JP4308412B2 - 露光制御方法及び走査露光装置 - Google Patents

露光制御方法及び走査露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主走査方向又は副走査方向に沿って移動する光源から発する光ビームによって印刷版等の感光材料を走査露光するときの露光制御方法及び走査露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷等に用いられる感光性平版印刷版(以下「印刷版」と言う)などの感光材料を露光する画像露光装置では、半導体レーザやLEDなどを光源とし、この光源から発する光ビームによって印刷版を走査露光するものがある。また、画像露光装置には、印刷版を回転ドラムの周面に巻き付けて、回転ドラムを所定方向へ回転することにより印刷版の主走査を行い、回転ドラムの周面に対向して配置した光源を、回転ドラムの軸線方向に移動することにより副走査を行うものがある。
【0003】
このような画像露光装置に設けられる走査露光装置には、回転ドラムの周面に対向し、かつ回転ドラムの軸線方向である副走査方向に移動可能に配置した露光ステージ上に光源を組み付け、この露光ステージを副走査方向へ移動させることにより、副走査を行うものがある。すなわち、走査露光装置には、露光ステージに光源を取り付けることにより形成した露光ヘッドを、副走査方向に移動するようにしたものがある。
【0004】
ところで、回転ドラムに印刷版を巻き付けて、露光ヘッドを回転ドラムの軸線方向に移動して走査露光を行う画像露光装置において、印刷版に形成する画像精度を上げるためには、回転ドラム及び露光ヘッドの組み付け時に高精度な光ビームのピント調整及び光ビームの照射位置の調整を行う必要があり、また、高精度の部品加工が必要となる。
【0005】
例えば、回転ドラムと露光ヘッドの間隔を調整するためには、定盤上の正確な位置に回転ドラムを取り付けると共に、定盤に形成した位置決め片に露光ヘッドを副走査方向に案内するためのガイドを突き当てるなどして固定した後に、所定の治具を用い、ガイドの軸と回転ドラムの軸の間隔を高精度で調整することにより、ガイドに沿って露光ヘッドを移動させたときに、露光ヘッドと回転ドラムの間隔が一定となるようにする。
【0006】
また、回転ドラムへの光ビームの照射位置は、ガイドが取り付けられる定盤の表面を高精度で加工するとともに、ガイドを定盤に取り付けるときに、ガイドと定盤の間にシムを挟むなどして調整する等の作業を行う必要がある。
【0007】
このような高精度の位置調整は、高精度の部品加工及び組み付け作業を必要とし、このために、走査露光装置の製品コストの上昇をまねいている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、部品の加工精度及び組み付け精度にかかわらず高精度の画像露光を可能とする露光制御方法及び走査露光装置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の露光制御方法は、主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、光源走査手段によって主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源からの光ビームを照射して走査露光する露光制御方法であって、前記光源を光源走査手段によって移動させながら、前記記録媒体と前記光源の間隔を計測して予め間隔補正データを作成し、前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記間隔補正データに基づいて前記光源を前記記録媒体との接離方向に移動させる。
【0010】
この発明によれば、走査移動手段によって光源を主走査方向又は副走査方向の何れか他方である走査方向に移動させながら、光源と記録媒体の間隔を計測し、この計測結果から光源と記録媒体との間隔の補正データを間隔補正データとして予め作成しておく
【0011】
光源を走査方向に移動させ、画像データに応じた画像を記録媒体に走査露光するときには、この間隔補正データに基づいて光源を記録媒体との接離方向へ移動することにより、光源と記録媒体との間隔を所定の間隔に保ち、光源から発せられて記録媒体に照射される光ビームのピントが一定となるようにする。
【0012】
これにより、部品の加工精度や組み付け精度にかかわらず、光源と記録媒体との間隔が変化することによる光ビームのピントズレの発生を防止することができる。
【0013】
このような本発明に用いられる走査露光装置は、主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源からの光ビームを照射して走査露光する走査露光装置であって、前記記録媒体の前記主走査方向又は副走査方向の何れか一方の移動に同期させて前記光源を前記主走査方向又は副走査方向の何れか他方に移動する光源走査手段と、前記光源を前記記録媒体との接離方向へ移動させる光源移動手段と、前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら前記記録媒体と光源の間隔を計測して予め作成された間隔補正データを記憶する間隔データ記憶手段と、前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記間隔補正データに基づいて前記光源移動手段を作動させる移動制御手段と、を含むものであれば良い。
【0014】
また、本発明の露光制御方法は、主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、光源走査手段によって主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源から発せられる光ビームを照射して走査露光する露光制御方法であって、前記光源を光源走査手段によって移動させながら、前記光源から発せられる光ビームの前記記録媒体上への照射位置を計測して予め発光補正データを作成し、前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による移動に同期させながら前記発光補正データに基づいて前記光源の発光を制御する。
