多く、全情報の中から被計測電流の情報のみを分離し取り出すのは容易ではない。
この点、提案発明では、磁気ブリッジにおける磁気状態を磁気平衡状態としているので、検出結果の大きさおよび極性成分は全て被計測電流の情報と見做すことができ、検出結果の周波数成分は励磁磁束の周波数成分情報である。つまり、提案発明では、検出結果の大きさと極性を利用する限り情報の分離は必要なく、結果的に小さな情報でも容易に取り出すことができる。換言すれば、より高感度の電流検出をより容易に行うことができるという利点を備えたものであった。
一方、従来技術、並びに、提案発明においては、被検出導線の貫通回数である巻回数に比例して検出感度が良くなり、被検出導線の巻回数が多いほどより高感度になる点では共通している。しかし乍ら、フラックスゲート型に代表される従来方法では、被検出導線を巻回する磁気回路に励磁磁束が常時発生しているため、この励磁磁束により被検出導線に起電力が発生し、この起電力による電流が被計測電流に重畳する。励磁磁束により被計測電流に重畳する電流は、被計測電流が小さいほど相対的に大きくなり、被計測電流に対してはノイズであり有害である。
ところで、被計測電流が小さいほど高感度にする必要があるため、被検出導線の巻回数を多くしたいところであるが、従来技術では、被検出導線の巻回数が多いほど励磁磁束により被計測電流に重畳する電流が大きくなるという問題がつきまとい、この問題を解決できない。即ち、フラックスゲート型を代表とする従来技術では、被検出導線の巻回数を増やすことによる感度の向上には限界があった。
この点、提案発明では、被検出導線が巻回される磁気回路には、磁気平衡状態および磁気再平衡状態において励磁磁束が存在しないため、励磁磁束により被計測電流に重畳する電流が発生することがないという格別な利点がある。また、磁気亜平衡状態においても極めて微小な励磁磁束しか存在しないため励磁磁束により被計測電流に重畳する電流も極めて微小である。
しかも、提案発明の方法では、被検出導線の1回貫通でも微小電流を検出できることは勿論、前述した特性により被検出導線の巻回数を容易に増やすことができるため、より微小な電流を検出することが可能であり、また、被計測電流有害なノイズを発生することがないという利点がある。更には、提案発明の励磁磁束は、磁性材料の最大透磁率以下で動作できるため、励磁に必要なエネルギーが少なくてよく、省エネルギーの電流センサを実現できる。
ところで、本発明者が先に提案したセンサでは、磁気ブリッジのコア材に、固体軟磁性材、例えばフェライトコアを使用している。しかし固体軟磁性材は,磁界の増加に伴う透磁率の変化が、透磁率の増加方向から減少方向に途中で反転する変異点があるため、変異点以下の領域における測定と変異点を超える領域における測定が同じ測定器ではできない。換言すれば、強磁界(大電流)の計測ができないという問題がある。
また、この個体軟磁性材による磁気ブリッジを用いた電流センサでは、数μAを検出できる高感度を発揮する一方、数百mAでは直線性やオフセット誤差が顕著になる。特に問題なのは、磁気ブリッジに使用している軟磁性材の残留磁化に起因する出力のオフセットである。
すなわち、センサ出力のオフセット量は、センサ稼動中に計測することが事実上不可能であり、従って、補正することもできないので、センサを連続的に使用しなければならない用途や使用状況においては、大きな問題となるからである。
本発明の発明者は、残留磁化の要因は軟磁性材の磁壁にある点に着眼して検討した結果、かかる磁壁をもたない磁性流体によって磁気ブリッジのコアを製作する着想を得た。そこで、実際に磁性流体により磁気ブリッジを作成して磁界検出能力について実験したところ、オフセットの発生は確認されず、かつ、固体軟磁性材よりも強い磁界まで検出できることを検証できた。この理由は次のとおりである。
磁性流体による磁気ブリッジも、原理的、並びに、外観形態的には軟磁性材による磁気ブリッジと同じであるが、個体軟磁性材と磁性流体の「透磁率(μ)」対「磁界強度(H)」の特性(以下、「μ‐H特性」という)の違いによって、磁性流体による磁気ブリッジの磁気的挙動は個体軟磁性材の磁気ブリッジと異なる。
すなわち、固体軟磁性材の透磁率は初透磁率から最大透磁率まで増大するが、最大透磁率を超えると緩やかに下がる、つまり、最大透磁率を過ぎると特性曲線の傾きが反転して真空の透磁率に近づく。一方、磁性流体の透磁率は初透磁率が最も大きく、磁界の強さが大きくなるに連れて単調に減少し、徐々に真空の透磁率に近づくという、磁化初期には個体軟磁性体とは反対の挙動を示すと共に変異点がない。
固体軟磁性材の磁気ブリッジでは、外部磁界と励磁磁界の和が最大透磁率の磁界を超えると、磁気抵抗の変化が反転するので出力の変化も反転する。このため最大透磁率を超える外部磁界の計測は容易ではない。例えば、実際の電流センサでは、最大透磁率程度の磁界の強さまでが、固体軟磁性材による磁気ブリッジでの計測の上限である。つまり、軟磁性材の磁気ブリッジを使った電流センサでは、大きな電流の測定はできないという現実がある。
