JPH1057361A - X線装置 - Google Patents

X線装置

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JPH1057361A
JPH1057361A JP8214466A JP21446696A JPH1057361A JP H1057361 A JPH1057361 A JP H1057361A JP 8214466 A JP8214466 A JP 8214466A JP 21446696 A JP21446696 A JP 21446696A JP H1057361 A JPH1057361 A JP H1057361A
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ray
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JP8214466A
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English (en)
Inventor
Hironori Ueki
広則 植木
Takeshi Ueda
健 植田
Akira Hisayoshi
明 久芳
Rika Baba
理香 馬場
Ken Ishikawa
謙 石川
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線散乱やグレア散乱の影響を考慮して、適
正な濃度レベルでのX線撮影が可能なX線装置を提供す
ること。 【解決手段】 高電圧を発生する高電圧発生手段と、該
出力に応じたX線を発生するX線管と、前記X線のエネ
ルギー分布を変化させるX線フィルタと、被検体のX線
像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段に入射する散乱
X線を除去するX線グリッドと、前記X線像を表示する
表示手段とを有するX線装置において、予め計測した、
直接X線の強度と前記撮像手段のビデオ信号出力との関
係と、前記被検体で散乱されるX線の点広がりとを格納
する格納手段と、透視時の条件と前記格納手段に格納さ
れる情報とに基づき、撮影時の撮影条件を決定する撮影
条件決定手段と、該撮影条件決定手段の出力に基づき、
前記高電圧発生手段の出力、前記フィルタおよび前記撮
像手段を制御する制御手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線装置に関し、
特に、X線診断における撮影時のX線条件を適正に制御
する露出制御装置に適用して有効な技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】X線装置におけるX線自動露出制御方法
は、古くから工夫、改良が行われているが、被検体透過
時の造影剤や骨等の影響で適正なX線条件設定が難し
く、特に多用されている消化器診断においては、その改
良の要求が強い。
【0003】従来のX線自動露出制御方法としては、た
とえば、特開昭57−88698号公報に記載されるX
線自動露出装置がある。
【0004】このX線自動露出装置は、被検体のX線透
過像を一部採光したものを複数のフォトダイオードで検
出し、この複数のフォトダイオードの内選択された幾つ
かのフォトダイオードの検出器の出力に基づいて、X線
撮影時におけるX線の照射時間を制御する方法である。
【0005】すなわち、このX線自動露出装置では、フ
ォトダイオードの出力信号に基づいてX線撮影時におけ
るX線の照射時間をリアルタイムに制御できるので、被
検体の個体差やX線撮影条件等に左右されない制御が可
能となる。
【0006】また、他のX線自動露出制御方法として
は、特開昭62−15800号公報に記載されるX線診
断装置がある。
【0007】このX線診断装置は、被検体のX線透視時
におけるX線検出器から出力されるビデオ信号から、被
検体の平均的な厚さおよび最小・最大の厚さを求め、前
記被検体のX線撮影像のコントラストが最大となるよう
なX線撮影条件を決定し、撮影を制御する。
【0008】すなわち、X線検出器から出力されるビデ
オ信号を用いて被検体のX線撮影条件を決定するので、
前記特開昭57−88698号公報の場合のようにフォ
トダイオードを用意する必要がなく、簡単な装置構成で
X線撮影条件を制御することができる。
【0009】一般に、ビデオ信号を用いて露出制御を行
う場合、ビデオ信号の読み込み速度よりも短い時間スケ
ールで撮影時間の制御を行う必要があるので、リアルタ
イムの制御が不可能である。
【0010】このため、前述する特開昭62−1580
0号公報に記載のように、被検体のX線撮影条件を予め
決定する必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0012】特開昭57−88698号公報に記載のX
線自動露出装置は、正確な露出制御を行うために多数の
フォトダイオードを必要とするので、コストが上昇して
しまうという問題がある。
【0013】また、多数のフォトダイオードを制御する
と共に、多数の入力に基づいて露出を制御するための制
御装置もフォトダイオード数の増加と共に複雑となるの
で、コストがかかるという問題がある。
【0014】さらには、フォトダイオードとX線検出器
とでは、光に対する感度特性に差があるので、正確な露
出制御を困難なものにするという問題がある。
【0015】一方、X線が被検体内を透過する際に生じ
るX線散乱は、一般的にX線管の管電圧、X線フィルタ
の種類、被検体の厚さ、被検体とX線検出器の入力面と
の距離(以下、エアギャップと記す)、および、X線グ
リッドの種類等により、その散乱強度および散乱分布が
変化すると共に、X線の照射領域の大きさの影響を受け
ることが知られている。
【0016】また、検出器にX線イメージインテンシフ
ァイア(以下、X線I.I.と記す)を使用する装置で
は、X線像を光学像に変換する際に生じるグレア散乱が
検出領域を規定するI.I.モードにしたがって、その
散乱強度および散乱分布を変化することが知られてい
る。
【0017】したがって、X線I.I.とテレビカメラ
とを用いた装置では、X線I.I.に入射する直接X線
および散乱X線に加え、X線I.I.で生じるグレア散
乱をも含んだ結果がテレビカメラで撮影すなわちビデオ
信号に変換されることになる。
【0018】一方、特開昭62−15800号公報に記
載のX線診断装置では、ビデオ信号を用いて露出制御を
行う際に、X線散乱やグレア散乱の影響が考慮されてい
ないので、被検体の正確な厚さを求めることができず、
この結果、X線撮影条件を正確に決定できないという問
題がある。
【0019】本発明の目的は、被検体のX線透視像のビ
デオ信号から被検体のX線撮影を行う際に、X線散乱や
グレア散乱の影響を考慮して、適正な濃度レベルでのX
線撮影が可能なX線装置を提供することにある。
【0020】本発明の他の目的は、簡単な装置構成によ
り低コストなX線装置を実現することが可能な技術を提
供することにある。
【0021】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0022】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0023】(1)高電圧を発生する高電圧発生手段
と、該高電圧発生手段の出力に応じたX線を発生するX
線管と、前記X線の照射領域内のX線エネルギー分布を
変化させるX線フィルタと、被検体を透過したX線像を
撮像する撮像手段と、該撮像手段の前面に配置され前記
撮像手段に入射する散乱X線を除去するX線グリッド
と、前記撮像手段が撮像したX線像を表示する表示手段
とを有するX線装置において、予め計測した、直接X線
の強度と前記撮像手段のビデオ信号出力との関係と、前
記被検体で散乱されるX線の点広がりとを格納する格納
手段と、透視時の条件と前記格納手段に格納される情報
とに基づき、撮影時の撮影条件を決定する撮影条件決定
手段と、該撮影条件決定手段の出力に基づき、前記高電
圧発生手段の出力、前記フィルタおよび前記撮像手段を
制御する制御手段とを具備する。
【0024】(2)高電圧を発生する高電圧発生手段
と、該高電圧発生手段の出力に応じたX線を発生するX
線管と、前記X線の照射領域内のX線エネルギー分布を
変化させるX線フィルタと、被検体を透過したX線像を
光学像に変換する光学像変換手段と、該光学像を撮像す
る光学像撮像手段と、前記光学像変換手段の前面に配置
され前記光学像変換手段に入射する散乱X線を除去する
X線グリッドと、前記撮像手段が撮像したX線像を表示
する表示手段とを有するX線装置において、予め計測し
た、直接X線の強度と前記光学像撮像手段のビデオ信号
出力との関係と、前記光学像変換手段がX線像を光学像
に変換する際に生じるグレア散乱の点広がりとを格納す
る格納手段と、透視時の条件と前記格納手段に格納され
る情報とに基づき、撮影時の撮影条件を決定する撮影条
件決定手段と、該撮影条件決定手段の出力に基づき、前
記高電圧発生手段の出力、前記フィルタおよび前記光学
像撮像手段を制御する制御手段とを具備する。
【0025】(3)高電圧を発生する高電圧発生手段
と、該高電圧発生手段の出力に応じたX線を発生するX
線管と、前記X線の照射領域内のX線エネルギー分布を
変化させるX線フィルタと、被検体を透過したX線像を
光学像に変換する光学像変換手段と、該光学像を撮像す
る光学像撮像手段と、前記光学像変換手段の前面に配置
され前記光学像変換手段に入射する散乱X線を除去する
X線グリッドと、前記撮像手段が撮像したX線像を表示
する表示手段とを有するX線装置において、予め計測し
た、直接X線の強度と前記光学像撮像手段のビデオ信号
出力との関係、前記被検体で散乱されるX線の点広が
り、および、前記光学像変換手段がX線像を光学像に変
換する際に生じるグレア散乱の点広がりを格納する格納
手段と、透視時の条件と前記格納手段に格納される情報
とに基づき、撮影時の撮影条件を決定する撮影条件決定
手段と、該撮影条件決定手段の出力に基づき、前記高電
圧発生手段の出力、前記フィルタおよび前記光学像撮像
手段を制御する制御手段とを具備する。
【0026】(4)前述する(1)に記載のX線装置に
おいて、前記格納手段は、前記高電圧発生手段の出力電
圧、前記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さおよび
前記X線グリッドの種類をパラメータとする直接X線成
分の前記撮像手段におけるビデオ信号出力のテーブル
と、前記高電圧発生手段の出力電圧、前記X線フィルタ
の種類、前記被検体の厚さ、前記被検体と前記撮像手段
の撮像面との距離および前記X線グリッドの種類をパラ
メータとする前記散乱X線の点広がり関数のテーブルと
を格納する。
【0027】(5)前述する(2)に記載のX線装置に
おいて、前記格納手段は、前記高電圧発生手段の出力電
圧、前記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さおよび
前記X線グリッドの種類をパラメータとする直接X線成
分の前記光学像撮像手段におけるビデオ信号出力のテー
ブルと、前記光学像変換手段の検出領域の大きさをパラ
メータとする前記光学像変換手段によるグレア散乱の点
広がり関数のテーブルとを格納する。
【0028】(6)前述する(3)に記載のX線装置に
おいて、前記格納手段は、前記高電圧発生手段の出力電
圧、前記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さおよび
前記X線グリッドの種類をパラメータとする直接X線成
分の前記光学像撮影手段におけるビデオ信号出力のテー
ブルと、前記高電圧発生手段の出力電圧、前記X線フィ
ルタの種類、前記被検体の厚さ、前記被検体と前記光学
像変換手段との距離および前記X線グリッドの種類をパ
ラメータとする前記散乱X線の点広がり関数のテーブル
