JP4306021B2 - X線撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線撮影装置に関し、特に、X線照射時におけるにカンタムノイズの低減に有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のX線撮影装置は、X線源とX線検出器とが対向配置されて撮像系が構成されていた。X線検出器は、X線像を光学像に変換するX線I.I.(X線イメージインテンシファイア)と、光学像を電気信号すなわち画像信号に変換するテレビカメラとから構成されていた。
【0003】
従来のX線撮影装置では、X線源から測定対象に照射されたX線ビームは、まず、被測定対象を透過した後にX線I.I.で光学像に変換されていた。X線I.I.から出力された光学像は、テレビカメラでアナログの画像信号に変換されていた。この画像信号は、A/D変換器でデジタルの画像信号(画像データ)に変換された後に、画像処理回路でフィルタ処理、輪郭強調等の周知の画像処理が施されていた。画像処理後の画像データは、D/A変換器でアナログの画像信号に変換された後に、表示装置に出力されてX線像として表示されていた。
【0004】
このとき、従来のX線撮影装置では、X線源の前面すなわち照射面側にX線絞りと称されるX線ビームの遮蔽機構が配置されていた。このX線絞りは、たとえば、X線ビームの中心軸と直交するX軸及びY軸で規定されるXY平面すなわちX線照射面内におけるX軸方向のX線ビームの広がりを規制する2枚の遮蔽板と、Y軸方向のX線ビームの広がりを規制する2枚の遮蔽板とから構成されていた。
【0005】
検者は、この4枚の遮蔽板の挿入位置を調整することによって、X線ビームの広がりすなわち不必要な個所へのX線の照射を抑制し、被測定対象の被曝量を低減させていた。
【0006】
従って、従来のX線撮影装置では、表示装置に表示されるX線像は、X線絞りの4枚の遮蔽板で規定された形状すなわちX線絞りから出射されるX線ビーム形状の部分と、X線絞りによってX線が遮蔽された部分とが同一画面上に一体に表示されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0008】
従来のX線撮影装置では、前述するように、X線源から照射されたX線ビームは、X線絞りの4枚の遮蔽板によって広がりが抑えられた状態で被測定対象に照射されていた。被測定対象を透過したX線ビームは、X線検出器でX線画像として撮影され、画像処理回路での画像処理の後に、アナログ信号に変換されて表示装置にそのまま表示されていた。
【0009】
しかしながら、X線絞りによってX線ビームが遮蔽された個所は、本来ならば信号変化レベルがないので黒色に表示されることとなるべきであるが、A/D変換に伴う量子化雑音によって、粒状に見える粒状雑音が生じ、表示画像の画質すなわち視認性が低下してしまうという問題があった。また、肺野部等の特にX線吸収率の低い個所を撮影対象とした場合には、A/D変換に伴う量子化雑音であるエッジビジネスと称されるX線絞りの縁の位置が変動しているように見えてしまうという現象が生じ、表示画像の視認性がさらに低下してしまうという問題があった。
【0010】
なお、以下の説明では、A/D変換(量子化)に伴う雑音を総称して「カンタムノイズ」と記す。
【0011】
本発明の目的は、表示画像に生じるカンタムノイズを低減させることが可能な技術を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、診断効率を向上させることが可能な技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願では、被検体にX線ビームを照射するX線源の照射面側に配置され、前記X線源から照射されるX線ビームの一部を遮蔽する複数の遮蔽板を有し、照射視野範囲を制限するX線絞りを備え、前記被検体を介して前記X線源に対向配置される撮影手段で前記被検体のX線像を撮影し、撮影画像を表示させるX線撮影装置において、
