以下に、本発明を第一種パチンコ遊技機に適用した第一実施例を、図1〜図7に基づいて説明する。尚、この実施例は請求項1にかかる発明の一実施例を示すものである。
パチンコ遊技機の遊技盤1には、図1に示すように、その遊技盤面2上に略円形の誘導レール3で囲繞された遊技領域4が設けられており、該遊技領域4の略中央にセンターケース5が配設されている。このセンターケース5には、液晶表示器からなる図柄表示装置6が組み付けられており、該図柄表示装置6の表示画面7には、三つの特別図柄A,B,Cが変動表示される。ここで、第一種パチンコ遊技機にあっては、この特別図柄A,B,Cを選出図柄としている。また、表示画面7の一部領域には、普通図柄表示部9が設けられており、該普通図柄表示部9には右図柄と左図柄からなる二つの普通図柄E1,E2が変動表示される。この普通図柄E1,E2は、「7」と「−」の二種類の図柄で構成されており、右図柄及び左図柄ともに「7」が停止する当り図柄態様が確定表示された場合には、後述する普通電動役物13の開閉翼片15,15が開閉駆動される。また、これと同時に後述する入賞装置22の下部開閉片29が開閉駆動される。
表示画面7の右上部には、4個のパイロットランプからなる特別図柄始動記憶数表示装置8が配設されている。この特別図柄始動記憶数表示装置8は、後述する主制御基板60(図6参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された特別図柄始動記憶数をパイロットランプの点灯数によって表示する。また、表示画面7の左上部には、4個の発光ダイオードからなる普通図柄始動記憶数表示装置11が配設されており、後述する普通図柄始動スイッチS2からの遊技球検出信号が、所定数を上限として主制御基板60(図6参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された場合に、その記憶数を発光ダイオードの点灯数によって表示する。
一方、センターケース5の左右両側には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)12,12が配設されており、遊技球の通過により、この普通図柄作動ゲート12,12が具備する普通図柄始動スイッチS2(図6参照)から遊技球検出信号が発生すると、前記普通図柄表示部9の普通図柄E1,E2が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示されることとなる。
また、センターケース5の真下位置には、内部を特別図柄始動領域14とするとともに、左右一対の開閉翼片15,15により入賞口を兼ねた入り口の開口度を変化させるようにした普通電動役物13が配設されている。そして前記普通図柄表示部9の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、普通電動役物ソレノイド26(図6参照)からなる駆動源によって開閉翼片15,15が所定時間(約0.2秒間)拡開されて、特別図柄始動領域14に遊技球が入り易い状態となる。この特別図柄始動領域14は、特別図柄始動スイッチS1(図6参照)を備えており、該特別図柄始動スイッチS1による遊技球の入賞検知に伴って、前記図柄表示装置6の表示画面7に特別図柄A,B,Cを変動表示する図柄生成行程が実行されることとなる。
さらに、普通電動役物13の下方には、上部開閉片21によって開閉制御される大入賞口としての上部入賞口20と、該上部入賞口20の真下位置に、下部開閉片29によって開閉制御される下部入賞口28とを備えた入賞装置22が配設されている。この入賞装置22は本発明の要部にかかるものであり、詳しくは後述する。前記上部開閉片21は、前後方向に沿って起倒可能に設けられており、駆動用ソレノイド25(図4参照)からなる駆動源によって、上部開閉片21を前方に傾倒させることにより上部入賞口20が開放され、また、上部開閉片21を起立させることにより上部入賞口20が閉鎖される。
そして、前記図柄表示装置6の表示画面7に変動表示される特別図柄A,B,Cが、所定の組み合わせの当り図柄態様で確定表示された場合に大当たりとしての特別遊技作動が実行される。この特別遊技作動は、上部開閉片21が前方に傾倒して開き、その開放状態で上部開閉片21の上面の案内作用を介して、上部入賞口20内へ遊技球を案内するとともに、所定開放時間(例えば30秒間)の満了、またはその所定開放時間中における所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞により上部開閉片21が起立して上部入賞口20が閉鎖される開閉ラウンドを、上部入賞口20内に設けられた特定領域の球通過を条件として所定制限回数(例えば15回)継続するものであって、この特別遊技作動の実行によって多量の遊技球が入賞し、遊技者に所定の利益が供与される。上部入賞口20の内部には、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3(図6参照)と、一回の開閉ラウンド毎の入賞個数を計数するカウントスイッチS4(図6参照)とが設けられている。また、特定領域スイッチS3で検知される遊技球は、一回の開閉ラウンド中に計数される入賞個数に合算される。
