JP4301245B2 - 光ファイバアレイ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の板状部材間に整列保持された複数の光ファイバ素線を備え、対向して配置される接続対象(例えば、光回路基板上の光ファイバ列、光導波路列若しくは光学素子等)と上記光ファイバ素線との光学的および機械的結合作業を容易にさせる光ファイバアレイに係り、特に、光ファイバ素線における整列間隔の精度を低下させずに安価に製造できる光ファイバアレイに関するものである。
【0002】
【背景技術】
アレイ導波路回折格子(AWG;Arrayed Waveguide Grating)や光スターカプラといった平面光回路(PLC;Planar Lightwave Circuit)と光ファイバを接続するためには、従来、複数の光ファイバ素線(外被が剥されて露出した光ファイバ自体すなわちコアとクラッドで構成されたものを光ファイバ素線と称するが、狭義には光ファイバ心線の先端側外被が剥されて露出した部位を称する)を整列させた光ファイバアレイが用いられている。
【0003】
そして、この種の光ファイバアレイには、主として光ファイバ素線のコアのピッチが250μmのノーマルピッチと127μmのハーフピッチの2種類があり、PLCの多心化が進むにつれ、導波路基板の大型化を避ける観点からハーフピッチの光ファイバアレイが望まれている。
【0004】
この様なハーフピッチの光ファイバアレイを製造する方法として、断面V字形状の複数の案内溝(V溝)が形成されたガラス基板(V溝基板)の上記V溝に整列させた光ファイバ素線をV溝基板と押え板とで挟持し、V溝基板、押え板、光ファイバ素線の間隙に接着剤を充填し、かつ、接着剤を硬化させて光ファイバアレイとする方法が特開平11−242127号公報や特開平11−326704号公報に開示されている。
【0005】
また、特開2000−193844号公報には、第16図(A)に示すようにV溝基板33に整列させた光ファイバ素線34を、光ファイバ固定用接着剤32が平坦面に塗布された光ファイバ固定基板31に密着させ(第16図B参照)、接着剤32を硬化させることにより光ファイバ素線34を光ファイバ固定基板31に固定させ、更に、補強のため、同じく平坦面を有しかつこの面上に補強用樹脂材料35が設けられたカバー板36(第16図C参照)を光ファイバ素線34が固定された光ファイバ固定基板31に重ね合せて光ファイバ素線34を一対の板状部材により挟持し(第16図D参照)、かつ、補強用樹脂材料35を硬化させて一体構造とする光ファイバアレイの製造方法が記載されている。
【0006】
ところで、特開平11−242127号公報や特開平11−326704号公報に記載されている方法は、高い寸法精度で形成されたV溝基板を光ファイバアレイの構成部材として組み込んでしまうことから、その分、光ファイバアレイも高額となる問題があった。
【0007】
他方、特開2000−193844号公報に記載された方法は、V溝基板33を光ファイバ素線整列治具としては使用するが、高価なV溝基板33が光ファイバアレイに組み込まれないため、安価な光ファイバアレイを実現できるという特徴を有している。しかし、ハーフピッチの光ファイバアレイでは、光ファイバ素線34の直径が125μmで、整列された光ファイバ素線34のピッチが127μmであることから、光ファイバ素線34間の間隙が2μm程度と狭いため、光ファイバ素線34を光ファイバ固定基板31に固定させた際に形成される空間、すなわち、光ファイバ固定用接着剤32が平坦面に塗布された光ファイバ固定基板31と光ファイバ素線34とで囲まれた空間に補強用樹脂材料35が入り込み難く、カバー板36を接着、固定した後に、そこに空隙37が残ってしまう場合があった(第16図D参照)。
【0008】
そして、光ファイバ素線34と光ファイバ固定基板31の間に空隙37が生じると、光ファイバ固定基板31に対する光ファイバ素線34の固定強度が弱くなるため、光ファイバアレイの端面を研磨する際に光ファイバ素線34が破損してしまう場合があった。
【0009】
また、空隙37に滲みこんだ水分により補強用樹脂材料35が膨潤し、光ファイバアレイの強度の低下や、コアの位置ずれが生じる可能性もあった。
【0010】
尚、光ファイバ固定基板31と光ファイバ素線34とを固定する際、光ファイバ固定基板31の平坦面に多量の光ファイバ固定用接着剤32を形成し、光ファイバ固定基板31と光ファイバ素線34とで囲まれた空間に光ファイバ固定用接着剤32を十分に充填させる方法も考えられるが、この空間を樹脂で満たそうとすると、過剰な樹脂により光ファイバ素線整列治具(V溝基板33)までもが光ファイバ素線に固定されてしまうという別の問題があった。
【0011】
更に、従来の光ファイバアレイでは、V溝基板または平坦面を有する光ファイバ固定基板に光ファイバを押し当てて位置を規制し、樹脂により固定する手法が採られている関係上、光ファイバ素線とこれらの基板間に介在する樹脂層は薄くならざるを得なかった。
【0012】
そして、光ファイバ素線と上記基板間に介在する樹脂層が薄い場合、樹脂の硬化収縮により樹脂層と光ファイバ素線の側面が剥離し易いという問題もあった。
【0013】
【発明の開示】
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、光ファイバ素線の周囲が樹脂で充填され、上述した空隙や樹脂の剥離が無い、安価なハーフピッチの光ファイバアレイを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に係る発明は、