前記遮蔽板の位置と前記撮影画像上における前記X線ビームの遮蔽位置との関係と前記各遮蔽板の移動量と投影位置との関係を近似するための変数とを格納する記憶手段と、前記遮蔽板の位置情報と前記撮影手段の条件により選択された前記変数に基づいて、前記撮影画像の端部から前記遮蔽板の縁部までの距離を推定するマスク位置制御手段と、推定された前記撮影画像の端部から前記遮蔽板の縁部までの距離に基づいて、前記撮影画像に加算するマスク画像を生成するマスク画像生成手段と、前記撮影画像と前記マスク画像とを加算する加算手段とを備える。
【0019】
その結果、医師等によるX線画像を用いた診断効率を向上することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0022】
図1は本発明の一実施の形態のX線撮影装置の概略構成を説明するための図であり、1はX線管球(X線源)、2はテーブル、3は被検体、4はX線イメージインテンシファイア(X線I.I.)、5はディストリビュータ、6はテレビカメラ、7はA/D変換器、8は演算器、9は第一の画像メモリ、10は表示階調調整部、11は表示用メモリ、12はD/A変換器、13はモニタ、14は操作卓、15はX線制御装置、16はX線絞り、17はコントローラ、18はマスク位置制御手段、19は第二の画像メモリ、20は画像加算手段を示す。ただし、マスク位置制御手段18、第二の画像メモリ19、画像加算手段20及びX線絞り16を除く他の構成は、従来と同様の構成となるので、その詳細な説明は省略する。また、本実施の形態のX線撮影装置では、マスク位置制御手段18と画像加算手段20とで変換手段を構成する。
【0023】
図1において、X線絞り16は、たとえば、X線管球1から照射されるX線ビームの中心軸と垂直をなすX軸及びY軸方向のX線ビームの広がり(照射視野)を規制するための4枚の遮蔽板(X軸方向及びY軸方向にそれぞれ2枚ずつで構成される)と、該遮蔽板を指示位置に移動させる周知の移動機構と、各遮蔽板の位置を検出するための周知の位置検出器とから構成される。すなわち、本実施の形態では、X線制御装置15からの制御出力に基づいて移動機構が遮蔽板位置を移動させる。このとき、遮蔽板の移動に伴って位置検出器から遮蔽板の位置情報がX線制御装置15に出力される。従って、X線制御装置15は各遮蔽板に配置される位置検出器からの位置情報に基づいて、移動機構を駆動することによって、各遮蔽板の位置を制御し、操作卓14から入力されたX線条件にあったX線ビームの広がりを制御する。
【0024】
マスク位置制御手段18は、X線絞り16を構成する4枚の遮蔽板位置と撮影画像上におけるX線ビームの遮蔽位置(遮蔽マスク位置)との関係を格納するテーブルと、コントローラ17を介して入力されるX線絞り16の位置情報すなわち各遮蔽板の位置情報に基づいて、撮影画像に加算する遮蔽マスク(マスク画像)を生成するマスク画像生成手段とからなる。従って、本実施の形態では、マスク位置制御手段18は、本実施の形態のX線撮影装置を構成する情報処理装置上で動作するマスク画像生成プログラムと、該情報処理装置が有する磁気ディスク装置等に格納されるテーブルとから構成可能である。ただし、テーブルの詳細については、後述する。
【0025】
第二の画像メモリ19は、本実施の形態のX線撮影装置を構成する情報処理装置が有する主メモリ上に確保された周知の画像メモリであり、マスク位置制御手段18で生成されたマスク画像を一時的に格納する。第二の画像メモリ19に格納されたマスク画像は、画像加算手段20からの読み出し信号に基づいて、順次読み出される。
【0026】
画像加算手段20は、表示用メモリ11に格納されるX線画像と、第二の画像メモリ19に格納されるマスク画像とを加算する周知の加算手段であり、加算後の画像を表示画像として、D/A変換器12に出力する。
【0027】
ただし、本実施の形態のX線撮影装置では、X線管球1、X線絞り16、X線I.I.4、ディストリビュータ5、テレビカメラ6及びA/D変換器7によって撮影系が構成される。また、演算器8、画像メモリ9、階調調整部10及び表示用メモリ11によって、画像処理回路が構成される。
(全体構成及び動作)
次に、図1に基づいて本実施の形態のX線撮影装置の動作を説明する。
【0028】
本実施の形態のX線撮影装置の撮影動作の開始は、操作卓14からの撮影開始指示であり、操作卓14から入力された撮影条件に基づいて、当該操作卓14から各部の動作を制御するコントローラ17に制御信号が出力される。
