JP3139743B2 - 光コネクタとその製造方法 - Google Patents

光コネクタとその製造方法

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JP3139743B2 JP09168812A JP16881297A JP3139743B2 JP 3139743 B2 JP3139743 B2 JP 3139743B2 JP 09168812 A JP09168812 A JP 09168812A JP 16881297 A JP16881297 A JP 16881297A JP 3139743 B2 JP3139743 B2 JP 3139743B2
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祐司 佐藤
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東北日本電気株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの並び
が2列の光コネクタに関し、個々の光ファイバ素線を2枚
のV溝基板と同質材のスペーサを用い目的の間隔に整列
させることを特徴とする光コネクタとその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来例のこの種の光コネクタの構造とし
て特開平5−60947号公報には、図5に示すよう
に、V溝基板101,101aとファイバ押さえ片10
2,102aによって複数の光ファイバ103、103
aを整列させる2個の光コネクタ素子104、105の
間に位置合わせピン106を挟んで接着した2列多心の
光コネクタ108が示されている。
【0003】この光コネクタ108では、多数の光ファ
イバ103、103aをそれぞれ目的の間隔で1列に整
列させる光コネクタ素子104、105を2個別々に作
成した後、2個の光コネクタ素子104、105のガイ
ド溝107に位置合わせピン106を基準にして合わ
せ、位置合わせピン106と共に接着固定する製造方法
が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来例の第1の問
題点は、光コネクタ108を構成する位置合わせピン1
06がガイド溝107に接着固定され、なおかつ光コネ
クタ108同士の接続に必要なガイド溝109をガイド
溝107の直線上に配置する構成が、光コネクタ108
の小型化に不利と言うことである。
【0005】光コネクタ108同士の接続では、それぞ
れの光コネクタ108の接続面に開口するガイド溝10
9に共有する2本のガイドピン(図示せず)を挿入して
光ファイバ103同士の位置合わせとする。従って、光
コネクタ108には光コネクタ素子104、105の位
置合わせピン106を収容しているガイド溝107以外
に、前記ガイドピンを挿入する分だけガイド溝109を
必要とし、光コネクタ108の全長が長くなる。このた
め光コネクタ108全体の小型化を追求する上で本構造
は不利である。
【0006】第2の問題点は、この構成では光ファイバ
103、103aの列間隔を狭くしにくく、単位面積当
たりの光ファイバ103、103aの本数を増やしにく
いことである。その理由は、ファイバ押さえ片102の
厚さはコネクタ組立の取り扱い上、ある程度の厚さと強
度が必要である。しかし、2つの光コネクタ素子10
4、105を位置合わせピン106を挟んで接着する構
成である以上、必ず光ファイバ103と光ファイバ10
3aの列間隔は一枚のファイバ押さえ片102の厚さの
2倍以上になる。例えば、125μmの光ファイバで2
50μmの列間隔を実現させる場合には、厚さ62.5
μm以下のファイバ押さえ片が必要になるが、その曲げ
強度は非常に低く組立作業を困難にするため、250μ
mの列間ピッチは既に現実的ではない。
【0007】このため本構成では、1列中の光ファイバ
103、103a間ピッチはそれぞれ狭くできても列間
隔を狭くすることは困難であり、光コネクタ108単体
で見ると単位面積当たりの光ファイバ103,103a
本数を増やしにくいと言う問題がある。
【0008】本発明の目的は、小型で製造方法の光コネ
クタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】光ファイバの並びが2列