これに対し、磁性流体の透磁率は、磁界の増大と共に低下するのみで、固体軟磁性材のように傾きの変異点はない。従って、磁性流体による磁気ブリッジでは、固体軟磁性材の場合のような最大透磁率の存在による計測値の制約はない。このことは、強い磁界、つまり、大電流の測定に好都合であることを示している。
なお、どちらの材料により形成した磁気ブリッジであっても、外部磁界が磁気ブリッジのバランスに影響する点は同じであり、このバランスの崩れ度合(アンバランス)をみることによって外部磁界を計測する点も、使用する磁性材の違いに拘らず同じである。
ここで、本発明磁気ブリッジは、外部磁界によるブリッジ辺(ブリッジを構成する辺)の透磁率の変化を利用して磁気を検出するものであるが、固体軟磁性材と磁性流体は、上記のように透磁率の変化の傾きが反対であり、かつ変異点がないため、検出動作における磁束の振舞には根本的な違いがある。
特開平10‐10161号公報 特開平10‐332745号公報 特開2000‐55940号公報
そこで本発明では、上述した固体軟磁性材を用いた従来のセンサにはオフセットがあるという問題点に鑑み、当該センサのオフセット問題を解消することができる磁性流体を用いたセンサ、つまり電流センサと磁界センサ、及び、これらのセンサに用いて有用な磁性流体により形成した磁気ブリッジ、並びに、そのままでは形が定まらない磁性流体を所要形態の磁気ブリッジに形成するための磁路ケーシングを提供することを、その課題とする。
上記課題を解決することを目的としてなされたセンサ用の本発明磁気ブリッジの構成は、磁性流体を容器で保型して形成した2つの離隔した環状磁路を磁性材による接続磁路で接続した磁気回路と、励磁駆動手段により駆動される前記接続磁路に巻回された励磁コイルを備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択して前記2つの環状磁路の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させるようにしたことを特徴とするものである。
上記構成において、接続磁路の磁性材は、容器で保型した磁性流体で形成することが望ましい。また、前記磁気回路には、磁気ギャップを設けることがあるが、大電流用にするためには磁気ギャップは、励磁コイルの中央部に縦に配置することが望ましい。これは、励磁磁界の磁路にはギャップが無く、被計測電流の磁界に対してはギャップが存在するようにするためである。
さらに、上記の本発明磁気ブリッジでは、磁性流体で形成した2つの環状磁路は、同心状に離隔配備するか、又は、積層状に離隔配備するか、あるいは同心状でも積層状でもない両者の複合的配備にするか、いずれの配備形態であってもよい。
また、2つの環状磁路を接続する磁性体、好ましくは磁性流体で形成した接続磁路は、少なくとも1つあれば足りるが、2つ以上の複数であってもよい。なお、接続磁路に配備する励磁コイルは、すべての接続磁路に配備するか、又は、複数の接続磁路の中のいくつかに配備するかは任意である。接続磁路と励磁コイルは多い方が感度をあげることができる。
本発明において、保型された磁性流体による2つの離隔した環状磁路と、両環状磁路を接続する保型された磁性流体による接続磁路は、次の構成を備えた磁路ケーシングにより、それぞれの形態の磁路に形成されて各磁路の形態が保持される。
即ち、磁性流体を用いた磁気ブリッジを形成するのに好適な本発明磁路ケーシングの構成は、断面が略H状をなす仕切底を有する環状容器本体と、当該容器本体における両側の開口面に被着される2つの環状蓋体とを備え、前記容器本体の仕切底には少なくとも1つの連通孔を設けたことを特徴とするものである。このケーシングの内部に磁性流体が収容されることにより、当該磁性流体が離隔した2つの環状磁路と両磁路を接続する接続磁路に形成され、それぞれの磁路の形態が固定的に保持される。
また、本発明では磁路ケーシングとして、磁性流体が収容されて環状蓋体が施着されると断面が閉じられる2つの環状容器本体と、前記2つの容器本体に収められた磁性流体と磁気的に接続される接続磁路とを具備した形態のものとすることもできる。この場合、接続磁路には、軟磁性材又は容器状のケーシングに収容した磁性流体で接続磁路を形成したものを使用することができる。
ここで、前記磁路ケーシングの内部には、当該ケーシング内面壁に凹部を設けると共に、該凹部を柔軟膜材で塞いだ中空部を形成して、磁路ケーシング内の内圧調整機能を持たせることが望ましい。
本発明では、磁性流体を容器で保型して形成した2つの離隔した環状磁路を磁性材による接続磁路で接続した磁気回路と、励磁駆動手段により駆動される前記接続磁路に巻回された励磁コイルを備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択して前記2つの環状磁路の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させるようにして磁気ブリッジを形成したので、前記ブリッジにおける環状磁路を被計測電流を周回する閉じた形態になるように配備でき、そしてこの環状磁路に検出コイルを配設して前記励磁コイルを励磁することにより、この磁気ブリッジを電流センサとして作用させることができる。