上記入賞装置22は、図2に示すように、遊技盤面2にネジ止めされる取付板27を備えており、該取付板27に横長矩形状の上部入賞口20が形成されている。該上部入賞口20には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な上部開閉片21が設けられている。また、取付板27には、前記上部入賞口20の真下位置に該上部入賞口20と略同一幅の下部入賞口28が形成されており、該下部入賞口28には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な下部開閉片29が設けられている。
前記下部入賞口28の左右側傍には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な矩形板状の案内部材32,32が設けられている。該案内部材32,32は、その外端が、前記上部入賞口20の開放時に前方へ傾倒した上部開閉片21より外側方に突出する位置関係で配設されており、該案内部材32,32が前方に傾倒した状態で上面となる面には、図3(ロ)に示すように、遊技球を内方に案内する案内傾斜面33,33が夫々形成されている。該案内部材32,32の内端上部と上部開閉片21の外端上部は、図3(イ),(ロ)に示すように、リンク部材34,34で連結されており、該リンク部材34,34によって案内部材32,32と上部開閉片21の起倒動作を連動させるようにしている。また、一方の案内部材32には、図4(イ),(ロ)に示すように、駆動用ソレノイド25のプランジャ35が連接機構36を介して連係されており、該駆動用ソレノイド25がON状態となると、プランジャ35が励磁作用を介して後退方向に作動され、案内部材32,32及び上部開閉片21が、図3(イ),図4(イ)に示す起立状態から図3(ロ),図4(ロ)に示すように夫々前方に傾倒することによって、案内部材32,32がその上面で遊技球を下部入賞口28に案内する案内位置に変換されるとともに、上部開閉片21が上部入賞口20を開放する開放位置に変換される。また、この変換状態において、駆動用ソレノイド25がOFF状態となると、復帰用バネ(図示省略)の付勢作用を介してプランジャ35が進出方向に作動され、案内部材32,32及び上部開閉片21が、図3(イ),図4(イ)に示すように夫々起立することによって、案内部材32,32が案内位置から退避する退避位置に変換されるとともに、上部開閉片21が上部入賞口20を閉鎖する閉鎖位置に変換されるようになっている。尚、案内部材32,32の前面下部には重錘37,37が取り付けられており、該重錘37,37によって案内部材32,32の前方への傾倒動作が円滑に行われるようにしている。そして、上述した駆動用ソレノイド25を案内部材32に連係された起倒駆動手段としており、該起倒駆動手段とリンク部材34,34とによって、案内部材32,32と上部開閉片21とを同期的に起倒させる連動駆動手段が構成されている。
また、前記下部入賞口28の下部開閉片29には、図5(イ),(ロ)に示すように、駆動用ソレノイド38のプランジャ39が連接機構40を介して連係されており、該駆動用ソレノイド38がON状態となると、プランジャ39が励磁作用を介して後退方向に作動され、下部開閉片29が、図5(イ)に示す起立状態から図5(ロ)に示すように前方に傾倒することによって、下部入賞口28を開放する開放位置に変換される一方、駆動用ソレノイド38がOFF状態となると、復帰用バネ(図示省略)の付勢作用を介してプランジャ39が進出方向に作動され、下部開閉片29が、図5(イ)に示すように起立することによって、下部入賞口28を閉鎖する閉鎖位置に変換されるようになっている。尚、下部開閉片29の前面下部には重錘41が取り付けられており、該重錘41によって下部開閉片29の前方への傾倒動作が円滑に行われるようにしている。そして、上述した駆動用ソレノイド38を下部開閉片用駆動手段としている。
その他、遊技領域4には、複数の一般入賞口42が配設されており、その内部に具備する一般入賞スイッチS5(図6参照)による遊技球の入賞検知に伴って所定数の賞球が払い出される。
図6は、上述のパチンコ遊技機の遊技制御手段を構成する制御回路のブロック図を示すものである。
主制御基板60には、パチンコ遊技機の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられており、この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設されている。この主制御用中央制御装置CPUは、遊技に関する統括的な制御を処理実行するものであって、この主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続され、主制御基板60の基板回路を構成している。前記記憶装置ROMには、制御プログラムや、大当り特別乱数テーブルk、大当り図柄乱数テーブルl、ハズレ図柄乱数テーブルm 、リーチ乱数テーブルn、リーチ図柄乱数テーブルp、リーチ態様乱数テーブルq、普通当り乱数テーブルu、普通当り図柄乱数テーブルv等の固定データが格納されている。そして所定の図柄始動条件が成立すると主制御用中央制御装置CPUによって各乱数テーブルの乱数値の抽選が行われ、大当り特別乱数値K、大当り図柄乱数値L、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc、リーチ乱数値N、リーチ図柄乱数値P、リーチ態様乱数値Q、普通当り乱数値U、普通当り図柄乱数値V等が選出される。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1,普通図柄始動スイッチS2のON作動による記憶数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。