と、前記光学像変換手段の検出領域の大きさをパラメー
タとする前記光学像変換手段によるグレア散乱の点広が
り関数のテーブルとを格納する。
【0029】(7)前述する(1)ないし(6)の内の
いずれかに記載のX線装置において、前記撮影条件決定
手段は、被検体の透視時における前記撮像手段あるいは
前記光学像撮影手段のビデオ信号出力と、前記透視条件
と、前記格納手段に格納される各テーブルとを用いて前
記被検体の厚さを求め、該被検体の厚さに基づいて撮影
時の前記高電圧発生手段の出力電圧および前記X線フィ
ルタの種類を決定する。
【0030】(8)前述する(1)ないし(7)の内の
いずれかに記載のX線装置において、前記撮影条件決定
手段は、透視時の条件において出力されるべき撮像手段
あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信号出力を被検体
の厚さを変数とする2点以上の値に対して計算し、前記
撮像手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信号出力
値の計算値を関数でフィッティングする手段と、前記関
数と透視時において得られた撮像手段あるいは前記光学
像撮影手段のビデオ信号出力との関係から前記被検体の
厚さを求める手段とを具備する。
【0031】(9)前述する(1)ないし(8)の内の
いずれかに記載のX線装置において、前記撮影条件決定
手段は、前記被検体の厚さおよび撮影時においてあらか
じめ決定されている前記高電圧発生手段の出力電圧、前
記X線フィルタの種類および前記X線照射領域の大きさ
に対して、透視時における前記撮像手段あるいは前記光
学像撮影手段のビデオ信号出力と撮影時における前記撮
像手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信号出力と
が等しくなるように、撮影時における前記高電圧発生手
段の出力電流量、前記撮像手段あるいは前記光学像撮影
手段への入射光量、および、前記撮像手段あるいは光学
像撮影手段のゲインを決定する。
【0032】(10)前述する(4)ないし(9)の内
のいずれかに記載のX線装置において、前記直接X線成
分の前記撮像手段あるいは前記光学像撮像手段における
ビデオ信号出力のテーブルは、前記直接X線成分の前記
撮像手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信号出力
を前記高電圧発生手段の出力電圧を変数とする数点の値
に対してプロットした後、前記直接X線成分の前記撮像
手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信号出力のプ
ロット値を関数でフィッティングし、前記関数を前記X
線フィルタの種類、前記被検体の厚さおよび前記X線グ
リッドの種類のパラメータに対するテーブルとする。
【0033】(11)前述する(4)ないし(10)の
内のいずれかに記載のX線装置において、前記散乱X線
の点広がり関数のテーブルは、前記散乱X線の点広がり
関数を前記高電圧発生手段の出力電圧、および、前記被
検体と前記X線グリッドとの距離を変数とする数点の値
に対してプロットした後、前記散乱X線の点広がり関数
のプロット値を関数でフィッティングし、前記関数を前
記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さおよび前記X
線グリッドの種類のパラメータに対するテーブルとす
る。
【0034】(12)前述する(1)ないし(11)の
内のいずれかに記載のX線装置において、撮影条件決定
手段は、前記表示手段の表示面上にあらかじめ設定され
た領域に該当する部分の前記撮像手段あるいは前記光学
像撮影手段のビデオ信号出力の平均値を、前記被検体の
厚さの決定および撮影条件の決定に用いる。
【0035】前述した(1)の手段によれば、まず、直
接X線の強度と撮像手段のビデオ信号出力との関係と、
被検体で散乱されるX線の点広がりとを、予め計測して
格納手段に格納しておく。
【0036】次に、X線撮影を行う際には、透視時の条
件と格納手段に格納される散乱X線の点広がりとから、
撮影条件決定手段が散乱X線による撮像手段の入射光量
(入射X線量)の増加分を計算し、この計算値に基づい
て、制御手段がX線装置を制御して撮影(X線撮影)を
行うので、X線散乱の影響を考慮して、適正な濃度レベ
ルでX線撮影ができる。
【0037】また、従来のX線装置に対して、直接X線
の強度と撮像手段のビデオ信号出力との関係と、被検体
で散乱されるX線の点広がりとを予め計測して格納する
格納手段、および、該格納手段に格納される情報と透視
条件とから散乱X線による撮像手段の入射光量(入射X
線量)の増加分を計算する撮影条件決定手段を設け、制
御手段が計算結果に基づいて撮影を行うという簡単な装
置構成とするのみで、散乱X線の影響を除去できるの
で、X線装置のコストを低くできる。
【0038】前述した(2)の手段によれば、まず、直
接X線の強度と光学像撮像手段のビデオ信号出力との関
係と、光学像変換手段がX線像を光学像に変換する際に
生じるグレア散乱の点広がりとを、予め計測して格納手
段に格納しておく。
【0039】次に、X線撮影を行う際には、透視時の条
件と格納手段に格納されるグレア散乱の点広がりとか
ら、撮影条件決定手段がグレア散乱による光学像撮像手
段の入射光量、すなわち、光学像変換手段の出射光量の
増加分を計算し、この計算値に基づいて、制御手段がX
線装置を制御して撮影(X線撮影)を行うので、グレア
散乱の影響を考慮して、適正な濃度レベルでX線撮影が
できる。
【0040】また、従来のX線装置に対して、直接X線
の強度と光学像撮像手段のビデオ信号出力との関係と、
光学像変換手段がX線像を光学像に変換する際に生じる
グレア散乱の点広がりとを予め計測して格納する格納手
段、および、該格納手段に格納される情報と透視条件と
からグレア散乱による光学像撮像手段への入射光量の増
加分を計算する撮影条件決定手段を設け、制御手段が計
算結果に基づいて撮影を行うという簡単な装置構成とす
るのみで、グレア散乱の影響を除去できるので、X線装
置のコストを低くできる。
【0041】前述した(3)の手段によれば、まず、直
接X線の強度と光学像撮像手段のビデオ信号出力との関
係と、被検体で散乱されるX線の点広がりと、光学像変
換手段がX線像を光学像に変換する際に生じるグレア散
乱の点広がりとを、予め計測して格納手段に格納してお
く。
【0042】次に、X線撮影を行う際には、透視時の条
件と格納手段に格納される散乱X線およびグレア散乱の
点広がりとから、撮影条件決定手段がX線散乱およびグ
レア散乱による光学像撮像手段の入射光量、すなわち、
光学像変換手段の出射光量の増加分を計算し、この計算
値に基づいて、制御手段がX線装置を制御して撮影(X
線撮影)を行うので、X線散乱およびグレア散乱の影響
を考慮して、適正な濃度レベルでX線撮影ができる。
【0043】また、従来のX線装置に対して、直接X線
の強度と光学像撮像手段のビデオ信号出力との関係と、
被検体で散乱されるX線の点広がりと、光学像変換手段
がX線像を光学像に変換する際に生じるグレア散乱の点
広がりとを予め計測して格納する格納手段、および、該
格納手段に格納される情報と透視条件とからX線散乱お
よびグレア散乱による光学像撮像手段への入射光量の増
加分を計算する撮影条件決定手段を設け、制御手段が計
算結果に基づいて撮影を行うという簡単な装置構成とす
るのみで、X線散乱およびグレア散乱の影響を除去でき
るので、X線装置のコストを低くできる。
【0044】前述した(4)の手段によれば、格納手段
が高電圧発生手段の出力電圧、X線フィルタの種類、被
検体の厚さおよび前記X線グリッドの種類をパラメータ
とする直接X線成分のビデオ信号出力のテーブルと、X
線管の管電圧、X線フィルタの種類、被検体の厚さ、被
検体と前記撮像手段の撮像面との距離およびX線グリッ
ドの種類をパラメータとする散乱X線の点広がり関数の
テーブルとを格納しているので、この2つのテーブルを
用いて、ビデオ信号出力中に含まれるX線散乱成分をX
線透視・撮影条件のそれぞれにおいて求めることができ
る。
【0045】したがって、透視時におけるビデオ信号出
力から正確に被検体の厚さを求め、かつ、被検体の厚さ
に応じたX線撮影条件を決定でき、この結果に基づい
て、制御手段がX線装置を制御して撮影を行うので、X
線散乱の影響を考慮して、適正な濃度レベルでX線撮影
ができる。
【0046】前述した(5)の手段によれば、格納手段
が高電圧発生手段の出力電圧、X線フィルタの種類、被
検体の厚さおよびX線グリッドの種類をパラメータとす
る直接X線成分のビデオ信号出力のテーブルと、光学像
変換手段の検出領域の大きさをパラメータとする光学像
変換手段によるグレア散乱の点広がり関数のテーブルと
を格納しているので、この2つのテーブルを用いて、ビ
デオ信号出力中に含まれるグレア散乱成分をX線透視・
撮影条件のそれぞれにおいて求めることができる。
【0047】したがって、透視時におけるビデオ信号出
力から正確に被検体の厚さを求めると共に、被検体の厚
さに応じたX線撮影条件を決定でき、この結果に基づい
て、制御手段がX線装置を制御して撮影を行うので、グ
レア散乱の影響を考慮して、適正な濃度レベルでX線撮
影ができる。
【0048】前述した(6)の手段によれば、格納手段
が高電圧発生手段の出力電圧、X線フィルタの種類、被
検体の厚さおよびX線グリッドの種類をパラメータとす
る直接X線成分のビデオ信号出力のテーブルと、高電圧
発生手段の出力電圧、X線フィルタの種類、被検体の厚
さ、被検体と光学像変換手段との距離およびX線グリッ
ドの種類をパラメータとする散乱X線の点広がり関数の
テーブルと、光学像変換手段の検出領域の大きさをパラ
メータとする光学像変換手段によるグレア散乱の点広が
り関数のテーブルとを格納しているので、この3つのテ
ーブルを用いて、ビデオ信号出力中に含まれるX線散乱
およびグレア散乱成分をX線透視・撮影条件のそれぞれ
において求めることができる。
【0049】したがって、透視時におけるビデオ信号出
力から正確に被検体の厚さを求めると共に、被検体の厚
さに応じたX線撮影条件を決定でき、この結果に基づい
て、制御手段がX線装置を制御して撮影を行うので、X
線散乱およびグレア散乱の影響を考慮して、適正な濃度
レベルでX線撮影ができる。
【0050】前述した(7)の手段によれば、撮影条件
決定手段は、被検体の透視時における撮像手段あるいは
光学像撮影手段のビデオ信号出力と、透視条件と、格納
手段に格納される各テーブルとを用いて被検体の厚さを
求め、この被検体の厚さに基づいて、撮影時の高電圧発
生手段の出力電圧およびX線フィルタの種類を決定する
ので、被検体の厚さに応じて、より適切な高電圧発生手
段の出力電圧すなわちX線管の管電圧と、X線フィルタ
の選択とを行うことができる。
【0051】前述した(8)の手段によれば、まず、撮
影条件決定手段は、被検体の厚さの離散的な変化に対し
て用意された直接X線成分のビデオ信号出力および光学
像変換手段によるX線散乱の点広がり関数のテーブルを
用いて、透視時の条件において出力されるべき撮像手段
あるいは光学像撮影手段のビデオ信号出力を被検体の厚
さを変数として離散的な2点以上の値に対して計算した
後、撮像手段あるいは光学像撮影手段のビデオ信号出力
値の計算値を関数でフィッティングする。
【0052】次に、被検体の厚さを求める手段が、前述
の関数と透視時において得られた撮像手段あるいは光学
像撮影手段のビデオ信号出力との関係から被検体の厚さ
を求めることにより、被検体の厚さの連続的な変化に対
するビデオ信号値を計算できるので、透視時において実
際に得られるビデオ信号出力から被検体の厚さを精度よ
く求めることができる。
【0053】したがって、X線散乱の影響を考慮した正
確なX線撮影ができる。
【0054】前述した(9)の手段によれば、撮影条件
決定手段が、被検体の厚さおよび撮影時においてあらか