の光コネクタにおいて、個々の光ファイバ素線を2,枚
のV溝基板とV溝基板と同質材のスペーサを用い目的の
間隔に整列させて光コネクタを組み立てる。この時、V
溝基板に光ファイバとスペーサを接着固定するために、
位置決め治具を用いて接着を行う。V溝基板と光ファイ
バとスペーサを接着するとき、2枚のV溝基板の間に位
置合わせピンを介在させて接着剤を硬化させ、位置合わ
せピンを引き抜き、光コネクタの端面研磨を行うことを
特徴とする。
【0010】光コネクタの組立に際して、対向する2枚
のV溝基板のガイド溝に位置合わせピンを入れて接着を
行い、接着剤の硬化後位置合わせピンを抜き取り、組立
後他の光コネクタと接続する時、対向するV溝基板によ
るガイド溝を、光コネクタ同士の位置決め用ガイドピン
のガイド穴とすることができるので、光コネクタを小型
化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は本発明
の第1の実施の形態を示す光コネクタの斜視図,図1
(b)は光コネクタの部分拡大正面図である。
【0012】図1(a)に示すように、本実施の形態の
光コネクタ1は中央に列になった光ファイバ5、5a
と、光ファイバ5、5aに挟まれたスペーサ4と、光フ
ァイバ5、5aを外側から挟むV溝基板2、3をそれぞ
れ接着剤で接着し組み立てられる。V溝基板2とV溝基
板3はシリコン製であり、その表面には異方性エッチン
グによって高い寸法精度に光ファイバ5、5aを配置す
るためのV溝6、6aと位置合わせピン20を納めるガ
イド溝7が両サイドに加工されている。
【0013】スペーサ4はV溝基板2、3と同じシリコ
ン製の平板であり、光ファイバ5と光ファイバ5aの列
間隔を所要の距離に保つ厚さに高い寸法精度で仕上げら
れている。光ファイバ5、5aは光ファイバ素線をテー
プ状に束ねた物で素線径125μm、素線間隔250μ
m、素線数8本の物を使用した。
【0014】図1(b)に示すように、ガイド溝7に位
置合わせピン20を入れた場合、位置合わせピン20と
ガイド溝7は4辺の接触点7a、7b、7c、7dで接
触すると同時に光ファイバ5、5aはそれぞれV溝6、
6aとスペーサ4とからなる3辺の接触点6b、6c、
6dで接触している。
【0015】本実施の形態では、シリコン製V溝基板
2、3やスペーサ4、光ファイバ5、5aの様に熱膨張係
数が近い材料を接着剤で固定するため、温度が変化した
場合の熱膨張の差による光コネクタ1の不具合や破損を
防ぐことができるという利点がある。
【0016】図2の(a)〜(d)は図1に示す光コネ
クタ1の組立手順を工程順に説明する斜視図である。
【0017】まず、図2(a)に示すように、V溝基板
2をガイドポスト16基準のV溝基板位置合わせ板12
で治具片13上に固定し、V溝基板2のV溝6に光ファ
イバ5を配置する。光ファイバ5の上からV溝基板2上
に接着剤9を塗布し、さらにこの上からガイドポスト1
6基準のスペーサ位置合わせ板11によってスペーサ4
をV溝基板2上の所定位置にとどめ、ガイドポスト16
基準の治具片10によってスペーサ4は光ファイバ5に
押し付けられる。光ファイバ5は、スペーサ4と、V溝
基板2に塗布された接着剤9によって、V溝基板2のV
溝6に配置されつつ接着剤9の硬化により固定される。
【0018】治具片13やV溝基板位置合わせ板12や
スペーサ位置合わせ板11は、シリコンを破損させずに
扱うことに適した比較的柔らかいフッ素系樹脂(ジュラ
コン等)製である。この様な治具片10や治具片13等
を用いることで、光ファイバ5はスペーサ4の1辺(断
面では1点、光ファイバの長手方向では1辺)およびV
溝6の2辺からなる三角形によって所定の位置に保持さ
れるので、V溝基板2に加工されたV溝6の高い寸法精
度が光ファイバ5に確実に転化される。
【0019】また、エポキシ系のフィラー無しの接着剤
9が、V溝基板2とスペーサ4の間からはみ出してもフ
ッ素系樹脂の治具片10、13、スペーサ位置合わせ板
11、V溝位置合わせ板12の清掃は容易である。V溝
基板2とスペーサ4の位置合わせ精度は0.1mm程度
で良いので、治具片13やV溝基板位置合わせ板12や
スペーサ位置合わせ板11の製作は精度を要求されず容
易であるとともに、ガイドポスト16を基準にしてV溝
基板2とスペーサ4の位置を合わせを行うことも容易に
できる。図2(b)に示すように、V溝基板位置合わせ
板12およびスペーサ位置合わせ板11をV溝基板2お
よびスペーサ4から外して光コネクタ素子14を得る。
【0020】次に図2(c)に示す様に、V溝基板3を
ガイドポスト16基準のV溝基板位置合わせ板12で治
具片13上に固定する。V溝基板3のV溝6aに光ファ
イバ5aを配置した後、接着剤18を光ファイバ5a上
に塗布し、また、V溝基板3のガイド溝7に位置合わせ
ピン20を配置する。
【0021】光コネクタ素子14を、ガイド溝7同士が
向かい合うように表裏を反転させ、ガイドポスト16基
準の光コネクタ素子位置合わせ板17で、V溝基板3の
上に位置決めする。治具片15の押し圧力で、光コネク
タ素子14を介してV溝基板3のV溝6aに光ファイバ
5aを押しつけ、接着剤18を硬化させ固定する。
【0022】治具片15や光コネクタ素子位置合わせ板
17は、シリコンを破損させずに扱うことに適した比較
的柔らかいフッ素系樹脂(ジュラコン等)製で精度を要
求されないので、製作が容易であるとともに、ガイドポ
スト16を基準にしてV溝基板3と光コネクタ素子14
の位置合わせを容易に行うことができる。
【0023】また治具片15や光コネクタ素子位置合わ
せ板17を用いることで、光ファイバ5aは光コネクタ
素子14に張り付けたスペーサ4の1辺(断面だと1
点、光ファイバの長手方向では1辺)とV溝6aの2辺
からなる三角形によって所定の位置に保持されるので、
V溝基板3に加工されたV溝6aの高い寸法精度が光フ
ァイバ5aのピッチに確実に転化される。スペーサ4を
挟んでV溝基板2、3のV溝6、6aに押しつけられた
光ファイバ5と光ファイバ5aの列間隔はスペーサ4の
厚さに従うので、スペーサ4の高い寸法精度が光ファイ
バ5と光ファイバ5aの列間隔に確実に転化される。
【0024】また、光ファイバ5と光ファイバ5aの位
置合わせピン20の並び(横)方向の位置とファイバ列
の平行の度合いは、ガイド溝7に配置された位置合わせ
ピン20にならうので、ガイド溝7の高い寸法精度が反
映される。
【0025】図2(d)に示すように、光コネクタ素子
位置合わせ板17とV溝基板位置合わせ板12と位置合
わせピン20を光コネクタ1aから外し、接着組立を終
える。位置合わせピン20に表面にはあらかじめシリコ
ンオイル等を薄く塗布しておけば、仮に接着剤がガイド
溝7に流れ込んだ場合でも位置合わせピン20とV溝基
板2、3との接着は起こらず容易に位置合わせピン20
を光コネクタ1aから抜き取ることができる。この後、
光コネクタ1a端面から突出した光ファイバ5、5aの
除去と共に光コネクタ1の端面仕上げ研磨を行って、図
1に示す所要の光コネクタ1を得る。
【0026】位置合わせピン20などの突起物を抜き取
って光コネクタ1aの端面仕上げ研磨を行えるので、特
別な形状の砥石を用いることもなく容易に研磨すること
ができると共に、2列の光ファイバ5、5aを一度の研
磨で仕上げることができると言う利点がある。また、位
置合わせピン20を抜き取った後のガイド溝7は、光コ
ネクタ1の接続においてガイドピン(図示せず)を用い
た位置決め穴として利用できるので、別途位置決め穴の
スペースを設ける必要がなく、光コネクタ1を小型化で
きると言う利点がある。
【0027】図3(a),(b)は本発明の第2の実施
の形態を示す光コネクタの斜視図と光コネクタの部分拡
大正面図である。図3(a)に示すように、本実施の形
態の光コネクタ21は、中央に列になった光ファイバ2
6、26aと、光ファイバ26、26aに挟まれたスペ
ーサ24と、光ファイバ26、26aを外側から挟むV
溝基板22、23と、V溝基板22、23に挟まれ光フ
ァイバ26、26aの外側にあるスペーサ25、25a
をそれぞれ接着剤で接着し組み立てられる。
【0028】V溝基板22とV溝基板23はシリコン製
であり、その表面には異方性エッチングによって高い寸
法精度に光ファイバ26、26aを配置するためのV溝
27、27aと位置合わせピンを納めるガイド溝28が
両サイドに加工されている。スペーサ24はV溝基板2
2、23と同じシリコン製の平板であり、光ファイバ2
6と光ファイバ26aの列間隔を所要の距離に保つ厚さ
に高い寸法精度で仕上げられている。
【0029】スペーサ25、25aはV溝基板22、2
3と同じシリコン製の平板であり、V溝基板22とV溝
基板23を、所要の距離に保つ厚さに高い寸法精度で仕
上げられている。光ファイバ26、26aは光ファイバ
素線をテープ状に束ねた物で素線径125μm、素線間
隔250μm、素線数8本の物を使用した。
【0030】図3(b)に示すように、ガイド溝28に
位置合わせピン20を入れた場合、位置合わせピン20
とガイド溝28は4辺の接触点28a、28b、28
c、28dで接触すると同時に光ファイバ26、26a
はそれぞれV溝27、27aとスペーサ24とからなる
3辺の接触点27b、27c、27dで接触している。
またこの時、スペーサ25、25aはV溝基板22とV
溝基板23と接触している。
【0031】本実施の形態では、シリコン製V溝基板2
2、23やスペーサ24、25、25a、光ファイバ2
6、26aの様に熱膨張係数が近い材料を接着剤で固定
するため、温度が変化した場合の熱膨張の差による光コ
ネクタ21の不具合や破損を防ぐことができるという利
点がある。
【0032】図4の(a)〜(d)は図3に示す光コネ
クタ21の組立手順を工程順に説明する斜視図である。
まず、図4(a)に示すように、V溝基板22をガイド
ポスト37基準のV溝基板位置合わせ板34で治具片3
5上に固定し、V溝基板22のV溝27に光ファイバ2
6を配置する。
【0033】光ファイバ26の上からV溝基板22上に
接着剤31を、またV溝基板22上に接着剤30,30
aをそれぞれ塗布し、さらにこの上からガイドポスト3
7基準のスペーサ位置合わせ板33によってスペーサ2
4とスペーサ25、25aをV溝基板22上の所定位置
にとどめ、ガイドポスト37基準の治具片32によって
スペーサ24は光ファイバ26に押し付けられる。
【0034】光ファイバ26は、スペーサ24とV溝基
板22に塗布された接着剤31によって、V溝基板22
のV溝27に配置されつつ接着剤31の硬化により固定
される。治具片35やV溝基板位置合わせ板34やスペ
ーサ位置合わせ板33は、シリコンを破損させずに扱う
ことに適した比較的柔らかいフッ素系樹脂(ジュラコン
等)製である。
【0035】この様な治具片32や治具片35等を用い
ることで、光ファイバ26はスペーサ24の1辺(断面
では1点、光ファイバの長手方向では1辺)およびV溝
27の2辺からなる三角形によって所定の位置に保持さ
れるので、V溝基板22に加工されたV溝27の高い寸
法精度が光ファイバ26に確実に転化される。また、エ
ポキシ系のフィラー無しの接着剤30、30a、31
が、V溝基板22とスペーサ24の間からはみ出しても
フッ素系樹脂の治具辺32、35、スペーサ位置合わせ
板33、V溝基板位置合わせ板34の清掃は容易であ
る。
【0036】V溝基板22のスペーサ24、25、25
aの位置合わせ精度は0.1mm程度で良いので、治具
辺35やV溝基板位置合わせ板34やスペーサ位置合わ
せ板33の製作は精度を要求されず容易であるととも
に、ガイドポスト37を基準にしてV溝基板22とスペ
ーサ24の位置合わせを行うことも容易にできる。
【0037】図4(b)に示すように、V溝基板位置合
わせ板34およびスペーサ位置合わせ板33をV溝基板
22およびスペーサ24、25、25aから外して光コ
ネクタ素子39を得る。
【0038】次に図4(c)に示す様に、V溝基板23
をガイドポスト37基準のV溝基板位置合わせ板34で
治具片35上に固定する。V溝基板23のV溝27aに
光ファイバ26aを配置した後、接着剤31aを光ファ
イバ26a上からV溝基板23上に接着剤31aを、ま
た、V溝基板23上に接着剤31b,31cをそれぞれ
塗布し、また、V溝基板23のガイド溝28に位置合わ
せピン20を配置する。
【0039】光コネクタ素子39を、ガイド溝28同士
が向かい合うように表裏を反転させ、ガイドポスト37
基準の光コネクタ素子位置合わせ板38で、V溝基板2
3の上に位置決めする。治具片36の押し圧力で、光コ
ネクタ素子39を介してV溝基板23のV溝27aに光
ファイバ26aを押しつけ、接着剤31a、31b、3
1cを硬化させ固定する。
【0040】治具片36や光コネクタ素子位置合わせ板
38は、シリコンを破損させずに扱うことに適した比較
的柔らかいフッ素系樹脂(ジュラコン等)製で精度を要
求されないので、製作が容易であるとともに、ガイドポ
スト37を基準にしてV溝基板23と光コネクタ素子3
9の位置合わせを容易に行うことができる。
【0041】また治具片36や光コネクタ素子位置合わ
せ板38を用いることで、光ファイバ26aは光コネク
タ素子39に張り付けたスペーサ24の1辺(断面だと
1点、光ファイバの長手方向では1辺)とV溝27aの
2辺からなる三角形によって所定の位置に保持されるの
で、V溝基板23に加工されたV溝27aの高い寸法精
度が光ファイバ26aのピッチに確実に転化される。
【0042】スペーサ24を挟んでV溝基板22、23
のV溝27、27aに押しつけられた光ファイバ26と
光ファイバ26aの列間隔はスペーサ24の厚さに従う
ので、スペーサ24の高い寸法精度が光ファイバ26と
光ファイバ26aの列間隔に確実に転化される。
【0043】また、光ファイバ26と光ファイバ26a
の位置合わせピン20の並び(横)方向の位置とファイ
バ列の平行の度合いは、ガイド溝28に配置された位置
合わせピン20にならうので、ガイド溝28の高い寸法
精度が反映される。
【0044】図4(d)に示すように、光コネクタ素子
位置合わせ板38とV溝基板位置合わせ板34と位置合
わせピン20を光コネクタ21aから外し、接着組立を
終える。位置合わせピン20の表面にあらかじめシリコ
ンオイル等を薄く塗布しておけば、仮に接着剤がガイド
溝28に流れ込んだ場合でも位置合わせピン20とV溝
基板22、23との接着は起こらず容易に位置合わせピ
ン20を光コネクタ21aから抜き取ることができる。
【0045】この後光コネクタ21a端面から突出した
光ファイバ26、26aの除去と共に光コネクタ21の
端面仕上げ研磨を行って、図3に示す所要の光コネクタ
21を得る。スペーサ25、25aを間に挟んでV溝基
板22、23を接着するため、V溝基板22、23の平
行が出しやすく組み立てが容易である他、接着面が増え
るため光コネクタ21aの強度が向上するという利点が
ある。
【0046】位置合わせピン20などの突起物を抜き取
って光コネクタ21aの端面仕上げ研磨を行えるので、
特別な形状の砥石を用いることもなく容易に研磨するこ
とができると共に、2列の光ファイバ26、26aを一
度の研磨で仕上げることができると言う利点がある。ま
た、位置合わせピン20を抜き取った後のガイド溝28
は、光コネクタ21の接続においてガイドピン(ガイド
ピン)を用いた位置決め穴として利用できるので、別途
位置決め穴のスペースを設ける必要がなく、光コネクタ
21を小型化できると言う利点がある。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明の第1の効果は、温
度が変化した場合の熱膨張の差による光コネクタの不具
合や破損を防ぐことができるという利点がある。その理
由は、光コネクタを構成する材料が、シリコン製V溝基
板やスペーサ、光ファイバのように熱膨張係数が近い材
料のみを使用し、接着剤で固定しているため、熱膨張の
差による力が生じ難いためである。
【0048】第2の効果は、位置合わせピンを接着工程
後に抜き取る構造であるため、仕上げの端面研磨が行い
やすいと言うことである。その理由は、仕上げ研磨を行
うとき仕上げ面に突起物がないので、特別な形状の砥石
を用いることもなく容易に研磨することができると共
に、2列の光ファイバ個々に仕上げた後張り合わせるの
ではなく、最後の研磨で光ファイバを2列いっしょに仕
上げることができるためである。
【0049】第3の効果は、位置合わせピンを抜き取る
ことで、光コネクタが小型化できることである。その理
由は、位置合わせピンを抜き取った後のガイド溝は、光
コネクタの接続においてガイドピンを用いた位置決め穴
として利用できるので、別途位置決め穴のスペースを設
ける必要がなく、光コネクタを小型化できるからであ
る。
【0050】第4の効果は、スペーサを光ファイバで挟
み込むことでその製造方法が容易になったことである。
その理由は、スペーサは光ファイバをV溝基板に押し付
けるだけで、V溝基板上の横方向の位置合わせ精度は
0.1mm程度で良いので、ガイドポストを基準にして
V溝基板とスペーサの位置を合わせを行うことが容易に
できるとともに、治具片やV溝基板位置合わせ板やスペ
ーサ位置合わせ板の精度は要求されず製作も容易であ
る。
【0051】第5の効果は、スペーサをV溝基板に張り
合わせる製造方法としたため、光コネクタの強度が高ま
ったことである。その理由は、第2の実施の形態に示す
ように、ガイド溝の外側に補強用のスペーサを間に挟ん
でV溝基板を接着できるため、V溝基板の平行が出しや
すく組み立てが容易である他、接着面が増えるため光コ
ネクタの強度が向上するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明の光コネクタの第1の
実施の形態を示す斜視図と部分拡大正面図である。
【図2】(a)〜(d)は第1の実施の形態の光コネク
タの組立工程を示す斜視図である。
【図3】(a),(b)は本発明の光コネクタの第2の
実施の形態を示す斜視図と部分拡大正面図である。
【図4】(a)〜(d)は第2の実施の形態の光コネク
タの組立工程を示す斜視図である。
【図5】従来の光コネクタの構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1,21 光コネクタ 2,3,22,23 V溝基板 4,24,25 スペーサ 5,26 光ファイバ 6,27 V溝 7,28 ガイド溝 9,18,30,31 接着剤 10,13,15,32,35,36 治具片 11,33 スペーサ位置合わせ板 12,34 V溝基板位置合わせ板 14,39 光コネクタ素子 16,37 ガイドポスト 17,38 光コネクタ素子位置合わせ板 20 位置合わせピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−60947(JP,A) 特開 平8−286069(JP,A) 特開 平8−110441(JP,A) 特開 平5−307131(JP,A) 特開 平4−352109(JP,A) 特開 平7−198980(JP,A) 実開 平3−90202(JP,U) 特公 平7−86575(JP,B2) 特表 平5−508032(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/40 G02B 6/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に光ファイバを整列させるV溝と位
    置合わせピンを整列させるガイド溝を複数形成した2枚
    のシリコン製V溝基板と、V溝が対向する2枚のシリコ
    ン製V溝基板に挟まれ、前記ガイド溝と重ならない位置
    に配置された1層の平板状のシリコン製スペーサと、一
    方のシリコン製V溝基板のV溝の2辺とこれに対向する
    前記スペーサの1辺との計3辺に内接し支持される光フ
    ァイバと、他方のシリコン製V溝基板のV溝の2辺とこ
    れに対向する前記スペーサの前記1辺とは反対側の1辺
    との計3辺に内接し支持される光ファイバとで構成さ
    れ、これらV溝基板のV溝形成領域対向するスペーサ
    接着剤を介在させ固定し、それぞれの光ファイバの
    相対位置が前記スペーサの厚みの間隔で整列固定されて
    いることを特徴とする光コネクタ。
  2. 【請求項2】 表面に光ファイバを整列させるV溝と位
    置合わせピンを整列させるガイド溝を複数形成した2枚
    のV溝基板と、V溝が対向する2枚のV溝基板に挟まれ
    るV溝基板と同質材のスペーサと、V溝の2辺とこれに
    対向するスペーサの1辺との計3辺に内接し支持される
    それぞれの光ファイバとで構成され、これらV溝基板、
    スペーサおよび光ファイバを接着剤で固定し、それぞれ
    の光ファイバの相対位置が所望の間隔で整列されている
    光コネクタの組立で、V溝基板と光ファイバとスペーサ
    と光ファイバとV溝基板をこの順番で積層させ接着固定
    する際に、V溝基板とスペーサをおのおの外形基準で支
    える四角穴を持つV溝基板位置合わせ板とスペーサ位置
    合わせ板を用いてV溝基板とスペーサと光ファイバとを
    積層させ接着剤を塗布したものを、2つの治具片を用い
    て上下から押圧しながら接着剤を硬化させ、それぞれの
    光ファイバの相対位置が所望の間隔となるように整列さ
    せたことを特徴とする光コネクタの製造方法。
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