さらに、上記主制御基板60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、主制御用中央制御装置CPUに接続されている。そして主制御用中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマーTMも接続されている。
また、上記主制御基板60の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板60からの制御指令信号が、図柄表示制御基板62,音源制御基板63,光源制御基板64,払出制御基板65の各入力ポートに向けて発信されるようになっている。また、主制御基板60の入力ポートには、特別図柄始動スイッチS1が接続されるとともに、盤面中継基板61を介して、普通図柄始動スイッチS2,特定領域スイッチS3,カウントスイッチS4,一般入賞スイッチS5が接続されている。そして、主制御基板60は所定時間毎(例えば2ms毎)に上記各スイッチS1〜S5の遊技球検出状態を調べ、信号入力があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板60の出力ポートには、盤面中継基板61を介して駆動用ソレノイド25,駆動用ソレノイド38,普通電動役物ソレノイド26が接続されており、主制御用中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
また、主制御用中央制御装置CPU及び上記各制御基板62,63,64,65に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。尚、前記演算ユニットの連成数によって、各中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した制御指令信号を各制御基板62,63,64,65に夫々送信し、各制御基板62,63,64,65の中央制御装置CPUがこの制御指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
上記図柄表示制御基板62には、図柄表示装置6の表示画面7に表示される図柄表示態様を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、図柄表示態様を制御処理する図柄制御用中央制御装置CPUに、演出プログラムが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きできる記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この記憶装置ROMには、上述した特別図柄A,B,C及び普通図柄E1,E2の図柄形態が記憶され、さらに特別図柄A,B,C及び普通図柄E1,E2の変動パターン,特別図柄A,B,Cのリーチ態様パターン等の固定データやその動作プログラムが記憶されている。
また、図柄表示制御基板62は、主制御基板60からの制御指令信号を入力ポートを介して受信すると、図柄制御用中央制御装置CPUにおいて演算処理し、所定の図柄変動を演出する特別図柄A,B,Cと普通図柄E1,E2の変動態様データを、出力ポートを介して表示用ドライバに夫々送信する。該表示用ドライバは前記変動態様データに従って、図柄表示装置6の表示画面7に所定の変動態様で特別図柄A,B,Cと普通図柄E1,E2とを夫々変動表示させる。そして、この表示用ドライバ及び図柄表示制御基板62によって、変動開始から図柄確定に至る一連の図柄生成行程を、図柄表示装置6の表示画面7に表示する図柄制御手段が構成されている。
一方、上記音源制御基板63には、スピーカから発生する効果音等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、音響を制御する音源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや音響発生パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この音源制御基板63は、上記の主制御基板60より入力ポートを介して受信した制御指令信号を音源制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定の音データを出力ポートを介してサウンドジェネレータに送信して、スピーカから所定の効果音を出力させる。