じめ決定されている高電圧発生手段の出力電圧、X線フ
ィルタの種類およびX線照射領域の大きさに対して、透
視時における撮像手段あるいは光学像撮影手段のビデオ
信号出力と撮影時におけるビデオ信号出力とが等しくな
るように、撮影時における高電圧発生手段の出力電流
量、すなわちX線管の管電流量、光学像撮影手段への入
射光量、および、撮像手段あるいは光学像撮影手段のゲ
インを決定するので、透視時における被検体の透視像と
ほぼ同じ出力強度の撮影像を得ることができる。
【0055】前述した(10)の手段によれば、直接X
線成分のビデオ信号出力のテーブルは、直接X線成分の
撮像手段あるいは光学像撮影手段のビデオ信号出力を高
電圧発生手段の出力電圧を変数とする数点の値に対して
プロットした後、直接X線成分の撮像手段あるいは光学
像撮影手段のビデオ信号出力のプロット値を関数でフィ
ッティングした後、この関数をX線フィルタの種類、被
検体の厚さおよびX線グリッドの種類のパラメータに対
するテーブルとしたものであるから、高電圧発生手段の
出力電圧すなわちX線管の管電圧の連続的な変化に対し
て、直接X線成分のビデオ信号出力を求めることができ
る。
【0056】したがって、直接X線量をより正確に計算
できる。
【0057】前述した(11)の手段によれば、散乱X
線の点広がり関数のテーブルは、散乱X線の点広がり関
数を高電圧発生手段の出力電圧、および、被検体とX線
グリッドとの距離を変数とする数点の値に対してプロッ
トした後、散乱X線の点広がり関数のプロット値を関数
でフィッティングし、この関数をX線フィルタの種類、
被検体の厚さおよびX線グリッドの種類のパラメータに
対するテーブルとしたものであるから、高電圧発生手段
の出力電圧すなわちX線管の管電圧、および、エアギャ
ップの連続的な変化に対して、散乱X線の点広がり関数
を求めることができる。
【0058】したがって、X線散乱の影響をより正確に
計算できる。
【0059】前述した(12)の手段によれば、撮影条
件決定手段は、表示手段の表示面上にあらかじめ設定さ
れた領域に該当する部分の撮像手段あるいは光学像撮影
手段のビデオ信号出力の平均値を、被検体の厚さの決定
および撮影条件の決定に用いるので、あらかじめ設定さ
れた関心領域における被検体の平均的な厚さを求めると
共に、透視時と撮影時とにおけるビデオ信号出力がこの
関心領域内においてほぼ等しくなるようにX線装置を制
御できる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。
【0061】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0062】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1のX線装置の概略構成を示すブロック図であり、
1はX線管、2はX線フィルタ、3はX線コリメータ
(コリメータ)、5は寝台天板、6はX線グリッド、7
はX線イメージインテンシファイア(光学像変換手段,
以下、X線I.I.と記す)、8は光学レンズ系、9は
テレビカメラ(光学像撮像手段)、10はX線制御器
(高電圧発生手段)、11はX線フィルタ制御器、12
はX線コリメータ制御器、13は透視・撮影位置制御
器、14はイメージインテンシファイアモード制御器
(以下、I.I.モード制御器と記す)、15は光学絞
り制御器、16はテレビカメラ制御器、17はA/D変
換器、18はシステム制御器(制御手段)、19はメモ
リ、20はテーブル、21は信号処理装置(撮影条件決
定手段)、23はモニタ、24はX線グリッド制御器、
25は操作装置を示す。
【0063】なお、前記各装置および機構は公知のもの
を用いる。
【0064】また、本実施の形態の説明において、X線
装置を操作する操作者および透視撮影結果に基づいて病
巣部の診断を行う医者等をまとめて作業者と記すものと
する。
【0065】X線検出器(撮像手段)は、X線I.I.
7、光学レンズ系8およびテレビカメラ9からなる。撮
影系はX線管1、X線フィルタ2、X線コリメータ3、
X線グリッド6およびX線検出器からなる。被検体4は
寝台天板5上に位置し、撮影体位を様々に変化できるも
のする。そして、被検体4の撮りたい部位を前記X線検
出器の視野の中心付近に設定する。
【0066】本実施の形態においては、X線管1とX線
I.I.7の入力面との距離は120cm(センチメー
トル)、被検体4の厚さはt、寝台天板5の上面とX線
I.I.7の入力面との間の距離(以下、エアギャップ
と記す)はL、X線I.I.7のX線入力面の直径は3
0.5cmである。ただし、tは被検体4により様々に
変化する。また、エアギャップLは図示しない作業者の
設定に従い、様々に変化可能である。また、(x,y)
座標系はX線I.I.7の入力面上で定義され、X線
I.I.7の中心を原点に持ち、被検体4の体軸方向を
y軸、このy軸に直交する方向をx軸として定める。X
線グリッド6は、X線I.I.7の入力面上に固定され
る。テレビカメラ9は、撮影素子として高解像度CCD
素子を使用する。
【0067】次に、図1に示す各部の概要を説明する
と、X線制御器10はX線管1のX線発生を制御する制
御装置であり、システム制御器18の指示によりX線の
発生に必要となる高電圧を発生し、この電圧をX線管1
に供給する。また、X線発生時におけるX線管1の管電
圧、管電流および撮影時間等の情報をリアルタイムにメ
モリ19に記録する。
【0068】X線フィルタ制御器11は、X線管1から
放射されるX線のエネルギー分布を変化させるために用
いられる周知のX線フィルタの種類あるいはX線フィル
タの有無を制御する制御装置であり、システム制御器1
8の指示に基づき周知のX線フィルタの種類あるいはX
線フィルタの有無を切り替えるための信号を出力する。
また、X線フィルタ制御器11は、X線発生時における
X線フィルタの種類、あるいは、X線フィルタの有無の
情報をリアルタイムにメモリ19に記録する。
【0069】X線コリメータ制御器12は、システム制
御器18の指示に基づきX線照射領域A(x,y)を変
化させるためのX線コリメータの位置を規定する装置で
ある。ただし、本願明細書中においては、X線照射領域
A(x,y)は、X線I.I.7の入力面上におけるX
線の照射領域を示すものである。また、X線コリメータ
制御器12は、X線発生時におけるX線照射領域A
(x,y)の情報をリアルタイムにメモリ19に記録す
る。
【0070】透視・撮影位置制御器13は、被検体4の
X線透視・撮影位置を制御する装置であり、透視・撮影
位置の制御は固定された寝台天板5に対して撮影系全体
を移動することにより、あるいは、固定された撮影系に
対して寝台天板5を移動することにより、または、これ
らの両方を組み合わせることにより行う。また、透視・
撮影位置制御器13は、X線発生時におけるエアギャッ
プLの情報をリアルタイムにメモリ19に記録する。
【0071】X線グリッド制御器24は、X線グリッド
6の種類を制御する装置であり、図示しないX線グリッ
ド選択装置を制御してX線グリッド6の種類を変更す
る。また、X線グリッド制御器24は、X線発生時にお
けるX線グリッド6の種類の情報をリアルタイムにメモ
リ19に記録する。
【0072】I.I.モード制御器14は、X線I.
I.7のX線検出領域すなわちX線I.I.の視野を規
定する制御装置であり、本実施の形態においては、X線
検出領域をX線I.I.7の入力面サイズで表し、7、
9、12インチモードが用意されている。なお、X線
I.I.7は、その入力面上において、およそそれぞれ
のインチ数(ただし、1インチを2.54cmとする)
を直径とする円の内部の領域でX線を検出するものであ
る。また、I.I.モード制御器14は、X線発生時に
おけるI.I.モードの情報をリアルタイムにメモリ1
9に記録する。
【0073】光学絞り制御器15は、光学レンズ系8の
光学絞りを変化し、光学絞り面積Ωを制御する。また、
X線発生時における光学絞り面積Ωの情報をリアルタイ
ムにメモリ19に記録する。
【0074】テレビカメラ制御器16は、テレビカメラ
9の走査条件、走査のタイミングおよびテレビカメラ9
のゲインGを制御する。テレビカメラ9のX線透視時に
おける標準走査モードは毎秒30フレーム、走査線数1
050本であるが、毎秒60フレーム、走査数525本
による透視も可能である。テレビカメラ9のX線撮影時
における標準走査線数は2100本であるが、走査線数
1050本および525本による撮影も可能である。テ
レビカメラ制御器16はまた、X線発生時におけるテレ
ビカメラ9の走査条件、走査のタイミングおよびテレビ
カメラ9のゲインGの情報をメモリ19に記録する。
【0075】テーブル20は、図示しない周知の外部記
憶装置(格納手段)に格納されるテーブルデータであ
り、このテーブル20にはテーブル値として直接X線出
力Ipo、X線散乱点広がり関数(以下、PSF:Po
int Spread Functionと記す)Px
(x,y)およびグレア散乱PSF Pg(x,y)の
値が格納される。
【0076】ここで、直接線出力Ipoは、管電流量Q
=1、光学絞り面積Ω=1、テレビカメラ9のゲインG
=1および画素面積S=1とした場合において、X線散
乱およびグレア散乱することなしにテレビカメラ9によ
って検出されるX線の強度であり、また散乱PSF P
(x,y)(ただし、P(x,y)はX線散乱、グレア
散乱を表す)は、直接X線および散乱線によるテレビカ
メラ9の出力強度をそれぞれIpδ(x,y)、f
(x,y)とした場合に、下記の数1で定義される。
【0077】
【数1】
【0078】また、各テーブルは、被検体4として均一
なX線吸収係数を持つアクリル板を用いた場合に対して
用意される。このとき、直接X線出力Ipoは、X線管
1の管電圧V、被検体4の厚さt、X線フィルタ2の種
類およびX線グリッド6の種類の4つのパラメータの変
化に対して非独立的に変化するので、これらの4つのパ
ラメータの各値に対してテーブルを用意する必要があ
る。
【0079】また、X線散乱PSF Px(x,y)
は、X線管1の管電圧V、被検体4の厚さt、X線フィ
ルタ2の種類、X線グリッド6の種類およびエアギャッ
プLの5つのパラメータの変化に対して非独立的に変化
するので、これらの5つのパラメータの各値に対してテ
ーブルを用意する必要がある。さらには、グレア散乱P
SF Pg(x,y)は、I.I.モードに依存して変
化するので、各I.I.モードに対するテーブル値を用
意する必要がある。なお、前述する各テーブルの例およ
びテーブル値の測定方法については後述する。
【0080】図1において、被検体4を前述するように
アクリル板と見なして近似し、また入射するX線を平行
光線とみなして近似した場合、テレビカメラ9により検
出される被検体4の出力画像の強度分布I(x,y)
は、下記の数2で表される。
【0081】
【数2】
【0082】ただし、数2において、**は2次元畳み
込み演算を表すものとする。
【0083】したがって、各透視条件および撮影条件に
おいて被検体の厚さtが決定すれば、数2を用いて出力
画像の強度分布I(x,y)を近似的に求めることがで
きる。
【0084】なお、本願明細書中においては、以下、X
線管1の管電圧Vまたは管電流量Q、X線フィルタ2の
種類、X線照射領域A(x,y)、エアギャップL、X
線グリッド6の種類、I.I.モード、光学絞り面積
Ω、テレビカメラ9のゲインGおよび画素面積Sの状態
をそれぞれパラメータとして、X線透視およびX線撮影
時における前述の各パラメータの設定値をそれぞれX線
透視条件およびX線撮影条件とする。
【0085】ただし、管電流量Qは、X線透視時におい
てはX線管1の管電流とテレビカメラ9の1フレームの
読み込み時間の積として、また、X線撮影時においては
X線管1の管電流とX線放射時間の積として定義する。
【0086】また、画素面積Sは、テレビカメラ9の出
力画像の1画素の面積を(x,y)平面上のスケールで
換算したものであり、したがって、画素面積SはI.
