JP4296924B2 - 露光装置、記録及び/又は再生装置 - Google Patents

露光装置、記録及び/又は再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4296924B2
JP4296924B2 JP2003420902A JP2003420902A JP4296924B2 JP 4296924 B2 JP4296924 B2 JP 4296924B2 JP 2003420902 A JP2003420902 A JP 2003420902A JP 2003420902 A JP2003420902 A JP 2003420902A JP 4296924 B2 JP4296924 B2 JP 4296924B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
optical
exposure
light
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003420902A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005182895A (ja
Inventor
慎悟 今西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2003420902A priority Critical patent/JP4296924B2/ja
Publication of JP2005182895A publication Critical patent/JP2005182895A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4296924B2 publication Critical patent/JP4296924B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、ソリッド・イマージョン・レンズ(Solid Immersion Lens:以下、SILという。)やソリッド・イマージョン・ミラー(Solid Immersion Mirror:以下、SIMという。)等の光学素子を搭載した光学ヘッドを用いて、露光用原盤に対する露光を行う露光装置や、光記録媒体に対する信号の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置に関する。
近年、SILやSIMと呼ばれる光学素子を搭載した光学ヘッドを用いて、通常の対物レンズの回折限界を超えた近接場による露光を行う露光装置や、信号の記録・再生を行う記録及び/又は再生装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
具体的に、このような光学ヘッドを用いて、光源から出射された光ビームを集光レンズで集光させながら、この集光された光ビームを集光レンズの焦点付近に配置したSILに入射させると、SIL中における光ビームの速度は、空気中よりもSILの屈折率nの分だけ遅くなり、SIL中における光ビームの波長は、空気中の1/nまで短くなる。ここで、SILの出射面から出射される光ビームは、再び空気中に伝搬することによって、通常は元の波長に戻るが、このSILの出射面と露光用原盤の露光面又は光記録媒体の信号記録面との間の距離(ギャップ)を光ビームの波長の約1/4以下まで近づけると、SILの出射面から滲み出す近接場光が、露光用原盤の露光面又は光記録媒体の信号記録面とカップリングし、SIL中と同じ1/nの波長のまま露光用原盤又は光記録媒体の内部へと伝播することになる。これにより、通常の対物レンズの回折限界を超えて光ビームのスポットを縮小させることができる。
ところで、この近接場によるカップリング効率は、上記ギャップの増加に伴って指数関数的に減少することになる。このため、上述した露光装置や記録及び/又は再生装置では、ギャップ長に変動が生じないよう光学ヘッドを光軸方向に動かしながら、光ビームの波長の約1/4以下まで近づけた状態を維持するギャップ制御を行っている。
一方、露光用原盤の線密度の増加や光記録媒体の記録密度の増加に伴って、照射される光ビームの波長も短くなっている。この場合、上述したギャップも狭くする必要があるため、たとえギャップ制御を行っていても、外乱等により光学ヘッドと露光用原盤又は光記録媒体とが衝突する危険性が非常に高くなる。すなわち、この光学ヘッドと露光用原盤又は光記録媒体との衝突によって、例えばSILの出射面に露光用フォトレジストが付着したり、光記録媒体の信号記録面に傷が発生したり、或いはSIL自体が破損するといった問題が発生してしまう。
逆に、衝突を回避するためには、ギャップを広げる必要があるが、上述したカップリング効率の低下によってSILの出射面から露光用原盤の露光面又は光記録媒体の信号記録面に到達する近接場光が非常に弱くなる。
ところで、上述した特許文献1に記載される光学装置では、SILの出射面に形成されたプラズモン励起材料に、集光された光ビームを照射し、このプラズモン励起材料にプラズモンを励起させて、近接場光よりも数十倍から数百倍程度に増強させた電磁場を用いて、光学的な情報の記録或いは再生を行うことが提案されている。
しかしながら、上述した特許文献1に記載される光学装置では、SILの出射面に集光される光ビームのスポットのうち、プラズモンを励起させるための外側の光成分と、近接場とならない内側の光成分との両方を用いて、光記録媒体に対する信号の記録・再生を行っている。
このため、プラズモン励起により近接場を増強したとしても、ギャップを広げると、上述した光ビームのスポットの近接場とならない内側の光成分の光強度が支配的となり、光記録媒体に到達し得る近接場が非常に弱くなる。その結果、SILを用いたことによる光ビームのスポットを縮小する効果を充分に得ることができなくなってしまう。
特開2001−67668号公報