また、上記光源制御基板64には、パチンコ遊技機に備えられた発光ダイオードや装飾ランプ等の電飾装置を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、電飾装置の点灯,点滅等を制御する光源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや、発光ダイオード,装飾ランプ等を電飾するための電飾パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この光源制御基板64は、光源制御用中央制御装置CPUで、上記の主制御基板60から入力ポートを介して受信した制御指令信号を演算処理し、所定の光演出データを出力ポートを介して光源作動基板に送信し、電飾装置や特別図柄始動記憶数表示装置8及び普通図柄始動記憶数表示装置11の発光ダイオードや装飾ランプ等を所定の演出態様で点灯,点滅させる。
さらに、上記払出制御基板65には、遊技球の貸球や賞球等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、貸球ユニットや賞球ユニット等が具備する各種ソレノイドを作動して、所定の貸球や賞球の供給を制御する払出制御用中央制御装置CPUに、動作プログラム,貸球や賞球の球数パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、球数カウントデータ等の必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとを備えてなる。この払出制御基板65は、入力ポートを介して主制御基板60から制御指令信号を受信し、該制御指令信号に従い、払出制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定のデータを出力ポートを介して払出中継基板に送信し、このデータにより貸球ユニットや賞球ユニット等が具備する図示しない各種ソレノイドを作動させて、所定の貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板65は、プリペイド金額を記憶したプリペイドカードの読み込み・書き込みを行うプリペイドカードユニットと、プリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板を介して接続されており、プリペイド金額の残額データ等を送受する。
次に、図6に示した制御回路による制御態様をパチンコ遊技機の作動に従って説明する。
遊技球が図示しない発射装置より遊技盤1の遊技領域4に発射され、この遊技球が特別図柄始動領域14を通過し、特別図柄始動スイッチS1がON作動すると、その信号を主制御基板60が認識する。この信号により、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている各乱数テーブルから抽選によって、大当り特別乱数値K、大当り図柄乱数値L、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mc、リーチ乱数値N、リーチ図柄乱数値P、リーチ態様乱数値Q等を夫々選出し、これらの各乱数値を一旦、記憶装置RAMに格納する。尚、遊技球が特別図柄始動領域14を連続的に通過した場合には、特別図柄始動スイッチS1のON作動に基づいて抽選される上記各乱数値が、発生順に主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されるとともに、特別図柄始動スイッチS1による遊技球検出数が特別図柄始動記憶数として主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、上述したように特別図柄始動記憶数表示装置8のパイロットランプがその始動記憶数に応じて順次点灯されて、特別図柄始動記憶数を最高4個まで表示する。このパイロットランプは表示画面7の特別図柄A,B,Cが変動開始する度に消灯されて、始動記憶数が減少する。尚、始動記憶数が満杯(4個)となっている場合には、特別図柄始動領域14を遊技球が通過しても無効となる。
また、遊技領域4に発射された遊技球が普通図柄作動ゲート12,12を通過し、普通図柄始動スイッチS2がON作動すると、その信号を認識した主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている各乱数テーブルから抽選によって、普通当り乱数値U、普通当り図柄乱数値Vを夫々選出し、これらの各乱数値を一旦、記憶装置RAMに格納する。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート12,12を連続的に通過した場合には、普通図柄始動スイッチS2のON作動に基づいて抽選される上記各乱数値が、発生順に主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されるとともに、普通図柄始動スイッチS2による遊技球検出数が普通図柄始動記憶数として主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、上述したように普通図柄始動記憶数表示装置11の発光ダイオードがその始動記憶数に応じて順次点灯されて、普通図柄始動記憶数を最高4個まで表示する。この発光ダイオードは表示画面7の普通図柄E1,E2が変動開始する度に消灯されて、始動記憶数が減少する。尚、始動記憶数が満杯(4個)となっている場合には、普通図柄作動ゲート12,12を遊技球が通過しても無効となる。