また、本発明磁気ブリッジは、形態が定まった磁路ケーシングに保持される磁性流体によって形成したので、残留磁化が無く、従って、オフセットが全くない電流センサや磁界センサを製作し、提供することができる。
次に、本発明磁気ブリッジと当該磁気ブリッジを用いた電流センサと磁界センサの実施の形態例について、図を参照して説明する。図1は個体軟磁性材のB‐H特性を模式的に表示した磁気ヒステリシス曲線、図2は磁性流体のB‐H特性を模式的に表示した磁気ヒステリシス曲線である。
本発明では、図2に示した磁性流体の残留磁化のない磁気特性を利用するものである。
上記の特性を示す個体軟磁性材(例えばフェライト)と磁性流体における、それぞれのμ‐H特性の傾きは、図3と図4に模式的に示すように、全く異なる。
すなわち、磁性流体は超常磁性体と呼ばれ初透磁は極めて高い、しかし僅かな磁化で透磁率は急激に低下する。そして磁界の増加と共に真空の透磁率を漸近線として下降の一途をたどるが、飽和磁界はパーマロイやケイ素鋼板に比べて遥かに高い、また磁性流体には磁壁がなく残留磁化が生じない。
磁性流体のこのような特性は、磁気ブリッジ方式と相性が良い。つまり、小さな磁界で大きく変化する透磁率は、磁気ブリッジのバランスを小さな磁界で容易に崩すことになり、高感度化が期待できる。一方、強い磁界まで透磁率の変化が続くことと、透磁率の変化の傾きが単一方向であること、そして残留磁化がないことは、センサのダイナミックレンジを広げるために好適である。
本発明では、上記のような磁性流体の特性を活かした磁性流体による磁気ブリッジを使用して従来技術では不可能であった高感度かつ高精度の電流センサと磁界センサを提供せんとするものである。以下に図5〜図13を参照して本発明センサの具体例について説明する。
図5は、本発明磁気ブリッジを用いて形成した本発明電流センサの基本構成を模式的に示した斜視図、図6は図5の電流センサと磁気的に等価な本発明電流センサを模式的に示した斜視図、図7は本発明磁気ブリッジを用いた本発明電流センサにおいて、被計測電流を周回する環状磁路を大径に形成すると共に、センサとしての感度と安定性を高めるための構成例を説明するための模式的斜視図、図8は図7の例の改良型の例を模式的に示した斜視図、図9は、図5の磁性流体を用いた磁気ブリッジを形成するための磁路ケーシングの一例の組立状態の正断面図、図10は図9のA‐A矢視断面図、図11は図10のB‐B矢視断面図、図12は本発明を電流センサに用いるための本発明磁気ブリッジの一例を示した平面図、図13は図12の磁気ブリッジを説明するための等価回路図である。
本発明の実施の形態例の説明に先立ち、先に提案した電流センサの一例を図20,図21により説明する。
図20,図21に示した先に提案した電流センサにおいては、展開すると略門形をなす2組の外脚磁気回路21a,21bと同22a,22bのそれぞれ端部に、1個の励磁手段3を挿入して双方の磁気回路21a,21bと同22a,22bを接続した形にした。
いま、図20,図21の電流センサの磁気ブリッジが磁気平衡状態に保持されているとき、被検出導線6に被計測電流が流れると、前記磁気回路21a,2bおよび21b,22bに新たな磁束が発生する。ここで、各磁気回路の磁気抵抗がRma1×Rma2=Rmb1×Rmb2であれば、中脚磁気回路1を通る磁束は、被計測電流が零のときは零である。前記導線6に被計測電流が流れれば中脚磁気回路1を通る磁束が発生し、被検出電流が大きくなれば磁気抵抗の変化も大きくなり、磁気ブリッジの平衡の崩れも大きくなって、中脚磁気回路1を通る励磁磁束も大きくなる。
つまり、中脚磁気回路1を通る励磁磁束の大きさは、被計測電流の大きさに比例する。そして、中脚磁気回路1に発生する励磁磁束は磁束検出コイル4に起電力を発生させるが、その検出コイル4に発生する起電力は中脚磁気回路1に発生する励磁磁束の大きさに比例するので、このことを利用して図20,図21の電流センサは被検出導線6に流れる電流を計測できるのである。
上記のように先に提案した電流センサは、被計測電流に起因してその周辺に発生する磁気を検出することにより電流を検出するものであるから、電流検出に用いる固体軟磁性材による磁気ブリッジは、基本的には磁気検出能力を有しており、従って、前記電流センサの電流検出能力は当該センサを形成している磁気ブリッジの磁気検出能力に依存する。
ところで、従来のセンサ技術では、使用する軟磁性材の残留磁化の影響を極力抑えようとするため、軟磁性材の選別や駆動回路の制御などにより残留硬化の影響を押えた電流センサも提案されているが、このような改良手法ではオフセットを小さくできても、オフセットを無くしてしまうことはできない。
また、上記の軟磁性材は、そのμ―H特性が最大透磁率を超えると関係曲線の傾きが反転するので、固体軟磁性材を用いた磁気ブリッジによる電流センサでは、その最大透磁率までの磁界を生じる電流までしか計測できない。
