JP4299905B2 - バイクなどの風防の調節装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバイク(モータバイク・オートバイ)、自転車、水上バイク、雪上バイクなどの風防の調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
バイクなどの運転者が外部にさらされるタイプの乗り物では、前方からの風を避けるために風防を使用しているものがある。このような乗り物では、通常の運転では運転者は楽なように体を起こしており、高速運転では風圧を避けるために前傾姿勢をとる。そのため従来、運転者の姿勢に応じて、通常の運転では運転者を充分に保護するために風防の前方からの投影面積を大きくすると共に、高速運転では空気抵抗を少なくするために投影面積を小さくしうる風防調節装置が提案されている。このような風防調節装置には、風防を斜め上下方向にスライド自在に支持し、モータ駆動で昇降させるスライドタイプの装置と、風防をヒンジやリンクなどで回動自在に支持し、傾斜角度を調節するチルトタイプの装置とがある。
【0003】
前者の例として、たとえば実開昭62−54887号公報に示されるウインドスクリーン装置がある。このものは図5に示すように、ウインドスクリーン(風防)102の下半分両側縁を昇降自在に支持するスクリーンガイド103と、そのスクリーンガイドの背面下部中央に縦方向に設けたラック104と、そのラックと噛み合う駆動ギヤ105と、その駆動ギヤを往復回転駆動する減速機およびモータMとを備えている。このものは運転状況に応じて、モータMを回転させ、駆動ギヤ105と噛み合うラック104を昇降駆動し、ウインドスクリーン102をスライド昇降させることができる。
【0004】
また、実開昭62−54888号公報には、図6に示すように、いわゆるXリンク107とクランク機構108とを組み合わせて風防を昇降駆動する装置が示されている。Xリンク107は、それぞれ下端が車体側に回動自在に連結され、中心部同士がピン109によって回動自在に連結された2本のリンク110、111を有する。リンク110、111の上端には、ウインドスクリーン102に取り付けられる横バー112がスライド自在に取り付けられている。ピン109はガイド113によってガイドされている。クランク機構108はモータによって回転駆動される偏心円板114と、その偏心円板114と前記のピン109とを連結するクランク115とからなる。
【0005】
他方、チルトタイプの装置として、特開平7−39859号公報の位置調節装置がある。このものは図7に示すように、風防116の左右端をそれぞれ2本のリンク117、118を介して車体側に取り付けている。リンク117、118は車体および風防116と共に、いわゆる4点リンク機構を構成している。また下側の左右のリンク117同士は軸119で連結されており、その軸はウオーム・アンド・ギヤ120を介してシャフト121と連結され、そのシャフトは減速機およびモータMに連結されている。
【0006】
このものは(モータMを用いない場合は)風防116を手動で上下に往復傾動させることができ、風防を上方へ動かすときに軸119およびリンク117、118が反時計回りに回転する。逆に、モータMにより軸119を介してリンク117、118を回動させて、風防116の傾斜角度を自由に調節することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記いずれの装置でも、モータ駆動にする場合は、モータMや減速機、伝導機構などを風防の直下に配置させるため、バイクのヘッドライト類との干渉を避ける工夫が必要である。そのため設計が難しくなり、機種ごとに異なる伝導機構を準備する必要がある。また、モータ駆動でなくても、遠隔操作の場合は、駆動機構とヘッドライトなどの干渉が問題となる。
【0008】
また、前記従来の風防が昇降するタイプの装置は、傾斜角度自体は変化しないので、風防を下降させた場合でも風の抵抗をそれほど小さくすることができない。また、風防の実面積が小さくなるため、前傾姿勢をとっている運転者を充分に風から防ぐことができない。
【0009】
他方、前述の傾動タイプの装置では、風防を下方に移動して傾斜角度を小さくする場合、リンクを時計方向に回転させるので、風防全体が後方に移動する。そのため、前傾姿勢をとる運転者の邪魔になりがちである。またウオーム・アンド・ギヤ120のガタがそのまま風防116の先端のガタになる。
【0010】
本発明は、駆動機構、とくにモータを備えた駆動機構を風防から離れた位置に配置することができ、それにより設置が容易で、機種による共用化が容易なバイクなどの風防の調節装置を提供することを技術課題としている。さらに本発明は風防の傾斜角度を変化させることができ、しかも傾斜させるときでも風防がそれほど後方に移動しないバイクなどの風防の調節装置を提供することを技術課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のバイクなどの風防の調節装置は、バイクなどに前側が下側になるように傾斜して固定されるガイド部材と、前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し前記第1プルケーブルと第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構とを備えており、前記風防の下部が前記スライダにより回動自在に支持されると共に、風防の縦方向における中間部の左右端がそれぞれリンクの一端に回動自在に連結され、それらのリンクの他端が車体ないし前記ガイド部材によって回動自在に支持されていることを特徴としている。