【0015】
この発明によれば、走査移動手段によって光源を主走査方向又は副走査方向の何れか他方である走査方向に移動させながら、光源から発した光ビームの照射位置を計測し、この計測結果から記録媒体上の基準位置に対する光ビームの照射位置のズレを、光源の発光補正データとして予め作成しておく
【0016】
光源を走査方向に移動させ、画像データに応じた画像を記録媒体に走査露光するときには、この発光補正データに基づいて例えば画像データを補正するなどして、基準位置に該当する画像データに応じた光ビームが照射されるようにすることにより、記録媒体の移動方向に沿った光ビームの照射位置のズレが記録媒体上に現れないようにする。
【0017】
これにより、部品の加工精度や組み付け精度にかかわらず、光源の走査移動に伴う光ビームの照射位置のずれが記録媒体上に形成した画像の仕上りに現れるのを防止することができる。
【0018】
このような本発明に用いられる走査露光装置は、主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源から発せられる光ビームを照射して走査露光する走査露光装置であって、前記記録媒体の前記主走査方向又は副走査方向の何れか一方の移動に同期させて前記光源を前記主走査方向又は副走査方向の何れか他方に移動する光源走査手段と、前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら光源から発せられる光ビームの前記記録媒体上への照射位置を計測して予め作成された発光補正データを記憶する発光データ記憶手段と、前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記発光データ記憶手段に記憶されている前記発光補正データに基づいて光源の発光を制御する発光制御手段と、を含むものであれば良い。
【0019】
また、本発明に適用される走査露光装置は、主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源から発せられる光ビームを照射して走査露光する走査露光装置であって、前記記録媒体の前記主走査方向又は副走査方向の何れか一方の移動に同期させて前記光源を前記主走査方向又は副走査方向の何れか他方に移動する光源走査手段と、前記光源を前記記録媒体との接離方向へ移動する光源移動手段と、前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら前記記録媒体と光源の間隔を計測して予め作成された間隔補正データを記憶する間隔データ記憶手段と、前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら光源から発せられる光ビームの前記記録媒体上への照射位置を計測して予め作成された発光補正データを記憶する発光データ記憶手段と、前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記間隔補正データに基づいて前記光源移動手段を作動させる移動制御手段と、前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記発光補正データに基づいて光源の発光を制御する発光制御手段と、を含むものであることがより好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した画像露光装置10の概略構成を示している。この画像露光装置10は、アルミニウム等によって形成したの矩形薄板状(例えば肉厚が約0.3mm程度)の支持体に感光層を形成した感光性平版印刷版(以下「印刷版12」という)を記録媒体として用い、この印刷版12に画像データに基づいて変調した光ビームを照射して走査露光する。画像露光装置10で画像露光の終了した印刷版12は、図示しない自動現像装置等によって現像処理等が施される。
【0021】
画像露光装置10の機枠14内には、カセット装填部18、給版搬送部20、記録部22及び排出バッファ部24等が設けられている。カセット装填部18は、機枠14内の図1紙面右下側に配置されており、それぞれに多数枚の印刷版12を収容している複数のカセット16が、所定角度で傾斜された状態で装填される。
【0022】
なお、画像露光装置10では、縦寸法ないし横寸法の異なる複数サイズの印刷版12の処理が可能となっており、カセット16には、何れかのサイズの印刷版12が感光層を上側にし、一端が所定の位置となるように位置決めされて収容されている。また、カセット装填部18には、それぞれにサイズの異なる印刷版12を収容している複数のカセット16が所定間隔で、収容している印刷版12の一端が略一定の高さとなるように装填される。
【0023】
給版搬送部20は、カセット装填部18の上方に配置され、記録部22は、カセット装填部18に隣接して、装置の中央下部に配置されている。給版搬送部20には、対で設けられた側板26(図1では一方のみを図示)に反転ユニット28及び枚葉ユニット30が取付けられている。
【0024】
反転ユニット28は、所定の外径寸法の反転ローラ32を備え、この反転ローラ32の周囲に複数の小ローラ34(本実施の形態では、一例として小ローラ34A、34B、34C、34Dの4個)が設けられている。小ローラ34A〜34Dは、カセット装填部18側から反転ローラ32の上方を経て記録部22側に亘って配置され、無端の搬送ベルト36が巻き掛けられている。これにより、反転ローラ32には、小ローラ34Aと小ローラ34Dの間の約半周に亘って搬送ベルト36が巻き掛けられている。
【0025】
一方、枚葉ユニット30は、カセット16内の印刷版12の上端部を吸着する複数の吸盤38を備えており、吸盤38を下方移動させることによりカセット装填部18に装填されているカセット16内の印刷版12の上端部に対向させ、この吸盤38によって印刷版12を吸着する。また、枚葉ユニット30は、印刷版12を吸着した吸盤38を略上方へ移動させることにより、カセット16から印刷版12を引き出すと共に、引き出した印刷版12の先端を、反転ローラ32と搬送ベルト36の間へ挿入する。なお、図1では、吸盤38の移動位置の概略を二点鎖線で示している。
【0026】
