JP4308382B2 - 吸水剤およびその製造方法 - Google Patents

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【発明の属する技術分野】
本発明は吸水剤の製造方法に関する。更に詳しくは、幼児用、大人用あるいは失禁者用の使い捨ておむつ、パッド、又は女性用の生理用ナプキン等に好適に用いることのできる吸水剤に関する。
【従来の技術】
近年、紙おむつや生理用ナプキン、いわゆる失禁パット等の衛生材料には、その構成材として、血液や尿などの体液を吸収させることを目的とする吸水性樹脂や、それらを改良した吸水剤が幅広く利用されている。
かかる吸水性樹脂や吸水剤としては、例えば、ポリアクリル酸塩架橋体、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の鹸化物、アクリロニトリル共重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水分解物又はこれらの架橋体、及びカチオン性モノマーの架橋体等が知られている。
【発明が解決しようとする課題】
上記の吸水性樹脂や吸水剤が備えるべき特性としては、体液等の水性液体に接した際の優れた吸水量や吸水速度、通液性、膨潤ゲルのゲル強度、少ない水可溶分や残存モノマー、水性液体を含んだ基材から水を吸い上げる吸引力、湿度の高い状態においても取り扱いが容易である吸湿流動性が挙げられる。
これら吸水剤の諸物性の中でも、加圧下吸水倍率は特に重要な物性であり、加圧下(荷重下)吸収倍率の高い吸水剤を紙おむつなどの衛生材料に用いることが知られている。
また、加圧下吸収倍率の高い吸水剤を得るために、吸水性樹脂の表面を架橋処理する方法が知られている。そして、吸水性樹脂の表面架橋剤として、多価金属塩、多価アルコール、多価エポキシ化合物、多価イソシアネート、多価アジリジン、多価アミン、シランカップリング剤、アルキレンカーボネートなどが知られている。
前記表面架橋剤の中でも、多価金属塩は安全性も高く、かつ、比較的低温、短時間で反応するという利点を有する。
しかし、多価金属塩を用いた表面処理については、吸水剤が液を吸収する際に問題となるブロッキングを防止する効果や、いわゆるママコ現象を防止する効果についてはある程度達成されているが、今日、吸水剤に必要とされる加圧下吸水倍率の向上が不十分であるという欠点がある。また、多価金属塩を用いた表面架橋処理として、多量の分散媒中で吸水性樹脂を処理する方法(特開昭51−136588公報)、多価金属塩と水により吸水性樹脂を処理する方法(特公平5−40780公報)、アルミニウム化合物により吸水性樹脂表面を処理する方法(特公平5−80939公報)などが知られている。しかし、これらいずれの方法においても、おむつなどの吸水性物品として使用する際に耐え得るだけの加圧下吸水倍率を向上できる方法はない。
また、上記した加圧下吸水倍率以外に吸水剤の重要な物性として、吸水剤の吸湿流動性が挙げられる。すなわち、吸水剤を用いて、紙おむつを始めとする、種々の吸収性物品を製造する際には、吸湿性の非常に高い吸水性樹脂を多量に繊維基材に組み込む必要があり、その作業環境、気候条件によっては、吸水剤の粉末同士がポッパーやラインの途中でブロッキングを起こしたり、装置に付着したりして、吸収性物品の安定な製造が出来ないという問題点がある。
そこで、今日まで、吸湿下での吸水剤の耐ブロッキング性を解決するため多くの添加剤が提案がなされ、例えば、吸水性樹脂と疎水性微粒子状シリカとを特定比率で混合した組成物(特公昭61−17542号公報)、吸水剤に含水二酸化ケイ素、含水二酸化アルミニウム、含水二酸化チタン等の無機粉体を混合した組成物(特開昭59−80459号公報)、吸水剤を特定のカチオン性界面活性剤で処理した後、無機物質または高融点有機化合物を混合する方法(特開昭61−69854号公報)、吸水剤にステアリン酸および無機粉末を混合する方法(特開昭63−105064号公報)、吸水剤を特定のシリコン系界面活性剤で処理する方法(特開平9−136966号公報)等が知られている。
しかし、これらの添加剤の使用は、添加剤のコストや、添加剤を吸水剤に添加するための工程が必要となることのみならず、添加剤自体の危険性があったり、添加剤によって加圧下吸水倍率などの物性が大きく低下するといった問題点があった。
すなわち、加圧下吸水倍率と吸湿流動性とのバランスのとれた吸水剤を提供することは困難であった。
従って、本発明の目的は、ゲルブロッキングや、ママコ現象がなく、吸湿流動性に優れ、しかも加圧下吸水倍率の向上した吸水剤およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的は、(1)〜(9)により達成される。
(1)多価金属化合物を吸水性樹脂に添加してなる吸水剤であって、0.9重量%の生理食塩水に1時間浸積した後、固形分90重量%以上に乾燥した吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする吸水剤。
(2)多価金属化合物を吸水剤樹脂に添加してなる吸水剤であって、吸水後に、吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする吸水剤。
(3)多価金属化合物を吸水剤樹脂に添加してなる吸水剤であって、吸水前およびその吸水後に、吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする(2)に記載の吸水剤。
(4)多価金属の局在部位が吸水剤表面から0.02〜50μmの範囲である(1)〜(3)のいずれかに記載の吸水剤。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の吸水剤であって、人工尿に対する0.7psi加圧下の吸水倍率が15g/g以上である吸水剤。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の吸水剤であって、人工尿に対する0.7psi加圧下の吸水倍率が30g/g以上であり、かつ0.7psi加圧下の人工尿に対する吸水倍率が25g/g以上である吸水剤。