I.モードおよびテレビカメラ9の走査線数により決定
される。
【0087】なお、前述するようにX線透視時における
前記X線透視条件は、リアルタイムにメモリ19に記録
される。
【0088】次に、図1に基づいて、本実施の形態のX
線装置の動作を説明すると、X線透視および撮影時にお
いて、X線管1から発生(照射)されたX線は、X線フ
ィルタ2によりエネルギー分布が変化され、X線コリメ
ータ3によりX線照射領域A(x,y)を制限された後
に被検体4を透過する。このとき、X線は被検体4を透
過する際に、その一部が被検体4により散乱される。
【0089】被検体4により散乱されたいわゆる散乱X
線は、X線グリッド6によりその大部分が遮断される
が、その一部は遮断されずにX線グリッド6を透過す
る。したがって、X線グリッド6を透過した散乱X線と
被検体4を散乱されずに透過する直接X線Ipとは同時
にX線I.I.7により検出され、光学像に変換され
る。
【0090】このとき、この光学像には、X線像から光
学像への変換過程において生ずるグレア散乱成分が含ま
れる。
【0091】X線I.I.7で変換された光学像は、光
学レンズ系8において光学絞りを用いて光量を調節され
た後、テレビカメラ9の図示しない撮像素子の撮像面上
に結像される。テレビカメラ9は光学像をビデオ信号に
変換し、出力する。次に、ビデオ信号はA/D変換器1
7においてアナログ信号からデジタル信号へ変換され、
モニタ23の表示画面上に表示される。このとき、モニ
タ23の表示画面上には、作業者の関心領域(以下、R
OI:Region Of Interestとする)
22を同時に表示することが可能である。
【0092】ROI22は、自動的あるいは作業者の手
動操作によってモニタ23の画面上に設定される。ただ
し、X線発生時におけるROI22の位置のおよびRO
I22内の平均出力信号IFの情報は、リアルタイムに
メモリ19に記録される。
【0093】X線透視時においては、X線透視条件およ
びモニタ23の表示画面上のROI22の位置は自動
的、あるいは、その一部または全部が作業者の手動操作
により選択される。ただし、X線透視条件およびROI
22の位置を作業者が手動で選択する場合は、操作装置
25からの入力により選択が行われる。
【0094】操作装置25を用いて選択されたX線透視
条件の設定値は、システム制御器18を通じて各制御器
に伝えられ、設定が行われる。このとき、X線フィルタ
2の種類およびX線グリッド6の種類は、操作装置25
を通さずに、作業者が直接設定することもできる。透視
時における前記X線透視条件、ROI22の位置および
ROI22内の平均出力信号IFの情報はリアルタイム
でメモリ19に記録される。
【0095】したがって、作業者はX線透視時において
は、被検体4の見たい部位がモニタ23の表示画面の適
正な位置にくるように、透視・撮影位置制御器13を用
いて位置を合わせ、位置が合った時点において、操作装
置25を操作することにより透視終了の信号を発生す
る。また作業者は、透視終了後にX線撮影時におけるX
線照射領域等を設定し、照射領域等の設定が終了した後
に操作装置25を操作してX線撮影開始の信号を発生す
る。なお、透視から撮影へ高速に移動するためには、透
視中において、X線撮影開始の信号を発生してもよい。
このときは、X線撮影開始の信号が発生されると同時に
X線透視を終了し、X線撮影へと移行する。
【0096】X線撮影開始の信号が発生されると同時
に、信号処理装置21はX線透視終了時のX線透視条
件、ROI22の位置およびROI22内の平均出力信
号IFをメモリ19から読み込み、また、透視時の条件
(透視条件)により決定されるテーブル値をテーブル2
0から読み込んだ後に、これらの条件に基づいてX線撮
影条件を算出しメモリ19に格納する。なお、このとき
のX線撮影条件の算出方法の詳細は、後述する。
【0097】次に、システム制御器18は、前述のX線
撮影条件がメモリ19に格納されると同時に各X線撮影
条件を読み出し、該当する各制御器に伝えることによ
り、X線撮影の設定を行い、設定が完了すると同時にX
線撮影を行う。このX線撮影像は、A/D変換器17に
よりデジタル信号に変換された後に、図示しないフレー
ムメモリに格納される。
【0098】図2は、本実施の形態の信号処理装置にお
ける撮影条件の決定手順の概略を説明するための図であ
り、以下、図2に基づいて、X線撮影開始の信号が発生
してから実際に撮影が開始されるまでの処理の流れを説
明する。
【0099】まず、作業者が操作装置25上に設けられ
た撮影ボタンをONにすると(ブロック201)、信号
処理装置21は透視終了時の透視条件202をメモリ1
9から読み出し、数2と後述する処理A213を用いて
被検体4の厚さtが5、10、15、20cmにおける
出力画像の強度分布I(x,y)をそれぞれ計算した後
に、前記出力画像のROI22内における平均出力信号
IF(t)をそれぞれのtに対して計算して出力する
(ブロック203)。このときの計算にはテーブル20
の値が参照される。テーブル20の参照は、各テーブル
項目に対して、前記透視終了時の透視条件202と前述
する被検体厚tの設定値とから、該当するパラメータ値
に対応するテーブル値として読み出される。平均出力信
号IF(t)は、下記に示す数3により、最小2乗法を
用いて関数フィッティングされる(ブロック204)。
【0100】
【数3】
【0101】このとき、数3は前述の透視条件202に
おける、被検体厚tを変数とするROI22内の平均出
力信号IF(t)の関数である。
【0102】次に、メモリ19から、透視終了時におい
て実際に得られたROI内出力信号IFの値が読み出さ
れ(ブロック205)、数3とROI内出力信号IFと
から後述する処理B214によって、ROI内における
平均被検体厚toを計算する(ブロック206)。次
に、ブロック206で求められたROI内における平均
被検体厚toの情報に基づいて、撮影条件を一部決定す
る(ブロック207)。ブロック207で決定される撮
影条件としては管電圧V、X線フィルタ種類が挙げられ
る。
【0103】ここで、平均被検体厚toの情報に基づい
た撮影管電圧V、X線フィルタ種類の選択の方法は、X
線の物理的な特性や作業者の意志により任意に設定する
ことができる。この一例として、平均被検体厚toの増
加に比例して管電圧Vを増加する方法が挙げられる。こ
れは、平均被検体厚toが厚くなるに従って被検体4を
透過するX線量が少なくなり、撮影時間が長くなるのを
防ぐためである。
【0104】また、このとき、X線フィルタ種類の選択
としては、前記X線の管電圧Vの増加に従って、低エネ
ルギー成分をより多く吸収するX線フィルタを選択する
方法が挙げられる。これは、前記管電圧Vの増加に伴っ
て増加するX線量に対し、人体に有害な低エネルギーの
X線を選択的に遮断するためである。
【0105】このようにして決定された、撮影時におけ
る管電圧VおよびX線フィルタの種類は、撮影条件とし
てメモリ19に保存される。また、撮影条件の他のパラ
メータのうち、エアギャップL、グリッドの種類および
I.I.モードの値は、透視条件のそれぞれのパラメー
タ値と同一である。
【0106】さらには、撮影条件の残りのパラメータの
うちX線照射領域A(x,y)の設定は、透視による位
置合わせが終了した時点において作業者が設定してもよ
いし、あるいは、I.I.モードに合わせて自動的に設
定してもよいし、または、透視時の設定値と同一のもの
を用いてもよい。これらの設定値は、作業者により任意
に選択可能である。また、画素面積SはI.I.モード
とテレビカメラ9の走査線本数とにより決定する量であ
り、作業者により予め設定された透視および撮影時にお
ける走査線本数とI.I.モードとにより決定される。
【0107】さらには、撮影時における管電流量QR、
光学絞り面積ΩRおよびカメラゲインGRは、この時点
においては未知数であり、これらは仮の値1としてメモ
リ19に保存され、仮の撮影条件208が全て決定され
る。前記仮の撮影条件208が全て決定されると次に信
号処理装置21は、この仮の撮影条件208をメモリ1
9から読み込み、数2と後述する処理A213とを用い
て被検体4の厚さtが5、10、15、20cmにおけ
る出力画像I(x,y)をそれぞれ計算した後に、前記
出力画像のROI22内における平均出力信号IR
(t)をそれぞれのtに対して計算して出力する(ブロ
ック209)。このときの計算には、テーブル20の値
が参照される。テーブル20の参照は各テーブル項目に
対して、前記仮の撮影条件208と前述の被検体厚tの
設定値とから、該当するパラメータ値に対応するテーブ
ル値として読み出される。前述のブロック209で計算
された平均出力信号IR(t)は、下記の数4により最
小2乗法を用いて関数フィッティングされる(ブロック
210)。
【0108】
【数4】
【0109】ただし、数4は前記仮の撮影条件208に
おける、被検体厚tを変数とするROI22内の平均出
力信号IR(t)の関数である。
【0110】次に、信号処理装置21はメモリ19か
ら、透視終了時において実際に得られたROI内出力信
号IFの値を読み出し(ブロック205)、数4とRO
I内出力信号IFとから後述する処理B214によっ
て、撮影時における管電流量QR、光学絞り面積ΩRお
よびカメラゲインGRの値を求め(ブロック211)、
全ての撮影条件が決定される。最後に、全ての撮影条件
が決定されると同時に撮影が開始される(ブロック21
2)。
【0111】次に、図3に本実施の形態の信号処理装置
における処理Aの処理手順を説明するための図を示し、
以下、図3に基づいて、処理Aでの処理内容を説明す
る。
【0112】前述するように、処理Aは透視条件202
および仮の撮影条件208のそれぞれにおいて、被検体
厚tがそれぞれ5、10、15、20cmである場合の
ROI22内の平均出力信号I(t)を算出する処理で
ある。ここで、ROI22内の平均出力信号I(t)の
算出は数2に従って行われる。したがって、処理の流れ
は透視条件202に対しても撮影条件208に対しても
同一であり、それぞれの条件に対して演算が行われる。
また、透視条件202と仮の撮影条件208のそれぞれ
に対し、被検体厚tがt=5、10、15、20cmの
全ての場合において演算を行う。
【0113】以下の説明では、簡単のために被検体厚を
一般的にtで表現し、また透視条件202と仮の撮影条
件208を一般的にパラメータ条件と表現して、処理A
における処理の流れを順を追って説明する。
【0114】まず始めに、被検体厚tが設定される(ブ
ロック301)。このときの被検体厚tとパラメータ条
件中のグリッド種類358、X線フィルタ種類359お
よび管電圧V360の各パラメータ値とから、直接X線