反転ユニット28では、反転ローラ32と搬送ベルト36がカセット16からの印刷版12の引き出し方向(図1の矢印A方向)に回転する。反転ユニット28は、反転ローラ32と搬送ベルト36の間に印刷版12の先端が挿入されると、この印刷版12を挟持し、カセット16から引き出しながら反転ローラ32に巻きかけるように搬送する。これにより、印刷版12は、湾曲されながら搬送されて反転され、搬送方向が転向される。なお、反転ローラ32の半径寸法は、印刷版12を湾曲させたときに、印刷版12に折れや曲がりを生じさせない寸法(例えば100mm以上)となっている。
【0027】
図1に実線及び二点鎖線で示すように、側板26は、印刷版12を取出すカセット16の位置に応じて水平移動する。これにより、枚葉ユニット30は、吸盤38が所望のカセット16内の印刷版12に対向するように反転ユニット28と一体に水平移動可能となっている。
【0028】
また、側板26には、小ローラ34Dの下方にガイド40が設けられており、反転ローラ32によって反転された印刷版12は、小ローラ34D側で反転ローラ32と搬送ベルト36の間から、このガイド40へ向けて送り出される。
【0029】
記録部22の上方には、搬送コンベア42が配置されており、反転ユニット28から送り出された印刷版12は、ガイド40によって搬送コンベア42へ案内される。なお、ガイド40は、常に印刷版12の案内方向を搬送コンベア42へ向けるように、側板26の移動に伴って揺動する。また、記録部22側の小ローラ34Dは、側板26の移動に伴って反転ユニット28からの印刷版12の送出し方向を換えるように移動し、小ローラ34Cは、小ローラ34Dが移動したときに搬送ベルト36に略一定の張力を付与するように移動し、反転ユニット28から送り出される印刷版12をガイド40によって緩やかに湾曲させるようにしている。
【0030】
搬送コンベア42は、ガイド40の略下方に配置されたローラ44と、記録部22の上方に配置されたローラ46との間に搬送ベルト48が巻き掛けられ、ローラ46側が下方となるように傾斜されている。
【0031】
図1及び図2に示すように、搬送コンベア42には、ローラ46に対向してローラ50が配置されている。搬送コンベア42上に送り込まれた印刷版12は、搬送ベルト48上を搬送され、ローラ46、50に挟持されて搬送コンベア42から送り出される。
【0032】
記録部22には、回転ドラム54と、この回転ドラム54に対向して配置された記録ヘッド部56によって走査露光装置90が構成されている。また、回転ドラム54の上方には、搬送コンベア42のローラ46、50に対向して、パンチャー58が設けられている。なお、走査露光装置90の詳細は、後述する。
【0033】
図2に示されるように、パンチャー58には、銜え口60が形成されており、搬送コンベア42は、印刷版12をローラ46、50によって挟持し、先端をパンチャー58の銜え口60に挿入して保持する。パンチャー58は、銜え口60に挿入された印刷版12の先端の所定位置に、位置決め用として例えば切り欠きを穿設する。なお、印刷版12は、例えば搬送コンベア42上で位置決めされてパンチャー58へ送り込まれることにより、先端部の所定の位置に位置決め用の切り欠きが穿設される。
【0034】
搬送コンベア42は、図示しない揺動手段によってローラ44側を軸に揺動可能となっている(図1及び図2に実線と二点鎖線で示す)。搬送コンベア42は、印刷版12に切り欠きが穿設されると、搬送ベルト48を逆転駆動して、印刷版12の先端をパンチャー58の銜え口60から引き出した後に揺動し、印刷版12の先端を回転ドラム54の外周面の所定位置へ向ける。この状態で、印刷版12を記録部22へ向けて送り出す。
【0035】
記録部22に設けている回転ドラム54は、図示しない駆動手段の駆動力によって、印刷版12の装着露光方向(図1及び図2の矢印B方向)及び装着露光方向と反対方向となる印刷版12の取外し方向(図1及び図2の矢印C方向)へ、それぞれ所定の回転速度で回転駆動される。なお、装着露光方向は、印刷版12を露光する時の主走査方向となる。
【0036】
図2に示すように、回転ドラム54には、外周面の所定の位置に先端チャック62が取付けられている。記録部22では、この回転ドラム54に印刷版12を装着するときに、先ず、先端チャック62が、搬送コンベア42によって送り込まれる印刷版12の先端に対向する位置(印刷版装着位置)で回転ドラム54を停止させる。
【0037】
記録部22には、印刷版装着位置で先端チャック62に対向する装着カム64が設けられおり、この装着カム64の回動によって先端チャック62を押圧することにより、先端チャック62と回転ドラム54の周面との間に印刷版12の先端が挿入可能となる。装着カム64の押圧を解除することにより、先端チャック62と回転ドラム54の間に挿入された印刷版12の先端が挟持され、回転ドラム54に固定される。
【0038】
記録部22では、印刷版12の先端を先端チャック62によって回転ドラム54の周面の所定位置に固定した状態で、回転ドラム54を装着露光方向へ回転することにより、回転ドラム54に印刷版12を巻き付ける。なお、回転ドラム54には、先端チャック62の近傍の所定位置に、図示しないピンが突設されており、印刷版12の先端の切り欠きにこのピンが入り込むことにより、印刷版12が回転ドラム54に位置決めされる。
【0039】
記録部22には、回転ドラム54の周面近傍で印刷版装着位置よりも装着露光方向の下流側にスクイズローラ66が配置されている。このスクイズローラ66は、回転ドラム54に向けて移動して回転ドラム54に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム54へ向けて押圧し、印刷版12を回転ドラム54の周面に密着させる。
【0040】
また、記録部22には、スクイズローラ66よりも回転ドラム54の装着露光方向上流側に後端チャック着脱ユニット68が設けられ、装着露光方向の下流側に取外しカム70が配置されている。後端チャック着脱ユニット68には、回転ドラム54へ向けて突出されたシャフト72の先端に後端チャック74が着脱可能に設けられている。
【0041】