(7)吸水性樹脂100重量部に対して、0.1〜40重量部の溶媒と、4族の多価金属化合物、および水を添加することを特徴とする吸水剤の製造方法。
(8)吸水性樹脂の平均粒子径が200〜600μmである(7)記載の吸水剤の製造方法。
(9)吸水性樹脂に、溶媒を混合した後、4族の多価金属化合物および水を添加し、混合することを特徴とする、(7)または(8)に記載の吸水剤の製造方法。
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。はじめに本発明に用いる吸水性樹脂について説明する。
本願発明の吸水性樹脂とは、水不溶性、水膨潤性の架橋体であって、無荷重下で生理食塩水に対して、吸水性樹脂の自重の5〜500倍程度の水を吸収し、吸水性樹脂中の水に対する可溶分量が30重量%以下であり、好ましくは、20重量%以下、更に好ましくは、10重量%以下のものである。また、吸水剤とは通常これらを改良したものを示す。
このような吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸架橋重合体及び共重合体、デンプン−アクリロニトリル重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト架橋重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物、自己架橋型ポリアクリル酸(中和物)、ポリアクリル酸(塩)架橋体、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の中和物などを挙げることができる。これらの吸水性樹脂は、いずれも用いることができるが、好ましくは、アクリル酸(塩)を主成分とする水溶性エチレン性不飽和単量体の架橋重合体である。
上記アクリル酸塩としては、アクリル酸のナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びアミン塩等を例示することができる。上記架橋重合体は、その構成単位としてアクリル酸0モル%〜50モル%およびアクリル酸塩100モル%〜50モル%(但し、両者の合計量は100モル%とする)の範囲にあるものがより好ましい。この中和は重合前に行っても、重合後に行なっても良いが、重合後に中和を行う場合、中和にかなり長い時間を必要とするため、生産性の点から重合前の単量体の状態で中和を行う方が好ましい。
本発明で用いる架橋体を得るに際しては、必要に応じて上記アクリル酸(塩)以外の単量体を含有させても良い。アクリル酸(塩)以外の単量体としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸等のアニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン等のノニオン性不飽和単量体;N,N’−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N’−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N’−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N’−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、およびこれらの四級塩等のカチオン性不飽和単量体等が挙げられる。これらの単量体は、単独で用いても良く、適宜2種類以上を混合して用いても良い。本発明において、アクリル酸(塩)以外の単量体を用いる場合には、該アクリル酸(塩)以外の単量体は主成分として用いるアクリル酸およびその塩との合計量に対して、好ましくは30モル%以下、より好ましくは10モル%以下の割合である。
本発明に用いられる吸水性樹脂は、架橋構造を有するものであり、その架橋は架橋剤を使用しない自己架橋型のものであってもよいが、一分子内に、2個以上の重合性不飽和基や、2個以上の反応性基を有する内部架橋剤を共重合又は反応させたものが好ましい。
これら内部架橋剤の具体例としては、例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチルロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。また、4(IVA)族、あるいは4族以外の多価金属化合物を内部架橋剤として用いることも可能である。
さらに、これら内部架橋剤は単独で用いてもよく、2種以上で併用しても良い。これら内部架橋剤は、反応系に一括添加してもよく、重合中または重合後に分割添加してもよいし、それらの方法を併用してもよい。また、水溶性樹脂を得た後、その官能基と反応する架橋剤を後添加・後架橋して水不溶化することで、水溶性樹脂から架橋体を得てもよい。
なお、架橋剤の使用量としては、前記の単量体成分に対して、0.005〜2モル%とするのが好ましく、より好ましくは0.01〜1モル%、さらに好ましくは0.04〜0.2モル%の範囲である。上記内部架橋剤の使用量が0.005モル%よりも少ない場合、並びに、2モル%よりも多い場合には、所望の吸収特性が得られない恐れがある。
また、本発明で親水性単量体を重合し吸水性樹脂を得るに際し、バルク重合や沈殿重合を行うことが可能であるが、性能面や重合の制御の容易さから、上記親水性単量体を水溶液とすることによる水溶液重合又は逆相懸濁重合を行うことが好ましい。なお、逆相懸濁重合とは、不活性疎水性溶媒中に単量体水溶液の液滴を分散させる重合方法であり、水溶液重合とは、単量体水溶液を不活性溶媒に分散させることなく直接重合させる方法である。さらに、これら重合は、好ましくは、窒素やアルゴンなどの不活性気体雰囲気で行われ、また、単量体の溶解酸素も不活性気体で十分に置換されて重合に用いられる。
親水性単量体を水溶液とする場合、該水溶液(以下、単量体水溶液と称する)中の単量体の濃度は、特に限定されるものではないが、10重量%〜70重量%の範囲内が好ましく、15〜45重量%がより好ましく、20〜40重量%の範囲内がさらに好ましい。また、上記水溶液重合または逆相懸濁重合を行う際には、水以外の溶媒を必要に応じて併用してもよく、併用して用いられる溶媒の種類は、特に限定されるものではない。