出力Ipoのテーブル値が参照される。
【0115】次に、直接X線出力Ipoのテーブル値と
パラメータ条件中の管電流量Q350、光学絞り面積Ω
351、カメラゲインG352、(ただし仮の撮影条件
においては、Q=Ω=G=1と設定される)面積画素S
352およびX線照射領域A(x,y)(ただし、A
(x,y)はX線の照射領域内において1、それ以外に
おいて0の値を持つ関数とする)の各パラメータ値とか
ら、下記の数5を用いて直接線画像Ip(x,y)を作
成する(ブロック302)。
【0116】
【数5】
【0117】ただし、直接線画像Ip(x,y)は計算
機上で作成されるシミュレーション画像であり、本実施
の形態では、64ピクセル×64ピクセルの画素数で作
成される。
【0118】次に、ブロック301で設定された被検体
厚tとパラメータ条件中のエアギャップL357、グリ
ッド種類358、X線フィルタ種類359および管電圧
V360の各パラメータ値とから、X線散乱PSF P
x(x,y)のテーブル値が参照され、フィルタ画像δ
(x,y)+Px(x,y)が作成される(ブロック3
11)。
【0119】また、下記の数6に従い、2次元畳み込み
演算器303により、直接線画像Ip(x,y)とフィ
ルタ画像δ(x,y)+Px(x,y)との2次元畳み
込み演算が行われ、直接線+散乱線画像Ips(x,
y)が出力される(ブロック304)。
【0120】
【数6】
【0121】次に、パラメータ条件中のI.I.モード
の設定値からマスク画像B(x,y)(ただし、B
(x,y)はI.I.モードにより決定される検出領域
と、I.I.の感度分布との積)が作成され(ブロック
312)、下記の数7に従い、積算器305により前記
直接線+散乱線画像Ips(x,y)と前記マスク画像
B(x,y)との積算が行われ、I.I.入力画像I’
ps(x,y)が出力される(ブロック306)。
【0122】
【数7】
【0123】次に、パラメータ条件中のI.I.モード
の設定値からグレア散乱PSF Pg(x,y)のテー
ブル値が参照され、フィルタ画像δ(x,y)+Pg
(x,y)が作成される(ブロック313)。また下記
の数8にしたがい、2次元畳み込み演算器307によ
り、I.I.入力画像I’ps(x,y)とフィルタ画
像δ(x,y)+Pg(x,y)との2次元畳み込み演
算が行われ、出力画像I(x,y)が出力される(ブロ
ック308)。
【0124】
【数8】
【0125】最後に、ROIの位置356の設定値から
ROI内平均値演算器309によりROI22内の平均
出力信号I(t)が算出される。
【0126】図4は、透視条件および撮影条件の設定の
一例において、被検体厚t=5、10、15、20cm
におけるROI22内の平均出力信号I(t)を前述の
方法で算出し、プロットした結果を示すグラフである。
【0127】図4において、透視条件202は管電圧V
=70kV、管電流量Q=1mAs、X線フィルタは不
使用、X線照射領域A(x,y)=18×18cm
2(平方センチメートル)、エアギャップL=2cm、
X線グリッドとして焦点距離120cm、グリッド比1
対12の標準的なグリッド、I.I.モードを12イン
チモード、光学絞り面積Ω=12.56cm2、テレビ
カメラのゲインG=1、画素面積S=0.022mm2
(平方ミリメートル)とした。また、撮影条件は管電圧
V=110kV、X線照射領域A(x,y)=30×3
0cm2とし、残りのパラメータに関しては透視条件と
同一とした。なお、ROIとしては(x,y)平面スケ
ールで、(x,y)平面の中心に7.5×7.5cm2
の正方形の領域を設定した。
【0128】図4には透視条件に対する算出結果のプロ
ット値400と、撮影条件に対する算出結果のプロット
値401とが同時に示されている。また図4にはそれぞ
れのプロット値を最小2乗法を用いて数3および数4で
それぞれフィッティングした結果が示される。
【0129】図4において、透視条件に対するプロット
値400とそのフィッティング結果402および撮影条
件に対するプロット値401とそのフィッティング結果
403を見ると、比較的精度よくフィッティングが行わ
れていることがわかる。したがって、数3および数4が
前述のプロット値のフィッティング関数としてほぼ妥当
であることがわかる。
【0130】次に、図5に本実施の形態の信号処理装置
で実行される処理Bの処理手順を説明するための図を示
し、以下、図5に基づいて、処理Bでの処理手順を詳述
する。
【0131】ただし、処理Bを説明するに当たり、処理
Bは仮の撮影条件を決定する際のROI内平均被検体厚
toを計算する第1の過程と、仮の撮影条件に基づく平
均出力信号IF(t)から撮影時の管電流量GR、光学
絞り面積ΩRおよびカメラゲインGRを決定する第2の
過程とに分けられる。
【0132】したがって、まず始めに第1の過程におけ
る動作を説明した後に、第2の過程における動作を説明
する。
【0133】第1の過程において、まず、処理Aで透視
条件202における平均出力信号IF(t)をt=5、
10、15、20cmにおいて計算した結果が出力され
る(ブロック203)。
【0134】次に、前記平均出力信号IF(t)のプロ
ット値を数3で最小2乗フィッティングし(ブロック2
04)、数3のパラメータ値aF,bFを出力する(ブ
ロック501)。
【0135】次に、透視終了時において実際に得られた
ROI内出力信号IFの値(ブロック205)、およ
び、前述のブロック501のaF,bFの値からROI
内平均被検体厚toが下記の数9により求められる(ブ
ロック206)。
【0136】
【数9】
【0137】第2の過程においては、ROI内平均被検
体厚toが求まると、図2に示されるブロック207に
おいて撮影条件が一部決定され、次に図2に示されるブ
ロック208において仮の撮影条件208が決定され
る。処理Aで仮の撮影条件208における平均出力信号
IR(t)をt=5、10、15、20cmにおいて計
算した結果が出力される(図5のブロック209)。次
に前記平均出力信号IR(t)のプロット値を数4で最
小2乗フィッティングし(ブロック210)、数4のパ
ラメータ値aR,bRを出力する(ブロック502)。
ここで、数4は管電流量QR=1、光学絞り面積ΩR=
1およびカメラゲインGR=1とした場合の仮の撮影条
件208に対してフィッティングされるため、本来の撮
影条件においては、被検体厚tとROI内の平均出力信
号値IR(t)との関係は次式で表される。
【0138】
【数10】
【0139】次に、透視終了時において実際に得られた
ROI内出力信号IFの値(ブロック205)、ブロッ
ク206の平均被検体厚toの値、ブロック502のa
R,bRの値および数10より、撮影時における管電流
量QR、光学絞り面積ΩRおよびカメラゲインGRに対
する設定条件が次式で決定される(ブロック211)。
【0140】
【数11】
【0141】ここで、数11に示される設定条件に対
し、撮影時における管電流量QR、光学絞り面積ΩRお
よびカメラゲインGRの個々の値は、被検体4の被曝線
量、撮影画像の空間解像度、テレビカメラ9のSN比等
を考慮して自動的に、あるいはあらかじめ検者により手
動で決定される。一般に管電流量QRを増加すれば被検
体4の被曝線量が増加し、また光学絞り面積ΩRを大き
くすれば撮影画像の空間解像度が低下し、さらにカメラ
ゲインGRを増加すれば撮影画像のSN比が低下する。
このため、撮影画像の画質を重視して撮影を行う場合に
は、光学絞り面積ΩRおよびカメラゲインGRを小さく
し、逆に管電流量QRを大きくして数11を満たす状態
にすればよい。また被検体4の被曝線量の低減を重視し
て撮影を行う場合には、光学絞り面積ΩRおよびカメラ
ゲインGRを大きくし、逆に管電流量QRを小さくして
数11を満たす状態にすればよい。
【0142】図6は本実施の形態で用いられるテーブル
20のテーブル値を求める方法を説明するための図であ
り、特に、図6(A)(B)は、テーブル20のうち直
接X線出力Ipoのテーブルを求める方法について説明
するための図であり、図6(C)(D)および図6
(E)(F)はグレア散乱PSF Pg(x,y)およ
びX線散乱PSF Px(x,y)のテーブルを求める
方法を説明するための図である。
【0143】図6(A)において、X線I.I.7の入
力面の前面にはX線グリッド6を配置し、X線グリッド
6の前面にX線I.I.7の入力面全体を覆うアクリル
板600を配置する。このアクリル板600の前面の中
央位置には直径3mm、厚さ3mmの鉛円板601を配
置する。このとき計測される画像の、x軸上で計測され
るプロファイルを示したものが図6(B)である。
【0144】図6(B)においてプロファイル610
は、x=0付近において鉛円板601により直接X線が
遮蔽されて、アクリル板600による散乱X線とX線
I.I.7によるグレア散乱のみが計測される。したが
って、x=0付近における極大値611と極小値612
との差は直接X線出力Ipoに相当するので、前述する
方法を用いて、直接X線出力Ipoのテーブル値を求め
ることができる。ただし、テーブル値としては、管電流
量Q=1、光学絞り面積Ω=1、テレビカメラ9のゲイ
ンG=1および画素面積S=1とした場合の換算値を記
録する。
【0145】直接X線出力Ipoは、X線管1の管電圧
V、被検体厚t(この場合はアクリル600の厚さ)、
X線フィルタ2の種類、X線グリッド6の種類の4つの
パラメータに対して、非独立的に変化する。したがっ
て、これら4つのパラメータの全ての組み合わせに対し
て、前述の計測を行い、テーブルを用意する。
【0146】図6(C)(D)および(E)(F)に基
づいて、テーブル20のうちグレア散乱PSF Pg
(x,y)およびX線散乱PSF Px(x,y)のテ
ーブルを求める方法について説明する。
【0147】X線散乱PSF Px(x,y)は、X線
グリッド6のX線吸収材の方向に依存してその形状が決
まる。したがって、本実施の形態の場合、X線吸収材の
方向は体軸方向(y軸方向)に設定されるので、X線散
乱PSF Px(x,y)は、図6(C)(D)に示す
x軸方向の計測と、図6(E)(F)に示すy軸方向の
計測との両方について行う。
【0148】一方、グレア散乱PSF Pg(x,y)
はX線I.I.7のみに依存し、(x,y)平面上にお
ける方向性を持たないので、x軸方向についてのみ計測
を行う。
【0149】したがって、図6(C)および(E)にお
いて、X線I.I.7の入力面の前面にはX線グリッド
6を配置し、X線グリッド6の前面にアクリル板600
を配置する(ただし、グレア散乱PSF Pg(x,
y)を計測する場合は、アクリル板600を置かずに計
測する)。このとき、アクリル板600の前面には厚さ
3mmで、アクリル板600全面を覆う鉛板602を配