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、光学ヘッドにより近接場を増強すると共に、この近接場をより離れた位置まで到達させることを可能とし、且つ光学ヘッドと露光用原盤との衝突を回避すると共に、露光用原盤に対する露光を高分解能で行うことを可能とした露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、光学ヘッドと光記録媒体との衝突を回避すると共に、光記録媒体に対する信号の記録及び/又は再生を高密度且つ高感度で行うことを可能とした記録及び/又は再生装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る露光装置は、近接場を利用して露光用原盤に対する露光を行うものであり、露光用の光ビームを出射する露光用光源と、露光用原盤の露光面に近接した状態で対向配置され、露光用光源から出射された光ビームを集光させて露光用原盤の露光面に照射する光学ヘッドとを備え、光学ヘッドは、露光用光源から出射された光ビームを集光させる集光レンズと、集光レンズにより集光された光ビームの光路中に配置される光学素子と、集光レンズ及び光学素子を支持する支持体とを備える。そして、光学素子は、球体の一部が平坦化され、その球面側を集光レンズにより集光された光ビームが入射される入射面とし、その平面側を集光レンズにより集光された光ビームの出射面とする半球状又は超半球状のレンズ体と、レンズ体の出射面に形成されると共に、当該出射面に集光される露光用光源からの光ビームのスポットよりも大となる金属薄膜とを有し、当該露光装置は、さらに、上記露光用光源から出射される光ビームと波長の異なるギャップ制御用の光ビームを出射するギャップ制御用光源と、上記ギャップ制御用光源から出射された光ビームを上記光学ヘッドの集光レンズに入射させて上記光学素子の出射面に集光させると共に、上記光学素子の出射面で反射された戻りの光ビームの光強度を検出する光強度検出手段と、上記光強度検出手段により検出された光強度に応じて、上記光学ヘッドと上記露光用原盤との間の間隔を制御するギャップ制御手段と、上記ギャップ制御手段からの制御信号に基づいて、上記光学ヘッドを少なくとも光軸方向に変位駆動するヘッド駆動手段とを備え、上記レンズ体の出射面には、上記金属薄膜よりも大となる上記ギャップ制御用光源からの光ビームのスポットが形成される
また、本発明に係る記録及び/又は再生装置は、近接場を利用して光記録媒体に対する信号の記録及び/又は再生を行うものであり、記録及び/又は再生用の光ビームを出射する記録及び/又は再生用光源と、光記録媒体の信号記録面に近接した状態で対向配置され、記録及び/又は再生用光源から出射された光ビームを集光させて光記録媒体の信号記録面に照射する光学ヘッドと、光記録媒体の信号記録面で反射された光ビームの光強度の変化を検出する記録及び/又は再生用光強度検出手段とを備え、光学ヘッドは、記録及び/又は再生用光源から出射された光ビームを集光させる集光レンズと、集光レンズにより集光された光ビームの光路中に配置される光学素子と、集光レンズ及び光学素子を支持する支持体とを備える。そして、光学素子は、球体の一部が平坦化され、その球面側を上記集光レンズにより集光された光ビームが入射される入射面とし、その平面側を上記集光レンズにより集光された光ビームの出射面とする半球状又は超半球状のレンズ体と、レンズ体の出射面に形成されると共に、当該出射面に集光される光ビームのスポットよりも大となる金属薄膜とを有し、当該記録及び/又は再生装置は、さらに、上記記録及び/又は再生用光源から出射される光ビームと波長の異なるギャップ制御用の光ビームを出射するギャップ制御用光源と、上記ギャップ制御用光源から出射された光ビームを上記光学ヘッドの上記集光レンズに入射させて上記光学素子の出射面に集光させると共に、上記光学素子の出射面で反射された戻りの光ビームの光強度を検出する光強度検出手段と、上記光強度検出手段により検出された光強度に応じて、上記光学ヘッドと上記光記録媒体との間の間隔を制御するギャップ制御手段と、上記ギャップ制御手段からの制御信号に基づいて、上記光学ヘッドを少なくとも光軸方向に変位駆動するヘッド駆動手段とを備え、上記レンズ体の出射面には、上記金属薄膜よりも大となる上記ギャップ制御用光源からの光ビームのスポットが形成される。
以上のように、本発明に係る露光装置は、光学ヘッド、レンズ体の出射面に集光される光ビームのスポットよりも大となる金属薄膜が当該レンズ体の出射面に形成されていることから、光ビームの近接場光とならない内側の光成分を金属薄膜で遮光すると共に、レンズ体の出射面から近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜に表面プラズモンを励起させることによって、このレンズ体の出射面から出射される電磁場を増強することが可能であり、近接場光によりスポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能であり、かかる光学ヘッドを用いることで、当該光学ヘッドと露光用原盤との衝突を回避しながら、露光用原盤に対する露光を高分解能で行うことが可能である。
また、本発明に係る記録及び/又は再生装置では、レンズ体の出射面に集光される光ビームのスポットよりも大となる金属薄膜が当該レンズ体の出射面に形成されていることから、光ビームの近接場光とならない内側の光成分を金属薄膜で遮光すると共に、レンズ体の出射面から近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜に表面プラズモンを励起させることによって、このレンズ体の出射面から出射される電磁場を増強することが可能であり、近接場光によりスポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能である光学ヘッドを用いることで、当該光学ヘッドと光記録媒体との衝突を回避しながら、光記録媒体に対する信号の記録及び/又は再生を高密度且つ高感度で行うことが可能である。
以下、本発明を適用した露光装置、記録及び/又は再生装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、本発明を適用した露光装置、記録及び/又は再生装置を構成する光学ヘッド1について説明する。
図1に示すように、本発明を適用した露光装置、記録及び/又は再生装置を構成する光学ヘッド1は、光ビームL1を集光させる集光レンズ2と、この集光レンズ2により集光された光ビームL1の光路中に配置された光学素子3とを備え、これら集光レンズ2及び光学素子3が2群対物レンズを構成すると共に、支持体4に支持された構造を有している。
集光レンズ2は、入射した光ビームLを集光させるための対物レンズであり、例えば光学プラスチック材料をモールド成形した非球面レンズからなる。
光学素子3は、ソリッド・イマージョン・レンズ(Solid Immersion Lens:以下、SIL3という。)であり、高屈折率の球体の一部を平坦化した半球状又は超半球状のレンズ体5からなる。このレンズ体5は、集光レンズ2の焦点付近に配置されると共に、その球面側を集光レンズ2により集光された光ビームLが入射される入射面5aとし、その平面側を集光された光ビームLを出射する出射面5bとしている。
また、レンズ体5の出射面5b(以下、SIL3の出射面5bという。)には、図1及び図2に示すように、集光された光ビームLのスポットSが形成されると共に、このスポットSが形成される中央部分がパット面6aとして突出された突部6が設けられている。この突部6は、当該光学ヘッド1の傾きによる露光用原盤や光記録媒体との衝突を防止するためのものであり、パッド面6aの周囲を集光される光ビームLの光路を妨げない範囲でエッチングにより除去することで略円柱状に突出形成されている。