【0029】
コントローラ17は、制御信号に基づいて、X線制御装置15を制御してX線絞り16の4枚の遮蔽板位置を指示された位置に移動させる。このとき、コントローラ17はマスク位置制御手段18にもX線絞り16の各遮蔽板の位置情報を出力する。
【0030】
次に、コントローラ17は、X線管球1に所定の管電圧及び管電流を供給する。このとき、X線管球1は、管電圧及び管電流に応じた波長及び出力のX線を発生し、前面すなわち照射面側からX線ビームとして照射する。
【0031】
X線管球1から照射されたX線ビームは、前面に配置されたX線絞り16によってX線照射視野が制限され、テーブル2を透過した後に被検体3に照射される。被検体3を透過したX線(透過X線像)は、X線I.I.4に入射し光学像に変換される。
【0032】
X線I.I.4から出力された光学像は、出力面側に配置されたディストリビュータで集光された後に、テレビカメラ6に入射される。テレビカメラ6は、入射された光学像をアナログの電気信号の変化すなわちアナログのX線画像に変換し、A/D変換器7に出力する。
【0033】
A/D変換器7は、テレビカメラ6から出力されるアナログの電気信号を順次デジタル信号に変換し、演算器8に出力する。
【0034】
実施の形態1の演算器8は、周知のフィルタ処理及び輪郭強調等を行う画像処理回路として機能する。従って、演算器8は、入力されたデジタルのX線画像であるX線画像データに対して、操作卓14から指示されたフィルタ処理及び輪郭強調等を行い、得られたX線画像データを第一の画像メモリ9に一旦格納する。
【0035】
第一の画像メモリ9に格納されたX線画像データは、モニタ13の表示周期で読み出された後に、表示階調調整部10に出力される。表示階調調整部10は、読み出したX線画像データに対して、操作卓14で指示された明るさ調整とコントラスト調整とを行う。表示階調調整部10から出力されたX線画像データは、表示用メモリ11に一旦格納される。表示用メモリ11は、撮影画像の撮影周期とモニタ13の表示周期との調整を行うと共に、表示に必要となる1枚分のX線画像データの格納及び出力を行う。
【0036】
X線絞り16の各遮蔽板の位置情報、使用するX線I.I.4の種別及びX線I.I.4のモード等の情報がコントローラ17から入力されたマスク位置制御手段18は、図示しないテーブルから使用するX線I.I.4の種別及びX線I.I.4のモード等の条件に合致するテーブルデータを選択する。次に、マスク位置制御手段18は、選択されたテーブルデータに基づいて、撮影画像に加算するブラックマスクの幅Rすなわち撮影画像の端部からX線絞り16の各遮蔽板の縁部までの距離Rを推定する。この後、マスク位置制御手段18は、推定された縁部までの距離Rすなわち遮蔽領域の情報に基づいて、撮影画像すなわち表示用メモリ11に格納されるX線画像データに加算するためのマスク画像を生成する。マスク位置制御手段18は、生成したマスク画像を、一旦、第二の画像メモリ19に格納する。ただし、マスク位置制御手段18によるマスク画像は、表示用メモリに格納される画素値をX線絞り16の遮蔽板に相当する部分では黒色表示の画素値に変換する値を有する画像データである。
【0037】
一方、本実施の形態では、マスク画像とX線画像データとを画像加算器20で加算することによって、遮蔽板によってX線ビームが遮蔽された個所の画素値を黒色表示の画素値に変換する必要がある。従って、本実施の形態では、マスク位置制御手段18が生成するマスク画像は、マスク位置に相当する部分では負の画素値を有し、その他の部分では、0(ゼロ)の画素値を有する。
【0038】
画像加算手段20は、モニタ13のフレームレートで表示用メモリ11からX線画像データを読み出すと共に、第二の画像メモリ19からブラックマスク画像を読み出す。画像加算手段20は、読み込んだX線画像データとブラックマスク画像との画素値を各画素毎に加算し、その結果を順次D/A変換器12に出力する。ただし、画像加算手段20は、加算後の画素値が0(ゼロ)以下となる個所の画素値は、0(ゼロ)に変換した後に、D/A変換器12に出力する。
【0039】
D/A変換器12では、入力された加算後の画素値を順次アナログ信号レベルすなわちアナログのX線画像である表示用のX線画像である表示画像に変換し、モニタ13の表示面上に表示させる。