本発明の発明者は、段落0018でも述べたように、残留磁化のない磁性流体を用いて磁気ブリッジを形成して磁界を検出してみたところ、オフセットが生じないという知見を得た。また、磁性流体のμ‐H特性は、軟磁性材と異なり、一方向の傾きであるため、強磁界を生じる大電流の計測にも何ら問題はないとの知見を得て本発明を完成した。
ところで、磁性流体は流体状であるため、その形態を自己保持できない。そこで本発明では、磁性流体を使用して磁気ブリッジを形成するために、当該磁性流体を適宜形状の容器に入れて形態が固定された磁性材に形成し、これにより磁気ブリッジを構成した。
すなわち、本発明では、まず磁性流体を収容して本発明磁気ブリッジを形成するための容器の例として、磁路ケーシングMCの発明を完成したので、この磁路ケーシングMC の実施形態の例について、図9〜図11を参照して以下に説明する。
図9〜図11に例示した本発明磁路ケーシングMC は、断面が略H状をなす環状の容器本体11と、この容器本体11の上,下の環状開放面に被着して当該本体11の閉鎖断面内に2つの環状流路を形成する上,下の蓋体12,13とから形成されている。
環状の容器本体11は、内外周壁11a,11bとこの内外周壁11a,11bの対向面をその高さの中間部で接続する形態の仕切中底11cと、この仕切底11cに180度離隔して設けた2つの穴11d,11eを備えている。一方、上下の蓋体12,13は、容器本体11の上下の環状開放面に被着されて、さらに容器本体11は仕切中底11cにより仕切られているが2つの連通穴11d,11eで通じた上,下2つの閉鎖環状空間(環状路)R1とR2を形成する。この蓋体12,13において、仕切中底11cに設けた2つの連通穴11d,11eに対面した蓋体12,13の面内には、それぞれ凹部12a,12b、凹部13a,13bが形成されている。また、各凹部12a〜13bは、その上面(開口面)に、図には示されていないが、柔軟なフィルムなどの薄膜を張った気室に形成されている。以上により、本発明磁路ケーシングMC の一例を形成する。各構成の機能,役割については、以下に逐次説明する。
上記の磁路ケーシングMCは、一例として仕切板11cの180度離れた2つの連通穴11d,11eで通じた上,下2つの環状路R1,R2に底になる蓋体13を施着して磁性流体mfを入れ、蓋体12を天蓋として施着し封止する。本発明では、上,下の蓋体12,13を施着してから磁性流体mfを注射針により環状路R1,R2内に注入し、注入孔を封止することもある。このようにして、上,下2つの環状路R1,R2に入っている磁性流体mfによって、2つの離隔した環状磁路mr1,mr2が形成される。そして、この2つの磁路mr1,mr2を繋ぐ仕切中底11cの連通穴11d,11eに在る磁性流体mf が2つの接続磁路cr1,cr2を形成する。
本発明では、前記凹部12a〜13bが、それに蓋をするように弾力のある膜(図示せず)を張って気室に形成されているが、この構成(凹部と膜)は、密閉された磁路ケーシングMC内で磁性流体mfの膨張や収縮が生じた場合に対応するためである。すなわち、磁性流体mfに膨張や収縮が起きると、当該ケーシングMCを破壊する恐れがあるが、この気室があることにより気室内の空気(あるいはガス)と膜の弾性により内圧の極端な変動を吸収することができるからである。凹部12a〜13bとそれに張った膜による気室の作用は、上記のようにケーシング磁路内の内圧調整であるから、凹部12a〜13bを設ける位置は、磁路ケーシングMCの内部であれば、どこでもよく、また少なくとも1つあれば良い。
図9〜図11 の磁路ケーシングMCに封じ込められた磁性流体mfが形成する磁気回路は、磁路ケーシングMCを省略して磁性流体mfだけで示すと、図5に模式的に示すように、上,下2つの環状磁路mr1,mr2と、これらの磁路mr1,mr2が2つの接続磁路cr1とcr2とで接続された磁気回路に形成されている。
そこで、図5の磁気回路における接続磁路cr1に、励磁コイルL1を装着することにより、磁性流体mfによる本発明磁気ブリッジの一例が形成される。
ここで、図5の本発明磁気ブリッジは、図20の先に提案した電流センサの磁気ブリッジと磁気回路の接続が等価(磁気的特性は異なる)であるから、図20に使用した符号をカッコを付けて図5に示している。従って、図5における各磁気回路において、各磁気回路の磁気抵抗を適宜選択して、上記励磁コイルL1に交番電流を通すと、前記2つの環状磁路mr1,mr2の磁束の和はゼロ、換言すれば、2つの環状磁路mr1,mr2の磁束の大きさは同じであるが方向が逆向きであるため、磁束の和がゼロになる磁気平衡状態を発現できる。
いま、図5に示した本発明磁気ブリッジが、励磁コイルL1に交番電流を流して磁気平衡状態にあれば、検出コイルDLが、2つの環状磁路mr1,mr2に、当該磁路mr1,mr2と鎖交するように巻回装設されていても、当該検出コイルDLに磁束が検出されることはない。従って、図5の磁気ブリッジにおける接続磁路cr1,cr2を介し積層形態にある2つの環状磁路mr1,mr2を貫通させて被計測電流が流れる導線6を配置すると、当該磁気ブリッジに新たな磁束が生じるので、当該磁気ブリッジの磁気平衡状態が崩れ、検出コイルDLと鎖交する励磁磁束は、mr1とmr2とで大きさが異なりその和が零にならず、検出コイルDLに起電力を生じ、その結果、導線6を流れる電流の計測ができることになる。この点は先に提案している電流センサと同じ計測原理である。