記録部22では、回転ドラム54に巻き付けた印刷版12の後端が、後端チャック着脱ユニット68に対向する後端チャック着脱位置に達すると、回転ドラム54の回転を一時停止させ、後端チャック74を回転ドラム54の所定の位置に装着する。これにより、回転ドラム54に巻き付けられた印刷版12は、後端が後端チャック74によって回転ドラム54との間で挟持されて固定される。
【0042】
なお、回転ドラム54の外周面には、回転ドラム54に巻き付けた印刷版12を吸着保持する図示しない吸着溝が形成されており、先端チャック62と後端チャック74によって固定した印刷版12を吸着して回転ドラム54の周面に密着させるようにしている。
【0043】
記録部22では、印刷版12を回転ドラム54に巻き付けるとスクイズローラ66を離間させ、回転ドラム54を所定の回転速度で高速回転させながら、この回転ドラム54の回転に同期させて、記録ヘッド部56から画像データに基づいて変調した光ビームを照射する。これにより、回転ドラム54に巻き付けられている印刷版12が、画像データに基づいて走査露光され、所定の位置に画像が形成される。
【0044】
記録部22では、印刷版12への走査露光が終了すると、回転ドラム54を後端チャック着脱位置で停止させ、スクイズローラ66によって回転ドラム54との間で印刷版12を挟持した状態で、回転ドラム54から後端チャック74を取り外して、印刷版12の後端を開放した後、回転ドラム54を印刷版12の取出し方向へ回転する。これにより、スクイズローラ66と回転ドラム54の間から印刷版12が送出される。
【0045】
なお、回転ドラム54を印刷版12の取出し方向に回転したときに、先端チャック62が取外しカム70に対向する印刷版取外し位置に達すると、回転ドラム54を停止し、この位置で取外しカム70を回動して先端チャック62を押圧し、印刷版12の先端の挟持固定を解除する。これにより、印刷版12が回転ドラム54から取り外される。
【0046】
図1に示すように、排出バッファ部24は、記録部22の略上方に設けられており、回転ドラム54が印刷版12の取外し方向へ回転することにより、印刷版12は、後端側から排出バッファ部24へ向けて送り出される。
【0047】
排出バッファ部24は、機枠14に形成されている排出口76に隣接して設けられている排出ローラ78を備えている。この排出ローラ78の周囲には、複数の小ローラ(一例として小ローラ80A、80B、80C、80D、80Eの5個)が配置されており、これらの小ローラ80A〜80Eの間に無端の搬送ベルト82が巻き掛けられている。これにより、排出ローラ78には、小ローラ80Aと小ローラ80Eの間の約1/2周から3/4周の範囲で搬送ベルト82が巻き掛けられている。
【0048】
小ローラ80Aは、記録部22のスクイズローラ66側へ向けて突設されており、ローラ84が対向して配置されている。記録部22から送り出される印刷版12は、この小ローラ80Aとローラ84の間に挟持される。
【0049】
排出バッファ部24では、排出ローラ78を印刷版12の引き入れ方向(矢印D方向)に回転駆動することにより、小ローラ80Aとローラ84に挟持した印刷版12を記録部22から引き出しながら排出ローラ78と搬送ベルト82の間に案内し、排出ローラ78と搬送ベルト82で挟持して排出ローラ78に巻き掛ける。このとき、排出バッファ部24では、印刷版12の先端部(記録部22から送出されるときの後端側)を小ローラ80Aとローラ84に挟持した状態で排出ローラ78を停止させ、排出ローラ78に巻き掛けた印刷版12を一次的に保持する。
【0050】
図1に二点鎖線で示されるように、排出バッファ部24では、小ローラ80Aとローラ84が排出口76に対向する位置へ移動する。このとき、小ローラ80Aとローラ84が一体で移動することにより、印刷版12の先端が排出口76へ向けられる。なお、小ローラ80Aの上方の小ローラ80Bは、小ローラ80Aの移動に追従して、搬送ベルト82に一定の張力を付与するように移動する。
【0051】
排出バッファ部24では、印刷版12の先端を排出口76へ向けると、排出ローラ78を、排出口76に隣接して配置している自動現像装置などの処理装置での印刷版12の搬送速度に応じた回転速度で、印刷版12の送出し方向(矢印D方向と反対方向)へ回転駆動する。これにより、印刷版12が排出口76から送り出される。
【0052】
このように形成されている画像露光装置10では、印刷版12に露光する画像データが入力され、画像露光を行う印刷版12のサイズ及び露光枚数等が設定されて、画像露光の開始が指示されると、印刷版12への画像露光処理を開始する。なお、これらの処理は、画像露光装置10に操作パネルを設け、この操作パネルのスイッチ操作によって指示するものであっても良く、画像露光装置10に画像データを出力する画像処理装置等からの信号によって画像露光装置10の処理開始を指示するものであっても良い。
【0053】
画像露光装置10では、処理の開始が指示されると、指定されたサイズの印刷版12をカセット16から取出して搬送コンベア42に載せ、記録部22へ供給する。このときに、印刷版12には、パンチャー58によって位置決め用の切り欠きが穿設される。
【0054】
記録部22では、この印刷版12の先端を先端チャック62によって回転ドラム54に保持させると、スクイズローラ66によってスクイズしながら印刷版12を回転ドラム54に巻き付け、印刷版12の後端を後端チャック74によって回転ドラム54に保持させる。
【0055】
この後、記録部22では、回転ドラム54を高速回転しながら記録ヘッド部56から画像データに基づいた光ビームを印刷版12に照射して、印刷版12を走査露光する。これにより、印刷版12の所定の領域に画像が形成される。
【0056】
画像が形成された印刷版12は、記録部22から排出バッファ部24へ送り出される。排出バッファ部24では、この印刷版12を搬送ベルト82と排出ローラ78に挟持して、排出ローラ78に巻き付けた後、印刷版12の先端を排出口76へ向け、排出ローラ78を逆転駆動する。これにより、印刷版12は、所定の搬送速度で排出口76から送り出され、画像露光装置10から排出される。
【0057】