【0040】
図2は本実施の形態のX線撮影装置における表示画像の一例を示した図である。ただし、図2に示す表示画像は、従来の表示画像の表示範囲と画像加算器20によって撮影画像上に加算されたマスク部分との位置関係を明確に示すために、従来の表示画像範囲を白枠で示す。
【0041】
図2の表示画像から明らかなように、本実施の形態のX線撮影装置では、X線I.I.4、ディストリビュータ5及びテレビカメラ6で構成されたX線検出器(撮像手段)の視野範囲の内で、X線ビームが遮蔽された部分には、たとえば、視野の端部から距離Rまでのマスク画像が挿入される。
(テーブルの構成)
次に、図3に本実施の形態のテーブルの概略構成を説明するための図を示し、以下、図3に基づいて、本実施の形態のテーブルの構成について説明する。
【0042】
図3に示すように、本実施の形態のテーブル301は、絞りの位置とブラックマスクの横幅の関係を示すもので、絞りの位置は図4のLの幅であり、ブラックマスクの横幅は図2のRを表している。
なお、本実施の形態のX線撮影装置では、後述するように、X線絞り16の有する4枚の遮蔽板それぞれについて、各遮蔽板の移動量とX線検出器で撮影されるX線像に投影される各遮蔽板の投影位置との関係を直線近似するための変数a,bを格納することとしたが、これに限定されることはなく、二次元以上の曲線によって近似してもよいことはいうまでもない。
(マスク画像の生成手順)
次に、図3に基づいて、本実施の形態のマスク位置制御手段18におけるマスク画像の生成手順を説明する。
【0043】
まず、マスク画像生成手段は、コントローラ17から入力された使用するX線I.I.4の種別及びX線I.I.4のモード等に基づいて、テーブル301内を検索し、条件に合致するテーブルデータを選択する。
【0044】
次に、マスク画像生成手段は、選択したテーブルデータに格納される変数a,bと、コントローラ17から入力された各遮蔽板の位置情報(移動距離)とから、撮影画像上における各遮蔽板の辺縁部の位置、すなわち、撮影画像の端部から各遮蔽板の辺縁部までの距離に相当する距離Rを各遮蔽板毎に推定する。前述するように、テーブルデータに格納される変数a,bは、各遮蔽板毎に異なることとなるので、各遮蔽板毎の変数a,bがテーブルデータに格納されている。たとえば、遮蔽板が4枚の場合には、テーブルデータに格納される変数a,bは、それぞれ各遮蔽板に対応するa1,a2,a3,a4並びにb1,b2,b3,b4からなる。
【0045】
次に、マスク画像生成手段は、使用するX線I.I.4の種別及びX線I.I.4のモード等に基づいて、X線検出器の撮影範囲を特定する。
【0046】
次に、マスク画像生成手段は、各遮蔽板に対応する距離RとX線検出器の撮影範囲とからマスク画像の領域を特定する。
【0047】
次に、マスク画像生成手段は、マスク画像の領域内の画素値を負の画素値に設定すると共に、他の領域の画素値を0(ゼロ)に設定し、該マスク画像を第二の画像メモリ19に出力する。
(テーブルの作成手順)
図4は本実施の形態のX線絞りの遮蔽板とX線検出器の撮影範囲との関係を説明するための図であり、図5はテーブルにおける変数a,bの決定方法を説明するための図である。ただし、図5の(a)はX線検出器に設定した画素で計測される画素値と、遮蔽板の移動距離との関係を説明するための図であり、図5の(b)は図5の(a)に示す画素値の微分値と遮蔽板の移動距離との関係を示す図である。
【0048】
図4に示すように、本実施の形態の絞り装置16は、たとえば、X線ビームの中心軸と直交すると共に、互いに直交するX軸及びY軸に沿って移動する第一〜第四の遮蔽板401〜404を有する。ただし、点線で示す範囲405は、X線検出器の撮影範囲を示す。
【0049】