本発明で磁気ブリッジに使用している磁性流体mfは、先にも述べたように固体軟磁性材とB‐H特性,μ‐H特性が全く異なるため、固体軟磁性材による磁気ブリッジを利用した先の電流センサに比べ、本発明電流センサは次のような特長が発揮される。
すなわち、磁性流体には残留磁化がないため、電流センサとしての出力オフセットが生じないのがその特長の第1点であり、次に、磁性流体のμ‐H特性の関係は、固体軟磁性材のように変異点(最大透磁率で傾きが反転する点)がないので、特に大電流による強磁界での計測に特定の制限がなく好適である。因みに、固体軟磁性材を用いた電流センサの計測限界は、先にも述べたが最大透磁率(変異点)までである。
なお、図5に例示した本発明磁気ブリッジでは、略同径の2つの環状磁路mr1とmr2とを、接続磁路cr1とcr2を挟んで積層した形態を採っているが、本発明磁気ブリッジは、図6に例示するように、異径の環状磁路mr1とmr2を同心状に配設し、接続磁路cr1とcr2で接続した形態を採ることもできる。さらに、図示しないが積層状か同心状かに限られず、同径や異径の2つの環状磁路の中心点をずらした配置や異径や同径の環状磁路の非同心的配置、あるいは、同径又は異径の2つの環状磁路を、両磁路を含む面を交叉させた態様で配置するなどの配置態様であっても良い。なお、図6において、図5と同一部材,同一部位は同じ符号を用いている。
図7は、磁路ケーシングを大径に形成し、磁性流体による2つの環状磁路mr1とmr2とを大径に形成する一方、接続磁路cr1,cr2を3つ以上、図7の例では6つの接続磁路cr1〜cr6によって接続した大型の電流センサを形成するためのブリッジ回路である。図7の例では接続磁路crが多いので、図7のように3つの励磁コイルL1〜L3を使用することができ、この構成にすると1つの励磁コイルが負担する磁気回路が短くなるので、大形で感度と安定性が良好な電流センサを得ることができる。
なお、すべての磁路cr1〜cr6に、励磁コイルL1〜L6を設ける場合もある(図8参照)。センサとしての感度と安定度を増すためである。また、図8において、コイルL1〜L6に流す励磁電流は、発生磁束が隣りのコイルとは互に逆向きになるように流れるが、励磁電流は交番電流であるために励磁電流が正のときの磁束の方向に対し、電流が逆向きのときは磁束は逆方向になる。図8の磁路および励磁コイルに図示した矢印は、励磁磁束が例えば正の場合の向きを示している。
また、本発明電流センサでは、各磁気回路に磁気ギャップを設け、そのギャップを適切に調整することにより、検出せんとする被計測電流の強さに合せて、様々な感度の電流センサを自在に設計して作製することが可能である。
以上に説明した本発明磁気ブリッジを用いた電流センサについて、図5,図12〜図17を参照しつつ総括して説明する。
図12は、図5に例示した電流センサ用の磁気ブリッジを説明するため、図5の電流センサを接続磁路cr2で2つの磁路cr2-1,cr2-2に縦断分割し、環状磁路mr1とmr2を平面状に展開した図5の電流センサの展開平面図である。図13は図12の等価回路図である。なお、図13の等価回路図に破線で示した磁路は、実際には図5の向う側の接続磁路cr2の中に共有され、磁路の長さゼロとして存在する。さらに、図12の両側に分けて図示した検出コイルDLは、展開前の図5では展開位置(接続磁路cr2の位置)で連続して巻回されている。なお、検出コイルDLの巻き始めと巻き終わりは、図5あるいは図12 に図示する位置である必要は無く、任意である。
図12の磁気回路はホイートストンブリッジを構成しており、各磁気回路の磁気抵抗がRm1×Rm4=Rm2×Rm3のとき、磁気平衡状態になる。また、以下の説明ではグラフや説明を簡素化するため、全く磁化されていない状態では、Rm1=Rm2=Rm3=Rm4の磁気ブリッジとして説明する。
図12の磁気ブリッジ方式では励磁コイルL1に交番電流を流し、ブリッジ磁路に発生した励磁磁束が検出コイルDLに起電力を起こすことにより成り立つ。図12の磁気ブリッジは励磁コイルL1を中心に左右対称である。そこで、図12の左半分、すなわちRm1とRm2および左側の検出コイルDLを用いて説明する。
図14は平衡状態のときの磁気ブリッジのB‐H特性を示している。図14の曲線B1とB2はそれぞれRm1とRm2の特性である。B1については一般的に見られるグラフであるので説明を省くが、B2について以下に説明する。
まず、励磁コイルL1で下向きに発生する励磁磁界の方向を正方向と定義し、検出コイルDLでは右向きに通る磁界を正方向と定義する。そうすると、正方向の励磁磁界は、検出コイルDLから見ると、Rm1では正方向になり、Rm2では負方向になる。つまり、励磁磁界が正方向に大きくなると、Rm2の励磁磁束は負方向に大きくなることになる。従って、励磁磁界の方向と検出コイルDLの方向の定義にしたがうと、Rm2のB‐H特性は上下逆さまになり、図14のB2が得られる。