平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光ファイバ素線が整列して配置され、かつ、各光ファイバ素線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファイバ素線および板状部材が固定されていると共に、各光ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイであって、
複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成されている光ファイバ素線整列治具に複数の光ファイバ素線を整列させる第一工程と、
上記光ファイバ素線整列治具により整列された光ファイバ素線に、平坦面に仮固定用樹脂材料が塗布された仮固定用基板の上記仮固定用樹脂材料側を接触させ、仮固定用基板に光ファイバ素線を仮固定する第二工程と、
仮固定用基板に仮固定された光ファイバ素線を、平坦面を有する光ファイバ固定基板に樹脂材料を介して固定する第三工程と、
上記仮固定用基板をその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料と共に光ファイバ素線から分離する第四工程と、
上記光ファイバ固定基板に固定された光ファイバ素線の仮固定用基板が分離された側に、樹脂材料を介してカバー板を固定する第五工程の各工程を具備し、かつ、
上記第三工程において、光ファイバ素線を固定する上記光ファイバ固定基板がその厚み方向において高位の第一平坦面と段差部を介し上記第一平坦面より低位の第二平坦面を有しており、光ファイバ固定基板の上記段差部を仮固定用基板の後端部より後方側に配置する光ファイバアレイの製造方法により製造された光ファイバアレイにおいて、
上記光ファイバ素線が、二組の多芯光ファイバ心線からそれぞれ先端方向へ伸びる二組の光ファイバ素線群により構成され、先端方向へ伸びる二組の上記光ファイバ素線群が、各多芯光ファイバ心線から先端方向へ向け互いに接近する方向に曲がりながら各多芯光ファイバ心線における厚み方向の略中間に位置する光ファイバ素線配列面まで導かれる分離領域と、この分離領域に隣接し一方の光ファイバ素線群の素線間に他方の光ファイバ素線群の各素線を割り込ませて各光ファイバ素線群が上記光ファイバ素線配列面上に並列される並設領域を有すると共に、光ファイバ固定基板の第二平坦面上に上記二組の多芯光ファイバ心線の先端側が配置され、かつ、光ファイバ固定基板の第一平坦面とこの第一平坦面に対向して配置された平坦状のカバー板との隙間部に各光ファイバ素線群の上記並設領域全体とこれに隣接する上記分離領域の一部若しくは全体が配置されることを特徴とする。
【0016】
次に、請求項2に係る発明は、
平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光ファイバ素線が整列して配置され、かつ、各光ファイバ素線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファイバ素線および板状部材が固定されていると共に、各光ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイであって、
複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成されている光ファイバ素線整列治具に複数の光ファイバ素線を整列させる第一工程と、
上記光ファイバ素線整列治具により整列された光ファイバ素線に、平坦面に仮固定用樹脂材料が塗布された仮固定用基板の上記仮固定用樹脂材料側を接触させ、仮固定用基板に光ファイバ素線を仮固定する第二工程と、
仮固定用基板に仮固定された光ファイバ素線を、平坦面を有する光ファイバ固定基板に樹脂材料を介して固定する第三工程と、
上記仮固定用基板をその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料と共に光ファイバ素線から分離する第四工程と、
上記光ファイバ固定基板に固定された光ファイバ素線の仮固定用基板が分離された側に、樹脂材料を介してカバー板を固定する第五工程の各工程を具備し、かつ、
上記第三工程において、上記光ファイバ素線が二組の多芯光ファイバ心線からそれぞれ先端方向へ伸びる二組の光ファイバ素線群により構成されると共に、光ファイバ素線を固定する上記光ファイバ固定基板が段差部を有しない平坦状の板状部材で構成されており、上記仮固定用基板上に仮固定された光ファイバ素線の少なくとも後端側の領域と二組の上記多芯光ファイバ心線における少なくとも先端側の領域を光ファイバ固定基板の全長範囲内に配置する光ファイバアレイの製造方法により製造された光ファイバアレイにおいて、
先端方向へ伸びる二組の上記光ファイバ素線群が、各多芯光ファイバ心線から先端方向へ向け互いに接近する方向に曲がりながら各多芯光ファイバ心線における厚み方向の略中間に位置する光ファイバ素線配列面まで導かれる分離領域と、この分離領域に隣接し一方の光ファイバ素線群の素線間に他方の光ファイバ素線群の各素線を割り込ませて各光ファイバ素線群が上記光ファイバ素線配列面上に並列される並設領域を有すると共に、光ファイバ固定基板とこれに対向して配置された平坦状のカバー板との隙間部に上記二組の多芯光ファイバ心線の先端側と各光ファイバ素線群の上記分離領域および並設領域の全体がそれぞれ配置されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項3に係る発明は、
請求項1または2に記載の発明に係る光ファイバアレイにおいて、
光ファイバ素線と光ファイバ固定基板との間並びに光ファイバ素線とカバー板との間に少なくとも20μm以上の樹脂層がそれぞれ存在することを特徴とする。
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る光ファイバアレイは、以下のような工程を経て製造されている。