そして、普通図柄始動スイッチS2のON作動、若しくは主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されている普通図柄始動記憶数の消化の何れかによる普通図柄始動条件の成立を契機として普通図柄E1,E2の図柄変動が開始されると、主制御用中央制御装置CPUは、普通当り乱数値Uを判定し、その結果に基づき、図柄表示装置6で実行される普通図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信する。そして、普通当り乱数値Uが所定の当り乱数値である場合、図柄表示制御基板62は、普通当り図柄乱数値Vに従い普通図柄E1,E2を当り態様で停止させて確定表示する。このように普通図柄E1,E2が当り態様で確定表示されると、主制御基板60は、盤面中継基板61を介して普通電動役物ソレノイド26を駆動して、普通電動役物13の開閉翼片15,15を所定時間(例えば0.2秒間)拡開させる。また、これと同時に、駆動用ソレノイド38を駆動して、下部開閉片29を前方傾倒させることにより下部入賞口28を所定時間(例えば2秒間)開放させる。尚、この普通図柄E1,E2の当りによる下部入賞口28の開放は、後述する大当りとしての特別遊技作動中にも実行される。
一方、特別図柄始動スイッチS1のON信号に基づき、主制御基板60は、主制御用中央制御装置CPUで演算処理して賞球指令信号を払出制御基板65に送信するとともに、賞球作動に連動する賞球音の発生指令信号を音源制御基板63に、賞球ランプ等の発生指令信号を光源制御基板64に夫々送信する。主制御基板60から賞球指令信号を受信した払出制御基板65は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて払出制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従って賞球ユニットの図示しないソレノイドを作動させて所定数量の賞球を払い出す。これと同期して、賞球音の発生指令信号を受けた音源制御基板63は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて音源制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従ってスピーカより所定の賞球払出音を上記賞球の払出時に合わせて出力する。同時に光源制御基板64でも、受信した賞球ランプの発生指令信号に従って光源制御用中央制御装置CPUが記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて演算処理を行い、その結果に従って所定の発光ダイオードや装飾ランプ等を点灯、点滅させる。
そして、特別図柄始動スイッチS1のON作動、若しくは主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されている特別図柄始動記憶数の消化の何れかによる特別図柄始動条件の成立を契機として特別図柄A,B,Cの図柄変動が開始されると、主制御用中央制御装置CPUは、大当り特別乱数値Kを判定し、大当り図柄乱数値Lとハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mcの何れか一方を有効とするとともに、リーチ乱数値Nに従ってリーチとするか否かを判定する。そして、これらの結果に基づき、図柄表示装置6で実行される図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信する。
上記図柄制御指令信号を受けた図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、該図柄制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている所定の動作プログラムを用いて、表示画面7で演出する図柄表示態様を決定する。そして、該図柄表示態様に従って特別図柄A,B,Cを順次停止し、特別図柄A,B,Cを確定表示する図柄生成行程を実行する。
また、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、音響作動と発光作動を上記図柄表示態様に連動させるため、音響制御指令信号を音源制御基板63に送信するとともに、電飾制御指令信号を光源制御基板64に送信する。音響制御指令を受けた音源制御基板63は、記憶装置ROMに記憶されている動作プログラム等を用いて音源制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、得られた所定の音データをサウンドジェネレータを介してスピーカより出力する。また前記光源制御基板64では、電飾制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている動作プログラム等を用いて光源制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、得られた所定の光演出データに基づいて、光源作動基板を介して、発光ダイオードもしくは装飾ランプを点灯、点滅させる。