次に、検出コイルDLから見たB‐H特性を考察する。検出コイルDLは、Rm1とRm2を一緒に巻いているので、検出コイルDLから見たB‐H特性は、B1とB2の合成になる。以下、これを合成B‐H特性と呼ぶ。B2はB1の上下が反転したものであるから絶対値は等しく、その合成は全領域に渡って0になる。図16のBcはこの合成B‐H特性を表したものである。この特性から解るように、磁気平衡状態ではどのような励磁をしても検出コイルDLに起電力は生じない。
ここで図5に示した被計測導線6に被計測電流Ixが流れて、環状磁路mr1,mr2に磁界が発生した場合を考えてみる。電流Ix が図5に示す方向に流れると、その磁界は図12では右向きの磁界になる。この場合の合成B‐H特性であるBcは次のようになる。
B1では正方向にバイアスがかかることになり、励磁磁界の中心が正方向にずれる。これを励磁磁界を基準にすると、B1のB‐Hカーブが左ヘシフトすることになる。次にB2では、励磁磁界に対して負方向にバイアスがかかることになり、B1の場合と同様な考え方で、B2のB‐Hカーブは右方向にシフトする。この関係を表したのが図15である。
このようにB1とB2がシフトした結果、Bcは、磁界H=0をピークにした突起状の特性になる。この特性の突起は、被計測電流Ixが大きいほどシフト量が大きくなりピークも高くなる。
被計測電流Ixと合成B‐H特性Bcの関係を図16に示す。図16の(c)がIx=0のとき、つまり磁気平衡状態のときである。図16の(a)と図16の(b)は電流Ixが負のときで、図16の(a)の方が負の電流値が大きい場合である。一方、図16の(d)と図16の(e)は電流Ixが正のときで、図16の(e)の方が正の電流値が大きい場合である。このように被計測電流Ixの大きさと向きで合成B‐H特性Bcは変化する。
図17は、励磁磁界と検出コイルDLを貫通する磁束の、合成B‐H特性Bcによる関係を示したものである。励磁磁界はBcのピーク点を中心に振れる。従って、励磁磁界が0の時の磁束が最も大きく、励磁磁界が発生すると極性に関係なく磁束は減少する。その結果、励磁磁界の一周期中に磁束は二周期分変化する。
このように、被計測電流Ixが流れている場合には、検出コイルDLには励磁周波数の2倍の周波数の出力が現れる。この出力の大きさはIxの大きさに比例し、位相はIxの向きに依存する。従って、検出コイルDLの出力を位相検波することにより電流を計測することができる。また、バンドパスフィルターや共振回路を用いることもでき、Ixの大きさ情報のみを求めれば良い場合には、全波や半波の整流でもよい。
この動作は、Rm3とRm4においても全く同じである。
以上に述べた磁性流体を用いた磁気ブリッジによる本発明電流センサでは、被計測電流による磁束を効率良く捉える必要があるため、磁気ブリッジを形成する磁路は、環状に閉じた環状磁路mr1,mf2に形成した。
ところで、上記の環状磁路mr1,mr2を備えた電流センサ用の磁気ブリッジを磁界センサとして機能させるには、磁束を捉える環状磁路の一部を空間に対し解放する形態(環状磁路の解放形態の例としては図12も参照)に形成して、空間の磁束を磁気ブリッジの磁路内に効率よく取り込めるようにする必要がある。
このため、本発明磁界センサ用の磁気ブリッジでは、図12に示した電流センサ用磁気ブリッジと同様に、図5の磁気ブリッジを接続磁路cr2で縦断分割して環状磁路mr1とmr2を平面形状に展開した形態を採った(図18参照)。図19は図18の等価回路図である。従って、図18の磁界センサ用の磁気ブリッジは、先に説明した本発明電流センサ用の磁気ブリッジを展開した図12の磁気ブリッジに対応する。但し、図19の磁界センサの等価回路図に破線で示した磁路1は、実際には空間の漏れ磁束の磁路であるから、磁性材としての存在はない。また、磁界センサとして構成したものであるから被検出導線6もない。さらに、検出コイルDLは、等価回路図としては磁路1に示されるが、実際には磁気ブリッジ部(21a,21b,22a,22b)に巻回する。
図18,図19に模式的に示した本発明磁界センサの一例は、このセンサに磁気的作用をする磁界、或は、この磁界センサを貫通しうる磁束の大きさと方向を、図18の解放した磁路cr2‐1,cr2‐2から入る磁界又は磁束により検出する。本発明磁界センサも、先に述べた本発明電流センサに用いた磁気ブリッジと同様に、磁気検出機能を利用するものだからである。つまり、図5の本発明電流センサでは、被検出導線6に電流が流れることにより発生する微弱な磁界によって被検出導線6を周回する磁性流体による磁気回路に磁束を発生させ、当該磁束の大きさと方向を磁気ブリッジに巻回した検出コイルDLにおいて検出しているが、図18,図19に例示した磁界センサ用の磁気ブリッジも、検出される磁束が、外来磁束あるいは磁界のいずれであっても、当該磁気ブリッジに対し電流検出の場合の磁束と同様の作用をする。
従って、磁気導入部となる解放した磁路cr1‐1,cr2‐2は、被検出磁界をこの磁気ブリッジに導入しやすくする磁気回路の一部となるように、図18に示すように形成されている。以下、上記磁路cr2‐1,cr2‐2を磁気回路11aと11bとし、また、磁路mr1とmr2を、磁路cr1を挟んで磁気回路21a,21b、同じく21b,22aとして、図18,図19にカッコを付けて示した。