最初に、平坦面に仮固定用樹脂材料が塗布された仮固定用基板の上記仮固定用樹脂材料側に光ファイバ素線を押し当てて位置を規制し、仮固定用樹脂材料により光ファイバ素線を固定するがこの固定は仮固定であり、仮固定用基板はその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料と共に光ファイバ素線から分離される(第一工程〜第四工程)
【0019】
そして、仮固定用基板と光ファイバ素線との間に生じていた空隙を樹脂材料で十分に充填した上でカバー板を固定する(第五工程)ことができるため、製造された光ファイバアレイにおける光ファイバ素線の周りに上記空隙が生じることが無く、しかも、光ファイバ素線と光ファイバ固定基板との間並びに光ファイバ素線とカバー板との間に十分な樹脂層を介在させることができる。
【0020】
従って、高価なV溝基板を構成部材として組み込まないハーフピッチの光ファイバアレイにおいても、光ファイバ素線の周囲に空隙の無い強固な光ファイバアレイを提供することができる効果を有している。
【0021】
更に、光ファイバ素線と光ファイバ固定基板との間並びに光ファイバ素線とカバー板との間に十分な樹脂層が介在するため、十分な厚さの樹脂層を介さずに光ファイバ固定基板とカバー板とで光ファイバ素線が直接挟持されている構造の光ファイバアレイと較べ、光ファイバ固定基板やカバー板の一部が接触することに起因した光ファイバ素線への応力の集中が軽減されることから、光ファイバ素線における亀裂や断線の発生も阻止することができる効果を有している。
【0022】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
この光ファイバアレイの製造方法は、従来技術と同様、所定の間隔を介し複数の案内溝が長さ方向に亘り形成されている光ファイバ素線整列治具を用いることを前提としている。
【0024】
まず、第1図(A)に示すように仮固定用基板11の平坦面上に仮固定用樹脂材料12から成る層を一様に形成する一方、ハーフピッチの光ファイバアレイのコア間隔である127μm間隔で複数の案内溝が長さ方向に亘り形成されている光ファイバ素線整列治具13の各案内溝内に光ファイバ素線14を収容する。
【0025】
次に、第1図(B)に示すように光ファイバ素線14が整列された光ファイバ素線整列治具13に対し、上記仮固定用樹脂材料12から成る層が一様に形成された仮固定用基板11をその仮固定用樹脂材料12側が内側になるようにして重ね合せると共に、各光ファイバ素線14と上記仮固定用基板11との接触を維持したまま仮固定用樹脂材料12を硬化させる。
【0026】
次に、上記光ファイバ素線整列治具13を取り外すことにより、第1図(C)に示すように127μm間隔で光ファイバ素線14が仮固定用基板11に整列した状態となる。
【0027】
そして、第1図(C)に示すように光ファイバ固定基板15の平坦面上に光ファイバ素線14を本固定するための光ファイバ固定用樹脂材料16から成る層を一様に形成したものを準備する。
【0028】
次いで、第1図(D)に示すように光ファイバ固定用樹脂材料16から成る層が形成された光ファイバ固定基板15を光ファイバ素線14に押し付けて光ファイバ素線14を仮固定用基板11と光ファイバ固定基板15とで挟持し、かつ、上記光ファイバ固定用樹脂材料16を硬化させる。
【0029】
次に、仮固定用基板11をその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料12から成る層と共に光ファイバ素線14から分離することにより、第2図(A)に示すように127μm間隔で光ファイバ素線14が光ファイバ固定基板15に整列した状態となる。
【0030】
次いで、第2図(B)および(C)に示すように光ファイバ素線14が固定された光ファイバ固定基板15の仮固定用基板11が分離された側に、補強用樹脂材料17が塗布されたカバー板18を重ね合せて光ファイバ素線14を光ファイバ固定基板15およびカバー板18からなる一対の板状部材により挟持し、かつ、補強用樹脂材料17を硬化させることにより、光ファイバ素線14と光ファイバ固定基板15との間並びに光ファイバ素線14とカバー板18との間に光ファイバ固定用樹脂材料16と補強用樹脂材料17から成る十分な樹脂層を存在させることができる。
【0031】
そして、樹脂層全体の体積を大きくすることによって応力がより大きな体積で分担されるため樹脂層全体の柔軟性が向上し、光ファイバ素線14の剥離を回避することが可能となる。尚、樹脂層全体の体積を大きくすると硬化収縮量も大きくなって一見無意味なように思えるが、光ファイバ素線14と光ファイバ固定基板15あるいはカバー板18といった板状部材の間の距離は自由に縮むことができるため、硬化収縮の問題を顕在化させることなく樹脂層全体の柔軟性が向上する。
【0032】
尚、第2図(B)および(C)においては、補強用樹脂材料17を塗布したカバー板18が上記仮固定用基板11と別の部材で構成されているが、分離した後の仮固定用基板11を再利用しても当然のことながらよい。すなわち第2図(A)において光ファイバ固定基板15から上記仮固定用基板11を分離した後、その表面に残留する仮固定用樹脂材料12上に補強用樹脂材料17を塗布し、このものを補強用樹脂材料17が塗布されたカバー板18として再利用してもよい。
【0033】
最終工程として、光ファイバ固定基板15とカバー板18から成る一対の板状部材の端面を研磨により平坦化し、光ファイバ素線14の先端側を露出させることにより、本発明に係る光ファイバアレイが得られる。
【0034】