また、パッド面6aの光ビームLのスポットSが形成される中央部には、図2に示すように、この集光される光ビームLのスポットSよりも大となる金属薄膜7が形成されている。この金属薄膜7は、SIL3の出射面5b(ここでは、パッド面6a)に集光された光ビームLにより表面プラズモンを励起させて、このSIL3の出射面5bから出射される電磁場を増強するためのものである。この金属薄膜7には、光ビームLの波長に対して表面プラズモンを励起させる金属、例えばスパッタ法により成膜したニッケル膜を用いている。
このニッケル膜は、後述する集光レンズ2からSIL3に入射した光ビームLの近接場光とならない内側の光成分を遮光すると同時に、SIL3の出射面5bから近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜7に表面プラズモンを励起させるため、20nm〜100nmの膜厚で成膜することが望ましい。
なお、金属薄膜7は、このような表面プラズモンを励起する金属を成膜したものに限らず、電磁場を増強する条件を満たせば、金属微粒子或いは金属でコーティングされた微粒子を所定の領域に選択的に付着させたものであってもよい。
支持体4は、厚み方向に貫通する孔部8を有し、この孔部8には、下面から出射面5bが臨むようにSIL3が保持されている。また、孔部8の上部には、SIL3と光軸を一致させた集光レンズ2が保持されている。また、支持体4には、ピエゾ素子や電磁コイル等からなるアクチュエータ9が取り付けられており、このアクチュエータ9は、ヘッド駆動手段として当該光学ヘッド1を光軸方向及びこの光軸方向と直交する方向とに変位駆動する。
以上のように構成される光学ヘッド1において、集光レンズ2及びSIL3で実現される開口数NAと、SIL3の屈折率nと、集光レンズ2により集光された光ビームLのSIL3への最大入射角θmaxとの関係は、次式のように表される。
NA=n・sinθmax
ここで、最大入射角θmaxよりも小さい一定の入射角θと屈折率nとの積n・sinθが1となるように、屈折率n及び最大入射角θmaxが設定されている。これにより、集光レンズ2及びSIL3で実現される開口数NAを1よりも大きくすることが可能である。
具体的に、SIL3が露光用原盤や光記録媒体と接触しているときには、θよりも大きな入射角、すなわち開口数が1よりも大きくなる入射角で集光レンズ2からSIL3に入射した光ビームLの外側の光成分(図1中に示す斜線部分のNA>1となる高周波成分)は、SIL3の出射面5bをほとんど透過して露光用原盤や光記録媒体側に近接場光として滲み出すことになる。このとき、SIL3の出射面5bから滲み出す近接場光は、開口数NAが1を超えてスポット径が縮小されたものとなる。
さらに、この光学ヘッド1では、SIL3の出射面5bから近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜7に表面プラズモンを励起させて、このSIL3の出射面5bから出射される電磁場を増強している。
これに対し、SIL3が露光用原盤や光記録媒体から離れるに従って、このSIL3の出射面5bで反射される高周波成分の割合が急激に増加していき、SIL3が露光用原盤や光記録媒体から近接場領域を超えて離れると、この高周波成分は、SIL3の出射面5bでほぼ100%の割合で反射(全反射)されることになる。
したがって、SIL3の出射面5bと露光用原盤の露光面又は光記録媒体の信号記録面との間の距離(以下、ギャップという。)を広げると、θよりも小さい入射角、すなわち開口数が1よりも小さくなる入射角で集光レンズ2からSIL3に入射した光ビームLの内側の光成分(近接場光とならないNA<1となる高周波成分以外の成分)の光強度が支配的となり、プラズモン励起により近接場を増強したとしても、露光用原盤や光記録媒体に到達し得る近接場が非常に弱くなってしまう。
そこで、この光学ヘッド1では、SIL3の出射面5bに集光される光ビームLのスポットSよりも大となる金属薄膜7が当該SIL3の出射面5bに形成されている。
この場合、集光レンズ2からSIL3に入射した光ビームLの近接場光とならない内側の光成分を金属薄膜7で遮光すると同時に、SIL3の出射面5bから近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜7に表面プラズモンを励起させる。これにより、SIL3の出射面5bから出射される電磁場を増強すると共に、近接場光によりスポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能である。
ここで、本発明のようにSILの出射面に金属薄膜を形成した光学ヘッド(以下、本発明のヘッドという。)と、従来のようにSILの出射面に金属薄膜を形成しない光学ヘッド(以下、従来のヘッドという。)とについて、近接場におけるスポットの強度分布を測定した測定結果を図3に示す。なお、図3中に示す実線は、本発明の光学ヘッドの場合であり、図3中に示す破線は、従来のヘッドの場合である。
図3に示すように、本発明のヘッドの場合、スポット形状が0次ベッセル形状となり、従来のヘッドの場合に比べてサイドローブが大きくなるものの、スポットの半値幅は小さくなることがわかる。そこで、スポット強度の閾値をこのサイドローブのパワーよりも大きくなるように設定しておけば、より微細なスポットを用いて、露光用原盤に対する露光を高分解能で行うことが可能となり、また、光記録媒体に対する信号の記録及び/又は再生を高密度且つ高感度で行うことが可能となる。
また、上記本発明のヘッド及び上記従来のヘッドについて、ギャップと近接場強度との関係を測定した測定結果を図4に示す。なお、図4中に示す実線は、本発明の光学ヘッドの場合であり、図4中に示す破線は、従来のヘッドの場合である。
図4に示すように、本発明のヘッドの場合、従来のヘッドの場合に比べて表面プラズモンにより近接場強度が増幅されている。したがって、本発明のヘッドは、例えばギャップ長をギャップ1からギャップ2まで広げた場合でも、従来のヘッドのギャップ長がギャップ1となる場合の近接場強度よりも大きな近接場強度を得ることが可能である。また、本発明のヘッドは、ギャップ長をギャップ1からギャップ3に広げた場合でも、従来のヘッドのギャップ長がギャップ1となる場合の近接場強度と同じ近接場強度を得ることが可能である。
以上のように、この光学ヘッド1では、SIL3の出射面5bから出射される電磁場を増強すると共に、スポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能である。
次に、図5に示す本発明を適用した露光装置100について説明する。