いま、図18,図19に示した磁界センサの磁気ブリッジに対して外部磁界が存在せず、この磁気ブリッジにおける磁気平衡がとれている場合、検出コイルDL に起電力は発生しない。
しかし、図18,図19に符号Hで示す磁界の方向の成分を持った磁界中に図18 の磁界センサを曝露すると、磁気回路11aと磁気回路11bおよび、当該両磁気回路11aと11bを結ぶ磁気回路21a,21b と22b,22a に磁束が生じる。つまり、被検出磁界による磁束が磁界センサの磁気ブリッジを通る。この結果、磁気ブリッジを通る当該磁束によりこの磁気ブリッジの平衡が崩れ、検出コイルDL と鎖交する励磁磁束の総和が零でなくなる。なお、図18,図19において、図19の等価回路に示す磁路1は漏れ磁束の磁路として空間が形成している。
ここで、励磁コイルL1による磁束は交番磁束であるため、磁気ブリッジを通る検出コイルDL と鎖交する磁束も交番磁束になり検出コイルDLに起電力が生じる。このとき、磁気ブリッジを通る検出コイルDLと鎖交する磁束は、先に述べた本発明電流センサと同様に励磁コイルL1の励磁周波数の2倍の周波数成分を多く含む。
検出コイルL1に発生する起電力は磁気ブリッジを通り検出コイルDL と鎖交する励磁磁束の総和の強さと比例関係にあり、検出コイルDLと鎖交する励磁磁束の総和の強さは磁気ブリッジから漏れる励磁磁束、すなわち図19においては磁路1を通る励磁磁束の強さと比例関係にある。さらに、磁気ブリッジから漏れる励磁磁束の強さは被計測磁界の強さと比例関係にある。つまり、検出コイルDLから被計測磁界の強さと比例関係にある起電力を得ることが出来る。
このように、本発明磁界センサでは、検出コイルDLの前記起電力を測定することによりこの磁界センサが置かれる空間の磁界の強さを検出できるのである。ここで、検出コイルDLに生じる起電力は、11aと11bとを結ぶ磁気ブリッジの方向を基準にして、被検出磁界の方向により位相が反転する。この結果、この磁界センサは磁界の強さのほかに磁界の方向も検出できることが判る。
本発明磁気ブリッジを用いた磁界センサは、分類上ではコイルピックアップセンサに属し、磁性流体を用いて一定の形に整えた磁性体とコイルのみで構成できる点が大きな特徴である。磁性流体とコイルは、市販されている一般的な原材料で製造できるため材料も安価で、製造設備も特殊なものを必要とせず、従って、高精度の磁界センサ製品を安価に作製,提供できるという特徴がある。
本発明磁気ブリッジを用いた磁界センサにおいても、電流センサの場合と同様に検出コイルに所望の起電力を起こす磁束は励磁コイルによるものである。また、被検出磁界は電流センサの被計測電流と同じように磁気ブリッジの磁気平衡を崩す役目をしている。磁気平衡が崩れれば検出コイルと鎖交する磁束の総和は零ではなくなるが、その差分の磁束は、当該磁界センサ周辺の空間を磁路として、11a,11bおよびその近傍から漏れ磁束の形態を取って磁気回路を形成する。よって、励磁コイルの励磁力を強くしてやれば、検出コイルの起電力も大きくなる。このとき、検出コイルに起電力を起こす励磁磁束は被検出磁界の磁束よりはるかに大きく出来る。
本発明は以上の通りであって、磁性流体を容器で保型して形成した2つの離隔した環状磁路を磁性材による接続磁路で接続した磁気回路と、励磁駆動手段により駆動される前記接続磁路に巻回された励磁コイルを備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択して前記2つの環状磁路の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させるようにして、残留磁化がない、従って、オフセットのない磁気ブリッジを形成したので、固体軟磁性材により形成した磁気ブリッジでは実現できなかった出力オフセットのない電流センサ、或は、磁界センサを製作することができる。
また、磁性流体は「透磁率」対「磁界強度」の関係(μ‐H特性)が固体軟磁性材の特性とは異なり、しかも変異点がないため、計測する磁界強度に特定の制約はなく飽和領域まで計測可能であり、従って、本発明電流センサでは、軟磁性材の磁気ブリッジでは不可能であった大電流も計測することができるという大きな特長を備えている。さらに,最大透磁率が理論的に無限大であるため、微弱な磁界で高感度化が可能であり、軟磁性材の磁気ブリッジでは不可能であった、ダイナミックレンジの広い計測が可能という大きな特長も備えている。