また、本実施の形態のX線絞り16の有する第一〜第四の遮蔽板401〜404の内、第一の遮蔽板401と第二の遮蔽板402とは、それぞれX軸に対して平行に移動する。また、第一の遮蔽板401と第二の遮蔽板402との外周部(辺縁部)の内で、X線ビームの照射範囲すなわちX線検出器の撮影範囲405内に位置する辺は、Y軸に水平であり、かつ、X軸に直交する構成となっている。同様に、第三の遮蔽板403と第四の遮蔽板404とは、それぞれY軸に対して平行に移動する。また、第三の遮蔽板403と第四の遮蔽板404との外周部の内で、X線ビームの照射範囲すなわちX線検出器の撮影範囲405内に位置する辺は、X軸に水平であり、かつ、Y軸に直交する構成となっている。従って、本実施の形態では、第一〜第四の遮蔽板401〜404が遮蔽するX線ビームの幅は、たとえば、第一の遮蔽板401の場合では、第一の遮蔽板401のX軸方向の移動距離に対するX線検出器の撮影範囲におけるX線ビームの遮蔽幅Rを調べることによって、特定することができる。
【0050】
すなわち、図4に示すように、X線検出器の撮影範囲405の内で、遮蔽板401〜404の移動方向に平行(X線検出器の入射面上に投影されるX軸及びY軸)となる位置に複数個のサンプル点を設け、遮蔽板401〜404の移動に伴う各サンプル点におけるX線の検出値を計測することによって、遮蔽板401〜404の移動距離と該遮蔽板401〜404によって遮蔽されるX線ビームの幅Rとの関係を特定することが可能となる。
【0051】
具体的には、各遮蔽板401〜404の移動に伴って、各遮蔽板401〜404によって遮蔽されるX線ビームの幅が変化することとなる。その結果、X線検出器の入射面上に設定した各サンプル点におけるX線の入射量が各遮蔽板401〜404の順次変化することとなる。従って、本実施の形態では、遮蔽板401の移動距離と、各サンプル点の内でX線ビームを検出したサンプル点の位置との関係とを計測し、その関係を直線近似することによって、遮蔽板401〜404の移動距離とX線ビームの遮蔽幅であるブラックマスク幅との関係を特定し、テーブル301に格納する。
【0052】
次に、図5に基づいて、各サンプル点におけるX線ビームの検出方法を説明する。ただし、図5はX線検出器の入射面上に設定したサンプル点406における画素値及びその微分値と遮蔽板の移動距離との関係を説明するための図である。また、図5に示す遮蔽板401の移動方向は、矢印で示すX軸のプラス方向である。
【0053】
遮蔽板401を順次X軸のプラス方向に移動することによって、遮蔽板401による撮影範囲405に対するX線ビームの遮蔽幅Lが減少する。すなわち、図4中に斜線で示すX線ビームの通過領域が拡大することとなる。従って、サンプル点406における計測値すなわち画素値の変化は、図5の(a)に示すように、遮蔽板401の移動量がR1以上になると計測されるX線量が徐々に増加し、移動量がR2以上になると計測されるX線量は一定となる。すなわち、遮蔽板401の辺縁部では、X線ビームが回折されるので、図5の(a)に示すように、移動量がR1〜R2にかけて徐々に画素値が増加する。
【0054】
本実施の形態では、サンプル点406における遮蔽板位置を特定するために、図5の(b)に示すように、画素値の変化量を微分し、その微分値が最も大きくなる時の遮蔽板の移動量すなわち移動位置を、そのサンプル点406における移動距離Rとする。
【0055】
なお、以上の説明では、第一の遮蔽板401のサンプル点406について説明したが、他のサンプル点及び他の遮蔽板402〜404についても、同様にして、各サンプル点における遮蔽板401〜404の移動距離を求める。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態のX線撮影装置では、コントローラ17は操作卓14から入力されたX線の絞り量に応じて、X線制御装置15を介してX線絞り16に設けられた遮蔽板401〜404を所定位置に移動させる。このとき、コントローラ17は、計測に使用されるX線I.I.4の種別及びX線I.I.4のモード等の情報と共に、各遮蔽板401〜404の移動量をマスク位置制御手段18に出力する。
【0057】
マスク位置制御手段18では、コントローラ17から入力されたX線絞り16を構成する4枚の遮蔽板301〜304の位置と予め設定されたテーブル301とに基づいて、マスク画像生成手段が撮影画像上におけるX線ビームのマスク位置(遮蔽位置)から撮影画像に加算するマスク画像を生成し、画像加算手段20に出力する。
【0058】