ところで、記録部22に設けられている回転ドラム54と記録ヘッド部56によって形成されている走査露光装置90では、前記した如く、印刷版12を巻き付けた回転ドラム54を所定の回転速度で装着露光方向である主走査方向へ回転駆動することにより主走査を行いながら、記録ヘッド部56から光ビームを副走査方向へ走査しながら照射することにより、印刷版12の走査露光を行うようになっている。なお、回転ドラム54の主走査方向への回転機構は、従来公知の機構を用いることができ、本実施の形態では詳細な説明を省略する。
【0058】
図3に示すように、記録ヘッド部56には、回転ドラム54に巻き付けられた印刷版12へ向けて光ビームを射出する露光ヘッド92と、露光ヘッド92を副走査方向(図3の紙面表裏方向)に移動させる副走査機構102が設けられている。
【0059】
露光ヘッド92は、略矩形平板状のステージ106に光源ユニット100が取り付けられている。この光源ユニット100は、略帯板状の基部120とこの基部120の長手方向の一端側に立設された立壁部122によって略L字形状に形成されているベース118を備えており、この基部120の長手方向の他端側が回転ドラム54側となるようにステージ106上の所定の位置に固定されている。
【0060】
光源ユニット100は、立壁部122に光源アッセンブリ124及び平行平板ホルダ134が取付けられ、基部120上に光学系アッセンブリ126が取り付けられている。光源アッセンブリ124内には、光源となる発光素子として半導体発光素子の一つであるレーザーダイオード(Laser Diode)とコリメータレンズ(何れも図3では図示省略)が組み込まれている。なお、光源アッセンブリ124は、レーザーダイオードとコリメータレンズの間隔が予め調整されており立壁部122へ組み付けることにより、レーザーダイオードとコリメータレンズが光源ユニット100の所定の位置に取付けられる。
【0061】
また、平行平板ホルダ134には、平行平板(図示省略)が組み付けられており、光源ユニット100には、この平行平板ホルダ134が光源アッセンブリ124に対向して、立壁部122の光学系アッセンブリ126側の面に取り付けられている。光源アッセンブリ124から射出される光ビームは、平行平板ホルダ134内の平行平板を透過して、基部120上の光学系アッセンブリ126へ至る。
【0062】
光学系アッセンブリ126は、長尺の固定台136を備えており、この固定台136に、集光レンズが組み付けられている集光レンズホルダ138、凸状のシリンドカルレンズが組み付けられているシリンドカルレンズホルダ140、一軸性結晶体が組み付けられている一軸性結晶体ホルダ142、凹状のシリンドカルレンズが組み付けられているシリンドカルレンズホルダ144、平行平板が組み付けられている平行平板ホルダ146、アパーチャが組み付けられているアパーチャホルダ148及び凸状のシリンドカルレンズと1/2波長板が組み付けられているシリンドカルレンズホルダ150が順に配置されている。
【0063】
これにより、光源アッセンブリ124から射出された光ビームは、平行平板、1/2波長板、シリンドカルレンズ、アパーチャ、平行平板、シリンドカルレンズ、一軸結晶体、シリンドカルレンズ及び集光レンズを透過して、回転ドラム54の周面に巻き付けられている印刷版12に照射される。このときに、露光ステージ106を回転ドラム54との間隔が所定の間隔となる位置に配置することにより、露光ステージ106に取り付けられた光源ユニット100から回転ドラム54に巻き付けられた印刷版12に照射される光ビームが、所定のスポット径となるように光源アッセンブリ124及び光学系アッセンブリ126が取り付けられている。
【0064】
図3及び図4に示すように、副走査機構102は、長手方向が回転ドラム54の軸線方向に沿うように配置された一対のガイドレール152を備えている。なお、図3に示すようにガイドレール152は、露光定盤52の所定の位置に取り付けられる。また、この露光定盤52には、図示しない側板を介して回転ドラム54が軸支される。なお、走査露光装置90では、回転ドラム54の回転方向(矢印B)方向が主走査方向になっているのに対して、回転ドラム54の軸線方向が副走査方向(矢印X方向)となっている。
【0065】
図3及び図4に示すように、一対のガイドレール152上には、ベース板104が配置されている。このベース板104には、ガイドレール152のそれぞれに対向するスライダ154が取り付けられており、このスライダ154がガイドレール152に摺動可能に係合している。これにより、ベース板104は、ガイドレール152上を副走査方向(図3の矢印X方向)に沿って移動可能に支持されている。
【0066】
一対のガイドレール152の間には、送りねじ156が配置されている。図4に示すように、この送りねじ156は、露光定盤52上に取り付けられたブラケット158によって軸支され、この送りねじ156の一端側には、副走査モータ160の駆動軸160Aが連結されている(いずれも図3では図示省略)。また、ベース板104には、スライダ154の間に送りナット162が取り付けられており、この送りナット162が送りねじ156に螺合している。
【0067】
これにより、副走査モータ160が駆動して送りねじ156が回転されると、ベース板104がガイドレール152上を副走査方向に沿って移動する。
【0068】
図3に示すように、ベース板104には、間隔調整機構94が設けられており、この間隔調整機構94を介して露光ステージ106(露光ヘッド92)が取り付けられている。
【0069】
間隔調整機構94は、ベース板104の回転ドラム54と反対側の端部にステッピングモータ110が取り付けられている。このステッピングモータ110には、送りねじ112が連結されている。送りねじ112は、軸線方向が回転ドラム54との接離方向である矢印Z方向に沿って配置され、両端部がベース板104に取り付けられているブラケット114に挿通されて軸支されている。
【0070】
露光ステージ106には、光源ユニット100の取り付け面と反対側の面(図3の下方側の面)に送りナット116が取り付けられており、この送りナット116が送りねじ112に螺合している。
【0071】
これにより、ステッピングモータ110の駆動によって送りねじ112が回転されると、露光ステージ106上に組み付けられている露光ヘッド92が、回転ドラム54との接離方向へ移動する。すなわち、ステッピングモータ110の駆動によって露光ヘッド92と回転ドラム54の間隔が変えられる。なお、図示は省略するが、ベース板104には、送りねじ112を挟んで一対のガイドレールが取り付けられており、このガイドレールに摺動可能に係合しているスライダがステージ106に取り付けられていることにより、露光ステージ106が回転ドラム54との接離方向に移動可能に支持されている。