置する。ただし、鉛板602には幅3mmのスリット6
03が中央部まで切られている。
【0150】図6(C)に示すx軸方向のPSF計測お
いては、スリット603がx軸上のx≦0の範囲に存在
するように鉛板602を配置する。また、図6(E)に
示すy軸方向のPSF計測おいては、スリット603が
y軸上のy≦0の範囲に存在するように鉛板602を配
置する。
【0151】図6(C)、(E)に示す方法において計
測される画像の、それぞれx軸上、y軸上で計測される
プロファイルを示したものが、図6(D)、(F)であ
る。
【0152】いま、グレア散乱PSF Pg(x,y)
を計測する場合、グレア散乱PSFPg(x,y)は、
一般に下記の数12で示される。
【0153】
【数12】
【0154】このとき、スリット603の幅が十分小さ
い場合は、図6(D)に示すプロファイル620は、x
≧0において下記の数13で表される。
【0155】
【数13】
【0156】したがって、プロファイル620をx≧0
において数13で最小2乗フィッティングすることによ
り、グレア散乱PSF Pg(x,y)を決定するパラ
メータagおよびbgを求めることができる。なお、前
述のフィッティングにおいて、図6(A)、(B)の方
法で求められた直接X線出力Ipoが利用できる。ま
た、プロファイル620のフィッティングに際しては、
x=0付近において、X線検出器の空間分解能やX線管
1の焦点サイズに起因する直接X線が混入するので、フ
ィッテングを行う範囲をxs≦x≦xeの範囲に限定し
て最小2乗フィッティング値622を得る。ここで、x
sおよびxeの代表値はそれぞれ1.5cmおよび8c
mである。
【0157】グレア散乱PSF Pg(x,y)は、X
線I.I.7のI.I.モードに依存して変化するの
で、全てのI.I.モードに対して前述の計測を行い、
テーブルを用意する。
【0158】X線散乱PSF Px(x,y)を計測す
る場合、X線散乱PSF Px(x,y)は、経験的に
下記の数14で示される。
【0159】
【数14】
【0160】このとき、スリット603の幅が十分小さ
い場合は、図6(D)、(F)に示されるプロファイル
620、プロファイル630は、それぞれx≧0および
y≧0において、下記の数15、数16で表される。
【0161】
【数15】
【0162】
【数16】
【0163】ただし、*は1次元の畳み込み演算を示
す。
【0164】また、関数Erf( )は誤差関数であ
り、下記の数17で定義する。
【0165】
【数17】
【0166】前述の数15、数16に示すように、X線
散乱PSF Px(x,y)は、下記の数18に示され
る、グレア散乱を伴った形で計測される。
【0167】
【数18】
【0168】このため、数18に対するデコンボルーシ
ョンフィルタを用いて、プロファイル620およびプロ
ファイル630からグレア成分を除去した後に、それぞ
れのプロファイルに対して、下記の数19および数20
で最小2乗フィッティングを行うことにより、X線散乱
PSF Px(x,y)を決定するパラメータax,b
x,cxを決定することができる。なお、前述のフィッ
ティングにおいて、図6(A)(B)の方法で求められ
た直接X線出力Ipoが利用できる。
【0169】
【数19】
【0170】
【数20】
【0171】ここで、数18のデコンボルーションフィ
ルタの周波数応答F(ω)は、下記の数21で表され
る。
【0172】
【数21】
【0173】プロファイル620、630のフィッティ
ングに際しては、x=y=0付近において、X線検出器
の空間分解能やX線管1の焦点サイズに起因する直接X
線が混入するので、フィッテングを行う範囲をそれぞれ
xs≦x≦xe、ys≦y≦yeの範囲に限定して最小
2乗フィッティング値622、632を得る。ここで、
xsおよびxeの代表値は、それぞれ1.5cmおよび
8cmである。
【0174】グレア散乱PSF Pg(x,y)は、X
線管1の管電圧V、被検体厚t(ここではアクリル60
0の厚さ)、エアギャップL、X線フィルタ2の種類、
X線グリッド6の種類の5つのパラメータに対して、非
独立的に変化する。したがって、前述の5つのパラメー
タの全ての組み合わせに対して前述の計測を行い、テー
ブルを用意する。
【0175】図7は本実施の形態で用いられるテーブル
20の詳細を説明するための図であり、特に、図7
(A)は直接X線出力Ipoのテーブルを説明するため
の図であり、図7(B)はX線散乱PSF Px(x,
y)のテーブルを説明するための図であり、図7(C)
はグレア散乱PSF Pg(x,y)のテーブルを説明
するための図である。
【0176】図7(A)において、直接X線出力Ipo
はX線管1の管電圧V、被検体厚t、X線フィルタ2の
種類、X線グリッド6の種類の4つのパラメータに対し
て非独立的に変化するので、これらの全ての組み合わせ
に対してテーブルが用意される。
【0177】まず、全てのX線フィルタの種類とグリッ
ドの種類の組み合わせに対しテーブルシートが用意され
る。図7(A)には、テーブルシートとして、X線フィ
ルタ種類:filter1、グリッド種類:grid1
に対するテーブルシート700、X線フィルタ種類:f
ilter2、グリッド種類:grid2に対するテー
ブルシート701等が示されている。また、それぞれの
テーブルシートにおいて、管電圧V=70、90、10
0kVと被検体厚t=5、10、15、20cmとの全
ての組み合わせに対するテーブルが用意される。
【0178】図7(B)において、X線散乱PSF P
x(x,y)は、X線管1の管電圧V、被検体厚t、エ
アギャップL、X線フィルタ2の種類、X線グリッド6
の種類の5つのパラメータに対して非独立的に変化する
ので、これらの全ての組み合わせに対してテーブルが用
意される。テーブル量としては、数14に示すX線散乱
PSF Px(x,y)を決定するパラメータax、b
xおよびcxが記録される。
【0179】まず、全てのX線フィルタの種類とグリッ
ドの種類との組み合わせに対し、テーブルシートが用意
される。図7(B)には、テーブルシートとして、X線
フィルタ種類:filter1、グリッド種類:gri
d1に対するテーブルシート710、X線フィルタ種
類:filter2、グリッド種類:grid2に対す
るテーブルシート711等が示されている。また、それ
ぞれのテーブルシートにおいて、エアギャップL=2、
9、16cmと管電圧V=70、90、100kVと被
検体厚t=5、10、15、20cmとの全ての組み合
わせに対するテーブルが用意される。
【0180】図7(C)において、グレア散乱PSF
Pg(x,y)は、I.I.モードに依存して変化する
ので、全てのI.I.モードに対してテーブルが用意さ
れる。テーブル量としては、数12に示されるグレア散
乱PSF Pg(x,y)を決定するパラメータagお
よびbgが記録される。
【0181】図8は図7(A)に示す直接X線出力Ip
oのテーブルおよび図7(B)に示すX線散乱PSF
Px(x,y)のテーブルにおける各テーブル値の管電
圧Vに対する依存性、および、エアギャップLに対する
依存性の一例を示した図である。
【0182】図8において、X線フィルタは不使用、X
線グリッドとして焦点距離120cm、グリッド比12
対1の標準的なグリッドを用いている。また、特に図8
(B)〜(G)においては、被検体厚t=10cmにお
ける結果が示されている。図7に示すテーブル値は、離
散的な管電圧VおよびエアギャップLの変化するテーブ
ル値しか用意されていないが、実際の透視・撮影におい
ては、これらの値は連続的に変化する。このため、前述
するような離散的なプロット値を連続関数でフィッティ
ングして、連続的な管電圧VおよびエアギャップLの変
化に対するテーブル値を用意する必要がある。
【0183】図8(A)〜(E)、および(G)には、
各プロット値を2次関数で最小2乗フィッティングした
結果も同時に示している。また、図8(F)には各プロ
ット値を定数でフィッティングした結果も同時に示して
いる。なお、図7に示すテーブル値は、被検体厚tの変
化に対しても離散的であるが、これについては、図4に
示すように、撮影条件を決定する過程の中でフィッティ
ングが行われる。
【0184】図8(A)は直接X線出力Ipoの管電圧
Vに対する依存性を各被検体厚tの値についてプロット
・フィッティングした図である。図8(A)から明らか
なように、フィッティングが比較的精度よく行われてい
る。したがって、2次関数がフィッティング関数として
ほぼ妥当であることがわかる。
【0185】図8(B)、(D)、(F)は、それぞれ
X線散乱PSF Px(x,y)を決定するパラメータ
ax、bx、cxの管電圧Vに対する依存性を各エアギ
ャップLの値についてプロット・フィッティングした図
である。ただし、フィッティングは、図8(B)、
(D)を2次関数で、図8(F)を定数で行った。図8
(B)、(D)から明らかなように、フィッティングが
比較的精度よく行われている。したがって、2次関数が
フィッティング関数としてほぼ妥当であることがわか
る。
【0186】また、図8(F)から明らかなように、パ
ラメータcxの管電圧依存性が殆どない。したがって、
テーブル値を計測する際には、cxの管電圧依存性の計
測は省略してもよい。
【0187】図8(C)、(E)、(G)は、それぞれ
X線散乱PSF Px(x,y)を決定するパラメータ
ax、bx、cxのエアギャップLに対する依存性を各
管電圧Vの値についてプロット・フィッティングした図
である。図8(C)、(E)、(G)から明らかなよう
に、フィッティングが比較的精度よく行われていること
がわかる。したがって、2次関数がフィッティング関数
としてほぼ妥当であることがわかる。
【0188】以上説明したように、本実施の形態1のX
線装置では、予め計測した直接X線出力Ipo、X線散
乱PSF Px(x,y)およびグレア散乱PSF P
g(x,y)をテーブル20に格納しておき、X線撮影
を行う際には、信号処理装置21が透視時の条件とテー
ブル20の直接X線出力Ipo、X線散乱PSF Px
(x,y)およびグレア散乱PSF Pg(x,y)と
から被検体4のROI内平均被検体厚toを計算して撮
影条件の一部である管電圧およびX線フィルタ種類を、
まず、決定する。
【0189】次に、信号処理装置21は、この撮影条件
とテーブル20の直接X線出力Ipo、X線散乱PSF
Px(x,y)およびグレア散乱PSF Pg(x,
y)に基づいて、平均出力信号IF(f)を計算した
後、再び、関数フィッティングを行い、残りの撮影条件
である管電流量QR、光学絞り面積ΩRおよびカメラゲ
インGR決定し、システム制御器18がこの条件をX線
制御器10、X線フィルタ制御器11、光学絞り制御器
15およびテレビカメラ制御器16に出力して、各部を