上記単量体水溶液を重合する際には、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)二塩酸塩等のラジカル重合開始剤の1種または2種以上を用いることができる。
さらに、これら重合開始剤の分解を促進する還元剤を併用し、両者を組み合わせることによりレドックス系開始剤とすることもできる。上記の還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の(重)亜硫酸(塩)、L−アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩等の還元性金属(塩)、アミン類等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
これら重合開始剤や還元剤の使用量は、単量体に対して、通常0.001〜2モル%、好ましくは0.01〜0.5モル%である。これら重合開始剤の使用量が0.001モル%未満の場合には、未反応の単量体が多くなり、従って、得られる吸水性樹脂中の残存モノマーが増加するので好ましくない。一方、これら重合開始剤の使用量が2モル%を越える場合には、得られる吸水性樹脂中の水可溶成分が増加するので好ましくない。
また、重合開始剤を用いる代わりに、反応系に放射線、電子線、紫外線などの活性エネルギー線を照射することにより重合反応を行ってもよいし、それらを重合開始剤と併用してもよい。なお、上記重合反応における反応温度は、特に限定されるものでないが、20〜90℃の範囲内が好ましい。また、重合時の圧力や、反応時間も特に限定されるものではなく、水溶性エチレン性不飽和単量体や重合開始剤の種類、反応温度などに応じて適宜決定すればよい。
なお、重合に際しては、反応系に、炭酸(水素)塩、二酸化炭素、アゾ化合物、不活性有機溶媒などの各種発泡剤;澱粉・セルロース、澱粉・セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子;各種界面活性剤;次亜燐酸(塩)等の連鎖移動剤を添加してもよい。なお、吸水速度を向上させるための重合時の発泡の方法としては、特開平10−114801号公報に開示された、不活性ガス気泡を重合時に分散させ、単量体を1.02〜5倍とする方法も好ましく例示される。
本発明に用いられる吸水性樹脂の形状としては、特に制限がなく、重合器中のゲル、重合器から取り出したゲル、これらを細分化ないし成形したゲル、これらの乾燥物、乾燥物の粉砕物、分級物、造粒物などが挙げられるが、好ましくは粒子状あり、特に好ましくは10mm以下の粒子状である。かかる粒子としては逆相懸濁重合などで得られた球状粒子であっても良いし、乾燥前または乾燥後に粉砕された不定形破砕状の粒子であっても良い。さらに、吸水速度などを高めるため、必要に応じて、発泡させた多孔質の粒子でもよく、発泡させる場合、その連続気泡や独立気泡の別、孔径や数などは適宜決定される。
本発明に好ましく用いられる粒子状の吸水性樹脂は、本発明を達成するため、その粒子の乾燥減量(粉末1gを180℃で3時間加熱)から求められる固形分が20重量%以上の粒子であり、好ましくは50重量%以上、更に好ましくは80重量%以上である。すなわち、好ましくは、乾燥された吸水性樹脂であって、その乾燥方法としては、室温〜300℃、好ましくは70〜250℃、より好ましくは100〜180℃に加熱した熱風乾燥器中に2分〜12時間、好ましくは5分〜2時間、より好ましくは10分〜1時間で行う方法などが挙げられる。
本発明の諸物性を達成する上で、好ましい吸水性樹脂あるいは吸水剤の平均粒子径としては200〜600μmの範囲である。さらに100μm以下の微粉末の含有量は少ないほど好ましい。100μm以下の微粉が5%以上存在する場合、吸水性樹脂粒子の取扱性が低下するなどの問題点があり好ましくない。なお、平均粒子径とは、吸水性樹脂もしくは吸水剤を篩により、分級した粒子の粒度分布を対数確率紙にプロットし、これにより、平均粒子径(D50)を読み取った値である。
本発明の吸水剤は、上記のようにして得られた吸水性樹脂に多価金属化合物を添加してなる吸水剤であって、0.9重量%の生理食塩水に1時間浸積し吸水した後、固形分90%以上に乾燥した吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする。すなわち、吸水性樹脂に多価金属化合物を添加して得られた吸水剤を0.9重量%の生理食塩水に1時間浸積し吸水させ、されに吸水後の該吸水剤を固形分90%以上に乾燥させる。乾燥は、吸水後の吸水剤をガラスシャーレや乾燥網の上に吸水剤が接触しないように均一に広げ、熱風乾燥器中において、120℃の温度で、60分間乾燥することによって、吸水剤中の固形分が90重量%以上に乾燥することである。このようにして得られた吸水剤の表面近傍に多価金属が局在する。
本発明の吸水剤は、吸水性樹脂に多価金属化合物を添加して得られた吸水剤を0.9重量%の生理食塩水に1時間浸積し吸水させた際の吸水剤の吸水倍率は15g/g以上、好ましくは20g/g以上、より好ましくは25g/g以上である。
本発明における吸水剤とは、前記のようにして得られた吸水性樹脂に多価金属を添加してなる吸水剤であって、吸水後に、吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする。さらに、多価金属化合物を前記のようにして得られた吸水性樹脂に添加してなる吸水剤であって、吸水前およびその吸水後に、吸水剤表面に多価金属が局在することを特徴とする。吸水前とは、吸水性樹脂に多価金属化合物を添加し、必要に応じて加熱した後の状態の吸水剤であり、吸水後とは、前記の吸水前の吸水剤が吸水したあとの状態の吸水剤である。
本願において、表面近傍に多価金属が局在するとは、大部分の多価金属が吸水剤の表面近傍に存在することを意味する。好ましい形態は、選択的に表面近傍に存在することである。多価金属の局在部位としては、吸水剤表面から中心方向への厚みが0.02〜50μmの範囲であることが好ましい。すなわち、吸水剤中に存在する多価金属の50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上が、吸水剤表面の50%(面積率)以上、好ましくは80%(面積率)以上、より好ましくは90%(面積率)以上の部分に対して、吸水剤の表面から0.02〜50μm、好ましくは0.05〜40μm、更に好ましくは0.1〜20μmの範囲に局在するものである。