上述の大当り特別乱数値Kが所定の当り乱数値である場合、主制御基板60は、大当り図柄乱数値Lを有効とするとともに、リーチ図柄乱数値P,リーチ態様乱数値Qを有効とし、図柄表示制御基板62に所定の図柄制御指令信号を送信する。そして、図柄表示制御基板62は、リーチ図柄乱数値Pに従い特別図柄をA=Cで停止して、リーチ態様乱数値Qに従い所定のリーチ変動態様によるリーチ作動を実行した後、大当り図柄乱数値Lに従って、所定の当り図柄態様の特別図柄A,B,Cを確定表示する。この時、同時に光源制御基板64及び音源制御基板63が所定の電飾演出と効果音を発生させる。尚、リーチ態様乱数値Qによって選定されるリーチ変動態様としては、ロングリーチ、低速スクロール、逆走行、低速走行からの加速的停止、図柄の反転等、種々の変動態様がある。
このように所定の当り図柄態様が確定表示されると、主制御基板60は、盤面中継基板61を介して駆動用ソレノイド25を駆動して、上部開閉片21を前方傾倒させることにより上部入賞口20を開放する大当りとしての一連の特別遊技作動を実行する。
即ち、サウンドジェネレータがファンファーレを発するとともに、駆動用ソレノイド25が駆動し、上部開閉片21が所定作動態様で開閉駆動される開閉ラウンドが開始される。この開閉ラウンドは、所定制限時間(例えば30秒間)が経過するか、この所定制限時間内で、カウントスイッチS4と特定領域スイッチS3とにより所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞検知がなされるまで継続される。また上述したように、上部入賞口20内の特定領域に遊技球が流入し、特定領域スイッチS3がON作動した時は、次の開閉ラウンドへの移行条件が充足され、一旦上部開閉片21が閉鎖駆動して第一ラウンドが終了した後、再び上部入賞口20が開放されて第二ラウンドへ移行する。このような開閉ラウンドが所定制限回数(例えば15回)繰り返されると特別遊技作動が終了する。
一方、大当り特別乱数値Kが所定の当り乱数値でない場合には、主制御基板60は、上述のハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mcに基づく図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信し、該図柄表示制御基板62は、この図柄制御指令信号に従って、特別図柄A,B,Cをハズレ図柄態様で表示する。ここで、ハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mcが当り図柄態様を選出していた場合には、再びハズレ図柄乱数テーブルmでハズレ図柄乱数値Ma,Mb,Mcを選出して、ハズレ図柄態様を表示する。また、リーチ乱数値Nによりリーチ作動を実行する場合にあっては、リーチ図柄乱数値Pに従って、特別図柄をA=Cで一旦表示し、リーチ態様乱数値Qに従って、所定のリーチ変動態様によるリーチ作動を発生させるようにした後、ハズレ図柄態様を確定表示する。
かかる構成にあって、特別遊技作動の実行時における各開閉ラウンドのインターバル時、或いは通常遊技時に、図7(イ)に示すように、上部開閉片21が起立して上部入賞口20が閉鎖されている状態では、連動駆動手段によって案内部材32,32が起立して退避位置に変換される。この状態で下部開閉片29が前方へ傾倒して下部入賞口28が開放されると、上部開閉片21の前面を通過して上部入賞口20の真下位置へ流下する遊技球は下部開閉片29に受け止められて下部入賞口28に入賞する。また、特別遊技作動の実行時において、図7(ロ)に示すように、連動駆動手段によって上部開閉片21が前方へ傾倒して上部入賞口20が開放されると、該上部開閉片21と同期的に起倒する案内部材32,32が前方へ傾倒して案内位置に変換される。この状態では上方から流下して上部開閉片21に受け止められた遊技球は上部入賞口20に入賞し、該上部開閉片21を僅かに外れた遊技球はそのまま下方に流下する。そして、このように、上部入賞口20が開放されている状態において、図7(ハ)に示すように、下部開閉片29が前方へ傾倒して下部入賞口28が開放されると、上部開閉片21を僅かに外れて下方に流下した遊技球が、下部入賞口28の側傍で案内位置に変換されている案内部材32,32に受け止められ、その上面の案内傾斜面33,33の案内作用によって該遊技球を下部入賞口28に入賞させることができる。これにより、上部開閉片21が前方へ傾倒して上部入賞口20が開放されている状態であっても、下部入賞口28への遊技球の入賞が可能となり、該下部入賞口28の入賞率が低下することがない。また、このように、上部入賞口20の真下に下部入賞口28を配設することができるので、入賞口の自由なレイアウト設計が可能となる。尚、図7(ロ)に示すように、下部開閉片29が起立して下部入賞口28が閉鎖されている状態では、上部開閉片21が開放されて案内部材32,32が案内位置に変換されても、遊技球が下部入賞口28に入賞することはない。
また、前記連動駆動手段を、案内部材32,32と上部開閉片21の起倒動作を連動させるリンク部材34,34と、案内部材32,32に連係された駆動用ソレノイド25からなる起倒駆動手段とによって構成したことにより、単一のソレノイドを用いた起倒駆動手段によって案内部材32,32と上部開閉片21とを同期的に起倒させることができるので、案内部材32,32と上部開閉片21とに夫々個別のソレノイドからなる起倒駆動手段を設ける場合に比してコストを抑えることができ、また、個別の起倒駆動手段を同期させて駆動する電気的制御手段も不要となる。