固体軟磁性材のB‐H特性を模式的に表示した磁気ヒステリシス曲線 磁性流体のB‐H特性を模式的に表示した磁気ヒステリシス曲線 固体軟磁性材の「透磁率」対「磁界強度」特性(μ‐H特性)曲線。 磁性流体の「透磁率」対「磁界強度」特性(μ‐H特性)曲線。 本発明磁気ブリッジを用いて形成した本発明電流センサの一例の構成を模式的に示した斜視図。 図5の電流センサと磁気的に等価な本発明電流センサを別例を模式的に示した斜視図。 本発明磁気ブリッジを用いた本発明電流センサにおいて、被計測電流を周回する環状磁路を大径に形成すると共に、センサとしての感度と安定性を高めるための構成例を説明するための模式的斜視図。 図7の例の変形例を模式的に示した斜視図。 図5の磁性流体を用いた磁気ブリッジを形成するための磁路ケーシングの一例の組立状態の正断面図。 図9のA‐A矢視断面図。 図10 のB‐B矢視断面図。 本発明電流センサを接続磁路で縦断して展開した一例の展開平面図。 図12の等価回路図。 磁気平衡状態時の磁気ブリッジのB‐H特性を示す線図。 外部磁界があるときの磁気ブリッジのB‐H特性を示す線図。 被計測電流と合成B‐H特性の関係を示す線図。 合成B‐H特性Bcによる励磁磁界と磁束の関係を示す線図。 本発明磁界センサの一例の平面図。 図18の等価回路図。 先に提案した電流センサの形態例を等価回路で示した磁気回路図。 図20の電流センサの等価回路図。
符号の説明
MC 磁路ケーシング
11 容器本体
11c 仕切中底
11d,11e 連通穴
12a〜13b 凹部
mr1,mr2 環状磁路
cr1,cr2 接続磁路
L1,L2 励磁コイル
DL 検出コイル

Claims (15)

  1. 磁性流体を容器で保型して形成した2つの離隔した環状磁路と該環状磁路を磁性材による接続磁路で接続した磁気回路と、励磁駆動手段により駆動される前記接続磁路に巻回された励磁コイルを備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択して前記2つの環状磁路の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させるようにしたことを特徴とする磁気ブリッジ。
  2. 接続磁路の磁性材は、容器で保型した磁性流体である請求項1の磁気ブリッジ。
  3. 磁気回路は、磁気ギャップを有する請求項1又は2の磁気ブリッジ。
  4. 磁気ギャップは、接続磁路を縦断する方向に配置した請求項3の磁気ブリッジ。
  5. 磁気ギャップは接続磁路を横断する方向に配置した請求項3の磁気ブリッジ。
  6. 2つの離隔した環状磁路は、同心状、又は、積層状、若しくは、非同心状や非積層状などの配置態様で配備し、接続磁路で接続した請求項1〜5のいずれかの磁気ブリッジ。
  7. 2つの環状磁路を接続する接続磁路は、環状磁路上に少なくとも2つ配備した請求項1〜6のいずれかの磁気ブリッジ。
  8. 接続磁路に配備する励磁コイルは、すべての接続磁路に配備するか、又は、複数の接続磁路の中から選択したいくつかに配備した請求項1〜7のいずれかの磁気ブリッジ。
  9. 容器で保型された磁性流体による2つの離隔した環状磁路と、両環状磁路を接続する容器で保型された磁性流体による接続磁路は、磁性流体を保型するための容器である磁路ケーシングにより、それぞれの形態の磁路に保持した請求項2〜7のいずれかの磁気ブリッジ。
  10. 断面が略H状をなす仕切底を有する環状容器本体と、当該容器本体における両側の開口面に被着される2つの環状蓋体とを備え、前記容器本体の仕切底には少なくとも1つの連通孔を設けたことを特徴とする磁性流体を用いる磁気ブリッジ用の磁路ケーシング。
  11. 磁性流体が収容されて環状蓋体が施着されると閉じられた断面になる2つの環状容器本体と、前記2つの環状容器本体に収められた磁性流体と磁気的に接続される接続磁路とを具備したことを特徴とする磁性流体を用いる磁気ブリッジ用の磁路ケーシング。
  12. 接続磁路は、個体軟磁性材又は密閉容器状のケーシングに収容した磁性流体で形成した請求項11 の磁路ケーシング。
  13. 磁路ケーシングの内面壁には凹部を形成すると共に該凹部を膜で塞いだ請求項10〜12のいずれかの磁路ケーシング。
  14. 請求項1〜8におけるいずれかの磁気ブリッジと、該磁気ブリッジの磁気回路に巻回された検出コイルとを備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択すると共に前記励磁コイルを駆動して前記2つの環状磁路の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させているとき、前記環状磁路に、その環状磁路を貫通する被検出導線を配置し、当該導線に流れる被計測電流を計測するようにしたことを特徴とする電流センサ。
  15. 磁性流体を容器で保型した2つの直線状磁路を並列配置すると共に前記2つの磁路の両端部位と中央部位の対応部位同士をそれぞれ接続磁路で接続した磁気回路と、励磁駆動手段により駆動される前記接続磁路に巻回された励磁コイルとを備え、前記磁気回路における磁気抵抗を適宜選択して前記2つの直線状磁路の磁束の和がゼロになる(磁束の大きさが同じで方向が逆になる)磁気平衡状態を発現させるようにした磁気ブリッジに検出コイルを巻回し、前記2つの直線状磁路を被計測磁界に曝露し、被計測磁界を計測するようにしたことを特徴とする磁界センサ。
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