さらに、本願発明の吸水剤は、0.7psi加圧下の人工尿に対する吸水倍率が15g/g以上であり、より好ましくは20g/g以上、さらに好ましくは25g/g以上であることを特徴とし、該吸水剤は前記加圧下吸水倍率とともに、常圧下での人工尿に対する吸水倍率が25g/g以上、好ましくは30g/g以上、より好ましくは35g/g以上の性能も有する。
本発明において用いられる多価金属としては、2、4、11〜16族の多価金属が挙げられる。その中でも、吸水後の吸水剤表面近傍に多価金属が局在するため、4族の多価金属を用いることが好ましい。
多価金属の存在部位は、X線マイクロアナライザーによって、その部位を測定することができる。
前記吸水剤は、▲1▼多価金属化合物で表面処理した後X線マイクロアナライザーで吸水剤断面の多価金属の存在部位を調べると吸水剤断面の周囲(吸水剤の表面近傍)に多価金属が局在している。さらに▲2▼0.9重量%生理食塩水に1時間浸積、吸水後、固形分90重量%以上に乾燥させた吸水剤断面の多価金属の存在部位を調べると吸水剤断面の周囲(吸水剤の表面近傍)に多価金属が局在している。また、▲1▼、▲2▼の多価金属の局在部位は、吸水剤の表面の50%(面積率)以上の部分に存在していた。また、多価金属の50重量%以上が、吸水剤表面から0.02〜50μmの部位の範囲に局在していた。
一方、前記以外の吸水剤については、表面処理後、多価金属が吸水剤表面の10%(面積率)以下の部位に部分的にのみ存在している場合や、吸水剤中の多価金属の50重量%以上が吸水剤表面から0.02μm未満あるいは、50μmより厚い部位に存在していた。また、表面処理後には吸水剤表面に多価金属が局在している吸水剤についても0.9重量%生理食塩水に1時間浸積した後、固形分90重量%以上に乾燥した吸水剤の断面について多価金属の存在部位を調べると吸水剤の内部にも多価金属が存在しており、その存在部位は吸水剤の表面から50μm以上になっていた。これらの吸水剤はいずれも加圧下吸水倍率の低い吸水剤であった。
以下、本発明の吸水剤の製造方法について述べる。
本発明の吸水剤の製造方法は、次の(1)〜(6)の吸水剤の製造方法である。
(1)多価金属化合物を吸水性樹脂に添加してなる吸水剤であって、0.9重量%の生理食塩水に1時間浸積した後、固形分90重量%以上に乾燥した吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする吸水剤である。
(2)多価金属化合物を吸水剤樹脂に添加してなる吸水剤であって、吸水後に、吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする吸水剤である。
(3)多価金属化合物を吸水剤樹脂に添加してなる吸水剤であって、吸水前およびその吸水後に、吸水剤の表面近傍に多価金属が局在することを特徴とする(2)に記載の吸水剤である。
(4)多価金属の局在部位が吸水剤表面から0.02〜50μmの範囲である(1)〜(3)のいずれかに記載の吸水剤である。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の吸水剤であって、人工尿に対する0.7psi加圧下の吸水倍率が15g/g以上であることを特徴とする吸水剤である。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の吸水剤であって、人工尿に対する0.7psi加圧下の吸水倍率が30g/g以上であり、かつ0.7psi加圧下の人工尿に対する吸水倍率が25g/g以上であることを特徴とする吸水剤である。
本発明の吸水剤の製造方法は、吸水性樹脂(固形分90重量%以上)100重量部に対して、0.1〜40重量部の溶媒と、4(IV A)族の多価金属化合物および水を添加することを特徴とする。
本発明の吸水剤の製造方法で用いられる溶媒としては、好ましくは有機溶媒であり、吸水性樹脂表面に対して多価金属化合物を均一分散することのできるものであって、アルコール、エーテル、エステル、アルデヒド、ケトン類、脂肪族、芳香族の炭化水素やなどである。具体的には、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコールなどの一価のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサノール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビトール等などの多価アルコールを例示することができる。また、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル、エテレングリコールモノエチルエステルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
本発明の吸水剤の製造方法において用いられる溶媒の量は、吸水性樹脂100部に対して、0.1〜40重量部の範囲であり、好ましくは、0.1〜30重量部の範囲であり、更に好ましくは0.1〜10重量部の範囲である。溶媒量が、吸水性樹脂100部に対して、0.1重量部よりも少ない場合や、40重量部よりも多い場合は、吸水性樹脂粒子表面に多価金属を均一に付与することが、困難となり、加圧下吸水倍率が向上しない。
また、本発明の吸水剤の製造方法で用いられる水とは、一般に簡便に入手できる水であり、具体的には水道水、工業純水などが挙げられる。
水の量は、特に限定されるものではないが、吸水性樹脂100部に対して0.1〜100重量部が好ましく、0.1〜50重量部がより好ましく、0.1〜20重量部が更に好ましい。水の量が、0.1重量部よりも少ないと、吸水性樹脂粒子表面に均一に多価金属を付与することができない。また、100重量部よりも多いと、吸水剤と表面処理剤との混合性が悪くなり好ましくない。