ところで、本発明に係る光ファイバアレイの構成について第1図〜第2図においてはその製造途中の断面図が示されているが、光ファイバアレイ全体は、一般に第6図〜第7図に示すように複数の光ファイバ素線44、54が被覆内にそれぞれ納められた二組の多芯光ファイバ心線40、50を、機械的強度を担う光ファイバ固定基板45の第二平坦面452上に積載した構造を有している。そして、光ファイバアレイの後端付近には、光ファイバ素線44、54を被覆内に収容した二組の多芯光ファイバ心線40、50が光ファイバ固定基板45の上記第二平坦面452上に固定される被覆固定領域103が設けられている。また、光ファイバアレイの先端付近には、多芯光ファイバ心線40、50の被覆を除去して露出した各光ファイバ素線44、54が光ファイバ固定基板45の第一平坦面451に固定されている素線固定領域102が設けられている。また、光ファイバ素線44、54よりも被覆の厚さ分だけ厚が大きい多芯光ファイバ心線40、50を収容するため、光ファイバ固定基板45には第7図に示すように段差部400が設けられ、光ファイバ固定基板45の厚み方向を基準として、光ファイバ素線44、54の先端側が配置される第一平坦面451より、多芯光ファイバ心線40、50が固定される上記第二平坦面452が低位に設定されている。尚、素線固定領域102の後端位置は上記段差部400により定義することができる。
【0035】
また、ハーフピッチの光ファイバアレイにおいては、先端面に露出する光ファイバ素線44、54の端面列は、例えば、127μmの一定間隔をもって一直線上に配列されており、これに符合する配列間隔で光回路基板上に配置された複数の光導波路と容易に位置整合および光学的結合ができるようになっている。但し、多芯光ファイバ心線40、50の素線間隔は略250μmと所望の素線間隔の約2倍であるため、ハーフピッチの光ファイバアレイにおいては、先端付近の被覆を除去した二組の多芯光ファイバ心線40、50を上下2段に重ねて用い、第6図に示すように一方の多芯光ファイバ心線40から伸びる光ファイバ素線44群の各素線間に他方の多芯光ファイバ心線50から伸びる光ファイバ素線54群の各素線を割り込ませて配置することにより、多芯光ファイバ心線40、50を単独で用いる場合に較べて、光ファイバ素線44、54を光ファイバアレイの先端面において倍の密度で配列させることを可能としている。
【0036】
従って、ハーフピッチの光ファイバアレイに組み込まれる光ファイバ素線44、54においては、第7図に示すように二組の多芯光ファイバ心線40、50から先端方向へ向け互いに接近する方向に曲がりながら各多芯光ファイバ心線40、50における厚み方向の略中間に位置する光ファイバ素線配列面まで光ファイバ素線44、54が導かれる分離領域101と、この分離領域101に隣接し一方の多芯光ファイバ心線40から伸びる光ファイバ素線44群の各素線間に他方の多芯光ファイバ心線50から伸びる光ファイバ素線54群の各素線を割り込ませて各光ファイバ素線44、54群が上記光ファイバ素線配列面上に並列される並設領域100が設けられている。
【0037】
ところで、各光ファイバ素線44、54を互いに接近する方向に曲げながら光ファイバアレイの光ファイバ素線配列面まで導く際、信頼性確保のため上記分離領域101における各光ファイバ素線44、54の曲率半径を25mmに設定した場合、二段に重ねて配置した多芯光ファイバ心線40、50の高低差E(第7図参照)が300μmであると、上記分離領域101の長さは3.8mm以上必要となり、余裕度を更に確保して分離領域101における各光ファイバ素線44、54の曲率半径を40mmに設定した場合には、分離領域101の長さは4.9mm以上必要となり、分離領域101の長さ分だけ光ファイバアレイの全長が必然的に長くなって光ファイバアレイの短小化要請には不都合となる。
【0038】
この場合、分離領域101の上記長さを確保しながら光ファイバアレイの全長を短縮しようとすると、その分、被覆固定領域103や素線固定領域102の長さを短縮しなければならず、各固定領域における固定強度が低下するという別の不具合が発生する。
【0039】
但し、本発明に係る光ファイバアレイにおいては、上述したように光ファイバ素線と光ファイバ固定基板との間並びに光ファイバ素線とカバー板との間に光ファイバ固定用樹脂材料と補強用樹脂材料から成る十分な樹脂層を存在させることができることから、上記光ファイバ素線の分離領域に隣接する少なくとも並設領域の全体を上記素線固定領域内に含ませることができるため、分離領域の上記長さを確保しながら光ファイバアレイの全長を短縮させることが可能となる。
【0040】
例えば、第8図に示すように光ファイバ固定基板45の第二平坦面452上に第7図に示した被覆固定領域103と同一の長さを維持したまま二組の多芯光ファイバ心線40、50を固定し、かつ、光ファイバ固定基板45の第一平坦面451とこの第一平坦面451に対向して配置された平坦状のカバー板48との隙間部(上記素線固定領域102に相当する)に光ファイバ素線44、54の上記分離領域101に隣接した並設領域100全体を配置すると共に、光ファイバ素線44、54を光ファイバ固定用樹脂材料46と補強用樹脂材料47により固定することにより、第7図に示した光ファイバアレイよりその全長の長さを短縮させることが可能となる。すなわち、光ファイバ素線44、54の並設領域100の一部が上記隙間部から被覆固定領域103側へはみ出て配置された第7図の光ファイバアレイに較べ、光ファイバ素線44、54の並設領域100全体が上記隙間部内に配置された第8図の光ファイバアレイの方がアレイ全長の長さを短縮させることが可能となる。
【0041】
但し、第8図に示す構造の光ファイバアレイを得るには、その製造途中における仮固定用基板11に仮固定された光ファイバ素線44、54を、平坦面を有する光ファイバ固定基板45に樹脂材料46を介し固定する第三工程において、第9図に示すように光ファイバ固定基板45の段差部400と仮固定用基板11の後端部110とを揃えて配置することを要する。
【0042】