尚、この第一実施例では、下部入賞口28を上部入賞口20と略同一幅に形成しているが、下部入賞口28は上部入賞口20より狭幅に形成することも可能である。また、駆動用ソレノイド25を案内部材32に連係させているが、該駆動用ソレノイド25は上部開閉片21に連係させることも可能である。
次に、本発明の第二実施例を図8〜図11に基づいて説明する。尚、この実施例は請求項3にかかる発明の一実施例を示すものである。
入賞装置22の取付板27には、図8,図9に示すように、横長矩形状の上部入賞口20が形成されており、該上部入賞口20には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な開閉片43が設けられている。また、取付板27には、前記上部入賞口20の真下位置に該上部入賞口20より狭幅の下部入賞口44が形成されている。該下部入賞口44は取付板27の前面から突出する状態で上方に向けて開口されている。また、前記開閉片43の前面には、下部入賞口44の真上に位置させて、該下部入賞口44への遊技球の入賞を容易とするための左右一対の誘導突起45,45が所定間隔で突設されている。
前記下部入賞口44の左右側傍には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な矩形板状の案内部材32,32が設けられている。該案内部材32,32は、その外端が、前記上部入賞口20の開放時に前方へ傾倒した開閉片43より外側方に突出する位置関係で配設されており、該案内部材32,32が前方に傾倒した状態で上面となる面には、図8(ロ)に示すように、遊技球を内方に案内する案内傾斜面33,33が夫々形成されている。該案内部材32,32の上縁略中央部と開閉片43の外端上部は、図10(イ),(ロ)に示すように、リンク部材34,34で連結されており、該リンク部材34,34によって案内部材32,32と開閉片43の起倒動作を連動させるようにしている。また、一方の案内部材32には、図11(イ),(ロ)に示すように、駆動用ソレノイド25のプランジャ35が連接機構36を介して連係されており、該駆動用ソレノイド25がON状態となると、プランジャ35が励磁作用を介して後退方向に作動され、案内部材32,32及び開閉片43が、図10(イ),図11(イ)に示す起立状態から図10(ロ),図11(ロ)に示すように夫々前方に傾倒することによって、案内部材32,32がその上面で遊技球を下部入賞口44に案内する案内位置に変換されるとともに、開閉片43が上部入賞口20を開放する開放位置に変換される。また、この変換状態において、駆動用ソレノイド25がOFF状態となると、復帰用バネ(図示省略)の付勢作用を介してプランジャ35が進出方向に作動され、案内部材32,32及び開閉片43が、図10(イ),図11(イ)に示すように夫々起立することによって、案内部材32,32が案内位置から退避する退避位置に変換されるとともに、開閉片43が上部入賞口20を閉鎖する閉鎖位置に変換されるようになっている。尚、案内部材32,32の前面下部には重錘37,37が取り付けられており、該重錘37,37によって案内部材32,32の前方への傾倒動作が円滑に行われるようにしている。そして、上述した駆動用ソレノイド25を案内部材32に連係された起倒駆動手段としており、該起倒駆動手段とリンク部材34,34とによって、案内部材32,32と開閉片43とを同期的に起倒させる連動駆動手段が構成されている。
かかる構成にあって、特別遊技作動の実行時における各開閉ラウンドのインターバル時、或いは通常遊技時に、図8(イ)に示すように、開閉片43が起立して上部入賞口20が閉鎖されている状態では、連動駆動手段によって案内部材32,32が起立して退避位置に変換される。この状態では、開閉片43の前面の誘導突起45,45間を通過した遊技球が下部入賞口44に入賞する。また、特別遊技作動の実行時において、図8(ロ)に示すように、連動駆動手段によって開閉片43が前方へ傾倒して上部入賞口20が開放されると、該開閉片43と同期的に起倒する案内部材32,32が前方へ傾倒して案内位置に変換される。この状態では上方から流下して開閉片43に受け止められた遊技球は上部入賞口20に入賞し、該開閉片43を僅かに外れた遊技球はそのまま下方に流下する。そして、このように、上部入賞口20が開放されている状態において、開閉片43を僅かに外れて下方に流下した遊技球が、下部入賞口44の側傍で案内位置に変換されている案内部材32,32に受け止められ、その上面の案内傾斜面33,33の案内作用によって該遊技球を下部入賞口44に入賞させることができる。これにより、開閉片43が前方へ傾倒して上部入賞口20が開放されている状態であっても、下部入賞口44への遊技球の入賞が可能となり、該下部入賞口44の入賞率が低下することがない。また、このように、上部入賞口20の真下に下部入賞口44を配設することができるので、入賞口の自由なレイアウト設計が可能となる。
次に、本発明の第三実施例を図12に基づいて説明する。尚、この実施例は請求項4にかかる発明の一実施例を示すものである。