4(IV A)族多価金属化合物としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウムのの酢酸、硫酸、炭酸、硝酸、水酸化物、塩化物などの塩が挙げられ、具体的には、塩化チタン(III)、塩化チタン(IV)、チタンアセチルアセトナート、硫酸チタニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、オキシ塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウムなどが挙げられる。本願発明で用いられる4(IV A)族多価金属化合物は、前記化合物に限定されるものではない。これらは、固体粉末状、スラリー水溶液状、水溶液状などの状態であっても良い。また、その添加量は、吸水性樹脂に対して、0.05〜100重量%が好ましく、より好ましくは、0.1〜50重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。多価金属化合物の量が0.05重量%よりも少ないと、吸水剤表面近傍に存在する多価金属の量が不十分となり、加圧下の吸水倍率が向上しない。また、100重量%よりの多い量を用いることは、不経済であり好ましくない。
本発明の吸水剤の製造方法において、吸水性樹脂に前記化合物を添加する方法については、特に限定されないが、吸水性樹脂に▲1▼溶媒、多価金属化合物、水などの混合液を一括に添加混合する方法や、▲2▼溶媒を添加混合した後、多価金属化合物の水溶液を添加混合する方法、▲3▼溶媒を添加混合した後、多価金属化合物を添加混合し、次いで水を添加混合する方法などが挙げられる。中でも、多価金属化合物が溶媒に溶けにくい場合は、▲2▼溶媒を添加混合した後、多価金属化合物の水溶液を添加混合する方法が好ましい。
また、本発明では、表面架橋剤組成物には、4(IV A)族の多価金属化合物以外の他の架橋剤や、界面活性剤をさらに含ませてもよい。
他の架橋剤としては、多価アルコール、多価アミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエポキシ化合物などが挙げられる。具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−1,4−ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレン−オキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリシドール等のエポキシ化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラアミンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン等の多価アミン化合物や、それらの無機塩ないし有機塩(例えば、アジチジニウム塩);2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物;1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサゾリン化合物;1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキソパン−2−オン等のアルキレンカーボネート化合物;エピクロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリン等のハロエポキシ化合物、およびその他のアミン化合物(例えば、ハーキュレス社製カイメン;登録商標);γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤;鉄、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウムなどの金属化合物、などが挙げられる。
界面活性剤としては、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤、トリメチルステアリルアンモニウムクロリド、カルボキシメチルジメチルセチルアンモニウム等のカチオン性及び両性の界面活性剤、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩、ドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤などの界面活性剤が挙げられる。また、この量は水の量に対して80重量%を超えない範囲で用いることができる。
本発明において、吸水性樹脂に表面処理剤を添加した後、加熱ないし乾燥は行っても、行わなくても良いが、加熱ないし乾燥する場合、その温度は40〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましい。
本発明の吸水性樹脂に消毒剤、抗菌剤、香料、各種の無機粉末、発泡剤、顔料、染料、親水性短繊維、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類等を添加し、これにより、種々の機能を付与させることもできる。
本発明の吸水剤は、子供用紙おむつ、失禁パットなどの吸収性物品といった従来公知の各種吸水剤の用途に広く適用できる。
さらに、本発明の吸水剤は、吸湿流動性(高湿での吸水剤の耐ブロッキング性)に優れた吸水剤である。
従来、吸水性樹脂あるいは吸水剤の吸湿流動性を改善するために、添加剤(無機粉末、界面活性剤など)を添加する技術は知られていたが、これら添加剤は安全性やコストの問題のみならず、吸水性樹脂あるいは吸水剤の物性(加圧下吸収倍率など)を低下させたり、吸収性物品中での吸水挙動(パルプへの混合性や固定性、液の戻り量)を低下させるという問題を有していた。それに対して、本発明の吸水剤は、驚くべく吸湿流動性の改善を示す特性も有することが見出された。
本発明の吸水剤は、30℃、相対湿度80%の状態下で30分間放置したときのブロッキング率が40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。吸湿時のブロッキング率が40重量%を越えると作業環境、気候条件によっては樹脂粒子同士がポッパーやラインの途中でブロッキングを起こし、安定な製造が出来ない場合があり好ましくない。