【0072】
図5に示すように、走査露光装置90の露光制御部164には、駆動制御部166と発光制御部168が形成されている。駆動制御部166には、回転ドラム54を回転駆動する主走査モータ170と共に副走査モータ160及び間隔調整機構94のステッピングモータ110がドライバ回路172A、172B、172Cを介して接続している。駆動制御部166は、主走査モータ170の駆動による回転ドラム54の回転に同期させて副走査モータ160を駆動することにより、回転ドラム54に巻き付けられている印刷版12の主走査方向の移動に同期させて露光ヘッド92を副走査方向へ移動する。
【0073】
発光制御部168には、フレームメモリ174及びLDドライバ176を介して光源ユニット100の光源アッセンブリ124に設けているレーザーダイオード(以下「LD130」とする)が接続されている。また、発光制御部168には、印刷版12に形成する画像データが入力されるようになっている。
【0074】
この発光制御部168は、入力された画像データに基づいてLD130を発光させるときに、1主走査ライン分の発光データを抽出し、この発光データをフレームメモリ174に出力する。フレームメモリ174は、回転ドラム54の回転及び露光ヘッド92の移動に同期して発光データをLDドライバ176へ出力することにより、LD130を発光する。これにより、印刷版12は、1主走査ライン分の露光が行われ、これを繰り返すことにより画像データに応じた露光画像が形成される。
【0075】
一方、露光制御部164は、駆動制御部166に接続されているメモリ178と、発光制御部168に接続されているメモリ180が設けられている。メモリ178には、位置調整機構94の作動に用いる間隔補正データが記録され、メモリ180には、1主走査ライン分の発光データに基づいてLD130を発光させるタイミングの設定に用いて発光補正データが記録される。
【0076】
露光走査装置90は、回転ドラム54や露光ヘッド92などの組み付けが終了すると、副走査機構102によって露光ヘッド92を副走査方向へ移動させながら、露光ヘッド92と回転ドラム54の間隔及び露光ヘッド92から発せられた光ビームの印刷版12(回転ドラム54)上への照射位置(図3に示す矢印Y方向に沿った照射位置)の計測を行う。この後に、これらの計測結果に基づいて、露光ヘッド92と回転ドラム54との間隔を補正するの間隔補正データ及びLD130の発光タイミングを補正する発光補正データを生成し、間隔補正データをメモリ178に書き込むと共に、発光補正データをメモリ180に書き込む。
【0077】
このメモリ178、180に記録される間隔補正データ及び発光補正データは、走査露光装置90を組み付けた後に、例えば露光開始位置を基準にして露光ヘッド92を副走査方向(矢印X方向)の所定量(例えば10mm〜50mm)の移動を1ステップとして、1ステップ移動する毎に、光ビームの照射位置の主走査方向(矢印Y方向)に沿ったズレ及び、露光ヘッド92と回転ドラム54の間隔(例えば露光ステージ106と回転ドラム54の周面との間隔)を計測する。
【0078】
このとき、例えば図6(A)に示すように、露光ヘッド92と回転ドラム54との間隔は、光ビームのスポット径が適正となる間隔を基準とし、露光開始位置を基準(ステップx0)として、基準間隔に対する各ステップ(ステップxN、Nは0〜n)毎のズレ量Δzを計測する。また、図6(B)に示すように、光ビームの主走査方向に沿ったズレは、予め設定した基準位置に対するズレ量Δyを各ステップ毎に計測する。
【0079】
なお、1ステップ当たりの露光ヘッド92の移動量は、送りねじ156の1回転当たりの移動量に基づいて設定することがより好ましい。また。この計測は、少なくとも最大サイズの印刷版12(例えば約1200mm)に対する露光領域内で行われる。
【0080】
これらの計測結果は、間隔補正データ及び発光補正データのマップとしてメモリ178、180に書き込まれる。
【0081】
このように構成されている走査露光装置90では、印刷版12が巻き付けられた回転ドラム54の回転(主走査モータ170の駆動)に同期させて、副走査モータ160を駆動する。これにより、主走査方向に移動する印刷版12に対して露光ヘッド92が副走査方向へ移動する。また、走査露光装置90は、回転ドラム54の回転及び露光ヘッド92の移動に同期させ、画像データに応じてLD130を発光することにより、印刷版12を走査露光して、画像データに応じた画像を形成する。
【0082】
駆動制御部166は、副走査モータ160の駆動による露光ヘッド92の副走査方向の移動に同期させて、メモリ178の間隔補正データに基づいてステッピングモータ110を駆動することにより、露光ヘッド92と回転ドラム54との間隔を一定に保つようにしている。
【0083】
また、発光制御部168は、副走査モータ160の駆動による露光ヘッド92の副走査方向の移動に同期させて、メモリ180に記憶している発光補正データに基づいて発光開始のタイミングを補正してLD130を発光させることにより、印刷版12の主走査方向に沿った一定位置に光ビームが照射されるようにしている。
【0084】
ここで、図7及び図8に示すフローチャートを参照しながら露光ヘッド92と回転ドラム54の間隔補正及びLD130の発光タイミングの補正を説明する。なお、以下では、露光ヘッド92がステップx0〜xn(ステップxNでNが0〜n)の範囲で印刷版12を走査露光するものとして説明する。
【0085】
図7は、間隔補正の概略を示しており、印刷版12が巻き付けられた回転ドラム54の主走査方向への回転が開始されることにより実行され、最初のステップ200では、副走査モータ160を駆動して露光ヘッド92の副走査方向への移動を開始する。
【0086】
次のステップ202では、最初の1ステップ(ステップxN=x1)分の間隔補正データを読み込み、ステップ204では、露光ヘッド92の位置が、この1ステップ分の移動を開始する位置(ステップxN-1=x0)に達したか否かを確認する。
