JP3650564B2 - 多芯バンドルの製造用治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数本のファイバを縦方向及び横方向にそれぞれ整列して多芯バンドルを製造するための治具に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多数本の断面円形状のファイバを整列一体化して多芯バンドルを製造する場合、例えば特開平11―337749号公報に示されるように、複数のV溝が平行に形成された1対のV溝基板を平面基板の両側にそれぞれ配置し、各V溝基板をそのV溝にファイバを嵌挿した状態で平面基板に押し付けることで、基板間に各ファイバをその外周面がV溝側面の2箇所と平面基板の1箇所とで接するように挟み込んで、V溝基板と平面基板とをファイバと共に接着一体化する方法が知られている。
【0003】
また、特開平11―337761号公報に示されるものでは、ファイバの被覆部を載置する被覆載置部と、この被覆載置部に段差状に連続してかつ被覆載置部よりも高く形成され、ファイバの被覆部が除去された裸ファイバ部を嵌挿する複数のV溝を有するV溝部とを備えた基板に対し、ファイバをその裸ファイバ部がV溝部のV溝に、また被覆部が被覆載置部にそれぞれ位置するように載置し、押圧部材により基板のV溝部に裸ファイバ部を押圧して、その状態で押圧部材及び基板をファイバと共に接着剤で一体化するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、多芯バンドルとして、上記のように多数本のファイバを横方向(又は縦方向)のみに1列に直線状に並ぶように整列するのではなくて、縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように整列したものが要求されることがある。
【0005】
その場合、ファイバが周りのファイバに隣接して配置されるので、上記従来の方法のように、ファイバを基板の面やV溝側面に当接させて整列させることはできない。
【0006】
しかも、ファイバ同士が隣接配置されるので、多数本のファイバが整列方向に正確に並び難く、例えば上側のファイバが下側のファイバ上に位置するのではなくて下側の隣り合うファイバ間に位置する俵積み状態になり易く、ファイバの配列方向からのズレが大きくなって、ファイバを縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように精度良く整列させることが難しいという問題がある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記のように多数本のファイバを縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように整列させる場合に、その製造のための治具に工夫を凝らすことで、それらファイバの配列方向からのズレを可及的に小さくしてファイバを縦方向及び横方向にそれぞれ精度良く整列させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、請求項1の発明では、各々多数本のファイバが1列に並べられて接着一体化された多数のファイバシートを多段に積層して加圧することにより、多数本のファイバが縦方向及び横方向にそれぞれ直線状に並ぶように整列した多芯バンドルを製造するための治具として、断面略コ字状の嵌合溝部を有する第1及び第2シート整列治具を組み合わせてなる構成とする。
【0009】
そして、上記各シート整列治具は、嵌合溝部内の互いに対向する第1及び第2内側面のうちの第1内側面が溝部底面と直交し、第2内側面が溝部開口側に向かって第1内側面から離れる方向に所定角度で傾斜している一方、溝部両側の側壁外面である第1及び第2外側面のうち、上記第1内側面側に位置する第1外側面が側壁基端側から先端側に向かって第2外側面に向かう方向に上記第2内側面の傾斜角度と同じ傾斜角度で傾斜し、第2内側面側の第2外側面が溝部底面と直交する方向に延びているものとし、これらの両シート整列治具の嵌合溝部間に上記多段のファイバシートを挟んだ状態で、第2シート整列治具の第2内側面を第1シート整列治具の第1外側面に、また第2シート整列治具の第1外側面を第1シート整列治具の第2内側面にそれぞれ摺接させながら両シート整列治具同士を接近させることで、多段のファイバシートを加圧するようにする。