本発明のバイクなどの風防の調節装置の第2の態様は、バイクなどに前側が下側になるように傾斜して固定されるガイド部材と、前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し前記第1プルケーブルと第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構とを備えており、前記風防がスライダに対して固定されていることを特徴としている
発明のバイクなどの風防の調節装置の第の態様は、バイクなどに固定されるガイド部材と、前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構とを備えていることを特徴としている。
本発明のバイクなどの風防の調節装置の第の態様は、バイクなどに固定されるガイド部材と、前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し、第1プルケーブルと第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構と、前記ガイド部材とケーブル駆動機構との間で第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを案内する手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】
このような調節装置では、前記方向転換された第1プルケーブルと第2プルケーブルをそれぞれケーブル駆動機構まで案内する手段を備えているものが好ましい。ケーブルを案内する手段は、可撓性を有する導管とするのが好ましい。また前記風防の下部を前記スライダにより回動自在に支持させると共に、風防の縦方向における中間部の左右端それぞれリンクの一端に回動自在に連結し、それらのリンクの他端を車体ないしガイド部材によって回動自在に支持するようにしてもよい。前記ガイド部材は前下がりに傾斜しているものが好ましい。
【0013】
【作用および発明の効果】
本発明の調節装置では、風防を駆動する駆動機構を、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、それらのプルケーブルを交互に引き操作するモータ駆動のケーブル駆動機構とから構成しているので、プルケーブルを介して駆動力がスライダに伝達される。そしてスライダがガイド部材に沿って移動するので、風防が昇降したり、傾動したりする。このような調節装置では、ケーブル駆動機構がヘッドライト類などの風防回りの機器との干渉を避けて、ガイド部材や風防から離れた位置に配置することができる。それにより、設計が容易になり、種々の形態のオートバイなどに同一の調節装置を共用化させやすい。
【0014】
また前述のケーブルを案内する手段を可撓性を有する導管とするときは、ケーブル駆動機構の配置を一層自由に設定できる。
【0015】
上記の調節装置では、ケーブル駆動機構を、モータと、そのモータの回転により2本のプルケーブルを交互に巻き取るドラムとから構成しているので、モータの正転および逆転により、スライダがガイドに沿って往復移動する。それにより、運転者がモータのスイッチを操作するだけで、風防の位置ないし角度を調節することができる。
【0016】
前述の風防の下部をスライダに回動自在に連結し、風防の高さ方向における中間部を所定のリンクで支持する調節装置においては、ケーブル駆動機構によりプルケーブルを操作してスライダをガイド部材に沿ってリンクに近づくように移動させると、リンクが回動する。したがって風防の下部はリンク側に移動すると共に、上部はガイド部材から離れるように移動する。そのため、風防は車体の前方への投影面積が大きくなりながら、傾斜角度が大きくなる。逆にスライダをリンクから離れるように移動させると、リンクが反対方向に回動し、風防はガイド部材に近づくように傾動する。それにより、風防はいくらか前方に移動しながら傾斜角度が小さくなる。
【0017】
したがってこの調節装置では、運転者の姿勢が通常の状態では、下部を後退させながら傾斜角度が大きくなるように立ち上げることができ、運転者が前傾姿勢をとるときは、下部を前方へ移動させながら傾斜角度が小さくなるように寝かせることができる。そのため、運転者の風からの保護を充分に達成しながら、運転者の姿勢に応じた空気抵抗の減少を達成でき、しかも前傾姿勢などの運転姿勢を取りやすい利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の風防の調節装置の実施の形態を説明する。図1は本発明の調節装置の一実施形態を示す斜視図、図2は図1の調節装置の要部正面図、図3は図2のIII-III 線断面図、図4は図3におけるケーブル駆動機構の要部断面側面図である。
【0019】