このように本発明の吸水剤は、ゲルブロッキングや、ママコ現象を防止し、吸湿流動性を向上するだけでなく、加圧下吸水倍率に優れた吸水剤である。
すなわち、本発明の吸水剤は、人工尿に対する0.7psi加圧下の吸水倍率が15g/g以上であり、かつ吸湿ブロッキング率が40%以下の吸水剤を提供する。
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
<人工尿>
測定に用いた人工尿は、硫酸ナトリウムを0.2重量%,塩化カリウムを0.2重量%,塩化マグネシウム6水和物を0.05重量%,塩化カルシウム2水和物を0.025重量%,燐酸二水素アンモニウムを0.085重量%,燐酸水素二アンモニウムを0.015重量%、各々、イオン交換水に溶解させた人工尿である。
<吸水倍率>
吸水性樹脂あるいは吸水剤0.2gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、ヒートシールし、人工尿に浸積した。60分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて(250G)3分間水切りを行った後、袋の重量W1(g)を測定した。また、同様の操作を吸水性樹脂を用いずに行い、その時の重量W0(g)を測定した。そして、これらW1、W0から、次式に従って算出した。
吸水倍率(g/g)=(重量W1(g)−重量W0(g))/吸水性樹脂の重量(g)
<加圧下吸水倍率>
加圧下吸収倍率の測定に用いた測定装置について、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、測定装置は、天秤1と、この天秤1上に載置された所定容量の容器2と、外気吸入パイプシート3と、導管4と、ガラスフィルタ6と、このガラスフィルタ6上に載置された測定部5とからなってる。上記の容器2は、その頂部に開口部2aを、その側面部に開口部2bをそれぞれ有している。容器2の開口部2aには外気吸入パイプ3が嵌入される一方、開口部2bには導管4が取り付けられている。
また、容器2には、所定量の人工尿11が入っている。外気吸入パイプ3の下端部は、人工尿11中に没している。外気吸入パイプ3は、容器2内の圧力をほぼ大気圧に保つために設けられている。上記のガラスフィルタ6は、直径55mmに形成されている。そして、容器2及びガラスフィルタ6は、シリコーン樹脂からなる導管4によって互いに連通している。また、ガラスフィルタ6は、容器2に対する位置及び高さが固定されている。
上記の測定部5は、濾紙7と、支持円筒8と、この支持円筒8の底部に貼着された金網9と、おもり10とを有している。そして、測定部5は、ガラスフィルタ6上に濾紙7、底部に金網9を有する支持円筒8がこの順に載置されると共に、支持円筒9内部、つまり金網9上におもり10が載置されてなっている。金網9はステンレスからなり400メッシュ(JIS標準メッシュ38μm)に形成されている。また、金網9の上面、つまり金網9と吸水剤との接触面の高さは、外気吸入パイプ3の下端面の高さと等しくなるように設定されている。そして、金網9上に、所定量及び所定粒径の吸水剤が均一に散布されるようになっている。おもり10は、金網9上の吸水剤に対して、0.7psiの荷重を均一に加えることができるように、その重量が調整されている。
上記構成の測定装置を用いて、加圧下吸収倍率を測定した。測定方法について以下に説明する。
まず、容器2に所定量の人工尿11を入れ、外気吸入パイプ3を嵌入する等の所定の準備動作を行う。次に、ガラスフィルタ6上に濾紙7を載置すると共に、この載置動作に平行して、支持円筒8内部、つまり金網9上に、吸水剤0.9gを均一に散布し、この吸水剤(ないし吸水性樹脂)上におもり10を載置する。次いで、濾紙7上に、吸水剤及びおもり10を載置した上記支持円筒8の金網9を、その中心部がガラスフィルタ6の中心部に一致するように載する。
そして、濾紙7上に支持円筒8を載置した時点から、60分にわたって経時的に、吸水剤が吸水した人工尿11の重量を天秤1の測定値から求める。同様の操作を吸水剤を用いないで行い、吸水剤以外の、例えば、濾紙7等が吸水した人工尿11の重量を天秤1の測定値から求め、ブランク値とした。次いで、ブランク値を差し引く補正を行って、吸水剤が実際に吸水した人工尿11の重量を、吸水剤の重量(0.9g)で除して、0.7psiでの加圧下吸収倍率(g/g)を算出した。
<可溶分量>
吸水性樹脂0.5gを1000mlの脱イオン水中に分散させ、16時間攪拌した後、膨潤ゲルを濾紙でろ過した。そして、得られた濾液中の水溶性高分子、すなわち、吸水性樹脂から溶出した水可溶分(重量%、対吸水性樹脂)をコロイド滴定により滴定して求めた。
<吸湿ブロッキング率>
吸水性樹脂あるいは吸水剤2gを底面の直径52mm、高さ22mmのアルミニウムカップの底に均一に散布し、あらかじめ30℃、相対湿度80%に調整した恒温恒湿器(タバイエスペック製PLATIOOUS LUCIFER PL-2G)にすばやく入れ、30分間放置した。その後、吸湿した吸水性樹脂を直径7.5cm、目開き2000μmのJIS標準ふるいに移し、3分間振動を与えず放置した。2000μmふるい上に残存した吸水性樹脂の重量(W1)およびふるいを通過した吸水性樹脂の重量(W0)を測定した。W1/(W1+W0)×100を計算することによって吸湿ブロッキング率(%)を求めた。吸湿ブロッキング率が低いほど、吸湿流動性に優れた好適な吸水性樹脂または吸水剤である。
以下に吸水性樹脂および吸水剤の実施例を記載するが、本発明がこれら実施例によって限定されるものではない。
<参考例1>
75モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度33重量%)にエチレングリコールの繰り返し単位が8であるポリエチレングリコールジアクリレート5.00gを溶解し、シグマ型羽根を2本有する内容積10Lのジャケット付きステンレス型双腕型ニーダーに蓋を付けて形成した反応器に、上記反応液を攪拌しながら、過硫酸ナトリウム2.5gおよびL−アスコルビン酸0.05gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜80℃で重合を行い、重合が開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。