【0087】
ここで、露光ヘッド92の移動位置が該当する位置に達してステップ204で肯定判定されると、ステップ206へ移行して、ステッピングモータ110を駆動し、この1ステップ分の移動を開始する。
【0088】
また、ステップ208では、印刷版12への露光を終了する最終ステップに達したか(ステップxN=xn)否かを確認し、最終ステップに達していないときには、ステップ数を加算(N=N+1すなわちxN=xN+1)して(ステップ210)、ステップ202へ戻る。なお、ステップ208で肯定判定されたときには、露光ヘッド92を、走査露光開始前の原位置に戻して終了する。
【0089】
このようにして、メモリ178に記録している間隔補正データに基づいて、露光ヘッド92を回転ドラム54との接離方向へ移動する。すなわち、図6(A)に示すズレ量Δzを抑えるように露光ヘッド92を移動させる。
【0090】
これにより、露光ヘッド92と回転ドラム54の間隔を略一定となり、印刷版12に照射される光ビームのスポット径を適正なスポット径に保ち、印刷版12を露光する時に光ビームのピントズレが生じるのを防止できる。
【0091】
図8は、LD130の発光補正の概略を示しており、印刷版12が巻き付けられた回転ドラム54の主走査方向への回転が開始されることにより図7のフローチャートと並行して実行され、最初のステップ220では、副走査モータ160が駆動し、露光ヘッド92の副走査方向への移動が開始したか否かを判断し、露光ヘッド92の副走査方向への移動が開始されて肯定判定されることにより、ステップ222へ移行する。
【0092】
このステップ222では、最初の1ステップ(ステップxN=x1)分の発光補正データを読み込み、読み込んだ発光補正データに基づいて主走査ライン毎のLD130の発光開始タイミングを設定する(ステップ224)。すなわち、走査露光装置90では、回転ドラム54に巻き付けられて回転することにより主走査方向に移動する印刷版12の位置を図示しないSOSセンサによって検出し、この検出結果に基づいてLD130の発光を開始することにより、1主走査ライン分の走査露光を行う。このときのLD130の発光開始のタイミングをメモリ180に記録しているズレ量Δyと印刷版12の主走査速度(主走査方向への移動速度)に基づいて設定する。すなわち、ズレ量Δyに応じた時間だけ、LD130の発光タイミングをずらす。
【0093】
ステップ226では、露光ヘッド92の位置が、この1ステップ分の移動を開始する位置(ステップxN-1=x0)に達したか否かを確認する。
【0094】
ここで、露光ヘッド92の移動位置が該当する位置に達してステップ226で肯定判定されると、ステップ228へ移行し、設定した発光タイミングで、フレームメモリ174に記録された発光データに基づいたLD130の発光を開始し、主走査露光を行う。
【0095】
また、ステップ230では、印刷版12への露光を終了する最終ステップに達したか(ステップxN=xn)否かを確認し、最終ステップに達していないときには、ステップ数を加算(N=N+1すなわちxN=xN+1)して(ステップ232)、ステップ222へ戻る。
【0096】
このようにして、メモリ180に記録している発光補正データに基づいてLD130の発光タイミングを制御することにより、主走査方向に沿った一定位置に光ビームを照射して、画素を形成することができる。すなわち、図6(B)に示す光ビームの照射位置の主走査方向に沿ったズレ量Δyに基づいて、LD130の発光タイミングを制御することにより、光ビームの照射位置の主走査方向に沿ったズレが生じるのを抑え、主走査方向に沿った一定位置に光ビームを照射することができる。
【0097】
このように画像露光装置90では、予め作成した間隔補正データ及び発光補正データに基づいて、露光ヘッド92と回転ドラム54の間隔及びLD130の発光タイミングを制御することにより、適正なスポット径で印刷版12の適正な位置へ光ビームを照射し、印刷版12を走査露光することができる。
【0098】
したがって、走査露光装置90を形成する各部品を加工精度が低かったり、組み付け及び組み付け時の位置調整を簡略に行っても、印刷版12に高品質の画像を形成することができる。これにより、走査露光装置90を形成する部品のコストダウンや、組み付け工数の削減による走査露光装置90の低コスト化が可能となる。
【0099】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、副走査移動機構102及び間隔調整機構94を送りねじと送りナットによって形成したが、副走査機構及び間隔調整機構は、これに限らず、露光ヘッド92を副走査方向へ移動させる任意の構成及び露光ヘッド92を回転ドラム54との接離方向へ移動する任意の構成を適用することができる。
【0100】
また、本実施の形態では、印刷版12を走査露光する走査露光装置90及び走査露光装置90を設けた画像形成装置10を例に説明したが、本発明は、印刷版12等の感光性平版印刷版に限らず写真フィルム、印画紙などの感光材料や感光体ドラム等を記録媒体として走査露光する任意の構成の走査露光装置ないし画像形成装置に適用することができる。
【0101】
さらに、本実施の形態では、印刷版12を主走査方向へ移動すると共に露光ヘッド92を副走査方向に移動しながら走査露光するようにしたが、本発明は、印刷版12等の記録媒体を副走査方向に沿って移動しながら露光ヘッド92を主走査方向に沿って移動させて走査露光する構成であっても良い。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、予め測定している間隔補正データ及び発光補正データに基づいて、光源と記録媒体との間隔及び光源の発光タイミングを制御することにより、記録媒体へ照射する光ビームのピントズレを防止することができると共に、光ビームの照射位置のずれを抑えることができる。これにより、走査露光装置を形成する部品やこれらの部品の位置精度に関わらず高精度の画像形成が可能となり、高精度の画像を形成するための装置のコストダウンを図ることができると言う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した画像露光装置の概略構成図である。