図1の風防の調節装置Aは、風防1と車体の間に介在される左右一対のリンク2、2と、風防1の下部を斜め上下方向にガイドするためのスライドガイド機構3とを有する。スライドガイド機構3は車体に取り付けられるガイドレール4と、そのガイドレール4に沿って移動摺動するキャリアプレート(スライダ)5とを有する。さらにこの実施形態では、キャリアプレート5を上下に往復駆動するためのケーブル6、7と、それらのケーブル6、7を操作するためのモータ駆動のケーブル駆動機構8とを備えている。ガイドレール4とケーブル駆動機構8はケーブルを案内する導管9、10によって連結されている。
【0020】
前記リンク2は、下端が車体に対して水平方向の軸心S1回りに回動自在に連結されており、上端は風防1の縦方向における中間部で左右端に同じく水平方向の軸心S2回りに回動自在に取り付けられている。リンク2は金属板や合成樹脂板によって構成しうる。リンク2の回動範囲は、ガイドレール4にほぼ沿った傾きの傾倒位置P1と、ガイドレールに対してほぼ直角に立ち上がり、さらにいくらか後方まで傾いた立ち上がり位置P2との間である。
【0021】
前記ガイドレール4は、図2および図3に示すように、金属板を断面C字状に折り曲げた本体4aと、その上下端に固定したブラケット4b、4cとからなる。ブラケットも金属板をプレス成形するなどにより製造しうる。上側のブラケット4bには2本のケーブル6、7をガイドレールに沿った方向から横向きに方向転換するためののケーブルガイド12が取り付けられている。ケーブルガイド12はブラケット4bに取り付けるための取付部と、上昇用および下降用の2本のケーブル6、7と摺接する円弧状のガイド部13、14と、導管9、10の端部を取り付ける導管取付部15とを備えている。ケーブルガイド12は合成樹脂などで製造しうる。ガイドレール4の取りつけ角度は風防1の傾倒位置J1の角度に合わせるが、通常は水平面に対して30〜40度程度である。
【0022】
下側のブラケット4cには、下降用のケーブル7を反転させるように摺動自在に案内する半円状の反転ガイド17が取り付けられている。なおインサート成形により一体に設けてもよいし、プーリを使用してもよい。さらに上下のブラケット4b、4cには、キャリアプレート5の上昇端および下降端を検出するためのリミットスイッチLS1、LS2が取り付けられている。なお上下のブラケット4b、4cは、キャリアプレート5の上昇端および下降端を定めるストッパを兼ねるようにしてもよい。
【0023】
前記キャリアプレート5は、風防1への取り付け用の立ち上がり部5aを両側に備えた金属板である(図1参照)。風防1の下端近辺の中央部は、それらの立ち上がり部5aに対してピンなどで回動自在に支持される。図2の実施形態では、キャリアプレート5の右側の部分に上下に突出させた支持部5bを備え、それらの支持部の裏側に、上下一対のガイドローラ18が軸19により回転自在に取り付けられている。ガイドローラ18は図3に示すように、ガイドレール4の本体4a内を転動する寸法にしている。なおガイドローラ18に代えてスライドシューを採用することもできる。
【0024】
また図3に示すように、キャリアプレート5の左側の裏面には、ケーブル6、7のケーブルエンド6a、7aを係止するための係止部20が突出している。係止部20は合成樹脂製であり、キャリアプレートを構成する金属板にインサート成形により一体成形したり、金属板に合成樹脂製の係止部を後ばめしている。係止部20は箱状の形態を有し、内部にケーブルエンド6a、7aを収容する空洞20aを備えている。また上下の端壁には、ケーブルを通す溝20bが、形成されている。さらにこの実施形態では、係止部20の側壁にリミットスイッチLS1、LS2を作動させる傾斜面20cが設けられており、いわゆるドッグを兼ねている。
【0025】
上昇用のケーブル6は、その一端が係止部20に係止され、上方に延び、ケーブルガイド12によって横向きに向きを変えた上で、導管9に通されている。下降用のケーブル7は、一端が係止部20に係止され、下向きに延び、反転ガイド17で上向きに向きを変え、さらにケーブルガイド12によって横向きに向きを変えた上で、導管10に通されている。
【0026】
前記ケーブル駆動機構8は、図2および図4に示すように、モータMと、減速機Gと、ドラム22とを備えている。減速機Gはたとえばモータの出力軸に連結されるウオーム減速機(第1減速機)G1と、その出力軸23に連結されるリング遊星歯車減速機(第2減速機)G2からなる多段式の減速機などが用いられるが、減速機なしに直接モータMからドラム22に接続してもよい。ドラム22の周囲にはケーブル6、7を巻き取るための溝が形成され、ケーブルエンド6a、7aを係止するための空所24が設けられている。ドラム22を覆うカバー25には、ケーブルの張力調節用のバネ26を介して導管9、10が連結されている。片側の導管9には、取り付け長さ調節用のネジ部材27が設けられている。
【0027】
上記のケーブル6、7および導管9、10には、プルコントロールケーブルの内索および導管を使用することができる。それらは可撓性が高いので、配索の自由度が高く、好ましい。ケーブル6、7は図2のようにドラム22に対して逆方向から巻きつけており、ドラム22を一方向に回転させると、一方のケーブルを巻き取ると共に、他方のケーブルを送り出すようにしている。
【0028】