この露光装置100は、上記光学ヘッド1を用いて、露光用原盤101に対する露光を行うものである。露光用原盤101は、光ディスクを製造する際に使用されるスタンパ(光記録媒体製造用原盤)を作製するものであり、ガラス基板101a上に感光層となるフォトレジスト101bが塗布されてなる。そして、この露光装置100では、図示を省略する回転駆動機構により露光用原盤101が回転駆動されると共に、上記光学ヘッド1のSIL3の出射面5bと露光用原盤101の露光面との間の間隔(ギャップ)を制御しながら、上記光学ヘッド1が露光用原盤101の半径方向に移動することで、ガラス基板101a上に塗布されたフォトレジスト101bに対する露光が行われる。
具体的に、この露光装置100は、露光用の光ビームLを出射する露光用光源102と、ギャップ制御用の光ビームLを出射するギャップ制御用光源103と、ギャップ制御用光源103から出射された光ビームLの光路中に配置されたエキスパンダーレンズ群104、偏光ビームスプリッタ105及び1/4波長板106と、露光用光源102から出射された光ビームL及びギャップ制御用光源103から出射された光ビームLの間の光路中に配置されたダイクロイックミラー107と、偏光ビームスプリッタ105で反射された露光用原盤101からの戻りの光ビームLの光路中に配置された集光レンズ108及び受光素子109とを備えている。
露光用光源102は、フォトレジスト101bを露光するための光ビームLとして、例えば波長が266nmのレーザ光を出射する。
ギャップ制御用光源103は、上記光学ヘッド1のギャップ制御を行うための光ビームLとして、露光用光源102から出射される光ビームLと波長の異なる、例えば波長が532nmのレーザ光を出射する。なお、このギャップ制御用光源103から出射される光ビームLの波長は、露光用光源102から出射される光ビームLの波長に比べて長波長とされており、且つフォトレジスト101bの感光帯域以外の波長とされている。
エキスパンダーレンズ群104は、ギャップ制御用光源103から出射された光ビームLのビーム径を拡大するためのものであり、集光レンズ104aとコリメータレンズ104bとから構成されている。すなわち、エキスパンダーレンズ群104は、これら集光レンズ104aとコリメータレンズ104bとの間の間隔を制御することで、ギャップ制御用光源103から出射された光ビームLのビーム径を変化させることができる。
偏光ビームスプリッタ105は、ギャップ制御用光源103からの光ビームLを透過させて1/4波長板106に導くと共に、露光用原盤101の露光面で反射された戻りのビームLを反射させて受光素子109へと導く。
1/4波長板106は、通過する光ビームLにπ/2の位相差を与えるものであり、偏光ビームスプリッタ105を透過した光ビームLは、この1/4波長板106を通過する際に円偏光となり、露光用原盤101で反射された戻りの光ビームLは、この1/4波長板106を通過する際に直線偏光となる。
ダイクロイックミラー107は、露光用光源102からの光ビームLを透過させると共に、ギャップ制御用光源103からの光ビームLを反射させることによって、これら光ビームL,Lを上記光学ヘッド1の集光レンズ2へと導く。そして、上記光学ヘッド1は、露光用原盤101の露光面に近接した状態で対向配置されており、露光用光源102から出射された光ビームL及びギャップ制御用光源103から出射された光ビームLを集光させて露光用原盤101の露光面に照射することになる。
集光レンズ108は、偏光ビームスプリッタ105で反射された戻りの光ビームLを受光素子109の受光面に集光させる。
受光素子109は、集光レンズ108により集光された光ビームLを受光することによって、SIL3の出射面5bで反射された戻りの光ビームの光強度を検出する光強度検出手段である。そして、この受光素子109は、上記光学ヘッド1のギャップ制御を行うギャップ制御部110と接続されている。
ギャップ制御部110は、受光素子109が受光した光ビームLの光強度の変化に応じて、ヘッドアクチュエータ9を駆動制御し、アクチュエータ9は、このギャップ制御部110からの制御信号に基づいて、上記光学ヘッド1のSIL3の出射面5bと露光用原盤101の露光面との間の間隔が一定となるように、上記光学ヘッド1を光軸方向に変位駆動する。
以上のように構成される露光装置100では、露光用光源102から出射された光ビームLが、ダイクロイックミラー107を透過して、上記光学ヘッド1の集光レンズ2に入射される。そして、集光レンズ2に入射した光ビームLは、集光レンズ2によりSIL3の出射面5bに集光される。
一方、ギャップ制御用光源103から出射された光ビームLは、エキスパンダーレンズ群104によりビーム径が拡大された後、偏光ビームスプリッタ105及び1/4波長板106を透過し、ダイクロイックミラー107で反射されて、上記光学ヘッド1の集光レンズ2に入射される。そして、集光レンズ2に入射した光ビームLは、集光レンズ2によりSIL3の出射面5bに集光される。
ここで、図2に示すように、露光用光源102から出射された光ビームLのSIL3の出射面5bに形成されるスポットSは、直径200nm程度であり、一方、ギャップ制御用光源103から出射された光ビームLのSIL3の出射面5bに形成されるスポットSは、光ビームLの波長266nmで最適化された集光レンズ2の影響により色収差が発生するため径が拡大し、直径10μm程度となっている。また、このSIL3の出射面5bに形成された金属薄膜は、その直径が1μm程度とされ、その厚みが30nm程度とされている。
この場合、ギャップ制御用光源103からの光ビームLのスポットSは、金属薄膜7に比べて十分大きいことから、この金属薄膜7による反射等の影響をほとんど受けることない。したがって、この露光装置100では、後述する上記光学ヘッドのギャップ制御を適切に行うことが可能である。
一方、露光用光源102からの光ビームLのスポットSは、金属薄膜7に比べて径が小さく、この金属薄膜7に完全に覆われた状態となる。上述したように、この光学ヘッド1では、集光レンズ2からSIL3に入射した光ビームLの近接場光とならない内側の光成分を金属薄膜7で遮光すると同時に、SIL3の出射面5bから近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜7に表面プラズモンを励起させる。
これにより、SIL3の出射面5bから出射される電磁場を増強すると共に、近接場光によりスポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能である。
すなわち、この露光装置100では、SIL3の出射面5bから滲み出す近接場が露光用原盤101の露光面とカップリングし、ガラス基板101a上に塗布されたフォトレジスト101bの内部へと伝播することになる。これにより、ガラス基板101a上に塗布されたフォトレジスト101bを露光した際に微細な潜像を形成することが可能である。