【0010】
上記の構成により、多芯バンドルを製造する場合、例えば多芯バンドルの横方向に対応する本数の多数本のファイバ同士を接着一体化してファイバシートを形成し、そのファイバシートを多芯バンドルの縦方向に対応する数だけ作っておく。そして、第1及び第2のシート整列治具を用いて上記多数のファイバシートを多段に積層して加圧するには、まず、第1シート整列治具の嵌合溝部を例えば上向きにして、その内部に多数のファイバシートを各々の幅方向端部がシート整列治具の第1内側面に当接するように多段に積層する。次いで、第2シート整列治具をその嵌合溝部を下向きにして第1シート整列治具上の多段のファイバシート上に被せる。そのとき、上側の第2シート整列治具の位置を下側の第1シート整列治具に対しずらして、第2シート整列治具の第2内側面を第1シート整列治具の第1外側面と、また第2シート整列治具の第1外側面を第1シート整列治具の第2内側面とそれぞれ当接させる。このことで、多段のファイバシートは上下両側のシート整列治具の溝部底面及び第1内側面で囲まれた空間に閉じ込められる。
【0011】
その後、上側の第2シート整列治具を下側の第1シート整列治具に向かって押し付けると、第2シート整列治具の第2内側面が第1シート整列治具の第1外側面に、また第2シート整列治具の第1外側面が第1シート整列治具の第2内側面にそれぞれ摺接しながら第2シート整列治具が下降移動して第1シート整列治具に接近するが、これら第1外側面及び第2内側面は傾斜しているので、両シート整列治具同士の接近に伴い、多段のファイバシートは両シート整列治具の溝部底面間で積層方向に加圧されるばかりでなく、それと同時に両シート整列治具の第1内側面間で幅方向(積層方向と直交する方向)に加圧される。このことで、多数のファイバシートが両シート整列治具の嵌合溝部間に挟まれた状態で多段に積層されて加圧される。
【0012】
そのとき、各ファイバシートにおける多数本のファイバは一定ピッチで1列に直線状に整列されているので、隣り合うファイバシートの各ファイバ同士をファイバシートの幅方向と直交する積層方向に対応させれば、全てのファイバが積層方向に1列に直線状に整列することとなり、このことで多数本のファイバは縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように整列される。そして、このようなファイバの整列状態で多段のファイバシートを接着一体化することで多芯バンドルが製造される。
【0013】
また、第2シート整列治具を第1シート整列治具に向かって押圧することで、多段のファイバシートを積層方向及び幅方向の2つの方向に同時に加圧できるので、多数本のファイバを縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように容易かつ確実に整列させることができ、多数本のファイバが縦方向及び横方向にそれぞれ精度良く整列した多芯バンドルを容易に製造することができる。
【0014】
請求項2の発明では、上記第1及び第2シート整列治具は同じ形状のものとする。こうすれば、1種類のシート整列治具を用いてファイバシートを多段に積層して多芯バンドルを製造することができ、その製造コストの低減を図ることができる。
【0015】
請求項3の発明では、多数本のファイバ端末部を縦方向及び横方向にそれぞれ整列するように構成する。こうすると、ファイバ端末部の配列方向からのズレが可及的に小さく、それらファイバ端末部が縦方向及び横方向にそれぞれ精度良く整列した多芯バンドルが容易に得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図11は本発明の実施形態に係る多芯バンドルBuを示す。この多芯バンドルBuは、所定外径を有する多数本の断面円形状の光ファイバとしてのファイバ1,1,…が端末部にて縦方向及び横方向にそれぞれ直線状に並ぶように整列したものであり、具体的には、例えば外径0.5mm(プリコート部2の外径は0.65mm)の744本のファイバ1,1,…が端末部にて縦方向に12段にかつ横方向に62列にそれぞれ並べられて整列していて(12×62=744)、縦寸法が6.12mmで横寸法が31.92mmの多芯バンドルである。
【0017】
図1及び図2は上記多芯バンドルBuを製造するために用いられる本発明の実施形態に係る多芯バンドル製造用治具Jを示し、この治具Jは第1及び第2の1対のシート整列治具14,15とを組み合わせてなる。