【図2】画像露光装置に設けている記録部の概略構成図である。
【図3】記録部に設けている走査露光装置を示す副走査方向の一端側から見た概略構成図である。
【図4】露光ヘッドと回転ドラムの位置を示す概略図である。
【図5】走査露光装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】(A)は露光ヘッドと回転ドラムの間隔の計測結果の一例を示す線図、(B)は光ビームの照射位置の計測結果の一例を示す線図である。
【図7】計測結果から得られる間隔補正データに基づいた露光ヘッドと回転ドラムとの間隔制御の概略を示す流れ図である。
【図8】計測結果から得られる発光補正データに基づいたLDの発光タイミングの制御の概略を示す流れ図である。
【符号の説明】
10 画像露光装置
12 印刷版(記録媒体)
22 記録部
54 回転ドラム(記録媒体)
56 記録ヘッド部
90 走査露光装置
92 記録ヘッド
94 間隔調整機構(光源移動手段)
100 光源ユニット(光源)
102 副走査機構(光源走査手段)
106 露光ステージ
110 ステッピングモータ(光源移動手段)
130 LD(光源)
160 副走査モータ(光源走査手段)
166 駆動制御部
168 発光制御部
170 主走査モータ
178 メモリ(間隔データ記憶手段)
180 メモリ(発光データ記憶手段)

Claims (5)

  1. 主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、光源走査手段によって主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源からの光ビームを照射して走査露光する露光制御方法であって、
    前記光源を光源走査手段によって移動させながら、前記記録媒体と前記光源の間隔を計測して予め間隔補正データを作成し、
    前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記間隔補正データに基づいて前記光源を前記記録媒体との接離方向に移動させる露光制御方法。
  2. 主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源からの光ビームを照射して走査露光する走査露光装置であって、
    前記記録媒体の前記主走査方向又は副走査方向の何れか一方の移動に同期させて前記光源を前記主走査方向又は副走査方向の何れか他方に移動する光源走査手段と、
    前記光源を前記記録媒体との接離方向へ移動させる光源移動手段と、
    前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら前記記録媒体と光源の間隔を計測して予め作成された間隔補正データを記憶する間隔データ記憶手段と、
    前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記間隔補正データに基づいて前記光源移動手段を作動させる移動制御手段と、
    を含む走査露光装置。
  3. 主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、光源走査手段によって主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源から発せられる光ビームを照射して走査露光する露光制御方法であって、
    前記光源を光源走査手段によって移動させながら、前記光源から発せられる光ビームの前記記録媒体上への照射位置を計測して予め発光補正データを作成し
    前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による移動に同期させながら前記発光補正データに基づいて前記光源の発光を制御する露光制御方法。
  4. 主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源から発せられる光ビームを照射して走査露光する走査露光装置であって、
    前記記録媒体の前記主走査方向又は副走査方向の何れか一方の移動に同期させて前記光源を前記主走査方向又は副走査方向の何れか他方に移動する光源走査手段と、
    前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら光源から発せられる光ビームの前記記録媒体上への照射位置を計測して予め作成された発光補正データを記憶する発光データ記憶手段と、
    前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記発光データ記憶手段に記憶されている前記発光補正データに基づいて光源の発光を制御する発光制御手段と、
    を含む走査露光装置。
  5. 主走査方向又は副走査方向の何れか一方に沿って移動する記録媒体に、主走査方向又は副走査方向の何れか他方に沿って移動される光源から発せられる光ビームを照射して走査露光する走査露光装置であって、
    前記記録媒体の前記主走査方向又は副走査方向の何れか一方の移動に同期させて前記光源を前記主走査方向又は副走査方向の何れか他方に移動する光源走査手段と、
    前記光源を前記記録媒体との接離方向へ移動する光源移動手段と、
    前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら前記記録媒体と光源の間隔を計測して予め作成された間隔補正データを記憶する間隔データ記憶手段と、
    前記光源を前記光源走査手段によって移動させながら光源から発せられる光ビームの前記記録媒体上への照射位置を計測して予め作成された発光補正データを記憶する発光データ記憶手段と、
    前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記間隔補正データに基づいて前記光源移動手段を作動させる移動制御手段と、
    前記記録媒体の走査露光時に前記光源走査手段による前記光源の移動に同期させながら前記発光補正データに基づいて光源の発光を制御する発光制御手段と、
    を含む走査露光装置。
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