すなわち、仮固定用基板11に光ファイバ素線44、54が仮固定される第二工程においては、第9図に示すように光ファイバ素線44、54は仮固定用基板11の平坦面上において互いに整列して仮固定されているが、仮固定用基板11の平坦面より後方側においては上下二組に分離している。そして、光ファイバ素線44、54の上記形態は、最終的に得られる光ファイバアレイにおいても保存されるため、仮固定用基板11の平坦面の後端部110が実質的に光ファイバ素線44、54の並設領域100と分離領域101の境界に対応する。
【0043】
従って、上記第二工程に続く第三工程において、光ファイバ固定基板45が上述したようにその厚み方向において高位の第一平坦面451と段差部400を介し上記第一平坦面より低位の第二平坦面452を有する場合、第9図に示すように光ファイバ固定基板45の段差部400と仮固定用基板11の後端部110とを揃えて配置することにより、第8図に示すような光ファイバ固定基板45の第一平坦面451とこの第一平坦面451に対向して配置された平坦状のカバー板48との隙間部に各光ファイバ素線44、54群の上記並設領域100の全体が配置された構造の光ファイバアレイを得ることができる。
【0044】
次に、第10図に示すように光ファイバ固定基板45の第一平坦面451とこの第一平坦面451に対向して配置された平坦状のカバー板48との隙間間隔を大きく設定することにより、上記隙間部(上記素線固定領域102に相当する)内に光ファイバ素線44、54の並設領域100全体とこれに隣接する分離領域101の一部を配置させることができ、更にアレイ全長の長さを短縮させることが可能となる。
【0045】
但し、第10図に示す構造の光ファイバアレイを得るには、その製造途中における仮固定用基板11に仮固定された光ファイバ素線44、54を、平坦面を有する光ファイバ固定基板45に樹脂材料46を介し固定する第三工程において、第11図に示すように光ファイバ固定基板45の上記段差部400を仮固定用基板11の後端部110より後方側に配置することを要する。
【0046】
また、第12図に示すように上記隙間部(素線固定領域102に相当する)内に光ファイバ素線44、54の並設領域100全体とこれに隣接する分離領域101の全体を配置させた場合、第10図に示す構造の光ファイバアレイよりアレイ全長の長さを更に短縮させることが可能となる。但し、この場合も、製造途中における仮固定用基板に仮固定された光ファイバ素線を、平坦面を有する光ファイバ固定基板に樹脂材料を介し固定する第三工程において、光ファイバ固定基板の上記段差部を仮固定用基板の後端部より後方側の上記被覆固定領域103の境界部に配置することを要する。
【0047】
尚、第8図、第10図、第12図に示した光ファイバアレイにおいては、隙間部内に配置された光ファイバ素線44、54の並設領域100と光ファイバ固定基板45の第一平坦面451とカバー板48との間、あるいは光ファイバ素線44、54の並設領域100並びに分離領域101と光ファイバ固定基板45の第一平坦面451とカバー板48との間に、上記光ファイバ固定用樹脂材料46と補強用樹脂材料47から成る十分な樹脂層が介在しているため、光ファイバ固定基板45の第一平坦面451とカバー板48との間で十分な厚さの樹脂層を介さずに光ファイバ素線44、54が直接挟持されている構造の光ファイバアレイと較べ、光ファイバ固定基板45の段差部400やカバー板48の後端が光ファイバ素線44、54に接触することに起因した湾曲部への応力の集中が生じ難いため、光ファイバ素線44、54における亀裂や断線の発生も阻止することができる。
【0048】
ところで、第8図、第10図、第12図に示した光ファイバアレイにおいては上記段差部400が設けられた光ファイバ固定基板45が適用されているが、第13図に示すように段差部を具備しない光ファイバ固定基板を適用してもよい。
【0049】
すなわち、第13図に示すように段差部を有しない平坦状の光ファイバ固定基板45とこれに対向して配置された平坦状のカバー板48との隙間部に、二組の多芯光ファイバ心線40、50と光ファイバ素線44、54の並設領域100並びにこれに隣接する分離領域101の全体を配置し、かつ、多芯光ファイバ心線40、50と光ファイバ素線44、54の双方を光ファイバ固定用樹脂材料46と補強用樹脂材料47により固定することにより、第12図に示した光ファイバアレイと同程度の短縮化が図られた光ファイバアレイを得ることが可能となる。
【0050】
また、第13図に示す光ファイバアレイにおいては段差部を有しない平坦状の光ファイバ固定基板45が適用されるため、光ファイバ固定基板の構造が簡略化される分、第8図、第10図、第12図に示した光ファイバアレイと比較して製造コストの低減も図れる。
【0051】
但し、第13図に示す構造の光ファイバアレイを得るには、その製造途中における仮固定用基板11に仮固定された光ファイバ素線44、54を、段差部を有しない平坦状の光ファイバ固定基板45に樹脂材料46を介し固定する第三工程において、第14図に示すように上記仮固定用基板11上に仮固定された光ファイバ素線44、54の少なくとも後端側の領域と二組の上記多芯光ファイバ心線40、50における少なくとも先端側の領域を光ファイバ固定基板45の全長範囲内に配置することを要する。
【0052】
【実施例】
以下、本発明の実施例について参考例と共に具体的に説明する。
参考例1
まず、第3図(A)に示すように、ガラス製の平板からなる仮固定用基板21上に紫外線硬化エポキシ樹脂を塗布し、厚さ約10μmの仮固定用樹脂材料22から成る層を形成した。尚、この仮固定用樹脂材料22から成る層の厚さを均一にするため、一旦、仮固定用基板21上に上記紫外線硬化エポキシ樹脂を過剰に付着させた後、金属製のブレードを仮固定用基板21の表面上から10μmの距離を維持して水平移動させることにより塗り広げて均一に調整した。
【0053】
次に、断面V字形状の案内溝を上側にして予め配置されている光ファイバ素線整列治具23の近傍に上記仮固定用樹脂材料22から成る層を上側にして仮固定用基板21を配置した。ここで、案内溝の配置間隔は127μmである。
【0054】
次に、上記光ファイバ素線整列治具23の上側から光ファイバ素線24を載置して、その先端側を光ファイバ素線整列治具23の案内溝内に収容する。このとき、仮固定用樹脂材料22から成る層に光ファイバ素線24が接触しない程度に仮固定用基板21を光ファイバ素線整列治具23に対して若干下方側に配置している。
【0055】
次に、第3図(B)に示すように、光ファイバ素線整列治具23の案内溝内にその先端側が収容されている光ファイバ素線24上に、光ファイバ素線整列治具23と同じく127μm間隔の断面V字形状の案内溝が刻まれた押え板25を、その案内溝が光ファイバ素線整列治具23の案内溝と位置整合されるようにして重ね合せると共に、荷重を加えることにより光ファイバ素線24は上記案内溝内で整列され(第一工程)、かつ、押え板25の案内溝に密着される。ここで、上記押え板25の材質は透明石英ガラスとした。
【0056】
次に、第3図(C)に示すように、仮固定用基板21を上方側へ移動させてその平坦面上に形成している仮固定用樹脂材料22から成る層を光ファイバ素線24に密着させる。
【0057】
この状態で上記押え板25を介し紫外線を照射して仮固定用樹脂材料22を硬化させると、仮固定層が形成されて光ファイバ素線24が仮固定用基板21に仮固定される(第二工程)。尚、ここで、仮固定用樹脂材料22は完全には硬化させず、光ファイバ素線24を127μm間隔で仮固定用基板21上に保持するには十分であるが、後の工程で仮固定用基板21を光ファイバ素線24から分離する際に弊害とならない程度に硬化させる。
【0058】
次に、第4図(A)に示すように上記光ファイバ素線整列治具23および押え板25を光ファイバ素線24から取り外し、かつ、仮固定用基板21に仮固定された光ファイバ素線24上へ熱硬化エポキシ樹脂で構成される光ファイバ固定用樹脂材料26を滴下して光ファイバ素線24上に平坦に塗布する。
【0059】
更に、第4図(B)に示すように、光ファイバ固定基板27を光ファイバ素線24上に塗布された光ファイバ固定用樹脂材料26の上に配置し、光ファイバ固定用樹脂材料26を加熱により硬化させて光ファイバ固定基板27を光ファイバ素線24に固定する(第三工程)。
【0060】
そして、仮固定用基板21をその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料22と共に光ファイバ素線24から分離する(第四工程)ことにより、第4図(C)に示すように127μm間隔で光ファイバ素線24が光ファイバ固定基板27に整列した構造体が得られる。
【0061】
次に、第5図(A)に示すように熱硬化エポキシ樹脂からなる補強用樹脂材料28を塗布したカバー板29を準備し、第5図(B)に示すように仮固定用基板21を分離した部分に補強用樹脂材料28が塗布されたカバー板29を下から押し付けた上で、補強用樹脂材料28を硬化させることにより、光ファイバ素線24が光ファイバ固定基板27とカバー板29とで挟持された構造体が得られる(第五工程)。
【0062】
最後に、第5図(C)に示すように光ファイバ固定基板27とカバー板29から成る一対の板状部材の端面を研磨により平坦化し、光ファイバ素線24の先端側を露出させると共に、被覆部固定用樹脂材料49で被覆部を固定することにより第15図に示す光ファイバアレイが得られる。
[実施例2]
光ファイバ素線24上に塗布された光ファイバ固定用樹脂材料26の上に光ファイバ固定基板27を配置し、光ファイバ固定用樹脂材料26を加熱により硬化させて光ファイバ固定基板27を光ファイバ素線24に固定する参考例1の第三工程(第4図B参照)において、厚み方向において高位の第一平坦面451と段差部400を介し上記第一平坦面より低位の第二平坦面452を有する光ファイバ固定基板45を用い、第11図に示すように光ファイバ固定基板45の上記段差部400を仮固定用基板11の後端部110より後方側に配置することにより第10図に示す構造を有するハーフピッチの光ファイバアレイを得た。
【0063】
すなわち、厚さが0.28mmの二組の多芯光ファイバ心線40、50を上下2段に重ねて用い、上下の多芯光ファイバ心線40、50の厚さ中心間距離(第7図において高低差Eに相当)は0.3mmであった。分離領域101における各光ファイバ素線44、54の曲率半径は25mmに設定され、分離領域101の長さは3.8mmであった。また、分離領域101と素線固定領域102の共通部分の長さは1.9mm、素線固定領域102の長さは4.1mm、被覆固定領域103の長さは1.5mmにそれぞれ設定され、光ファイバアレイの全長は7.5mmであった。
【0064】
また、光ファイバ固定用樹脂材料46と補強用樹脂材料47から成る各層の厚さは、何れも並設領域100において0.1mmであり、カバー板48の後端や光ファイバ固定基板45における第一平坦面451の段差部400近傍においても0.025mmが確保されており、光ファイバ素線44、54の湾曲部にカバー板48の後端や光ファイバ固定基板45における第一平坦面451の後端が接触することはなかった。尚、第10図中、49は被覆部固定用樹脂材料を示している。
[実施例3]
光ファイバ素線24上に塗布された光ファイバ固定用樹脂材料26の上に光ファイバ固定基板27を配置し、光ファイバ固定用樹脂材料26を加熱により硬化させて光ファイバ固定基板27を光ファイバ素線24に固定する参考例1の第三工程(第4図B参照)において、厚み方向において高位の第一平坦面451と段差部400を介し上記第一平坦面より低位の第二平坦面452を有する光ファイバ固定基板45を用い、光ファイバ固定基板45の上記段差部400を仮固定用基板の後端部より後方側の上記被覆固定領域103の境界部に配置することにより第12図に示す構造を有するハーフピッチの光ファイバアレイを得た。
【0065】
すなわち、厚さが0.28mmの二組の多芯光ファイバ心線40、50を上下2段に重ねて用い、上下の多芯光ファイバ心線40、50の厚さ中心間距離は0.3mmであった。分離領域101における各光ファイバ素線44、54の曲率半径は25mmに設定され、分離領域101の長さは3.8mmであった。
【0066】
また、この実施例に係る光ファイバアレイでは、光ファイバ素線44、54の並設領域100とこれに隣接する分離領域101の全体が素線固定領域102内に配置されているため、素線固定領域102と被覆固定領域103が隣接している。素線固定領域102の長さは4.1mm、被覆固定領域103の長さは1.5mmにそれぞれ設定され、光ファイバアレイの全長は5.6mmであった。
【0067】
また、光ファイバ固定用樹脂材料46と補強用樹脂材料47から成る各層の厚さは、何れも並設領域100において0.16mmであり、カバー板48の後端や光ファイバ固定基板45における第一平坦面451の段差部400近傍においても0.01mmが確保されており、光ファイバ素線44、54の湾曲部にカバー板48の後端や光ファイバ固定基板45における第一平坦面451の後端が接触することはなかった。尚、第12図中、49は被覆部固定用樹脂材料を示している。
[実施例4]
光ファイバ素線24上に塗布された光ファイバ固定用樹脂材料26の上に光ファイバ固定基板27を配置し、光ファイバ固定用樹脂材料26を加熱により硬化させて光ファイバ固定基板27を光ファイバ素線24に固定する参考例1の第三工程(第4図B参照)において、段差部を有しない平坦状の光ファイバ固定基板45を用い、第14図に示すように仮固定用基板11上に仮固定された光ファイバ素線44、54の少なくとも後端側の領域と二組の上記多芯光ファイバ心線40、50における少なくとも先端側の領域を光ファイバ固定基板45の全長範囲内に配置することにより第13図に示す構造を有するハーフピッチの光ファイバアレイを得た。
【0068】
すなわち、厚さが0.28mmの二組の多芯光ファイバ心線40、50を上下2段に重ねて用い、上下の多芯光ファイバ心線40、50の厚さ中心間距離は0.3mmであった。分離領域101における各光ファイバ素線44、54の曲率半径は25mmに設定され、分離領域101の長さは3.8mmであった。
【0069】
また、この実施例に係る光ファイバアレイでは、光ファイバ素線44、54の並設領域100とこれに隣接する分離領域101の全体が素線固定領域102内に配置されているため、素線固定領域102と被覆固定領域103が隣接している。素線固定領域102の長さは4.1mm、被覆固定領域103の長さは1.5mmにそれぞれ設定され、光ファイバアレイの全長は5.6mmであった。
【0070】
また、光ファイバ固定用樹脂材料46、補強用樹脂材料47および被覆部固定用樹脂材料49には同一組成の樹脂を共通に用いており、光ファイバ固定用樹脂材料46と補強用樹脂材料47から成る各層の厚さは、何れも並設領域100において0.25mmであった。
【0071】
【産業上の利用可能性】
本発明に係る光ファイバアレイは、アレイ導波路回折格子(AWG)や光スターカプラなどの平面光回路(PLC)と光ファイバとの接続に利用することができ、平面光回路モジュールの低コスト化、小型化に貢献できる産業上の利用可能性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図(A)〜(D)は、本発明に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す説明図。
【図2】 第2図(A)〜(C)は、本発明に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す説明図。
【図3】 第3図(A)〜(C)は、参考例1に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す概略斜視図。
【図4】 第4図(A)〜(C)は、参考例1に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す概略斜視図。
【図5】 第5図(A)〜(C)は、参考例1に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す概略斜視図。
【図6】 第6図は、二段に重ねられた多芯光ファイバ心線と各多芯光ファイバ心線から伸びる各光ファイバ素線の分離領域と並設領域を示す概略斜視図。
【図7】 第7図は、本発明に係る光ファイバアレイの概略断面図。
【図8】 第8図は、光ファイバ固定基板の第一平坦面とカバー板との隙間部内にファイバ素線群の並設領域のみが配置された光ファイバアレイの概略断面図。
【図9】 第9図は、第8図に示す光ファイバアレイの製造途中における第三工程の概略説明図。
【図10】 第10図は、本発明の実施例2に係る光ファイバアレイの概略断面図。
【図11】 第11図は、実施例2に係る光ファイバアレイの製造途中における第三工程の概略説明図。
【図12】 第12図は、本発明の実施例3に係る光ファイバアレイの概略断面図。
【図13】 第13図は、本発明の実施例4に係る光ファイバアレイの概略断面図。
【図14】 第14図は、実施例4に係る光ファイバアレイの製造途中における第三工程の概略説明図。
【図15】 第15図は、参考例1に係る光ファイバアレイの概略断面図。
【図16】 第16図(A)〜(D)は、光ファイバ素線整列治具を用いた従来法に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す説明図。

Claims (3)

  1. 平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光ファイバ素線が整列して配置され、かつ、各光ファイバ素線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファイバ素線および板状部材が固定されていると共に、各光ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイであって、
    複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成されている光ファイバ素線整列治具に複数の光ファイバ素線を整列させる第一工程と、
    上記光ファイバ素線整列治具により整列された光ファイバ素線に、平坦面に仮固定用樹脂材料が塗布された仮固定用基板の上記仮固定用樹脂材料側を接触させ、仮固定用基板に光ファイバ素線を仮固定する第二工程と、
    仮固定用基板に仮固定された光ファイバ素線を、平坦面を有する光ファイバ固定基板に樹脂材料を介して固定する第三工程と、
    上記仮固定用基板をその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料と共に光ファイバ素線から分離する第四工程と、
    上記光ファイバ固定基板に固定された光ファイバ素線の仮固定用基板が分離された側に、樹脂材料を介してカバー板を固定する第五工程の各工程を具備し、かつ、
    上記第三工程において、光ファイバ素線を固定する上記光ファイバ固定基板がその厚み方向において高位の第一平坦面と段差部を介し上記第一平坦面より低位の第二平坦面を有しており、光ファイバ固定基板の上記段差部を仮固定用基板の後端部より後方側に配置する光ファイバアレイの製造方法により製造された光ファイバアレイにおいて、
    上記光ファイバ素線が、二組の多芯光ファイバ心線からそれぞれ先端方向へ伸びる二組の光ファイバ素線群により構成され、先端方向へ伸びる二組の上記光ファイバ素線群が、各多芯光ファイバ心線から先端方向へ向け互いに接近する方向に曲がりながら各多芯光ファイバ心線における厚み方向の略中間に位置する光ファイバ素線配列面まで導かれる分離領域と、この分離領域に隣接し一方の光ファイバ素線群の素線間に他方の光ファイバ素線群の各素線を割り込ませて各光ファイバ素線群が上記光ファイバ素線配列面上に並列される並設領域を有すると共に、光ファイバ固定基板の第二平坦面上に上記二組の多芯光ファイバ心線の先端側が配置され、かつ、光ファイバ固定基板の第一平坦面とこの第一平坦面に対向して配置された平坦状のカバー板との隙間部に各光ファイバ素線群の上記並設領域全体とこれに隣接する上記分離領域の一部若しくは全体が配置されることを特徴とする光ファイバアレイ。
  2. 平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光ファイバ素線が整列して配置され、かつ、各光ファイバ素線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファイバ素線および板状部材が固定されていると共に、各光ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイであって、
    複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成されている光ファイバ素線整列治具に複数の光ファイバ素線を整列させる第一工程と、
    上記光ファイバ素線整列治具により整列された光ファイバ素線に、平坦面に仮固定用樹脂材料が塗布された仮固定用基板の上記仮固定用樹脂材料側を接触させ、仮固定用基板に光ファイバ素線を仮固定する第二工程と、
    仮固定用基板に仮固定された光ファイバ素線を、平坦面を有する光ファイバ固定基板に樹脂材料を介して固定する第三工程と、
    上記仮固定用基板をその平坦面に設けた仮固定用樹脂材料と共に光ファイバ素線から分離する第四工程と、
    上記光ファイバ固定基板に固定された光ファイバ素線の仮固定用基板が分離された側に、樹脂材料を介してカバー板を固定する第五工程の各工程を具備し、かつ、
    上記第三工程において、上記光ファイバ素線が二組の多芯光ファイバ心線からそれぞれ先端方向へ伸びる二組の光ファイバ素線群により構成されると共に、光ファイバ素線を固定する上記光ファイバ固定基板が段差部を有しない平坦状の板状部材で構成されており、上記仮固定用基板上に仮固定された光ファイバ素線の少なくとも後端側の領域と二組の上記多芯光ファイバ心線における少なくとも先端側の領域を光ファイバ固定基板の全長範囲内に配置する光ファイバアレイの製造方法により製造された光ファイバアレイにおいて、
    先端方向へ伸びる二組の上記光ファイバ素線群が、各多芯光ファイバ心線から先端方向へ向け互いに接近する方向に曲がりながら各多芯光ファイバ心線における厚み方向の略中間に位置する光ファイバ素線配列面まで導かれる分離領域と、この分離領域に隣接し一方の光ファイバ素線群の素線間に他方の光ファイバ素線群の各素線を割り込ませて各光ファイバ素線群が上記光ファイバ素線配列面上に並列される並設領域を有すると共に、光ファイバ固定基板とこれに対向して配置された平坦状のカバー板との隙間部に上記二組の多芯光ファイバ心線の先端側と各光ファイバ素線群の上記分離領域および並設領域の全体がそれぞれ配置されることを特徴とする光ファイバアレイ。
  3. 光ファイバ素線と光ファイバ固定基板との間並びに光ファイバ素線とカバー板との間に少なくとも20μm以上の樹脂層がそれぞれ存在することを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバアレイ。
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