【0018】
上記第1及び第2シート整列治具14,15は断面略コ字状の互いに同じ部材からなる。つまり、各シート整列治具14,15において、嵌合溝部16内の互いに対向する第1及び第2内側面17,18のうちの第1内側面17は溝部16の底面16aと直交している(第1内側面17と溝部16の底面16aとのなす角度は90°)。また、第2内側面18は溝部16の開口側に向かって第1内側面17から離れる方向に所定角度αで傾斜している。一方、溝部16の両側の側壁外面にはそれぞれ第1及び第2外側面20,21が形成され、これら外側面20,21のうち、第1内側面17側に位置する第1外側面20は、側壁基端側から先端側に向かって第2外側面21に向かう方向に上記第2内側面18の傾斜角度αと同じ傾斜角度αで傾斜している。また、第2内側面18側の第2外側面21は溝部16の底面16aと直交する方向に延びている(第2外側面21と溝部16の底面16aとのなす角度は90°)。
【0019】
図3に示す如く、上記シート整列治具15の第2内側面18及び第1外側面20の傾斜角度αは、後述するように、積層された多段のファイバシート13,13,…の積層方向(上下方向)の押付け量Aと、各ファイバシート13の幅方向の寄せ量Bとに応じて設定される。換言すれば、傾斜角度αを変えて押付け量A及び寄せ量Bの関係をA/B=tan(90°−α)の式から変更することができる。この実施形態の例では、傾斜角度αをα=20°としており、押付け量AがA=0.5mmであるとき、寄せ量BはB=0.5/tan(90°−α)=0.182mmとなる。
【0020】
次に、このような多芯バンドル製造用治具Jを用いて上記多芯バンドルBuを製造する方法について説明する。最初に、多数本のファイバ1,1,…が1列に並べられて接着一体化された多数のファイバシート13,13,…を作る。具体的には、まず、図4に示すように、各ファイバ1の端末部から保護のための被覆層であるプリコート部2を所定長さだけ取り除いてガラスのみの部分を露出させる。
【0021】
次いで、図6に拡大して示すように、V溝治具4及び押圧治具7を用意し、両治具4,7間に上記プリコート部2が除去されたファイバ1,1,…の端末部をクランプして保持する保持工程を行う。すなわち、上記V溝治具4は、多芯バンドルBuの横方向に対応する本数(62本)と同数の断面V字状のV溝5,5,…が表面(上面)に所定ピッチpで互いに平行に並設されたもので、その各V溝5に上記各ファイバ1が外周面の2箇所P1,P2で溝側面5a,5aと接するように嵌合される。具体的には、V溝5の溝側面5a,5a間のなす角度θはθ=70°、V溝5,5間のピッチpはp=0.515mmであり、この各V溝5にファイバ1が隣り合うファイバ1との間に0.01mm程度の隙間をあけかつV溝5以外の治具4表面(上面)に突出した状態で嵌挿される。尚、このV溝治具4は、例えばセラミックやジルコニア等の高硬度材料からなる。一方、押圧治具7は、ガラス板等の基材8表面(下面)に軟質フィルム等の軟質材9を一体的に接着したものである。
【0022】
そして、図5にも示すように、上記多芯バンドルBuの横方向に対応する本数のファイバ1,1,…をそれぞれ上記V溝治具4のV溝5,5,…に嵌挿して1列に並べ、そのファイバ1,1,…上に押圧治具7を軟質材9が当接するように載置し、図外のクランプ手段により、この押圧治具7をV溝治具4に押し付けて両治具4,7間に各ファイバ1をクランプ保持することで、その各ファイバ1をV溝治具4に対しファイバ1の外周面がV溝5の溝側面5a,5aに2箇所P1,P2で接するように加圧状態で押し付けて保持する。
【0023】
その際、押圧治具7の軟質材9により各ファイバ1がV溝治具4に押圧されるので、各ファイバ1の外周面はV溝5の溝側面5a,5aに2箇所P1,P2で確実に接するようになり、多数本のファイバ1,1,…を精度良く並べることができる。しかも、各ファイバ1をV溝5に嵌挿するので、ファイバ1の外径に若干の誤差があっても、各ファイバ1は中心が常にV溝5の中央上に位置するようになり、ファイバ1,1間のピッチが常にV溝5,5間のピッチpと一致した状態で並べられる。
【0024】