入賞装置22の取付板27には、横長矩形状の上部入賞口20が形成されており、該上部入賞口20には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な開閉片43が設けられている。また、取付板27には、前記上部入賞口20の真下位置に該上部入賞口20より狭幅の下部入賞口44が形成されている。該下部入賞口44は取付板27の前面から突出する状態で上方に向けて開口されている。また、前記開閉片43の前面には、下部入賞口44の真上に位置させて、該下部入賞口44への遊技球の入賞を容易とするための左右一対の誘導突起45,45が所定間隔で突設されている。
前記下部入賞口44の左右側方には、前記上部入賞口20の開放時に前方へ傾倒した開閉片43の外端より外側方に位置させてブロック体状の誘導部材46,46が配設されており、該誘導部材46,46の上面には遊技球を内方に送る誘導傾斜面47,47が形成されている。また、該誘導部材46,46と前記下部入賞口44間には、両側縁下端部を支点として前後方向に起倒可能な矩形板状の案内部材32,32が設けられている。尚、図示省略されているが、該案内部材32,32が前方に傾倒した状態で上面となる面には、遊技球を内方に案内する案内傾斜面が夫々形成されている。該案内部材32,32の外端上部と開閉片43の外端上部は、図12(ロ)に示すように、リンク部材34,34で連結されており、該リンク部材34,34によって案内部材32,32と開閉片43の起倒動作を連動させるようにしている。また、一方の案内部材32には、上述した駆動用ソレノイド25(図11参照)のプランジャ35が連接機構36を介して連係されており、該駆動用ソレノイド25がON状態となると、案内部材32,32及び開閉片43が、図12(イ)に示す起立状態から図12(ロ)に示すように夫々前方に傾倒することによって、案内部材32,32がその上面で前記誘導部材46,46から送られた遊技球を下部入賞口44に案内する案内位置に変換されるとともに、開閉片43が上部入賞口20を開放する開放位置に変換される。また、この変換状態において、駆動用ソレノイド25がOFF状態となると、案内部材32,32及び開閉片43が、図12(イ)に示すように夫々起立することによって、案内部材32,32が案内位置から退避する退避位置に変換されるとともに、開閉片43が上部入賞口20を閉鎖する閉鎖位置に変換されるようになっている。尚、案内部材32,32の前面下部には重錘37,37が取り付けられており、該重錘37,37によって案内部材32,32の前方への傾倒動作が円滑に行われるようにしている。そして、上述した駆動用ソレノイド25を案内部材32に連係された起倒駆動手段としており、該起倒駆動手段とリンク部材34,34とによって、案内部材32,32と開閉片43とを同期的に起倒させる連動駆動手段が構成されている。
かかる構成にあって、特別遊技作動の実行時における各開閉ラウンドのインターバル時、或いは通常遊技時に、図12(イ)に示すように、開閉片43が起立して上部入賞口20が閉鎖されている状態では、連動駆動手段によって案内部材32,32が起立して退避位置に変換される。この状態では、開閉片43の前面の誘導突起45,45間を通過した遊技球が下部入賞口44に入賞する。また、特別遊技作動の実行時において、図12(ロ)に示すように、連動駆動手段によって開閉片43が前方へ傾倒して上部入賞口20が開放されると、該開閉片43と同期的に起倒する案内部材32,32が前方へ傾倒して案内位置に変換される。この状態では上方から流下して開閉片43に受け止められた遊技球は上部入賞口20に入賞し、該開閉片43を僅かに外れた遊技球はそのまま下方に流下する。そして、このように、上部入賞口20が開放されている状態において、開閉片43を僅かに外れて下方に流下した遊技球が、開閉片43の外端より外側方に位置させて配設されている誘導部材46,46に受け止められ、該誘導部材46,46の誘導傾斜面47,47によって内方に送られるとともに、下部入賞口44の側傍で案内位置に変換されている案内部材32,32の上面の案内作用によって該遊技球を下部入賞口44に入賞させることができる。これにより、開閉片43が前方へ傾倒して上部入賞口20が開放されている状態であっても、下部入賞口44への遊技球の入賞が可能となり、該下部入賞口44の入賞率が低下することがない。また、このように、上部入賞口20の真下に下部入賞口44を配設することができるので、入賞口の自由なレイアウト設計が可能となる。
また、この第三実施例及び上述した第二実施例にあっては、連動駆動手段を、案内部材32,32と開閉片43の起倒動作を連動させるリンク部材34,34と、案内部材32,32に連係された駆動用ソレノイド25からなる起倒駆動手段とによって構成したことにより、単一のソレノイドを用いた起倒駆動手段によって案内部材32,32と開閉片43とを同期的に起倒させることができるので、案内部材32,32と開閉片43とに夫々個別のソレノイドからなる起倒駆動手段を設ける場合に比してコストを抑えることができ、また、個別の起倒駆動手段を同期させて駆動する電気的制御手段も不要となる。
尚、第二実施例及び第三実施例では、下部入賞口44を上部入賞口20より狭幅に形成しているが、下部入賞口44は上部入賞口20と略同一幅に形成することも可能である。また、駆動用ソレノイド25を案内部材32に連係させているが、該駆動用ソレノイド25は開閉片43に連係させることも可能である。