画像加算手段20は、マスク位置制御手段18から入力されたマスク画像と、表示用メモリ11から読み出した撮影画像とを加算し、D/A変換器12で画像情報をアナログの表示画像に変換し、モニタ13の表示画面上に表示させる。従って、表示画像上においてX線絞り16でX線ビームが遮蔽された部分には、マスク位置制御手段で生成されたマスク画像が表示されることとなるので、カンタムノイズを低減させることができる。その結果、表示画像の画質を向上することとなるので、診断効率を向上することができる。
【0059】
なお、本実施の形態のX線撮影装置では、操作卓から入力されたX線絞りの位置情報をマスク位置制御手段18に出力する構成としたが、X線絞り16からX線制御装置15に出力される各遮蔽板に配置された位置検出器からの位置情報マスク位置制御装置15に出力する構成としてもよいことはいうまでもない。
【0060】
また、本実施の形態では、X線検出器として、X線I.I.4、ディストリビュータ5及びテレビカメラ6からなる周知のテレビカメラシステムとしたが、これに限定されることはなく、たとえば、TFT素子やCMOS素子等を用いた二次元X線検出器等を用いてもよいことはいうまでもない。
【0061】
さらには、本実施の形態のX線撮影装置では、マスク位置制御手段18が生成したマスク画像を表示用メモリ11に格納されるX線画像に加算する構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、画像加算手段20の代わりにデータ削除手段を設け、表示用メモリ11に格納される画像データの内で、第二の画像メモリ19から読み出されるマスク画像位置の情報を削除し、削除後の画像情報をD/A変換器12に出力してもよいことはいうまでもない。
【0062】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0063】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0064】
(1)表示画像に生じるカンタムノイズを低減させることができる。
【0065】
(2)診断効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるX線撮影装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態のX線撮影装置のディスプレイ上に表示した中間調画像の写真である。
【図3】本実施の形態のテーブルの概略構成を説明するための図である。
【図4】本実施の形態のX線絞りの遮蔽板とX線検出器の撮影範囲との関係を説明するための図である。
【図5】テーブルにおける変数a,bの決定方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…X線管球、2…テーブル、3…被検体、4…X線イメージインテンシファイア(X線I.I.)、5…ディストリビュータ、6…テレビカメラ、7…A/D変換器、8…演算器、9…第一の画像メモリ、10…表示階調調整部、11…表示用メモリ、12…D/A変換器、13…モニタ、14…操作卓、15…X線制御装置、16…X線絞り、17…コントローラ、18…マスク位置制御手段、19…第二の画像メモリ、20…画像加算手段、301…テーブル、401〜404…遮蔽板。

Claims (1)

  1. 被検体にX線ビームを照射するX線源の照射面側に配置され、前記X線源から照射されるX線ビームの一部を遮蔽する複数の遮蔽板を有し、照射視野範囲を制限するX線絞りを備え、前記被検体を介して前記X線源に対向配置される撮影手段で前記被検体のX線像を撮影し、撮影画像を表示させるX線撮影装置において、
    前記遮蔽板の位置と前記撮影画像上における前記X線ビームの遮蔽位置との関係と前記各遮蔽板の移動量と投影位置との関係を近似するための変数とを格納する記憶手段と、前記遮蔽板の位置情報と前記撮影手段の条件により選択された前記変数に基づいて、前記撮影画像の端部から前記各遮蔽板の縁部までの距離を推定するマスク位置制御手段と、推定された前記撮影画像の端部から前記各遮蔽板の縁部までの距離に基づいて、前記撮影画像に加算するマスク画像を生成するマスク画像生成手段と、前記撮影画像と前記マスク画像とを加算する加算手段とを備えることを特徴とするX線撮影装置。
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