また、この露光装置100では、近接場が到達し得る距離(ギャップ長)を広げることが可能であり、具体的には、このギャップ長を露光用光源102から出射された光ビームLの波長の1/2から同程度にまで広げることが可能である。
したがって、この露光装置100では、光学ヘッド1と露光用原盤101との衝突を回避しながら、露光用原盤101に対する露光を高分解能で行うことが可能である。
この露光装置100において、上記光学ヘッド1のギャップ制御は、SIL3の出射面5bで反射される戻りの光ビームLを用いて行われる。具体的に、このSIL3の出射面5bで反射された戻りの光ビームLは、ダイクロイックミラー107で反射され後、1/4波長板106を透過し、偏光ビームスプリッタ105で反射されて、集光レンズ108に入射される。そして、集光レンズ108に入射した戻りの光ビームLは、この集光レンズ108により受光素子109の受光面に集光される。
ここで、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度は、SIL3の出射面5bが露光用原盤101の露光面から近接場領域を超えて離れている場合には、ギャップ制御用光源103からの光ビームLのうち、SIL3の出射面5bに臨界角以上で入射した光成分は、SIL3の出射面5bで全反射するので、ある一定の値を示すことになる。
これ対し、SIL3の出射面5bと露光用原盤101の露光面との間の距離が近接場領域内まで近づく場合には、ギャップ制御用光源103からの光ビームLのうち、SIL3の出射面5bで全反射していた光成分が、SIL3の出射面5bを透過して露光用原盤101側に近接場光として滲み出すことになる。この場合、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度は、上記一定の値よりも低下することになる。
さらに、SIL3の出射面5bと露光用原盤101の露光面とが接触している場合には、SIL3の出射面5bで全反射していた光成分がほぼ全て露光用原盤101側に滲み出すことになる。この場合、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度は、ほぼ0となる。
したがって、この露光装置100では、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度が、SIL3の出射面5bが露光用原盤101の露光面から近接場領域を超えて離れている場合の光強度レベルに対して、例えば60%程度となるように、ギャップ制御部110におけるリファレンスレベルを設定する。そして、ギャップ制御部110は、この受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度がリファレンスレベルとなるように、アクチュエータ9の駆動制御を行い、このアクチュエータ9により上記光学ヘッド1を光軸方向に変位駆動しながら、上記光学ヘッド1のSIL3の出射面5bと露光用原盤101の露光面との間の間隔が一定となるギャップ制御を行う。
次に、図6に示す本発明を適用した光ディスク装置200について説明する。
なお、以下の説明では、上記露光装置100と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
この光ディスク装置200は、上記光学ヘッド1を用いて、光記録媒体である光ディスク201に対して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置である。また、上記光学ヘッド1は、電磁アクチュエータ等のアクティブ駆動制御により光ディスク201の信号記録面201a上を走査することになる。そして、この光ディスク装置200では、上記光学ヘッド1のSIL3の出射面5bと光ディスク201の信号記録面201aとの間の間隔(ギャップ)を制御しながら、上記光学ヘッド1が光ディスク201の半径方向に移動することで、光ディスク201に対する情報信号の記録及び/又は再生が行われる。
具体的に、この光ディスク装置200は、記録再生用光学系として、記録及び/又は再生用の光ビームを出射する記録再生用光源202と、この記録再生用光源202とダイクロイックミラー107との間の光路中に配置された偏光ビームスプリッタ204と、この偏光ビームスプリッタ204で反射された光ディスク201からの戻りの光ビームLの光路中に配置された集光レンズ205及び受光素子206とを備えている。
記録再生用光源202は、光ディスク201の信号記録面に照射される光ビームLとして、所定の波長のレーザ光を出射する。また、記録再生用光源202は、レーザドライバ部203と接続されており、このレーザドライバ部203により記録や再生に応じた出力の制御が行われる。
偏光ビームスプリッタ204は、記録再生用光源202からの光ビームLを透過させてダイクロイックミラー107に導くと共に、光ディスク201の信号記録面201aで反射された戻りのビームLを反射させて集光レンズ205へと導く。
集光レンズ205は、偏光ビームスプリッタ204で反射された戻りの光ビームLを受光素子206の受光面に集光させる。
受光素子206は、集光レンズ205により集光された戻りの光ビームLを受光することによって、光ディスク201の信号記録面201aで反射された戻りの光ビームLの光強度を検出する光強度検出手段である。
さらに、この光ディスク装置200は、光ディスク2を回転駆動する回転駆動手段であるスピンドルモータ207と、このスピンドルモータ207の回転駆動を制御する回転サーボ部208と、受光素子206から出力された電気信号を増幅するRFアンプ209と、RFアンプ209から出力された信号の各種デジタル信号処理を行うデジタル信号処理部210と、レーザドライバ部203、回転サーボ部208、デジタル信号処理部210等と接続されてシステム全体を制御するシステムコントローラ211とを備えている。
以上のように構成される光ディスク装置200では、記録再生用光源202から出射された光ビームLが、偏光ビームスプリッタ204及びダイクロイックミラー107を透過して、上記光学ヘッド1の集光レンズ2に入射される。そして、集光レンズ2に入射した光ビームLは、集光レンズ2によりSIL3の出射面5bに集光される。
一方、ギャップ制御用光源103から出射された光ビームLは、エキスパンダーレンズ群104によりビーム径が拡大された後、偏光ビームスプリッタ105及び1/4波長板106を透過し、ダイクロイックミラー107で反射されて、上記光学ヘッド1の集光レンズ2に入射される。そして、集光レンズ2に入射した光ビームLは、集光レンズ2によりSIL3の出射面5bに集光される。
ここで、図2に示すように、ギャップ制御用光源103からの光ビームLのスポットSは、金属薄膜7に比べて十分大きいことから、この金属薄膜7による反射等の影響をほとんど受けることない。したがって、この光ディスク装置200では、後述する上記光学ヘッド1のギャップ制御を適切に行うことが可能である。