撮影条件に設定した後、撮影(X線撮影)を行うので、
X線散乱およびグレア散乱の影響を考慮して、適正な濃
度でX線撮影ができる。
【0190】また、本実施の形態1のX線装置は、X線
量あるいはX線I.I.7の光量を計測する装置(手
段)を特別に設けることなく、撮影条件を透視時の条件
から計算によって決定するので、従来のX線装置と同様
な簡単な装置構成となる。
【0191】したがって、X線装置の製造コストをあげ
ることなく、X線散乱およびグレア散乱の影響を除去で
きる。
【0192】以上に示す効果は、散乱X線量が多い場
合、すなわち、被検体厚が厚くX線管の管電圧が高い場
合において、特に効果的である。
【0193】この一例としては、被検体として厚さが2
8cmのアクリルを用いて撮影制御を行った場合を以下
に示す。
【0194】このときの透視条件としては、X線管の管
電圧120kV、X線照射視野A(x,y)=7インチ
四方、撮影条件としては、X線管の管電圧108kV、
X線照射視野A(x,y)=12インチ四方とした。ま
た、その他の条件(X線フィルタの種類、I.I.モー
ド、光学絞り面積、テレビカメラの走査線数およびその
ゲイン、エアギャップ)に関しては、透視時と撮影時と
で同一の条件とし、特に、エアギャップL=25cmと
設定した。さらには、ROIをI.I.の中心7.6c
m四方の範囲に設定した。
【0195】このとき、透視時におけるROI内の平均
出力信号を100%(パーセント)として、撮影時にお
けるROI内の平均出力信号を実験的に求めたところ、
本発明においては、撮影画像に対して90〜110%程
度の値が得られた。すなわち、10%程度の誤差で撮影
を行うことができた。
【0196】これに対して、特開昭62−15800号
公報に記載されるような従来の方法で、透視時と撮影時
とにおける散乱X線量の誤差を考慮せずに撮影制御を行
った場合、撮影画像に対して140〜150%程度の値
となり、40〜50%の誤差が生じた。このような大き
な誤差の主原因としては、X線照射視野の変化に伴う散
乱X線量の変化が考えられる。また、このような大きな
誤差は、撮影画像においてハレーションを発生させる原
因となるため、従来の方法では、適正な濃度レベルで撮
影を行うことができない。
【0197】前述する実験以外にも、アクリル階段ファ
ントムやマーゲンファントムに対して、様々な条件で実
験を行ったところ、本発明では、最大15%程度の誤差
範囲で、ほぼ適正な濃度レベルで撮影を行うことができ
た。
【0198】このように、本発明の実施の形態1のX線
装置では、X線撮影時の条件をテレビカメラ9のビデオ
信号出力に基づいて決定した場合であっても、散乱X線
量やグレア散乱量の変化に起因する撮影の失敗を減少
し、適正な濃度レベルで撮影を行うことができる。
【0199】(実施の形態2)図9は本発明の実施の形
態2のX線装置で用いられるテーブルの詳細を説明する
ための図であり、特に、図9(A)は直接X線出力Ip
oのテーブルを説明するための図であり、図9(B)は
X線散乱PSF Px(x,y)のテーブルを説明する
ための図である。
【0200】なお、本実施の形態2のX線装置は、本実
施の形態1のX線装置に対して、直接X線出力Ipoの
テーブルおよびX線散乱PSF Px(x,y)のテー
ブルの構成が異なるのみであり、他の構成は同一であ
る。
【0201】したがって、ここでは、テーブルの構成に
ついてのみ、説明を行うものとする。
【0202】図9(A)、(B)に示すテーブルは、そ
れぞれ直接X線出力IpoとX線散乱PSF Px
(x,y)のテーブルに相当し、実施の形態1の図7
(A)、(B)で示すテーブルに対して、それぞれ代用
される。
【0203】本実施の形態の直接X線出力Ipoのテー
ブルすなわち図9(A)においては、まず、全てのX線
フィルタの種類とグリッドの種類との組み合わせに対し
て、テーブルシートが用意される。
【0204】図9(A)には、テーブルシートとして、
X線フィルタ種類:filter1、グリッド種類:g
rid1に対するテーブルシート900、X線フィルタ
種類:filter2、グリッド種類:grid2に対
するテーブルシート901等が示されている。また、そ
れぞれのテーブルシートにおいて、被検体厚t=5、1
0、15、20cmに対するテーブルが用意される。こ
のときのテーブル値は、図7に示されるIpoのテーブ
ル値を下記の数22で示す2次関数でフィッティングし
た場合の、2次関数を決定するパラメータαI、βI、
γIが記録される。
【0205】これは、図8(A)に示す2次関数のフィ
ッティングに相当する。
【0206】
【数22】
【0207】したがって、図9(A)のテーブルおよび
数22を用いることにより、連続的に変化する管電圧V
に対して、直接X線出力Ipoを求めることができる。
【0208】次に、図9(B)においては、まず、全て
のX線フィルタの種類とグリッドの種類との組み合わせ
に対してテーブルシートが用意される。
【0209】図9(B)には、テーブルシートとして、
X線フィルタ種類:filter1、グリッド種類:g
rid1に対するテーブルシート910、X線フィルタ
種類:filter2、グリッド種類:grid2に対
するテーブルシート911等が示されている。また、そ
れぞれのテーブルシートにおいて、X線散乱PSFPx
(x,y)を決定するパラメータax、bxについて
は、エアギャップL=2、9、16cmと被検体厚t=
5、10、15、20cmとの全ての組み合わせに対す
るテーブルが用意され、パラメータcxについては、被
検体厚t=5、10、15、20cmに対するテーブル
が用意される。
【0210】パラメータax、bxについて、テーブル
値は図7に示されるax、bxのテーブル値を下記の数
23、数24で示す2次関数でフィッティングした場合
の、前述の2次関数を決定するパラメータαa、βa、
γaおよびαb、βb、γbが記録される。
【0211】これは、図8(B)、(D)にそれぞれ示
される2次関数によるフィッティングに相当する。
【0212】
【数23】
【0213】
【数24】
【0214】したがって、図9(B)のax、bxのテ
ーブルおよび数23、数24を用いて、連続的に変化す
る管電圧Vに対してパラメータax、bxの値を求める
ことができる。
【0215】なお、図9(B)のax、bxのテーブル
においては、エアギャップLの離散的な変化に対しての
みテーブルが用意されているが、前述の方法でL=2、
9、16cmにおいてそれぞれ求めたax、bxに対し
て、図8(C)、(E)に示されるような2次関数によ
るフィッティングを行うことにより、連続的なエアギャ
ップLの変化に対してパラメータax、bxの値を求め
ることができる。また、パラメータcxについて、テー
ブル値は図7に示されるcxのテーブル値を下記の数2
5で示す2次関数でフィッティングした場合の、前述の
2次関数を決定するパラメータαc、βc、γcが記録
される。
【0216】これは図8(G)に示される2次関数によ
るフィッティングに相当する。
【0217】
【数25】
【0218】したがって、図9(B)のcxのテーブル
および数25を用いて、連続的に変化するエアギャップ
Lに対してパラメータcxの値を求めることができる。
なお、図8(F)に示すように、パラメータcxは管電
圧依存性を殆ど持たないので、前述の方法で求めたcx
の値は、全ての管電圧Vに対して共有される。
【0219】このように、図9に示されるテーブルを用
いて、連続的に変化する管電圧VおよびエアギャップL
に対して、テーブル値を求めることができる。
【0220】以上説明したように、本発明のX線装置に
よれば、被検体を透過するX線の直接X線出力、X線散
乱点広がり関数、グレア散乱点広がり関数をあらかじめ
計測してテーブルに格納しておき、X線撮影時には信号
処理装置21がこのテーブルに格納されるテーブル値と
被検体のX線透視像のビデオ信号とからX線撮影条件を
決定することにより、X線散乱やグレア散乱の影響を考
慮した適切なX線撮影条件を決定できるので、このX線
撮影条件に基づいて、システム制御器18がX線制御器
10、X線フィルタ制御器11、X線コリメータ制御器
12、透視・撮影位置制御器13、X線グリッド制御器
24、I.I.モード制御器14、光学絞り制御器1
5、テレビカメラ制御器16およびA/D変換器17を
制御してX線撮影を行うことにより、X線散乱やグレア
散乱の影響を除去したX線撮影を行うことができる。
【0221】なお、本発明は、一般的なX線透視装置、
X線撮影装置、立体X線撮影装置等にも適用できること
はいうまでもない。
【0222】また、本実施の形態においては、撮像手段
として、X線イメージインテンシファイアとテレビカメ
ラとから撮影系を用いた場合についてその動作および効
果を説明したが、撮像面に結像されるX線像を、直接、
電気信号に変換できるX線平面センサ等(撮像手段)を
用いた撮影系にも適用できることはいうまでもない。X
線平面センサの例としては、TFT(Thin Fil
m Transistor)素子を用いる方法がLarge
Area,Flat-Panel,Amorphous Silicon Imagers;L.E.Anto
nuk,et al.SPIE,Vol.2432,Physics of Medical Imagin
g,pp.216-217等に記載されている。
【0223】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0224】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0225】(1)被検体のX線透視像のビデオ信号か
ら被検体のX線撮影を行う際に、X線散乱やグレア散乱
の影響を考慮して、適正な濃度レベルでのX線撮影がで
きる。
【0226】(2)簡単な装置構成になるので、X線装
置を低コストで製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のX線装置の概略構成を
示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の信号処理装置における撮影条件
の決定手順の概略を説明するための図である。
【図3】本実施の形態の信号処理装置における処理Aの
処理手順を説明するための図である。
【図4】透視条件および撮影条件の設定の一例における
ROI内の平均出力信号の計算結果を示す図である。
【図5】本実施の形態の信号処理装置で実行される処理
Bの処理手順を説明するための図である。
【図6】本実施の形態で用いられるテーブルのテーブル
値の算出方法を説明するための図である。
【図7】本実施の形態で用いられるテーブル20の詳細
を説明するための図である。