得られた含水ゲル状重合体は、その径が約5mm以下に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュの金網上に広げ、150℃で90分間熱風乾燥した。乾燥物をロールミルで粉砕し、更に600μmのふるいで分級し、また、100μm以下の粒子をカットすることにより、不定形破砕状の吸水性樹脂(平均粒径380μm)を得た。
吸水性樹脂の人工尿に対する吸水倍率は51g/g、可溶分量14重量%であった。
以下の方法によって、参考例によって得られた吸水性樹脂の表面処理を行った。
<実施例1>
参考例によって得られた吸水性樹脂30gをポリプロピレン製125mlの容器に入れた。これをスパチュラを用いて混ぜながら、エチレングリコール3.6gを滴下し吸水性樹脂表面に均一に広がるように添加混合した。その後、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液7.2g(酸化ジルコニウム分として13.1重量%)を滴下混合した。これをガラスシャーレ上に均一に広げ、100℃に昇温した熱風乾燥器中に60分間放置した。これを850μmの篩でふるい、通過した吸水剤の物性を測定した。
得られた吸水剤の物性は表1に示した。
<実施例2>
参考例によって得られた吸水性樹脂30gを樹脂製容器に入れた。これをスパチュラを用いて混ぜながら、硫酸ジルコニウム水溶液(酸化ジルコニウム分として18.1重量%)と2−プロパノールの混合溶液(混合比4:1)15gを添加混合した。これをガラスシャーレ上に均一に広げ、120℃に昇温した熱風乾燥器中に60分間放置した。これを850μmの篩でふるい、通過した吸水剤の物性を測定した。
得られた吸水剤の物性は表1に示した。
<比較例1>
参考例1で得られた吸水性樹脂の物性を測定し、表1に示した。
<比較例2>
参考例によって得られた吸水性樹脂30gをポリプロピレン製125mlの容器に入れた。これをスラチュラを用いて混ぜながら、エチレングリコール3.6gを滴下し吸水性樹脂表面に均一に広がるように添加混合した。その後、硫酸アルミニウム水溶液7.2g(硫酸アルミニウム20wt%水溶液)を滴下混合した。これをガラスシャーレ上に均一に広げ、100℃に昇温した熱風乾燥器中に20分間放置した。これを850μmの篩でふるい、通過した吸水剤の物性を測定した。
得られた吸水剤の物性は表1に示した。
<比較例3>
冷却管、攪拌羽根、攪拌器、窒素導入口、および温度計500mlのガラスフラスコにメタノール120g、参考例で得られた吸水性樹脂30gを入れ攪拌した。次いで、炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液12.1g(酸化ジルコニウム分として13.1重量%)を入れた。これを約95℃に加熱したオイルバスにつけた。5分後に内温が63℃になり、還流状態となった。このまま1時間攪拌を続けた。冷却した後、ろ過し、さらに、120℃の乾燥器中の30分間放置することによって吸水剤を得た。
得られた吸水剤の物性は表1に示した。
<比較例4>
冷却管、攪拌羽根、攪拌器、窒素導入口、および温度計500mlのガラスフラスコにメタノール120g、参考例で得られた吸水性樹脂30gを入れ攪拌した。次いで、酢酸ジルコニウム水溶液5.25g(ZrO2分として30重量%)を入れた。これを約95℃に加熱したオイルバスにつけた。5分後に内温が63℃になり、還流状態となった。このまま1時間攪拌を続けた。冷却した後、ろ過し、さらに、120℃の乾燥器中の30分間放置することによって吸水剤を得た。
得られた吸水剤の物性は表1に示した。
実施例1および比較例2、3で得られた吸水性樹脂について、粒子の断面をX線マイクロアナライザーで観察し、粒子断面の金属の分布を調べた。
<実施例3>
実施例1で得られた吸水剤(a)を大量の0.9重量%生理食塩水に1時間浸積膨潤させた後、得られた吸水剤を個々の粒子が接しないようにガラスシャーレ上に広げた状態で120℃の乾燥器中に1hr放置し、水分を除去することで吸水剤(b)を得た。
前記のようにして得られた吸水剤(a)、および吸水剤(b)の断面について、X線マイクロアナライザーで分析した。
まず、X線マイクロアナライザーで分析することにより得られたナトリウムの存在部位、すなわち、吸水剤断面の位置の電子顕微鏡写真(波長11.909Åにて測定)を図2(吸水剤(a))、図3(吸水剤(b))に示した。
前記の吸水剤断面の位置に対する多価金属(ジルコニウム)の存在部位の電子顕微鏡写真(波長6.070Åにて測定)をそれぞれ図4(吸水剤(a))、図5(吸水剤(b))に示した。
図4、図5から明らかなように、吸水剤(a)、吸水剤(b)共に吸水剤中の多価金属の95重量%以上が、吸水剤表面の90%(面積率)以上の部分に対して吸水剤表面から30μmの範囲に局在していた。
<比較例5>
比較例2で得られた吸水剤(c)を大量の0.9重量%生理食塩水に1時間浸積膨潤させた後、得られた吸水剤を個々の粒子が接しないようにガラスシャーレ上に広げた状態で120℃の乾燥器中に1hr放置し、水分を除去することで吸水剤(d)を得た。
前記のようにして得られた吸水剤(d)、および吸水剤(c)の断面について、X線マイクロアナライザーで分析した。
まず、X線マイクロアナライザーで分析することにより得られたナトリウムの存在部位、すなわち、吸水剤断面の位置の電子顕微鏡写真(波長11.909Åにて測定)を図6(吸水剤(c))、図7(吸水剤(d))に示した。
前記の吸水剤断面の位置に対する多価金属(アルミニウム)の存在部位の電子顕微鏡写真(波長8.339Åにて測定)をそれぞれ図8(吸水剤(c))、図9(吸水剤(d))に示した。
図8、図9から明らかなように、吸水剤(c)は吸水剤中の多価金属の95重量%以上が、吸水剤表面の90(面積率)%以上の部分に対して吸水剤表面から30μmの範囲に局在していた。しかし、吸水剤(d)は、吸水剤全体に多価金属が存在していた。