一方、記録再生用光源202からの光ビームLのスポットSは、金属薄膜7に比べて径が小さく、この金属薄膜7に完全に覆われた状態となる。上述したように、この光学ヘッド1では、集光レンズ2からSIL3に入射した光ビームLの近接場光とならない内側の光成分を金属薄膜7で遮光すると同時に、SIL3の出射面5bから近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜7に表面プラズモンを励起させる。
これにより、SIL3の出射面5bから出射される電磁場を増強すると共に、近接場光によりスポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能である。
すなわち、この光ディスク装置200では、SIL3の出射面5bから滲み出す近接場が光ディスク201の信号記録面201aとカップリングし、光ディスク201の内部へと伝播することになる。これにより、再生時において、光ディスク201からより微細なマークを検出したり、また、記録時において、光ディスクに対してより微細なマークを書き込むことが可能となる。
また、この光ディスク装置200では、近接場が到達し得る距離(ギャップ長)を広げることが可能であり、具体的には、このギャップ長を記録再生用光源202から出射された光ビームLの波長の1/2から同程度にまで広げることが可能である。
したがって、この光ディスク装置200では、光学ヘッド1と光ディスク201との衝突を回避しながら、光ディスク201に対する信号の記録及び/又は再生を高密度且つ高感度で行うことが可能である。
この光ディスク装置200において、上記光学ヘッド1のギャップ制御は、SIL3の出射面5bで反射される戻りの光ビームLを用いて行われる。具体的に、このSIL3の出射面5bで反射された戻りの光ビームLは、ダイクロイックミラー107で反射され後、1/4波長板106を透過し、偏光ビームスプリッタ105で反射されて、集光レンズ108に入射される。そして、集光レンズ108に入射した戻りの光ビームLは、この集光レンズ108により受光素子109の受光面に集光される。
ここで、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度は、SIL3の出射面5bが光ディスク201の信号記録面201aから近接場領域を超えて離れている場合には、ギャップ制御用光源103からの光ビームLのうち、SIL3の出射面5bに臨界角以上で入射した光成分は、SIL3の出射面5bで全反射するので、ある一定の値を示すことになる。
これ対し、SIL3の出射面5bと光ディスク201の信号記録面201aとの間の距離が近接場領域内まで近づく場合には、ギャップ制御用光源103からの光ビームLのうち、SIL3の出射面5bで全反射していた光成分が、SIL3の出射面5bを透過して光ディスク201側に近接場光として滲み出すことになる。この場合、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度は、上記一定の値よりも低下することになる。
さらに、SIL3の出射面5bと光ディスク201の信号記録面201aとが接触している場合には、SIL3の出射面5bで全反射していた光成分がほぼ全て光ディスク201側に滲み出すことになる。この場合、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度は、ほぼ0となる。
したがって、この光ディスク201では、受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度が、SIL3の出射面5bが光ディスク201の信号記録面201aから近接場領域を超えて離れている場合の光強度レベルに対して、例えば60%程度となるように、ギャップ制御部110におけるリファレンスレベルを設定する。そして、ギャップ制御部110は、この受光素子109で受光される戻りの光ビームLの光強度がリファレンスレベルとなるように、アクチュエータ9の駆動制御を行い、このアクチュエータ9により上記光学ヘッド1を光軸方向に変位駆動しながら、上記光学ヘッド1のSIL3の出射面5bと光ディスク201の信号記録面201aとの間の間隔が一定となるギャップ制御を行う。
また、上記光学ヘッド1は、例えば図7に示すヘッドアクチュエータ50によって露光用原盤101の露光面又は光ディスク201の信号記録面201aに対して接離可能な方向に変位駆動される構成であってもよい。
このヘッドアクチュエータ50は、ヘッド駆動手段として上記光学ヘッド1を光軸方向に変位駆動するものであり、上記光学ヘッド1が搭載されたエアスライダ51と、このエアスライダ51を支持する支持アーム52とを備え、この支持アーム52の先端部にジンバルバネ53を介してエアスライダ51取り付けられた構造を有している。
エアスライダ51は、略平板状に形成されており、支持アーム52の露光用原盤101又は光ディスク201と対向する主面にジンバルバネ53を介して取り付けられている。また、エアスライダ51の略中央部には、略円形状の貫通孔51aが形成されると共に、上記露光用原盤101又は上記光ディスク201と対向する主面とは反対側の主面に、この貫通孔51aに臨む略円筒状のハウジング部51bが設けられている。そして、上記光学ヘッド1は、このハウジング部51bの内側にアクチュエータ9を介して光軸方向に移動可能に支持されている。
このエアスライダ51は、上記露光用原盤101の露光面又は上記光ディスク201の信号記録面201a上を僅かに浮上する。このため、エアスライダ51の露光用原盤101又は光ディスク201と対向する主面には、空気を噴出させるノズル54が設けられている。このノズル54は、基端側が空気供給源55と接続されており、この空気供給源55から供給される空気をノズル54の先端から噴出することで、エアスライダ51に浮上力を発生させる。また、空気供給源55は、制御回路56によりノズル54に供給する空気の圧力等が制御されている。
支持アーム52は、図示を省略するボイスコイルモータ等の駆動により露光用原盤101又は光ディスク201の半径方向に移動操作される。また、支持アーム52には、上述した各光源102,103,202からの光ビームL,Lを入射させるための開口部52aと、ノズル54を貫通させる貫通孔52bとが設けられている。
ジンバルバネ53は、エアスライダ51を上記露光用原盤101や上記光ディスク201の面振れ等に対して高さ方向に追従させるためのものであり、所定の角度で折り曲げられた板状の弾性体等からなる。
以上のように構成されるヘッドアクチュエータ50では、制御回路56により空気供給源55からノズル54に供給される空気の圧力を調整することで、エアスライダ51を浮上させながら、上記光学ヘッド1と上記露光用原盤101の露光面又は上記光ディスク201の信号記録面201aとの間の距離を調整することができる。