【図8】図7に示す直接X線出力およびX線散乱のテー
ブルにおける各テーブル値の管電圧に対する依存性、お
よび、エアギャップに対する依存性の一例を示した図で
ある。
【図9】本発明の実施の形態2のX線装置で用いられる
テーブルの詳細を説明するための図である。
【符号の説明】
1…X線管、2…X線フィルタ、3…X線コリメータ、
5…寝台天板、6…X線グリッド、7…X線イメージイ
ンテンシファイア(以下、X線I.I.と記す)、8…
光学レンズ系、9…テレビカメラ、10…X線制御器、
11…X線フィルタ制御器、12…X線コリメータ制御
器、13…透視・撮影位置制御器、14…I.I.モー
ド制御器、15…光学絞り制御器、16…テレビカメラ
制御器、17…A/D変換器、18…システム制御器、
19…メモリ、20…テーブル、21…信号処理装置、
23…モニタ、24…X線グリッド制御器、25…操作
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 理香 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 石川 謙 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧を発生する高電圧発生手段と、該
    高電圧発生手段の出力に応じたX線を発生するX線管
    と、前記X線の照射領域内のX線エネルギー分布を変化
    させるX線フィルタと、被検体を透過したX線像を撮像
    する撮像手段と、該撮像手段の前面に配置され前記撮像
    手段に入射する散乱X線を除去するX線グリッドと、前
    記撮像手段が撮像したX線像を表示する表示手段とを有
    するX線装置において、 予め計測した、直接X線の強度と前記撮像手段のビデオ
    信号出力との関係と、前記被検体で散乱されるX線の点
    広がりとを格納する格納手段と、透視時の条件と前記格
    納手段に格納される情報とに基づき、撮影時の撮影条件
    を決定する撮影条件決定手段と、該撮影条件決定手段の
    出力に基づき、前記高電圧発生手段の出力、前記フィル
    タおよび前記撮像手段を制御する制御手段とを具備する
    ことを特徴とするX線装置。
  2. 【請求項2】 高電圧を発生する高電圧発生手段と、該
    高電圧発生手段の出力に応じたX線を発生するX線管
    と、前記X線の照射領域内のX線エネルギー分布を変化
    させるX線フィルタと、被検体を透過したX線像を光学
    像に変換する光学像変換手段と、該光学像を撮像する光
    学像撮像手段と、前記光学像変換手段の前面に配置され
    前記光学像変換手段に入射する散乱X線を除去するX線
    グリッドと、前記撮像手段が撮像したX線像を表示する
    表示手段とを有するX線装置において、 予め計測した、直接X線の強度と前記光学像撮像手段の
    ビデオ信号出力との関係と、前記光学像変換手段がX線
    像を光学像に変換する際に生じるグレア散乱の点広がり
    とを格納する格納手段と、透視時の条件と前記格納手段
    に格納される情報とに基づき、撮影時の撮影条件を決定
    する撮影条件決定手段と、該撮影条件決定手段の出力に
    基づき、前記高電圧発生手段の出力、前記フィルタおよ
    び前記光学像撮像手段を制御する制御手段とを具備する
    ことを特徴とするX線装置。
  3. 【請求項3】 高電圧を発生する高電圧発生手段と、該
    高電圧発生手段の出力に応じたX線を発生するX線管
    と、前記X線の照射領域内のX線エネルギー分布を変化
    させるX線フィルタと、被検体を透過したX線像を光学
    像に変換する光学像変換手段と、該光学像を撮像する光
    学像撮像手段と、前記光学像変換手段の前面に配置され
    前記光学像変換手段に入射する散乱X線を除去するX線
    グリッドと、前記撮像手段が撮像したX線像を表示する
    表示手段とを有するX線装置において、 予め計測した、直接X線の強度と前記光学像撮像手段の
    ビデオ信号出力との関係、前記被検体で散乱されるX線
    の点広がり、および、前記光学像変換手段がX線像を光
    学像に変換する際に生じるグレア散乱の点広がりを格納
    する格納手段と、透視時の条件と前記格納手段に格納さ
    れる情報とに基づき、撮影時の撮影条件を決定する撮影
    条件決定手段と、該撮影条件決定手段の出力に基づき、
    前記高電圧発生手段の出力、前記フィルタおよび前記光
    学像撮像手段を制御する制御手段とを具備することを特
    徴とするX線装置。
  4. 【請求項4】 前記格納手段は、前記高電圧発生手段の
    出力電圧、前記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さ
    および前記X線グリッドの種類をパラメータとする直接
    X線成分の前記撮像手段におけるビデオ信号出力のテー
    ブルと、前記高電圧発生手段の出力電圧、前記X線フィ
    ルタの種類、前記被検体の厚さ、前記被検体と前記撮像
    手段の撮像面との距離および前記X線グリッドの種類を
    パラメータとする前記散乱X線の点広がり関数のテーブ
    ルとを格納することを特徴とする請求項1に記載のX線
    装置。
  5. 【請求項5】 前記格納手段は、前記高電圧発生手段の
    出力電圧、前記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さ
    および前記X線グリッドの種類をパラメータとする直接
    X線成分の前記光学像撮像手段におけるビデオ信号出力
    のテーブルと、前記光学像変換手段の検出領域の大きさ
    をパラメータとする前記光学像変換手段によるグレア散
    乱の点広がり関数のテーブルとを格納することを特徴と
    する請求項2に記載のX線装置。
  6. 【請求項6】 前記格納手段は、前記高電圧発生手段の
    出力電圧、前記X線フィルタの種類、前記被検体の厚さ
    および前記X線グリッドの種類をパラメータとする直接
    X線成分の前記光学像撮影手段におけるビデオ信号出力
    のテーブルと、前記高電圧発生手段の出力電圧、前記X
    線フィルタの種類、前記被検体の厚さ、前記被検体と前
    記光学像変換手段との距離および前記X線グリッドの種
    類をパラメータとする前記散乱X線の点広がり関数のテ
    ーブルと、前記光学像変換手段の検出領域の大きさをパ
    ラメータとする前記光学像変換手段によるグレア散乱の
    点広がり関数のテーブルとを格納することを特徴とする
    請求項3に記載のX線装置。
  7. 【請求項7】 前記撮影条件決定手段は、被検体の透視
    時における前記撮像手段あるいは前記光学像撮影手段の
    ビデオ信号出力と、前記透視条件と、前記格納手段に格
    納される各テーブルとを用いて前記被検体の厚さを求
    め、該被検体の厚さに基づいて撮影時の前記高電圧発生
    手段の出力電圧および前記X線フィルタの種類を決定す
    ることを特徴とする請求項1ないし6の内のいずれか1
    項に記載のX線装置。
  8. 【請求項8】 前記撮影条件決定手段は、透視時の条件
    において出力されるべき撮像手段あるいは前記光学像撮
    影手段のビデオ信号出力を被検体の厚さを変数とする2
    点以上の値に対して計算し、前記撮像手段あるいは前記
    光学像撮影手段のビデオ信号出力値の計算値を関数でフ
    ィッティングする手段と、前記関数と透視時において得
    られた撮像手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信
    号出力との関係から前記被検体の厚さを求める手段とを
    具備することを特徴とする請求項1ないし7の内のいず
    れか1項に記載のX線装置。
  9. 【請求項9】 前記撮影条件決定手段は、前記被検体の
    厚さおよび撮影時においてあらかじめ決定されている前
    記高電圧発生手段の出力電圧、前記X線フィルタの種類
    および前記X線照射領域の大きさに対して、透視時にお
    ける前記撮像手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ
    信号出力と撮影時における前記撮像手段あるいは前記光
    学像撮影手段のビデオ信号出力とが等しくなるように、
    撮影時における前記高電圧発生手段の出力電流量、前記
    撮像手段あるいは前記光学像撮影手段への入射光量、お
    よび、前記撮像手段あるいは光学像撮影手段のゲインを
    決定することを特徴とする請求項1ないし8の内のいず
    れか1項に記載のX線装置。
  10. 【請求項10】 前記直接X線成分の前記撮像手段ある
    いは前記光学像撮像手段におけるビデオ信号出力のテー
    ブルは、前記直接X線成分の前記撮像手段あるいは前記
    光学像撮影手段のビデオ信号出力を前記高電圧発生手段
    の出力電圧を変数とする数点の値に対してプロットした
    後、前記直接X線成分の前記撮像手段あるいは前記光学
    像撮影手段のビデオ信号出力のプロット値を関数でフィ
    ッティングし、前記関数を前記X線フィルタの種類、前
    記被検体の厚さおよび前記X線グリッドの種類のパラメ
    ータに対するテーブルとすることを特徴とする請求項4
    ないし9の内のいずれか1項に記載のX線装置。
  11. 【請求項11】 前記散乱X線の点広がり関数のテーブ
    ルは、前記散乱X線の点広がり関数を前記高電圧発生手
    段の出力電圧、および、前記被検体と前記X線グリッド
    との距離を変数とする数点の値に対してプロットした
    後、前記散乱X線の点広がり関数のプロット値を関数で
    フィッティングし、前記関数を前記X線フィルタの種
    類、前記被検体の厚さおよび前記X線グリッドの種類の
    パラメータに対するテーブルとすることを特徴とする請
    求項4ないし10の内のいずれか1項に記載のX線装
    置。
  12. 【請求項12】 撮影条件決定手段は、前記表示手段の
    表示面上にあらかじめ設定された領域に該当する部分の
    前記撮像手段あるいは前記光学像撮影手段のビデオ信号
    出力の平均値を、前記被検体の厚さの決定および撮影条
    件の決定に用いることを特徴とする請求項1ないし11
    の内のいずれか1項に記載のX線装置。
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