<比較例6>
比較例3で得られた吸水剤(e)を大量の0.9重量%生理食塩水に1時間浸積膨潤させた後、得られた吸水剤を個々の粒子が接しないようにガラスシャーレ上に広げた状態で120℃の乾燥器中に1hr放置し、水分を除去することで吸水剤(f)を得た。
前記のようにして得られた吸水剤(f)、および吸水剤(e)の断面について、X線マイクロアナライザーで分析した。
まず、X線マイクロアナライザーで分析することにより得られたナトリウムの存在部位、すなわち、吸水剤断面の位置の電子顕微鏡写真(波長11.909Åにて測定)を図10(吸水剤(e))、図11(吸水剤(f))に示した。
前記の吸水剤断面の位置に対する多価金属(ジルコニウム)の存在部位の電子顕微鏡写真(波長6.070Åにて測定)をそれぞれ図12(吸水剤(e))、図13(吸水剤(f))に示した。
図12、図13から明らかなように、吸水剤(d)、吸水剤(e)共に、多価金属に存在する範囲は吸水剤表面の50%(面積率)以下であり、また、吸水剤中にも多価金属はほとんど存在していなかった。
【表1】
Figure 0004308382

【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において使用した加圧下の吸水倍率の測定装置の概略の断面図である。
【図2】 実施例3の吸水剤(a)の断面をX線マイクロアナライザーで分析したナトリウムの存在部位(吸水剤断面の位置)を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】 実施例3の吸水剤(b)の断面をX線マイクロアナライザーで分析したナトリウムの存在部位(吸水剤断面の位置)を示す電子顕微鏡写真である。
(注:写真左下隅に写っているのは、別の粒子の表面である)
【図4】 実施例3の吸水剤(a)の断面をX線マイクロアナライザーで分析した多価金属の存在部位を示す電子顕微鏡写真である。
【図5】 実施例3の吸水剤(b)の断面をX線マイクロアナライザーで分析した多価金属の存在部位を示す電子顕微鏡写真である。
(注:写真左下隅に写っているのは、別の粒子の表面である)
【図6】 比較例5の吸水剤(c)の断面をX線マイクロアナライザーで分析したナトリウムの存在部位(吸水剤断面の位置)を示す電子顕微鏡写真である。
【図7】 比較例5の吸水剤(d)の断面をX線マイクロアナライザーで分析したナトリウムの存在部位(吸水剤断面の位置)を示す電子顕微鏡写真である。
【図8】 比較例5の吸水剤(c)の断面をX線マイクロアナライザーで分析した多価金属の存在部位を示す電子顕微鏡写真である。
【図9】 比較例5の吸水剤(d)の断面をX線マイクロアナライザーで分析した多価金属の存在部位を示す電子顕微鏡写真である。
【図10】 比較例6の吸水剤(e)の断面をX線マイクロアナライザーで分析したナトリウムの存在部位(吸水剤断面の位置)を示す電子顕微鏡写真である。
【図11】 比較例6の吸水剤(f)の断面をX線マイクロアナライザーで分析したナトリウムの存在部位(吸水剤断面の位置)を示す電子顕微鏡写真である。
【図12】 比較例6の吸水剤(e)の断面をX線マイクロアナライザーで分析した多価金属の存在部位を示す電子顕微鏡写真である。
【図13】 比較例6の吸水剤(f)の断面をX線マイクロアナライザーで分析した多価金属の存在部位を示す電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1.天秤
2.容器
2a.開口部
2b.開口部
3.外気吸入パイプ
4.導管
5.測定部
6.ガラスフィルタ
7.濾紙
8.支持円筒
9.金網
10.重り
11.人工尿

Claims (9)

  1. アクリル酸(塩)を主成分、
    ただし、アクリル酸(塩)以外の単量体は、アクリル酸およびその塩との合計量に対して30モル%以下、
    とする水溶性エチレン性不飽和単量体の架橋重合体である粒子状吸水性樹脂100重量部に対して、
    0.1〜40重量部の有機溶媒と、0.05〜100重量部の多価金属化合物としてジルコニウムを含む化合物と、0.1〜100重量部の水、を添加することを特徴とする吸水剤の製造方法。
  2. 吸水性樹脂の平均粒子径(D50)が200〜600μmである請求項1に記載の吸水剤の製造方法。
  3. 吸水性樹脂に、有機溶媒を混合した後、多価金属化合物としてジルコニウムを含む化合物および水を添加混合することを特徴とする、請求項1または2に記載の吸水剤の製造方法。
  4. 多価金属化合物としてジルコニウムを含む化合物以外の架橋剤をさらに添加することを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸水剤の製造方法。
  5. 前記架橋剤添加後にさらに40〜200℃で加熱または乾燥する請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸水剤の製造方法。
  6. 前記ジルコニウムを含む化合物が、ジルコニウムの酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物塩または塩化物塩である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸水剤の製造方法。
  7. 前記ジルコニウムを含む化合物が、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、オキシ塩化ジルコニウムまたは塩化ジルコニウムである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸水剤の製造方法。
  8. 前記有機溶媒が、一価または多価アルコールである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸水剤の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法によって得られる、吸水剤。
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