したがって、このようなヘッドアクチュエータ50を備える露光装置100や光ディスク装置200では、例えばヘッドアクチュエータ50により上記光学ヘッド1と上記露光用原盤101の露光面又は上記光ディスク201の信号記録面201aとの間の距離を粗調整した後に、上述したアクチュエータ9による上記光学ヘッド1のギャップ制御を安定的且つ高精度に行うことが可能である。
なお、上記光学ヘッド1は、上述した集光レンズ2及びSIL3が2群対物レンズを構成する構成に限らず、3群以上とすることも可能である。
また、上記光学素子3は、上述したSILに限らず、例えば図8に示すソリッド・イマージョン・ミラー(Solid Immersion Mirror:以下、SIMという。)30であってもよい。
このSIM30は、高屈折率の球体の一部を平坦化した半球状又は超半球状のレンズ体31を有し、このレンズ体31の球面31a側の中央部には、球面状の凹部32が形成されている。また、レンズ体31の平面31b側の中央部には、上述した光学ヘッド1の傾きによる露光用原盤や光記録媒体との衝突を防止するための略円柱状の突部33が突部形成されている。そして、このレンズ体31の凹部32を除く球面31a及び突部33を除く平面32bには、反射膜34a,34bが形成されている。
以上のように構成されるSIM30では、レンズ体31の凹部32から光ビームLが入射されると、屈折しながら平面31b側の反射膜34bで反射された後、球面31a側の反射膜34aで反射されることによって、突部33のパッド面33aに集光された光ビームLのスポットが形成される。
この突部33のパッド面33aの中央部には、上述した図2に示すSIL3の突部6と同様に、集光される光ビームLのスポットSよりも大となる金属薄膜7が形成されている。
したがって、このようなSIM30の場合も同様に、SIM30に入射した光ビームLの近接場光とならない内側の光成分を金属薄膜7で遮光すると同時に、SIM30の出射面(パッド面33a)から近接場光として滲み出す外側の光成分により金属薄膜7に表面プラズモンを励起させる。これにより、SIM30の出射面33aから出射される電磁場を増強すると共に、近接場光によりスポットが縮小された電磁場をより離れた位置まで到達させることが可能である。
本発明を適用した光学ヘッドの構成図である。 SILを出射面側から見た平面図である。 本発明のヘッド及び従来のヘッドによるスポットの強度分布を示す特性図である。 本発明のヘッド及び従来のヘッドのギャップと近接場強度との関係を示す特性図である。 本発明を適用した露光装置の構成図である。 本発明を適用した光ディスク装置の構成図である。 ヘッドアクチュエータの構成図である。 SIMの構成図である。
符号の説明
1 光学ヘッド、 2 集光レンズ(対物レンズ)、 3 光学素子(SIL)、 4 支持体、 5 レンズ体、 6 突部、 7 金属薄膜、 9 アクチュエータ、 30 光学素子(SIM)、 50 ヘッドアクチュエータ、 100 露光装置、 101 露光用原盤、 102 露光用光源、 103 ギャップ制御用光源、 200 光ディスク装置、 201 光ディスク、 202 記録再生用光源

Claims (6)

  1. 近接場を利用して露光用原盤に対する露光を行う露光装置において、
    上記露光用の光ビームを出射する露光用光源と、
    上記露光用原盤の露光面に近接した状態で対向配置され、上記露光用光源から出射された光ビームを集光させて上記露光用原盤の露光面に照射する光学ヘッドとを備え、
    上記光学ヘッドは、上記露光用光源から出射された光ビームを集光させる集光レンズと、
    上記集光レンズにより集光された光ビームの光路中に配置される光学素子と、
    上記集光レンズ及び上記光学素子を支持する支持体とを備え、
    上記光学素子は、球体の一部が平坦化され、その球面側を上記集光レンズにより集光された光ビームが入射される入射面とし、その平面側を上記集光レンズにより集光された光ビームの出射面とする半球状又は超半球状のレンズ体と、
    上記レンズ体の出射面に形成されると共に、当該出射面に集光される上記露光用光源からの光ビームのスポットよりも大となる金属薄膜とを有し、
    当該露光装置は、さらに、
    上記露光用光源から出射される光ビームと波長の異なるギャップ制御用の光ビームを出射するギャップ制御用光源と、
    上記ギャップ制御用光源から出射された光ビームを上記光学ヘッドの集光レンズに入射させて上記光学素子の出射面に集光させると共に、上記光学素子の出射面で反射された戻りの光ビームの光強度を検出する光強度検出手段と、
    上記光強度検出手段により検出された光強度に応じて、上記光学ヘッドと上記露光用原盤との間の間隔を制御するギャップ制御手段と、
    上記ギャップ制御手段からの制御信号に基づいて、上記光学ヘッドを少なくとも光軸方向に変位駆動するヘッド駆動手段とを備え、
    上記レンズ体の出射面には、上記金属薄膜よりも大となる上記ギャップ制御用光源からの光ビームのスポットが形成される露光装置。
  2. 上記レンズ体は、上記金属薄膜が形成された上記出射面の中央部分が突出された突部を有する請求項記載の露光装置。
  3. 上記光学素子は、ソリッド・イマージョン・レンズ(SIL:Solid Immersion Lens)又はソリッド・イマージョン・ミラー(SIM:Solid Immersion Mirror)であ請求項記載の露光装置。
  4. 近接場を利用して光記録媒体に対する信号の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生装置において、
    上記記録及び/又は再生用の光ビームを出射する記録及び/又は再生用光源と、
    上記光記録媒体の信号記録面に近接した状態で対向配置され、上記記録及び/又は再生用光源から出射された光ビームを集光させて上記光記録媒体の信号記録面に照射する光学ヘッドとを備え、
    上記光学ヘッドは、上記記録及び/又は再生用光源から出射された光ビームを集光させる集光レンズと、
    上記集光レンズにより集光された光ビームの光路中に配置される光学素子と、
    上記集光レンズ及び上記光学素子を支持する支持体とを備え、
    上記光学素子は、球体の一部が平坦化され、その球面側を上記集光レンズにより集光された光ビームが入射される入射面とし、その平面側を上記集光レンズにより集光された光ビームの出射面とする半球状又は超半球状のレンズ体と、
    上記レンズ体の出射面に形成されると共に、当該出射面に集光される光ビームのスポットよりも大となる金属薄膜とを有し、
    当該記録及び/又は再生装置は、さらに、
    上記記録及び/又は再生用光源から出射される光ビームと波長の異なるギャップ制御用の光ビームを出射するギャップ制御用光源と、