上記のように構成される風防調節装置Aは、図1に示すように、キャリアプレート5が下降しているときは、風防1も下降し、かつ、水平面に対する傾斜角度が小さくなっている(J1)。この状態からケーブル駆動機構8のモータMを一方向に回転させ、上昇用のケーブル6をドラム22に巻き取り、下降用のケーブル7をドラムから送り出すと、それらのケーブルで構成されるループが一方向に循環し、ケーブル6、7の他端が係止されているキャリアプレート5がガイドレール4に沿って上昇する(矢印K)。
【0029】
それに伴い、キャリアプレート5に連結されている風防1の下部もガイドレール4に沿って上昇する。そのとき左右のリンク2、2は中心軸S1回りに時計方向に回転し、風防1の上部をガイドレール4から離す方向に押し上げる。それにより、風防の傾斜角度が大きくなる。
【0030】
キャリアプレート5が上昇して、リンク2の回動中心S1、S2を結ぶ直線がガイドレール4に対してほぼ直角になったとき、最も傾斜角度が大きくなり、それを超えるといくらか傾斜角度が小さくなる(想像線J2参照)。そしてキャリアプレート5が上側のリミットスイッチLS1を作動させたとき、モータMが停止する。
【0031】
逆に、キャリアプレート5が上昇端にある状態からモータMを逆方向に回転させると、ケーブル6、7のループが逆向きに循環し、キャリアプレート5がガイドレール4に沿って下降し、リミットスイッチLS2の作動で停止する。それにより風防1は下降しながら傾斜角度が小さくなる。このようにこの調節装置Aでは、風防1の昇降動作と傾動動作とを同時に行うことができる。
【0032】
この調節装置Aでは、風防1は通常は上昇端または下降端で停止させるが、キャリアプレート5をガイドレール4の途中で停止させてもよい。どの位置でキャリアプレート5を停止させる場合でも、バネ(図2の符号26)の作用でケーブル6、7に適切な張力が加わっており、ウオーム減速機G1の逆転防止作用でドラム22の回転が拘束されるので、風防1に加わる外力(たとえば風圧)に対して抵抗することができる。また、ウオームホイールとウオームのガタないしバックラッシュは、リング遊星歯車減速機G2で減速されるので、風防1にはほとんどガタが生じない。
【0033】
さらにキャリアプレート5を、その上昇端および下降端でガイドレール4のブラケット4b、4cに当接させる場合は、一層、ガタが少なく、外力に対する抵抗力が大きくなる。すなわち本実施形態では、キャリアプレート5を上昇させると、前述のように上昇端のいくらか前で風防1の傾斜角度が一旦大きくなり、上昇端で傾斜角度がいくらか小さくなる。そのため、上昇端で風防1に押しつける力が加わっても、キャリアプレート4には上向きの力となって伝わる。また下降端においても、風防を倒そうとする力はキャリアプレートを下降させる力となって伝わる。したがって上昇端および下降端では、風防1に対する力に充分に対抗することができる。
【0034】
またこの実施形態では、ガイドレール4とキャリアプレート5からなるスライドガイド機構3と、モータMや減速機Gなどの駆動機構(本実施形態ではケーブル駆動機構8)とがケーブル6、7および導管9、10によって連結されている。そのためモータMや減速機Gなどの駆動機構の位置を比較的自由に設定することができ、たとえばヘッドライトなどを避けて、適切な位置に配置することができる。その場合、ケーブル6、7や導管9、10はヘッドライトなどを廻り込んで配索することができる。
【0035】
本発明の範囲外であるが、モータ使用せず、たとえば手動で直接風防を昇降・傾動させるもの、あるいは手動操作でクランクハンドルなどを回転させ、ケーブルを介してスライダを昇降させたりすることもできる。その場合も風防の角度あるいは昇降を遠隔的に操作することができ、リンクを有するものでは、風防を前進させながら同時にその傾斜角度を小さくすることができる。
なお、風防はスライダに固定することもでき、その場合は風防はガイド部材に沿って単に昇降するだけで傾動しない。またスライダを水平方向に往復移動自在とすると共に、風防の上下方向の中間部を別個のスライド・ガイド機構で上下にスライド自在に支持する場合は、リンクを用いずに風防の傾動操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の風防の調節装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の調節装置の要部正面図である。
【図3】 図2のIII-III 線断面図である。
【図4】 図3におけるケーブル駆動機構の要部断面側面図である。
【図5】 従来の風防の調節装置の一例を示す断面図である。
【図6】 従来の風防の調節装置の他の例を示す正面図である。
【図7】 従来の風防の調節装置のさらに他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 風防の調節装置
1 風防
2 リンク
3 スライドガイド機構
4 ガイドレール
5 キャリアプレート(スライダ)
6 ケーブル(上昇用)
7 ケーブル(下降用)
9 導管(上昇用)
10 導管(下降用)
S1、S2 軸心
P1 傾倒位置
P2 立ち上がり位置
4b ブラケット(上側)
4c ブラケット(下側)
12 ケーブルガイド
13、14 ガイド部
17 反転ガイド
LS1、LS2 リミットスイッチ
18 ガイドローラ
20 係止部
G 減速機
G1 ウオーム減速機
G2 リング遊星歯車減速機
22 ドラム

Claims (13)

  1. バイクなどに前側が下側になるように傾斜して固定されるガイド部材と、
    前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、
    前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、
    前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、
    モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し前記第1プルケーブルと第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構とを備えており、
    前記風防の下部が前記スライダにより回動自在に支持されると共に、風防の縦方向における中間部の左右端がそれぞれリンクの一端に回動自在に連結され、それらのリンクの他端が車体ないし前記ガイド部材によって回動自在に支持されているバイクなどの風防の調節装置。
  2. バイクなどに前側が下側になるように傾斜して固定されるガイド部材と、
    前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、
    前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、
    前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、
    モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し前記第1プルケーブルと第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構とを備えており、
    前記風防がスライダに対して固定されている、
    バイクなどの風防の調節装置
  3. バイクなどに固定されるガイド部材と、
    前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、
    前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、
    前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、
    モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構とを備えている、
    バイクなどの風防の調節装置。
  4. バイクなどに固定されるガイド部材と、
    前記ガイド部材に対して往復移動自在に設けられ、風防に連結されるスライダと、
    前記スライダをガイド部材に沿って往復駆動するための駆動機構とを備えており、
    前記駆動機構が、スライダに連結され、スライダの往復の移動方向に沿って張設され、スライダをガイド部材の一端側に引き操作する第1プルケーブルおよび他端側に引き操作する第2プルケーブルからなる実質的に2本のプルケーブルと、
    モータと、そのモータの回転に応じて第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを交互に巻き取るドラムとを有し、第1プルケーブルと第2プルケーブルを交互に引き操作するケーブル駆動機構と、
    前記ガイド部材とケーブル駆動機構との間で第1プルケーブルおよび第2プルケーブルを案内する手段とを備えている、
    バイクなどの風防の調節装置。
  5. 前記第1プルケーブルと第2プルケーブルをそれぞれケーブル駆動機構まで案内する手段を備えている請求項1または2記載の風防の調節装置。
  6. 前記第1プルケーブルと第2プルケーブルをそれぞれケーブル駆動機構まで案内する手段を備えている請求項記載の風防の調節装置。
  7. 前記第1プルケーブルと第2プルケーブルを案内する手段が、それぞれ可撓性を有する導管である請求項記載の風防の調節装置。
  8. 前記第1プルケーブルと第2プルケーブルを案内する手段が、それぞれ可撓性を有する導管である請求項または記載の風防の調節装置。
  9. 前記風防の下部が前記スライダにより回動自在に支持されると共に、風防の縦方向における中間部の左右端がそれぞれリンクの一端に回動自在に連結され、それらのリンクの他端が車体ないし前記ガイド部材によって回動自在に支持されている請求項3、4、6または8のいずれかに記載の調節装置。
  10. 前記ガイド部材が、車体に対し前側が下がるように傾斜して配置されている請求項3、4、6または8のいずれかに記載の風防の調節装置。
  11. 前記ガイド部材が、車体に対し前側が下がるように傾斜して配置されている請求項9記載の風防の調節装置。
  12. 前記風防がスライダに対して固定されている請求項10記載の風防の調節装置。
  13. 前記ガイド部材が車体に対し水平に配置されており、風防の下部が前記スライダにより回動自在に支持されると共に、風防の縦方向における中間部の左右端が、前記ガイド部材とスライダからなるスライドガイド機構とは別個のスライドガイド機構で上下にスライド自在かつ回動自在に支持されている請求項3、4、6またはのいずれかに記載の風防の調節装置。
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