このようにして多数本のファイバ1,1,…を押圧治具7によるクランプによりV溝治具4に押付け保持した状態で、図7及び図8に示すように、それら多数本のファイバ1,1,…同士を接着剤11により接着一体化してファイバシート13を作る工程を行う。すなわち、この工程では、ファイバ長さ方向についてV溝治具4の両側の2箇所(3箇所以上でもよい)でそれぞれファイバ1,1,…間の隙間にUV硬化性の樹脂からなる接着剤11を充填し、それを紫外線の照射により硬化させることによって多数本のファイバ1,1,…同士を接着する(尚、図7では説明のために接着剤11による接着範囲を斜線にて示し、それに「接着剤11」の符号を記している)。
【0025】
また、このように多数本のファイバ1,1,…同士をV溝治具4に押付け保持した状態で接着してファイバシート13を作った後、そのファイバシート13をV溝治具4から取り外し、図9に示すように、その多数本のファイバ1,1,…同士を、上記V溝治具4の両側部分のみならず、それらの間の全体(図7に示す接着剤11,11間の部分の全体)にてさらに接着剤11により接着してファイバシート13を補強する。これは、上記と同様に、ファイバ1,1,…間にUV硬化性の樹脂からなる接着剤11をさらに厚く充填し、それを紫外線の照射により硬化させることによって行う。その際、ファイバシート13の各ファイバ1の頂部(ファイバ1の外周面のうちファイバシート13におけるファイバ1,1,…の配列方向と直交する方向の両端部)に接着剤11が付着しないように注意する。
【0026】
このように接着工程の後にV溝治具4から取り外されたファイバシート13の多数本のファイバ1,1,…同士を、V溝治具4の両側部分とそれらの間の部分とにおいてさらに接着剤11によって接着するので、ファイバシート13におけるファイバ1,1,…同士を分離不能に強固に接着一体化して、ファイバシート13を補強することができる。
【0027】
しかも、接着工程において、多数本のファイバ1,1,…同士をV溝治具4の両側の2箇所でそれぞれ接着するので、ファイバシート13におけるファイバ1,1,…同士が複数箇所で接着一体化されることとなり、ファイバシート13をさらに補強することができる。
【0028】
また、上記接着剤11はUV硬化性の樹脂からなる接着剤であるので、ファイバ1,1,…同士を容易に素早く接着することができる望ましい接着剤が得られる(尚、他の種類の接着剤を使用してもよいのは勿論である)。
【0029】
以上のようにして作製されたファイバシート13は多芯バンドルBuの横方向に対応する多数本のファイバ1,1,…が一定ピッチで1列に直線状に並ぶように整列されたものとなる。そして、上記ファイバシート13を多芯バンドルBuの縦方向に対応する数(12枚)だけ作る。
【0030】
この後、図1に示す如く、上記した本発明の実施形態に係る多芯バンドル製造用治具Jを用い、上記多数枚のファイバシート13,13,…を第1及び第2シート整列治具14,15の断面略コ字状の嵌合溝部16,16間に挟んだ状態で多段に積層して加圧する積層工程を行う。これら1対のシート整列治具14,15を用いて多数枚のファイバシート13,13,…を積層して加圧するには、まず、第1シート整列治具14(下側シート整列治具)の嵌合溝部16を上向きにして、その内部に上記多数枚のファイバシート13,13,…を各々の幅方向端部が第1シート整列治具14の第1内側面17に当接するように多段に積層する。次いで、第2シート整列治具15(上側シート整列治具)をその嵌合溝部16を下向きにして上記第1シート整列治具14内の多段のファイバシート13,13,…上に被せる。そのとき、第2シート整列治具15の位置を第1シート整列治具14に対しずらし、第2シート整列治具15の第2内側面18を第1シート整列治具14の第1外側面20と、また第2シート整列治具15の第1外側面20を第1シート整列治具14の第2内側面18とそれぞれ当接させる。
【0031】
その後、図外のクランプ手段を用い、第2シート整列治具15を第1シート整列治具14に向かって下方に押し付けると、第2シート整列治具15の第2内側面18が第1シート整列治具14の第1外側面20に、また第2シート整列治具15の第1外側面20が第1シート整列治具14の第2内側面18にそれぞれ摺接しながら、第2シート整列治具15が下降移動して第1シート整列治具14に接近するが、これら第1外側面20及び第2内側面18は傾斜しているので、両シート整列治具14,15の接近に伴い、多段のファイバシート13,13,…は上下側のシート整列治具14,15の溝部16,16の底面16a,16a間で積層方向に加圧されるばかりでなく、それと同時に両シート整列治具14,15の第1内側面17,17間で幅方向(積層方向と直交する方向)に加圧され、上側の第2シート整列治具15の下降端位置では、多段のファイバシート13,13,…が上下側のシート整列治具14,15の溝部16,16の底面16a,16a及び第1内側面17,17で囲まれた断面矩形状の空間に押し込められる。
【0032】
そのとき、各ファイバシート13における多数本のファイバ1,1,…は一定ピッチで1列に直線状に整列されているので、上下に隣り合うファイバシート13,13の対応するファイバ1,1同士をファイバシート13,13,…の積層方向(上下方向)に対応させれば、全てのファイバ1,1,…が積層方向に1列に直線状に整列することとなり、このことで多数本のファイバ1,1,…は縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように整列される。
【0033】
また、上記のように、上側の第2シート整列治具15を下側の第1シート整列治具14に向かって押圧することにより、多段のファイバシート13,13,…を積層方向及び幅方向の2つの方向に同時に加圧できるようになり、このことで、積層工程において容易かつ確実に、多数本のファイバ1,1,…を縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に精度良く並ぶように整列させることができる。
【0034】
さらに、第1及び第2シート整列治具14,15は同じ形状のものであるので、1種類のシート整列治具14,15を用いてファイバシート13,13,…を多段に積層して多芯バンドルBuを製造することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【0035】
尚、この後、上記のように1対のシート整列治具14,15間に多段のファイバシート13,13,…を積層加圧したままの状態で、さらに、図10に示す如く、ファイバシート13の長さ方向について治具15両側の2箇所でファイバシート13の幅方向両側にそれぞれ当て材23,23,…を当てて治具15両側でのファイバシート13の幅方向のズレを規制し、ファイバシート13の端部を接着剤を用いて接着して一体化し、このことで、図11に示すような多芯バンドルBuを形成する。
【0036】
そして、上記多段のファイバシート13,13,…が接着一体化された多芯バンドルBuを多芯バンドル製造用治具Jのシート整列治具14,15間に加圧保持したまま、図12及び図13に示す端末スリーブ25に嵌合して両者を結合する。この端末スリーブ25は有底円筒状のもので、その底壁には上記ファイバシート13,13,…をクランプしたシート整列治具14,15を僅かな隙間をあけて嵌合可能な開口部26が貫通形成されている。この開口部26において隣り合う2片に相当する2つの側面にはそれぞれ底壁周りの外周面まで貫通する3つのねじ孔27,27,…が貫通形成され、各ねじ孔27には取付ねじ(図示せず)が螺合されており、この端末スリーブ25内に開口側から多芯バンドルBuをシート整列治具14,15と共に嵌挿して、そのシート整列治具14,15を底壁の開口部26に嵌合し、これらシート整列治具14,15を取付ねじにより開口部26の2つのねじ孔27,27が開口する側面にそれぞれ対向する側面(取付基準面)に押し付けて固定する。最後に、端末スリーブ25から突出している多芯バンドルBuの端面(各ファイバ1の端面)を光の入射可能に研磨すればよい。
【0037】
したがって、このようにして製造された多芯バンドルBuは、ファイバ1,1,…の配列方向からのズレが可及的に小さく、それらファイバ1,1,…が縦方向及び横方向にそれぞれ精度良く整列したものとなる。
【0038】
尚、上記実施形態では、ファイバ1,1,…の端末部を縦方向及び横方向にそれぞれ整列させるようにしているが、ファイバ1,1,…の端末部以外の他の部分を整列させて多芯バンドルを製造するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、各々多数本のファイバが1列に並べられて接着一体化された多数のファイバシートを多段に積層加圧して、多数本のファイバが縦方向及び横方向にそれぞれ直線状に並ぶように整列した多芯バンドルを製造するための治具として、断面略コ字状の嵌合溝部を有する第1及び第2の1対のシート整列治具を組み合わせてなり、各シート整列治具は、嵌合溝部内の互いに対向する第1及び第2内側面のうちの第1内側面が溝部底面と直交し、第2内側面が溝部開口側に向かって第1内側面から離れる方向に所定角度で傾斜している一方、溝部両側の側壁外面である第1及び第2外側面のうち、上記第1内側面側に位置する第1外側面が側壁基端側から先端側に向かって第2外側面に向かう方向に上記第2内側面の傾斜角度と同じ傾斜角度で傾斜し、第2内側面側の第2外側面が溝部底面と直交する方向に延びているものとしたことにより、多数本のファイバを縦方向及び横方向の双方にそれぞれ直線状に並ぶように容易かつ確実に整列でき、多数本のファイバが縦方向及び横方向にそれぞれ精度良く整列した多芯バンドルの製造の容易化を図ることができる。
【0040】
請求項2の発明によると、第1及び第2シート整列治具を同じ形状のものとしたことにより、1種類のシート整列治具を用いて多芯バンドルを製造することができ、その製造コストの低減を図ることができる。
【0041】
請求項3の発明によると、ファイバ端末部を縦方向及び横方向にそれぞれ整列するようにしたことにより、ファイバ端末部が縦方向及び横方向にそれぞれ精度良く整列した多芯バンドルが容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る多芯バンドル製造用治具を用いてファイバシートを多段に積層して加圧する状態を示す断面図である。
【図2】多芯バンドル製造用治具における各シート整列治具の拡大平面図である。
【図3】両シート整列治具の2方向の移動量の関係を示す説明図である。
【図4】端末部からプリコート部を取り除いた状態のファイバを示す拡大図である。
【図5】保持工程を示す平面図である。
【図6】保持工程においてファイバがV溝治具に押し付けられた状態を示す拡大断面図である。
【図7】接着工程でファイバシートを作るためにファイバ同士を接着一体化する状態を示す平面図である。
【図8】ファイバシートの一部を示す拡大断面図である。
【図9】ファイバ同士がさらに接着剤により接着されたファイバシートの一部を示す図8相当図である。
【図10】多段のファイバシートを接着一体化する状態を示す平面図である。
【図11】製造された多芯バンドルの拡大断面図である。
【図12】多芯バンドルに端末スリーブを取り付けた状態を示す拡大正面図である。
【図13】端末スリーブの拡大断面図である。
【符号の説明】
J 多芯バンドル製造用治具
1 ファイバ
4 V溝治具
5 V溝
11 接着剤
13 ファイバシート
14,15 シート整列治具
16 嵌合溝部
16a 底面
17 第1内側面
18 第2内側面
20 第1外側面
21 第2外側面
α 傾斜角度
Bu 多芯バンドル

Claims (3)

  1. 各々多数本のファイバが1列に並べられて接着一体化された多数のファイバシートを多段に積層して加圧することにより、多数本のファイバが縦方向及び横方向にそれぞれ直線状に並ぶように整列した多芯バンドルを製造するための治具であって、
    断面略コ字状の嵌合溝部を有する第1及び第2シート整列治具を組み合わせてなり、
    上記各シート整列治具は、嵌合溝部内の互いに対向する第1及び第2内側面のうちの第1内側面が溝部底面と直交し、第2内側面が溝部開口側に向かって第1内側面から離れる方向に所定角度で傾斜している一方、
    溝部両側の側壁外面である第1及び第2外側面のうち、上記第1内側面側に位置する第1外側面が側壁基端側から先端側に向かって第2外側面に向かう方向に上記第2内側面の傾斜角度と同じ傾斜角度で傾斜し、第2内側面側の第2外側面が溝部底面と直交する方向に延びており、
    上記両シート整列治具の嵌合溝部間に上記多段のファイバシートを挟んだ状態で、第2シート整列治具の第2内側面を第1シート整列治具の第1外側面に、また第2シート整列治具の第1外側面を第1シート整列治具の第2内側面にそれぞれ摺接させながら両シート整列治具同士を接近させることで、多段のファイバシートを加圧するようにしたことを特徴とする多芯バンドルの製造用治具。
  2. 請求項1の多芯バンドルの製造用治具において、
    第1及び第2シート整列治具が同じ形状のものとされていることを特徴とする多芯バンドルの製造用治具。
  3. 請求項1又は2の多芯バンドルの製造用治具において、
    多数本のファイバ端末部を縦方向及び横方向にそれぞれ整列するように構成されていることを特徴とする多芯バンドルの製造用治具。
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