    上記ギャップ制御用光源から出射された光ビームを上記光学ヘッドの上記集光レンズに入射させて上記光学素子の出射面に集光させると共に、上記光学素子の出射面で反射された戻りの光ビームの光強度を検出する光強度検出手段と、
    上記光強度検出手段により検出された光強度に応じて、上記光学ヘッドと上記光記録媒体との間の間隔を制御するギャップ制御手段と、
    上記ギャップ制御手段からの制御信号に基づいて、上記光学ヘッドを少なくとも光軸方向に変位駆動するヘッド駆動手段とを備え、
    上記レンズ体の出射面には、上記金属薄膜よりも大となる上記ギャップ制御用光源からの光ビームのスポットが形成される記録及び/又は再生装置。
  5. 上記レンズ体は、上記金属薄膜が形成された上記出射面の中央部分が突出された突部を有す請求項記載の記録及び/又は再生装置。
  6. 上記光学素子は、ソリッド・イマージョン・レンズ(SIL:Solid Immersion Lens)又はソリッド・イマージョン・ミラー(SIM:Solid Immersion Mirror)であ請求項記載の記録及び/又は再生装置。
JP2003420902A 2003-12-18 2003-12-18 露光装置、記録及び/又は再生装置 Expired - Fee Related JP4296924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003420902A JP4296924B2 (ja) 2003-12-18 2003-12-18 露光装置、記録及び/又は再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003420902A JP4296924B2 (ja) 2003-12-18 2003-12-18 露光装置、記録及び/又は再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005182895A JP2005182895A (ja) 2005-07-07
JP4296924B2 true JP4296924B2 (ja) 2009-07-15

Family

ID=34782291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003420902A Expired - Fee Related JP4296924B2 (ja) 2003-12-18 2003-12-18 露光装置、記録及び/又は再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4296924B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014112453A (ja) * 2011-03-22 2014-06-19 Panasonic Corp 記録/再生装置、及びそのトラッキング方法
CN103493135B (zh) * 2011-04-14 2015-09-30 松下电器产业株式会社 光学信息装置、光盘驱动装置、光学信息记录装置、光学信息再生装置、间隙控制方法及拾光器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005182895A (ja) 2005-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11265520A (ja) 近接場光ヘッド、近接場光ヘッドの加工方法および光記録再生装置
JP2001023190A (ja) 露光装置、露光方法、光ディスク装置、及び記録及び/又は再生方法
JPH07176070A (ja) 浮上式光ヘッド及び光記録再生装置
JP2000331302A (ja) 記録再生ヘッド、記録再生ディスク装置、および磁気センサの製造方法
US7054255B2 (en) Near field information recording/reproduction apparatus having waveguide with reflection surface
KR100317139B1 (ko) 초고분해능 포물선형 렌즈
WO2003073420A1 (en) Optical recording medium, its recording/reproducing apparatus, its storage apparatus, and its recording/reproducing method
US7110346B2 (en) Devices for optical near-files second surface recording
JP3478969B2 (ja) 光ヘッド
JP4296924B2 (ja) 露光装置、記録及び/又は再生装置
JP2001236685A (ja) 光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッドの製造方法
KR20030070359A (ko) 광기록매체의 두께 편차를 보상할 수 있는 광픽업 장치
JP4099943B2 (ja) 光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッドの製造方法
JP4081702B2 (ja) 露光装置及び露光方法
JPH11144273A (ja) ガルバノミラーの偏向角検出装置
JPH11144274A (ja) ガルバノミラーの偏向角検出装置
JP2004216473A (ja) 近視野光発生素子、近視野光記録装置、および近視野光顕微鏡
JP4036958B2 (ja) 光情報記録再生ヘッド
JP3563940B2 (ja) ガルバノミラー
JP2003022560A (ja) 情報記録再生装置
JP4370880B2 (ja) 光学素子の製造方法、記録及び/又は再生装置及び光学顕微鏡装置
JP2005063545A (ja) 光学式ヘッド装置及び光学式情報処理装置
Ohkubo et al. Readout characteristics of a minute aperture-mounted optical head slider flying above a submicron wide metal patterned medium track
JPH11149660A (ja) 光情報記録再生ヘッド
JPH11144259A (ja) 光情報記録再生装置における光センサの位置調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090324

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090406

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees